JP2014001531A - 防水シートの固定構造および施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】建築物の屋根における防水下地の防水構造として断熱工法を採用する際に、固定用ビスが充分に固定される防水シート固定構造を提供する。
【解決手段】断熱材2を貫通する補強材4を下地1の上に設け、補強材の上に配置された固定用ディスク5の上から補強材に対して固定用ビス6を打つことで、固定用ディスクを補強材に固定し、この固定用ディスクにより固定される防水シート3を備える。そして、補強材は天板部と支持脚部を有し、さらに支持脚部には外側に張り出すように張出部が連結されている。
【選択図】図1
【解決手段】断熱材2を貫通する補強材4を下地1の上に設け、補強材の上に配置された固定用ディスク5の上から補強材に対して固定用ビス6を打つことで、固定用ディスクを補強材に固定し、この固定用ディスクにより固定される防水シート3を備える。そして、補強材は天板部と支持脚部を有し、さらに支持脚部には外側に張り出すように張出部が連結されている。
【選択図】図1
Description
本発明は断熱工法における防水シートの固定構造に関する。
建築物の屋上、ベランダ、バルコニーの防水構造には、近年、下地の上に断熱材を敷設する断熱工法が多く採用されている。断熱工法において、断熱材の上に防水シートを固定する工法として、いわゆる機械的固定工法が用いられている。この工法は、断熱材の上から固定用ディスクを固定用ビスで下地に固定し、固定用ディスクによって防水シートを断熱材の上に固定する方法であり、接着剤を塗布する必要がある接着工法と比較して簡便であるという利点を有する。そして、固定用ディスクで防水シートを固定する方法としては、防水シートを先に断熱材の上に敷設し、その上に固定用ディスクを載せ固定用ビスを打ち込む方法や、断熱材の上に接着層を有する固定用ディスクを固定し、その上に防水シートを敷設し防水シートの上から電磁誘導加熱装置で接着層を溶融させ防水シートの裏面と固定用ディスクを接合する方法などが用いられている。
しかし、機械固定工法で防水施工された屋上等において防水シートが強風にさらされると、防水シートに上向き(垂直方向)の応力が作用する。そのために防水シートを固定する固定用ディスクは垂直方向の引き抜きに対抗できるように強固に固定されることが要求される。さらに風は通常、一定ではなく強弱をともなって吹くために、防水シートに対する応力も強弱を伴う振動として作用し、固定用ビスがこの振動により緩むことが懸念されている。
これに対して緩み止めを施した固定用ビスおよび固定用ディスクを組み合わせた工法が提案されている(特許文献1)。
これに対して緩み止めを施した固定用ビスおよび固定用ディスクを組み合わせた工法が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、強風にさらされた場合に、断熱材の上に敷設される防水シートには垂直方向の応力だけでなく、水平方向にも応力が作用する場合がある。そうすると、防水シートを固定している固定用ディスクや固定用ビスにも水平方向の応力が働くこととなる。そして、固定用ビスと防水下地との固定部では、断熱材の厚みだけ距離があるためにより大きな力がかかることとなる。したがって、下地の上に断熱材を敷設する断熱工法においては、固定用ビスには水平方向に大きな応力が作用し固定用ビスが引き抜かれたり、固定用ビスが破断したりするおそれがある。
そこで、本発明は上記のような課題に鑑み、断熱工法において、防水シートに水平方向の応力が作用しても、固定用ビスが充分に固定される防水シート固定構造を提供することを目的とする。
本発明の上記課題を解決するためにとった手段は以下の通りである。
すなわち、補強材を防水下地の上に設け、補強材の上に配置された固定用ディスクの上から補強材を貫通して防水下地に対して固定用ビスを打つことで、固定用ディスクを補強材を介して防水下地に固定することを要旨とする。
そして、防水シートはこの固定用ディスクにより固定され、補強材は天板部と支持脚部を有し、さらに支持脚部には外側に張り出すように張出部が連結されている。
すなわち、補強材を防水下地の上に設け、補強材の上に配置された固定用ディスクの上から補強材を貫通して防水下地に対して固定用ビスを打つことで、固定用ディスクを補強材を介して防水下地に固定することを要旨とする。
そして、防水シートはこの固定用ディスクにより固定され、補強材は天板部と支持脚部を有し、さらに支持脚部には外側に張り出すように張出部が連結されている。
さらに具体的には、防水下地の上に敷設される断熱材と、防水下地の上に配置される補強材と、補強材の上に配置される固定用ディスクと、固定用ディスクの上から補強材を貫通して防水下地に打ち込まれる固定用ビスと、固定用ディスクにより断熱材の上に固定される防水シートとを備え、補強材は天板部と天板部に連結された支持脚部とこれに連結されるとともに天板部よりも外側に張り出して形成される張出部とを有する防水シート固定構造とするものである。
このように、補強材を用いることで、固定用ビスが補強材の天板部を貫通するために固定用ディスクに対して水平方向の応力が作用しても固定用ビスは補強材によって引き抜かれたり、固定用ビスが破断したりするのを防止でき、固定用ディスクは水平方向の応力に対して強固に固定されることとなる。さらに補強部の支持脚部には張出部が設けられているために、固定用ビスに作用する水平方向の応力によって補強材が回転するように動くことを防止することができ、固定用ビスおよび固定用ディスクをより安定的に保持することができる。
このように、補強材を用いることで、固定用ビスが補強材の天板部を貫通するために固定用ディスクに対して水平方向の応力が作用しても固定用ビスは補強材によって引き抜かれたり、固定用ビスが破断したりするのを防止でき、固定用ディスクは水平方向の応力に対して強固に固定されることとなる。さらに補強部の支持脚部には張出部が設けられているために、固定用ビスに作用する水平方向の応力によって補強材が回転するように動くことを防止することができ、固定用ビスおよび固定用ディスクをより安定的に保持することができる。
また、固定用ビスは補強材の天板部で水平方向の可動を規制できるように天板部を貫通している防水シート固定構造がより好ましい。これにより固定用ビスは防水下地面に対する水平方向すなわち横方向の力を受けても、固定用ビスの水平方向の可動が規制されるために、防水下地と固定用ビスの貫通部に大きな応力が作用することを防ぎ、固定用ビスの引き抜き強度が向上し、固定用ビスの破断を防止できる。
さらに固定用ビスが補強材の天板部で固定されている防水シート固定構造とすることができる。固定用ビスが補強材の天板部と防水下地とで固定されることで、引き抜き強度が向上する。また、補強材の天板部と防水下地で固定用ビスが固定されているので、固定用ビスが水平方向に可動するのを規制でき、より水平方向への応力に対して対抗できる。
ここで、防水シートは固定用ディスクの上側、下側のどちらに設けてもよい。防水シートが固定用ディスクの下側に設けられる場合には、防水シートが断熱材の上に敷設され、防水シートの上に固定用ディスクが配置され、固定用ビスが固定用ディスクの上から天板部に打ち込まれる防水シート固定構造となる。
一方、防水シートが固定ディスクの上側に設けられる場合には、防水シートが固定用ディスクの上に敷設され、防水シートの下面と固定用ディスクの上面が接合されている防水シート固定構造となる。
そして、防水シートが固定用ディスクの下側に設けられる場合には、防水下地の上に天板部と天板部に連結された支持脚部とこれに連結されるとともに天板部よりも外側に張り出して形成される張出部とを有する補強材を配置し、前記防水下地の上に前記補強部材の周囲を囲むように断熱材を敷設し、断熱材と補強材を覆うように防水シートを敷設し、防水シートの上から補強材と対応する位置に固定用ディスクを配置し、固定用ビスを固定用ディスクの上から補強材の天板部を貫通し防水下地に向けて打ち込む防水シートの固定工法を用いることができる。
また、防水シートが固定ディスクの上側に設けられる場合の工法としては、防水下地の上に天板部と天板部に連結された支持脚部とこれに連結されるとともに天板部よりも外側に張り出して形成される張出部とを有する補強材を配置し、防水下地の上に補強部材の周囲を囲むように断熱材を敷設し、上面に接着層を有する固定用ディスクを補強材の上に配置し、固定用ディスクの上から固定用ビスを補強材の天板部から防水下地に向けて打ち込み、断熱材と固定用ディスクを覆うように防水シートを敷設し、接着層を介して防水シートと固定用ディスクを接合する防水シートの固定工法を用いることができる。
本発明の防水シート固定構造によれば、下地の上に配置された、天板部と支持脚部と、これに連結された張出部を有する補強材によって、防水シートに水平方向の応力が作用しても、固定用ビスが破断することなく充分に固定されることで固定用ディスクが強固に固定される。
以下、好適実施の態様について図面を参照して詳細に説明する。
図1に第1実施形態として、固定用ディスク5の下に防水シートを敷設する防水シート固定構造について示した。これによると防水下地1の上に断熱材2が設けられ、補強材4が防水下地1の上に配置されている。断熱材2と補強材4を覆うように防水シート3が敷設され、補強材4と対応する位置に固定用ディスク5が配置されている。固定用ビス6が固定用ディスク5、補強材4を貫通して防水下地1に固定されている。このように、固定用ディスク5によって防水シート3が固定されているシート防水構造を構成している。本実施形態においては、さらに固定用ディスク5を上から覆うように補強用シート7を接合し、補強用シート7の端部と防水シート3をシーラー8で防水処理している。また本実施形態における防水下地としては折板金属下地が用いられている。
図1に第1実施形態として、固定用ディスク5の下に防水シートを敷設する防水シート固定構造について示した。これによると防水下地1の上に断熱材2が設けられ、補強材4が防水下地1の上に配置されている。断熱材2と補強材4を覆うように防水シート3が敷設され、補強材4と対応する位置に固定用ディスク5が配置されている。固定用ビス6が固定用ディスク5、補強材4を貫通して防水下地1に固定されている。このように、固定用ディスク5によって防水シート3が固定されているシート防水構造を構成している。本実施形態においては、さらに固定用ディスク5を上から覆うように補強用シート7を接合し、補強用シート7の端部と防水シート3をシーラー8で防水処理している。また本実施形態における防水下地としては折板金属下地が用いられている。
以下まず、第1実施形態で用いられた補強材4aは、図2に示したように板状の天板部41が2本の支持脚部42で支持されている。さらに支持脚部42には天板部41より外側に張り出すように張出部43が設けられている。そして、補強材4aは防水下地1の上に配置され、その天板部41に対応する位置に固定用ディスク5が配置され固定用ビス6で天板部41を貫通して固定用ディスク5が止め付けられる。
ここで、台風などの強風が吹く場合には、図14のように屋上に施工されたシート防水構造には水平方向の応力が働くことがある。このように、防水シートに水平方向の応力が加わると固定用ディスク5や固定用ビス6にも水平方向の応力F1が作用することとなる。そして、固定用ディスク5は断熱材2の上に配置され、固定用ビス6は断熱材の下にある防水下地1に止め付けられているので、固定用ディスク5や固定用ビス6に水平方向の応力F1が加わると、断熱材2の厚みhだけ固定用ビス6と防水下地1との固定部101にはより大きな応力が作用することなる。そのため図13に示したような補強材4を用いない従来技術にかかるシート防水構造では、固定用ビス6の固定強度が充分ではない場合や固定用ビス6が破断するおそれがある。
それに対し、補強材4を使用した第1実施形態では、固定用ビス6は補強材4の天板部41と防水下地1の2か所で固定される。さらに天板部41では防水下地1からほぼ断熱材2の厚みhだけ上方の位置において固定用ディスクを固定している。このような構成を用いることで、より確実に固定用ビス6が水平方向に可動するのを規制することができる。
さらに、補強材4には張出部43が設けられているので、固定用ビス6に作用する水平方向の応力によって固定用ビス6を回転させようとしても補強材4が回転することなく防水下地上に固定される。これによって、水平方向の応力が防水下地1との固定部101に大きく作用することを防止できるために、固定用ディスク5は水平方向の応力に対しても充分な固定強度が得られるとともに、固定用ビス6が破断するのを防止できる。
さらに、補強材4には張出部43が設けられているので、固定用ビス6に作用する水平方向の応力によって固定用ビス6を回転させようとしても補強材4が回転することなく防水下地上に固定される。これによって、水平方向の応力が防水下地1との固定部101に大きく作用することを防止できるために、固定用ディスク5は水平方向の応力に対しても充分な固定強度が得られるとともに、固定用ビス6が破断するのを防止できる。
さらに、断熱材2は固定用ディスク5の固定に際し固定用ビス6の締め付け力を直接受けることがない。ここで、図13のように補強材4を用いない従来の固定構造の場合は、固定用ディスク5を固定用ビス6で強く止め付けると断熱材2が沈み込むことで固定用ディスク5が凹状に変形し固定強度が低下する。しかし、補強材4を用いる場合には断熱材2が沈み込むことはなく、固定用ディスク5が防水下地に対して強固に固定されるという効果も得られる。
ここで補強材4は防水下地1の上に配置され、天板部41とこの天板部41に連結された支持脚部42と、これに連結された張出部43を備えていればよい。また、補強材4の天板部42と支持脚部41が連結された形状は立方体、長方体、円柱形、錐台などの形状を採用することができ、それに応じて天板部41は正方形、長方形、円形、楕円形、多角形、不定形など任意に選択することができる。そして、これらの形状に対し、天板部41より外側に張り出すように張出部43が設けられる。
ここで、天板部41は防水シートに覆われ、固定用ディスク5を載せ、固定用ビス6が貫通されるような形態であればよいが、略平坦であることが好ましい態様である。また支持脚部42は天板部41を支持する足の役割を担うため、天板部41に対してその周囲を完全に囲むように閉じた支持脚部42を設けることを要しない。すなわち、天板部41を支持し、補強材4が自立するように支持脚部42を設けることができる。したがって第1実施形態で用いた補強材4aのように天板部41が四角形の場合に2本の支持脚部42を有し、その一の支持脚部42と他の支持脚部42が対向するように設けることが安定的に自立し、固定用ビスを止め付ける際により安定してこれを支持できる点から好ましい。
また、図5に示した補強材4jのように天板部41が隣接する2つの支持脚部42で支持されていてもよいし、補強材4kのように3つの支持脚部42で支持されていてもよい。ここで補強材4jは略L字型に、補強材4kは略コの字型に支持脚部42が形成されている。
また天板部41の外周に沿って閉じた支持脚部42とすることもできる。具体的には、天板部41が四角形である場合には、図4に示した補強材4e、4fのような直方体とし、その四角形の外周に沿って4辺に対応する支持脚部42を設けることができる。また、補強材4gのように天板部41が円形の場合にはその円周に対応した閉じた支持脚部42とすることができ、この場合の補強材4gは円柱形状となる。
張出部43は天板部41より外側に張り出すように支持脚部42に連結されている。図2に示した補強材4aにおいて張出部43は支持脚部42から連続してL字型に折り曲げたように形成されている。補強材4aでは支持脚部42に対応して2つの張出部43が設けられているが、図3に示した補強材4bのように複数の支持脚部42に連結された張出部43としてもよい。補強材4bの張出部43は支持脚部42の間を跨ぐように設けられ、天板部41に対する底部を兼ねている。このように、張出部43は天板部41の内側にも張り出していてもよい。補強材4cはこのような変形例であって、天板部41に対して内側と外側に張り出した張出部43が支持脚部42に連結されている。また強材4cにおいては2つ支持脚部41に対応して2つの張出部43を独立して設け、張出部43は互いに接合されずに間隔を隔てて設けられている。また張出部43をより大きく形成した補強材4dのような形状としてもよい。
また、図4の補強材4e、4g、図5の補強材4hのように天板部41の周囲において外側に張り出すように張出部43を設けてもよい。補強材4hでは2本の支持脚部42に連結して設けられた張出部43が天板部41の周囲の外側に張り出しており、また底部を兼ねた形状となっている。
ここで張出部43は支持脚部42の構成に応じて設けることができるが、支持脚部42が1本の場合でも張出部43があれば自立可能となる。この場合、天板部41の外側と内側に張出部43を設けることが好ましく、さらに図5の補強材4iのように一の張出部43が天板部41の両端から張り出すように形成されることでより安定的に自立することとなり好ましい。この場合の補強材4iは略h型の形状となっている。また、補強材4jでは張出部43は天板部41に対し2方向に張り出しており、補強材4kでは天板部41の周囲すなわち4方向に張り出すように張出部43が設けられている。
また、補強材4の天板部41には、図6に示した補強材4Lのようにビス穴44を設けることができる。このビス穴44には固定用ビス6が差し込まれる。ビス穴44の径は固定用ビス6の径より小さくすることで、固定用ビス6が打ち込まれる際に天板部41での抵抗が少なくなり作業性が向上するとともに、固定用ビス6が天板部41で固定される効果も得られる。
補強材4にはさらに底部を設けてもよい。このような変形例として、図4の補強材4b、図5の補強材4h等の形態が例示できる。そして、底部にもビス穴44を設けてもよい。
また、補強材4は固定用ビス6の水平方向の可動を規制するように構成されていることが好ましい。これによって、固定用ビス6に水平方向の応力が作用しても固定用ビス6の動きが規制され、固定用ビス6と防水下地1との貫通部に大きな力が作用するのを防ぐことができる。
ここで、固定用ビス6の水平方向の可動を制限するには、固定用ビス6が天板部41において固定されていることが好ましい。したがって、天板部41にはビス穴を設けないで固定用ビス6を天板部41を貫通させるか、または固定用ビス6の径よりも小さいビス穴44を設けるなどして天板部41で固定用ビス6のネジ山が有効に効くようにすることが好ましい
ここで、固定用ビス6の水平方向の可動を制限するには、固定用ビス6が天板部41において固定されていることが好ましい。したがって、天板部41にはビス穴を設けないで固定用ビス6を天板部41を貫通させるか、または固定用ビス6の径よりも小さいビス穴44を設けるなどして天板部41で固定用ビス6のネジ山が有効に効くようにすることが好ましい
また補強材4は、金属製、硬質合成樹脂製、木製等が用いられる。強度や耐久性の点から金属製がこのましい。金属製の固定用ディスクを構成する鋼鈑の材質としては、ステンレス板や、亜鉛・アルミニウム・マグネシウムメッキまたは亜鉛メッキ等の防錆処理が施された鋼板など、多湿状態でも錆びにくい鋼鈑が好適に使用される。厚みとしては、0.5〜5mm程度が好ましい。
そして、天板部41、支持脚部42、張出部43は同一の素材、同一厚みで構成されることは要せず、それぞれを別の素材、異なった厚みで構成してもよい。
そして、天板部41、支持脚部42、張出部43は同一の素材、同一厚みで構成されることは要せず、それぞれを別の素材、異なった厚みで構成してもよい。
補強材4の天板部41の1辺の長さ(天板部41が円形の場合は直径)は30mm〜200mm程度のものが好ましく、50mm〜180mmがより好ましく、60mm〜150mmがさらにこのましい。また支持脚部42の長さ、すなわち補強材4の高さは使用される断熱材2の厚さに応じて設定することができ、10mm〜100mm程度とすることができる。また天板部41は固定用ディスク5よりも大きく形成されることがより好ましいが、固定用ビス6の貫通部が天板部41で支持されていれば固定用ディスク5よりも小さく形成されていてもよい。
そして張出部43は大きいほどより安定的に固定用ディスク5、固定用ビス6を保持でき、固定用ビスに水平方向の応力が働き、固定用ビス5、補強材4が回転するのをより安定して防ぐことができる。
また補強材4と防水下地1の間に粘着層11を設けてもよい。これにより補強材4が防水下地1により強固に固定されるために好ましい。ここで、粘着層としては、接着剤、粘着テープ、定形シーラー、不定形シーラー等を用いることができる。粘着力にすぐれ、施工しやすいとの点からブチルテープなどの定形シーラーが好ましく用いられる。
防水シート3は熱可塑性樹脂製防水シートが好ましく、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系、アクリル系等を使用することができる。熱可塑性樹脂製防水シートを熱溶融着、溶剤溶着により接合し、また後述する補強用シートで補強し得るという点から塩化ビニル系樹脂製防水シートがより好ましい。
熱可塑性樹脂製防水シートは単層でも良いが、寸法安定性、引張強度に優れるという点からガラスクロス、不織布等の基材層を積層した複層品が好ましい。基材層は最下層に設けても良いが熱可塑性樹脂層の中間に設けても良い。また熱可塑性樹脂層は一層であっても、複数の層であってもよく、それぞれの層の組成を異なるものとしてもよい。
断熱材は、ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフォーム等が使用でき、強度を考慮するとクラフト紙やアルミ箔が両面に積層された断熱材が好ましい。また、勾配をとる必要がある場合には、勾配のある断熱ボードを使用することができる。
固定用ディスク5は防水シート3を固定できるものであればよく、金属製、硬質合成樹脂製、木製等が用いられる。強度や耐久性の点から金属製がこのましい。金属製の固定用ディスクを構成する鋼鈑の材質としては、ステンレス板や、亜鉛・アルミニウム・マグネシウムメッキまたは亜鉛メッキ等の防錆処理が施された鋼板など、多湿状態でも錆びにくい鋼鈑が好適に使用される。厚みとしては、0.6〜1.5mm程度で、形状は正方形または長方形をした矩形状のプレート状や、円形または楕円形状のディスク状、長尺状など任意であり、大きさは1辺または外径が50〜100mm程度に形成することができる。
また、その固定用ディスク5の少なくとも上面に熱可塑性樹脂被覆層を積層一体化した構成が好ましい。これにより防水シート3や補強用シート7との熱融着、溶剤溶着による接合が容易となる。ここで熱可塑性樹脂被覆層は、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系、アクリル系等を使用することができる。また接合強度を考慮すると、防水シート3、補強用シート7とこの熱可塑性樹脂被覆層の材質は同種のものを用いるのが好ましく、防水シート等が塩化ビニル系樹脂製である場合には、熱可塑性樹脂被覆層も塩化ビニル系樹脂からなることが好ましい。
なお本明細書では、固定用ディスクの上面とは下地、断熱材に対して上側の面である。
なお本明細書では、固定用ディスクの上面とは下地、断熱材に対して上側の面である。
また、図5のように固定用ディスク5の上に防水シート3を敷設する場合において、固定用ディスク5の上面に設けられる接着層は接着剤を塗布することや、熱可塑性樹脂層を積層する等して設けることができる。そして、接着層と防水シート3との接着は圧着や熱による融着や溶剤による溶着等によって行われる。また電磁誘導加熱を行う場合において固定用ディスク5の接着層は、加熱より溶融するホットメルト接着剤や熱可塑性樹脂等である熱溶融着層とすることが好ましい。ホットメルト接着剤としては、ポリエステル系、ポリアミド系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系のホットメルト接着剤等が挙げられる。
固定用ビス6は、少なくとも固定用ディスク5と補強材4を固定するに足る長さが必要であり、補強材4を貫通して防水下地1に達するような長さのものを用いることもできる。
材質としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼等の鋼材などが使用できる。また、固定用ディスク5等の上面から頭部がはみ出ないように、固定用ビス6のビス頭の形状は皿、平、なべがよく、ドライバーやレンチで掛ける座面の窪み形状は十字穴、六角穴、四角穴が好ましい。また補強材固定用ビス9も同様の材質、形状のものを使用することができる。
材質としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼等の鋼材などが使用できる。また、固定用ディスク5等の上面から頭部がはみ出ないように、固定用ビス6のビス頭の形状は皿、平、なべがよく、ドライバーやレンチで掛ける座面の窪み形状は十字穴、六角穴、四角穴が好ましい。また補強材固定用ビス9も同様の材質、形状のものを使用することができる。
防水下地1は、コンクリート、ALC、折板屋根、瓦棒屋根、デッキプレート等の金属下地等を使用することができる。
つぎにこれらの実施形態の施工方法について以下に図1を用いて説明する。
第1実施形態においては、防水下地1の上に断熱材2を敷設し、防水下地1である折板の凸状部に対応する位置の断熱材2に、ホールソー等を用いて補強材4を挿入できる下穴を形成する。そして、補強材4を下穴に挿入し、張出部43の上に予め切断しておいた断熱材2を挿入する。補強材4、断熱材2の上にポリ塩化ビニル製の防水シート3を敷設する。次に補強材4と対応する位置に防水シート3の上から熱可塑性樹脂被覆層が積層一体化された固定用ディスク5を配置し、固定用ビス6を補強材4の天板部41、防水下地1を貫通して打ち込み、固定用ディスク5を固定する。さらに、固定用ディスク5を覆うように補強用シート7をかぶせ、固定用ディスク5の上面および防水シート3と熱溶着を行う。なお、本実施態様においては、補強用シート7はポリ塩化ビニル製であり、固定用ディスクの上面の熱可塑性樹脂被覆層にはポリ塩化ビニル層が用いられている。そして、補強用シート7の周囲をシーラー8で防水処理を施した。
第1実施形態においては、防水下地1の上に断熱材2を敷設し、防水下地1である折板の凸状部に対応する位置の断熱材2に、ホールソー等を用いて補強材4を挿入できる下穴を形成する。そして、補強材4を下穴に挿入し、張出部43の上に予め切断しておいた断熱材2を挿入する。補強材4、断熱材2の上にポリ塩化ビニル製の防水シート3を敷設する。次に補強材4と対応する位置に防水シート3の上から熱可塑性樹脂被覆層が積層一体化された固定用ディスク5を配置し、固定用ビス6を補強材4の天板部41、防水下地1を貫通して打ち込み、固定用ディスク5を固定する。さらに、固定用ディスク5を覆うように補強用シート7をかぶせ、固定用ディスク5の上面および防水シート3と熱溶着を行う。なお、本実施態様においては、補強用シート7はポリ塩化ビニル製であり、固定用ディスクの上面の熱可塑性樹脂被覆層にはポリ塩化ビニル層が用いられている。そして、補強用シート7の周囲をシーラー8で防水処理を施した。
ここで、補強材4aを防水下地1の上に配置する方法としては、補強材4aを防水下地1の上に配置しその周囲を囲むように断熱材を敷きこむこともできる。一方、第1実施形態においては、防水下地1の上に断熱材2を敷設した後に補強材4を配置している。この方法について図7を用いて説明すると、断熱材2に補強材4aが挿入できる下穴をカッターやホールソーを用いて開ける。そして、補強材4を下穴に挿入するが張出部43の部分には断熱材2が存在しない空間21が形成される。そこで、この張出部43の上の空間21に対応した断熱材22を切り出しておいて、切り出した断熱材22を張出部43の上の空間21に挿入する。このようにすることで、補強材4を防水下地1の上に配置した後に断熱材2を配置された補強材4の周囲に敷設するより簡単に補強材4を防水下地1の上に配置することが可能となる。
このように、補強材の張出部43の上に配置される断熱材が周囲の断熱材とは分割して構成されている防水シート固定構造とすることができる。
図15には図1に示す第1実施形態に係る平面図を示した。このように断熱材2の上に防水シート3が敷設され、その防水シート3の上に固定用ディスク5が所定の間隔で配置され、固定用ビス6によって止め付けられその上から補強用シート7が溶剤溶着または熱融着されている。固定用ディスクの間隔すなわち固定ピッチは図15のように縦、横ともに等間隔とすることができるが、その固定ピッチは任意である。また、その固定部位に応じて固定ピッチを変えてもよく、例えば防水すべき面の端縁部では固定ピッチを小さくしそれ以外の部分ではそれより大きくすることもできる。そして、第1実施形態においては、防水下地1の凸部102に固定用ディスク5を配置するために、固定ピッチは防水下地1の凸部102のピッチに対応して設定されている。
ここで、第1実施形態においては図1のように補強材4は張出部43が金属折板下地の凸部102の上に凸部102の長手方向に対する巾方向に渡るように配置されている。補強材4の回転を防止するとの点から張出部43が防水下地1に支持されていることが好ましいので、補強材4の配置の方向は張出部43が防水下地1に支持されるような向きとすることが好ましい。図16には金属折板下地の凸部102の上に配置された補強材4の平面図を示した。図16(6−1)のように金属折板下地の凸部102の幅が広く補強材4の張出部43が凸部102で支持される場合には張出部43が凸部102の巾方向Wに渡るように配置できる。また、図16(6−1)のように金属折板下地の凸部102の幅が狭い場合には、張出部43が凸部102の長さ方向Lに渡るように配置することで、張出部43が凸部102によって支持される。
また別の実施形態として、防水シート3は固定ディスクの上側に敷設することもできる。
そこでこのような第2実施形態について図8を用いて説明する。防水下地1の上に断熱材2が設けられ、補強材4が防水下地1の上に配置されている。そして、補強材4の上に固定用ディスク5を配置し、その上から固定用ビス6が打ち込まれ固定用ディスク5が補強材4の上に固定されている。そして、固定用ディスク5の上面には接着層(図示なし)が設けられており、この固定用ディスクの上に防水シート3が敷設されている。さらに、固定用ディスク5の接着層と防水シート3の裏面が接合されることで、防水シート3が固定用ディスク5によって断熱材2の上に固定される。そして、第2実施形態において、固定用ディスク5と防水シート3の接合は電磁誘導加熱装置10による融着により行われている。このような電磁誘導加熱による融着を行うことで簡単に防水シート3と固定用ディスク5との接合を行うことができる。
そこでこのような第2実施形態について図8を用いて説明する。防水下地1の上に断熱材2が設けられ、補強材4が防水下地1の上に配置されている。そして、補強材4の上に固定用ディスク5を配置し、その上から固定用ビス6が打ち込まれ固定用ディスク5が補強材4の上に固定されている。そして、固定用ディスク5の上面には接着層(図示なし)が設けられており、この固定用ディスクの上に防水シート3が敷設されている。さらに、固定用ディスク5の接着層と防水シート3の裏面が接合されることで、防水シート3が固定用ディスク5によって断熱材2の上に固定される。そして、第2実施形態において、固定用ディスク5と防水シート3の接合は電磁誘導加熱装置10による融着により行われている。このような電磁誘導加熱による融着を行うことで簡単に防水シート3と固定用ディスク5との接合を行うことができる。
次に第2実施形態の施工方法について説明する。防水下地1である折板の凸状部に対応する位置の断熱材2に、ホールソー等を用いて補強材4を挿入できる下穴を形成する。そして、補強材4を下穴に挿入し、張出部43の上に予め切断しておいた断熱材2を挿入する。そして、補強材4の上に、上面に接着層を設けた固定用ディスク5を補強材4の天板部41に載せ、固定用ビス6を補強材4の天板部41、防水下地1を貫通して打ち込み、固定用ディスク5を固定する。そして、その上からポリ塩化ビニル製の防水シート3を敷設し、固定用ディスク5と対応する位置に電磁誘導加熱装置10を載せて、加熱することで固定用ディスク5と防水シート3を接合する。なお、本実施形態において固定用ディスク5の接着層はポリ塩化ビニル層が用いられている。
また、補強材4は固定用ビス5とは別に補強材固定用ビス9で防水下地1に止め付けることができ、このような第3実施形態を図9に示した。
これによると、防水下地1の上に断熱材2が設けられ、図10に示した補強材4mが防水下地1の上に配置されている。そして、補強材固定用ビス9が補強材4mの天板部41を貫通して防水下地1に止め付けられている。断熱材2と補強材4mを覆うように防水シート3が敷設され、補強材4と対応する位置に固定用ディスク5が配置されている。固定用ビス6が固定用ディスク5、補強材4mを貫通して防水下地1に固定されている。このように、固定用ディスク5によって防水シート3が固定されているシート防水構造を構成している。さらに固定用ディスク5を上から覆うように補強用シート7を接合し、補強用シート7の端部と防水シート3をシーラー8で防水処理している。
このように補強材4mが補強材固定用ビス9防水下地1に固定されているために、固定用ビス6は水平方向の応力に対してより強固の固定されることとなる。
これによると、防水下地1の上に断熱材2が設けられ、図10に示した補強材4mが防水下地1の上に配置されている。そして、補強材固定用ビス9が補強材4mの天板部41を貫通して防水下地1に止め付けられている。断熱材2と補強材4mを覆うように防水シート3が敷設され、補強材4と対応する位置に固定用ディスク5が配置されている。固定用ビス6が固定用ディスク5、補強材4mを貫通して防水下地1に固定されている。このように、固定用ディスク5によって防水シート3が固定されているシート防水構造を構成している。さらに固定用ディスク5を上から覆うように補強用シート7を接合し、補強用シート7の端部と防水シート3をシーラー8で防水処理している。
このように補強材4mが補強材固定用ビス9防水下地1に固定されているために、固定用ビス6は水平方向の応力に対してより強固の固定されることとなる。
第3実施形態において用いた図10の補強材4mにおいて、天板部41には補強材固定用ビス9を貫通させるビス穴45が設けられビス穴の周囲は補強材固定用ビス9のビス頭が収まるような座繰りが設けられている。
次に第3実施形態における施工方法について説明する。防水下地1の上に断熱材2を敷設し、防水下地1である折板の凸状部に対応する位置の断熱材2に、ホールソー等を用いて補強材4を挿入できる下穴を形成する。そして、補強材4を下穴に挿入し、張出部43の上に予め切断しておいた断熱材2を挿入する。そして、補強材4mの天板部42に設けられたビス穴45に補強材固定用ビス9を挿入しインパクトドライバで補強用固定用ビス9を防水下地1に打ち込み固定する。その上からポリ塩化ビニル製の防水シート3を敷設する。次に補強材4と対応する位置に防水シート3の上から熱可塑性樹脂被覆層が積層一体化された固定用ディスク5を配置し、固定用ビス6を補強材4の天板部41、防水下地1を貫通して打ち込み、固定用ディスク5を固定する。さらに、固定用ディスク5を覆うように補強用シート7をかぶせ、固定用ディスク5の上面および防水シート3と熱溶着を行う。なお、本実施態様においては、補強用シート7はポリ塩化ビニル製であり、固定用ディスクの上面の熱可塑性樹脂被覆層にはポリ塩化ビニル層が用いられている。そして、補強用シート7の周囲をシーラー8で防水処理を施した。
また、補強材の張出部を貫通し防水下地1に向けて打ち込まれる補強部材固定用ビス9をさらに備える防水シート固定構造とすることもでき、これを第4実施形態として図11に示した。すなわち、補強材の張出部を貫通し防水下地に向けて打ち込まれる補強部材固定用ビスをさらに備える防水シート固定構造である。
これによると、防水下地1の上に断熱材2が設けられ、補強材4が防水下地1の上に配置されている。そして、補強材固定用ビス9が補強材4nの張出部43を貫通して防水下地1に止め付けられている。断熱材2と補強材4nを覆うように防水シート3が敷設され、補強材4と対応する位置に固定用ディスク5が配置されている。固定用ビス6が固定用ディスク5、補強材4nを貫通して防水下地1に固定されている。このように、固定用ディスク5によって防水シート3が固定されているシート防水構造を構成している。さらに固定用ディスク5を上から覆うように補強用シート7を接合し、補強用シート7の端部と防水シート3をシーラー8で防水処理している。
このように補強材4が補強材固定用ビス9により防水下地1に固定されているために、固定用ビス6は水平方向の応力に対してより強固の固定されることとなる。
これによると、防水下地1の上に断熱材2が設けられ、補強材4が防水下地1の上に配置されている。そして、補強材固定用ビス9が補強材4nの張出部43を貫通して防水下地1に止め付けられている。断熱材2と補強材4nを覆うように防水シート3が敷設され、補強材4と対応する位置に固定用ディスク5が配置されている。固定用ビス6が固定用ディスク5、補強材4nを貫通して防水下地1に固定されている。このように、固定用ディスク5によって防水シート3が固定されているシート防水構造を構成している。さらに固定用ディスク5を上から覆うように補強用シート7を接合し、補強用シート7の端部と防水シート3をシーラー8で防水処理している。
このように補強材4が補強材固定用ビス9により防水下地1に固定されているために、固定用ビス6は水平方向の応力に対してより強固の固定されることとなる。
第4実施形態において用いた図10の補強材4nにおいて、張出部43には補強材固定用ビス9を貫通させるビス穴45が設けられビス穴の周囲は補強材固定用ビス9のビス頭が収まるような座繰りが設けられている。
次に第4実施形態における施工方法について説明する。防水下地1の上に断熱材2を敷設し、防水下地1である折板の凸状部に対応する位置の断熱材2に、ホールソー等を用いて補強材4nを挿入できる下穴を形成する。そして、補強材4を下穴に挿入し、補強材4nの張出部43に設けられたビス穴45に補強材固定用ビス9を挿入しインパクトドライバで補強用固定用ビス9を防水下地1に打ち込み固定する。引き続き、張出部43の上に予め切断しておいた断熱材2を挿入する。そして、その上からポリ塩化ビニル製の防水シート3を敷設する。次に補強材4nと対応する位置に防水シート3の上から熱可塑性樹脂被覆層が積層一体化された固定用ディスク5を配置し、固定用ビス6を補強材4nの天板部41、防水下地1を貫通して打ち込み、固定用ディスク5を固定する。さらに、固定用ディスク5を覆うように補強用シート7をかぶせ、固定用ディスク5の上面および防水シート3と熱溶着を行う。なお、本実施態様においては、補強用シート7はポリ塩化ビニル製であり、固定用ディスクの上面の熱可塑性樹脂被覆層にはポリ塩化ビニル層が用いられている。そして、補強用シート7の周囲をシーラー8で防水処理を施した。
また、防水下地1としてコンクリート下地を用いた第5実施形態を図11に示した。これによると、固定用ディスク5の下に防水シートを敷設する防水シート固定構造について示した。これによると防水下地1の上に断熱材2が設けられ、補強材4aが防水下地1の上に配置されている。断熱材2と補強材4を覆うように防水シート3が敷設され、補強材4と対応する位置に固定用ディスク5が配置されている。固定用ビス6が固定用ディスク5、補強材4を貫通して防水下地1に固定されている。このように、固定用ディスク5によって防水シート3が固定されているシート防水構造を構成している。本実施形態においては、さらに固定用ディスク5を上から覆うように補強用シート7を接合し、補強用シート7の端部と防水シート3をシーラー8で防水処理している。
また、これらの全ての実施態様において固定用ディスク5が補強材4を介して下地の上に固定されるのであれば、緩衝用シート、防水性を向上させる増し張りシート等の部材を使用することができる。
1 防水下地
2 断熱材
3 防水シート
4 補強材
41 天板部
42 支持脚部
43 張出部
5 固定用ディスク
6 固定用ビス
7 補強用シート
8 シーラー
9 補強材固定用ビス
10 電誘導加熱装置
2 断熱材
3 防水シート
4 補強材
41 天板部
42 支持脚部
43 張出部
5 固定用ディスク
6 固定用ビス
7 補強用シート
8 シーラー
9 補強材固定用ビス
10 電誘導加熱装置
Claims (7)
- 防水下地の上に敷設される断熱材と、
前記防水下地の上に配置される補強材と、
前記補強材の上に配置される固定用ディスクと、
前記固定用ディスクの上から前記補強材を貫通して前記防水下地に打ち込まれる固定用ビスと、
前記固定用ディスクにより前記断熱材の上に固定される防水シートとを備え、
前記補強材は天板部と前記天板部に連結された 支持脚部とこれに連結されるとともに前記天板部よりも外側に張り出して形成される張出部とを有する防水シート固定構造。 - 前記固定用ビスは前記補強材の前記天板部で水平方向の可動を規制されている請求項1に記載の防水シート固定構造。
- 前記固定用ビスが前記補強材の前記天板部で固定されている請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の防水シート固定構造。
- 前記防水シートが前記断熱材の上に敷設され、前記防水シートの上に前記固定用ディスクが配置され、前記固定用ビスが前記固定用ディスクの上から前記天板部に打ち込まれる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の防水シート固定構造。
- 前記防水シートが前記固定用ディスクの上に敷設され、前記防水シートの下面と前記固定用ディスクの上面が接合されている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の防水シート固定構造。
- 防水下地の上に天板部と前記天板部に連結された支持脚部とこれに連結されるとともに前記天板部よりも外側に張り出して形成される張出部とを有する補強材を配置し、
前記防水下地の上に前記補強部材の周囲を囲むように断熱材を敷設し、
前記断熱材と前記補強材を覆うように防水シートを敷設し、
前記防水シートの上から前記補強材と対応する位置に固定用ディスクを配置し、
固定用ビスを前記固定用ディスクの上から前記補強材の前記天板部を貫通し前記防水下地に向けて打ち込む防水シートの固定工法。 - 防水下地の上に天板部と前記天板部に連結された支持脚部とこれに連結されるとともに前記天板部よりも外側に張り出して形成される張出部とを有する補強材を配置し、
前記防水下地の上に前記補強部材の周囲を囲むように断熱材を敷設し、
上面に接着層を有する固定用ディスクを前記補強材の上に配置し、
前記固定用ディスクの上から固定用ビスを前記補強材の前記天板部から前記防水下地に向けて打ち込み、
前記断熱材と前記固定用ディスクを覆うように防水シートを敷設し、
前記接着層を介して前記防水シートと前記固定用ディスクを接合する防水シートの固定工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012136400A JP2014001531A (ja) | 2012-06-15 | 2012-06-15 | 防水シートの固定構造および施工方法 |
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JP2012136400A Pending JP2014001531A (ja) | 2012-06-15 | 2012-06-15 | 防水シートの固定構造および施工方法 |
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JP (1) | JP2014001531A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016204915A (ja) * | 2015-04-20 | 2016-12-08 | アーキヤマデ株式会社 | 防水構造 |
JP2020133193A (ja) * | 2019-02-18 | 2020-08-31 | 太陽産業有限会社 | 建物屋上の断熱構造、及び建物屋上の断熱防水構造 |
-
2012
- 2012-06-15 JP JP2012136400A patent/JP2014001531A/ja active Pending
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