JP6304742B2 - 防水シートの固定構造 - Google Patents

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本発明は断熱工法における防水シートの固定構造に関する。
建築物の屋上、ベランダ、バルコニーの防水構造には、近年、下地の上に断熱材を敷設する断熱工法が多く採用されている。断熱工法において、防水シートを固定する工法として、いわゆる機械的固定工法が用いられている。この工法は、断熱材の上から固定用ディスクを固定用ビスで下地に固定し、固定用ディスクによって防水シートを断熱材の上に固定する方法であり、接着剤を塗布する必要がある接着工法と比較して簡便であるという利点を有する。そして、固定用ディスクで防水シートを固定する方法としては、防水シートを先に断熱材の上に敷設し、その上に固定用ディスクを載せ固定用ビスを打ち込む方法や、断熱材の上に接着層を有する固定用ディスクを固定し、その上に防水シートを敷設し防水シートの上から電磁誘導加熱装置で接着層を溶融させ防水シートの裏面と固定用ディスクを接合する方法などが用いられている。
しかし、機械固定工法で防水施工された屋上等において防水シートが強風にさらされると、防水シートに上向き(垂直方向)の応力が作用する。そのために防水シートを固定する固定用ディスクは垂直方向の引き抜きに対抗できるように強固に固定されることが要求される。さらに風は通常、一定ではなく強弱をともなって吹くために、防水シートに対する応力も強弱を伴う振動として作用し、固定用ビスがこの振動により緩むことが懸念されている。
これに対して緩み止めを施した固定用ビスおよび固定用ディスクを組み合わせた工法が提案されている(特許文献1)。
特開2008−002123号公報
しかしながら、強風にさらされた場合に、風力によって断熱材の上に敷設される防水シートには垂直方向の応力だけでなく、水平方向にも応力が作用する場合がある。そうすると、防水シートを固定している固定板や締結具にも水平方向の応力が働くこととなる。この水平方向の応力に対応するために、固定板を複数連結する補強板を用いる構造が提案されている。
このような構造においては補強板の熱膨張が問題となる場合がある。これは、夏場において20℃から80℃程度まで補強板の温度上昇がみられ、この温度上昇により補強板が熱膨張する。補強板が熱膨張することで補強板を固定する補強板固定用ビス等の固定具や締結具に水平方向の応力がかかり破損等するおそれがある。
さらに、防水シートは直接または間接的に補強板に連結されているので、補強板固定用ビス等の固定具や締結具が破損等することで防水シートの破損や固定が不充分となるとのおそれがある。
そこで、本発明は上記のような課題に鑑み、断熱工法において、補強板を用いても補強板の熱膨張による防水シートの破損や固定強度の低下を防止する固定構造を提供すること目的とする。
本発明の上記課題を解決するためにとった手段は、断熱材の上に所定の熱膨張係数の補強板を用いた防水シート固定構造である。
さらに具体的には、防水下地の上に敷設される断熱材と、前記断熱材の一部を被覆するように前記断熱材の上に配置される補強板と、前記補強板を前記防水下地に固定するための補強板固定材と、前記補強板の上に配置された複数の固定板と、前記補強板を貫通し前記固定板を前記防水下地に固定するための締結具と、前記断熱材を覆う防水シートとを備え、前記防水シートは前記固定板により固定され前記補強板に連結されており、前記補強板の熱膨張係数が100(×10−6/K)以下である防水シート固定構造とすることである。
また前記補強板には前記補強板固定材が貫通される貫通孔が複数設けられている請求項1に記載の防水シート固定構造としてもよいし、前記補強板固定材が前記締結具を兼ねていてもよい。
さらに前記補強板と前記補強板固定材および前記締結具との間に緩衝帯が設けられている防水シート固定構造や前記緩衝帯が前記補強板の熱膨張長さの2倍に設定されている防水シート固定構造としてもよい。
本発明の防水シート固定構造によれば、補強板の熱膨張係数を所定値以下とすることで、補強板が熱膨張しても防水シートの破損や固定強度の低下を防止(低減)することができる。
本発明の第1実施形態に係る断面図である。 本発明の補強板の配置を示した平面図である。 本発明の補強板の配置を示した平面図である。 本発明の補強板の配置を示した平面図である。 本発明の第2実施形態に係る断面図である。 本発明の第1実施形態に係る断面図であり、図4におけるY−Y’断面図である。 1本の補強板に2つの固定板が配置された本発明の実施形態に係る断面図である。 本発明の補強板の平面図である。 補強板と固定板における補強板固定材(締結具)の貫通部分の拡大断面図である。 補強板における貫通孔部分の拡大平面図である。 本発明の第3実施形態に係る断面図である。 補強板における貫通孔部分の拡大平面図である。
以下、好適実施の態様について図面を参照して詳細に説明する。
図1の第1実施形態は、防水下地Aの上に断熱材Bが敷設され、断熱材Bの上に補強板Dが固定され、断熱材Bと補強板Dを覆うように防水シートCが敷設固定されている。ここで、補強板Dは補強板固定材Fによって防水下地Aに固定され、補強板Dに連結された防水シートCが防水下地Aに対して固定されている。
また、防水シートCは補強板Dの上に固定された固定板Eを介して補強板Dに連結され、下地に対し固定されている。また、本実施態様において防水シートは固定板Eの上面に設けられた接着層(図示なし)によって、防水シートCの裏面と接合されている。ここで、補強板固定材Fは固定板Eを貫通しており、固定板Eを固定する締結具Gを兼ねている。
補強板Dは熱膨張係数が100(×10−6/K)以下とすることで、補強板固定材Fへの水平応力が緩和され、補強板固定材Fの破損等を防止することができ、さらに補強板Dに連結されている防水シートCの固定耐力が低下することを防止することができる。
図2は本実施態様における補強板の配置を示す平面図である。帯状の補強板D1を略平行に敷設し、補強板固定材Fで固定されている。図2の例では1本の補強板D1に対し、3つの固定板Eが固定されている。また、図1は図2におけるZ−Z’断面図である。なお、図2〜図4は補強板と固定板の配置を示すもので、防水シートC等の部材は省略している。
ここで、補強板Dは帯状だけでなく図3、図4に示したように、略ロの字型や略田の字型としてもよいし、他の形状としてもよい。さらに、複数の形状を併用してもよく、帯状形状と他の形状を組み合わせてもよい。特に、屋上等における周辺部は風の影響を受けやすく耐風圧性がより要求されるので、周辺部とそれ以外の部位で補強板Dの配置を変えてもよい。
補強板Dを図3、4のように折れ曲がり部を有する形状とする場合に、連続的に補強板Dを略ロの字型や略田の字型に形成してもよいし、複数の帯状の補強板Dを上下に交差させて配置してもよい。
ここで、補強板Dを交差させる場合におけるY−Y'断面図を図6に示した。断熱材Bの上に2本の補強板Dが配置され、断熱材Bの上に配置される第一の補強板D’の上に、補強板D’と直交する方向に配置された第二の補強板D’’が設けられている。そして、補強板D’、補強板D’’の交差部Jに固定板Eが配置され、補強板D’、D’’、固定板Eを貫通するように締結具Gを兼ねる補強板固定材Fが防水下地Aに打ち込まれている。
補強板Dは熱膨張係数が100(×10−6/K)以下であればよいが、60(×10−6/K)以下が好ましく、40(×10−6/K)以下がよりに好ましく、20(×10−6/K)以下がさらに好ましい。
補強板Dは本実施形態においては金属製の補強板Dを用いることができる。例えば、アルミニウム(23)、鉄(11.7)、銅(16.6)、ステンレス(17〜18)、鋳鉄(10〜12)、超硬合金(5〜6)を用いることができる(かっこ書きは熱膨張係数×10−6/K)。また、熱膨張係数が100(×10−6/K)以下であればプラスチック製やセラミック製の材料を用いることができる。例えば、ポリカーボネート(70〜80)、ナイロン(80)、ポリエチレンテレフタレート(70)を用いることができる(かっこ書きは熱膨張係数×10−6/K)。
補強板Dの熱膨張係数は小さい方が熱膨張による長さ変化が小さくなるので、金属系やセラミック系を用いることが好ましい。さらに、コストや強度、加工性の面から金属系の材料が好ましく、鉄やステンレスがさらに好ましい。防錆の点からはステンレスを用いることが好ましい。厚みとしては、0.1〜5mm程度が好ましく、より好ましくは0.2mm〜2mm、さらに好ましくは0.4mm〜0.8mmである。鉄を用いる場合には表面に樹脂層を設けることも好ましい。
補強板Dは図8のように本体1に補強板固定材Fや締結具Gが貫通される貫通孔2を設けてもよい。図8(a)には本体1に3つの貫通孔2が設けられている。また、図8(b)のように補強板固定材F用の貫通孔21と締結具G用の貫通孔22を別に設けてもよい。なお、図8(a)は補強板固定材Fが締結具Gを兼ねており、貫通孔2も共通となっている。貫通孔2は補強板Dに貫通される補強板固定材Fや締結具Gの個数分を設けてもよいし、図8(c)のように補強板固定材F(締結具G)の個数分以上に貫通孔2を設けてもよい。
ここで、図7のように補強板Dの上に固定板Eを配置して防水シートCを固定する場合、温度変化により補強板Dが膨張すると連結されている2つの固定板Eには膨張による水平応力が働くこととなる。ここで、補強板Dの熱膨張係数をより小さくすることで膨張による長さ変化が小さくなり補強板Dと固定具Eを固定する補強板固定材Fにかかる水平応力を小さくすることが可能となる。これにより、補強板固定材Fの破損等を防ぎ、防水シートCの固定耐力が低下することを防止できる。
さらに、図9、図10のように補強板Dに設けられた貫通孔2は、補強板固定材Fや締結具Gの径よりも大きくするのが好ましい。すなわち、補強板固定材Fや締結具Gと補強板Dとの間に緩衝帯3を設けることが好ましい。これにより補強板Dが膨張しても緩衝帯3により補強板固定材Fや締結具Gが補強板Dの貫通孔2の端縁部4に強く接触しないために、補強板Dの膨張により加えられる水平応力を緩和することができる。
したがって、補強板Dの全長と予測される温度上昇から算出される補強板Dの膨張長さを考慮して貫通孔2の径を設定しておくことが好ましい。ここで熱膨張長さは熱膨張係数に温度変化を乗じて算出される。なお、防水下地Aの上では夏場において20℃から80℃まで約60℃程度の温度上昇が想定される。さらに補強板固定材Fや締結具Gと補強板Dとの間に緩衝帯3は、補強板固定材F(締結具G)の直径に熱膨張長さに所定係数を乗じた値を加えた値とすることが好ましい。これにより、補強板Dが膨張する方向や補強板固定材F(締結具G)の打ち込み位置によらず、より確実に補強板固定材F(締結具G)への水平応力を低減することが可能となる。
貫通孔2は図12のように、補強板Dの長手方向に対して貫通孔2が補強板固定材Fの径よりも長く成形されている形状でもよく、長手方向に緩衝帯3が設けられている。
補強板固定材Fは補強板Dを固定できればよいので、粘着剤、接着剤等の接合剤や機械的固定手段を用いることができる。施工性の面からは機械的固定手段を用いることが好ましい。
接合剤としては、接着剤、両面粘着テープ、定形シーラー、不定形シーラー等を用いることができる。粘着力にすぐれ、施工しやすいとの点からブチルテープなどの定形シーラーが好ましく用いられる。
機械的固定手段としては、ビスや釘、ネジ等の補強板固定具を用いることができる。またこの補強板固定具の材質としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼等の鋼材などが使用できる。また、補強板Dの上面から頭部がはみ出ないように、補強板固定具のビス頭の形状は皿、平、なべがよく、ドライバーやレンチで掛ける座面の窪み形状は十字穴、六角穴、四角穴が好ましい。
さらに、補強板固定材Fをビス等の補強板固定具とし、固定板Eを固定する締結具Gと兼用としてもよい。
防水シートCは熱可塑性樹脂製防水シートが好ましく、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系、アクリル系等を使用することができる。さらに、熱可塑性樹脂製防水シートは熱溶融着、溶剤溶着により接合し得るという点から塩化ビニル系樹脂製防水シートがより好ましい。
防水シートCは単層でも良いが、寸法安定性、引張強度に優れるという点からガラスクロス、不織布等の基材層を積層した複層品が好ましい。基材層は最下層に設けても良いが熱可塑性樹脂層の中間に設けても良い。また熱可塑性樹脂層は一層であっても、複数の層であってもよく、それぞれの層の組成を異なるものとしてもよい。
断熱材Bは、ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフォーム等が使用でき、強度を考慮するとクラフト紙やアルミ箔が両面に積層された断熱材が好ましい。また、勾配をとる必要がある場合には、勾配のある断熱ボードを使用することができる。
固定板Eは防水シートCを固定できるものであればよく、金属製、硬質合成樹脂製、木製等が用いられる。強度や耐久性の点から金属製がこのましい。金属製の固定板Eを構成する鋼鈑の材質としては、ステンレス板や、亜鉛・アルミニウム・マグネシウムメッキまたは亜鉛メッキ等の防錆処理が施された鋼板など、多湿状態でも錆びにくい鋼鈑が好適に使用される。厚みとしては、0.5〜1.5mm程度で、形状は正方形または長方形をした矩形状のプレート状や、円形または楕円形状のディスク状、長尺状など任意であり、大きさは1辺または外径が50〜100mm程度に形成することができる。
また、その固定板Eの少なくとも上面に熱可塑性樹脂被覆層を積層一体化した構成が好ましい。これにより防水シートCとの熱融着、溶剤溶着による接合が容易となる。ここで熱可塑性樹脂被覆層は、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系、アクリル系等を使用することができる。また接合強度を考慮すると、防水シートCとこの熱可塑性樹脂被覆層の材質は同種のものを用いるのが好ましく、防水シート等が塩化ビニル系樹脂製である場合には、熱可塑性樹脂被覆層も塩化ビニル系樹脂からなることが好ましい。
なお本明細書では、固定板Eの上面とは防水下地A、断熱材Bに対して上側の面である。
また、固定板Eの上に防水シートCを敷設する場合において、固定板Eの上面に設けられる接着層は接着剤を塗布することや、熱可塑性樹脂層を積層する等して設けることができる。そして、接着層と防水シートCとの接着は圧着や熱による融着や溶剤による溶着等によって行われる。また電磁誘導加熱を行う場合において固定板Eの接着層は、加熱より溶融するホットメルト接着剤や熱可塑性樹脂等である熱溶融着層とすることが好ましい。ホットメルト接着剤としては、ポリエステル系、ポリアミド系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系のホットメルト接着剤等が挙げられる。
締結具Gは、少なくとも固定板Eを固定するに足る長さが必要である。材質としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼等の鋼材などが使用できる。また、固定板Eの上面から頭部がはみ出ないように、締結具Gのビス頭の形状は皿、平、なべがよく、ドライバーやレンチで掛ける座面の窪み形状は十字穴、六角穴、四角穴が好ましい。
防水下地Aは、コンクリート、ALC、折板屋根、瓦棒屋根、デッキプレート等の金属下地等を使用することができる。
つぎに第1実施形態の施工方法について図1を用いて説明する。防水下地Aの上に断熱材Bを敷設し、固定板Eを配置する位置に対応させて、補強板Dを断熱材Bの上に配置する。そして、固定板Eを補強板Dの上に載せ、補強板固定材F(締結具G)を固定板Eの上から補強板Dを貫通して防水下地Aに打ち込み、補強板D、固定板Eを固定する。そして、その上から防水シートCを敷設し、固定板Eと防水シートCを接合する。
固定板Eと防水シートCを接合する方法としては、熱融着や液溶着、接着剤等による接合が可能であるが、第1実施形態においては、固定板Eに対応する位置に電磁誘導加熱装置を載せて加熱することで固定板Eと防水シートCを熱融着により接合する。
以下、他の実施形態について説明するが、第1実施形態と同じ部材には同じ符号を付し詳細な説明を省略した。
第2実施形態として、防水シートCの上から固定板Eを用いた実施態様を図5に示した。これによると、防水下地Aの上に断熱材Bが敷設され、その上から補強板Dが配置され、その上に防水シートCが敷設される。この防水シートCの上から固定板Eを締結具Gで固定することで防水シートCが固定されている。さらに、固定板Eを覆うように増し張シートHが敷設固定されている。
ここで、固定板Eは補強板Dの上に配置され、締結具Gを兼ねる補強板固定材Fによって防水下地Aに対し固定されている。
増し張シートHは防水シートCと同様のシートを用いることができる。熱融着や溶着が可能となるため、防水シートCと増し張シートHは同種のシートとすることが好ましい。例えば、防水シートCをポリ塩化ビニル樹脂系シートとする場合には増し張シートHもポリ塩化ビニル樹脂系シートとすることが好ましい。また、増し張シートHは基材を積層してもよいが、基材を用いない構成としてもよい。
次に第2実施形態における施工方法を説明する。防水下地Aの上に断熱材Bを敷設し、固定用ディスク5を配置する位置に補強板Dを配置する。そして、その上から防水シートCを敷設し、補強板Dと対応する位置に防水シートCに固定用ディスク5を配置する。この固定板5および補強板Dを貫通するように補強板固定材F(締結具G)を防水下地Aに打ち込み、補強板D、固定板Eを固定する。さらに、固定板Eを覆うように増し張シートHをかぶせ、固定板Eの上面および防水シートCと接合する。なお、本実施態様においては、増し張シートHと固定板Eの上面および防水シートCとは熱融着により接合している。そして、増し張シートHの周囲を液シーラーIで防水処理を施した。
第3実施形態として、固定板Eを用いることなく補強板Dで防水シートCを固定する防水シート固定構造を図11に示す。これによると、防水下地Aの上に断熱材Bが敷設され、断熱材Bの上に補強板Dが配置され、補強板固定材Fにより補強板Dが防水下地Aに固定されている。そして、防水シートCは補強板Dにより固定されている。
ここで、図11の例において、防水シートCは補強板Dの上に敷設されており、実施形態1と同様に補強板Dの上面に設けられた接着層(図示なし)によって防水シートCの裏面と接合されている。
また、図には示していないが防水シートCは補強板Dの下に配置されていてもよい。
次に第3実施形態の施工方法を説明する。防水下地Aの上に断熱材Bを敷設し、防水シートCを固定する位置に対応させて補強板Dを断熱材Bの上に配置する。そして、補強板固定材Fを補強板Dの上から防水下地Aに打ち込み、補強板Dを固定する。そして、その上から防水シートCを敷設し、補強板Dと防水シートCを接合する。
補強板Dと防水シートCを接合する方法としては、熱融着や液溶着、接着剤等による接合が可能であるが、第3実施形態においては、補強板Dに対応する位置に電磁誘導加熱装置を載せて加熱することで補強板Dと防水シートCを熱融着により接合する。
また、これらの全ての実施態様において緩衝用シート等の部材を使用することができる。
以下、本発明の実施例を説明する。
図1に実施例1に係る断面図を示したが、金属系の折板屋根下地A1の上に断熱材Bが敷設され、その上に帯状で長さ2m、厚み0.6mm、鉄製(熱膨張係数:11.7×10−6/K)の補強板D1が配置されている。この補強板D1の上に固定板Eとしてポリ塩化ビニル樹脂製の接着層を上面に有する固定板Eが配置されている。ここで固定板Eは直径約87mmの円形でステンレス製の固定用ディスクE1であり、固定用ディスクE1と補強板D1を貫通して締結具Gと補強板固定材Fを兼ねる固定用ビスF1が折板屋根下地A1に打ち込まれている。そして断熱材Bを覆うように防水シートCとしてポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1が敷設され、固定用ディスクE1の接着層とポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1の裏面が電磁誘導装置により加熱融着されている。なお、補強板D1は表面にポリ塩化ビニル樹脂層が積層されている。
図2に実施例1に係る平面図を示した。補強板D1は平行に配置されており、1本の補強板D1に3つの固定板Eである固定用ディスクE1が固定用ビスF1で固定されている。
ここで、補強板D1には貫通孔2が図9、図10のように設けられている。固定用ビスF1の直径4は5.8mmであり、貫通孔2の直径5は8.6mmとなっている。これは、夏場において補強板の温度が20℃から80℃まで60℃上昇するとして、2mの補強板Dの膨張長さは1.4mmとなる(計算式:11.7×10−6×60×2=0.0014m)。固定用ビスF1の周囲に緩衝帯3を設け、これを熱膨張長さの2倍に設定している。すなわち、固定用ビスF1の直径4に対し、1.4mm×2=3.8mmの範囲で緩衝帯3を設けて、貫通孔2の直径5を8.6mmとしている。
このように膨張長さに対して2倍の緩衝帯を設けることで補強板D2が膨張しても固定用ビスF1に接触することを防止し、固定用ビスF1に水平応力が加わることが防止される。
ここで、緩衝体3は補強板固定具F(締結具G)の直径5に熱膨張長さを2倍した値を加えた数値を貫通孔2の直径となるように設けられている。この熱膨張長さに乗ずる係数(実施例1では2)は1〜5に設定することが好ましく、1.5〜3がさらに好ましい。
以下、実施例2、3についても、熱膨張長さに乗ずる係数を2とし、貫通孔2の直径を8.6mmとしている。
図5に実施例2に係る断面図を示したが、実施例1と比較してポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1の上に固定板Eである固定用ディスクE2が配置されている点、固定用ディスクE2の上から増し張用シートHおよびシーラーIを用いる点で異なっている。
金属系の折板屋根下地A1の上に断熱材Bが敷設され、その上に厚み0.6mm、ステンレス製の補強板D2が配置されている。この補強板D2の上にポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1が敷設され、補強板D2に対応する位置に固定板Eである固定用ディスクE2が配置されている。固定用ディスクE2はステンレス製であり直径87mm、厚み0.6mmの円形形状であり、上面には接着層としてポリ塩化ビニル樹脂層が設けられている。固定用ディスクE2の上から補強板D2を貫通して締結具Gと補強板固定材Fを兼ねる固定用ビスF1が折板屋根下地A1に打ち込まれている。固定用ディスクE2を覆うようにポリ塩化ビニル樹脂製の増し張シートHを載せ、増し張シートHが固定用ディスクE2のポリ塩化ビニル樹脂層およびポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1と熱融着により接合されている。そして、増し張シートHの周囲に液シーラーIで防水処理が施されている。
図4に実施例2に係る平面図を示したが、帯状の長さ1mの補強板D2が略田の字型に配置されている。交差部Jは一の方向の補強板D2とそれと略直交する方向の補強板D2が上下に重ねて配置されている。すなわち、交差部においては2本の補強板D2が重なって2重に補強板D2が配置されている。
図11に実施例3に係る断面図を示した。実施例3は固定板Eを用いずに補強板D3で防水シートCを固定する点において、実施例1、2と異なっている。
金属系の折板屋根下地A1の上に断熱材Bが敷設され、その上に帯状で長さ2m、厚み0.4mm、ステンレス製の補強板D3が配置されている。この補強板D3の上から補強板固定材Fである固定用ビスF1が折板屋根下地A1に打ち込まれている。そして、断熱材Bと補強板D3を覆うようにポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1が敷設されている。ここで、補強板D3の上面にはポリ塩化ビニル樹脂組成物からなる接着層が設けられており、誘導加熱装置で加熱することで補強板D3の接着層とポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1とを熱融着することでポリ塩化ビニル樹脂製防水シートC1が固定されている。
A 防水下地
B 断熱材
C 防水シート
D 補強板
1 本体
2 貫通孔
3 緩衝帯
E 固定板
F 補強板固定材
G 締結具

Claims (5)

  1. 防水下地の上に敷設される断熱材と、
    前記断熱材の一部を被覆するように前記断熱材の上に配置される補強板と、
    前記補強板を前記防水下地に固定するための補強板固定材と、
    前記補強板の上に配置された複数の固定板と、
    前記補強板を貫通し前記固定板を前記防水下地に固定するための締結具と、
    前記断熱材を覆う防水シートとを備え、
    前記防水シートは前記固定板により固定され前記補強板に連結されており、前記補強板の熱膨張係数が100(×10−6/K)以下である防水シート固定構造。
  2. 前記補強板には前記補強板固定材が貫通される貫通孔が複数設けられている請求項1に記載の防水シート固定構造。
  3. 前記補強板固定材が前記締結具を兼ねている、請求項1または2に記載の防水シート固定構造。
  4. 前記補強板と前記補強板固定材および前記締結具との間に緩衝帯が設けられている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の防水シート固定構造。
  5. 前記緩衝帯が前記補強板の熱膨張長さの2倍に設定されている請求項に記載の防水シート固定構造。
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