JP6938077B2 - シート防水構造およびシート防水構造の施工方法 - Google Patents
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(1) 躯体が有する床部と、該床部から立設する壁部とを防水シートで覆い、前記躯体に防水を施すシート防水構造であって、
前記床部および前記壁部のうちの少なくとも一方に固定された固定治具と、
前記固定治具に固定され、厚さ方向に貫通する貫通孔を備える配置部材と、
前記配置部材の前記固定治具と反対側の表面に固着される前記防水シートとを有し、
前記固定治具は、平板状をなす本体部と、該本体部の一部を切り欠くことで前記本体部から突出するように前記本体部と一体的に形成された折り曲げ可能な、舌片で構成される折り曲げ部とを有し、
前記舌片で構成される前記折り曲げ部は、前記本体部の中心を回転中心として回転させたとき、複数がほぼ等しい角度ずつずらして、前記本体部から突出するように設けられており、
1つの前記貫通孔に複数の前記折り曲げ部を挿通した状態で、複数の前記折り曲げ部が互いに異なる方向に折り曲げられたことで前記固定治具に前記配置部材が固定されていることを特徴とするシート防水構造。
前記固定治具は、前記貫通孔毎に対応して複数配設されており、各前記固定治具が備える折り曲げ部のうちの少なくとも1つは、他の前記固定治具が備える折り曲げ部に対して異なる方向に折り曲げられている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のシート防水構造。
前記床部および前記壁部のうちの少なくとも一方に、平板状をなす本体部と、該本体部の一部を切り欠くことで前記本体部から突出するように前記本体部と一体的に形成された折り曲げ可能な、舌片で構成される折り曲げ部とを有し、前記舌片で構成される前記折り曲げ部が、前記本体部の中心を回転中心として回転させたとき、複数がほぼ等しい角度ずつずらして、前記本体部から突出するように設けられている固定治具を固定する固定治具固定工程と、
厚さ方向に貫通する貫通孔を備える配置部材を用意し、複数の前記折り曲げ部を、1つの前記貫通孔に挿通した状態で互いに異なる方向に折り曲げることで前記固定治具に前記配置部材を固定する配置部材固定工程と、
前記防水シートで前記床部および前記壁部を、前記固定治具および前記配置部材とともに覆い、かつ、前記防水シートを前記配置部材に固着する固着工程とを有することを特徴とするシート防水構造の施工方法。
<シート防水構造>
<第1の構成例>
図1は、躯体に施工された本発明のシート防水構造を部分的に取り出した部分斜視図、図2は、図1に示すシート防水構造のA−A線縦断面図、図3は、図1に示すシート防水構造のB部における平面図、図4は、図1に示すシート防水構造が備える固定ディスクの第1の構成例における固定前の状態を示す図((a)平面図、(b)正面図)、図5は、図1に示すシート防水構造が備える固定ディスクの第1の構成例における固定後の状態を示す図((a)平面図、(b)正面図)である。なお、以下の説明では、図1、2中の上側を「上」、下側を「下」、図3中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」と言う。また、図1では、説明の便宜上、シート防水構造の全体を示すことなく、躯体が備える床部と壁部とを部分的に図示している。
配置部材20は、前述の通り、床部11と壁部12との入隅部13付近に配置されるものである(図2参照)。
なお、この樹脂層としては、配置部材20が備える樹脂層と同様のものが挙げられる。
樹脂材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニルのような塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、塩化ビニル系樹脂であることが好ましい。これにより、防水シート30の溶剤溶着性や熱融着性を優れたものとすることができる。
本実施形態のシート防水構造の施工方法は、躯体10(床部11および壁部12)の所定の位置に配置した状態で固定治具50を固定する固定治具固定工程と、配置部材20を用意し、貫通孔25に挿通した状態で折り曲げ部52を折り曲げることで固定治具50に配置部材20を固定する配置部材固定工程と、防水シート30で躯体10(床部11および壁部12)を配置部材20および固定治具50とともに覆い、かつ、防水シート30を配置部材20に固着する固着工程とを有する。
[1]まず、シート防水構造1を施工すべき躯体10(床部11および壁部12)の所定の位置に配置した状態で、固定治具50を、接着剤層を介して固定する(固定治具固定工程)。
これにより、固定治具50を介して、躯体10に配置部材20を固定する。
この溶着法としては、防水シート30の敷設に先立って、配置部材20が備える樹脂層を溶融状態とする刷毛溶着法と、防水シート30の敷設の後に、樹脂層を溶融状態とする注射溶着法とが挙げられる。
この刷毛溶着法では、まず、床部11および壁部12の表面に防水シート30を敷設するのに先立って、配置部材20の上面、すなわち、樹脂層の上面に、刷毛ブラシ等を用いて、溶剤(可溶性溶剤)を塗布(供給)する。これにより、樹脂層の上面が溶剤と接触し、その結果、溶融状態とされる。
次いで、防水シート30の上から配置部材20を、作業員の手等により押圧することで、防水シート30の下面を樹脂層の上面に固定させる。これにより、配置部材20および固定治具50を介して床部11および壁部12に防水シート30が接合される。
この注射溶着法では、まず、床部11および壁部12の表面に防水シート30を敷設する。
なお、前記溶剤としては、刷毛溶着法で説明したのと同様のものが用いられる。
この熱融着法では、まず、床部11および壁部12の表面に防水シート30を敷設するのに先立って、配置部材20と防水シートの30の隙間に、熱風ガンを用いて、熱風を供給する。これにより、配置部材20の上面、すなわち、樹脂層の上面、および、防水シート30の下面が熱風により、溶融状態とされる。
また、シート防水構造1は、上述した構成のものの他、例えば、以下に示すような第2の構成例の固定治具50を備えるものであってもよい。
また、シート防水構造1は、上述した構成のものの他、例えば、以下に示すような第3の構成例の固定治具50を備えるものであってもよい。
10 躯体
11 床部
12 壁部
13 入隅部
20 配置部材
21 第1部
22 第2部
25 貫通孔
30 防水シート
50 固定治具
51 本体部
52 折り曲げ部
Claims (8)
- 躯体が有する床部と、該床部から立設する壁部とを防水シートで覆い、前記躯体に防水を施すシート防水構造であって、
前記床部および前記壁部のうちの少なくとも一方に固定された固定治具と、
前記固定治具に固定され、厚さ方向に貫通する貫通孔を備える配置部材と、
前記配置部材の前記固定治具と反対側の表面に固着される前記防水シートとを有し、
前記固定治具は、平板状をなす本体部と、該本体部の一部を切り欠くことで前記本体部から突出するように前記本体部と一体的に形成された折り曲げ可能な、舌片で構成される折り曲げ部とを有し、
前記舌片で構成される前記折り曲げ部は、前記本体部の中心を回転中心として回転させたとき、複数がほぼ等しい角度ずつずらして、前記本体部から突出するように設けられており、
1つの前記貫通孔に複数の前記折り曲げ部を挿通した状態で、複数の前記折り曲げ部が互いに異なる方向に折り曲げられたことで前記固定治具に前記配置部材が固定されていることを特徴とするシート防水構造。 - 前記躯体は、主として繊維強化プラスチックで構成される請求項1に記載のシート防水構造。
- 前記固定治具は、前記本体部において、接着剤層を介して前記床部および前記壁部のうちの少なくとも一方に固定される請求項1または2に記載のシート防水構造。
- 前記折り曲げ部は、前記配置部材の厚さに対応する位置で折り曲げられる請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシート防水構造。
- 前記本体部と前記折り曲げ部との接続部は、同一の部材で連続して形成されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載のシート防水構造。
- 前記配置部材は、複数の前記貫通孔を備え、
前記固定治具は、前記貫通孔毎に対応して複数配設されており、各前記固定治具が備える折り曲げ部のうちの少なくとも1つは、他の前記固定治具が備える折り曲げ部に対して異なる方向に折り曲げられている請求項1ないし5のいずれか1項に記載のシート防水構造。 - 前記配置部材は、前記防水シートが固着される側の表面に、樹脂層を備える請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシート防水構造。
- 躯体が有する床部と、該床部から立設する壁部とを防水シートで覆い、前記躯体に防水を施すシート防水構造の施工方法であって、
前記床部および前記壁部のうちの少なくとも一方に、平板状をなす本体部と、該本体部の一部を切り欠くことで前記本体部から突出するように前記本体部と一体的に形成された折り曲げ可能な、舌片で構成される折り曲げ部とを有し、前記舌片で構成される前記折り曲げ部が、前記本体部の中心を回転中心として回転させたとき、複数がほぼ等しい角度ずつずらして、前記本体部から突出するように設けられている固定治具を固定する固定治具固定工程と、
厚さ方向に貫通する貫通孔を備える配置部材を用意し、複数の前記折り曲げ部を、1つの前記貫通孔に挿通した状態で互いに異なる方向に折り曲げることで前記固定治具に前記配置部材を固定する配置部材固定工程と、
前記防水シートで前記床部および前記壁部を、前記固定治具および前記配置部材とともに覆い、かつ、前記防水シートを前記配置部材に固着する固着工程とを有することを特徴とするシート防水構造の施工方法。
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