JP4978422B2 - ブローバイガス還元装置 - Google Patents
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Description
ここで、従来一般のブローバイガス還元装置について図5を用いて説明する。この装置101では、オイルタンク103に貯留されるオイル(潤滑油)を潤滑用ポンプ111で潤滑用通路110を介してエンジン102の各部に圧送して潤滑し、オイルパン104内のオイル及びブローバイガスを排出用ポンプ106でオイルガス通路116を介してオイルタンク103に戻してエアセパレータ107で気液分離し、ブローバイガスを還流通路113を介して吸気管112に還流させるようにしている。
1.エンジンのオイルパンと、
オイルタンクと、
前記オイルパンのオイル貯留部と前記オイルタンクとを連結する第1連結路と、
前記第1連結路に設けられ且つ前記オイルパンのオイル貯留部のオイルを前記オイルタンクに圧送するオイルポンプと、
前記エンジンのブローバイガス滞在部と前記オイルタンクとを連結する第2連結路と、
前記第1連結路内のオイルの流れ力により前記エンジンのブローバイガス滞在部のブローバイガスを前記第2連結路を介して前記オイルタンクに送出するガス送出手段と、を備え、
前記第1連絡路の前記オイルタンクのオイル貯留部に接続される一端側は、前記オイルタンク内で略水平に向かって延びる水平部と、該水平部に連なり該オイルタンク内で下方に向かって斜めに延びて開口する傾斜開口部とからなり、
前記第2連絡路の前記オイルタンクのオイル貯留部の上方側に接続される一端側は、前記オイルタンク内で略水平に向かって延びる水平部と、該水平部に連なり該オイルタンク内で上方に向かって斜めに延びて開口する傾斜開口部とからなり、
前記ガス送出手段は、前記第1連絡路の前記水平部に設けられ且つ該第1連結路内を前記オイルタンクに向かって流れるオイルにより回転されるオイル側ファン部材と、前記第2連絡路の前記水平部に設けられ且つ該オイル側ファン部材の回転力が伝達されて回転さるガス側ファン部材と、を備え、該ガス側ファン部材の回転によりブローバイガスが前記オイルタンクに圧送されることを特徴とするブローバイガス還元装置。
2.前記オイルタンク内には、前記第2連結路の一端側の開口部に対向して邪魔板が設けられている上記1.記載のブローバイガス還元装置。
また、前記第1連結路の一端側が前記オイルタンクのオイル貯留部に接続されており、前記第2連結路の一端側が前記オイルタンクのオイル貯留部の上方側に接続されている場合は、オイルとブローバイガスとをより完全に分離してオイルタンクへ送出できるため、オイル中の気泡混入を低減してオイル劣化をさらに確実に抑制できる。
また、前記第1連結路の一端側が前記オイルタンク内で下方に向かって延びている場合は、オイルタンク内でオイル液面から離れる方向にオイルが送出されるため、オイル液面の乱れを低減して気泡の再巻き込みを抑制することができる。
また、前記第2連結路の一端側が前記オイルタンク内で上方に向かって延びている場合は、オイルタンク内でオイル液面から離れる方向にブローバイガスが送出されるため、オイル液面の乱れを低減して気泡の再巻き込みを抑制することができる。
また、前記ガス送出手段が、前記第2連結路内に設けられ且つ前記第1連結路内のオイルの流れ力により回転されるファン部材を有する場合は、ファン部材の回転により吸い出し力を発生させてエンジンからブローバイガスを好適に吸い出すことができる。また、ガス送出手段を簡易且つ安価な構造にできる。
また、前記ガス送出手段が、前記オイルタンク内に配設されており、前記ファン部材が、前記オイルタンク内に延びる前記第2連結路の一端側に設けられている場合は、オイルタンク内でファン部材の回転力(遠心力)によりブローバイガスが飛散されるため、ブローバイガス中に含まれるオイルミストを分離することができる。また、ガス送出手段からのオイル漏れが発生しても、その漏れオイルをオイルタンク内で回収できる。
また、前記オイルタンク内に、前記第2連結路の一端側の開口部に対向して邪魔板が設けられている場合は、ファン部材の回転力により飛散されるブローバイガスが邪魔板に衝突され、ブローバイガス中に含まれるオイルミストをより確実に分離することができる。
また、前記ガス送出手段が、前記オイルポンプの近傍に配設されている場合は、オイルポンプから吐出された直後のオイル、即ち管内抵抗を殆ど受けていないオイルの流れ力を利用してブローバイガスをオイルタンクに送出できる。
上記ガス送出部材としては、例えば、(1)ターボ型の吸気発生器(例えば、送風機、圧縮機等)を構成するファン部材、(2)容積型の吸気発生器(例えば、送風機、圧縮機等)を構成する可動部材(例えば、各種ロータ、ピストンなど)等を挙げることができる。これらのうち、エンジンからブローバイガスを吸い出すのに適しているといった観点から、上記(1)形態であることが好ましい。なお、上記(1)形態の吸気発生器としては、軸流式、遠心式、斜流式、横流式等を挙げることができる。また、上記(2)形態の吸気発生器としては、スクリュー式、ベーン式、ルーツ式、レシプロ式等を挙げることができる。
上記オイル側ファン部材は、通常、タービンを構成するファン部材である。このタービンとしては、例えば、軸流式、遠心式、斜流式、横流式等を挙げることができる。なお、上記ガス側及びオイル側ファン部材の種類の組み合わせは適宜選択できる。
(1)ブローバイガス還元装置の構成
本実施例に係るブローバイガス還元装置1は、図1に示すように、ドライサンプ式エンジン2(以下、単に「エンジン」とも記載する。)とは別体のオイルタンク3を備えている。このエンジン2のオイルパン4のオイル貯留部4aとオイルタンク3のオイル貯留部3aとは、オイル通路5(本発明に係る「第1連結路」として例示する。)で連結されている。このオイル通路5の一端側(エンジン側)には、オイルパン4内のオイルをオイルタンク3に圧送する排出用ポンプ6(本発明に係る「オイルポンプ」として例示する。)が接続されている。この排出用ポンプ6は、オイルパン4内のオイルストレーナ7に接続されている。また、エンジン2のブローバイガス滞在部8(例えば、クランク室の上部)とオイルタンク3のブローバイガス滞在部3bとは、ガス通路9(本発明に係る「第2連結路」として例示する。)で連結されている。
次に、上記構成のブローバイガス還元装置1の作用について説明する。
図1に示すように、オイルタンク3内に貯留されるオイルは、潤滑用ポンプ11によって潤滑用通路10を介してエンジン2の各部に圧送され潤滑される。また、オイルパン4内のオイルは、排出用ポンプ6によってオイル通路5を介してオイルタンク3内に圧送される。このとき、オイル通路5を流れるオイルによりオイル側ファン部材25が回転され、その回転力が連結シャフト23を介してガス側ファン部材26に伝達され、ガス側ファン部材26が回転される。そして、エンジン2内のブローバイガスは、このガス側ファン部材26の回転によってガス通路9へ吸い出されオイルタンク3内に送出される。なお、オイルタンク3内のブローバイガスは、還流通路13を介して吸気管12へ還流される。
本実施例のブローバイガス還元装置1によると、ガス送出機構20によってオイル通路5を流れるオイルの流れ力を利用してエンジン2内のブローバイガスをオイルタンク3に送出するようにしたので、吐出量の小さな排出用ポンプ6を採用できポンプのフリクションを低下できる。また、オイル通路5及びガス通路9を介してオイルとブローバイガスとを別々にオイルタンク3に戻すようにしたので、オイル中の気泡混入を低減してオイル劣化を抑制できる。
Claims (2)
- エンジンのオイルパンと、
オイルタンクと、
前記オイルパンのオイル貯留部と前記オイルタンクとを連結する第1連結路と、
前記第1連結路に設けられ且つ前記オイルパンのオイル貯留部のオイルを前記オイルタンクに圧送するオイルポンプと、
前記エンジンのブローバイガス滞在部と前記オイルタンクとを連結する第2連結路と、
前記第1連結路内のオイルの流れ力により前記エンジンのブローバイガス滞在部のブローバイガスを前記第2連結路を介して前記オイルタンクに送出するガス送出手段と、を備え、
前記第1連絡路の前記オイルタンクのオイル貯留部に接続される一端側は、前記オイルタンク内で略水平に向かって延びる水平部と、該水平部に連なり該オイルタンク内で下方に向かって斜めに延びて開口する傾斜開口部とからなり、
前記第2連絡路の前記オイルタンクのオイル貯留部の上方側に接続される一端側は、前記オイルタンク内で略水平に向かって延びる水平部と、該水平部に連なり該オイルタンク内で上方に向かって斜めに延びて開口する傾斜開口部とからなり、
前記ガス送出手段は、前記第1連絡路の前記水平部に設けられ且つ該第1連結路内を前記オイルタンクに向かって流れるオイルにより回転されるオイル側ファン部材と、前記第2連絡路の前記水平部に設けられ且つ該オイル側ファン部材の回転力が伝達されて回転さるガス側ファン部材と、を備え、該ガス側ファン部材の回転によりブローバイガスが前記オイルタンクに圧送されることを特徴とするブローバイガス還元装置。 - 前記オイルタンク内には、前記第2連結路の一端側の開口部に対向して邪魔板が設けられている請求項1記載のブローバイガス還元装置。
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