JP6454920B2 - シート防水構造およびシート防水構造の施工方法 - Google Patents
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Description
(1) 躯体が有する床部の少なくとも一部を防水シートで覆い、前記躯体に防水を施すシート防水構造であって、
厚さ方向に貫通する貫通孔を有する固定ディスクと、該固定ディスクの表面を覆う樹脂層とを備える樹脂層付き固定ディスクと、
前記樹脂層に固着される前記防水シートと、を有し、
前記防水シートは、前記樹脂層の上面に可溶性溶媒を塗布することで少なくとも表面が溶融状態とされた前記樹脂層に前記防水シートを貼り合わせることにより、前記樹脂層に固着されたものであり、
前記樹脂層と前記防水シートとの間の接合強度をA[N/mm]とし、前記樹脂層と前記固定ディスクとの間の接合強度をB[N/mm]としたとき、A>Bなる関係を満足することを特徴とするシート防水構造。
厚さ方向に貫通する貫通孔を有する固定ディスクと、該固定ディスクの表面を覆う樹脂層とを備える樹脂層付き固定ディスクを、前記床部に前記固定ディスクを前記床部側にして配置する配置工程と、
固定ビスを前記貫通孔に貫通して、前記床部に前記樹脂層付き固定ディスクを固定する固定工程と、
前記防水シートで前記床部の少なくとも一部を前記樹脂層付き固定ディスクとともに覆い、かつ、前記樹脂層と前記防水シートとの間の接合強度をA[N/mm]とし、前記樹脂層と前記固定ディスクとの間の接合強度をB[N/mm]としたとき、A>Bなる関係を満足するように、前記防水シートを前記樹脂層に固着する固着工程とを有することを特徴とするシート防水構造の施工方法。
<シート防水構造>
図1は、躯体に施工された本発明のシート防水構造を部分的に取り出した部分斜視図、図2は、図1に示すシート防水構造のA−A線縦断面図である。なお、以下の説明では、図1、2中の上側を「上」、下側を「下」と言う。また、図1では、説明の便宜上、シート防水構造の全体を示すことなく、躯体が備える床部と壁部とを部分的に図示している。
このような防水シート20は、樹脂材料を含有する樹脂シートで構成される。
本実施形態のシート防水構造の施工方法は、樹脂層付き固定ディスク60と配置部材50とを、躯体100の所定の位置に配置する配置工程と、固定ビス70で床部101に樹脂層付き固定ディスク60を固定する固定工程と、防水シート20で床部101の少なくとも一部を樹脂層付き固定ディスク60とともに覆い、かつ、防水シート20を樹脂層62に固着する固着工程とを有する。
[1]まず、シート防水構造10を施工すべき躯体100において、樹脂層付き固定ディスク(ラミネートシート付き固定ディスク)60と配置部材50とを、躯体100の所定の位置に配置する(配置工程)。
この溶着法としては、防水シート20の敷設に先立って、樹脂層付き固定ディスク60が備える樹脂層62を溶融状態とする刷毛溶着法と、防水シート20の敷設の後に、樹脂層62を溶融状態とする注射溶着法とが挙げられる。
この刷毛溶着法では、まず、床部101および壁部102の表面に防水シート20を敷設するのに先立って、樹脂層付き固定ディスク60の上面、すなわち、樹脂層(ラミネートシート)62の上面に、刷毛ブラシ等を用いて、溶剤(可溶性溶剤)を塗布(供給)する。これにより、樹脂層62の上面が溶剤と接触し、その結果、溶融状態とされる。
次いで、防水シート20の上から樹脂層付き固定ディスク60を、作業員の手等により押圧することで、防水シート20の下面を樹脂層62の上面に固定させる。これにより、樹脂層付き固定ディスク60を介して床部101に防水シート20が接合される。
この注射溶着法では、まず、床部101および壁部102の表面に防水シート20を敷設する。
なお、前記溶剤としては、刷毛溶着法で説明したのと同様のものが用いられる。
この熱融着法では、まず、床部101および壁部102の表面に防水シート20を敷設する。
以上のような工程を経て、シート防水構造10が躯体100に施工される。
また、シート防水構造10は、上述した構成のものの他、例えば、以下に示すような他の構成の樹脂層付き固定ディスク60を備えるものであってもよい。
なお、本発明はこれらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
塩化ビニル樹脂100重量部、ジイソノニルフタレート(DINP)55重量部、エポキシ系可塑剤5重量部、Ba−Zn系安定剤6重量部、紫外線吸収剤1重量部、軽質炭酸カルシウム15重量部、着色剤10重量部の配合比率で混合した原材料を、押出成形機に投入した後、180℃で押出形成し、平均厚さ1.5mmの溶融状態の樹脂シートを冷却することで防水シートを得た。
(樹脂層付き固定ディスクA)
まず、塩化ビニル樹脂100重量部、ジイソノニルフタレート(DINP)55重量部、エポキシ系可塑剤5重量部、Ba−Zn系安定剤6重量部、紫外線吸収剤1重量部、軽質炭酸カルシウム15重量部、着色剤10重量部の配合比率で混合した原材料を、押出成形機に投入した後、180℃で押出形成し、平均厚さ0.2mmの溶融状態の樹脂シートを冷却することで樹脂層を得た。
次に、直径65mm×厚さ0.5mmのステンレス鋼で構成される中心部に貫通孔を備える固定ディスクを用意し、この固定ディスク上にホットメルト接着剤を塗布した後、乾燥することで、固定ディスク上に接着層を備える樹脂層付き固定ディスク(接着層付き固定ディスク)Bを得た。
[実施例1]
樹脂層付き固定ディスクAの上面に、刷毛ブラシを用いてテトラヒドロフラン1mLを塗布して、樹脂層を溶融状態とした後、防水シートで樹脂層付き固定ディスクAの上面を覆った。
樹脂層付き固定ディスクAの上面を防水シートで覆った後、注射器を用いて防水シート側から、樹脂層付き固定ディスクAの上面と防水シートの下面との間に、テトラヒドロフラン1mLを供給して、樹脂層を溶融状態とした。
樹脂層付き固定ディスクAの上面を防水シートで覆った後、防水シートの上面側から、樹脂層付き固定ディスクAに対応する位置で、高周波を当てて、樹脂層を溶融状態とした。
防水シートに固定ディスクを固着する際に、樹脂層付き固定ディスクAと防水シートとの間に付与する押圧力を4kgの重りで付与したこと以外は、前記実施例1と同様にして、実施例4の試験片を得た。
防水シートに固定ディスクを固着する際に、樹脂層付き固定ディスクAと防水シートとの間に付与する押圧力を5kgの重りで付与したこと以外は、前記実施例1と同様にして、実施例5の試験片を得た。
防水シートに固定ディスクを固着する際に、樹脂層付き固定ディスクAと防水シートとの間に付与する押圧力をなしとしたこと以外は、前記実施例1と同様にして、比較例1の試験片を得た。
樹脂層付き固定ディスク(接着層付き固定ディスク)Bの上面を防水シートで覆った後、防水シートの上面側から、樹脂層付き固定ディスクBに対応する位置で、高周波を当てて、接着層を溶融状態とした。
各実施例および各比較例の試験片について、以下の方法を用いて評価した。
各実施例および比較例の試験片について、それぞれ、カッターナイフを用いて、幅10mmで防水シート側から固定ディスクに達するまで刃を入れることで、防水シートおよび樹脂層に切れ目を入れた。
各実施例および比較例の試験片について、それぞれ、固定ディスクが備える貫通孔を中心として、防水シートを直径175mmの円状に切断して、疲労試験用試験片200とした。
◎◎: 破断回数 15000回以上
◎ : 破断回数 15000回未満、11000回以上
○ : 破断回数 11000回未満、 8000回以上
△ : 破断回数 8000回未満、 5000回以上
× : 破断回数 5000回未満
また、破断が生じた位置の近辺における剥離の状態を目視にて観察した。そして、剥離が生じている位置にしたがって、以下の剥離パターンに分類した。
パターン1: 固定ディスクと樹脂層との間で剥離が生じている
パターン2: 防水シートと樹脂層との間で剥離が生じている
パターン3: 何れの位置においても剥離が生じていない
これらの結果を表1に示す。
20 防水シート
50 配置部材
51 底部
52 立ち上がり面
60、60A 樹脂層付き固定ディスク
61、61A 固定ディスク
62 樹脂層
63 貫通孔
64 接合部位
65 境界部
70 固定ビス
100 躯体
101 床部
102 壁部
103 境界部
200 疲労試験用試験片
400 固定治具
700 支持台
1000 繰り返し疲労試験機
θ 角度
Claims (8)
- 躯体が有する床部の少なくとも一部を防水シートで覆い、前記躯体に防水を施すシート防水構造であって、
厚さ方向に貫通する貫通孔を有する固定ディスクと、該固定ディスクの表面を覆う樹脂層とを備える樹脂層付き固定ディスクと、
前記樹脂層に固着される前記防水シートと、を有し、
前記防水シートは、前記樹脂層の上面に可溶性溶媒を塗布することで少なくとも表面が溶融状態とされた前記樹脂層に前記防水シートを貼り合わせることにより、前記樹脂層に固着されたものであり、
前記樹脂層と前記防水シートとの間の接合強度をA[N/mm]とし、前記樹脂層と前記固定ディスクとの間の接合強度をB[N/mm]としたとき、A>Bなる関係を満足することを特徴とするシート防水構造。 - 前記接合強度Aおよび前記接合強度Bは、それぞれ、ピール強度試験(JIS−C6481に規定)に準拠して測定された、面方向に対するピール強度である請求項1に記載のシート防水構造。
- 前記接合強度Aは、35N/mm以上、100N/mm以下である請求項1または2に記載のシート防水構造。
- 前記接合強度Bは、5N/mm以上、30N/mm以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシート防水構造。
- 前記固定ディスクは、該固定ディスクの上面に接着剤を塗布し、その後、前記樹脂層を前記上面に貼り合わせることにより、前記樹脂層が固着されたものである請求項1ないし4のいずれか1項に記載のシート防水構造。
- 前記樹脂層は、その平均厚さが、0.05mm以上である請求項1ないし5のいずれか1項に記載のシート防水構造。
- 前記防水シートは、その平均厚さが、0.5mm以上、3mm以下である請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシート防水構造。
- 躯体が有する床部の少なくとも一部を防水シートで覆い、前記躯体に防水を施すシート防水構造の施工方法であって、
厚さ方向に貫通する貫通孔を有する固定ディスクと、該固定ディスクの表面を覆う樹脂層とを備える樹脂層付き固定ディスクを、前記床部に前記固定ディスクを前記床部側にして配置する配置工程と、
固定ビスを前記貫通孔に貫通して、前記床部に前記樹脂層付き固定ディスクを固定する固定工程と、
前記防水シートで前記床部の少なくとも一部を前記樹脂層付き固定ディスクとともに覆い、かつ、前記樹脂層と前記防水シートとの間の接合強度をA[N/mm]とし、前記樹脂層と前記固定ディスクとの間の接合強度をB[N/mm]としたとき、A>Bなる関係を満足するように、前記防水シートを前記樹脂層に固着する固着工程とを有することを特徴とするシート防水構造の施工方法。
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