JP2014009542A - 防水施工方法 - Google Patents

防水施工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014009542A
JP2014009542A JP2012148338A JP2012148338A JP2014009542A JP 2014009542 A JP2014009542 A JP 2014009542A JP 2012148338 A JP2012148338 A JP 2012148338A JP 2012148338 A JP2012148338 A JP 2012148338A JP 2014009542 A JP2014009542 A JP 2014009542A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waterproof
fixing member
waterproof sheet
construction method
construction surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012148338A
Other languages
English (en)
Inventor
Soichi Yoshikawa
聡一 好川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sika Technology AG
Original Assignee
Sika Technology AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sika Technology AG filed Critical Sika Technology AG
Priority to JP2012148338A priority Critical patent/JP2014009542A/ja
Publication of JP2014009542A publication Critical patent/JP2014009542A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Abstract

【課題】防水施工面に防水シートを固定部材によって固定して敷設するにあたり、風圧力に十分に耐えうるように防水シートを防水施工面に強固に固定する一方で、固定部材の設置割合を低減することによって作業性を改善すること。
【解決手段】複数の固定部材によって少なくとも1つの防水シートを施工面上に固定する防水施工方法であって、前記施工面における前記固定部材の必要最小設置割合Mが、式(1):
M<X・Y/Z (1)
(式中、
Xは前記施工面上の風圧力(N/m)を表し、
Yは安全率(%)を表し、
Zは2000(N/m)以下の数を表す)で表されることを特徴とする、防水施工方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、防水施工方法に関し、特に、建築物の屋上に防水シートを敷設するための防水施工方法に関する。
ビル等の建築物の屋上に、例えば、防水を目的として防水シートを敷設する際、何らかの方法により防水シートを屋上に固定する必要があり、その方法の一つとして、金属製ディスク等の固定部材を用いた固定方法が知られている。
上記固定方法では、例えば、金属製ディスクの表面上にホットメルト接着剤等の熱可塑性樹脂層を有する固定部材を、屋上の防水施工面に複数散在させて設置し、各固定部材を釘等のアンカー(固定具)により防水施工面に固定した後、防水施工面及び固定部材の上に防水シートを敷設する。続いて、例えば、固定部材の設置部分に生じた防水シートの段差を目視することで、固定部材の位置を確認し、防水シートを介して固定部材の上に電磁誘導加熱装置を載置する。
そして、固定部材の上に載置した電磁誘導加熱装置の電源をオンにすると、装置の内部に設けられた加熱コイルに電流が流れ、これに伴って加熱コイルの周囲に磁束が発生する。前記磁束は固定部材を通過し、これにより、金属製ディスクに渦電流が流れて、固定部材が電磁誘導加熱される。固定部材の金属製ディスクが加熱されると、固定部材の熱可塑性樹脂層が溶融し、これにより、防水シートが固定部材に熱溶着され、接合される。このような方法は、例えば、特開2006−233469号公報に開示されている。
特開2006−233469号公報
建築物の屋上等の外界に露出している表面では、風により、防水シートを引上げようとする力(風圧力)が働く。台風時の暴風、季節風、ビル風等により、建築物の屋上等に敷設された防水シートがめくれ上がるのはこのためである。なお、風圧力は建築基準法、建築基準法施行令、及び、建築基準法告示に基づき計算で求めることができる。
そこで、例えば、建築物の屋上の防水施工にあたっては、当該屋上における風圧力を計算し、計算で得られた値の2〜3倍の風圧力にも耐えうるように、防水シートを防水施工面に強固に固定する必要がる。
しかし、これまでの防水施工方法において使用される固定部材は、防水施工面からのアンカーの引抜強度、金属製ディスクとアンカーとの接合強度、並びに、金属製ディスクと防水シートとの接着強度が十分であるとはいえないため、防水施工面に比較的多くの固定部材を設置する必要があり、作業性に劣るものであった。特に、誘導加熱によって金属製ディスクを加熱する際、当該金属製ディスクは防水シートで覆われているために、その位置を視認することができず、金属製ディスクの位置を確認する作業が煩雑であり、固定部材の数が多いと作業時間が増大する。特に、金属製ディスクが薄い場合、及び/又は、防水シートが厚い場合は、金属製ディスクにより防水シート上に形成される段差が小さくなり、金属製ディスクの位置の特定が更に困難となり、作業時間が大幅に増大する。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、防水施工面に防水シートを固定部材によって固定して敷設するにあたり、風圧力に十分に耐えうるように防水シートを防水施工面に強固に固定する一方で、固定部材の設置割合を低減することによって作業性を改善することを目的とする。
本発明の目的は、複数の固定部材によって少なくとも1つの防水シートを施工面上に固定する防水施工方法であって、前記施工面における前記固定部材の必要最小設置割合Mが、式(1):
M<X・Y/Z (1)
(式中、
Xは前記施工面上の風圧力(N/m)を表し、
Yは安全率(%)を表し、
Zは2000(N/m)以下の数を表す)で表されることを特徴とする、防水施工方法によって達成される。
上記式(1)において、Zは、2500(N/m)以下の数であることが好ましく、3000(N/m)以下の数であることがより好ましい。
前記固定部材は金属製ディスクであることが好ましい。そして、前記金属ディスクはアンカーによって前記施工面に固定されていることが好ましい。
前記アンカーの引抜強度は5500N以上であることが好ましい。
前記金属ディスクと前記アンカーの接合強度は5000N以上であることが好ましい。
前記防水シートは熱可塑性樹脂を介して前記固定部材と接合されることが好ましい。
前記防水シートと前記固定部材との接合強度は4000N以上であることが好ましい。
本発明の防水施工方法では、複数の前記防水シートが相互に接合されてもよい。この場合、前記複数の前記防水シートの引張剪断強度は600N/25mm以上であることが好ましい。
本発明の防水施工方法では、前記防水シートが樹脂被覆金属板と接合されてもよい。この場合、前記防水シートと前記樹脂被覆金属板との90°剥離強度は300N/25mm以上であることが好ましい。
本発明は、上記防水施工方法を施された少なくとも1つの施工面を備える建築物にも関する。
本発明の防水施工方法は、施工面に防水シートを固定部材によって固定するにあたり、風圧力に十分に耐えうるように防水シートを施工面に強固に固定する一方で、固定部材の最大設置割合を低減することによって作業性を改善することができる。
特に、既存の防水施工方法では、固定部材の設置割合が施工面の隅角部で2.30個/m以上であり(例えば、2.3〜4.3個/m)、前記隅角部以外の周辺部で2.00個/mを超えており(例えば、2.3〜3.2個/m)、また、一般部で1.20個/mを超えている(例えば、1.4〜2.1個/m)が、本発明の施工方法では、固定部材の最小設置割合を、例えば、隅角部において2.30個/m未満、周辺部において2.00個/m以下、一般部において1.20個/m以下とすることができるので、本発明の防水施工方法では、既存の防水施工方法よりも作業性を向上することができる。
前記防水シートが複数存在し、相互に接合されている場合は、前記複数の前記防水シートの引張剪断強度が600N/25mm以上とすることにより、防水シート全体の固定強度を更に向上させることができる。
防水シートが樹脂被覆金属板と接合されている場合は、防水シートと樹脂被覆金属板との90°剥離強度を300N/25mm以上とすることにより、防水シート全体の固定強度を更に向上することができる。
本発明の一実施形態に係る固定部材を示す概略斜視図。 本発明の一実施形態に係る固定部材及び防水シートの設置態様を示す概略断面図。 本発明の一実施形態における引張剪断試験の概要を表す斜視図。 本発明の一実施形態における90°剥離試験の概要を表す斜視図。 建築物屋上の風圧力の区分を示す概念図。
本発明の防水施工方法では、複数の固定部材によって少なくとも1つの防水シートを施工面上に固定する防水施工方法であって、前記施工面における前記固定部材の必要最小設置割合Mが、式(1):
M<X・Y/Z (1)
(式中、
Xは前記施工面上の風圧力(N/m)を表し、
Yは安全率(%)を表し、
Zは2000(N/m)以下の数を表す)で表されることを特徴とする。
本明細書における風圧力は、建築基準法第20条「構造計算」、建築基準法施行令第82条の4「屋根ふき材等の構造計算」、並びに、平成12年建設省告示1454号「Eの数値を算出する方法並びにV及び風力係数の数値を定める件」、及び、平成12年建設省告示1458号「屋根ふき材及び屋外に面する帳壁の風圧に対する構造耐力上の安全性を確かめるための構造計算の基準を定める件」に基づき計算で求めることができる、風圧の理論値を意味する。
本明細書における「安全率」とは、施工面における風圧力に対する許容圧力の比(百分率)を意味しており、例えば、施工面における風圧力が1000N/mの場合、200%の安全率とは、許容圧力が2000N/mであることを意味する。ここで、許容圧力が2000N/mとは、風圧力が当該値に至るまで防水シートを施工面上に固定可能であることを意味する。固定部材の設置割合が少なすぎると、防水施工面に対する防水シートの固定強度が不十分となり、防水シートの一部が防水施工面からめくれ上がり、当該部分において防水効果が失われるおそれがある。
本明細書における「必要最小設置割合」とは、防水施工面において、風圧力と安全率の積である許容圧力に耐えうるように固定部材を最も疎に設置した箇所の固定部材の単位面積当りの設置割合(個/m)を意味する。
本発明の防水施工方法では、主に、使用する固定部材を工夫することにより、防水施工面と固定部材との間の固定強度、並びに、防水シートと固定部材との間の固定強度を向上しており、これにより、風圧力に十分に耐えうるように防水シートを防水施工面に強固に固定する一方で、固定部材の最大設置割合を低減している。
以下、本発明の防水施工方法の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。
本発明の一実施態様では、建築物の屋上に防水の目的のために防水シートを敷設するにあたって、屋上の防水施工面の所定位置に、熱可塑性樹脂層を表面に備える金属製ディスクからなる固定部材を設置し、その上に、当該固定部材を覆う防水シートを敷設し、この防水シートの上から、電磁誘導加熱により、前記金属製ディスクを加熱し、これにより発生する熱によって前記熱可塑性樹脂層を溶融させて、前記防水シートを前記固定部材に接合して固定する。

1341186775411_0
は、本発明の一実施形態に係る固定部材を表す。
この例では、固定部材1は、円盤状の薄板である金属製ディスク1aの上面(表面)側に熱溶融可能な熱可塑性樹脂層1bが被覆された2層構造を有する。この例では、金属製ディスク1aの中央部に平面陥没部1a’が形成されており、その中央に貫通孔1a’’が形成されている。また、金属製ディスク1aの端部には折り返し部1a’’’が形成されている。
金属製ディスク1aの厚みは特に限定されるものではないが、例えば、0.1〜5mmとすることができ、0.3〜3mmがより好ましく、0.5〜1.5mmが更により好ましい。熱可塑性樹脂層1bの厚みも特に限定されるものではないが、例えば、0.01〜1mmとすることができ、0.05〜0.5mmがより好ましく、0.01〜0.1mmが更により好ましい。
金属製ディスク1aの材質は、導電性である限り特に限定されるものではなく、任意の導電性無機材料又は導電性有機材料を使用することが可能であるが、熱伝導性の点で、鉄、ステンレス、銅、アルミニウム等の金属又はその合金が好ましく、電磁誘導加熱性の点で、鉄、ステンレスがより好ましく、錆が発生しにくい点で、ステンレスが特に好ましい。なお、亜鉛、アルミニウム、又は、これらの合金等の非鉄金属でメッキされた鉄板も使用することができる。
固定部材1は、例えば、ステンレス板を平面状に打抜きプレス成形し、端部を折り返して得られたディスク1aの表面に、熱可塑性樹脂層1bをコーティングする方法、ステンレス鋼板上に熱可塑性樹脂層1bをコーティングした後に皿状に打抜きプレスし、端部を折り返す方法等によって、製造することができる。
熱可塑性樹脂層1bの材質は、熱溶融可能な限り特に限定されるものではなく、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン等の任意の重合体又はこれらの構成モノマーの共重合体を1種類以上使用することが可能であるが、ホットメルト接着剤を使用することもできる。ホットメルト接着剤としては、例えば、酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、熱可塑性合成ゴム等からなるものを適宜使用することが可能であり、これらは単独で又は2種類以上を混合して使用することもできる。
図1に示す例では、金属製ディスク1aの中心から端部に至るまで、可能な限り表面の平面状態が維持されており、熱可塑性樹脂層1bの表面積が広い。これにより、防水シートと固定部材1との接合強度が向上する。防水シートと接触する側の金属製ディスク1aの表面にしめる熱可塑性樹脂層1bの割合は75%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、85%以上が更により好ましく、90%以上が更により好ましく、95%以上が特に好ましい。
また、図1に示す例では、金属製ディスク1aの端部に折り返し部a’’’が形成されているので、金属製ディスク1a自体の強度が向上しており、防水シートを介した外部からの変形力に高い抵抗性を備えている。したがって、金属製ディスク1aと防水シートとの接合面を強固に維持することができ、固定部材1と防水シートとの間の高い接合強度を維持することができる。折り返し部a’’’の幅は任意であるが、1〜5mmが好ましく、1.5〜4mmがより好ましく、2〜3mmが更により好ましい。
更に、図1に示す例では、貫通孔1a’’の周囲に平面陥没部1a’が形成されているので、貫通孔1a’’の周囲が斜面(テーパー状)である場合に比べて、貫通孔1a’’の周囲の強度が向上している。したがって、アンカーを介して金属製ディスク1aを施工面に固定する場合に、金属製ディスク1aと施工面との接合強度が向上する。なお、平面陥没部1a’を構成する平面は施工面と略平行であることが好ましい。
図2は、本発明の一実施形態に係る固定部材及び防水シートの設置態様を表す。
図2に示す例では、図1に示す固定部材1が、その中央部の貫通孔1a’’(図示省略)を貫通するアンカー2によって屋上床面等の施工面3に固定されており、その上に、防水シート4が施工面3及び固定部材1を覆うように敷設されている。
アンカー2は、固定部材1を施工面3に固定可能なものであれば、その形状及び材質は特に限定されるものではないが、図2に示すようなビス状のものが好ましい。図2に示すアンカー2はその先端部に螺旋溝が形成されており、そのピッチは比較的密とされている。これにより、施工面3からの引抜強度を向上させることができる。また、アンカー2の頭部は皿(テーパー状)ではなく平頭とされており、固定部材1の平面陥没部a’(図示省略)の平面と係合する平面部が存在するので、固定部材1と施工面3との接合強度を向上することができる。
また、図2に示す例では、アンカー2の主に螺旋溝が存在しない部分に略円筒形のプラグ5が嵌め込まれており、プラグ5の外表面には螺旋溝が形成されている。プラグ5により、アンカー2と施工面3との一体性が更に向上し、施工面3からのアンカー2の引抜強度を向上させることができる。プラグ5の材質は特に限定されるものではないが、各種の樹脂が好ましく、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、熱可塑性合成ゴム等の熱可塑性樹脂を挙げることができるが、特に、ナイロンが好ましい。
施工面3の材質は特に限定されるものではないが、建築物に通常使用されている各種の水硬性結合剤が好ましい。ここで「水硬性結合剤」は水の作用によって硬化可能なバインダーを意味しており、例えば、セメント、石膏等の他に、モルタル、コンクリート等が挙げられる。セメントとしては、普通、早強、超早強、中庸熱、低熱等の各種ポルトランドセメント、並びに、ポルトランドセメントに高炉スラグ微粉末を混合した高炉セメント、ポルトランドセメントにフライアッシュを混合したフライアッシュセメント等を使用することができる。通常、モルタルはセメントに水と砂等の細骨材を混合して得られ、また、コンクリートはセメントに水、細骨材及び砂利等の粗骨材を混合して得られる。水硬性結合剤は1種類であっても、2種類以上を併用してもよい。
図2に示す例では、例えば、施工面3にドリルで孔を開けた後に、プラグ5を孔に差し込んで、その後、固定部材1の貫通孔にアンカー2の先端部を通した上で、アンカー2の先端部をプラグ5内に打ち込んで、固定部材1を施工面3上に固定することができる。
そして、図2に示す例では、固定部材1表面の熱可塑性樹脂層1b(図示省略)が防水シート4の表面に固着することにより、防水シート4が固定部材1に接合されている。
防水シート4の厚みは特に限定されるものではないが、例えば、0.4〜5mmとすることができ、0.8〜3mmがより好ましく、1〜2mmが更により好ましい。
固定部材1上の防水シート4と施工面3と直接接触する防水シート4との段差は特に限定されるものではないが、例えば、0.5〜10mmとすることができ、0.8〜6mmがより好ましく、1〜4mmが更により好ましい。
防水シート4の材質は防水性を発揮する限り任意であるが、シートの施工方法に適した特性を有するものが好ましい。例えば、防水シート4の材質は可撓性を有するものが好ましく、例えば、非水溶性の熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂、或いは、これらの混合物を使用することができる。
非水溶性の熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、熱可塑性合成ゴム等を挙げることができるが、固定部材1の表面の熱可塑性樹脂層1bとしてホットメルト接着剤を使用する場合は当該ホットメルト接着剤と親和性を有する樹脂が好ましく、例えば、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性合成ゴム等を使用することができる。また、熱可塑性樹脂層1bとしてホットメルト接着剤以外の熱可塑性樹脂を使用する場合も、接合強度の点で、防水シート4を構成する熱可塑性樹脂は熱可塑性樹脂層1bを構成する熱可塑性樹脂と親和性を有するものが好ましく、同一種類であることがより好ましい。例えば、熱可塑性樹脂層1bがポリ塩化ビニルからなる場合は、防水シート4もポリ塩化ビニルからなることが好ましい。
非水溶性の熱硬化性樹脂としては、ポリウレタン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等を挙げることができるが、ポリウレタンが好ましい。
防水シート4は単層でもよく2層以上の積層体であってもよい。2層以上の積層体の場合は、一方の層が熱可塑性樹脂からなり、他方の層が熱硬化性樹脂から構成されていてもよい。熱可塑性樹脂層1bとの親和性の点、及び、夏期の高温環境への耐性の点では、固定部材1に接触する側が熱可塑性樹脂からなり、防水シート4の外界に露出する表面側が熱硬化性樹脂からなることが好ましい。
防水シート4が繊維層を含む場合は、防水シート4自体の強度が向上するので、好ましい。繊維層は限定されるものではなく、例えば、ガラスクロス、カーボンファイバー等の無機繊維層、ナイロン繊維、セルロース繊維、ポリエステル繊維、特にPET繊維等の有機繊維層、若しくは、無機繊維及び有機繊維の混合繊維層、又は、これらの繊維層の積層体を使用することができる。
ところで、図2に(1)〜(3)の符号で示されるように、施工面3に対する防水シート4の固定強度は、主に、アンカー2の引抜強度(1)、アンカー2と固定部材1との接合強度(2)、及び、固定部材1と防水シート4との接合強度(3)に依存する。
本発明では、アンカー2の形状の工夫により、また、アンカー2とプラグ5の併用により、施工面3からのアンカー2の引抜強度(1)が向上しており、従来のアンカーがアンカー1本当り3000〜4000Nの引抜強度しか有さないのに対し、アンカー2はアンカー1本当り5500N以上、好ましくは5500〜7000N、より好ましくは6000〜7000Nの引抜強度(1)を有する。したがって、このようなアンカー2を使用する本発明の防水施工方法では、固定部材1毎の防水シート4に対する固定力が従来より向上するので、固定部材1の設置割合を低減することができる。
また、本発明では、アンカー2の形状の工夫に加え、固定部材1の形状(特に、陥没平面部1a’、及び、折り返し部a’’’)の工夫により、アンカー2と固定部材1との接合強度(2)が向上しており、従来のアンカーと固定部材との接合強度がアンカーと固定部材1組当り3500〜4500Nしか有さないのに対し、アンカー2と固定部材1はアンカーと固定部材1組当り5000N以上、好ましくは5000〜6000N、より好ましくは5000〜5500Nの接合強度(2)を有する。したがって、このようなアンカー2及び固定部材1を使用する本発明の防水施工方法では、固定部材1毎の防水シート4に対する固定力が従来より向上するので、固定部材1の設置割合を低減することができる。
そして、本発明では、固定部材1の形状(特に、金属製ディスク1aの表面の平面状態の維持、及び、平面熱可塑性樹脂層1bの表面積の拡大)の工夫により、固定部材1と防水シート4との接合強度(3)が向上しており、従来の固定部材と防水シートとの接合強度が固定部材1個当り2000〜3000Nしか有さないのに対し、固定部材1は防水シート4と固定部材1個当り4000N以上、好ましくは4000〜5000Nの接合強度(3)を有する。したがって、このような固定部材1を使用する本発明の防水施工方法では、固定部材1毎の防水シート4に対する固定力が従来より向上するので、固定部材1の設置割合を低減することができる。なお、固定部材1と防水シート4との接合強度(3)を更に高めるためには、防水シート4自体の強度が向上することが好ましい。
次に、建築物の屋上に防水の目的のために防水シートを敷設する場合を例に挙げて、本発明の一実施形態に係る防水施工方法を説明する。
まず、建築物の屋上の施工面の所定位置に、固定部材1を、所定間隔で、例えば碁盤目状に設置する。固定部材1の中心部に形成されている貫通孔(図1参照)を介してプラグ5と共にアンカー2を施工面3に打ち込んで固定部材1を施工面3に固定することが好ましい。
次に、幅広の防水シート4を固定部材1が設置された施工面3の全面を覆うように敷設する。なお、防水シート4は1枚だけでなく、複数枚を使用してもよい。複数枚の防水シート4を使用する場合、防水性を確保するために、複数の防水シート4を相互に接合することが好ましい。この場合の接合手段としては、例えば、溶剤による溶着、加熱による熱融着等が挙げられる。溶剤としては、防水シート4の成分を一部溶解する性質を有するものであれば特に限定されない。
接合された複数の防水シートは図3に示す引張剪断試験における引張剪断強度が600N/25cm以上が好ましく、700N/25cm以上がより好ましく、700〜750N/25cmが更により好ましい。これにより、防水シート4全体の固定強度を更に向上させることができる。
そして、例えば、固定部材1の設置部分に生じた防水シート4の段差を目視することで、固定部材1の位置を確認し、防水シート4を介して固定部材1の上に電磁誘導加熱装置を載置する。固定部材1が薄い及び/又は防水シート4が厚い等のために、防水シート4上に固定部材1による段差が形成されない若しくは形成されにくい場合は、金属探知機能を有する電磁誘導加熱装置を使用することにより、固定部材1を容易に検知することができる。
この状態で、固定部材1の上に載置した電磁誘導加熱装置の電源をオンにすると、装置の内部に設けられた加熱コイルに電流が流れ、これに伴って加熱コイルの周囲に磁束が発生する。前記磁束は固定部材1を通過し、これにより、固定部材1の金属製ディスク1aに渦電流が流れて、固定部材1が電磁誘導加熱される。固定部材1の金属製ディスク1aが加熱されると、固定部材1の熱可塑性樹脂層1bが溶融する。そして、電磁誘導加熱終了後は、熱可塑性樹脂層1bが固化し、これにより、防水シート4が固定部材1に強固に接合される。
電磁誘導加熱時間は特に限定されるものではないが、防水シート4の温度に応じて適宜調整することが好ましい。例えば、電磁誘導加熱装置が防水シート4の表面温度を測定する温度センサを備えており、測定された防水シート4の表面温度に応じて、予め様々なシート温度値と当該シート温度値における最適な加熱時間の組合せが記録されているデータベースから、測定された防水シート4の温度に対応する加熱時間を選択して加熱コイルの加熱時間を制御することが好ましい。なお、前記「温度−加熱時間」のデータベースは1種類でもよいが、シートの材質の種類、固定部材の種類等によって複数種類用意されていることが好ましく、例えば、電磁誘導加熱装置が防水シート4の材質の種類等の入力手段を備えており、当該入力手段による作業者の入力結果に応じて複数のデータベースから当該シート材質に対応するデータベースを選択するよう電磁誘導加熱装置内のコンピュータがプログラムされることが好ましい。
このように、防水シート4の温度に応じて固定部材1の加熱時間を適切に制御する場合は、固定部材1への防水シート4の接合を確実に実施することができる。すなわち、防水シート4の表面温度が低い場合は当該シート直下の固定部材1の熱可塑性樹脂層1bの温度も低いので、加熱時間を長くして、熱可塑性樹脂層1bを確実に溶融させ、一方、防水シート4の表面温度が高い場合は固定部材1の熱可塑性樹脂層1bの温度も高いので、加熱時間を短くすることができる。
したがって、例えば、冬期は防水シート4の温度が低いので加熱時間を長くすることによって固定1部材と防水シート4を確実に接合することが可能となり、一方、夏期は防水シート4の温度は既にある程度高いので、加熱時間を短くして、作業時間を短縮することができる。同様に、夜間は防水シート4の表面温度が比較的低いので加熱時間を比較的長くする一方で日中は防水シート4の表面温度が比較的高いので加熱時間を短くすることができる。しかも、加熱時間の設定をコンピュータによって自動で行う場合は、作業者が現場で試行錯誤して加熱時間を設定する必要がなく、簡便である。
なお、必要に応じて、防水シート4は、例えば、熱可塑性樹脂を介して又は介さずに、樹脂被覆金属板と接合されてもよい。例えば、施工面3の端部における防水シート4のめくれ上がりを防止するために、施工面3の端部樹脂被覆金属板を設置し、防水シート4の端部を、例えば、熱可塑性樹脂を介して又は介さずに、樹脂被覆金属板と熱溶着させてもよい。この場合、図4に示す90°剥離試験における防水シート4と前記樹脂被覆金属板との90°剥離強度が300N/25mm以上が好ましく、350N/25mm以上がより好ましく、350〜400N/25cmが更により好ましい。これにより、防水シート4全体の固定強度を更に向上させることができる。
前記熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン等の任意の重合体又はこれらの構成モノマーの共重合体を1種類以上使用することが可能であるが、ホットメルト接着剤を使用することもできる。ホットメルト接着剤としては、例えば、酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、熱可塑性合成ゴム等からなるものを適宜使用することが可能であり、これらは単独で又は2種類以上を混合して使用することもできる。
樹脂被覆金属板の樹脂としては、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、熱可塑性合成ゴム等を挙げることができるが、例えば、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性合成ゴム等を使用することができる。ポリ塩化ビニルが好ましい。樹脂被覆金属板の金属としては、特に限定されるものではなく、任意の金属又はその合金を使用することができるが、電磁誘導加熱性の点で、鉄、ステンレスがより好ましく、錆が発生しにくい点で、ステンレスが特に好ましい。なお、亜鉛、アルミニウム、又は、これらの合金等の非鉄金属でメッキされた鉄板も使用することができる。
本発明の防水施工方法は、複数の固定部材によって少なくとも1つの防水シートを施工面上に固定する防水施工方法であって、前記施工面における前記固定部材の必要最小設置割合Mが、式(1):
M<X・Y/Z (1)
(式中、
Xは前記施工面上の風圧力(N/m)を表し、
Yは安全率(%)を表し、
Zは2000(N/m)以下の数を表す)で表されることを特徴とする。
上方から見た施工面の形状は任意であり、長方形、正方形、円形、楕円形等の各種の幾何学形状、並びに、これらの任意の組み合わせであってよいが、以下においては、施工面が長方形の部位を有する場合を例に挙げて説明する。
長方形の施工面は、風圧力の観点からは、一般に、図5に示すように、2つの端辺が交差する隅角部、当該隅角部以外の端辺の周囲の周辺部、及び、隅角部及び周辺部以外の一般部に分類される。なお、周辺部の幅は端辺から5m以内が好ましく、4m以内が更に好ましく、3m以内が更により好ましい。この場合、風圧力は、隅角部>周辺部>一般部であり、隅角部が最も強い。したがって、防水施工面において固定部材を最も密に設置する箇所は隅角部であり、隅角部において、固定部材の「最大設置割合」が決定される。
したがって、本発明の防水施工方法において、例えば、安全率を200%とする場合、施工面が少なくとも1つの隅角部を備えている場合は、該隅角部における前記固定部材の設置割合を2.30個/m未満とすることが好ましく、2.20個/m以下がより好ましく、2.10個/m以下が更により好ましく、2.00個/m以下が更により好ましく、1.90個/m以下が更により好ましく、1.80個/m以下が更により好ましく、1.70個/m以下が更により好ましく、1.60個/m以下が更により好ましく、1.50個/m以下が特に好ましい。
なお、隅角部における風圧力は−2500N/m〜−4000N/mが好ましく、−2700N/m〜−3500N/mがより好ましく、−2900N/m〜−3000N/mが更により好ましい。
一方、前記施工面の前記隅角部以外の周辺部における前記固定部材の設置割合(安全率を200%とする場合)、は2.00個/m以下とすることが好ましく、1.90個/m以下がより好ましく、1.80個/m以下が更により好ましく、1.70個/m以下が更により好ましく、1.60個/m以下が更により好ましく、1.50個/m以下が更により好ましく、1.40個/m以下が更により好ましく、1.30個/m以下が更により好ましく、1.20個/m以下が更により好ましく、1.10個/m以下が特に好ましい。
なお、周辺部における風圧力は−1900N/m〜−3000N/mが好ましく、−2000N/m〜−2600N/mがより好ましく、−2100N/m〜−2200N/mが更により好ましい。
そして、前記施工面の前記隅角部及び前記周辺部以外の一般部における前記固定部材の設置割合(安全率を200%とする場合)、は1.20個/m以下とすることが好ましく、1.10個/m以下がより好ましく、1.00個/m以下が更により好ましく、0.90個/m以下が特に好ましい。
なお、一般部における風圧力は−1400N/m〜−2400N/mが好ましく、−1500N/m〜−2100N/mがより好ましく、−1600N/m〜−1800N/mが更により好ましい。
本発明の防水施工方法における、施工面における前記固定部材の必要最小設置割合は、例えば、以下のようにして決定することができる。
まず、防水施工面の風圧力を計算により求める。風圧力は、既述のとおり、建築基準法、建築基準法施行令、及び、建設省告示において、建築物の所在値、周辺状況、施工面の高度、並びに、施工面及び建築物の形状に応じて、細かな計算方法が設定されており、計算で求めることができる。
そして、本発明の一態様において安全率を200%に設定する場合は、得られた風圧力を2倍とする。したがって、例えば、風圧力が「2900N/m」の場合は、その2倍の5800N/mを許容圧力(安全基準値)とする。なお、安全率は任意であるが、一般に2〜4倍が設定され、通常は2〜3倍であるが、最低でも2倍である。
次に、施工面3において、固定部材1、アンカー2及び防水シート4を使用して、図2に(1)〜(3)の符号で示される、アンカー2の引抜強度(1)、アンカー2と固定部材1との接合強度(2)、及び、固定部材1と防水シート4との接合強度(3)を予備的に試験して測定する。そして、引抜強度(1)、接合強度(2)及び接合強度(3)の中で、最も、小さなものを選択する。例えば、引抜強度(1)が6000N、接合強度(2)が5000N、接合強度(3)が4000Nの場合は、接合強度(3)の「4000N」を選択する。
そして、固定部材1箇所当り4000Nの強度を有するので、安全基準値に耐えるためには、1m当たり、5800/4000=1.45個の固定部材が必要となる。したがって、施工面における前記固定部材の必要最小設置割合は、1.45個/mとなる。この場合、得られた必要最小設置割合の値(1.45個/m)は、式(1)の右辺に基づく、2900(N/m)×200%/2000=2.9個/mよりも小さい。これは、式(1)の右辺の分母を2000から2500又は3000に変更しても同様である。
従来の防水施工方法では、図2に(1)〜(3)の符号で示される、アンカー2の引抜強度(1)、アンカー2と固定部材1との接合強度(2)、及び、固定部材1と防水シート4との接合強度(3)の中の最低値が2000〜2800N/m程度であるために、例えば、安全率を200%とする場合の防水施工面における固定部材の必要最小設置割合は、2.30個/mを超える場合がある。
しかしながら、本発明の防水施工方法では、主に、固定部材及び/又はアンカーの工夫により、アンカー2の引抜強度(1)、アンカー2と固定部材1との接合強度(2)、及び、固定部材1と防水シート4との接合強度(3)の最低値が大幅に向上しているので、安全率を200%とする場合の防水施工面における固定部材の必要最小設置割合を、2.30個/m未満とすることができる。
したがって、主に、使用する固定部材及び/又はアンカーの観点からの、本発明の実施態様は、以下のとおりである。
[1]複数の固定部材によって少なくとも1つの防水シートを施工面上に固定する防水施工方法であって、
前記固定部材がアンカーによって前記施工面に固定される金属製ディスクであり、
前記金属製ディスクが熱可塑性樹脂層を備えており、
前記金属製ディスクが、前記アンカーの一方の端部が通過する貫通孔を備えており、
前記金属製ディスクの前記貫通孔の周囲に施工面と略平行な平面部が形成されており、且つ、前記アンカーの他方の端部に該平面部と係合する平面部を備える頭部が存在し、
及び/又は
前記金属製ディスクが端部に折り返し部を備えており、
前記金属製ディスクの加熱による前記熱可塑性樹脂の熱溶着によって、前記固定部材を前記防水シートに接合し、
前記施工面における前記固定部材の必要最小設置割合Mが、式(1):
M<X・Y/Z (1)
(式中、
Xは前記施工面上の風圧力(N/m)を表し、
Yは安全率(%)を表し、
Zは2000(N/m)以下の数、好ましくは2500(N/m)以下の数、より好ましくは3000(N/m)以下の数を表す)で表される、防水施工方法。
[2]前記施工面が少なくとも1つの隅角部を備えており、該隅角部における前記固定部材の設置割合を2.30個/m未満とする、実施態様[1]記載の防水施工方法。
[3]前記施工面の前記隅角部以外の周辺部における前記固定部材の設置割合を2.00個/m以下とする、実施態様[1]又は[2]記載の防水施工方法。
[4]前記施工面の前記隅角部及び前記周辺部以外の一般部における前記固定部材の設置割合を1.20個/m以下とする、実施態様[3]記載の防水施工方法。
[5]前記加熱が電磁誘導加熱である、実施態様[1]乃至[4]のいずれかに記載の防水施工方法。
[6]前記防水シートと接触する側の前記金属製ディスクの表面に占める前記熱可塑性樹脂層の割合が75%以上である、実施態様[1]乃至[5]のいずれかに記載の防水施工方法。
[7]前記防水シートが少なくとも1つの繊維層を有する、実施態様[1]乃至[6]のいずれかに記載の防水施工方法。
[8]前記アンカーの引抜強度が5500N以上である、実施態様[1]乃至[7]のいずれかに記載の防水施工方法。
[9]前記金属ディスクと前記アンカーの接合強度が5000N以上である、実施態様[1]乃至[8]のいずれかに記載の防水施工方法。
[10]前記防水シートと前記固定部材との接合強度が4000N以上である、実施態様[1]乃至[9]のいずれかに記載の防水施工方法。
[11]複数の前記防水シートが熱可塑性樹脂を介して相互に接合される、実施態様[1]乃至[10]のいずれかに記載の防水施工方法。
[12]前記複数の前記防水シートの引張剪断強度が600N/25mm以上である、実施態様[11]記載の防水施工方法。
[13]前記防水シートが熱可塑性樹脂を介して樹脂被覆金属板と接合される、実施態様[1]乃至[12]のいずれかに記載の防水施工方法。
[14]前記防水シートと前記樹脂被覆金属板との90°剥離強度が300N/25mm以上である、実施態様[13]記載の防水施工方法。
[15]実施態様[1]乃至[14]のいずれかの防水施工方法を施された少なくとも1つの施工面を備える建築物。
本発明の防水施工方法は、建築物の屋上の防水施工に好適であるが、建築物の屋上の防水施工のみならず、道路、トンネル、橋梁等の各種の土木建造物の防水施工にも有用である。

Claims (15)

  1. 複数の固定部材によって少なくとも1つの防水シートを施工面上に固定する防水施工方法であって、
    前記施工面における前記固定部材の必要最小設置割合Mが、式(1):
    M<X・Y/Z (1)
    (式中、
    Xは前記施工面上の風圧力(N/m)を表し、
    Yは安全率(%)を表し、
    Zは2000(N/m)以下の数を表す)で表されることを特徴とする、防水施工方法。
  2. 前記式(1)において、Zが2500(N/m)以下の数を表す、請求項1記載の防水施工方法。
  3. 前記式(1)において、Zが3000(N/m)以下の数を表す、請求項1又は2記載の防水施工方法。
  4. 前記式(1)において、Xが200%である、請求項1乃至3のいずれか記載の防水施工方法。
  5. 前記固定部材が金属製ディスクである、請求項1乃至4のいずれかに記載の防水施工方法。
  6. 前記金属ディスクがアンカーによって前記施工面に固定されている、請求項5記載の防水施工方法。
  7. 前記アンカーの引抜強度が5500N以上である、請求項6記載の防水施工方法。
  8. 前記金属ディスクと前記アンカーの接合強度が5000N以上である、請求項6又は7記載の防水施工方法。
  9. 前記防水シートが熱可塑性樹脂を介して前記固定部材と接合される、請求項1乃至8のいずれかに記載の防水施工方法。
  10. 前記防水シートと前記固定部材との接合強度が4000N以上である、請求項9記載の防水施工方法。
  11. 複数の前記防水シートが相互に接合される、請求項1乃至10のいずれかに記載の防水施工方法。
  12. 前記複数の前記防水シートの引張剪断強度が600N/25mm以上である、請求項11記載の防水施工方法。
  13. 前記防水シートが樹脂被覆金属板と接合される、請求項1乃至12のいずれかに記載の防水施工方法。
  14. 前記防水シートと前記樹脂被覆金属板との90°剥離強度が300N/25mm以上である、請求項13記載の防水施工方法。
  15. 請求項1乃至14のいずれかの防水施工方法を施された少なくとも1つの施工面を備える建築物。
JP2012148338A 2012-07-02 2012-07-02 防水施工方法 Pending JP2014009542A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012148338A JP2014009542A (ja) 2012-07-02 2012-07-02 防水施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012148338A JP2014009542A (ja) 2012-07-02 2012-07-02 防水施工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014009542A true JP2014009542A (ja) 2014-01-20

Family

ID=50106476

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012148338A Pending JP2014009542A (ja) 2012-07-02 2012-07-02 防水施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014009542A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016044492A (ja) * 2014-08-25 2016-04-04 住ベシート防水株式会社 シート防水構造およびシート防水構造の施工方法
JP2016069805A (ja) * 2014-09-26 2016-05-09 住ベシート防水株式会社 溶剤担持用シート、シート防水構造および溶着法
JP2019132098A (ja) * 2018-02-02 2019-08-08 明和産業株式会社 防水層の改修方法とそのための治具並びに改修防水層

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03103562A (ja) * 1989-09-14 1991-04-30 Hayakawa Rubber Co Ltd 塩化ビニル樹脂シート防水工法
JPH07139104A (ja) * 1993-11-18 1995-05-30 Washi Chuetsu Board Kk 複合防水シートとその防水工法及び該工法に用いる係止軸体
JPH0932214A (ja) * 1995-07-17 1997-02-04 Nisshin Kogyo Kk アスファルト防水シート並びにアスファルト防水施工法
JP2001241118A (ja) * 2000-02-25 2001-09-04 Kanebo Ltd 防水シートおよびそれを用いたシート防水工法
JP2001271458A (ja) * 2000-03-27 2001-10-05 Lonseal Corp 防水シート固定構造およびシート固定具
JP2006233469A (ja) * 2005-02-23 2006-09-07 Takenaka Komuten Co Ltd 防水シートの固定方法および加圧治具

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03103562A (ja) * 1989-09-14 1991-04-30 Hayakawa Rubber Co Ltd 塩化ビニル樹脂シート防水工法
JPH07139104A (ja) * 1993-11-18 1995-05-30 Washi Chuetsu Board Kk 複合防水シートとその防水工法及び該工法に用いる係止軸体
JPH0932214A (ja) * 1995-07-17 1997-02-04 Nisshin Kogyo Kk アスファルト防水シート並びにアスファルト防水施工法
JP2001241118A (ja) * 2000-02-25 2001-09-04 Kanebo Ltd 防水シートおよびそれを用いたシート防水工法
JP2001271458A (ja) * 2000-03-27 2001-10-05 Lonseal Corp 防水シート固定構造およびシート固定具
JP2006233469A (ja) * 2005-02-23 2006-09-07 Takenaka Komuten Co Ltd 防水シートの固定方法および加圧治具

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016044492A (ja) * 2014-08-25 2016-04-04 住ベシート防水株式会社 シート防水構造およびシート防水構造の施工方法
JP2016069805A (ja) * 2014-09-26 2016-05-09 住ベシート防水株式会社 溶剤担持用シート、シート防水構造および溶着法
JP2019132098A (ja) * 2018-02-02 2019-08-08 明和産業株式会社 防水層の改修方法とそのための治具並びに改修防水層

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6009465B2 (ja) 電磁誘導加熱装置
CN205975991U (zh) 钢板预埋件
JP6145608B2 (ja) 防水シートの端部処理構造
JP2014009542A (ja) 防水施工方法
CN102563741A (zh) 水泥找平层下铺设的采暖碳纤维复合电热材料的铺装方法
WO2017090257A1 (ja) 金属屋根材並びにそれを用いた屋根葺き構造及び屋根葺き方法
JP2670494B2 (ja) コンクリート養生方法
CN109518893B (zh) 一种屋面金属天沟防水方法及防水结构
JP5268138B2 (ja) 圧着治具
CN209040863U (zh) 一种隧道防水结构
JP2012031567A (ja) 屋上防水施工方法
CN205444509U (zh) 一种岩棉带复合胶粉聚苯乙烯颗粒外墙外保温系统
CN103835377A (zh) 一种楼板变形缝的保温防火构造
JP2005344442A (ja) 防水シートの敷設工法
CN207620302U (zh) 一种装配式地板安装用的扣件系统
JP6983465B2 (ja) シート防水構造の改修構造およびシート防水構造の改修方法
CN206941930U (zh) 一种装配式坡屋面板
CN211548401U (zh) 一种波形挂瓦屋面防护板
JP2968708B2 (ja) アスファルト防水シート並びにアスファルト防水施工法
CN106351345A (zh) 一种装配式节能墙体结构
CN202391033U (zh) 一种保温太阳能屋面墙面系统
CN214117274U (zh) 柔性屋面或钢结构屋面可焊接涂层垫片
CN211473230U (zh) 一种与室外保温墙体一体化的eps装饰线条
CN211114457U (zh) 一种建筑施工用预制叠合板
JP2007327262A (ja) 屋根下葺材及びその施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150619

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161121

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170710