JP2000170327A - 防水シート敷設用固定治具及び防水シートの敷設方法 - Google Patents

防水シート敷設用固定治具及び防水シートの敷設方法

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JP2000170327A
JP2000170327A JP10348053A JP34805398A JP2000170327A JP 2000170327 A JP2000170327 A JP 2000170327A JP 10348053 A JP10348053 A JP 10348053A JP 34805398 A JP34805398 A JP 34805398A JP 2000170327 A JP2000170327 A JP 2000170327A
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Japan
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waterproof sheet
laying
jig
sheet
conductive porous
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JP10348053A
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English (en)
Inventor
Takuji Yamanaka
卓司 山中
Masaya Sera
昌也 世良
Yasuo Kumamoto
康雄 隈元
Takatoshi Imafuku
崇敏 今福
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Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
Original Assignee
Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘導加熱を利用した溶着接合を行った際に、
固定治具と防水シートとの間で十分な接合強度が確保さ
れ、かつ長期間安定した接合固定状態を維持することが
できると共に、表面外観体裁良く敷設することのできる
防水シート敷設用固定治具及び防水シートの敷設方法を
提供する。 【解決手段】 固定治具1を、その本体2を熱可塑性樹
脂で構成するものとし、該本体2の表面ないし中間部に
導電性多孔シート体3を積層一体化した構成とし、この
固定治具1を防水対象の構造物11上に配置して構造物
11に固定し、更にこの上に樹脂製防水シート15を張
り渡した後、該防水シート15上から高周波を照射して
導電性多孔シート体3を誘導加熱し、該シート体3の加
熱により固定治具1と防水シート15とが当接した樹脂
部分を溶着接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、防水シートを防
水すべき構造物に接合固定するために用いられる敷設用
固定治具、及びこれを用いた防水シートの敷設方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばビルや家屋等の防水を
必要とする屋外側の躯体表面には、雨水等の侵入を防ぐ
ために、合成樹脂からなる防水シートを絶縁工法を用い
たシート防水工法により張設することが一般的に行われ
ている。この絶縁工法とは、構造物の表面に、例えば塩
化ビニル樹脂被覆鋼板からなる円板状の敷設用固定治具
が開脚釘、カールプラグ等の固着具により点在状態に多
数固定され、合成樹脂等からなる防水シートが、構造物
の表面上に張り渡されるようにして、敷設用固定治具に
溶剤や熱により接着されるか、あるいは接着剤により接
着されるものである。
【0003】しかし、熱により接着する方法では作業者
が熱源に触れて火傷を負う可能性があり作業の安全衛生
上好ましいものではないし、また溶剤や接着剤を用いる
方法ではこれらを接合部に塗布するのに煩雑な作業を要
して施工性、生産性に劣るのみならず、溶剤や接着剤の
塗布作業時にこれらの化学薬剤の蒸気を作業者が吸い込
むことは回避し難く、前者の方法と同様に安全衛生上好
ましいものではなかった。
【0004】そこで、特開平4−254649号公報に
は、構造物(100)の上に、鉄片等からなる導体片
(101)の上面に熱可塑性樹脂層(102)が積層さ
れてなる敷設用固定治具(103)を固定し、更にこの
上に防水シート(104)を敷設した後、該防水シート
(104)の上から高周波を照射することによって、導
体片(101)を高周波誘導加熱によって発熱させ、こ
の熱によって周辺の樹脂を溶融させ、即ち敷設用固定治
具(103)の熱可塑性樹脂層(102)と防水シート
(104)とが当接した両者の樹脂部分を溶融させて固
定治具(103)と防水シート(104)とを溶着接合
する方法が記載されている。
【0005】また、特開平7−158395号公報に
は、上記誘導加熱を利用した溶着接合方法において、敷
設用固定治具(103)の構成を、防水シートと熱溶着
可能な樹脂からなる治具本体の上面に、高周波誘導加熱
によって発熱させ得る下記誘導加熱接着材が積層された
構成とすることが記載されている。ここで、誘導加熱接
着材とは、防水シートと熱溶着可能な樹脂に誘導加熱を
行い得る金属繊維又は磁性体粉末を分散混練しシート状
に成形したもの、あるいは金属フィルムの両面に防水シ
ートと熱溶着可能な樹脂をラミネートしたものである。
【0006】上記いずれの方法も、高周波誘導加熱を利
用して溶着させるものであるから、防水シートの敷設施
工を短時間で効率的に行うことができる利点がある。ま
た、いわゆる熱源そのものは用いないから作業者が火傷
を負うことはないし、溶剤や接着剤を用いないから優れ
た作業環境を確保することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては次のような問題があった。即ち、前者
の方法では、導体片(101)の上面に熱可塑性樹脂層
(102)が積層された構成となされているが、この導
体片(101)は通常、鉄等の金属であり、少なくとも
熱可塑性樹脂ではなく、従って導体片(101)と熱可
塑性樹脂層(102)とは全く異種の材料が積層された
ものであり、両者(101)(102)間の接合強度は
一般的に低く、特に接合強度の耐久性が十分に確保され
得るものではなく、時間の経過と共に両者(101)
(102)間で剥離を生じてしまい、経時的に防水シー
ト(104)の接合固定状態が損なわれるという問題が
あった。また、断熱施工を行う場合においては、構造物
の上層に断熱層を設ける構成を採用するが、このような
場合には、断熱層の上に直接に導体片が当接する構成と
なるのであるが、通常断熱層の材料としては発泡ポリウ
レタン、発泡ポリスチレン等の熱に弱い材料が用いられ
ることから、誘導加熱による導体片の発熱によって、断
熱層が溶けて変形したり、大きな凹部を生じたりして所
望の断熱性能を確保することができなくなるという問題
があった。
【0008】一方、後者の方法のうち、金属繊維又は磁
性体粉末を分散混練した樹脂シートをその上面に積層し
た固定治具を用いる場合には、誘導加熱によって接合を
十分に行うためには金属繊維又は磁性体粉末を樹脂に相
当量混練する必要があるが、そうするとこの上層の誘導
加熱接着材層自体の強度が著しく低下することとなり、
防水シートと治具本体とを十分な強度で接合固定するこ
とができない、特に接合耐久性が十分に確保され得ず、
経時的に防水シートの接合固定状態が損なわれるという
問題があった。
【0009】また、後者の方法のうち、金属フィルムの
両面に防水シートと熱溶着可能な樹脂をラミネートした
ものをその上面に積層した固定治具を用いる場合には、
前者の方法と同様に全く異種の材料が積層されたもので
あり、金属フィルムとラミネート樹脂層間の接合強度は
一般的に低く、特に接合強度の耐久性が十分に確保され
得るものではなく、従って時間の経過と共に金属フィル
ムとラミネート樹脂層間で剥離を生じてしまい、経時的
に防水シートの接合固定状態が損なわれるという問題が
あった。
【0010】この発明は、かかる技術的背景に鑑みてな
されたものであって、誘導加熱を利用した溶着接合を行
った際に、固定治具と防水シートとの間で十分な接合強
度が確保され、かつ長期間安定した接合固定状態を維持
することができると共に、表面外観体裁良く敷設するこ
とのできる防水シート敷設用固定治具及び防水シートの
敷設方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は鋭意研究の結果、敷設用固定治具を、そ
の本体を熱可塑性樹脂で構成するものとし、該治具本体
の表面ないし中間部に導電性の多孔シート体を積層一体
化した構成とすることにより、上記課題を解決できるこ
とを見出すに至り、この発明を完成したものである。
【0012】即ち、この発明に係る防水シート敷設用固
定治具は、熱可塑性樹脂からなる防水シートを防水すべ
き構造物に接合固定するために用いられる防水シート敷
設用固定治具において、前記敷設用固定治具が、熱可塑
性樹脂からなる治具本体と、上面から下面にかけて貫通
する複数の接合用孔が設けられた導電性多孔シート体と
からなり、前記治具本体の表面ないし中間部に前記導電
性多孔シート体が積層一体化されていることを特徴とす
るものである。
【0013】防水シートの敷設施工の際に、高周波の電
磁誘導作用により導電性多孔シート体に渦電流が生じ、
これにより該シート体が直接加熱される。該導電性多孔
シート体の誘導加熱によって該シート体近傍の熱可塑性
樹脂が溶融されて、これにより治具本体と防水シートと
が溶着接合される。この時、両者の接合は導電性多孔シ
ート体に設けられた複数の接合用孔を介して樹脂同士が
直接に溶着されてなされるから、治具本体と防水シート
との間で十分な接合強度が確保される。また、固定治具
側にある導電性多孔シート体の発熱によりその近傍の樹
脂を溶融させるので、防水シート表面には熱が殆ど伝わ
らず、施工後の防水シートの外観体裁が良好なものとな
る。
【0014】導電性多孔シート体は、治具本体における
防水シートとの接合面側に偏った位置に配置されている
のが望ましく、これにより固定治具と防水シートとを接
合する際に最低限溶融させる必要がある部位を選択性良
く加熱、溶融させることができるので、敷設対象の構造
物上に断熱層を設けた構成の場合であっても該断熱層に
変形等を生じさせることなく敷設することが可能となる
し、溶着接合に要する時間が短縮され作業性も向上す
る。
【0015】導電性多孔シート体は、治具本体の接合面
側表面ないし該表面から1mm入り込んだ位置までの間
に配置されているのがより望ましく、一層選択性の良い
加熱溶融が可能となると共に、作業性も一段と向上す
る。
【0016】また、導電性多孔シート体の接合用孔の大
きさは0.25〜100mm2 であるのが、固定治具と
防水シートとの接合強度を一層向上できる点から望まし
い。
【0017】更に、導電性多孔シート体の開口率は20
〜80%の範囲であるのが望ましい。これにより接合強
度をより一層向上できる。
【0018】導電性多孔シート体はメッシュ状体または
パンチングシートであるのが、コスト低減を図り得ると
共に一定品質を十分に確保し得る点から望ましい。
【0019】導電性多孔シート体の素材は、誘導加熱時
の発熱効率に優れているステンレス、銅、アルミニウム
等の導電性金属であるのが望ましく、これにより作業性
がより一段と向上する。
【0020】また、治具本体を構成する樹脂はポリオレ
フィン系樹脂であるのが望ましい。該樹脂はリサイクル
性に優れており環境保全により貢献できる。
【0021】また、この発明に係る防水シートの敷設方
法は、熱可塑性樹脂からなる治具本体の表面ないし中間
部に、上面から下面にかけて貫通する複数の接合用孔が
設けられた導電性多孔シート体が積層一体化されてなる
敷設用固定治具を、構造物の防水すべき表面に配置して
前記構造物に固定した後、熱可塑性樹脂からなる防水シ
ートを前記構造物上に張り渡して該防水シートの上から
高周波を照射して前記導電性多孔シート体を誘導加熱
し、該多孔シート体の加熱により治具本体と防水シート
とが当接した樹脂部分を溶融させて固定治具と防水シー
トとを溶着接合することを特徴とするものである。
【0022】高周波の電磁誘導作用により導電性多孔シ
ート体を直接加熱することができ、このシート体の誘導
加熱によって該シート体近傍の熱可塑性樹脂を溶融し、
これにより治具本体と防水シートとを溶着接合すること
ができる。この際、両者の接合は、導電性多孔シート体
に設けられた複数の接合用孔を介して樹脂同士が直接に
溶着されてなされるから、治具本体と防水シートとの間
の接合強度を十分に確保することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、この発明に係る防水シート
敷設用固定治具を図面に基づいて説明する。図1はこの
発明の防水シート敷設用固定治具(1)の一実施形態を
示す上面図、図2は図1におけるA−A線の断面図であ
る。本実施形態の固定治具(1)は、中央部に固着具挿
入孔(2a)が設けられた円板状の治具本体(2)にお
ける防水シート(15)と接合される接合界面近接位置
に、導電性多孔シート体(3)が埋設一体化されたもの
である。なお、前記固着具挿入孔(2a)は、固定治具
(1)を構造物(11)に接合固定するための開脚釘、
カールプラグ等の固着手段を挿入するための孔である。
【0024】この発明において、治具本体(2)は熱可
塑性樹脂より構成される。熱可塑性樹脂の種類は特に限
定されないが、接合対象の防水シート(15)を構成す
る樹脂と同種の樹脂を用いるのが好ましく、これにより
溶着接合の際の樹脂同士の相溶性を一層向上できて、固
定治具(1)と防水シート(15)との接合強度をより
向上させることができる。中でも、同一樹脂を用いるの
が特に好ましい。治具本体(2)を構成する熱可塑性樹
脂としては、特に限定されないが、例えばポリエチレン
樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂、
塩化ビニル樹脂などが挙げられ、中でもリサイクル性に
優れ、熱安定性が良いことからポリエチレン樹脂やポリ
プロピレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂が好適に用
いられる。
【0025】また、治具本体(2)の形状としては、通
常、上記実施形態のような円板状などの板状のものが用
いられるが、もちろん形状はこのような板状のものに限
定されるものではなく、例えば構造物(11)躯体への
固定のための開脚釘、カールプラグ等の固着手段が一体
に形成されたものであっても良いし、あるいは構造物
(11)躯体における屈曲部(例えば断面L字状)に防
水シート(15)を沿わせて接合固定させるために図8
に示すような断面L字状の屈曲板状に形成されていても
良い。
【0026】一方、導電性多孔シート体(3)は、上面
から下面にかけて貫通する複数の接合用孔(3a)が設
けられた導電性シート体であれば、特に限定されない。
このシート体(3)が導体であることによって、防水シ
ートの敷設施工の際に電磁誘導作用によってこの導電性
多孔シート体(3)に渦電流を生じさせてこれにより該
シート体(3)を直接加熱することが可能となるもので
ある。このような誘導加熱によって導電性多孔シート体
(3)に発生した熱によって該シート体(3)近傍の熱
可塑性樹脂を溶融せしめることができ、これにより治具
本体(2)と防水シート(15)とが当接した樹脂部分
を溶融させて治具本体(2)と防水シート(15)とを
溶着接合することができる。この時、導電性多孔シート
体(3)に複数の接合用孔(3a)…が設けられている
から、溶着後の接合構造(図6参照)において、固定治
具(1)における導電性多孔シート体(3)より下層の
樹脂(2a)と、防水シート(15)下面(裏面)側の
樹脂とが、前記接合用孔(3a)…を介して直接に溶着
する構成、即ち樹脂同士の溶着に係る接合部が治具本体
(2)と防水シート(15)間において分散状態に配置
される構成となる。従って、該導電性シート体(3)と
その上の樹脂層(2b)との界面で剥離を生じるような
ことがなく、治具本体(1)と防水シート(15)との
間で十分な接合強度が確保され、かつ長期間安定した接
合固定状態を維持することができる。すなわち、導電性
シート体を、その上面から下面にかけて貫通する複数の
接合用孔(3a)が設けられた構成とすることにより、
固定治具(1)が異種材料同士(金属等の導電性材料と
熱可塑性樹脂材料)を積層する構成であるにもかかわら
ず、治具本体(1)と防水シート(15)との間で十分
な接合強度を確保することができるものである。
【0027】この導電性多孔シート体(3)の素材とし
ては、交流電界中に位置せしめた際に電磁誘導作用によ
って渦電流が生じこれにより直接に加熱されることが可
能となるものであれば、特に限定されず、例えばステン
レス、銅、アルミニウム、鉄、ニッケル、黄銅、金、銀
等の導電性金属が好適である。導電性金属は誘導加熱時
の発熱効率に優れるので溶着接合に要する時間が短縮さ
れるからである。中でも、熱伝導性、コスト等の観点か
らステンレス、銅、アルミニウム、鉄が特に好適であ
る。
【0028】上記導電性多孔シート体(3)としては、
図3に示すようなメッシュ状体、図5に示すようなパン
チングシートが好適に用いられる。前記メッシュ状体や
パンチングシートを用いるものとすれば、所望の設計に
係るシート体を再現性良く製作できることから固定治具
(1)として一定の品質を確保できると共に、量産性が
高いことからコストの低減も図ることができるからであ
る。
【0029】前記導電性多孔シート体(3)の開口率
は、20〜80%の範囲内とするのが好ましい。20%
未満では接合用孔(3a)…を介しての樹脂同士の溶着
部面積が低下して防水シート(15)と固定治具(1)
との間で十分な接合強度を確保することが困難となる、
即ち導電性多孔シート体(3)とその上の樹脂層(2
b)との界面で剥離を生じやすくなるので、好ましくな
い。一方、開口率が80%を超えると、誘導加熱の際に
周辺の樹脂を溶融させる程度が不十分となって接合強度
を充分に確保することが困難となりやすいので好ましく
ない。中でも、導電性多孔シート体(3)の開口率は、
40〜60%の範囲内とするのが一層好ましい。なお、
開口率とは、導電性多孔シート体(3)に接合用孔(3
a)…がどの程度設けられているかを面積割合で示した
ものであり、例えば該シート体(3)25cm2 当たり
に接合用孔(3a)…の総面積が2.5cm2 であれば
開口率は10%である。
【0030】また、前記導電性多孔シート体(3)の各
接合用孔(3a)の大きさは0.25〜100mm2
するのが好ましい。0.25mm2 未満では、個々の接
合用孔(3a)における樹脂同士の接合部の面積が小さ
くなって全体としての接合強度が低下するので好ましく
ない。一方100mm2 を超えると誘導加熱により発生
した熱が接合用孔(3a)の中心部に届きにくくなり、
結果的に未接合部分が多くなるので好ましくない。中で
も、各接合用孔(3a)の大きさは0.4〜30mm2
とするのがより好ましく、特に2〜10mm2 とするの
がより好ましい。
【0031】また、前記メッシュ状体を採用する場合に
は、該メッシュ状体を構成する線の太さを0.1〜3m
mの範囲とするのが好ましい。0.1mm未満では誘導
加熱の際に周辺の樹脂を溶融させる程度が不十分となっ
て十分な接合強度を確保することが困難となりやすいの
で好ましくない。また、3mmを超えると固定治具とし
ての厚さが増大して敷設施工後の防水シート表面の凹凸
が顕著になるし、材料コストも増大するので、好ましく
ない。中でも、メッシュ状体を構成する線の太さは0.
5〜1.5mmの範囲とするのがより好ましい。
【0032】また、前記パンチングシート形態を採用す
る場合には、シート厚さは0.01〜1.0mmとする
のが好ましい。0.01mm未満では誘導加熱の際に周
辺の樹脂を溶融させる程度が不十分となって十分な接合
強度を確保することが困難となりやすいので好ましくな
い。また、1.0mmを超えると誘導加熱による該シー
トの発熱が過剰となって樹脂溶融の範囲を必要以上に拡
大させる懸念があるので好ましくない。
【0033】この発明において、導電性多孔シート体
(3)は、治具本体(2)の表面ないし中間部に積層一
体化されるが、中でも治具本体(2)における防水シー
ト(15)との接合面側に偏った位置(接合面側表面を
含む)に配置されるのが好ましい。このような偏置位置
に配置することにより、前記誘導加熱によって導電性多
孔シート体(3)に発生した熱が、固定治具(1)と防
水シート(15)とを樹脂溶着によって接合する際に最
低限溶融させる必要がある部位を選択性良く溶融させる
ことができる。従って、例えば固定治具(1)と敷設対
象の構造物(11)との間に、ポリウレタン発泡体等の
熱に弱い材料で構成される断熱層を介在せしめるような
構成であっても、前記のように接合面側を選択性良く加
熱溶融させることができて、この断熱層に対しては極力
熱を与えずに済ませることが可能となるので、誘導加熱
によって結果的に断熱層に変形を生じさせたり、溶融凹
部を生じさせたりすることがなく、従って断熱層を設け
る構成において所望の断熱性能を損なうことなく十分に
発揮せしめることができる。もちろん、導電性多孔シー
ト体(3)を治具本体(2)における構造物(11)側
に偏った位置に配置するものとしても良いが、断熱層を
介在せしめる構成の場合には断熱層を溶融させてしまう
ことが多くなるし、固定治具(1)と防水シート(1
5)との接合を完了させるまでに要する時間が長くなり
作業性が低下するので好ましくない。
【0034】導電性多孔シート体(3)をこのような接
合面側に偏った位置に配置する構成としては、例えば上
記実施形態のように接合界面近接位置に埋設一体化した
形態(図2)、図4(ハ)に示すように治具本体(2)
の厚さ方向中央位置よりやや接合界面側の位置に埋設一
体化した形態、図4(ロ)に示すように接合界面に導電
性多孔シート体(3)の上部の一部が僅かに露出する状
態で積層一体化した形態、図4(イ)に示すように導電
性多孔シート体(3)の殆どが露出して該シート体
(3)の下部の一部が治具本体(2)に接合された形態
等が挙げられる。
【0035】中でも、導電性多孔シート体(3)は、治
具本体(2)の接合面側表面ないし該表面から1mm入
り込んだ位置までの間に配置されるのがより好ましい。
このような特定位置に配置することにより、固定治具
(1)と防水シート(15)とを樹脂溶着によって接合
する際に最低限溶融させる必要がある部位をより一層選
択性良く溶融させることができる。
【0036】この発明の固定治具(1)は、例えば次の
ようにして製造することができる。即ち、例えばシート
状の熱可塑性樹脂成形体(治具本体に相当する)と導電
性多孔シート体(3)とを重ねて配置し熱プレスを行っ
て両者を一体化する方法や、2枚のシート状の熱可塑性
樹脂成形体間に導電性多孔シート体(3)を挿入配置せ
しめ、熱プレスを行って一体化する方法等が挙げられ
る。
【0037】この発明の敷設用固定治具(1)を用いた
防水シートの敷設は、例えば次のようにして行うことが
できる。
【0038】まず、ビルディング等の構造物(11)に
おける陸屋根のような防水すべき表面に、多数の上記固
定治具(1)を分散させて、固着具(13)を用いて構
造物(11)の躯体に固定する。すなわち、構造物(1
1)上に固定治具(1)を、前記接合界面側の表面が上
側になる態様で分散させて配置して、該固定治具(1)
の固着具挿入孔(2a)に、開脚釘、カールプラグ等の
機械的固着手段からなる固着具(13)を挿入、貫通し
て、構造物(11)の躯体に固定することにより、固定
治具(1)を構造物(11)上に固定する。
【0039】続いて防水シート(15)を、前記固定治
具(1)…が配置された構造物(11)を上方から被覆
するように配置する。この状態で、防水シート(15)
における前記固定治具(1)の直上位置に相当する表面
(以下、「照射対象面」という)に高周波照射装置の照
射面を当接させ、好ましくは押圧しながら高周波を照射
する。この時、照射対象面上で高周波照射装置の照射面
を動かしながら照射しても良い。
【0040】この高周波による電磁誘導作用によって導
電性多孔シート体(3)に渦電流が生じ、これにより該
シート体(3)が直接加熱される、即ち誘導加熱され
る。このような導電性多孔シート体(3)の誘導加熱に
よって該シート体(3)周辺の熱可塑性樹脂を溶融せし
めることができ、これにより治具本体(2)と防水シー
ト(15)とが当接した樹脂部分を溶融させて治具本体
(2)と防水シート(15)とを溶着接合することがで
きる。
【0041】この時、導電性多孔シート体(3)に複数
の接合用孔(3a)が設けられているから、溶着後の接
合構造(図6参照)において、固定治具(1)における
導電性多孔シート体(3)より下層の樹脂(2a)と、
防水シート(15)下面(裏面)側の樹脂とが、前記接
合用孔(3a)…を介して直接に溶着する構成となるか
ら、即ち樹脂同士の溶着に係る接合部が治具本体(2)
と防水シート(15)間において分散状態に配置される
構成となるから、導電性多孔シート体(3)とその上の
樹脂層(2b)との界面で剥離を生じることを効果的に
防止することができる。従って治具本体(1)と防水シ
ート(15)との間で十分な接合強度を確保することが
でき、かつ長期間安定した接合固定状態を維持すること
ができる。
【0042】前記誘導加熱で使用する高周波とは、いわ
ゆる通信工学で決められた電磁波の名称に従わないもの
であり、単に電力周波数(50Hz)よりも高い周波数
という意味で用いているものであり、中でも、300k
Hz〜1MHzの高周波が好適に用いられる。
【0043】上記防水シート(15)としては、熱可塑
性樹脂からなるものであれば特に限定されず、軟質塩化
ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等
からなるものが挙げられる。中でも、リサイクル性に優
れ、熱安定性が良いことから、ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂等のオレフィン系樹脂シートが好適に使
用される。これら防水シート(15)としては厚さが
1.0〜2.0mmのものを使用するのが一般的であ
る。
【0044】
【実施例】次に、この発明の具体的実施例について説明
する。
【0045】<実施例1>3mm厚さのポリプロピレン
(PP)樹脂シートと、図3に示すような金属(ステン
レス)メッシュ体を重ねて配置し熱プレス(プレス圧1
0kg/cm2)を行って両者を一体化した後、円形形
状(直径65mm)に打ち抜きを行って、図1、2に示
すような構造の敷設用固定治具を得た。上記ステンレス
メッシュ体を構成する線の太さは0.5mmであり、ふ
るい目の開きは2mmであり、接合用孔の大きさは4m
2 であった。また、開口率は58.4%であった。
【0046】上層にポリウレタン発泡体からなる断熱層
が設けられた建築物の屋上に、上記敷設用固定治具を、
ステンレスメッシュ体から近い方の表面側が上になる態
様で分散させて配置して、該固定治具の固着具挿入孔
に、開脚釘からなる固着具を挿入、貫通して、構造物の
躯体に固定することにより固定治具を構造物上に固定し
た。
【0047】次いで、ポリプロピレン樹脂からなる防水
シート(厚さ1.5mm)を、固定治具が配置された構
造物を上方から被覆するように配置して張り渡した状態
で、防水シートにおける固定治具の直上位置に相当する
表面(照射対象面)に高周波照射装置の照射面を当接さ
せ、押圧しながら高周波(1MHz)を照射して、固定
治具と防水シートの所要領域を溶着接合した。
【0048】<実施例2>金属メッシュ体として、下記
構成の銅メッシュ体を用いた以外は、実施例1と同様に
して敷設施工を行った。使用した銅メッシュ体は、これ
を構成する線の太さが0.5mmであり、ふるい目の開
きが2mmであり、接合用孔の大きさが4mm2 であ
り、開口率が58.4%であった。
【0049】<実施例3>金属メッシュ体として、下記
構成のアルミニウムメッシュ体を用いた以外は、実施例
1と同様にして敷設施工を行った。使用したアルミニウ
ムメッシュ体は、これを構成する線の太さが0.5mm
であり、ふるい目の開きが2mmであり、接合用孔の大
きさが4mm2 であり、開口率が58.4%であった。
【0050】<実施例4>導電性多孔シート体として、
ステンレスメッシュ体に代えて下記構成のステンレス製
パンチングシートを用いた以外は、実施例1と同様にし
て敷設施工を行った。使用したステンレス製パンチング
シートは、シート厚さが0.1mmであり、接合用孔の
大きさが7mm2 であり、開口率が50%であった。
【0051】<実施例5>導電性多孔シート体として、
ステンレスメッシュ体に代えて下記構成の銅製パンチン
グシートを用いた以外は、実施例1と同様にして敷設施
工を行った。使用した銅製パンチングシートは、シート
厚さが0.1mmであり、接合用孔の大きさが7mm2
であり、開口率が50%であった。
【0052】<実施例6>導電性多孔シート体として、
ステンレスメッシュ体に代えて下記構成のステンレス製
パンチングシートを用いた以外は、実施例1と同様にし
て敷設施工を行った。使用したステンレス製パンチング
シートは、シート厚さが0.1mmであり、接合用孔の
大きさが3mm2 であり、開口率が60%であった。
【0053】<実施例7>治具本体を構成する樹脂シー
トとして、3.0mm厚さの塩化ビニル樹脂シートを用
いて敷設用固定治具を作製し、かつ防水シートとして塩
化ビニル樹脂からなる防水シート(厚さ1.5mm)を
用いた以外は、実施例1と同様にして敷設施工を行っ
た。
【0054】<実施例8>熱プレス時のプレス圧を5k
g/cm2 にした以外は、実施例1と同様にして図4
(ロ)に示すような構造の敷設用固定治具を得た。この
固定治具を用いて実施例1と同様にして敷設施工を行っ
た。
【0055】<実施例9>金属メッシュ体として、下記
構成のステンレスメッシュ体を用いた以外は、実施例1
と同様にして敷設施工を行った。使用した銅メッシュ体
は、これを構成する線の太さが0.5mmであり、ふる
い目の開きが0.65mmであり、接合用孔の大きさが
0.42mm2 であり、開口率が30%であった。
【0056】<実施例10>金属メッシュ体として、下
記構成のステンレスメッシュ体を用いた以外は、実施例
1と同様にして敷設施工を行った。使用した銅メッシュ
体は、これを構成する線の太さが0.5mmであり、ふ
るい目の開きが3.8mmであり、接合用孔の大きさが
14mm2 であり、開口率が77%であった。
【0057】<実施例11>金属メッシュ体として、下
記構成のステンレスメッシュ体を用いた以外は、実施例
1と同様にして敷設施工を行った。使用した銅メッシュ
体は、これを構成する線の太さが1.6mmであり、ふ
るい目の開きが2mmであり、接合用孔の大きさが4m
2 であり、開口率が51.3%であった。
【0058】<比較例1>敷設用固定治具として、鉄か
らなる導体片(101)の上面に、ポリプロピレン樹脂
層(102)が積層一体化されてなる固定治具を用いた
以外は、実施例1と同様にして敷設施工を行った(図9
参照)。
【0059】<比較例2>導体として、ステンレスメッ
シュ体に代えて、0.1mm厚さのステンレスシート
(接合用孔なし)を用いて敷設用固定治具を作製した以
外は、実施例1と同様にして敷設施工を行った。
【0060】敷設施工完了後、それぞれ下記評価方法に
より評価を行った。
【0061】<接合強度評価法>JIS K6854に
準拠して180度剥離試験を行った。即ち、敷設完了後
の敷設用固定治具及びこれに接合された防水シートとを
両者が一体化された状態で円形形状(直径65mm)に
切り出した後、固定治具を固定した状態で防水シートを
180度剥離(剥離幅20mm)し、その際の剥離強度
を測定した。
【0062】<表面外観評価法>敷設施工完了後の防水
シート表面を目視により観察すると共に、指で触りその
表面外観を下記判定基準に基づき評価した。
【0063】(判定基準) 「○」…目視、指触のいずれにおいても凹凸は認められ
ず良好な外観体裁を呈している 「×」…いずれかにおいて凹凸が認められ外観が良好で
はない <断熱層への影響の評価法>断熱層の変形、凹部の発生
の有無を調べ、断熱層に変形や凹部発生のないものを
「○」、変形又は凹部発生のあったものを「×」で示し
た。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】表から明らかなように、この発明の実施例
1〜11の防水シート敷設用固定治具を用いて敷設施工
すると、固定治具と防水シート間の接合強度に優れると
共に、敷設後の表面の外観体裁も良好であった。また、
断熱層への影響(変形等)も生じなかった。
【0068】これに対し、比較例1、2では、固定治具
と防水シート間の接合強度が不十分であり、また接合耐
久性にも劣っていた。また比較例1では断熱層に変形が
生じ、その結果表面外観体裁が不良となった。
【0069】
【発明の効果】以上のように、この発明の防水シート敷
設用固定治具は、誘導加熱される導電性シート体が、そ
の上面から下面にかけて貫通する複数の接合用孔が設け
られた構成となされており、誘導加熱を利用した防水シ
ートの敷設施工を行う際に、これらの接合用孔を介して
樹脂同士が直接に溶着されて治具本体と防水シートとが
接合されるから、治具本体と防水シートとの間で十分な
接合強度を確保することができると共に、接合耐久性も
十分に確保できる。また、固定治具側にある導電性多孔
シート体の発熱によりその近傍の樹脂を溶融させるの
で、防水シート表面には熱が殆ど伝わらず、従って施工
後の防水シートの外観体裁が良好なものとなる。
【0070】導電性多孔シート体が、治具本体における
防水シートとの接合面側に偏った位置に配置されている
場合には、作業性を向上できると共に、接合面側を選択
性良く加熱溶融させることができるので敷設対象の構造
物上に断熱層が設けられた構成であっても断熱層に変形
等を生じさせることなく敷設することができる。
【0071】導電性多孔シート体が、治具本体の接合面
側表面ないし該表面から1mm入り込んだ位置までの間
に配置されている場合には、一層選択性の良い加熱溶融
を行うことができると共に、作業性も一段と向上させる
ことができる。
【0072】また、導電性多孔シート体の接合用孔の大
きさが0.25〜100mm2 である場合には、固定治
具と防水シートとの接合強度を一層向上させることがで
きる。
【0073】また、導電性多孔シート体の開口率が20
〜80%の範囲である場合には、接合強度をより一層向
上させることができる。
【0074】更に、導電性多孔シート体がメッシュ状体
またはパンチングシートである場合には、品質をより向
上できると共に、コストの低減も可能となる。
【0075】上記メッシュ状体を構成する線の太さが
0.1〜3mmの範囲である場合には、より低コストで
一層の接合強度の向上を図ることができる。
【0076】導電性多孔シート体の素材が、ステンレ
ス、銅、アルミニウム等の導電性金属である場合には、
作業性をより一段と向上させることができる。
【0077】また、治具本体を構成する樹脂がポリオレ
フィン系樹脂である場合には、該樹脂がリサイクル性に
優れていることから環境保全により貢献できる。
【0078】また、この発明に係る敷設方法によれば、
高周波の電磁誘導作用により導電性多孔シート体を直接
加熱することができ、このシート体の誘導加熱によって
該シート体近傍の熱可塑性樹脂を溶融し、これにより治
具本体と防水シートとを溶着接合することができる。こ
の際、導電性多孔シート体に設けられた複数の接合用孔
を介して樹脂同士が直接に溶着されることで固定治具と
防水シートとの接合がなされるから、治具本体と防水シ
ートとの間の接合強度を十分に確保することができる。
また、誘導加熱を利用することによって選択性の良い加
熱を行うことができ、防水シート表面には熱が殆ど伝わ
らないので、防水シートの表面外観を良好な状態に敷設
施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる防水シート敷設
用固定治具を示す上面図である。
【図2】図1におけるA−A線の断面図である。
【図3】上記固定治具の一部を構成している導電性多孔
シート体を示す要部拡大図である。
【図4】治具本体と導電性多孔シート体の積層一体化の
他の態様を示す断面図である。
【図5】導電性多孔シート体の別の形態を示す要部拡大
平面図である。
【図6】防水シート敷設後の状態を示す断面図である。
【図7】防水シート敷設後の状態を示す斜視図である。
【図8】別の実施形態に係る敷設用固定治具を示す斜視
図である。
【図9】従来の固定治具を用いて敷設施工を行った状態
を示す断面図である。
【符号の説明】
1…敷設用固定治具 2…治具本体 3…導電性多孔シート体 3a…接合用孔 11…構造物 15…防水シート

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂からなる防水シートを防水
    すべき構造物に接合固定するために用いられる防水シー
    ト敷設用固定治具において、 前記敷設用固定治具が、熱可塑性樹脂からなる治具本体
    と、上面から下面にかけて貫通する複数の接合用孔が設
    けられた導電性多孔シート体とからなり、前記治具本体
    の表面ないし中間部に前記導電性多孔シート体が積層一
    体化されていることを特徴とする防水シート敷設用固定
    治具。
  2. 【請求項2】 前記導電性多孔シート体が、治具本体に
    おける防水シートとの接合面側に偏った位置に配置され
    ている請求項1に記載の防水シート敷設用固定治具。
  3. 【請求項3】 前記導電性多孔シート体が、治具本体の
    接合面側表面ないし該表面から1mm入り込んだ位置ま
    での間に配置されている請求項2に記載の防水シート敷
    設用固定治具。
  4. 【請求項4】 前記導電性多孔シート体の接合用孔の大
    きさが0.25〜100mm2 である請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の防水シート敷設用固定治具。
  5. 【請求項5】 前記導電性多孔シート体の開口率が20
    〜80%の範囲である請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の防水シート敷設用固定治具。
  6. 【請求項6】 前記導電性多孔シート体がメッシュ状体
    である請求項1〜5のいずれか1項に記載の防水シート
    敷設用固定治具。
  7. 【請求項7】 前記メッシュ状体を構成する線の太さが
    0.1〜3mmの範囲である請求項6に記載の防水シー
    ト敷設用固定治具。
  8. 【請求項8】 前記導電性多孔シート体がパンチングシ
    ートである請求項1〜5のいずれか1項に記載の防水シ
    ート敷設用固定治具。
  9. 【請求項9】 前記導電性多孔シート体の素材が、ステ
    ンレス、銅、アルミニウム等の導電性金属である請求項
    1〜8のいずれか1項に記載の防水シート敷設用固定治
    具。
  10. 【請求項10】 前記治具本体を構成する樹脂がポリオ
    レフィン系樹脂である請求項1〜9のいずれか1項に記
    載の防水シート敷設用固定治具。
  11. 【請求項11】 熱可塑性樹脂からなる治具本体の表面
    ないし中間部に、上面から下面にかけて貫通する複数の
    接合用孔が設けられた導電性多孔シート体が積層一体化
    されてなる敷設用固定治具を、構造物の防水すべき表面
    に配置して前記構造物に固定した後、熱可塑性樹脂から
    なる防水シートを前記構造物上に張り渡して該防水シー
    トの上から高周波を照射して前記導電性多孔シート体を
    誘導加熱し、該多孔シート体の加熱により治具本体と防
    水シートとが当接した樹脂部分を溶融させて固定治具と
    防水シートとを溶着接合することを特徴とする防水シー
    トの敷設方法。
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