JP2536906B2 - 絶縁防水工法 - Google Patents

絶縁防水工法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は陸屋根、ベランダ、廊下、室内床などの建築
物及び、貯水槽、蓄熱槽、プールなどの各種構造物の防
水工法に関し、特に、防水対象面と防水層の接合が部分
的になされるいわゆる絶縁防水工法に関する。又、本発
明は、この絶縁防水工法に適した防水シート用摺動自在
接合金具および緩衝用シートに関する。
(従来の技術) 建築物又は各種構造物の防水工法の代表的なものとし
ては、アスファルト防水工法、シート防水工法が挙げら
れる。
これらの防水工法には、いずれも防水対象面と防水層
の接合が全面にわたって行われるいわゆる『全面密着工
法』と、部分的に行われる『絶縁防水工法』と称される
二つの工法がある。
この内、『絶縁防水工法』は防水層が全面的に固定さ
れていないため固定されていない部分の防水層全体で外
力を受けとめるため、防水層にかかる外力が局部的に集
中しないので、防水対象面に発生するクラックや、版状
の下地材の継ぎ目部分に起こる振動による防水層の破断
が発生しにくい点で、優れた防水工程として知られてい
る。
又、軟質ポリ塩化ビニル樹脂系やクロロスルフォン化
ポリエチレン系の防水シートを用いるものについては、
『浮かし張り工法』と称される特殊な絶縁防水工法が提
案されている。
この『浮かし張(貼)り工法』は、通常次のような方
法が採られている。これは、防水対象面に接着剤等の接
着手段を用いないで単に緩衝用シートを載置した後に、
該緩衝用シートの上面に固定金具を一定間隔に取り付け
るための墨打ちを行い、該固定金具の取り付け位置を割
り付ける。その後、割り付けた位置に、固定金具を緩衝
用シートの上から金属製のビスで固定し、防水シートと
該固定金具の上面のみを接着剤を用いて接合する。又、
隣接する防水シート同士はその重なり幅が一定になるよ
うにしながら、接着剤を用いて接合する。
前記緩衝用シートは防水対象面の突起により、防水シ
ートに局部的な外力が作用しないようにするために用い
られるもので、通常1〜2mm厚程度の発泡ポリエチレン
シートなどが使われている。緩衝用シートの上に取り付
けられる固定金具は、帯状のものは幅40〜80mm、長さ1.
5〜3m、円盤状のものは直径60〜100mmの鋼板で何れも厚
さは0.5〜1.5mmのものが通常用いられ、その取り付け箇
所は帯状のものは防水対象面の周縁部、入り隅線部、出
隅線部と該固定金具の上に張設される防水シートの端部
に当たる位置に取り付ける。円盤状の固定金具は帯状の
固定金具と併用される事もあり、防水対象面の周縁部、
入り隅線部、出隅線部以外の箇所に、30cm〜80cm間隔で
固定する。防水シートと該固定金具との接合手段は
(a)ロール状に巻かれた防水シートを防水すべき面に
広げながら、順次固定金具の上面に接着剤を塗布して、
その上に防水シートを貼り付けるという方法と、(b)
固定金具を防水対象面にビス等で取り付けた後に、防水
シートを防水対象面全面に広げた後に、固定金具に当接
している防水シートに低粘度の接着剤をいれた注射器の
注射針を刺し込み、該固定金具と防水シートの間に接着
剤を注入して圧着する方法である。この接着剤は用いら
れている被着体となる防水シートと固定金具の表面部材
との材質にあうものが使用されるが、軟質ポリ塩化ビニ
ル樹脂、クロロスルフォン化ポリエチレンといった、溶
剤溶着や加熱溶着が可能な材料が使用されている防水シ
ートの場合は、第1図に示した様に、固定金具の上面に
も、予め防水シートと同質のシートを積層しておけば、
溶剤溶着や加熱溶着によって防水シートを接合すること
が可能であり、比較的多く用いられている。
『浮かし貼り工法』は前述のように、防水対象面の動
きに充分対応できるだけでなく、防水対象面に対して防
水シートが直接接着されないため、施工に際して防水対
象下地の種類、形状及びその湿潤程度(コンクリートの
水ぬれの状態)に関係無く施工可能であり、又、下地
(たとえばコンクリート)に含まれる水分の気化、膨張
による防水層のふくれ防止が可能な点で、優れた工法の
一つと言われている。
しかし、該『浮かし貼り工法』では以下の様な難点が
指摘されている。前述の固定金具と防水シートの接合に
あたり(a)の方法を採用する場合、固定金具のビス穴
12の形状が第1図に示す様になっており、自由度がほと
んど無い状態で下地に固定されているので、熟練者でな
いと防水シートにしわを発生させたままシートと固定金
具を接合させてしまう可能性が大きい。このしわは、結
局は防水シート内部に応力を偏在させることになり、こ
の内部応力の偏在は長期間の内には防水層の劣化を促進
させるという難点もあり、美観上の問題だけでなく防水
層の耐久性の点からも支障がある。又、前述の(b)の
方法は、施工時に防水シートのしわが寄らない様に配慮
された方法であるが、この場合、接着剤の注入状態を視
認できないため、接着剤の注入が適正かどうか認識でき
ないこと、又、注射針によって、防水シートを傷つける
結果になり、その傷を別途手段によりシールする必要が
生じる。又、シーリング材でその傷を補修したとしても
その傷が防水層の弱点部となり、施工後に発生する下地
のクラック等による局部外力の発生で防水シートが伸ば
された状態が長期間続けば、その傷から防水シートの破
断が生じる恐れもあり、防水層の耐久性にも支障が生じ
る。
又、防水シートと固定金具との接合手段を前述の何れ
を採るにしても、固定金具の取り付け位置を割り付ける
ための墨打ちは必要となる。この墨打ちは施工が無風状
態で行われたとても非常に繁雑であり、作業能率の低下
が著しい。又、少し風がある状態で作業を行おうとする
と、緩衝用用シートが風に煽られて、墨打ちを行う事が
非常に困難となるという問題点がある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記の既存の『浮かし貼り工法』の持つ難点
を解決するためになされたもので、防水シートを傷つ
けることなく、且つ防水シート内部に応力の偏在を生じ
させることなく防水対象面に固定可能で、形成された
防水層は破断が起こらず、長期間にわたって高い防水性
能が維持されるといった絶縁防水工法を提供するもので
ある。又、その施工に際しては墨打ちという非常に繁
雑な作業を行うこと無く施工可能な絶縁防水工法を提供
するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明の絶縁防水工法は、防水対象面に一定の間隔で
予め穴をあけた穴あき緩衝用シートを接着剤等の接着手
段を用いないでただ単に載置した後、たとえば後述のス
ライド式接合金具を該穴あき緩衝用シートの穴の位置
に、該穴あき緩衝用シートの上からビスで防水対象下地
に取り付ける。その後、該スライド式接合金具の上に防
水シートをその隣り合う防水シート同士が一定の幅で重
なり合うような関係を保ちながら防水シートと該スライ
ド式接合金具の上面を、接着剤、溶剤、又は熱風により
接合して張設する。ついで隣り合う防水シートの重なり
部を同様に接合して、一枚の大きな防水層として防水対
象面を被覆するものである。
本発明の絶縁防水工法においては、金属片が任意の水
平方向に摺動自在な状態で固定されることが重要であ
り、これにより、従来の『浮かし張り工法』以上に防水
シートの伸縮が自在となるため、応力の発生を未然に防
ぐことができる。
すなわち、本発明の防水シート用摺動自在接合金具
は、(A)金属片の中央部位に設けられた中央凹設部、
該凹設部のさらに中央部位に設けられた中央開口部をも
つ接合金具本体と(B)接合金具本体の中央凹設部より
小さい寸法をもち、中心部にビス用穴を設けたワッシャ
および (C)ビスとの組合わせよりなることを特徴とするもの
である。
このように、金属片を任意の水平方向に摺動自在な状
態にするための1つの具体的接合金具としては、以下に
説明するスライド式接合金具が挙げられる。
このスライド式接合金具は、接合金具本体(第2
図)、ワッシャ(第3図)、ビスから成っており、第4
図に示したように下地に固定した際に、前記金属片に相
当する接合金具本体のみは水平方向に摺動が可能となる
ものである。
接合金具本体(第2図)およびワッシャ(第3図)の
材質はステンレス鋼板、アルミニウム板、防錆処理鋼板
等の汎用の金属を用いることが可能であるが、防食のた
めに同種の金属を用いることが好ましい。
又、接合金具本体には、後に行う防水シートとの接合
を考えると、その表面に防水シートと同質の材料よりな
る層を形成しておくことが望ましい。
接合金具本体の形状はその取り付け後の摺動可能巾に
方向性がないことからディスク状が有利であるが、多角
形など任意の形状のものでも使用できる。接合金具本体
の中央部は好ましくは円形状に凹設し、その中央凹設部
8の中心に好ましくは円形の中央開口部9を設ける。こ
こで、中央凹設部および中央開口部の形状は多角形など
任意の形状を採ることもできる。又この形状を細長い四
角形として接合金具本体の移動方向を特定することも可
能であるが、該スライド式接合金具の上面に防水シート
をしわがよった状態で接合した場合、スライド式接合金
具の移動可能な範囲内において、防水シートを動かして
そのしわを解消する目的から、水平方向には全ての方向
に移動可能にすることが望ましく、その点で円形が望ま
しい。又、中央凹設部の深さは穴あき緩衝用シートの厚
さとほぼ同一の深さとするのが好ましい。
ワッシャ(第3図)はその中央部に下部への凸部10を
有したもので、その材質は接合金具体体と同質のものが
好ましい。下方への凸部を含めたワッシャの厚さは、ワ
ッシャおよび取り付けに使用するビスの頭が第4図に示
したように接合金具本体より突出しない様に設定する。
それは、接合金具と防水シートを接合した後に、ワッシ
ャおよびビス頭によって防水シートが傷付かないように
するためと、接合金具本体の水平方向の移動を円滑に行
うためである。第3図では該ワッシャの中央部を凹設し
て下方への凸部を形成すると共に、取り付けに使用する
金属ビスの頭が突出することを防止しているが、凹設す
ること無く平らなものであってもビス頭が接合金具本体
より突出しないものであれば、何等差障りがない。
接合金具本体とワッシャの外端部13,13′は、やや下
方はわん曲している(第7図、第8図参照)のが好まし
い。接合金具本体の外端部13が下方にわん曲していれば
防水シートが外端部により破損するおそれがなく、又、
ワッシャの外端部13′がわん曲していればワッシャと接
合金具本体との接触面積が小さくなり、摺動のための抵
抗がすくなくてすむ。
接合金具本体およびワッシャの大きさを図で示すと以
下のようになる。第2図に示した接合金具本体の中央開
孔部9の直径は、取り付けに併用する第3図に示したワ
ッシャの下方への凸部10の直径よりも大きくし、且つワ
ッシャの半径とワッシャの下方への凸部の半径の和より
も小さくする。又、ワッシャの凸部の高さは接合金具本
体の厚さよりも高くすることによって、第4図に示した
ようにアンカービスを用いて防水対象下地に取り付けた
時に、接合金具が防水対象面と水平方向に自由にスライ
ド出来るようにする。
又、第2図の斜線部分を防水シートとの接合に用いる
が、この面積は、接合に用いる接合手段によって得られ
る単位面積当たりの付着強度と接合面の面積の乗数が接
合金具と防水対象面の取り付けに用いられるビスの引き
抜き強度とほぼ同一になるように設定するのが合理的で
あり、好ましく、このことから接合金具本体の直径を設
定することができる。
接合金具本体の防水シートとの接着面には、防水シー
トとの接着に好都合な樹脂をあらかじめコーティングし
ておくことが好ましい。このような処理をしておくと、
接着剤を適用したときコーティング部分のみが選択的に
防水シートと接着し、他の部分が接着することがないの
で、スライドがスムースであり、好ましい。
接合金具のスライド可能な範囲は、防水シート敷き込
み時の作業精度と施工後の防水シートの寸法安定性から
設定することができる。接合金具本体およびワッシャの
厚さは、後述するビスの引き抜き強度と同じ程度の機械
的強度を有するように設定することができる。
スライド式接合金具の取り付けに使用するビスは、プ
ラスチック製のカールプラグを併用するものでも良い
が、ハンマーでビス頭を叩くことによりビスの先端が開
いて下地にしっかりと固定されるものの方が作業性の点
で好ましい。該ビスの選定にあたっては下地に対する引
き抜き強度に留意する必要がある。この引き抜き強度が
小さい場合は、単位面積当たりのスライド式接合金具の
個数を多くする必要があり、大きい場合は少数ですむ。
しかし、前述のようにビスの引き抜き強度から接合金具
本体の直径を設定して接合金具の大きさを大きくする
と、その後に行う防水シートとの接合がやりにくくな
る。その点から該ビスの下地に対する引き抜き強度は10
0kgf〜500kgf程度のものが好ましい。
本発明の絶縁防水工法で用いる穴あき緩衝用シート
は、予めあけられている穴の位置に前述のスライド式接
合金具を取り付けるだけでよく、墨打ちによる接合金具
の取り付け位置の割り付けを行う工程を省略可能なもの
である。
その材質は、下地の突起により防水シートに局部的な
外力が作用しないものであれば、特にこだわらない。例
えば、発泡ポリエチレンシートやその他の合成高分子系
発泡シート或いはそれらの片面もしくは両面に織布、不
織布、プラスチックフィルム等の補強シートを積層した
ものを用いることもできる。
該穴あき緩衝用シートは、予め幅、長手両方向とも一
定の間隔で穴があけられているか、或いは穴の形に切れ
込みを入れておいて、施工現場において簡単にちぎり取
って穴をあけられる様な状態にしたものとする。特に後
者のものは対象となる防水層と下地の必要接着強度に応
じて、スライド式接合金具の個数を設定し、それに必要
な数だけの穴をちぎり取って使用するものであり、その
際、スライド式接合金具を取り付けない部分は本来の緩
衝機能を持つという点で好ましいものである。穴の間隔
は長手、幅方向で異なっていてもかまわないが、通常10
0〜1000mm,好ましくは300〜800mmとするのが防水シート
の耐風圧性および接合金具の取り付けの作業性から好ま
しい。
穴の大きさは、前述のスライド式接合金具(第2図)
の中央凹設部8が移動する範囲より大きく、且つ、スラ
イド式接合金具の外径よりいくぶん小さくして、スライ
ド式接合金具の水平方向への移動が緩衝用シート上で自
由に行われ、又該穴あき緩衝用シートが風によって飛散
しないようにするのが好ましい。
穴あき緩衝用シートは、下地の不陸や突起によって防
水シートが損傷を受けるのを防止することを目的として
おり、その点から厚い方が好ましい。しかし、厚過ぎる
と作業性および経済性に難点が生じるため、穴あき緩衝
用シートの厚さは、通常1〜10mm、好ましくは2〜5mm
程度の厚さが適当である。穴あき緩衝用シートの幅は任
意で良いが、穴の間隔の整数倍とするのが好ましい。そ
れは、隣接する穴あき緩衝用シートの穴の位置を一定間
隔にすることができるからである。
又、穴あき緩衝用シートは版状体でも良いが、その施
工時及び運搬時の作業性からロール状のものが好まし
く、その点から幅は800〜1200mm、長さはロール状にし
た時の巻き径が300〜1200mmのものを用いるのが適当で
ある。
(実施例) つぎに、防水シートとして軟質ポリ塩化ビニル樹脂シ
ートを使用した実施例を第5図を用いてその概要を以下
説明する。
用意した材料は以下のとおりである。
防水シート:軟質ポリ塩化ビニルシート 厚さ1.5mm,幅1.2m,長さ10m 穴あき緩衝用シート: 発泡ポリエチレンシート 厚さ3mm,幅1.16m,長さ50m両側端部から290mmの位置で該
シートの長手方向には300mm間隔で直径80mmの穴の形に
第6図に示した様に破線状の切れ込み11をいれたもの
(対称的な2個所のみを残し他の全部が切断されていて
も可)。
スライド式接合金具: 接合金具本体:厚さ0.8mmの亜鉛メッキ鋼板に0.5mm厚さ
の軟質ポリ塩化ビニルをコーティングしたもの、直径12
0mm、中央凹設部直径55mm、中央開口部直径26mm ワッシャ:厚さ0.8mmの亜鉛メッキ鋼板 直径42mm、凸部直径12mm、 凸部高さ3mm ビス :打ち込み式アンカービス直径6.5mm、長さ39m
m 接着剤:テトラヒドロフランによる溶剤溶着 本実施例に於いて、第一工程で穴あき緩衝用シート3
の端部を重ねること無く、又、接着剤等の接着手段を用
いずに防水対象面に載置し、その端末部、入り隅及び出
隅部は、従来の『浮かし貼り工法』でも用いられる通常
の塩ビ被覆鋼板で固定した。その後、第二工程に入る前
に穴あき緩衝用シートの穴を、穴あき緩衝用シートの長
手方向には1個おきにちぎり取ってあけた状態にした。
次いで穴あき緩衝用シートの穴の部分に、スライド式接
合金具4をワッシャを併用してビスで下地に固定する。
その後、第三工程に於いて、防水シート5を接合金具の
上面に溶剤溶着で接合した後、隣り合う防水シートの重
なりが40mm幅になるよう防水シートを調整した、調整は
接合金具本体がスライドするのでスムースであった。こ
こで、防水にしわが寄った場合でも、接合金具本体をス
ライドさせることによりそのしわを解消できた。その
後、隣り合う防水シート同士の重なり部を溶剤溶着で水
蜜的に接合して防水層を形成した。
(作用及び効果) 本発明の絶縁防水工法によれば、穴あき緩衝用シート
に予め一定間隔で穴があれられており、その穴にスライ
ド式接合金具を取り付けるだけでよく、墨打ちという非
常に繁雑な工程を経ることが無く、接合金具の割り付け
ができ、作業能率が大幅に向上した。又、防水シートと
接合金具の接合に際しては、もし防水シートにしわが寄
っても、接合金具本体のスライドする範囲内に於いては
容易に修正が可能であった。このため、防水シートを広
げた後に、固定金具に当接している防水シートに低粘度
の接着剤を入れた注射器の注射針を差し込んで、接着剤
を注入して圧着するといった方法を採らなくても、防水
シートの巻きほぐしと平行して、接着剤の塗布を視認し
ながら行って防水シートにしわを寄せること無く張設が
可能であった。本発明によって形成された防水層は、長
期間に渡って高い防水性能が維持されている。
以上、本発明によれば、防水対象面の状態、種類に関
係無く、防水シートに傷を付けることも無く、又、高度
の熟練を要することもなく、健全且つ耐久性の高い良好
な防水層が得られることが判明した。
又、本実施例に用いた穴あき緩衝用シートを用いるこ
とによって、更に次の様な効果も得られることが判明し
た。一般に強風によって防水層を飛散させようとする力
の大きさは、その風速と屋根の形状によって左右され一
様ではない。又、防水層の下地への接着力は強風によっ
て飛散しない程度の大きさであれば良いことになる。本
実施例で用いた穴あき緩衝用シートを用いることによっ
て、施工現場に於いてちぎり取って、穴をあけた状態に
する作業を、例えば1個おきにするとかして、単位面積
当りの接合金具の個数を簡単に調節することが可能とな
る。この調節により、防水シートの下地へ接着強度を調
節でき、その建物および部位に合った接着強度を簡単に
付与することが可能となる。又、本実施例の穴あき緩衝
用シートであれば、接合金具を取り付けない部分の穴は
ちぎり取らないで本来の緩衝機能を持たしたまま、その
上に防水シートを配置できることが可能であり健全な防
水層の形成がより簡単にできることが判明した。
【図面の簡単な説明】
第1図(Aは斜視図、Bは断面図)は従来の浮かし張り
工法にて用いられている円盤状の固定金具の一例であ
り、第2図(Aは斜視図、Bは断面図)は本発明におい
て使用される接合金具本体の一例、第3図(Aは斜視
図、Bは断面図)は接合金具本体の取り付けに併用され
るワッシャ、第4図は接合金具の取り付け状態の一例を
示したものである。又、第5図は本発明の一実施例を示
したものである。第6図は、本発明において使用される
穴あき緩衝用シートの1例である。又、第7図、第8図
(いずれもAは斜視図、Bは断面図)は第2図、第3図
の接合金具本体とワッシャの変形例である。 1……防水対象面、2……ビス 3……穴あき緩衝用シート 4……スライド式接合金具 5……防水シート、6……ワッシャ 7……接合金具本体、8……中央凹設部 9……中央開口部、10……ワッシャ凸部 11……切れ込み線、12……ビス穴 13,13′……外端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 芳徳 東京都足立区宮城1―30―11

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】防水対象面に緩衝用シートを載置し、その
    上に金属片を金属製のビスを用いて緩衝用シートを抑え
    た状態で固定し、ついで、該金属片の表面に接着剤を用
    いて金属片と防水シートを貼り付けるシート防水工法に
    於いて、該金属片を任意の水平方向に摺動可能な状態で
    固定し、緩衝用シートとしては予め所定の位置に穴があ
    けられている穴あき緩衝用シートを用いることを特徴と
    する絶縁防水工法。
  2. 【請求項2】(A)金属片の中央部位に設けられた中央
    凹設部、該凹設部のさらに中央部位に設けられた中央開
    口部をもつ接合金具本体と(B)接合金具本体の中央凹
    設部より小さい寸法をもち、中心部にビス用穴を設けた
    ワッシャおよび(C)ビスとの組合わせよりなることを
    特徴とする防水シート用摺動自在接合金具。
  3. 【請求項3】予め所定の位置に、極く一部をのぞいて切
    りこみがはいっている切取用穴部を有することを特徴と
    する緩衝用シート。
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