JP2015100846A - パネル部品の接合方法 - Google Patents

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    • B23K20/1265Non-butt welded joints, e.g. overlap-joints, T-joints or spot welds

Abstract

【課題】 外観品質を損ねることなく、溶接によるひずみの矯正、または摩擦撹拌接合によるバリの除去といった後工程を行う必要が無く、パネル部品の間でずれが発生せず、外観品質や耐食性を損ねることなく、パネル部品同士の接合強度を向上させることができるパネル部品の接合方法を提供する。
【解決手段】 第1のパネル部品10の縁部11の先端側部分を第2のパネル部品20の縁部21より突出させて両縁部11,21同士を重ね合わせ、両縁部11,21を摩擦撹拌接合した後、第1のパネル部品10の折り返し部12で第2のパネル部品20の縁部21を挟み込んで縁部11,21同士をヘム接合するようにした構成としている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、パネル部品の接合方法に関し、詳しくは、パネル部品の縁部同士を接合するパネル部品の接合方法に関する。
自動車のドアやフード(ボンネット)などを構成するアウタパネルおよびインナパネルのような2枚のパネル部品を接合する方法として、いわゆる、ヘム接合する方法が知られている。この方法は、図9に示すように、アウタパネル110の縁部111の先端側部分をインナパネル120の縁部121より突出させて両縁部111,121同士を重ね合せ、次いで、アウタパネル110の縁部111の先端側部分を折り返し、この折り返し部112によりインナパネル120の縁部121を挟み込み、これらの縁部111,121同士を接合するもので、外観品質に優れている。しかしながら、このような接合方法では、ヘム接合は単にインナパネル120の縁部121を挟み込むだけの構造であったため、アウタパネル110とインナパネル120の接合強度は低かった。そのため、接合強度を向上させる目的で、接着剤を併用したり、あるいは、ヘム接合後に、スポット溶接やレーザー溶接を併用することもあった。しかし、アウタパネル110とインナパネル120のヘム接合に際してスポット溶接を併用すると、溶接の打痕により外観品質が低下する不具合があった。これを避けるために、溶接電極の表面状態の管理を頻繁に行う必要があった。しかも、とくに、アウタパネル110とインナパネル120の材質(例えば鉄とアルミ)が異なる場合にスポット溶接を適用した場合には、溶接時に生じる熱がパネル110,120を大きく歪ませるため、後工程で歪の矯正が必要となった。さらには、この場合、パネル110,120の熱膨張率も異なるため、ヘム接合後に実施される塗装の焼き付け工程の際には、熱変形を生じてパネル110,120同士がずれる問題が生じた。このような問題を解消するために、パネル部品をヘム接合したあと、摩擦撹拌接合を施すことが従来より提案されていた。
特許文献1には、インナパネルとアウタパネルをヘム接合した後に、これらの縁部同士を摩擦撹拌接合する方法が開示されている。
また、特許文献2には、一方のパネルの端部で他方のパネルの端部を巻締めしてヘム加工する技術が開示されている。
特開2004−345500号公報 特開2008−105083号公報
特許文献1に記載のヘム接合方法では、インナパネル120の縁部121をアウタパネル110の縁部111の折り返し部112で挟んでヘム接合した後に、インナパネル120の縁部121の折り返し部112(図10および図11参照)上から図示しない摩擦撹拌接合用の工具を回転させながら挿入して摩擦撹拌接合するようにしている。しかしながら、このような方法では、上記工具の抜き跡130である穴部131や、該穴部の周囲に鋭利なバリ132(図10および図11参照)や、上記工具の回転プローブの穿孔跡133が発生した。このような穴部131やバリ132や穿孔跡133は外観上見えてしまうため、通常のヘム接合に比べて外観品質がかなり低くなった。したがって、このような場合には、少なくともバリ132を後加工で取り除く必要があった。
また、特許文献1に記載されている方法では、アウタパネル110とインナパネル120の材質が異なる場合には、摩擦撹拌接合で用いた工具の抜き跡に異種金属界面140(図11参照)が露出し、ここを起点として異種金属接触腐食が発生する欠点があった。このため、使用中に接合強度や外観品質が著しく低下する問題が生じた。
さらに、特許文献1に記載されている方法では、アウタパネルとインナパネルが固定されていない状態でヘム接合が行われるため、アウタパネルを折り曲げる際におけるアウタパネルとインナパネルの位置合わせが容易でなく、アウタパネルとインナパネルが僅かにずれてしまう欠点があった。
他方、特許文献2に記載のヘム接合方法には、アウタパネルの縁部でインナパネルの縁部を巻締めすることにより、両縁部を接合する方法が開示されている。このような方法をパネル部品のヘム接合に適用した場合には、アウタパネルの縁部における巻締めされた範囲(第一形状)と巻締めされていない範囲(第二形状)との間でヘム接合部にかかる応力が不均一となり、アウタパネルの外観品質を損ねる歪が生じる不具合があった。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、パネル部品の接合において、外観品質を損ねることなく、溶接による歪の矯正、または摩擦撹拌接合によって生じるバリの除去といった後工程を行う必要が無く、しかも、パネル部品の間でずれが発生せず、外観品質や耐食性を損ねることなく、パネル部品同士の接合強度を向上させることができるパネル部品の接合方法を提供することにある。
本発明では、上記課題を解決するため、第1のパネル部品の縁部の先端側部分を第2のパネル部品の縁部より突出させて両縁部同士を重ね合わせる第1の工程と、上記第2のパネル部品側から回転する工具を上記両縁部に挿入して上記両縁部を摩擦撹拌接合する第2の工程と、上記第1のパネル部品の縁部の先端側部分を折り返し、この折り返し部により上記第2のパネル部品の縁部を挟み込み、上記第1のパネル部品の縁部と上記第2のパネル部品の縁部をヘム接合する第3の工程とを含むパネル部品の接合方法が提供される。
本発明では、上記工具の回転中心の位置を、上記工具の直径をRとし、上記第2のパネル部品の板厚をtとし、上記第2のパネル部品の端面から上記工具の回転中心までの距離をLとした場合において、L≧(R/2+t)の関係を満たすように設定することが好適である。
本発明では、上記第1のパネル部品の縁部の折り返し部の端面を、上記工具の抜き跡よりもパネル部品中央側に位置させることが好適である。
本発明では、上記第1のパネル部品の縁部の折り返し部を、摩擦撹拌接合によって上記第2のパネル部品の縁部上に生じたバリに接触させることが好適である。
本発明では、上記第1のパネル部品の縁部と上記第2のパネル部品の縁部の間に接着剤を塗布することが好適である。
本発明では、上記第1のパネル部品と上記第2のパネル部品は異種材料であることが好適である。
本発明では、上記第2のパネル部品を、上記第1のパネル部品より硬い材料で形成することが好適である。
本発明に係るパネル部品の接合方法では、第1のパネル部品と第2のパネル部品の縁部同士を重ね合わせ、これら両縁部を摩擦撹拌接合した後、第1のパネル部品の折り返し部で第2のパネル部品の縁部を挟み込んで上記両縁部同士をヘム接合するようにしたことから、従来のヘム接合のみのときと比べて摩擦撹拌接合した分、パネル部品の縁部同士をより強固に接合することができる。このため、ヘム接合において、上記第1のパネル部品を折り曲げる際に、上記第1のパネル部品と上記第2のパネル部品の位置合わせが容易になる。これにより、ヘム接合後においては、第1のパネル部品と第2のパネル部品との間で僅かなずれも生じず、精度の良い部品が得られる。しかも、溶接に比べて摩擦撹拌接合は発熱量が小さいため、摩擦撹拌接合とヘム接合を併用しても、ヘム接合後に生じる歪が小さい。したがって、該歪を矯正する後工程作業の必要もなくなる。さらに、ヘム接合に加えて摩擦撹拌接合をしたことで、パネル部品の接合強度が高くなったため、ヘム接合後に実施される焼き付き工程で熱変形が生じても、パネル部品同士がずれたりすることが無くなる。加えて、ヘム接合時に摩擦撹拌接合部とその近傍で第2のパネル部品の折り返し部にかかる応力はほぼ均一であるため、特許文献1で指摘されるような外観上の品質低下を防ぐことができる。
本発明では、摩擦撹拌接合で用いる工具の回転中心の位置を、上記工具の直径をRとし、上記第2のパネル部品の板厚をtとし、上記第2のパネル部品の端から上記工具の回転中心までの距離をLとした場合において、L≧(R/2+t)の関係を満たすように設定するようにしているので、摩擦撹拌接合の際に、上記工具から第2のパネル部品に大きな負荷がかかっても、該第2のパネル部品の縁部が大きく外側へずれたり変形したりすることがなくなり、健全な摩擦撹拌接合を行うことができる。
本発明では、上記第1のパネル部品の縁部の折り返し部の端面を、摩擦撹拌接合跡よりもパネル部品中央側に位置するようにしたので、摩擦撹拌接合跡を上記第1のパネル部品の折返し部で確実に覆い隠すことができるため、外側から接合跡が見えない良好な外観状態を得ることができる。
本発明では、上記第1のパネル部品の縁部の折り返し部を、摩擦撹拌接合によって上記第2のパネル部品の縁部上に生じたバリに接触させるようにすれば、このバリが上記折り返し部に食い込むので、上記第1のパネル部品の縁部の折り返し部が上記第2のパネル部品の縁部からずれたりせず、パネル部品同士の接合をより確実にすることができる。
本発明では、上記第1のパネル部品の縁部と上記第2のパネル部品の縁部の間に接着剤を塗布するようにすれば、パネル部品同士の接合ひいてはヘム接合の強度を高めることができるとともに、パネル部品間の接着剤により、パネル部品間に雨水等の液体が侵入したりすることを防ぐことができ、高い耐食性を得ることができる。
本発明は、上記第1のパネル部品と上記第2のパネル部品を異種材料とした場合に特に有用であり、このような場合でも上記と同様な効果を得ることができる上に、さらに次のような効果を得ることができる。すなわち、摩擦撹拌接合で用いる工具の抜き跡に生じる異種材料界面は上記第1のパネル部品の縁部の折り返し部で塞がれるので、雨水などの腐食の要因となる液体が付着せず、異種金属接触腐食による接合強度低下や外観品質の低下を防止することができる。
本発明では、上記第2のパネル部品を、上記第1のパネル部品より硬い材料で形成した場合にとくに効果的であり、この場合には、摩擦撹拌接合によって上記第2のパネル部品の縁部上に生じたバリを、上記第1のパネル部品の折り返し部に確実に食い込ませることができるので、パネル部品同士の接合をより強固に確実にすることができる。
本発明に係るパネル部品の接合方法の一実施形態を示すもので、アウタパネルとインナパネルを摩擦撹拌接合している様子を示す断面図である。 本発明に係るパネル部品の接合方法の一実施形態を示すもので、摩擦撹拌接合後に、アウタパネルの縁部とインナパネルの縁部をヘム接合した様子を示す断面図である。 本発明に係るパネル部品の接合方法の一実施形態を示すもので、摩擦撹拌接合後に、アウタパネルの縁部とインナパネルの縁部をヘム接合した様子の要部を拡大して示す断面図である。 本発明に係るパネル部品の接合方法の一実施形態を示し、アウタパネルの縁部の先端側部分をインナパネルの縁部から突出させて両縁部を重ね合わせた様子を示す斜視図である。 本発明に係るパネル部品の接合方法の一実施形態を示し、摩擦撹拌接合後にアウタパネルの縁部の折り返し部によりインナパネルの縁部を挟み込んでヘム接合した様子を示す斜視図である。 本発明に係るパネル部品の接合方法の一実施形態を示し、とくに、アウタパネルとインナパネルとの間に接着剤を塗布する場合を示すもので、(a)はアウタパネルの縁部にインナパネルの縁部を重ね合わせる前に両縁部間に接着剤を塗布した様子を示す断面図、(b)は摩擦撹拌接合前に接着剤によりアウタパネルの縁部にインナパネルの縁部が固定されている様子を示す断面図、(c)はアウタパネルの縁部とインナパネルの縁部を摩擦撹拌接合した後にヘム接合した様子を示す断面図である。 本発明に係るパネル部品の接合方法の一実施形態を示し、とくに摩擦撹拌接合が適用される箇所の一例を示し、(a)はドアの場合を示す概念図、(b)はフードの場合を示す概念図である。 本発明に係るパネル部品の接合方法の他の実施形態を示すもので、摩擦撹拌接合を帯状に行った場合の例を示す斜視図である。 従来のパネル部品の接合方法を示すもので、ヘム接合前の様子を示す斜視図である。 従来のパネル部品の接合方法を示すもので、ヘム接合後に摩擦撹拌接合を施した様子を示す斜視図である。 従来のパネル部品の接合方法を示すもので、摩擦撹拌接合を行った後にバリが外側に露出している様子を示す斜視図である。
以下、本発明に係るパネル部品の接合方法の実施の形態について、図1〜図8を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態に係るパネル部品の接合方法では、アウタパネル(第1のパネル部品)10の縁部11の先端側部分をインナパネル(第2のパネル部品)20の縁部21より突出させて両縁部11,21同士を重ね合わせ、この状態で、摩擦撹拌接合用の工具30を回転させながらインナパネル20の縁部21上から挿入して、該工具30の下端から突設された回転プローブ31をインナパネル20側から両縁部11,21にアウタパネル10に達するまで食い込ませて両縁部11,21を摩擦撹拌接合する(図1参照)、しかる後、アウタパネル10の縁部11の先端側部を折り返し、この折り返し部12によりインナパネル20の縁部21を挟み込み、アウタパネル10の縁部11とインナパネル20の縁部21同士をヘム接合するようにしている(図2および図3参照)。このような接合方法により、従来のヘム接合のみのときと比べて摩擦撹拌接合した分、アウタパネル10とインナパネル20の縁部11,21同士は強固に接合される。このため、ヘム接合において、アウタパネル10の縁部11を折り曲げる際に、該アウタパネル10とインナパネル20の位置合わせが容易になる。これにより、ヘム接合後においては、アウタパネル10とインナパネル20との間で僅かなずれも生じず、精度の良い部品が得られる。しかも、溶接に比べて摩擦撹拌接合は発熱量が小さいため、摩擦撹拌接合とヘム接合を併用しても、ヘム接合後に生じる歪が小さい。したがって、該歪を矯正する後工程作業の必要もなくなる。さらに、ヘム接合に加えて摩擦撹拌接合をしたことで、パネル部品の接合強度が高くなったため、ヘム接合後に実施される焼き付き工程で熱変形が生じても、パネル部品同士がずれたりすることが無くなる。加えて、摩擦撹拌接合部とその近傍でヘム接合部にかかる応力はほぼ均一であるため、外観上の品質が良好である。
さらに本実施形態では、摩擦撹拌接合に使用する工具30の回転中心の位置は、該工具30の直径をRとし、インナパネル20の板厚をtとし、インナパネル20の端面22から工具30の回転中心までの距離をLとした場合において、L≧(R/2+t)の関係を満たすように設定される(図1および図2参照)。これにより、摩擦撹拌接合の際に、工具30からインナパネル20に大きな負荷がかかっても、該インナパネル20の端面22が大きく外側へずれたり変形したりすることがなくなり、健全な摩擦撹拌接合を行うことができる。
すでに従来技術でも説明したように、本実施形態においても摩擦撹拌接合に際して工具30の抜き跡40が形成される(図4および図5参照)。すなわち、本実施形態では、図2〜図4に示すように、インナパネル20の縁部21上に、工具30の抜き跡40である穴部41、バリ42、回転プローブ穿孔跡43が形成され、外部に露呈される。そこで、本実施形態では、アウタパネル10の縁部11の折り返し部12の端面13を、インナパネル20の縁部21上の抜き跡40よりもパネル部品中央側Aに位置するようにしたので(図2参照)、抜き跡40(図3参照)をアウタパネル10の折返し部12で確実に覆い隠すことができ、外側からこの抜き跡40が見えない良好な外観状態を得ることができる。
さらにまた、本実施形態では、アウタパネル10の縁部11の折り返し部12が、摩擦撹拌接合によってインナパネル20の縁部21上に生じたバリ42(好ましくは、ナリ42すべて)に接触し、これらのバリ42がアウタパネル10の折り返し部12に食い込むようにしている(図2〜図5参照)。これにより、アウタパネル10の縁部11の折り返し部12がインナパネル20の縁部21からずれたりしなくなるので、パネル10,20同士の接合をより強固に確実にすることができる。
また、本実施形態では、アウタパネル10の縁部11にインナパネル20の縁部21を重ねるに際して、両縁部11,21間に接着剤50を塗布するようにすれば(図6参照)、パネル10,20同士の接合ひいてはヘム接合の強度を高めることができるとともに、この接着剤50により、パネル10,20間に雨水等の液体が侵入したりすることを防ぐことができ、高い耐食性を得ることができる。図6(a)はアウタパネルの縁部にインナパネル20の縁部を重ね合わせる前に両縁部間に接着剤50を塗布した様子を示し、(b)は摩擦撹拌接合前に接着剤50によりアウタパネル10の縁部11にインナパネル20の縁部21が固定されている様子を示し、(c)は摩擦撹拌接合後にヘム接合した様子を示している。
なお、本発明はパネル部品が異種材料のものである場合にも最適であり、例えば、インナパネル20を炭素繊維強化樹脂で形成した場合でも、ヘム接合後はアウタパネル10の縁部11の折り返し部12によって上記したような摩擦撹拌接合における抜き跡40のバリ42等が覆われ、外部から見えない良好な外観を得ることができる。しかも、この場合、抜き跡40に生じる異種材料界面60(図2および図3参照)もアウタパネル10の縁部11の折り返し部12によって同時に塞がれるので、腐食の要因となる雨水などの腐食の要因となる液体が該界面に付着しにくくなり、異種金属接触腐食による接合強度低下や外観品質の低下を防止することができる。
また、本実施形態では、ヘム接合後に塗装の焼き付けを行う場合、摩擦撹拌接合により予めアウタパネル10とインナパネル20の縁部11,21同士が強固に接合されていることから、熱変形によるアウタパネル10とインナパネル20間にずれが発生することが防止される。
本実施形態では、インナパネル20をアウタパネル10より硬い材料で形成した場合には、摩擦撹拌接合の際にインナパネル20に発生したバリ41を、ヘム接合の際に、アウタパネル10の折り返し部12に確実に食い込ませることができる。しかも、このとき、バリ41がアンカー効果を果たし、アウタパネル10とインナパネル20の接合強度をより増大させることができ、アウタパネル10とインナパネル20のパネル同士がずれたりするのをさらに確実に防止することができる。
本実施形態で摩擦撹拌接合を適用する箇所としては、図7(a)にフロントドア70の場合が、(b)にフード71の場合がそれぞれ黒丸で示されている。同図において、フロントドア70の場合はその前方縁部で2か所、後方縁部で4か所、フード71の場合は前後縁部ともに2か所となっているが、これに限らないことは言うまでもない。
本実施形態では、図6にも示したように、摩擦撹拌接合を点状に実施したが、本発明はこれに限らず、図8に示すように、帯状に実施しても良く、すでに上記したような同様の効果を得ることができる。摩擦撹拌接合をとくに帯状とすることで、同じ範囲に複数の点接合を行う場合よりも接合面積を広げることができる。そのため、パネル部品同士の接合後の強度および剛性をさらに大幅に向上させることができる。図8には、摩擦撹拌接合による帯状の接合跡44が示されている。
本発明では、第1のパネル部品および第2のパネル部品の材質は、金属に限定されず、炭素繊維強化樹脂やその他の樹脂、さらに、パネル部品として用いることができるものであれば何でもよく、とくに限定されない。
本発明では、摩擦撹拌接合を採用したが、これに限らず、摩擦撹拌接合に類する接合方法であっても勿論良い。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
10 アウタパネル(第1のパネル部品)
11 縁部
12 折り返し部
13 端面
20 インナパネル(第2のパネル部品)
21 縁部
22 端面
30 工具
31 回転プローブ
40 抜き跡
41 穴部
42 バリ
43 回転プローブ穿孔跡
44 接合跡
50 接着剤
60 異種材料界面
70 フロントドア
71 フード
110 アウタパネル(第1のパネル部品)
111 縁部
112 折り返し部
120 インナパネル(第2のパネル部品)
121 縁部
130 抜き跡
131 穴部
132 バリ
133 穿孔跡
140 異種金属界面
t インナパネル20の板厚
R 工具30の直径

Claims (8)

  1. 第1のパネル部品の縁部の先端側部分を第2のパネル部品の縁部より突出させて両縁部同志を重ね合わせる第1の工程と、
    上記第2のパネル部品側から回転する工具を挿入して上記両縁部を摩擦撹拌接合する第2の工程と、
    上記第1のパネル部品の縁部の先端側部分を折り返し、この折り返し部により上記第2のパネル部品の縁部を挟み込み、上記第1のパネル部品の縁部と上記第2のパネル部品の縁部をヘム接合する第3の工程とを含むことを特徴とするパネル部品の接合方法。
  2. 上記工具の回転中心の位置は、上記工具の直径をRとし、上記第2のパネル部品の板厚をtとし、上記第2のパネル部品の端から上記工具の回転中心までの距離をLとした場合において、L≧(R/2+t)の関係を満たすように設定されることを特徴とする請求項1に記載のパネル部品の接合方法。
  3. 上記第1のパネル部品の縁部の折り返し部の端面は、上記工具の抜き跡よりもパネル部品中央側に位置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパネル部品の接合方法。
  4. 上記第1のパネル部品の縁部の折り返し部は、摩擦撹拌接合によって上記第2のパネル部品の縁部上に生じたバリに接触することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のパネル部品の接合方法。
  5. 上記第1のパネル部品の縁部の折り返し部は、摩擦撹拌接合によって上記第2のパネル部品の縁部上に生じたバリすべてに接触することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のパネル部品の接合方法。
  6. 上記第1のパネル部品の縁部と上記第2のパネル部品の縁部の間に接着剤を塗布することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のパネル部品の接合方法。
  7. 上記第1のパネル部品と上記第2のパネル部品は異種材料であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のパネル部品の接合方法。
  8. 上記第2のパネル部品を、上記第1のパネル部品より硬い材料で形成することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のパネル部品の接合方法。
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