JP2000034807A - 防水シートの固定方法および固定プレート - Google Patents
防水シートの固定方法および固定プレートInfo
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- JP2000034807A JP2000034807A JP10203672A JP20367298A JP2000034807A JP 2000034807 A JP2000034807 A JP 2000034807A JP 10203672 A JP10203672 A JP 10203672A JP 20367298 A JP20367298 A JP 20367298A JP 2000034807 A JP2000034807 A JP 2000034807A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属など接着の困難なプレートに接着するこ
とが困難な素材を防水シートと被覆材に用いた場合でも
熱融着で強固に固定できる。 【解決手段】 防水シートの固定方法において、貫通孔
7を有するプレート本体5の表裏面を被覆材6で覆って
おり、表裏面の被覆材6が貫通孔7の部分でつながった
固定プレート3を下地1に固定し、その上に防水シート
4を敷設して熱融着する。
とが困難な素材を防水シートと被覆材に用いた場合でも
熱融着で強固に固定できる。 【解決手段】 防水シートの固定方法において、貫通孔
7を有するプレート本体5の表裏面を被覆材6で覆って
おり、表裏面の被覆材6が貫通孔7の部分でつながった
固定プレート3を下地1に固定し、その上に防水シート
4を敷設して熱融着する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリート下地な
どに防水層を形成する防水工法に係り、特に既存の下地
状態に左右されることなく防水層を形成することのでき
る絶縁工法における防水シートの固定方法およびそれに
用いる固定プレートに関する。
どに防水層を形成する防水工法に係り、特に既存の下地
状態に左右されることなく防水層を形成することのでき
る絶縁工法における防水シートの固定方法およびそれに
用いる固定プレートに関する。
【0002】
【従来の技術】防水シートのコンクリートなどからなる
下地へ防水層を形成する方法は、密着密着と絶縁工法の
2種類に分けることができる。
下地へ防水層を形成する方法は、密着密着と絶縁工法の
2種類に分けることができる。
【0003】密着工法とは、防水シートを、接着剤を用
いて下地全面に貼り付けてしまう工法であり、また一方
絶縁工法とは浮かし貼り工法とも呼ばれ、防水シート
を、接着剤を用いず、ボルト、ネジ又は釘などのアンカ
ー部材により、局所的に下地に対して固定する方法であ
る。
いて下地全面に貼り付けてしまう工法であり、また一方
絶縁工法とは浮かし貼り工法とも呼ばれ、防水シート
を、接着剤を用いず、ボルト、ネジ又は釘などのアンカ
ー部材により、局所的に下地に対して固定する方法であ
る。
【0004】密着工法は、下地が水分を含んでいたりす
ると接着剤がきかないこと、また、敷設後の水分の蒸発
で膨れを生じるといった、下地の状態に左右されやすい
問題が有り、防水シートの下に通気溝を設けて、脱気筒
より排気するなどの工夫がなされていた。(特開平4−
258451号公報、特開昭61−17660号公報及
び特開昭59−129131号公報参照)
ると接着剤がきかないこと、また、敷設後の水分の蒸発
で膨れを生じるといった、下地の状態に左右されやすい
問題が有り、防水シートの下に通気溝を設けて、脱気筒
より排気するなどの工夫がなされていた。(特開平4−
258451号公報、特開昭61−17660号公報及
び特開昭59−129131号公報参照)
【0005】そこで下地の状態に左右されない絶縁工法
が提案されている。絶縁工法は通常、接着剤を用いてい
ないため、下地の状態に左右されずに敷設できるととも
に、局所的にしか固定されていないので、下地が水分を
含んでいても下地から発生した水蒸気が排気しやすいと
いった利点がある。
が提案されている。絶縁工法は通常、接着剤を用いてい
ないため、下地の状態に左右されずに敷設できるととも
に、局所的にしか固定されていないので、下地が水分を
含んでいても下地から発生した水蒸気が排気しやすいと
いった利点がある。
【0006】しかし、下地との固定の際に防水層となる
シートにアンカー部材を通す貫通孔を設けなければなら
ないために、防水の面では完全とは言い難いという問題
がある。また、防水層の貫通孔をできるだけ小さくし、
しかもその孔を塞いでしまうように工夫した方法とし
て、防水シートの素材として塩化ビニルなどの合成樹脂
を用い、固定プレートとしては鋼板の表面に防水シート
と同質の合成樹脂を貼り付けたものを用いて、防水シー
トの上から防水シートと固定プレートの間に溶剤を注射
針のようなもので注入し、溶剤で防水シート及び固定プ
レート表面の合成樹脂を溶かすことによって溶着すると
いった方法が提案されている。(特開昭53−3132
4号公報)
シートにアンカー部材を通す貫通孔を設けなければなら
ないために、防水の面では完全とは言い難いという問題
がある。また、防水層の貫通孔をできるだけ小さくし、
しかもその孔を塞いでしまうように工夫した方法とし
て、防水シートの素材として塩化ビニルなどの合成樹脂
を用い、固定プレートとしては鋼板の表面に防水シート
と同質の合成樹脂を貼り付けたものを用いて、防水シー
トの上から防水シートと固定プレートの間に溶剤を注射
針のようなもので注入し、溶剤で防水シート及び固定プ
レート表面の合成樹脂を溶かすことによって溶着すると
いった方法が提案されている。(特開昭53−3132
4号公報)
【0007】この方法では、防水シートに貫通孔を開け
ることには違いないが、極めて小さな孔であり、しか
も、溶剤を注入することによってその孔も塞ぐことがで
きる。
ることには違いないが、極めて小さな孔であり、しか
も、溶剤を注入することによってその孔も塞ぐことがで
きる。
【0008】また、その他に固定プレートを熱可塑性樹
脂単体で製造したものを使用したり、金属性の固定プレ
ート本体に塩化ビニル樹脂をコーティングして、その上
に重ねた同素材の塩化ビニル樹脂からなる防水シートを
熱融着するといった方法も採られている。
脂単体で製造したものを使用したり、金属性の固定プレ
ート本体に塩化ビニル樹脂をコーティングして、その上
に重ねた同素材の塩化ビニル樹脂からなる防水シートを
熱融着するといった方法も採られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、塩化ビニルな
どの合成樹脂からなる防水シートは、耐候性に劣るとい
う欠点があり、長期に渡って使用すると防水シート表面
にクラックを生じて、漏水の問題を引き起こす可能性が
考えられ、早期に防水シートの改修を必要とするという
問題がある。また、素材として熱収縮が大きく、季節の
変化による寸法安定性に乏しいため、しわの発生といっ
た外観上の問題、塩素を含んでいるために環境上の問題
などもある。
どの合成樹脂からなる防水シートは、耐候性に劣るとい
う欠点があり、長期に渡って使用すると防水シート表面
にクラックを生じて、漏水の問題を引き起こす可能性が
考えられ、早期に防水シートの改修を必要とするという
問題がある。また、素材として熱収縮が大きく、季節の
変化による寸法安定性に乏しいため、しわの発生といっ
た外観上の問題、塩素を含んでいるために環境上の問題
などもある。
【0010】防水シートとして合成樹脂以外に良く用い
られるゴムシートは、合成樹脂製のシートと比べてその
ような問題は少ないが、溶剤で溶けないため溶着ができ
ない。
られるゴムシートは、合成樹脂製のシートと比べてその
ような問題は少ないが、溶剤で溶けないため溶着ができ
ない。
【0011】そこで本発明は、防水シートの素材として
オレフィン系樹脂や変成オレフィン樹脂、オレフィン系
熱可塑性エラストマーを用いることが考えられるが、オ
レフィン系樹脂やオレフィン系熱可塑性エラストマー単
体では防水シートの固定プレートとして十分な強度を出
すことができず、また、金属との接着性が悪いので金属
製のプレート本体にそれらを被覆した固定プレートを作
成することができない。
オレフィン系樹脂や変成オレフィン樹脂、オレフィン系
熱可塑性エラストマーを用いることが考えられるが、オ
レフィン系樹脂やオレフィン系熱可塑性エラストマー単
体では防水シートの固定プレートとして十分な強度を出
すことができず、また、金属との接着性が悪いので金属
製のプレート本体にそれらを被覆した固定プレートを作
成することができない。
【0012】本発明ではオレフィン系樹脂や変成オレフ
ィン樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマーを用いて
も固定プレートに強固に被覆することができ、同様の素
材からなる防水シートとの熱融着を可能にし、しかもゴ
ムシートのような優れた耐候性をもった防水シートを、
絶縁工法で貫通孔を開けることなく固定することができ
る防水シートの固定方法および固定プレートを提供する
ものである。
ィン樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマーを用いて
も固定プレートに強固に被覆することができ、同様の素
材からなる防水シートとの熱融着を可能にし、しかもゴ
ムシートのような優れた耐候性をもった防水シートを、
絶縁工法で貫通孔を開けることなく固定することができ
る防水シートの固定方法および固定プレートを提供する
ものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1ではこ
のような目的を達成するために防水シートの固定方法に
おいて、一つ以上の貫通孔を有したプレート本体と、前
記プレート表裏面を覆う被覆材とからなり、表裏面の被
覆材が少なくとも前記プレート本体の貫通孔の部分でつ
ながった構成からなる固定プレートをアンカー部材で下
地に固定し、その上に防水シートを敷設して、防水シー
トと固定プレートの被覆材を熱融着することを特徴とす
る。
のような目的を達成するために防水シートの固定方法に
おいて、一つ以上の貫通孔を有したプレート本体と、前
記プレート表裏面を覆う被覆材とからなり、表裏面の被
覆材が少なくとも前記プレート本体の貫通孔の部分でつ
ながった構成からなる固定プレートをアンカー部材で下
地に固定し、その上に防水シートを敷設して、防水シー
トと固定プレートの被覆材を熱融着することを特徴とす
る。
【0014】このような構成を採ることによって、防水
シートに大きな貫通孔を開けることなく絶縁工法での防
水を施すことができ、しかも、金属製などの接着が困難
なプレート本体に接着することが困難である素材を防水
シートと被覆材に用いた場合でも、熱融着で強固に固定
することができる。
シートに大きな貫通孔を開けることなく絶縁工法での防
水を施すことができ、しかも、金属製などの接着が困難
なプレート本体に接着することが困難である素材を防水
シートと被覆材に用いた場合でも、熱融着で強固に固定
することができる。
【0015】請求項2では被覆材および防水シートはポ
リオレフィン樹脂またはオレフィン系熱可塑性エラスト
マーを主たる素材としており、耐候性に優れるとともに
環境に悪影響を及ぼさず再生することも容易なポリオレ
フィン樹脂やオレフィン系熱可塑性エラストマー製の防
水シートを用いても強固に熱融着で固定することができ
る。
リオレフィン樹脂またはオレフィン系熱可塑性エラスト
マーを主たる素材としており、耐候性に優れるとともに
環境に悪影響を及ぼさず再生することも容易なポリオレ
フィン樹脂やオレフィン系熱可塑性エラストマー製の防
水シートを用いても強固に熱融着で固定することができ
る。
【0016】請求項3では防水シートを下地へ固定する
際に用いる固定プレートにおいて、プレート本体と該プ
レート本体表裏面を覆う被覆材からなり、プレート本体
は少なくとも一つ以上の貫通孔を有しているとともに、
表裏面の被覆材が少なくとも前記貫通孔の部分でつなが
っていることを特徴とする。
際に用いる固定プレートにおいて、プレート本体と該プ
レート本体表裏面を覆う被覆材からなり、プレート本体
は少なくとも一つ以上の貫通孔を有しているとともに、
表裏面の被覆材が少なくとも前記貫通孔の部分でつなが
っていることを特徴とする。
【0017】このような構成を採ることによって、金属
製などの接着困難なプレート本体に接着の困難な材料の
場合も強固に被覆することができるので、ポリオレフィ
ン樹脂やオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる防
水シートの固定用として十分な強度をもって使用するこ
とができる。
製などの接着困難なプレート本体に接着の困難な材料の
場合も強固に被覆することができるので、ポリオレフィ
ン樹脂やオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる防
水シートの固定用として十分な強度をもって使用するこ
とができる。
【0018】請求項4によると請求項1の防水シート用
固定プレートにおいて被覆材がオレフィン系熱可塑性エ
ラストマーからなっている。
固定プレートにおいて被覆材がオレフィン系熱可塑性エ
ラストマーからなっている。
【0019】被覆材にポリオレフィン樹脂またはオレフ
ィン系熱可塑性エラストマーを用いることによって、防
水シートにもオレフィン系熱可塑性エラストマーを用い
ることができ、固定プレートを用いて絶縁工法にて下地
に防水シートを強固に熱融着固定することができる。
ィン系熱可塑性エラストマーを用いることによって、防
水シートにもオレフィン系熱可塑性エラストマーを用い
ることができ、固定プレートを用いて絶縁工法にて下地
に防水シートを強固に熱融着固定することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面にしたがって本発
明の具体的な実施態様を説明する。
明の具体的な実施態様を説明する。
【0021】図1は、本発明の防水シートの固定方法を
施したところを示す断面図である。防水シートを敷設し
ようとするコンクリートなどからなる下地1に、まず固
定プレート2をアンカー部材3で所定間隔をもって固定
配置する。配置する固定プレート2を数は、下地1の状
態にもより、特に決まった数があるわけではないが、防
水シート4が風などの影響で浮き上がったりしないよう
に十分に下地1に固定される必要があり、通常1〜4個
/m2程度の範囲で均等に配置する。
施したところを示す断面図である。防水シートを敷設し
ようとするコンクリートなどからなる下地1に、まず固
定プレート2をアンカー部材3で所定間隔をもって固定
配置する。配置する固定プレート2を数は、下地1の状
態にもより、特に決まった数があるわけではないが、防
水シート4が風などの影響で浮き上がったりしないよう
に十分に下地1に固定される必要があり、通常1〜4個
/m2程度の範囲で均等に配置する。
【0022】固定プレート2を配置したら、次に防水シ
ート4をその上から覆い被せるように配置する。防水シ
ート4は、1〜2m幅のシートをジョイントし、現場の
広さの防水シート4を形成し全面に配置する。
ート4をその上から覆い被せるように配置する。防水シ
ート4は、1〜2m幅のシートをジョイントし、現場の
広さの防水シート4を形成し全面に配置する。
【0023】そして、固定プレート2は図2にしめすよ
うに表面は熱可塑性の被覆材で覆われており、防水シー
ト4と重なっている部分で、防水シート4の上から超音
波加熱、高周波電磁誘導加熱などの手段で金属製のプレ
ート本体5を加熱して表面に被覆材6を融解することに
よって防水シート4と固定プレート2を融着固定してい
る。
うに表面は熱可塑性の被覆材で覆われており、防水シー
ト4と重なっている部分で、防水シート4の上から超音
波加熱、高周波電磁誘導加熱などの手段で金属製のプレ
ート本体5を加熱して表面に被覆材6を融解することに
よって防水シート4と固定プレート2を融着固定してい
る。
【0024】本発明で用いる防水シート4の素材として
用いられるものは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレンビニルアセテートなどのオレフィン系樹脂やオレ
フィン系熱可塑性エラストマーであり、エチレンプロピ
レンゴム(EPR)とポリプロピレン(PP)などのオ
レフィン樹脂とのブレンド物もしくは反応物であり、耐
候性に優れるとともにゴム弾性を有し、かつ熱可塑性で
あることから熱融着が可能な防水シート4として用いる
ことができる。
用いられるものは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレンビニルアセテートなどのオレフィン系樹脂やオレ
フィン系熱可塑性エラストマーであり、エチレンプロピ
レンゴム(EPR)とポリプロピレン(PP)などのオ
レフィン樹脂とのブレンド物もしくは反応物であり、耐
候性に優れるとともにゴム弾性を有し、かつ熱可塑性で
あることから熱融着が可能な防水シート4として用いる
ことができる。
【0025】防水シート4の厚みとしては、0.8〜
2.5mm程度の厚みのものが用いられる。1.0mm
未満であると強度的に不足し、2.5mmを超える厚み
になると接合部において段差が大きくなり過ぎて外観を
損ねたりシート同士の接合部の浮きなどの問題が発生す
るので好ましくない。
2.5mm程度の厚みのものが用いられる。1.0mm
未満であると強度的に不足し、2.5mmを超える厚み
になると接合部において段差が大きくなり過ぎて外観を
損ねたりシート同士の接合部の浮きなどの問題が発生す
るので好ましくない。
【0026】また、本発明の固定プレート2はステンレ
ス、亜鉛メッキ鋼、などの金属やその他の無機素材、繊
維強化樹脂などからなる径がφ60〜100mm程度の
円形または矩形などのプレート本体5と、その表裏面を
覆う被覆材6からなっており、厚みとしては0.2〜
1.5mmのものが用いられる。厚みが0.2mm未満
であると強度的に不足し、防水シート4が風の負圧など
で浮き上がろうとした時に破壊される可能性がある。
1.5mmを超えると防水シート4上に現れる段差が大
きくなり外観を損ねることなるので好ましくない。
ス、亜鉛メッキ鋼、などの金属やその他の無機素材、繊
維強化樹脂などからなる径がφ60〜100mm程度の
円形または矩形などのプレート本体5と、その表裏面を
覆う被覆材6からなっており、厚みとしては0.2〜
1.5mmのものが用いられる。厚みが0.2mm未満
であると強度的に不足し、防水シート4が風の負圧など
で浮き上がろうとした時に破壊される可能性がある。
1.5mmを超えると防水シート4上に現れる段差が大
きくなり外観を損ねることなるので好ましくない。
【0027】被覆材6として用いられるものとしては、
防水シート4と融着が可能な熱可塑性素材であることが
必要になり、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
ビニルアセテートなどのオレフィン樹脂やそれらを変成
した塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、マレ
イン化エチレンビニルアセテートなどの変成オレフィン
樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマーなどが挙げら
れる。
防水シート4と融着が可能な熱可塑性素材であることが
必要になり、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
ビニルアセテートなどのオレフィン樹脂やそれらを変成
した塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、マレ
イン化エチレンビニルアセテートなどの変成オレフィン
樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマーなどが挙げら
れる。
【0028】またプレート本体5には表裏面を貫く少な
くとも一つの貫通孔7があり、プレート本体5を覆う被
覆材6が貫通孔7に入り込むとともに裏面の被覆材6と
一体になっており、被覆材6をプレート本体5に物理的
・機械的に固定している。このような固定方法によって
金属との接着性に乏しい素材でも十分に強固に固定する
ことができるので、もちろん防水シート4の固定に用い
ることができる。また、被覆材6のプレート本体5への
固定方法として上記には表裏面を完全に被覆して貫通孔
7において両者を一体化する構成を示したが、表面の被
覆材6は防水シート4と融着の役目を果たすことからあ
る程度の面積を必要とするものの、裏面の被覆材6は表
面の被覆材6と貫通孔7において一体化し、被覆材6を
プレート本体5に固定することができる働きをしさえす
ればよく、全面を覆っていなくても図3のように裏面に
張り出し部8を有する形状としても構わない。
くとも一つの貫通孔7があり、プレート本体5を覆う被
覆材6が貫通孔7に入り込むとともに裏面の被覆材6と
一体になっており、被覆材6をプレート本体5に物理的
・機械的に固定している。このような固定方法によって
金属との接着性に乏しい素材でも十分に強固に固定する
ことができるので、もちろん防水シート4の固定に用い
ることができる。また、被覆材6のプレート本体5への
固定方法として上記には表裏面を完全に被覆して貫通孔
7において両者を一体化する構成を示したが、表面の被
覆材6は防水シート4と融着の役目を果たすことからあ
る程度の面積を必要とするものの、裏面の被覆材6は表
面の被覆材6と貫通孔7において一体化し、被覆材6を
プレート本体5に固定することができる働きをしさえす
ればよく、全面を覆っていなくても図3のように裏面に
張り出し部8を有する形状としても構わない。
【0029】このように表面に被覆している部分と裏面
の張り出し部8の間で被覆材6がプレート本体5に機械
的に固定されることになる。
の張り出し部8の間で被覆材6がプレート本体5に機械
的に固定されることになる。
【0030】このような構成を採ることによって、金属
に対する接着性が乏しい素材であってプレート本体5に
強固に固着することができる。金属に対する接着性が乏
しい素材としてオレフィン系熱可塑性エラストマーも挙
げられる。
に対する接着性が乏しい素材であってプレート本体5に
強固に固着することができる。金属に対する接着性が乏
しい素材としてオレフィン系熱可塑性エラストマーも挙
げられる。
【0031】固定プレート2のプレート本体5に設ける
貫通孔7の数や形状は限定されるものではなく図4、図
5にしめすような様々な形状が使用可能である構わな
い。また、プレート本体5の全体を被覆材6で覆った場
合は貫通孔7の部分のみならずプレート本体5の外縁に
おいても表裏の被覆材6をつなげることによって、より
一層被覆材6とプレート本体5との固定強度が高まるこ
とになって好ましい。
貫通孔7の数や形状は限定されるものではなく図4、図
5にしめすような様々な形状が使用可能である構わな
い。また、プレート本体5の全体を被覆材6で覆った場
合は貫通孔7の部分のみならずプレート本体5の外縁に
おいても表裏の被覆材6をつなげることによって、より
一層被覆材6とプレート本体5との固定強度が高まるこ
とになって好ましい。
【0032】
【実施例】次に、本発明防水シートの下地への固定方法
を実施し、防水シートと固定プレートとの接着強度を測
定した。
を実施し、防水シートと固定プレートとの接着強度を測
定した。
【0033】実施例1では防水シートとしてはPPとE
PRのブレンド物であるオレフィン系熱可塑性エラスト
マーからなり、厚み1.5mmのものを用いた。固定プ
レートとしてはプレート本体にステンレス製の厚み0.
8mm、直径がφ90mmの円形のプレートで図2に示
すようなφ10mmの円形の貫通孔が空いているものを
用い、ポリプロピレンからなる1.0mm厚みのシート
をプレート本体の上下に重ねてプレスを用いて積層被覆
し被覆材とした。被覆材は貫通孔の部分で上下がつなが
っている。アンカー部材としては4.5mmφのステン
レスネジとφ6.0mmのナイロンプラグを用いた。
PRのブレンド物であるオレフィン系熱可塑性エラスト
マーからなり、厚み1.5mmのものを用いた。固定プ
レートとしてはプレート本体にステンレス製の厚み0.
8mm、直径がφ90mmの円形のプレートで図2に示
すようなφ10mmの円形の貫通孔が空いているものを
用い、ポリプロピレンからなる1.0mm厚みのシート
をプレート本体の上下に重ねてプレスを用いて積層被覆
し被覆材とした。被覆材は貫通孔の部分で上下がつなが
っている。アンカー部材としては4.5mmφのステン
レスネジとφ6.0mmのナイロンプラグを用いた。
【0034】固定プレートを下地にアンカー部材を用い
て固定し、その上から前記仕様の防水シートを重ね合わ
せ、ハンドライスターを用いて固定プレートと防水シー
トを融着した。
て固定し、その上から前記仕様の防水シートを重ね合わ
せ、ハンドライスターを用いて固定プレートと防水シー
トを融着した。
【0035】冷却し融着が完了した後、防水シートを2
5mm幅にカットして、剥離強度を測定した。測定条件
としては、剥離速度200mm/min、測定温度21
℃であった。
5mm幅にカットして、剥離強度を測定した。測定条件
としては、剥離速度200mm/min、測定温度21
℃であった。
【0036】実施例2としては、防水シートの素材とし
てポリエチレンを用いた以外は実施例1と同じ条件で行
った。
てポリエチレンを用いた以外は実施例1と同じ条件で行
った。
【0037】実施例3としては、被覆材の素材を防水シ
ート同じオレフィン系熱可塑性エラストマーとした以外
は実施例1と同じ条件で行った。
ート同じオレフィン系熱可塑性エラストマーとした以外
は実施例1と同じ条件で行った。
【0038】実施例4としては、被覆材の素材をマレイ
ン化エチレンビニルアセテートとした以外は実施例1と
同じ条件で行った。
ン化エチレンビニルアセテートとした以外は実施例1と
同じ条件で行った。
【0039】比較例、プレート本体として貫通孔を有し
ないものを用い、被覆材をプレート本体の表側のみに被
覆した以外は実施例1と同じ条件で行った。
ないものを用い、被覆材をプレート本体の表側のみに被
覆した以外は実施例1と同じ条件で行った。
【0040】以上の結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1の結果をみてもわかるように、比較例
では被覆材をプレート本体に固定することができず、全
く固定プレートとして用いることができておらず、それ
に対して、実施例1〜4はどの例でもすべて剥離試験は
防水シートの材料破壊となっており、本発明を用いるこ
とによって被覆材が強固にプレート本体に被覆固定でき
ていることがわかる。
では被覆材をプレート本体に固定することができず、全
く固定プレートとして用いることができておらず、それ
に対して、実施例1〜4はどの例でもすべて剥離試験は
防水シートの材料破壊となっており、本発明を用いるこ
とによって被覆材が強固にプレート本体に被覆固定でき
ていることがわかる。
【0043】
【発明の効果】本発明では請求項1によると防水シート
の固定方法において、一つ以上の貫通孔を有したプレー
ト本体と、前記プレート表裏面を覆う被覆材とからな
り、表裏面の被覆材が少なくとも前記プレート本体の貫
通孔の部分でつながった構成からなる固定プレートをア
ンカー部材で下地に固定し、その上に防水シートを敷設
して、防水シートと固定プレートの被覆材を熱融着する
ことを特徴とする。
の固定方法において、一つ以上の貫通孔を有したプレー
ト本体と、前記プレート表裏面を覆う被覆材とからな
り、表裏面の被覆材が少なくとも前記プレート本体の貫
通孔の部分でつながった構成からなる固定プレートをア
ンカー部材で下地に固定し、その上に防水シートを敷設
して、防水シートと固定プレートの被覆材を熱融着する
ことを特徴とする。
【0044】このような構成を採ることによって、防水
シートに大きな貫通孔を開けることなく絶縁工法での防
水を施すことができ、しかも、金属製など接着の困難な
プレートに接着することが困難である素材を防水シート
と被覆材に用いた場合でも、熱融着で強固に固定するこ
とができる。
シートに大きな貫通孔を開けることなく絶縁工法での防
水を施すことができ、しかも、金属製など接着の困難な
プレートに接着することが困難である素材を防水シート
と被覆材に用いた場合でも、熱融着で強固に固定するこ
とができる。
【0045】請求項2では被覆材および防水シートはオ
レフィン系熱可塑性エラストマーを主たる素材としてお
り、耐候性に優れるオレフィン系熱可塑性エラストマー
製の防水シートを用いて強固に熱融着で固定することが
できる。
レフィン系熱可塑性エラストマーを主たる素材としてお
り、耐候性に優れるオレフィン系熱可塑性エラストマー
製の防水シートを用いて強固に熱融着で固定することが
できる。
【0046】請求項3では防水シートを下地へ固定する
際に用いる固定プレートにおいて、プレート本体と該プ
レート本体表裏面を覆う被覆材からなり、プレート本体
は少なくとも一つ以上の貫通孔を有しているとともに、
表裏面の被覆材が少なくとも前記貫通孔の部分でつなが
っていることを特徴とする。
際に用いる固定プレートにおいて、プレート本体と該プ
レート本体表裏面を覆う被覆材からなり、プレート本体
は少なくとも一つ以上の貫通孔を有しているとともに、
表裏面の被覆材が少なくとも前記貫通孔の部分でつなが
っていることを特徴とする。
【0047】このような構成を採ることによって、金属
製など接着の困難なプレート本体に接着の困難な材料の
場合も強固に被覆することができるので、オレフィン系
熱可塑性エラストマーからなる防水シートの固定用とし
て十分な強度をもって使用することができる。
製など接着の困難なプレート本体に接着の困難な材料の
場合も強固に被覆することができるので、オレフィン系
熱可塑性エラストマーからなる防水シートの固定用とし
て十分な強度をもって使用することができる。
【0048】請求項4によると請求項1の防水シート用
固定プレートにおいて被覆材がオレフィン系熱可塑性エ
ラストマーからなっている。
固定プレートにおいて被覆材がオレフィン系熱可塑性エ
ラストマーからなっている。
【0049】被覆材にオレフィン系熱可塑性エラストマ
ーを用いることによって、防水シートにもオレフィン系
熱可塑性エラストマーを用いることができ、固定プレー
トを用いて絶縁工法にて下地に防水シートを強固に熱融
着固定することができる。
ーを用いることによって、防水シートにもオレフィン系
熱可塑性エラストマーを用いることができ、固定プレー
トを用いて絶縁工法にて下地に防水シートを強固に熱融
着固定することができる。
【図1】本発明の防水シートの固定方法を実施したとこ
ろの断面図である。
ろの断面図である。
【図2】固定プレートの断面図である。
【図3】固定プレートの別の形態を示す断面図である。
【図4】プレート本体の別の例を示す平面図である。
【図5】プレート本体の更に別の例を示す平面図であ
る。
る。
1 下地 2 固定プレート 3 アンカー部材 4 防水シート 5 プレート本体 6 被覆材 7 貫通孔
Claims (4)
- 【請求項1】 防水シートの固定方法において、一つ以
上の貫通孔を有したプレート本体と、前記プレート表裏
面を覆う被覆材とからなり、表裏面の被覆材が少なくと
も前記プレート本体の貫通孔の部分でつながった構成か
らなる固定プレートをアンカー部材で下地に固定し、そ
の上に防水シートを敷設して、防水シートと固定プレー
トの被覆材を熱融着することを特徴とする防水シートの
固定方法。 - 【請求項2】 被覆材および防水シートはポリオレフィ
ン樹脂またはオレフィン系熱可塑性エラストマーを主た
る素材とした請求項1記載の防水シートの固定方法。 - 【請求項3】 防水シートを下地へ固定する際に用いる
固定プレートにおいて、プレート本体と該プレート本体
の表裏面を覆う被覆材からなり、プレート本体は少なく
とも一つ以上の貫通孔を有しているとともに、表裏面の
被覆材が少なくとも前記貫通孔の部分でつながっている
ことを特徴とする固定プレート。 - 【請求項4】 被覆材がポリオレフィン樹脂またはオレ
フィン系熱可塑性エラストマーからなる請求項3記載の
固定プレート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10203672A JP2000034807A (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | 防水シートの固定方法および固定プレート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10203672A JP2000034807A (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | 防水シートの固定方法および固定プレート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000034807A true JP2000034807A (ja) | 2000-02-02 |
Family
ID=16477948
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10203672A Pending JP2000034807A (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | 防水シートの固定方法および固定プレート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000034807A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003035013A (ja) * | 2001-07-26 | 2003-02-07 | Mitsuboshi Belting Ltd | 防水シートの固定方法 |
JP2009127421A (ja) * | 2007-11-20 | 2009-06-11 | Ki Seok Choi | 電磁気誘導加熱を用いたシート接合構造 |
JP2014091971A (ja) * | 2012-11-05 | 2014-05-19 | Hokkai Giken Kogyo Kk | 屋根材押さえプレート |
KR101614442B1 (ko) * | 2015-10-08 | 2016-04-22 | 현대산업개발 주식회사 | 하이브리드 방수방근공법을 이용한 유니트박스 녹화시스템 및 이의 시공방법 |
JP2022122026A (ja) * | 2021-02-09 | 2022-08-22 | 栄和化工株式会社 | シート固定具及びシート固定装置並びにシート固定方法 |
-
1998
- 1998-07-17 JP JP10203672A patent/JP2000034807A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003035013A (ja) * | 2001-07-26 | 2003-02-07 | Mitsuboshi Belting Ltd | 防水シートの固定方法 |
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JP7321552B2 (ja) | 2021-02-09 | 2023-08-07 | 栄和化工株式会社 | シート固定具及びシート固定装置並びにシート固定方法 |
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