JP2010106527A - 防水シートの敷設方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 強風下でも防水シートを適切に敷設することができると共に、作業のための時間や工程、人員を削減して効率良く防水シートを敷設する。
【解決手段】 防水シート10を構造物の躯体1に設置されたシート接合部材12に固定して敷設する防水シート10の敷設方法において、巻物状の防水シート10を設置箇所に転がして展開し、シート接合部材12の設置箇所毎に防水シート10をシート接合部材12に接合しながら敷設していく。溶剤による溶着の場合には、防水シート10をシート接合部材12の手前まで転がして展開し、シート接合部材12に溶剤を塗布した後、直ちに防水シート10を溶剤が塗布されたシート接合部材12上を転がして通過させた後、防水シート10の上からシート接合部材12を押圧して、防水シート10をシート接合部材12に固定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、ビル等の構造物の屋上等に、シート接合部材を介して防水シートを敷設して防水構造を施工する防水シートの敷設方法の改良に関し、特に、効率良く迅速に、かつ、強風下でも、防水シートを適切に敷設することに関するものである。
例えば、オフィスビルや学校等の構造物の屋上等に防水施工する場合には、防水シートを下地となる構造物の躯体には直接は接着しないことにより、躯体の亀裂や振動、目地の挙動等の影響を受けることが少なく、地震等の際にも防水性を確保することができる、いわゆる絶縁工法(機械的固定工法)が採用されることがある。
この工法においては、表面に防水シートと同質の合成樹脂が被覆された鋼板等から成るシート接合部材を使用し、構造物の躯体のうち、端末には、例えば帯状の形状を有するシート接合部材を設置し、端末以外の箇所においては、例えばディスク状の形状を有するシート接合部材を所定のピッチで設置して、これらのシート接合部材を釘等の固定具で躯体に取付け、その後、これらのシート接合部材上から防水シートを敷設して、所要のシート接合部材に防水シートを溶着させて接合することにより、防水シートを、シート接合部材を介して構造物の躯体に固定する。
この場合、この防水シートのシート接合部材への溶着は、従来、防水シートを広げてシート接合部材が設置された箇所を含めて敷設箇所に全面的に敷設した後、ディスク状のシート接合部材上の防水シートに注射器の針を貫通させて防水シートの裏面とディスク状のシート接合部材の表面との間に溶剤を注入するか、又は、帯状の複数の防水シートを、その長手方向の両端を部分的に重畳させて敷設した後、防水シートと躯体との間に刷毛ブラシを挿入し、ディスク状のシート接合部材に溶剤を塗布して、防水シートをシート接合部材に溶着していた(例えば、特許文献1、2等参照)。
また、近年では、その他の防水シートとシート接合板との溶着手段として、同様に、防水シートを広げてシート接合部材が設置された箇所を含めて敷設箇所に全面的に敷設した後、ディスク状のシート接合部材が設置された箇所において、防水シートの上からシート接合部材に高周波を当てて、防水シートをシート接合部材に高周波溶着させる方法も採用されるに至っている(例えば、特許文献3参照)。
しかし、これらの従来の方法では、いずれにしろ、防水シートを敷設箇所に全面的に敷設した後に、防水シートをシート接合部材に固定するため、強風下では、帯状で風の影響を受けやすい防水シートが風に煽られるため、防水シートを適切に広げて敷き詰めることができず、作業自体を行うことができない問題があった。また、仮に、防水シートを敷き詰めることができたとしても、その後、防水シートをシート接合部材に固定するまでは、防水シートが自由状態で敷設されることになり、強風下では、固定前の防水シートが風に煽られて、その後の作業中に、捲れたり舞い上がったりするおそれがあることから、敷設作業を行うことができず、施工に日数を要する問題があった。
この問題を回避するためには、大人数で防水シートを抑えながら敷設したり、あるいは、固定前の防水シートを重り等で捲れないように抑える必要があり、作業に、多大な手前と時間を要する。この点は、防水シートが、日常的に強風が吹くことが多い屋外の構造物の屋上に敷設されるものであることを考慮すると、根本的な解決をすることが必要となる問題点であった。
また、従来の方法では、防水シートの展開工程と、シート接合板との固定工程が別々だったため、作業に時間と人員を要し、必ずしも効率的ではなかったと共に、特に、注射器の針を貫通させる方法においては、その後、注射器の針によって防水シートにできてしまった針穴を、シーリング剤等でシールする作業が必要となる問題もあった。
特開平8−246609号公報 特開平11−200563号公報 特開2004−44158号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題点に鑑み、強風下でも防水シートを適切に敷設することができると共に、作業のための時間や工程、人員を削減して効率良く防水シートを敷設することができる防水シートの敷設方法を提供することにある。
(1.転がし展開による同時固定)
本発明は、上記の課題を解決するための第1の手段として、防水シートを構造物の躯体に設置されたシート接合部材に固定して敷設する防水シートの敷設方法において、巻物状の防水シートを設置箇所に転がして展開し、シート接合部材の設置箇所毎に防水シートをシート接合部材に接合しながら敷設していくことを特徴とする防水シートの敷設方法を提供するものである。
(2.溶着の方法)
本発明は、上記の課題を解決するための第2の手段として、上記第1の解決手段において、防水シートを、溶剤によりシート接合部材に溶着して、又は、高周波によりシート接合部材に熱溶着して、シート接合部材に接合して固定することを特徴とする防水シートの敷設方法を提供するものである。
(3.溶剤による溶着)
本発明は、上記の課題を解決するための第3の手段として、上記第1又は第2のいずれかの解決手段において、防水シートをシート接合部材の手前まで転がして展開し、シート接合部材に溶剤を塗布した後、直ちに防水シートを溶剤が塗布されたシート接合部材上を転がして通過させることによりシート接合部材上に防水シートを敷設することを特徴とする防水シートの敷設方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第4の手段として、上記第3の解決手段において、シート接合部材に溶剤を塗布した後、溶剤の成分が揮発しないうちに防水シートをシート接合部材上を通過させることを特徴とする防水シートの敷設方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第5の手段として、上記第3又は第4のいずれかの解決手段において、防水シートをシート接合部材上に敷設した直後に、防水シートの上からシート接合部材を押圧して、防水シートをシート接合部材に固定することを特徴とする防水シートの敷設方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第6の手段として、上記第5の解決手段において、防水シートをシート接合部材上に敷設した後、溶剤の成分が揮発しないうちに防水シートの上からシート接合部材を押圧することを特徴とする防水シートの敷設方法を提供するものである。
(4.高周波溶着)
本発明は、上記の課題を解決するための第7の手段として、上記第1又は第2のいずれかの解決手段において、防水シートをシート接合部材上を転がして通過させることによりシート接合部材上に防水シートを敷設した後、防水シートの上からシート接合部材に高周波を当てて防水シートをシート接合部材に熱溶着して固定することを特徴とする防水シートの敷設方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第8の手段として、上記第7の解決手段において、請求項7に記載された防水シートの敷設方法であって、防水シートをシート接合部材上を転がして通過させた後、防水シートの転がしを停止して、防水シートをシート接合部材に熱溶着することを特徴とする防水シートの敷設方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第9の手段として、上記第7又は第8のいずれかの解決手段において、防水シートをシート接合部材上を転がして通過させた後、次のシート接合部材の設置箇所まで防水シートを展開させることなく、防水シートをシート接合部材に熱溶着することを特徴とする防水シートの敷設方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第10の手段として、上記第7乃至第9のいずれかの解決手段において、高周波融着機の高周波ヘッドを防水シートの上からシート接合部材に押し当てて防水シートをシート接合部材に熱溶着することを特徴とする防水シート敷設の方法を提供するものである。
本発明によれば、上記のように、巻物状の防水シートを設置箇所に転がして展開するため、敷設すべき防水シートが風の影響を受けることがなく、防水シートを強風下でも円滑に展開することができると同時に、展開した防水シートをシート接合部材の設置箇所毎に防水シートをシート接合部材に接合しながら敷設していくため、いわば防水シートの敷設作業とシート接合部材の溶着作業を同時並行で行うことができるので、作業の工程数や人員、作業時間を低減して効率良く敷設することができると共に、防水シートのうちシート接合部材上に敷設された箇所においては、既に防水シートがシート接合部材に固定されており、防水シートが自由状態で敷設されている箇所がないので、防水シートが捲れたり舞い上がったりすることがなく、強風下でも適切に効率良く敷設作業を行うことができる実益がある。
また、本発明によれば、上記のように、特に、溶剤によって防水シートをシート接合部材に溶着して固定する場合においても、適切に溶着できる時間的範囲内で、防水シートの展開や押圧作業を行うため、防水シートを確実に、かつ、適切にシート接合部材に固定することができる実益がある。
同様に、本発明によれば、上記のように、特に、高周波溶着によって防水シートをシート接合部材に固定する場合においても、防水シートの展開を一時停止して次のシート接合部材の設置箇所まで展開することなく、シート接合部材の設置箇所毎に溶着するため、未だ敷設されていない残余の防水シートをロール状に保持することができ、風の影響を受けることなく、作業を続行することができる実益がある。
本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明すると、図1は、本発明の防水シート10の敷設方法を実施する状態を示し、この防水シート10の敷設方法は、図1に示すように、防水シート10を構造物の躯体1に設置されたシート接合部材12に固定して敷設するものである。即ち、防水シート10を、躯体1に直に固定することなく、シート接合部材を介して固定することにより、躯体1の亀裂や振動、目地の挙動等の影響を受けることが少ない敷設方法である。
この防水シートが敷設される構造物としては、例えば、オフィスビルや学校の校舎等の事業用の建造物やマンション等の居住用の建造物の屋根やベランダ、バルコニー等を挙げることができ、本発明は、これらの防水性が要求される構造物に適用することができる。
この場合、まず、図1に示すように、構造物の屋上等の躯体1に、端末(縁部)においては、帯状のシート接合部材12Aを設置し、端末以外の箇所には、ディスク状のシート接合部材12Bを、所定のピッチで設置する。この場合、これらのシート接合部材12は、図示しない釘やボルト等の固定具により、躯体1に固定して取り付けられる。
なお、これらのシート接合部材12は、その形状や大きさに特に限定はなく、その設置箇所に適合させて任意の形状や大きさとすることができる。例えば、図1に示すように、躯体1の端末に設置する場合には略L字形状や帯型等の板状の形状に形成し、また、躯体1の端末を除いた箇所に設置する場合には円形等を有するディスク状の形状に形成して躯体1上に点在させて設置することができる。
また、これらのシート接合部材12は、その表面において、防水シート10と接合されるため、後述する溶剤や高周波によって防水シート10と溶着することができるように形成する。即ち、シート接合部材12は、防水シート10と溶着することができる態様、具体的には、合成樹脂板や、鋼板を芯材としてその表面に合成樹脂を被覆した合成樹脂被覆鋼板等から形成することができる。この鋼板としては、例えば、その耐食性等を考慮して、ステンレス等を挙げることができる。
一方、このシート接合部材12やその表面の被覆材に使用する合成樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体等の軟質の合成樹脂や、合成ゴム系の材質を選択することができるが、その中でも、特に、ポリ塩化ビニル樹脂は、溶剤溶着性や熱融着性に優れるため好適である。なお、このシート接合部材12は、合成樹脂被覆鋼板から形成する場合には、プレス成型加工機等によりプレス加工して形成することができ、合成樹脂板として形成する場合には射出成形等の適宜の樹脂加工方法により形成することができる。
本発明においては、上記のようにして、シート接合部材12を躯体1上に設置した後、まず、巻物状に巻き取られた防水シート10を、図1に示すように、設置箇所に転がして展開していく。このため、未だ、敷設されていない残余の防水シート10が風に煽られることがなく、強風下でも敷き詰め作業を行うことができる。この場合、防水シート10は、一般に、図1に示すように、長尺の帯状に形成されているが、設置箇所に合わせて複数用意し、これらの複数の防水シート10を、長手方向の端部の部分的に重畳させながら敷き詰めて、防水性を確保する。なお、これらの複数の防水シート10の重畳部分10Aは、図示しない熱溶着機等により、敷設後に、あるいは、敷設と同時並行で、相互に溶着することができる。
また、この場合、特に、本発明においては、各1枚の防水シート10の全てを巻き出して、敷設箇所に全面的に敷き詰めた後に、防水シート10をシート接合部材12に接合するのではなく、シート接合部材12の設置箇所毎に防水シート10をシート接合部材12に接合しながら、防水シート10を転がして展開し、敷設していく。即ち、本発明においては、防水シート10の敷設作業と、シート接合部材12Bへの溶着作業を同時並行で行う。
このため、まず、作業の工程数は勿論のこと、防水シート10の敷き詰めを待つことなく溶着作業を行うことができるため、作業時間を短縮することができると共に、防水シート10を転がして展開する作業及び溶着作業の作業員だけで作業することができるため、2〜3人で作業することもでき、作業人員をも低減して、効率良く防水シート10を敷設することができる。
同時に、防水シート10のうちシート接合部材上に敷設された箇所においては、図1に示すように、既に防水シート10がシート接合部材14に固定されており、防水シート10が自由状態で敷設されている箇所がないので、防水シート10が捲れたり舞い上がったりすることがなく、強風下でも適切に効率良く敷設作業を行うことができる。
なお、この防水シート10としては、防水性を有する樹脂製のシートであれば特に限定なく使用することができ、上述したシート接合部材12の表面と同じく、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体等の軟質の合成樹脂や、合成ゴム系の材料などから形成されたものを使用することができるが、その中でも、特に、ポリ塩化ビニル樹脂が、溶剤溶着性や熱融着性に優れるため好適である。また、この防水シート10のシート接合部材12への固定方法に、特に限定はないが、一般に用いられる溶剤による溶着や、高周波による熱溶着を挙げることができる。
(1.溶剤による溶着)
上記の本発明の方法において、まず、溶剤により防水シート10をシート接合部材14に接合する実施の形態について図1を参照しながら説明すると、図1に示すように、まず、巻物状の防水シート10の一端を一部巻き出して、躯体1の端末に設置された帯状のシート接合部材12Aに接合する。
次いで、防水シート10に皺が生じないように、ある程度のテンションを掛けながら、引っ張るようにして防水シート10を転がして展開していく。この場合、図1に示すように、防水シート10を、躯体1の端末を除いた箇所に設置されたディスク状のシート接合部材12Bの手前まで転がして展開した段階で、一時転がしを停止する。その上で、巻物状の防水シート10と躯体1との間に、図示しない刷毛ブラシを挿入するようにして差し込んで、シート接合部材12Bに溶剤を塗布した後、直ちに再び防水シート10を溶剤が塗布されたシート接合部材12B上を素早く転がして通過させる。
この場合、シート接合部材12Bに溶剤を塗布した後、できる限り速やかに防水シート10を、当該シート接合部材12B上を転がして通過させることが望ましいが、溶剤による溶着強度が低下しないよう、どんなに遅くとも溶剤の成分が揮発しないうちに防水シート10をシート接合部材12B上を通過させることが必要となる。
更に、このようにして、シート接合部材12B上を通過させて防水シート10をシート接合部材12B上に敷設した直後に、防水シート10の上からディスク状のシート接合部材12Bを、作業員の手等によって押圧して、防水シート10をシート接合部材12Bに強固に固定する。
この手押し作業も、防水シート10をシート接合部材12B上を通過させた後、できる限り速やかに行うことが望ましいが、同様に、溶剤による溶着強度が低下しないよう、どんなに遅くとも溶剤の成分が揮発しないうちに押圧することが必要となる。
以降、この作業を繰り返し行い、躯体1の紫檀の端末とは反対側の端末に設置された帯状のシート接合部材12Aに辿り着くまで、防水シート10を転がして展開し、最後に、防水シート10の他端(終端)を当該反対側の端末のシート接合部材12Aに溶着する。この作業を、図1に示すように、各列毎に繰り返し行い、躯体1上の設置箇所全てに敷設していき、作業が完了する。
(2.高周波による熱溶着)
次に、高周波により防水シート10をシート接合部材12に熱溶着させる実施の形態について図2を参照しながら説明すると、図2に示すように、図1に示す溶剤の場合の実施の形態と同様、まず、巻物状の防水シート10の一端を一部巻き出して、躯体1の端末に設置された帯状のシート接合部材12Aに接合する。
次いで、防水シート10に皺が生じないように、ある程度のテンションを掛けながら、引っ張るようにして防水シート10を転がして展開していく。この場合、図2に示すように、高周波溶着の場合には、図1と異なり、防水シート10を、躯体1の端末を除いた箇所に設置されたディスク状のシート接合部材12B上を転がして通過させることによりシート接合部材12B上に防水シートを敷設する。
但し、一方で、図2に示すように、防水シート10をシート接合部材12上を転がして通過させた後、防水シート10の転がしを一時停止する。また、この場合には、できるだけ風の影響を回避するため、図2に示すように、少なくとも、次のシート接合部材12Bの設置箇所まで防水シート10を展開させることなく、防水シート10の転がしを一時停止することが望ましい。
その後、この図2に示す状態で、防水シート10の上からシート接合部材12Bに高周波を当てて、防水シート10をシート接合部材12Bに熱溶着して固定する。この高周波による熱溶着の方法には、特に限定はないが、例えば、図示しない高周波融着機の高周波ヘッドを防水シート10の上からシート接合部材12Bに押し当てて、防水シート10をシート接合部材12Bに熱溶着することができる。
以降は、溶剤による溶着の場合と同様に、この作業を繰り返し行い、躯体1の紫檀の端末とは反対側の端末に設置された帯状のシート接合部材12Aに辿り着くまで、防水シート10を転がして展開し、最後に、防水シート10の他端(終端)を当該反対側の端末のシート接合部材12Aに溶着する。この作業を、図1に示すように、各列毎に繰り返し行い、躯体1上の設置箇所全てに敷設していき、作業が完了する。
なお、巻物状の防水シート10は、必ずしも、図1及び図2に示す各列毎に用意する必要はなく、1つの巻物状の防水シート10を転がして展開して、各列毎に敷設し終わる毎に切断して使用することができる。
また、この防水シート10とシート接合部材12との接合は、必ずしも、上記の溶剤又は高周波によるものに限定されるものではなく、必要に応じて、他の加熱手段により合成樹脂を溶融させて融着する熱融着の方法を採用することもできる。
また、本発明は、上記のような屋上に限らず、例えば、蓄熱槽等の液圧が付加される箇所において使用することもでき、この場合も、敷設の作業効率を高めることができる。これに伴い、本発明の敷設方法においては、設置された全てのシート接合部材12を防水シート10と接合する必要は必ずしもなく、設置箇所に応じて、例えば、屋上等の風圧等により防水シート10が浮上するおそれがある箇所では全てのシート接合部材12に接合することが望ましいが、液槽等のように、液圧により防水シート10が躯体1に押し付けられる箇所においては、一部の箇所においてのみシート接合部材12に接合すれば、その他の箇所については、単に防水シート16を上から敷設するだけで対応することもできる。
次に、本発明の敷設方法の実施例について説明する。構造物として、地上5階建ての鉄鋼造のビルを使用し、その屋上に防水シート10を敷設した。この場合、躯体1である屋上はデッキプレート下地、施工面積は4,800m2、天候は晴れ〜曇り、風速は10m/sec〜20m/secであった。なお、施工する防水仕様として、躯体1上に、厚さ50mmのポリクラフト紙貼りポリスチレンフォーム上にアルミニウムフィルムを積層した断熱材を設置し、この断熱材上に、シート接合部材12を設置して防水シート10を敷設する断熱防水仕様を設定した。
上記の状況において、まず、躯体1である屋上の端末(周辺部)全周に、上記の断熱材を設置し、この断熱材上に、シート接合部材12Aとして、表面が塩化ビニル樹脂で被覆されたL字型鋼板(厚さ1.35mm:短辺の幅30mm、長辺の幅70mm、長さ2,000mm)を、ステンレス鋼製のビス(長さ75mm、直径7mm)にて固定した。
同様に、躯体1である屋上の残余の箇所に、上記の断熱材を設置し、シート接合部材12Bとして、表面が塩化ビニル樹脂で被覆された円形のディスク状鋼板(厚さ1.35mm、直径65mm)を、同じくステンレス鋼製のビス(長さ75mm、直径7mm)にて固定した。この場合、各ディスク状鋼板を、前後左右の他のディスク状鋼板と600mmの間隔(ピッチ)を開けて設置した。
上記状態で、幅1,500mmの防水シート10を、端部から敷設した。その際、端部に設置されることになる1列目(図1の一番上の列)は、巻物状の防水シート10の端部を1m程度巻き出した後、長手方向の端部を壁面から15mm程度離した位置でL字型鋼板に溶剤にて溶着して留め付けた後、最初のディスク状鋼板手前まで巻き戻し、その後、テンションを掛けて防水シート10の皺を解消した上で、上記実施の形態で説明したように、ディスク状鋼板に溶剤を塗布した後、素早く防水シート10を転がして展開し、ディスク状鋼板上を通過さえ、ディスク状鋼板を数秒手で押さえて溶着させた。この作業を、残余のディスク状鋼板毎に繰り返して、順次溶着し、他端のL字型鋼板側において、防水シート10の他端(終端)が壁面から15mm程度離れた位置となるように防水シート10切断し、当該他端のL字型鋼板に、溶剤にて溶着した。
次いで、2列目の防水シート10を、長手方向において上記1列目の防水シート10に50mm重ねて、同様に敷設していった。また、この場合、この防水シート10の重畳部を自動熱融着機にて溶着した。その後も、順次同様の作業を行い、防水シート10を全面に敷設した。
この実施例は、風速が10m/sec〜20m/secと比較的強風下で行われたが問題なく防水シートを敷設することができた。従来の方法では、この風速下では作業を行うことは不可能であった。
また、上記実施例の作業効率を確認したところ、従来の方法で本発明の実施例と同様の面積の作業を行った場合、30〜50m2/人・日であったところ、本発明の方法によれば、100〜150m2/人・日であり、従来の約1/3の効率で作業を行うことができることも確認できた。
本発明は、特に強風に曝されるオフィスビルや学校の校舎等の事業用の建造物やマンション等の居住用の建造物の屋根やベランダ、バルコニー等の他、プールや蓄熱層等の防水性が要求される箇所に広く適用することができる。
本発明の防水シートの敷設方法において溶剤を使用する実施の形態を実施する状態の平面図である。 本発明の防水シートの敷設方法において高周波を使用する実施の形態を実施する状態の平面図である。
符号の説明
1 躯体
10 防水シート
12 シート接合部材

Claims (10)

  1. 防水シートを構造物の躯体に設置されたシート接合部材に固定して敷設する防水シートの敷設方法において、巻物状の前記防水シートを設置箇所に転がして展開し、前記シート接合部材の設置箇所毎に前記防水シートを前記シート接合部材に接合しながら敷設していくことを特徴とする防水シートの敷設方法。
  2. 請求項1に記載された防水シートの敷設方法であって、前記防水シートを、溶剤により前記シート接合部材に溶着して、又は、高周波により前記シート接合部材に熱溶着して、前記シート接合部材に接合して固定することを特徴とする防水シートの敷設方法。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された防水シートの敷設方法であって、前記防水シートを前記シート接合部材の手前まで転がして展開し、前記シート接合部材に溶剤を塗布した後、直ちに前記防水シートを前記溶剤が塗布された前記シート接合部材上を転がして通過させることにより前記シート接合部材上に前記防水シートを敷設することを特徴とする防水シートの敷設方法。
  4. 請求項3に記載された防水シートの敷設方法であって、前記シート接合部材に溶剤を塗布した後、前記溶剤の成分が揮発しないうちに前記防水シートを前記シート接合部材上を通過させることを特徴とする防水シートの敷設方法。
  5. 請求項3又は請求項4のいずれかに記載された防水シートの敷設方法であって、前記防水シートを前記シート接合部材上に敷設した直後に、前記防水シートの上から前記シート接合部材を押圧して、前記防水シートを前記シート接合部材に固定することを特徴とする防水シートの敷設方法。
  6. 請求項5に記載された防水シートの敷設方法であって、前記防水シートを前記シート接合部材上に敷設した後、前記溶剤の成分が揮発しないうちに前記防水シートの上から前記シート接合部材を押圧することを特徴とする防水シートの敷設方法。
  7. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された防水シートの敷設方法であって、前記防水シートを前記シート接合部材上を転がして通過させることにより前記シート接合部材上に前記防水シートを敷設した後、前記防水シートの上から前記シート接合部材に高周波を当てて前記防水シートを前記シート接合部材に熱溶着して固定することを特徴とする防水シートの敷設方法。
  8. 請求項7に記載された防水シートの敷設方法であって、前記防水シートを前記シート接合部材上を転がして通過させた後、前記防水シートの転がしを停止して、前記防水シートを前記シート接合部材に熱溶着することを特徴とする防水シートの敷設方法。
  9. 請求項7又は請求項8のいずれかに記載された防水シートの敷設方法であって、前記防水シートを前記シート接合部材上を転がして通過させた後、次の前記シート接合部材の設置箇所まで前記防水シートを展開させることなく、前記防水シートを前記シート接合部材に熱溶着することを特徴とする防水シートの敷設方法。
  10. 請求項7乃至請求項9のいずれかに記載された防水シートの敷設方法であって、高周波融着機の高周波ヘッドを前記防水シートの上から前記シート接合部材に押し当てて前記防水シートを前記シート接合部材に熱溶着することを特徴とする防水シート敷設の方法。
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