JPH11200563A - 防水シート固定具および防水シート固定方法 - Google Patents

防水シート固定具および防水シート固定方法

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JPH11200563A
JPH11200563A JP2275198A JP2275198A JPH11200563A JP H11200563 A JPH11200563 A JP H11200563A JP 2275198 A JP2275198 A JP 2275198A JP 2275198 A JP2275198 A JP 2275198A JP H11200563 A JPH11200563 A JP H11200563A
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waterproof sheet
resin layer
thermoplastic resin
fixing
fixing device
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JP2275198A
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Hidetoshi Kurihara
秀俊 栗原
Michiichi Hatogai
道一 鳩飼
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Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
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Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】合成樹脂製の防水シートを、その敷設対象
面に固定するための防水シート固定具であって、防水シ
ートおよび前記敷設対象面に固定される固定部を備え、
前記固定部が、防水シートに固定される側の面に、誘導
加熱により軟化流動する熱可塑性樹脂層が形成され、敷
設対象面側の面に防錆処理が施された鋼板によって形成
されることを特徴とする防水シート固定具およびそれを
用いた防水シート固定方法。 【効果】 防水シートを敷設する際に、固定具として端
面処理をしない低コストな部材を用いながら、施工後は
鋼板素材が空気中に直接曝される部分がなくなり、錆の
発生を防ぎ、良好な水密性を長期にわたって維持するこ
とができる。しかも、誘導加熱方式を用いるため、作業
も簡単で、熟練性を要さない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プール底面や屋上
の床部等の建造物に合成樹脂製の防水シートを固定する
ための防水シート固定具および防水シート固定方法に係
り、詳しくは、水漏れのおそれが無く、かつ、防水シー
ト固定具に用いられる鋼板が錆難い耐久性に優れた状態
で防水シートを固定可能な手段及び方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、合成樹脂製の防水シート敷設の際
に、該防水シートを固定する方法として、ディスク状の
鋼板部材を用いた絶縁工法(機械固定方法)が用いられ
ている。これは、ディスク状鋼板部材が合成樹脂により
被覆され、合成樹脂層と防水シートの当接部を融着させ
て接着する方法である。融着の方法としては、誘導加熱
により合成樹脂層を溶解させる、あるいは防水シート側
より小孔を穿ち、溶剤を注入してディスク状鋼板部材の
合成樹脂を溶解させ、溶着させる溶剤溶着等の方法が用
いられている。
【0003】溶剤により合成樹脂を溶解させる方法は、
防水シートが厚いと孔を穿ち難く、また気温の低いとき
にはシート固定具表面の塗膜層と防水シートとの溶着が
不完全になり易い面もあり、施工作業にも熟練を要す
る。これに対し、誘導加熱を用いる方法は、気候による
作業性の低下はなく、また、施工作業に熟練を要しない
というメリットがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法に
おいてはいずれもディスク状鋼板部材を被覆する熱可塑
性樹脂として通常塩化ビニル樹脂が用いられるが、該デ
ィスク状鋼板部材は、サイズが小さく、使用個数が多い
ため、コストの点等から、大きいサイズの塩化ビニル樹
脂被覆鋼板を打ち抜き加工することにより製造されてい
る。従って、端面は加工時のまま鋼板端面がむき出しに
なっており、長辺の鋼板部材と異なって端面の処理を行
わないため、結露等による端面の錆や接着剤層の劣化に
より、端面から合成樹脂層の剥離が進行し、防水シート
の固定機能の低下を生じさせる懸念がある。
【0005】本発明の目的は、絶縁工法において固定具
と防水シートの融着を行うと同時に固定具の断面処理が
でき、これによって固定具の耐久性を向上させることの
できる防水シート固定具、および防水シート固定方法を
提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は下記の構成を有するものである。 (1) 合成樹脂製の防水シートを、その敷設対象面に
固定するための防水シート固定具であって、防水シート
および前記敷設対象面に固定される固定部を備え、前記
固定部が、防水シートに固定される側の面に、誘導加熱
により軟化流動する熱可塑性樹脂層が形成され、敷設対
象面側の面に防錆処理が施された鋼板によって形成され
ることを特徴とする防水シート固定具。 (2) 前記固定部が、敷設対象面側に防錆処理として
合成樹脂層が形成された鋼板によって形成されることを
特徴とする(1)記載の防水シート固定具。 (3)前記合成樹脂層が誘導加熱により軟化流動する熱
可塑性樹脂層であることを特徴とする(1)または
(2)記載の防水シート固定具。 (4)前記熱可塑性樹脂層のうち、少なくとも防水シー
トに固定される側の面に形成された熱可塑性樹脂層のガ
ラス転移温度が10℃以下であることを特徴とする
(1)乃至(3)のいずれかに記載の防水シート固定
具。 (5) 防水シートに固定される側の面に形成された熱
可塑性樹脂層のガラス転移温度が、敷設対象面側に形成
された熱可塑性樹脂層のガラス転移温度よりも低いこと
を特徴とする(3)または(4)記載の防水シート固定
具。 (6) 前記熱可塑性樹脂層のうち、少なくとも防水シ
ートに固定される側の面に形成された熱可塑性樹脂層
が、主として軟質塩化ビニル樹脂からなることを特徴と
する(1)乃至(5)のいずれかに記載の防水シート固
定具。 (7) 前記熱可塑性樹脂層のうち、少なくとも防水シ
ートに固定される側の面に形成された熱可塑性樹脂層
が、軟質塩化ビニル樹脂100重量部に対し、可塑剤を
20重量部を超えて、さらに好ましくは60〜80重量
部配合してなることを特徴とする(6)記載の防水シー
ト固定具。 (8) 前記熱可塑性樹脂層のうち、少なくとも防水シ
ートに固定される側の面に形成された熱可塑性樹脂層の
厚みが0.2〜1.5mmであることを特徴とする
(1)乃至(7)のいずれかに記載の防水シート固定
具。 (9)前記固定部を構成する鋼板がディスク状であるこ
とを特徴とする(1)乃至(8)のいずれか一項に記載
の防水シート固定具。 (10) 合成樹脂製の防水シートを、その敷設対象面
に固定された防水シート固定具に固定させることにより
前記敷設対象面に固定する防水シート固定方法であっ
て、(1)乃至(9)のいずれかに記載の防水シート固
定具の固定部を前記敷設対象面に取り付け固定し、該防
水シート固定具の固定部上に前記防水シートを載置した
状態において、該防水シートの上側から、該防水シート
と前記防水シート固定具の固定部上側の熱可塑性樹脂層
とを誘導加熱処理により溶融一体化し、かつ前記防水シ
ート固定具の固定部における鋼板端面を前記熱可塑性樹
脂層により被覆することを特徴とする防水シート固定方
法。 (11) 誘導加熱処理として高周波加熱処理を用いる
ことを特徴とする(10)記載の防水シート固定方法。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、図面を用いて本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0008】図1は、本発明の一実施例である防水シー
ト固定具の外観斜視図、図2は 図1の防水シート固定
具の構造を示す断面図、図3は図1の防水シート固定具
を用いた防水シート固定方法を説明する工程図である。
【0009】本発明の防水シート固定具1は、図1、図
2に示すように、主として防水シートおよび敷設対象面
に固定される固定部2を備える。固定部2は、図1、2
に示すように、鋼板4を芯材とし、該鋼板の防水シート
に固定される側の面には誘導加熱により軟化流動する熱
可塑性樹脂層5が形成され、他方の敷設対象面側には防
錆処理層6が形成されている。また、固定部2の中央部
には、敷設対象面に固定するための部材を取りつけるた
めの孔3が形成されている。
【0010】本発明の防水シート固定具1は、図3に示
すように、固定部2の中央の孔3に敷設対象面に固定す
るための部材である取付ねじ9を差し込み、前記敷設対
象面であるコンクリート下地7に穿った穴に予め設置し
たプラグ10へ取付ねじ9を貫入して、固定する。その
後、固定部上に防水シート8を載置した状態(図3
(a))において、防水シート8の上側から高周波11
により誘導加熱して鋼板を発熱させ(図3(b))、こ
の熱によって固定部の熱可塑性樹脂層5の防水シート8
との当接面を溶融させる。溶融した熱可塑性樹脂層5と
防水シート8とが接着し一体化する一方、熱可塑性樹脂
は流動して固定部の端面に垂れ落ち、鋼板の端面を被覆
する(図3(c))。これにより、固定具として端面処
理をしない低コストな部材を用いながら、施工後は鋼板
素材が空気中に直接曝される部分がなくなり、錆の発生
を防ぎ、良好な水密性を長期にわたって維持することが
できる。しかも、誘導加熱方式を用いるため、作業も簡
単で、熟練性を要さない。
【0011】本発明において、熱可塑性樹脂層を形成す
る樹脂は、誘導加熱により溶融可能で、かつ誘導加熱時
に、固定部の端面に垂れ落ちて鋼板端面を被覆できる流
動性を有する熱可塑性樹脂であれば特に限定されない
が、好ましくはガラス転移温度が10℃以下であるもの
が良く、さらに好ましくは−20℃以上−10℃以下で
あるものが良い。ガラス転移温度が10℃を超えると、
施工時に軟化しにくい。
【0012】上記条件を満たすために、本発明において
は、熱可塑性樹脂層を形成する樹脂の構成を調整する。
調整方法としては、可塑剤を配合し、その配合比を調節
する、樹脂の重合度を低くする、同種又は異種の樹脂を
ブレンドする、ゲル化促進剤等の添加剤を配合する等の
通常一般に用いられる方法が使用できる。
【0013】本発明において、熱可塑性樹脂層を形成す
る樹脂は、防水シートとの接着性から同種の素材である
ことが望ましく、防水シートに一般的な軟質塩化ビニル
樹脂であるのが好ましい。軟質塩化ビニル樹脂は平均重
合度800〜4000のものが使用でき、好ましくは平
均重合度1000〜3000のものが好ましい。また、
軟質塩化ビニル樹脂を使用する場合、ガラス転移温度の
調整方法として、可塑剤を配合するのが好ましい。可塑
剤としては、塩化ビニル樹脂に通常一般に用いられるも
のが使用でき、例えばジブチルフタレート、ジオクチル
フタレート等のフタル酸エステル系可塑剤や、トリクレ
ジルホスフェート等のリン酸エステル可塑剤、ジエチル
ヘキシルアジペート等のアジピン酸エステル可塑剤、ポ
リエステル系可塑剤、トリメリット酸エステル可塑剤、
エポキシ系可塑剤等が挙げられる。これらの可塑剤は、
2種以上を混合して使用しても良い。ガラス転移温度が
10℃以下とするためには、軟質塩化ビニル樹脂に可塑
剤を20重量部を超えて、さらに好ましくは60〜80
重量部配合するのが良い。
【0014】上記熱可塑性樹脂層の厚みは、上記作用が
可能であれば特に限定されないが、通常使用される防水
シート固定具のサイズを考慮すると、0.2〜1.5m
m程度であるのが好ましい。
【0015】本発明において、固定部の敷設対象面側に
施す防錆処理は、誘導加熱によって劣化せず、長期の防
錆性を附与できるものであれば特に限定されず、塗装、
めっき等の表面処理が挙げられるが、特に好ましくは合
成樹脂層を形成するのが良い。
【0016】防錆処理としての合成樹脂層は、前記の熱
可塑性樹脂層を軟化するための誘導加熱によって劣化せ
ず、また軟化によって鋼板より剥離しないものであれば
特に限定されないが、垂れ落ちた前記熱可塑性樹脂との
接着性から、熱可塑性樹脂で形成されるのがさらに好ま
しく、防水シートに固定される側の面に形成された熱可
塑性樹脂層と同種の素材、例えば軟質塩化ビニル等の樹
脂で、上記作用を有するものが良い。特に、防錆処理と
しての合成樹脂層(敷設対象面側に形成された熱可塑性
樹脂層)が、防水シートに固定される側の面に形成され
た熱可塑性樹脂層より高いガラス転移温度を有する樹脂
で形成されると、前記合成樹脂層は誘導加熱時にも流動
しにくく、防水シートに固定される側の面に形成された
熱可塑性樹脂層のみが流動するため好ましい。このよう
な条件を満たすために、熱可塑性樹脂層と同様の方法を
用いて、合成樹脂層を形成する樹脂の構成を調整する。
【0017】本発明において、上記熱可塑性樹脂層ある
いは上記合成樹脂層には、本発明の作用を阻害しない範
囲で、諸性質の向上を目的として、酸化防止剤、安定剤
等の慣用的に使用されうる添加剤を配合しても良い。
【0018】本発明において、固定部を形成する芯材と
しての鋼板は、誘導加熱により発熱可能であればその材
質は特に限定されず、鉄、亜鉛、ステンレス等が挙げら
れる。また、一方の面に防錆処理としてめっき等の表面
処理を行った複合鋼板を用い、表面処理を施した面を敷
設対象面側として使用しても良い。
【0019】本発明において、上記熱可塑性樹脂層ある
いは上記合成樹脂層は、樹脂をシート状に成形し、芯材
となる鋼板表面上に接着剤を介してホットプレスする等
の慣用の方法によって形成することができる。なお、本
発明における固定部は、[熱可塑性樹脂層−鋼板−防錆
処理層]の構成を有する大きいサイズの鋼板を打ち抜き
加工により所望の形状として製造するのがコスト的に有
利である。
【0020】本発明において、固定部は、上記構成を有
する平板状の形状であれば、そのサイズや厚みは、本発
明の作用を阻害しない範囲で特に限定されない。特にデ
ィスク状である場合には、上記[熱可塑性樹脂層−鋼板
−防錆処理層]の構成を有する大きいサイズの鋼板を打
ち抜き加工することにより製造しても、施工後には端面
の防錆性が発現されるため、コスト的にも安価で有利で
ある。
【0021】本発明において、前述の実施形態では固定
部の敷設対象面への取付は、別個の部材を使用している
が、敷設対象面に固定可能な形態の支持部が固定部に取
りつけられていてもよい。固定部の敷設対象面への取付
のための部材あるいは支持部は、その形状、材質は特に
限定されない。
【0022】本発明に使用する誘導加熱処理は、防水シ
ートを介して鋼板を発熱させることができるものであれ
ば特に限定されず、高周波加熱処理、超音波加熱処理等
が挙げられる。
【0023】本発明の防水シート固定具および防水シー
ト固定方法は、防水を必要とするプール底面や屋上の床
部等の建造物に対し使用することができる。
【0024】以下に、試験例、実施例を用いて本発明の
効果を更に詳細に説明する。 試験例 1. 試験対象 実施例1〜5、比較例1〜3、参考例1、2の防水シー
ト固定具の熱可塑性樹脂層を、下記の条件で軟質塩化ビ
ニル製防水シート(筒中プラスチック工業(株)製、筒
中シート防水(株)販売、SD−S−DG 2.0m
m)表面に溶着し、試験サンプル(試験サンプル1〜1
0)とした。 使用機器:高周波溶着機(高周波処理装置) 精電舎製:PLL 出力1kw 発振周波数50kHz 溶着条件:発振強度 約3.5〜4A 発振時間11秒(11秒で熱可塑性樹脂層が鋼板端面を
被覆しない場合は、再度印加する。) 鋼板表面温度180〜190℃(サーモグラフィにより
測定) 荷重10kg(直径65mmの円形固定部に対し) 荷重付加時間60秒
【0025】2. 試験方法 (1)ガラス転移温度 サンプル1〜10について、熱可塑性樹脂層および合成
樹脂層のガラス転移温度(Tg)を示差走査熱量測定
(DSC)により測定した。
【0026】(2)作業性 サンプル1〜10について、下記の判定基準に基づき、
溶着時の作業性を評価した。 ○ 高周波印加11秒で熱可塑性樹脂層が鋼板端面を被
覆する。 △ 高周波印加11秒で熱可塑性樹脂層が鋼板端面を被
覆しないが、印加を繰り返すことにより、鋼板端面の被
覆が可能である。 × 高周波印加11秒で熱可塑性樹脂層が鋼板端面を被
覆せず、印加を繰り返しても鋼板端面の被覆が完全にな
らない。
【0027】(3)耐食性 サンプル1〜10について、JIS Z2371に準
じ、塩水噴霧試験(5±1重量%塩化ナトリウム水溶
液、pH6.5〜7.2、35℃で2000時間噴霧)
を行い、下記の基準に基づいて目視で耐食性を評価し
た。 ○ 鋼板端面に錆発生無し × 鋼板端面に錆発生あり
【0028】3. 試験結果 サンプル1〜10の構成および上記試験(1)〜(3)
の結果を表1に示す。
【0029】
【表1】 上記表1において、熱可塑性樹脂層の配合(A〜E)に
ついては表2に示すとおりである。サンプル6、7(比
較例1、2)においては、高周波を印加しても熱可塑性
樹脂が流動せず、鋼板端面が被覆されない。従って、耐
食性にも劣る。
【0030】
【実施例】実施例1〜5、比較例1、2、参考例1、2 熱可塑性樹脂層および合成樹脂層として、下記の材料を
用い、下記の表2の配合に従って塩化ビニル樹脂を調整
してシート化し、表1に示すような構成となるように、
厚さ1.0mmの溶融亜鉛メッキ鋼板を芯材として、接
着剤を介してホットプレスにより塩化ビニル樹脂被覆鋼
板を得る。これを、打ち抜き加工により、中心部に取付
部材用の孔を有する直径65mmの円形板を作成し、図
1、2に示すような形態の防水シート固定具を作成し
た。 材料: 塩化ビニル樹脂:PVC(新第一塩ビ(株)、ZEST
1700Z) 可塑剤:ジオクチルフタレート(DOP) 安定剤:有機錫マレート(三共有機化学(株)、RC−
40F) 充填剤:酸化チタン(石原産業(株)、R−820)
【0031】比較例3 市販の両面塩化ビニル樹脂被覆鋼板を、実施例1〜5と
同様に打ち抜いて、中心部に取付部材用の孔を有する直
径65mmの円形板を作成し、鋼板端面の防錆処理を何
ら行わずに、防水シート固定具とした。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明の防水シート固定具および防水シ
ート固定方法は、上述の構成であるので、防水シートを
敷設する際に、固定具として端面処理をしない低コスト
な部材を用いながら、施工後は鋼板素材が空気中に直接
曝される部分がなくなり、錆の発生を防ぎ、良好な水密
性を長期にわたって維持することができる。しかも、誘
導加熱方式を用いるため、作業も簡単で、熟練性を要さ
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である防水シート固定具の外
観斜視図である。
【図2】図1の防水シート固定具の構造を示す断面図で
ある。
【図3】図3(a)〜(c)は、図1の防水シート固定
具を用いた防水シート固定方法を説明する工程図であ
る。
【図4】プールにおける防水シートの敷設施工例を示す
側面図である。
【図5】従来の防水シート固定具を用いた場合の施工後
の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 本発明の防水シート固定具 2 固定部 3 孔 4 鋼板 5、5’ 熱可塑性樹脂層 6 防錆処理層 7 敷設対象面(コンクリート下地) 8 防水シート 9 取付ねじ 10 プラグ 11 高周波 12 高周波処理装置 13 鋼板の発熱 14 熱可塑性樹脂層と防水シートの当接面

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製の防水シートを、その敷設対
    象面に固定するための防水シート固定具であって、防水
    シートおよび前記敷設対象面に固定される固定部を備
    え、前記固定部が、防水シートに固定される側の面に、
    誘導加熱により軟化流動する熱可塑性樹脂層が形成さ
    れ、敷設対象面側の面に防錆処理が施された鋼板によっ
    て形成されることを特徴とする防水シート固定具。
  2. 【請求項2】 前記固定部が、敷設対象面側に防錆処理
    として合成樹脂層が形成された鋼板によって形成される
    ことを特徴とする請求項1記載の防水シート固定具。
  3. 【請求項3】 前記合成樹脂層が誘導加熱により軟化流
    動する熱可塑性樹脂層であることを特徴とする請求項1
    または2記載の防水シート固定具。
  4. 【請求項4】 前記熱可塑性樹脂層のうち、少なくとも
    防水シートに固定される側の面に形成された熱可塑性樹
    脂層のガラス転移温度が10℃以下であることを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の防水シート
    固定具。
  5. 【請求項5】 防水シートに固定される側の面に形成さ
    れた熱可塑性樹脂層のガラス転移温度が、敷設対象面側
    に形成された熱可塑性樹脂層のガラス転移温度よりも低
    いことを特徴とする請求項3または4記載の防水シート
    固定具。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性樹脂層のうち、少なくとも
    防水シートに固定される側の面に形成された熱可塑性樹
    脂層が、主として軟質塩化ビニル樹脂からなることを特
    徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の防水シ
    ート固定具。
  7. 【請求項7】 前記熱可塑性樹脂層のうち、少なくとも
    防水シートに固定される側の面に形成された熱可塑性樹
    脂層が、軟質塩化ビニル樹脂100重量部に対し、可塑
    剤を20重量部を超えて配合してなることを特徴とする
    請求項6記載の防水シート固定具。
  8. 【請求項8】 前記熱可塑性樹脂層のうち、少なくとも
    防水シートに固定される側の面に形成された熱可塑性樹
    脂層の厚みが0.2〜1.5mmであることを特徴とす
    る請求項1乃至7のいずれか一項に記載の防水シート固
    定具。
  9. 【請求項9】前記固定部を構成する鋼板がディスク状で
    あることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に
    記載の防水シート固定具。
  10. 【請求項10】 合成樹脂製の防水シートを、その敷設
    対象面に固定された防水シート固定具に固定させること
    により前記敷設対象面に固定する防水シート固定方法で
    あって、 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の防水シート固定
    具の固定部を前記敷設対象面に取り付け固定し、該防水
    シート固定具の固定部上に前記防水シートを載置した状
    態において、該防水シートの上側から、該防水シートと
    前記防水シート固定具の固定部上側の熱可塑性樹脂層と
    を誘導加熱処理により溶融一体化し、かつ前記防水シー
    ト固定具の固定部における鋼板端面を前記熱可塑性樹脂
    層により被覆することを特徴とする防水シート固定方
    法。
  11. 【請求項11】 誘導加熱処理として高周波加熱処理を
    用いることを特徴とする請求項10記載の防水シート固
    定方法。
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