JP2015113638A - 防水シートの固定構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】防水シートの固定構造において、強風にさらされた場合に、水平方向にも応力が作用する場合がある。この様な水平応力によって固定用ビスが折れたり引き抜けたりするおそれがあり、さらに防水シートが破損するおそれがある。そこで、断熱材を用いる機械的固定方法において防水シートを固定するために用いられる機械的固定具が破損や抜けることを防止し、防水シートが強固に固定される防水シート固定構造を提供する。【解決手段】防水下地Aの上に敷設される断熱材Bと、前記断熱材Bの上に間隔をおいて固定される複数の補強板Dと、断熱材Bを覆い補強板Dに連結されている防水シートCと、補強板Dを貫通し防水下地Aに打ち込まれる機械的固定具Fとを備え、補強板Dは帯状部分を有するとともに、一の補強板Dに対し複数の機械的固定具Fが貫通される防水シート固定構造。【選択図】図1

Description

本発明は断熱工法における防水シートの固定構造に関する。
建築物の屋上、ベランダ、バルコニーの防水構造には、近年、下地の上に断熱材を敷設する断熱工法が多く採用されている。断熱工法において、防水シートを固定する工法として、いわゆる機械的固定工法が用いられている。この工法は、断熱材の上から固定用ディスクを固定用ビスで下地に固定し、固定用ディスクによって防水シートを断熱材の上に固定する方法であり、接着剤を塗布する必要がある接着工法と比較して簡便であるという利点を有する。そして、固定用ディスクで防水シートを固定する方法としては、防水シートを先に断熱材の上に敷設し、その上に固定用ディスクを載せ固定用ビスを打ち込む方法や、断熱材の上に接着層を有する固定用ディスクを固定し、その上に防水シートを敷設し防水シートの上から電磁誘導加熱装置で接着層を溶融させ防水シートの裏面と固定用ディスクを接合する方法などが用いられている。
しかし、機械固定工法で防水施工された屋上等において防水シートが強風にさらされると、防水シートに上向き(垂直方向)の応力が作用する。そのために防水シートを固定する固定用ディスクは垂直方向の引き抜きに対抗できるように強固に固定されることが要求される。さらに風は通常、一定ではなく強弱をともなって吹くために、防水シートに対する応力も強弱を伴う振動として作用し、固定用ビスがこの振動により緩むことが懸念されている。
これに対して緩み止めを施した固定用ビスおよび固定用ディスクを組み合わせた工法が提案されている(特許文献1)。
特開2008−002123号公報
しかしながら、強風にさらされた場合に、風力によって断熱材の上に敷設される防水シートには垂直方向の応力だけでなく、水平方向にも応力が作用する場合がある。そうすると、防水シートを固定している固定用ディスクや固定用ビスにも水平方向の応力が働くこととなる。この様な水平応力によって固定用ビスが折れたり引き抜けたりするおそれがあり、さらに防水シートが破損するおそれがある。
そこで、本発明は上記のような課題に鑑み、断熱材を用いる機械的固定方法において防水シートを固定するために用いられる機械的固定具が破損や抜けることを防止し、防水シートが強固に固定される防水シート固定構造を提供することを目的とする。
本発明の上記課題を解決するためにとった手段は、補強板を用いるとともに複数の機械的固定具が補強板を貫通する防水シート固定構造とすることである。
さらに具体的には、防水下地の上に敷設される断熱材と、前記断熱材の上に間隔をおいて固定される複数の補強板と、前記断熱材を覆い前記補強板に連結されている防水シートと、前記補強板を貫通し前記防水下地に打ち込まれる機械的固定具とを備え、前記補強板は帯状部分を有するとともに、一の前記補強板に対し複数の前記機械的固定具が貫通される防水シート固定構造。とすることができる。
さらに前記補強板の上に連結された固定板をさらに備え、前記固定板に前記防水シートが接合されている防水シート固定構造としたり、前記補強板に前記防水シートが接合されている防水シート固定構造としてもよい。
また、前記防水シートが前記補強板に連結されている部分と前記補強板を介さずに前記防水下地に固定されている部分とを有する防水シート固定構造とすることができる。さらに、前記防水シートにおいて前記補強板に連結されている部分の間隔が、前記補強板を介さずに前記防水下地に固定されている部分の間隔よりも狭く形成されている防水シート固定構造や前記補強板が前記防水下地の周縁部に配置され、前記固定板が前記防水下地の中央部に配置されている防水シート固定構造としてもよい。
本発明の防水シート固定構造によれば、防水シートを固定するために用いられる機械的固定具が一の補強板に対し複数貫通されることで、機械的固定具が補強板により連結され、機械的固定具に作用する水平応力を分散して負担し、機械的固定具の破損や抜けを防止することができる。さらに防水シートが防水下地に対し強固に固定される。
本発明の第1実施形態に係る断面図である。 本発明の補強板の配置を示した平面図である。 本発明の補強板の配置を示した平面図である。 本発明の補強板の配置を示した平面図である。 本発明の第2実施形態に係る断面図である。 本発明の第1実施形態に係る断面図であり、図4におけるY−Y’断面図である。 図9の平面図における中央部の断面図である 本発明の補強板の平面図である。 本発明の第4実施形態に係る平面図である。 第4実施形態の変形例である。 本発明の第3実施形態に係る断面図である。
以下、好適実施の態様について図面を参照して詳細に説明する。
図1の第1実施形態は、防水下地Aの上に断熱材Bが敷設され、断熱材Bの上に補強板Dが固定され、断熱材Bと補強板Dを覆うように防水シートCが敷設固定されている。ここで、補強板Dは機械的固定具Fによって防水下地Aに固定されている。
また、防水シートCは補強板Dの上に固定された固定板Eを介して補強板Dに連結され、下地に対し固定されている。本実施態様において防水シートCは固定板Eの上面に設けられた接着層(図示なし)によって、防水シートCの裏面と接合されている。さらに、補強板Dと固定板Eとは機械的固定具Fによって固定されている。したがって、機械的固定具Fは補強板Dを固定する補強板固定具と固定板Eを固定する締結具Gとして用いられている。
図2には本実施態様における平面図を示した。帯状の補強板D1を略平行に敷設し、機械的固定具Fで固定されている。図2の例では1本の補強板D1に対し、3つの固定板Eが固定されている。また、図1は図2におけるZ−Z’断面図である。なお、図2〜図4は補強板と固定板の配置を示すもので、防水シートC等の部材は省略している。
ここで、補強板Dは図3、図4に示したように、略ロの字型や略田の字型としてもよいし、他の形状としてもよい。さらに、複数の形状を併用してもよく、帯状形状と他の形状を組み合わせてもよい。特に、屋上等における周辺部は風の影響を受けやすく耐風圧性がより要求されるので、周辺部とそれ以外の部位で補強板Dの配置を変えてもよい。
図2は帯状の補強板D2を間隔をおいて配置しており、図3、図4では交差部分Jと帯状部分Kとで構成され、帯状部分Kは間隔をおいて配置されるとともに、一群の補強板もそれぞれ間隔をおいて配置されている。
補強板Dを図3、4のように交差部分Jを有する形状とする場合に、連続的に補強板Dを略ロの字型や略田の字型に形成してもよいし、複数の帯状の補強板Dを上下に交差させて配置してもよい。
ここで、補強板Dを交差させる場合におけるY−Y'断面図を図6に示した。断熱材Bの上に2本の補強板Dが配置され、断熱材Bの上に配置される第一の補強板D’の上に、補強板D’と直交する方向に配置された第二の補強板D’’が設けられている。そして、補強板D1、補強板D2の交差部Jに固定板Eが配置され、補強板D’、D’’、固定板Eを貫通するように締結具Gを兼ねる機械的固定具Fが防水下地Aに打ち込まれている。
補強板Dは金属製、硬質樹脂製等を用いることができるが、熱膨張係数が100(×10−6/K)以下が好ましい。60(×10−6/K)以下が好ましく、40(×10−6/K)以下がよりに好ましく、20(×10−6/K)以下がさらに好ましい。
金属製としては例えば、アルミニウム(23)、鉄(11.7)、銅(16.6)、ステンレス(17〜18)、鋳鉄(10〜12)、超硬合金(5〜6)を好ましく用いることができる(かっこ書きは熱膨張係数×10−6/K)。また、樹脂製であれば例えば、ポリカーボネート(70〜80)、ナイロン(80)、ポリエチレンテレフタレート(70)を好ましく用いることができる(かっこ書きは熱膨張係数×10−6/K)。
補強板Dの温度が特に夏場において20℃から80℃程度まで上昇した場合、熱膨張係数をより小さくすることで、補強板Dが熱膨張することによる機械的固定具Fの破損の可能性を低減することができる。
補強板Dの厚みとしては、0.1〜5mm程度が好ましく、より好ましくは0.2mm〜2mm、さらに好ましくは0.4mm〜0.8mmである。鉄を用いる場合には表面に樹脂層を設けることも好ましい。
補強板Dは図8のように本体1に機械的固定具Fが貫通される貫通孔2を設けてもよい。図8(a)には本体1に3つの貫通孔2が設けられている。また、図8(b)のように機械的固定具F用として、補強板固定具用の貫通孔21と締結具G用の貫通孔22を別に設けてもよい。なお、図8(a)は補強板固定具が締結具Gを兼ねており、貫通孔2も共通となっている。貫通孔2は補強板Dに貫通される機械的固定具Fの個数分を設けてもよいし、図8(c)のように機械的固定具Fの個数分以上に貫通孔2を設けてもよい。
機械的固定具Fは補強板Dを貫通して少なくとも補強板Dを固定する部材である。また固定板Eを補強板Dの上に配置して用いる場合には、固定板Eを固定する締結具G2も補強板Dを貫通するために機械的固定具Fとなる。このように、機械的固定具Fは締結具G2としても用いられる。
ここで、防水シートCは補強板Dに直接または間接的に固定されているので、機械的固定具Fの固定強度が向上することで防水シートCの固定耐力も向上する。
本実施態様では機械的固定具Fは補強板Dによって連結されており、一の機械的固定具Fにかかる水平応力を補強板Dによって連結されている他の機械的固定具Fとともに負担することで、機械的固定具Fの水平応力に対する強度が向上している。
機械的固定具Fとしては、ビスや釘、ネジを用いることができる。また材質としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼等の鋼材などが使用できる。また、補強板D等の上面から頭部がはみ出ないように、機械的固定具Fのビス頭の形状は皿、平、なべがよく、ドライバーやレンチで掛ける座面の窪み形状は十字穴、六角穴、四角穴が好ましい。
さらに、機械的固定具Fをビス等の補強板固定具とし、固定板Eを固定する締結具Gと兼用としてもよい。
防水シートCは熱可塑性樹脂製防水シートが好ましく、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系、アクリル系等を使用することができる。さらに、熱可塑性樹脂製防水シートは熱溶融着、溶剤溶着により接合し得るという点から塩化ビニル系樹脂製防水シートがより好ましい。
防水シートCは単層でも良いが、寸法安定性、引張強度に優れるという点からガラスクロス、不織布等の基材層を積層した複層品が好ましい。基材層は最下層に設けても良いが熱可塑性樹脂層の中間に設けても良い。また熱可塑性樹脂層は一層であっても、複数の層であってもよく、それぞれの層の組成を異なるものとしてもよい。
断熱材Bは、ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフォーム等が使用でき、強度を考慮するとクラフト紙やアルミ箔が両面に積層された断熱材が好ましい。また、勾配をとる必要がある場合には、勾配のある断熱ボードを使用することができる。
固定板Eは防水シートCを固定できるものであればよく、金属製、硬質合成樹脂製、木製等が用いられる。強度や耐久性の点から金属製がこのましい。金属製の固定板Eを構成する鋼鈑の材質としては、ステンレス板や、亜鉛・アルミニウム・マグネシウムメッキまたは亜鉛メッキ等の防錆処理が施された鋼板など、多湿状態でも錆びにくい鋼鈑が好適に使用される。厚みとしては、0.5〜1.5mm程度で、形状は正方形または長方形をした矩形状のプレート状や、円形または楕円形状のディスク状、長尺状など任意であり、大きさは1辺または外径が50〜100mm程度に形成することができる。
また、その固定板Eの少なくとも上面に熱可塑性樹脂被覆層を積層一体化した構成が好ましい。これにより防水シートCとの熱融着、溶剤溶着による接合が容易となる。ここで熱可塑性樹脂被覆層は、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系、アクリル系等を使用することができる。また接合強度を考慮すると、防水シートCとこの熱可塑性樹脂被覆層の材質は同種のものを用いるのが好ましく、防水シート等が塩化ビニル系樹脂製である場合には、熱可塑性樹脂被覆層も塩化ビニル系樹脂からなることが好ましい。
なお本明細書では、固定板Eの上面とは防水下地A、断熱材Bに対して上側の面である。
また、固定板Eの上に防水シートCを敷設する場合において、固定板Eの上面に設けられる接着層は接着剤を塗布することや、熱可塑性樹脂層を積層する等して設けることができる。そして、接着層と防水シートCとの接着は圧着や熱による融着や溶剤による溶着等によって行われる。また電磁誘導加熱を行う場合において固定板Eの接着層は、加熱より溶融するホットメルト接着剤や熱可塑性樹脂等である熱溶融着層とすることが好ましい。ホットメルト接着剤としては、ポリエステル系、ポリアミド系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系のホットメルト接着剤等が挙げられる。
固定板Eを固定する締結具Gは、機械的固定具Fと同様の部材を用いることができる。本実施態様では機械的固定具Fが締結具Gとして用いられている。締結具Gは補強板Dを用いない部位においても使用することができる。
材質としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼等の鋼材などが使用できる。また、固定板Eの上面から頭部がはみ出ないように、締結具Gのビス頭の形状は皿、平、なべがよく、ドライバーやレンチで掛ける座面の窪み形状は十字穴、六角穴、四角穴が好ましい。
防水下地Aは、コンクリート、ALC、折板屋根、瓦棒屋根、デッキプレート等の金属下地等を使用することができる。
つぎに第1実施形態の施工方法について図1を用いて説明する。防水下地Aの上に断熱材Bを敷設し、固定板Eを配置する位置に対応させて、補強板Dを断熱材Bの上に配置する。そして、固定板Eを補強板Dの上に載せ、機械的固定具Fを固定板Eの上から補強板Dを貫通して防水下地Aに打ち込み、補強板D、固定板Eを固定する。そして、その上から防水シートCを敷設し、固定板Eと防水シートCを接合する。
固定板Eと防水シートCを接合する方法としては、熱融着や液溶着、接着剤等による接合が可能であるが、第1実施形態においては、固定板Eに対応する位置に電磁誘導加熱装置を載せて加熱することで固定板Eと防水シートCを熱融着により接合する。
以下、他の実施形態について説明するが、第1実施形態と同じ部材には同じ符号を付し詳細な説明を省略した。
第2実施形態として、防水シートCの上から固定板Eを用いた実施態様を図5に示した。これによると、防水下地Aの上に断熱材Bが敷設され、その上から補強板Dが配置され、その上に防水シートCが敷設される。この防水シートCの上から固定板Eを機械的固定具Fで固定することで防水シートCが固定されている。さらに、固定板Eを覆うように増し張シートHが敷設固定されている。
ここで、固定板Eは補強板Dの上に配置され、締結具Gを兼ねる機械的固定具Fによって防水下地Aに対し固定されている。
増し張シートHは防水シートCと同様のシートを用いることができる。熱融着や溶着が可能となるため、防水シートCと増し張シートHは同種のシートとすることが好ましい。例えば、防水シートCをポリ塩化ビニル樹脂系シートとする場合には増し張シートHもポリ塩化ビニル樹脂系シートとすることが好ましい。また、増し張シートHは基材を積層してもよいが、基材を用いない構成としてもよい。
次に第2実施形態における施工方法を説明する。防水下地Aの上に断熱材Bを敷設し、固定用ディスク5を配置する位置に補強板Dを配置する。そして、その上から防水シートCを敷設し、補強板Dと対応する位置に防水シートCに固定用ディスク5を配置する。この固定板5および補強板Dを貫通するように機械的固定具Fを防水下地Aに打ち込み、補強板D、固定板Eを固定する。さらに、固定板Eを覆うように増し張シートHをかぶせ、固定板Eの上面および防水シートCと接合する。なお、本実施態様においては、増し張シートHと固定板Eの上面および防水シートCとは熱融着により接合している。そして、増し張シートHの周囲を液シーラーIで防水処理を施した。
第3実施形態として、固定板Eを用いることなく補強板Dで防水シートCを固定する防水シート固定構造を図11に示す。これによると、防水下地Aの上に断熱材Bを敷設され、断熱材Bの上に補強板Dが配置され、機械的固定具Fにより補強板Dが防水下地Aに固定されている。そして、防水シートCは補強板Dにより固定されている。
ここで、図11の例において、防水シートCは補強板Dの上に敷設されており、実施形態1と同様に補強板Dの上面に設けられた接着層(図示なし)によって防水シートCの裏面と接合されている。
また、図には示していないが防水シートCは補強板Dの下に配置されていてもよい。
次に第3実施形態の施工方法を説明する。防水下地Aの上に断熱材Bを敷設し、防水シートCを固定する位置に対応させて補強板Dを断熱材Bの上に配置する。そして、機械的固定具Fを補強板Dの上から防水下地Aに打ち込み、補強板Dを固定する。そして、その上から防水シートCを敷設し、補強板Dと防水シートCを接合する。
補強板Dと防水シートCを接合する方法としては、熱融着や液溶着、接着剤等による接合が可能であるが、第3実施形態においては、補強板Dに対応する位置に電磁誘導加熱装置を載せて加熱することで補強板Dと防水シートCを熱融着により接合する。
第4実施形態の平面図を図9に示した。建築物の屋上等を隅部L1、周辺部L2、中央部Nに区分すると、隅部L1と周辺部L2である周縁部Lには補強板Dを用いており、中央部Nには補強板Dを用いずに固定板Eで防水シートCが固定されている。
ここで周縁部Lの断面は図1と同様であり、中央部Nの断面を図7に示した。図7によると、防水下地Aの上に断熱材Bが敷設され、その上に固定板Eが配置されている。固定板Eは防水下地Aに打ち込まれた締結具Gによって固定され、断熱材Bと固定板Eを覆うように防水シートCが敷設されている。固定板Eの上面には接着層(図示なし)を有し、固定板Eの上面と防水シートCの下面とが接着層により接合されている。第4実施形態においては電磁誘導加熱装置を用いることで加熱され固定板Eと防水シートCとが接合されている。
周縁部Lは中央部Nよりも風圧力が大きくなるため、補強板Dを用いることで固定強度が向上する。そして、中央部Nは補強板Dを用いないことで施工方法を簡略化することができ、コスト低減を図ることができる。
ここで、周縁部Lでは補強板Dに3つの固定板Eを介して防水シートCが固定され、中央部Nでは補強板Dの長さに対応する長さに対し2つの固定板Eで防水シートCが固定されている。すなわち、防水シートは補強板Dに連結されている部分の間隔が補強板Dを介さずに固定されている部分の間隔より狭く設定されている。
このように防水シートCを固定する間隔を中央部Nより周縁部Lで狭くすることでも周縁部Lでの防水シートCの固定強度を高くすることができる。
補強板Dを用いることで、周縁部Lと中央部Nにおいて防水シートCを固定する間隔を任意に設定しやすくなる。それにより、部位に応じた最適な間隔で防水シートCが固定され、施工の簡略化およびコスト低減となる。
周縁部Lと中央部Nにおける補強板Dや固定板Eの配置は任意に設定することが可能であり、図10のように、周縁部Lを格子状の補強板Dとし、中央部Nを固定板Eを用いる構造としてもよい。
なお、屋上等の防水下地Aの全面すなわち、周縁部Lだけでなく中央部Nにも補強板Dを用いてもよい。また、本実施形態においても、図1のように防水シートCは固定板Eの上に敷設する構造だけでなく、図5のように防水シートCの上に固定板Eを配置してもよい。
また、これらの全ての実施態様において緩衝用シート等の部材を使用することができる。
以下、本発明の実施例を説明する。
図1に実施例1に係る断面図を示したが、金属系の折板屋根下地A1の上に断熱材Bが敷設され、その上に帯状で長さ2m、厚み0.6mm、鉄製(熱膨張係数:11.7×10−6/K)の補強板D1が配置されている。この補強板D1の上に固定板Eとしてポリ塩化ビニル樹脂製の接着層を上面に有する固定板Eが配置されている。ここで固定板Eは直径約87mmの円形でステンレス製の固定用ディスクE1であり、固定用ディスクE1と補強板D1を貫通して締結具Gと補強板固定具とを兼ねる機械的固定具Fである固定用ビスF1が折板屋根下地A1に打ち込まれている。そして断熱材Bを覆うように防水シートCとしてポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1が敷設され、固定用ディスクE1の接着層とポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1の裏面が電磁誘導装置により加熱融着されている。なお、補強板D1は表面にポリ塩化ビニル樹脂層が積層されている。
図2に実施例1に係る平面図を示した。補強板D1は平行に配置されており、1本の補強板D1に3つの固定板Eである固定用ディスクE1がそれぞれ固定用ビスF1で固定されている。
機械的固定具Fである複数の固定用ビスF1は補強板D1によって連結されており、水平応力を分担して負担することができる。また、補強板D1は帯状であるため、防水シートCを敷設した際に凹凸が目立ちにくい。また、防水下地A1全体を覆うものではないので、施工性やコストの面で優れている。
図5に実施例2に係る断面図を示したが、実施例1と比較してポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1の上に固定板Eである固定用ディスクE2が配置されている点、固定用ディスクE2の上から増し張用シートHおよびシーラーIを用いる点で異なっている。
金属系の折板屋根下地A1の上に断熱材Bが敷設され、その上に厚み0.4mm、ステンレス製の補強板D2が配置されている。この補強板D2の上にポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1が敷設され、補強板D2に対応する位置に固定板Eである固定用ディスクE2が配置されている。固定用ディスクE2はステンレス製であり直径87mm、厚み0.6mmの円形形状であり、上面には接着層としてポリ塩化ビニル樹脂層が設けられている。固定用ディスクE2の上から補強板D2を貫通して締結具Gと機械的固定具Fとして固定用ビスF1が折板屋根下地A1に打ち込まれている。固定用ディスクE2を覆うようにポリ塩化ビニル樹脂製の増し張シートHを載せ、増し張シートHが固定用ディスクE2のポリ塩化ビニル樹脂層およびポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1と熱融着により接合されている。そして、増し張シートHの周囲に液シーラーIで防水処理が施されている。
図4に実施例2に係る平面図を示したが、帯状の長さ1mの補強板D2が略田の字型に配置されている。交差部Jは一の方向の補強板D2とそれと略直交する方向の補強板D2が上下に重ねて配置されている。すなわち、交差部においては2本の補強板D2が重なって2重に補強板D2が配置されている。
図11に実施例3に係る断面図を示した。実施例3は固定板Eを用いずに補強板D3で防水シートCを固定する点において、実施例1、2と異なっている。
金属系の折板屋根下地A1の上に断熱材Bが敷設され、その上に帯状で長さ2m、厚み0.4mm、ステンレス製の補強板D3が配置されている。この補強板D3の上から機械的固定具Fである固定用ビスF1が折板屋根下地A1に打ち込まれている。そして、断熱材Bと補強板D3を覆うようにポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1が敷設されている。ここで、補強板D3の上面にはポリ塩化ビニル樹脂組成物からなる接着層が設けられており、誘導加熱装置で加熱することで補強板D3の接着層とポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1とを熱融着することでポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1が固定されている。
図9に実施例4に係る平面図を示した。周縁部Lは1.2m間隔で補強板D1が配置され、1つの補強板D1に3つの固定具Eである固定用ディスクE1が固定されている。補強板D1の長さは2mであるので、固定用ディスクE1の間隔は0.6m程度である。周縁部Lにおける断面は実施例1に係る図1と同様である。
中央部Nの断面を図7に示したが、防水下地A1に断熱材Bが敷設され、その上に固定用ディスクE1が配置されている。固定用ディスクE1は締結具Gが防水下地A1に打ち込まれて固定されている。そして、固定用ディスクE1の接着層とポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1の裏面が電磁誘導装置により加熱融着されている。
A 防水下地
B 断熱材
C 防水シート
D 補強板
1 本体
2 貫通孔
E 固定板
F 機械的固定具
G 締結具

Claims (6)

  1. 防水下地の上に敷設される断熱材と、
    前記断熱材の上に間隔をおいて固定される複数の補強板と、
    前記断熱材を覆い前記補強板に連結されている防水シートと、
    前記補強板を貫通し前記防水下地に打ち込まれる機械的固定具とを備え、
    前記補強板は帯状部分を有するとともに、一の前記補強板に対し複数の前記機械的固定具が貫通される防水シート固定構造。
  2. 前記補強板の上に連結された固定板をさらに備え、
    前記固定板に前記防水シートが接合されている請求項1に記載の防水シート固定構造。
  3. 前記補強板に前記防水シートが接合されている請求項1または請求項2に記載の防水シート固定構造。
  4. 前記防水シートが前記補強板に連結されている部分と前記補強板を介さずに前記防水下地に固定されている部分とを有する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の防水シート固定構造。
  5. 前記防水シートにおいて前記補強板に連結されている部分の間隔が、前記補強板を介さずに前記防水下地に固定されている部分の間隔よりも狭く形成されている請求項4に記載の防水シート固定構造。
  6. 前記補強板が前記防水下地の周縁部に配置され、前記固定板が前記防水下地の中央部に配置されている請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の防水シート固定構造。
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