JP6120350B2 - 防水シートの固定用ディスクおよび防水シートの固定構造 - Google Patents

防水シートの固定用ディスクおよび防水シートの固定構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6120350B2
JP6120350B2 JP2012242339A JP2012242339A JP6120350B2 JP 6120350 B2 JP6120350 B2 JP 6120350B2 JP 2012242339 A JP2012242339 A JP 2012242339A JP 2012242339 A JP2012242339 A JP 2012242339A JP 6120350 B2 JP6120350 B2 JP 6120350B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing
fixing disk
screw hole
disk
reinforcing groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012242339A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014091944A (ja
Inventor
旭 進藤
旭 進藤
佳巳 村野
佳巳 村野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lonseal Corp
Original Assignee
Lonseal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lonseal Corp filed Critical Lonseal Corp
Priority to JP2012242339A priority Critical patent/JP6120350B2/ja
Publication of JP2014091944A publication Critical patent/JP2014091944A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6120350B2 publication Critical patent/JP6120350B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Description

本発明は防水シートの固定構造に係る固定用ディスクおよびそれを用いた防水シートの固定構造に関する。
建築物の屋上のシート防水構造において、下地に防水シートを固定する方法として誘導加熱装置を用いた機械的固定工法が行われている。この工法は、まず下地に固定用ディスクを固定し、その上に防水シートを敷設する。そして、防水シートの固定用ディスクに対応する位置に誘導加熱装置を配置し、固定用ディスクを加熱することで固定用ディスクの上面の接着層と防水シートを接合固定する工法である。
したがって誘導加熱による機械的固定工法においては強風等によって防水シートが飛散するのを防止するために、固定用ディスクが下地に対して強く止め付けられ、その固定用ディスクに防水シートが充分に接合されていることが求められる。
ここで固定用ディスクを下地に対して強く止め付け、固定用ディスクの固定耐力を高める方法として、あらかじめ下地に設けられた下穴にアンカープラグと呼ばれる樹脂製の部材を入れる方法が用いられている。さらに断熱工法においては、アンカープラグを確実に下地に挿入することで固定耐力を確保するための治具を用いるアンカープラグの挿入方法が開示されている(特許文献1)。
また、固定用ディスクに防水シートを充分に接合する方法として、防水下地上に固定される防水シート固定具(固定用ディスクに相当)であって、アンカー等の取付孔の外環周部には、半球状の窪み部が取付孔から離れた同心円上の所定の位置で設けられた防水シート固定具がある(特許文献2)。この防水シート固定具によると、窪み部の底部は、防水下地との接地部を形成するために、溶融接着の際の転圧により、平坦部の変形、沈み込み等が起きないため、理想的な溶融接着が可能となる。
特開2006−161373号公報 特開2005−220616号公報
しかしながら、固定用ビスで固定用ディスクを強く締め付けると固定用ディスクが凹状に反るように変形する場合がある。このような場合には、下地にプラグビスを挿入してもまた、防水下地に接するような半円球状の窪みを有していても、固定用ディスクが凹状に変形することに伴う風圧力に対する固定強度の低下を防ぐことはできない場合があった。
これは、固定用ディスクが凹状に反るように変形すると、変形した固定用ディスクの上に敷設された防水シートの上から加熱して固定用ディスクと防水シートを接合しようとしても、固定用ディスクの外縁部が反りあがっているので固定用ディスクの外縁部より内側では固定用ディスクが加熱されにくく、さらに固定用ディスクの凹部は充分に圧着されないために接合が不充分なることがあった。
すなわち、固定用ディスクが凹状に反ったように変形すると、固定用ディスクと防水シートの接合部分が小さく不充分となり、強風による風圧力によって防水シートが飛散するおそれがある。
そこで本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、固定用ディスクを固定用ビスで止め付けても、固定用ディスクが凹状に大きく反るように変形することなく下地に対して充分に固定される固定用ディスクおよびシート防水構造を提供することを目的とする。
本発明によると、ビス穴の周囲に第1補強溝部を設け、さらにその第1補強溝部の周囲に第2補強溝部を設けた固定用ディスクとしたことを要旨とする。そして、第1補強溝部は分割して設けられると共にビス穴の周囲に略均等に配置され、その第1補強部を跨ぐようにして第1補強溝部の周囲に第2補強溝部が設けられている。
より具体的には下地面に固定用ディスクが固定用ビスで固定され、前記固定用ディスクの上から防水シートが敷設固定されるシート防水構造に用いられる固定用ディスクであって、前記固定用ビスが打ち込まれるビス穴が略中央に設けられた板状本体と、前記ビス穴の周囲に沿って略均等に間隔をおいて前記板状本体に設けられた複数の第1補強溝部と、隣接する前記第1補強溝部の両端を跨ぎ隣接する前記第1補強溝部の間をふさぐように、前記板状本体の前記第1補強溝部より外周側に設けられた第2補強溝部と、を備える固定用ディスク。とすることである。このように第1補強溝部がビス穴の周囲に設けられることで、固定用ビスを強く締め付けてもビス穴の周囲にかかる応力は第1補強溝部で吸収される。そして、第1補強溝部がビス穴の周囲で略均等に設けられることで、ビス穴周囲において局所的に応力が集中しビス穴が変形することを防ぐことができる。さらに、隣接する第1補強溝部の両端を跨ぐように第1補強溝部の周囲に第2補強溝部が設けられ、第1補強溝部の間を通じて伝わる応力を第2補強溝部で吸収することができる。
このように、第1補強溝部と第2補強溝部とをビス穴からディスク板の外縁部に向けて多重に設けることで、ビス穴に固定用ビスを打ち込んだ際に板状本体が凹状に変形することを防止することができ、ビス穴の変形により固定用ビスが抜けやすくなるのを防ぐことができる。
また、前記第1補強溝部の底部が、前記ビス穴の下端部と前記板状本体の最外縁部とを結ぶ線よりも上側に位置する固定用ディスクとしてもよい。これにより、固定用ビスをビス穴に打ち込んだ際に、固定用ビスを強く締め付けても、波形に形成されたビス穴から第1補強溝にかけての部分が下地側に引き伸ばされるように変形することで、応力を吸収すると共にビス穴が大きく変形することを防ぐことができるために好ましい。
さらに前記第補強溝部の底部前記ビス穴の下端部と前記板状本体の最外縁部とを結ぶ線上に位置する固定用ディスクとすることがより好ましい
このような固定用ディスクを用いて、下地面に固定用ビスで固定される固定用ディスクと、前記固定用ディスクの上に敷設され、誘導加熱装置により前記固定用ディスクと接合される防水シートと、を備え、前記固定用ディスクは、前記固定用ビスが打ち込まれるビス穴が略中央に設けられた板状本体と、前記ビス穴の周囲に沿って略均等に間隔をおいて前記板状本体に設けられた複数の第1補強溝部と、隣接する前記第1補強溝部の両端を跨ぎ隣接する前記第1補強溝部の間をふさぐように、前記板状本体の記第1補強溝部より外周側に設けられた第2補強溝部と、を有するシート防水構造とすることができる。
本発明の固定用ディスクによれば、第1補強溝部および第2補強溝部を設けることによって、固定用ビスを強く止め付けても固定用ディスクが大きく変形することなく下地に対し充分に固定される。
本発明の第1実施形態である固定用ディスクの平面図である。 本発明の第1実施形態である固定用ディスクの斜視図である。 図3(A)は図1の固定用ディスクのAA線に沿って示す断面図である。図3(B)は波形に形成された部分を示す図1の固定用ディスクのAA線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態である固定用ディスクを用いた防水シート固定構造の断面図である。 固定用ディスクの変形例をしめす平面図である。 本発明の第2実施形態である通気部を有する固定用ディスクの平面図である。 本発明の第2実施形態である通気部を有する固定用ディスクの斜視図である。 本発明の第2実施形態である通気部を有する固定用ディスクの変形例を示す平面図である。 本発明の第3実施形態である通気部と第3補強溝部を有する固定用ディスクの斜視図である。 本発明の固定用ディスクを用いた防水シート固定構造の変形例を示す断面図である。 本発明の固定用ディスクを用いた防水シート固定構造の変形例を示す断面図である。 図4に示した防水シート固定構造に係る平面図である。
以下、好適実施の態様について図面を参照して詳細に説明する。
図4に第1実施形態に係る固定用ディスクを用いた防水シート固定構造の断面図を示した。これによると下地1の上に断熱材2が設けられ、断熱材2の上に固定用ディスク4が配置され、固定用ビス5で下地1に止め付けられている。さらに断熱材2の上には防水シート3が敷設され、固定用ディスク4によって防水シート3が固定されている。
ここで、固定用ディスク4の上面には接着層(図示せず)が設けられており、固定用ディスク4に対応した防水シート3の上に電磁誘導加熱装置6を載せて加熱することで、固定用ディスク4の接着層が溶融し、防水シート3と接着することで防水シート3は断熱材2の上に固定されている。
次に、第1実施形態にかかる固定用ディスク4の平面図を図1に、斜視図を図2、図1のAA線に沿って示した断面図を図3(A)に示したが、板状本体41の略中央部にはビス穴42が設けられている。そして、ビス穴42の周囲には第1補強溝部44が略均等な間隔で配置されている。さらに、隣接する第1補強溝部44を跨ぐように、第1補強溝部44の外縁側に第2補強溝部45が設けられている。より具体的には、第1補強溝部44aとそれに隣接する第1補強溝部44bの両端を跨ぎ、第1補強溝部44a、44bの間をふさぐようにして第2補強溝部45aが設けられている。第2補強溝部45は板状本体41において第1補強溝部44の外側、すなわち固定用ディスク4の中心から第1補強溝部44の外周側に設けられている。
ここで、ビス穴42に固定用ビス5を打ち込むとビス穴42の周囲には応力が加わることとなり、その応力は固定用ディスク4の外側にも伝わる。このときに固定用ビス5を締め付けた応力は第1補強溝部44で吸収される。
また、固定用ビスの締め付けによりビス穴周囲に応力集中が起こり、ビス穴が変形すると、風圧力によって固定用ビスが変形したビス穴から抜けてしまうおそれがある。これに対し、第1補強溝部44がビス穴42の周囲で略均等に設けられることで、ビス穴42周囲において局所的に応力が集中しビス穴42が変形することを防ぐことができ、固定用ビス5がビス穴42から抜けるのを防止することができる。
さらに、隣接する第1補強溝部44の両端を跨ぐように第1補強溝部44の周囲に第2補強溝部45が設けられ、第1補強溝部44の間を通じて伝わる応力を第2補強溝部45で吸収することができる。これによって、ビス穴42に固定用ビス5を打ち込んだ際に第2補強溝部45より外縁側で板状本体41が変形することを防止することができ、ビス穴42から固定用ビス5が抜けやすくなるのを防ぐことができる。
ここで図3(A)の断面図のように、固定用ディスク4の全体的な強度を向上させるために第2補強溝部45は溝の深さや幅が比較的大きく形成され、ビス穴42から少し離れた位置に配置される。よって、ビス穴42から第2補強溝部45までの間が平坦に形成されているとこのビス穴周辺部分が変形しやすくなるので、第1補強溝部44を設けることでビス穴周辺部分の変形を防止することができる。
また、第1補強溝部44は第2補強溝部45よりも浅く形成されている。さらに、第1補強溝部1は第2補強溝部45よりビス穴側42であってビス穴42の近傍に設けられている。
そして、図1のAA線に沿った断面図である図3(B)の黒く塗りつぶされた部分、すなわちビス穴42の下端部101から第1補強溝部44にかけての部分100は、波形に成形されている。より詳細には、ビス穴42の下端部101から座繰り43を経て第1補強溝部44の下端部103から外周側の上端部102にかけて、波形に形成されている。また、本実施形態において、この波形に形成された部分100は略S字形を左に90°回転した形状で形成されている。また、図3(B)のようにAA線で切断した切断面においては、左右対称に波形に形成された部分100が現れる。
ここで、ビス穴42に固定用ビス5を打ち込むと座繰り43には下方向への応力が加わることとなり、その応力は固定用ディスク4の外側にも伝わる。このときにビス穴の下端部101から第1補強溝部44の上端部102にかけての部分100が波形に形成されていることで、固定用ビス5がビス穴42に打ち込まれた際に、この波形の部分100が伸びるように変形することでビス穴42や座繰り43が不均一に大きく変形することを防ぐ。また、これによって固定用ディスク4が凹状に変形することを防止することができる。さらに、この波形の部分100すなわちビス穴42から第1補強溝部44の部分を比較的狭く形成することで、ビス穴42の周辺を変形し難い構成とすることができ、固定用ビス5が抜けやすくなるのを防止することができる。
また、第1補強溝部44の底部103はビス穴42の下端部101と板状本体の最外縁部104とを結ぶ線105よりも上側に位置する。ここで、固定用ディスク4を下地1の上に配置した際の下地1面がほぼ線105に相当するので、この底部103は下地1に接していないこととなる。ここで第1補強溝部44は第2補強溝部45よりも内側に設けられている。したがって、第2補強溝部45より内側には複数の溝部が設けられ防水シート3との接合面積は少なくなるため、第2補強溝部45の外側により大きな平坦な部分を設けることが接合強度の面から好ましい。そうすると、第1補強溝部44はビス穴42により近く、溝の幅や深さも小さくすることが好ましい。したがって第1補強溝部44の幅を狭くし、溝の深さを下地1に達するほどの深さに形成すると、溝の底部103が鋭角になるためにこの部分から破断が起こる場合がある。したがって、第1補強溝部は下地1に達しない程度の深さに形成されることが好ましい。
さらに具体的に本実施形態を説明すると、板状本体41の略中心にビス穴42が設けられその周囲には固定用ビス5のビス頭を収納する座繰り43が設けられている。ここで、座繰り43は固定用ビス5のビス頭が固定用ディスク4の平坦な上端面から突出するのを防ぐことを目的の一つとしている。したがって、座繰り43はビス頭の形状に対応した形状に形成することが好ましい。ビス穴41、座繰り43の周囲から同心円上に均等に3つの第1補強溝部44a、44b、44cが配置されている。そして、板状本体41において第1補強溝部44の外周側に、第2補強溝部45a、45b、45cが設けられている。第1補強溝部44aとそれに隣接する第1補強溝部44bの両端を跨ぎ、第1補強溝部44a、44bの間をふさぐようにして第2補強溝部45aが設けられている。同様にして、第2補強溝部45b、45cが配置されている。
ここで、第1補強溝部44は複数あればよく、その数はとくには制限されないが、3〜8程度が好ましい。その数が多くなりすぎると(概ね15以上)、隣接する第1補強溝部の間隔が狭くなり、固定用ビスを止め付ける際の応力が一番弱い部分に集中し、ビス穴42の周囲の変形が大きくなるおそれがある。
⇒ 進藤様:溝の間を応力が伝わりやすくなるとの表現を削除して誤解しにくいようにしました。
そして、第1補強溝部44の間から外側に逃がされた応力が固定用ディスクの外縁部まで変形させるのを防ぐために、第1補強溝部44の間をふさぐように、隣接する第1補強溝部44の間を跨ぐように第2補強溝部が設けられている。したがって、第2補強溝部は第1補強溝部44の間をふさげればよいので、1本の連続した溝部であってもよいし、複数に分割して設けられていてもよい。
このように補強溝部が連続した輪として設けられていると固定用ビスを締め付ける際の応力は連続した輪状の補強溝部から外側には伝わりにくく、この補強溝部で応力を受け止められないとビス穴の周囲が変形し、ビス抜け強度が低下してしまうおそれがある。本実施形態のように第1補強溝部44が円周上において分割して配置されることで、第1補強溝部44で吸収できない応力がさらに外側に伝わることでより内側のビス穴42の付近での変形を防止し、ビス抜け強度が低下するのを防止している。そして、外側に伝わる応力によって固定用ディスク4が大きく変形するのを防止するために、第1補強溝部44の間をふさぐように、隣接する第1補強溝部44の間を跨ぐように第2補強溝部45が設けられている。
ここで、第1実施形態に係る固定用ディスク4の変形例を図5に示した。図5(A)には第2補強溝部45が連続したリング状である変形例が示されている。また第2補強溝部45は隣接する第1補強溝部44の間を跨ぐように配置されるので、図5(B)、図5(C)、のように3以上の第1補強溝部44に渡って配置されていてもよい。したがって、第1補強溝部44と第2補強溝部45は同数配置されていてもよいし、複数の第1補強溝部44に対応する一の第2補強溝部45が設けられていてもよい。
また、図5(B)のように第1補強溝部44の幅を第2補強溝部45より狭くしてもよいし、図5(D)のように広くすることもできる。さらに、第2補強溝部45の外側にさらに補強溝部を設けてもよく、図9のように第2補強溝部45の外側にさらに略円形の第3補強溝部48を設けることもできる。
ここで固定用ディスク4は金属製、硬質合成樹脂製、木製等が用いられる。強度や耐久性の点から金属製がこのましい。金属製の固定用ディスクを構成する鋼鈑の材質としては、ステンレス板や、亜鉛・アルミニウム・マグネシウムメッキまたは亜鉛メッキ等の防錆処理が施された鋼板など、多湿状態でも錆びにくい鋼鈑が好適に使用される。厚みとしては、0.6〜1.5mm程度で、形状は正方形または長方形をした矩形状のプレート状や、円形または楕円形状のディスク状、長尺状など任意であり、大きさは1辺または外径が50〜100mm程度に形成することができる。
第1実施態様においてはステンレス製で外形が約95mm、固定用ディスクの厚みが4mmの固定用ディスク4を使用した。
また、固定用ディスクの上面に設けられる接着層は接着剤を塗布することや、熱可塑性樹脂層を積層する等して設けることができる。そして、接着層と防水シート3との接着は圧着や熱による融着や溶剤による溶着等によって行われる。また電磁誘導加熱を行う場合において固定用ディスク4の接着層は、加熱より溶融するホットメルト接着剤や熱可塑性樹脂等である熱溶融着層とすることができる。ホットメルト接着剤としては、ポリエステル系、ポリアミド系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系等が挙げられる。
下地1は特に限定されずコンクリート下地、金属下地、軽量発泡コンクリート(ALC)、鋼材、木質材等が用いられる。また、下地1の上に無機質板、モルタル材層等の他の層を積層しても良い。
断熱材2は、ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフォーム等が使用でき、強度を考慮するとクラフト紙やアルミ箔が両面に積層された断熱材が好ましい。また、勾配をとる必要がある場合には、勾配のある断熱ボードを使用することができる。
防水シート3は熱可塑性樹脂製の防水シート3を使用することができ、塩化ビニル樹脂系、ポリオレフィン系、アクリル系等を使用することができる。第1実施態様においては塩化ビニル系樹脂製の防水シート3が使用されている。
ここで防水シート3は単層でも良いが、寸法安定性、引張強度に優れるという点からガラスクロス、不織布等の基材層を積層した複層品が好ましい。基材層は最下層に設けても良いが熱可塑性樹脂層の中間に設けても良い。また熱可塑性樹脂層は一層であっても、複数の層であってもよく、それぞれの層の組成を異なるものとしてもよい。
そして第1実施態様において、熱可塑性樹脂製の防水シート3と固定用ディスク4の接合は、電磁誘導加熱による熱融着で行っている。また、熱可塑性樹脂製の防水シート3と固定用ディスク4との接合は、電磁誘導加熱以外による熱溶融着、溶剤溶着により行うことができる。
本実施態様の固定用ビス5は、少なくとも固定用ディスク4を下地に止め付けられるに足る長さが必要であり、支柱を貫通して下地に達するような長さのものが用いられている。
材質としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼等の鋼材などが使用できる。また、固定用ディスク等の上面から頭部がはみ出ないように、固定用ビスのビス頭の形状は皿、平、なべがよく、ドライバーやレンチで掛ける座面の窪み形状は十字穴、六角穴、四角穴が好ましい。
ここで、これらの実施態様において緩衝用シート、防水性を向上させる増し張シート、下地に設けられた下穴に挿入されるアンカービスやエポキシ接着剤等の部材、材料を使用することができる。
ここで緩衝用シートとしては、1〜5mm厚みの発泡ポリエチレンシート、ポリエステル繊維やポリプロピレン繊維系の不織布、ポリエチレンを発泡させた格子状ネット等を用いることができる。これによって塩化ビニル製樹脂製防水シートに含まれる可塑剤の移行を防止できる。よって、例えば図4の防水シート固定構造において断熱材2の上に緩衝用シートを敷設し、その上から固定用ディスク4を固定し、防水シート3をその上に敷設することができる。
次に図4に示した、第1実施形態に係る防水シートの設置構造の施工方法について説明する。
まずコンクリート下地11に断熱材2を敷設し、固定用ディスク4を配置する位置の断熱材およびコンクリート下地11に下穴を設ける。そして、コンクリート下地11に設けた下穴にアンカープラグ(図示せず)を挿入し、断熱材2と固定用ディスク4を覆うように塩化ビニル系樹脂製の防水シート3を敷設する。そして、固定用ディスク4に対応する位置に防水シート3の上から電磁誘導加熱装置を載せて、高周波電磁波を発振することで固定用ディスク4の上面に設けられた接着層を溶融させ塩化ビニル系樹脂製の防水シート3と固定用ディスク4を接合する。
図12には図4に示した防水シート固定構造を用いた場合の平面図を示した。このように下地1(図示なし)の上に断熱材2が敷設され、その上に固定用ディスクが配置し固定用ビス5(図示なし)で止め付けられている。そして、防水シート31が断熱材2と固定用ディスク4の上に敷設され、固定用ディスク4の接着層を介して固定用ディスクと防水シート3が接合されている。したがって、図12のように防水シート3が敷設されると断熱材2や固定用ディスク4は視認できない状態となる。そして固定用ディスクの間隔すなわち固定ピッチは図12のように縦、横ともに等間隔とすることができるが、その固定ピッチは任意である。また、その固定部位に応じて固定ピッチを変えてもよく、例えば防水すべき面の端縁部では固定ピッチを小さくしそれ以外の部分ではそれより大きくすることもできる。
次に、固定用ディスク4に通気用の溝である通気部を設けた第2実施形態の平面図を図6、斜視図を図7に示した。以下、同一の構成には同一の符号を付し、詳細な説明は省略した。
板状本体41の略中央部にはビス穴42、座繰り43が設けられている。ビス穴42、座繰り43の周囲には第1補強溝部44が略均等な間隔で、ビス穴42から同心円状に3つ配置されている。そして、隣接する第1補強溝部44を跨ぐように、第1補強溝部44の外縁側に第2補強溝部45が設けられている。そして、第1補強溝部44と第2補強溝部45とをつなぐ第1通気部46と第2補強溝部45から固定用ディスク4の外縁にまで通じる第2通気部47が設けられている。ここで、補強溝部は固定用ディスク4において凹状に設けられ、その固定用ディスク4の上には防水シート3が敷設されるために補強溝部には空気が閉じ込められることとなる。そして、誘導加熱装置6を用いて固定用ディスク4を加熱すると、補強溝部に閉じ込められた空気は膨張しその膨張によって防水シート3が膨れる場合がある。そこで、補強溝部に通気部を設けることで加熱により膨張した空気を逃がすことで防水シート3のフクレを防止することができる。第2実施形態においては、第1補強溝部44から第1通気部46、第2補強溝部45、第2通気部47を通じて空気が排出されるよう第1補強溝部44から固定用ディスクの外縁にいたる連通した通気部が設けられている。
第2実施形態のように通気部が設けられていることが好ましいが、第1通気部のみを有する形態や、第2通気部のみを有する形態を採用することもできる。
さらに、通気部を有する実施形態の変形例の平面図を図8に示した。これによると、ビス穴42の周囲に配置された第1補強溝部44をつなぐ第1通気部46と、第1補強溝部44の外側に設けられた第2補強溝部45から板状本体41の外縁に通じる第2通気部47を有している。図8においては3つの第1補強溝部44を同数の第1通気部46でつなぎ、3つの第2補強溝部45を同数の第2通気部47でつないでいる。また、第1補強溝部44は第2補強溝部46より大きく形成されている。
図9に通気部と第2補強溝部の外側にさらに第3補強溝部が設けられた第3実施形態に係る固定用ディスク4を示した。
板状本体41の略中央部にはビス穴42、座繰り43が設けられている。ビス穴42、座繰り43の周囲には第1補強溝部44が略均等な間隔で、ビス穴42から同心円状に3つ配置されている。そして、隣接する第1補強溝部44を跨ぐように、第1補強溝部44の外縁側に第2補強溝部45が設けられている。また、第2補強溝部の外側には略円形の第3補強溝部48が設けられている。そして、第1補強溝部44と第2補強溝部45とをつなぐ第1通気部46と第2補強溝部45から固定用ディスク4の外縁にまで通じる第2通気部47が設けられている。
次に固定用ディスク4を用いた防水シート固定構造の変形例について説明する。
図10には下地1として金属下地を用いた防水シート固定構造を示した。これによると、金属下地である折板屋根12の上に断熱材2が敷設され、そして、固定用ディスク4を断熱材2の上に配置し、その固定用ディスクの上から固定用ビス5で折板屋根12に対して止め付けられている。断熱材2と固定用ディスク4を覆うように防水シート3として塩化ビニル系樹脂製の防水シート3が敷設されている。そして、固定用ディスク4の上面に設けられた接着層を介して固定用ディスクと塩化ビニル系樹脂製の防水シート3とが接合されている。
この場合の施工方法は、まず折板屋根12に断熱材2を敷設する。そして、断熱材2の上に固定用ディスク4を配置し、固定用ビス5を打ち込み支柱を貫通して折板屋根12に対して止め付ける。そして断熱材2と固定用ディスク4を覆うように塩化ビニル系樹脂製防水シート31を敷設する。そして、固定用ディスク4に対応する位置に塩化ビニル系樹脂製防水シート31の上から電磁誘導加熱装置を載せて、発振することで固定用ディスク4の上面に設けられた接着層を溶融させ塩化ビニル系樹脂製防水シート31と固定用ディスク4を接合する。
さらに別の変形例として図11には、断熱材を用いない防水シート固定構造を示した。
これによると下地1の上に固定用ディスク4が配置され、固定用ビス5で下地1に止め付けられている。さらに下地1の上には防水シート3が敷設され、固定用ディスク4によって防水シート3が固定されている。
ここで、固定用ディスク4の上面には接着層が設けられており、固定用ディスク4に対応した防水シート3の上に電磁誘導加熱装置6を載せて加熱することで、固定用ディスク4の接着層が溶融し、防水シート3と接着することで防水シート3は断熱材2の上に固定されている。
1 下地
2 断熱材
3 防水シート
4 固定用ディスク
41板状本体
42ビス穴
44第1補強溝部
45第2補強溝部
5 固定用ビス

Claims (4)

  1. 下地面に固定用ディスクが固定用ビスで固定され、前記固定用ディスクの上から防水シートが敷設固定されるシート防水構造に用いられる固定用ディスクであって、
    前記固定用ビスが打ち込まれるビス穴が略中央に設けられた板状本体と、
    前記ビス穴の周囲に沿って略均等に間隔をおいて前記板状本体に設けられた複数の第1補強溝部と、
    隣接する前記第1補強溝部の両端を跨ぎ隣接する前記第1補強溝部の間をふさぐように、前記板状本体の前記第1補強溝部より外周側に設けられた第2補強溝部と、
    を備える固定用ディスク。
  2. 記第1補強溝部の底部が、前記ビス穴の下端部と前記板状本体の最外縁部とを結ぶ線よりも上側に位置する請求項1に記載の固定用ディスク。
  3. 前記第補強溝部の底部前記ビス穴の下端部と前記板状本体の最外縁部とを結ぶ線上に位置する請求項1または請求項2に記載の固定用ディスク。
  4. 下地面に固定用ビスで固定される固定用ディスクと、
    前記固定用ディスクの上に敷設され、誘導加熱装置により前記固定用ディスクと接合される防水シートと、を備え、
    前記固定用ディスクは、
    前記固定用ビスが打ち込まれるビス穴が略中央に設けられた板状本体と、
    前記ビス穴の周囲に沿って略均等に間隔をおいて前記板状本体に設けられた複数の第1補強溝部と、
    隣接する前記第1補強溝部の両端を跨ぎ隣接する前記第1補強溝部の間をふさぐように、前記板状本体の記第1補強溝部より外周側に設けられた第2補強溝部と、を有するシート防水構造。
JP2012242339A 2012-11-02 2012-11-02 防水シートの固定用ディスクおよび防水シートの固定構造 Active JP6120350B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012242339A JP6120350B2 (ja) 2012-11-02 2012-11-02 防水シートの固定用ディスクおよび防水シートの固定構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012242339A JP6120350B2 (ja) 2012-11-02 2012-11-02 防水シートの固定用ディスクおよび防水シートの固定構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014091944A JP2014091944A (ja) 2014-05-19
JP6120350B2 true JP6120350B2 (ja) 2017-04-26

Family

ID=50936248

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012242339A Active JP6120350B2 (ja) 2012-11-02 2012-11-02 防水シートの固定用ディスクおよび防水シートの固定構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6120350B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6654277B2 (ja) * 2015-11-13 2020-02-26 ロンシール工業株式会社 アタッチメント付きねじ締付機、ねじ締付固定方法、防水シート固定方法
JP7071903B2 (ja) * 2017-10-20 2022-05-19 三ツ星ベルト株式会社 断熱防水構造、断熱防水施工具、及び、断熱防水工法
JP6783260B2 (ja) * 2018-02-02 2020-11-11 明和産業株式会社 防水層の改修方法とそのための治具
JP2020060048A (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 千春 齋藤 水密構造用固定板

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4476660A (en) * 1982-09-09 1984-10-16 Francovitch Thomas F Membrane anchor with flexure resisting regions
US20030033780A1 (en) * 2001-08-20 2003-02-20 Riaz Hasan Seam plate for retaining roof decking membrane
JP4004901B2 (ja) * 2002-09-09 2007-11-07 日本パワーファスニング株式会社 シート類の押さえ固定用ワッシャー
JP2007032206A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Lonseal Corp 防水シートの敷設構造
JP4641465B2 (ja) * 2005-08-22 2011-03-02 ロンシール工業株式会社 防水シート固定具
JP2007315130A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Nanei Protec:Kk 建造物防水構造
JP5051829B2 (ja) * 2007-04-24 2012-10-17 ロンシール工業株式会社 防水シート固定具
US20100326006A1 (en) * 2009-06-26 2010-12-30 Richard Yaros Attachment plate

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014091944A (ja) 2014-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6120350B2 (ja) 防水シートの固定用ディスクおよび防水シートの固定構造
JP6124325B2 (ja) 防水シートの固定構造および固定方法
JP2007315130A (ja) 建造物防水構造
US9856651B2 (en) Fastening plate assembly
JP2018123585A (ja) 金属屋根下地における防水構造およびその施工方法
JP6052765B2 (ja) 防水シートの固定構造および施工方法
JP5313832B2 (ja) 防水層改修方法及び防水構造
JP6304743B2 (ja) 防水シートの固定構造
JP5751613B2 (ja) 防水シートの固定構造および施工方法
EP2354348B1 (en) Fastening arrangement
JP6938077B2 (ja) シート防水構造およびシート防水構造の施工方法
JP6052764B2 (ja) 防水シートの固定構造および施工方法
JP2003090105A (ja) シート固定具及び該固定具を用いた断熱防水施工法
JP5089247B2 (ja) シート状外囲体及びシート状外囲体の施工法
JP4641465B2 (ja) 防水シート固定具
JP2007032206A (ja) 防水シートの敷設構造
JP2015113669A (ja) 防水シートの固定構造およびそれに用いられる補強材
JP6304742B2 (ja) 防水シートの固定構造
JP6164676B2 (ja) 防水シートの固定構造および施工方法
JP2014001531A (ja) 防水シートの固定構造および施工方法
JP6711492B2 (ja) 固定具およびシート防水構造
JP6516141B2 (ja) 固定具およびシート防水構造
JP6707343B2 (ja) 防水シートの固定構造および固定方法
JP2014001532A (ja) 防水シートの固定構造および施工方法
JP6872439B2 (ja) 断熱防水構造、断熱施工具、および断熱防水工法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151019

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160812

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6120350

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250