JP6414327B2 - 接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属部材同士を摩擦攪拌接合する接合方法に関する。
特許文献1,2には、金属部材同士を正面視T字状に突き合わせ、突合せ部を摩擦攪拌接合する技術が開示されている。当該従来技術は、第二金属部材の端部を、第一金属部材の裏面に形成された凹溝に挿入した後、第一金属部材の表面側から回転ツールを挿入して突合せ部を摩擦攪拌接合するというものである。
また、特許文献3には、第一金属部材と第二金属部材とを重ね合せて、第一金属部材の表面と第二金属部材の端面とで構成された内隅に溶接を施す接合方法が開示されている。
特許第3947271号公報 特許第4056587号公報 特開2002−144064号公報
特許文献1,2に係る技術では、第二金属部材を第一金属部材の凹溝に挿入する形態であるため、摩擦攪拌接合時に第二金属部材の長手方向に金属部材同士の位置がずれるという問題がある。また、摩擦攪拌接合時に、第一金属部材が第二金属部材に対して浮き上がるように離間すると、接合欠陥の原因になるおそれがある。また、従来技術であると、摩擦攪拌接合時の摩擦熱によって第一金属部材の表面側(回転ツールを挿入する面側)が凹となるように(第一金属部材の先端側が第二金属部材から離間するように)変形するおそれがある。
また、特許文献3に係る技術であると、溶接部の強度が低いため、第一金属部材と第二金属部材が分離するおそれがある。
このような観点から、本発明は、摩擦攪拌接合中に金属部材同士の位置がずれること及び金属部材同士が離間することを防ぎ、さらには、金属部材の変形を是正することができる接合方法を提供することを課題とする。また、本発明は、接合強度が高い接合方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために本発明は、板状の第一金属部材の平坦な裏面と板状の第二金属部材の平坦な端面とを正面視T字状に突き合わせて突合せ部を形成する突合せ工程と、前記第一金属部材の裏面と前記第二金属部材の第一側面とで形成される第一内と、前記第一金属部材の裏面と前記第二金属部材の第二側面とで形成される第二内隅に対してレーザー溶接を施す溶接工程と、前記第一金属部材の裏面の反対側となる表面側から前記第一金属部材に回転ツールの攪拌ピンを挿入し、前記回転ツールを前記突合せ部に沿って移動させて、前記攪拌ピンを前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記突合せ部を摩擦攪拌接合する摩擦攪拌工程と、を含み、前記第一金属部材及び前記第二金属部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなり、前記摩擦攪拌工程では、前記回転ツールのショルダ部を前記第一金属部材の表面に押し込みながら前記突合せ部を摩擦攪拌接合することを特徴とする。
かかる接合方法によれば、溶接工程を行っているので、摩擦攪拌工程時における金属部材同士の位置ずれや離間を防ぐことができる。これにより、金属部材の位置ずれや離間に伴う接合不良の発生を防ぐことができる。また、溶接時の溶接熱によって第一金属部材の裏面側が凹となるように変形するが、摩擦攪拌接合時の摩擦熱によって当該変形を是正することができる。また、回転ツールのショルダ部を金属部材に押し込んでいるので、バリの発生を少なくすることができる。なお、ショルダ部の押し込み量を小さくすると、塑性化領域の凹溝が浅くなるので、第一金属部材の表面をきれいに仕上げることができる。
また、本発明は、板状の第一金属部材の平坦な裏面と板状の第二金属部材の平坦な端面とを突き合わせて突合せ部を形成する突合せ工程と、前記第一金属部材の裏面と前記第二金属部材の側面とで形成される内隅に対してレーザー溶接を施す溶接工程と、前記第一金属部材の裏面の反対側となる表面側から前記第一金属部材に回転ツールの攪拌ピンを挿入し、前記回転ツールを前記突合せ部に沿って移動させて、前記攪拌ピンのみを前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記突合せ部を摩擦攪拌接合する摩擦攪拌工程と、を含み、前記第一金属部材及び前記第二金属部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなることを特徴とする。
かかる接合方法によれば、溶接工程を行っているので、摩擦攪拌工程時における金属部材同士の位置ずれや離間を防ぐことができる。これにより、金属部材の位置ずれや離間に伴う接合不良の発生を防ぐことができる。また、溶接時の溶接熱によって第一金属部材の裏面側が凹となるように変形するが、摩擦攪拌接合時の摩擦熱によって当該変形を是正することができる。また、回転ツールの攪拌ピンのみを金属部材に接触させているので、塑性化領域の幅を狭くすることができる。塑性化領域の幅を狭くすることができれば、第二金属部材の板厚が小さい場合に有利となる。また、回転ツールの攪拌ピンのみを金属部材に接触させることにより、摩擦攪拌装置に大きな負荷がかからない状態で深い位置まで摩擦攪拌できるため、第一金属部材の板厚が大きい場合に有利となる。
また、本発明は、板状の第一金属部材の端面と板状の第三金属部材の端面とを突き合せて第一突合せ部を形成するとともに、前記第一金属部材の平坦な裏面及び前記第三金属部材の平坦な裏面と第二金属部材の平坦な端面とを突き合わせて第二突合せ部を形成する突合せ工程と、前記第一金属部材の裏面と前記第二金属部材の側面とで形成された内隅にレーザー溶接を施すとともに、前記第三金属部材の裏面と前記第二金属部材の側面とで形成された内隅にレーザー溶接を施す溶接工程と、前記第一金属部材の裏面の反対側となる表面側及び前記第三金属部材の裏面の反対側となる表面側から前記第一突合せ部に回転ツールの攪拌ピンを挿入し、前記回転ツールを第一突合せ部に沿って移動させて、前記攪拌ピンを前記第一金属部材、前記第二金属部材及び前記第三金属部材の全てに接触させた状態で前記第一突合せ部及び前記第二突合せ部を摩擦攪拌接合する摩擦攪拌工程と、を含み、前記摩擦攪拌工程では、前記回転ツールのショルダ部を前記第一金属部材の表面及び前記第三金属部材の表面に押し込みながら前記第一突合せ部及び前記第二突合せ部を摩擦攪拌接合することを特徴とする。
かかる接合方法によれば、溶接工程を行っているので、摩擦攪拌工程時における金属部材同士の位置ずれや離間を防ぐことができる。これにより、金属部材の位置ずれや離間に伴う接合不良の発生を防ぐことができる。また、溶接時の溶接熱によって第一金属部材及び第三金属部材の裏面側が凹となるように変形するが、摩擦攪拌接合時の摩擦熱によって当該変形を是正することができる。また、回転ツールのショルダ部を金属部材に押し込んでいるので、バリの発生を少なくすることができる。なお、ショルダ部の押し込み量を小さくすることで、塑性化領域の凹溝が浅くなるので、第一金属部材及び第三金属部材の表面をきれいに仕上げることができる。
また、本発明は、板状の第一金属部材の端面と板状の第三金属部材の端面とを突き合せて第一突合せ部を形成するとともに、前記第一金属部材の平坦な裏面及び前記第三金属部材の平坦な裏面と第二金属部材の平坦な端面とを突き合わせて第二突合せ部を形成する突合せ工程と、前記第一金属部材の裏面と前記第二金属部材の側面とで形成された内隅にレーザー溶接を施すとともに、前記第三金属部材の裏面と前記第二金属部材の側面とで形成された内隅にレーザー溶接を施す溶接工程と、前記第一金属部材の裏面の反対側となる表面側及び前記第三金属部材の裏面の反対側となる表面側から前記第一突合せ部に回転ツールの攪拌ピンを挿入し、前記回転ツールを前記第一突合せ部に沿って移動させて、前記攪拌ピンのみを前記第一金属部材、前記第二金属部材及び前記第三金属部材の全てに接触させた状態で前記第一突合せ部及び前記第二突合せ部を摩擦攪拌接合する摩擦攪拌工程と、を含むことを特徴とする。
かかる接合方法によれば、溶接工程を行っているので、摩擦攪拌工程時における金属部材同士の位置ずれや離間を防ぐことができる。これにより、金属部材の位置ずれや離間に伴う接合不良の発生を防ぐことができる。また、溶接時の溶接熱によって第一金属部材及び第三金属部材の裏面側が凹となるように変形するが、摩擦攪拌接合時の摩擦熱によって当該変形を是正することができる。また、回転ツールの攪拌ピンのみを金属部材に接触させているので、塑性化領域の幅を狭くすることができる。塑性化領域の幅を狭くすることができれば、第二金属部材の板厚が小さい場合に有利となる。また、摩擦攪拌装置に大きな負荷がかからない状態で深い位置まで摩擦攪拌できるため、第一金属部材及び第三金属部材の板厚が大きい場合に有利となる。
また、前記溶接工程では、前記内隅に1パスで連続して肉盛溶接を施すことが好ましい。また、前記溶接工程では、前記内隅に間をあけて断続的に肉盛溶接を施すことが好ましい。また、前記溶接工程では、溶加材を供給することが好ましい。かかる接合方法によれば、内隅を確実に接合することができる。
また、前記摩擦攪拌工程では、前記第二金属部材の両側に一対の架台を配置し、前記架台のうち、前記内隅に対向する部位に面取り部を形成することが好ましい。
かかる接合方法によれば、内隅に形成される溶接金属と架台とが接触するのを回避できるため、架台に金属部材を好適に配置することができる。
また、本発明は、板状の第一金属部材の平坦な表面と板状の第二金属部材の平坦な裏面とを重ね合わせて重合部を形成する重ね合せ工程と、前記第一金属部材の端面と前記第二金属部材の裏面とで形成される内隅をレーザー溶接するとともに、前記第一金属部材の表面と前記第二金属部材の端面とで形成される内隅をレーザー溶接する溶接工程と、攪拌ピンとショルダ部とを備える回転ツールを前記第二金属部材の裏面とは反対側の表面側から挿入し、前記攪拌ピンを前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って前記回転ツールを相対移動させて前記重合部を摩擦攪拌接合する第一の本接合工程と、を含み、前記第一の本接合工程では、前記回転ツールの前記ショルダ部を前記第二金属部材の表面に押し込みながら摩擦攪拌接合を行うことを特徴とする。
かかる方法によれば、重合部に対して溶接と摩擦攪拌接合とを行っているので、重合部の接合強度を高めることができる。また、溶接工程を行うことにより、第一の本接合工程時における第一金属部材及び第二金属部材の位置ずれを防ぐことができる。また、ショルダ部を第二金属部材に押し込むことにより、バリの発生を抑制することができる。
また、本発明は、板状の第一金属部材の平坦な表面と板状の第二金属部材の平坦な裏面とを重ね合わせて重合部を形成する重ね合せ工程と、前記第一金属部材の端面と前記第二金属部材の裏面とで形成される内隅をレーザー溶接するとともに、前記第一金属部材の表面と前記第二金属部材の端面とで形成される内隅をレーザー溶接する溶接工程と、攪拌ピンを備える回転ツールを前記第二金属部材の裏面とは反対側の表面側から挿入し、前記攪拌ピンのみを前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って前記回転ツールを相対移動させて前記重合部を摩擦攪拌接合する第一の本接合工程と、を含むことを特徴とする。
かかる方法によれば、かかる方法によれば、重合部に対して溶接と摩擦攪拌接合とを行っているので、重合部の接合強度を高めることができる。また、溶接工程を行うことにより、第一の本接合工程時における第一金属部材及び第二金属部材の位置ずれを防ぐことができる。また、回転ツールの攪拌ピンのみを接触させて第一の本接合工程を行うことにより、摩擦攪拌装置に大きな負荷をかけずに、深い位置まで摩擦攪拌を行うことができる。
また、攪拌ピンとショルダ部とを備える回転ツールを前記第一金属部材の表面とは反対の裏面側から挿入し、当該回転ツールの前記攪拌ピンを前記第一金属部材のみ、又は、前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って当該回転ツールを相対移動させて前記重合部を摩擦攪拌接合する第二の本接合工程と、を含み、前記第二の本接合工程では、当該回転ツールのショルダ部を前記第一金属部材の裏面に押し込みながら摩擦攪拌を行うとともに、前記第一の本接合工程の塑性化領域と前記第二の本接合工程の塑性化領域とを重複させることが好ましい。
また、攪拌ピンを備える回転ツールを前記第一金属部材の表面とは反対の裏面側から挿入し、当該回転ツールの攪拌ピンのみを前記第一金属部材のみ、又は、前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って当該回転ツールを相対移動させて前記重合部を摩擦攪拌接合する第二の本接合工程と、を含み
記第二の本接合工程では、前記第一の本接合工程の塑性化領域と前記第二の本接合工程の塑性化領域とを重複させることが好ましい。
かかる方法によれば、第一金属部材の裏面側からも摩擦攪拌を施しているので接合強度をより高めることができるとともに、バランス良く接合することができる。
また、本発明は、板状の第一金属部材の平坦な表面と板状の第二金属部材の平坦な裏面とを重ね合わせて重合部を形成する重ね合せ工程と、前記第一金属部材の端面と前記第二金属部材の裏面とで形成される内隅をレーザー溶接するとともに、前記第一金属部材の表面と前記第二金属部材の端面とで形成される内隅をレーザー溶接する溶接工程と、一対のショルダ部と前記ショルダ部間を連結する攪拌ピンとを備えるボビン回転ツールを前記重合部に沿って相対移動させて重合部を摩擦攪拌接合する本接合工程と、前記本接合工程で前記第一金属部材の裏面及び前記第二金属部材の表面に発生したバリをそれぞれ切除するバリ切除工程と、を含み、前記攪拌ピンの外周面には螺旋溝が形成されており、かつ、前記攪拌ピンは軸状部材であり円柱状を呈し、前記本接合工程では、一対の前記ショルダ部を前記第一金属部材及び前記第二金属部材のそれぞれに接触させた状態で摩擦攪拌を行うことを特徴とする。
かかる方法によれば、重合部に対して溶接と摩擦攪拌接合とを行っているので、重合部の接合強度を高めることができる。また、溶接工程を行うことにより、本接合工程時における第一金属部材及び第二金属部材の位置ずれを防ぐことができる。また、ボビン回転ツールを用いて本接合工程を行うことにより、第一金属部材及び第二金属部材の板厚方向の全体を1パスで接合することができる。
また、前記溶接工程では、前記内隅に1パスで連続して肉盛溶接を施すことが好ましい。また、前記溶接工程では、前記内隅に間をあけて断続的に肉盛溶接を施すことが好ましい。また前記溶接工程では、溶加材を供給することが好ましい。かかる接合方法によれば、内隅を確実に接合することができる。
本発明に係る接合方法によれば、摩擦攪拌接合中における金属部材同士の位置ずれや金属部材同士が離間することを防ぐことができる。また、本発明に係る接合方法によれば、金属部材の変形を是正することができる。また、本発明に係る接合方法によれば、接合強度を高めることができる。
本発明の第一実施形態に係る接合方法を示す斜視図であり、(a)は突合せ工程を示し、(b)は溶接工程を示す。 第一実施形態に係る接合方法の摩擦攪拌工程を示す断面図であり、(a)は接合前を示し、(b)は接合中を示す。 本発明の第二実施形態に係る接合方法の摩擦攪拌工程を示す断面図である。 本発明の第三実施形態に係る接合方法を示す図であり、(a)は溶接工程を示す斜視図であり、(b)は摩擦攪拌工程を示す断面図である。 本発明の第四実施形態に係る接合方法を示す斜視図であり(a)は突合せ工程を示し、(b)は溶接工程を示す。 第四実施形態に係る接合方法の摩擦攪拌工程を示す断面図であり、(a)は接合前を示し、(b)は接合中を示す。 第五実施形態に係る接合方法の摩擦攪拌工程を示す断面図であり、(a)は接合前を示し、(b)は接合中を示す。 第六実施形態に係る接合方法を示す斜視図であって、(a)は溶接工程であり、(b)はタブ材接合工程を示す。 第六実施形態に係る接合方法の第一の本接合工程を示す図であって、(a)は斜視図であり、(b)は断面図である。 第六実施形態に係る接合方法の第二の本接合工程を示す断面図である。 第七実施形態に係る接合方法の第一の本接合工程を示す図であって、(a)は斜視図であり、(b)は断面図である。 第七実施形態に係る接合方法の第二の本接合工程を示す断面図である。 第八実施形態に係る接合方法のボビンツールを示す斜視図である。 第八実施形態に係る接合方法の本接合工程を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は断面図である。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態に係る接合方法について図面を参照して詳細に説明する。図1の(a)に示すように、本実施形態に係る接合方法では、第一金属部材1と第二金属部材2とを正面視T字状に突合せて摩擦攪拌により接合する。
第一金属部材1及び第二金属部材2は、いずれも板状を呈する。第一金属部材1及び第二金属部材2の板厚は、異なるように形成してもよいが、本実施形態では同一である。第一金属部材1及び第二金属部材2は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金、 マグネシウム、マグネシウム合金等の摩擦攪拌可能な金属から適宜選択される。
本実施形態に係る接合方法では、突合せ工程と、溶接工程と、摩擦攪拌工程とを行う。突合せ工程は、図1の(a)示すように、第一金属部材1の裏面1aと第二金属部材2の端面2cとを突き合わせて突合せ部Jを形成する工程である。
溶接工程は、図1の(b)に示すように、各内隅に溶接を施して接合する工程である。溶接工程は、第一金属部材1の裏面1aと第二金属部材2の第一側面2aとで形成される第一内隅と、第一金属部材1の裏面1aと第二金属部材2の第二側面2bとで形成される第二内隅に溶接を施す。溶接の種類は特に制限されないが、本実施形態に係る溶接工程では、レーザー溶接、TIG溶接又はMIG溶接等の肉盛溶接を行って溶接金属3,3を形成する。溶加材は必要に応じて適宜供給すればよい。溶接工程では、本実施形態のように間をあけずに1パスで連続的に行ってもよいし、一の内隅に対する溶接金属3が間をあけて形成されるように断続的に行ってもよい。溶接工程後は、図1の(b)に示すように、熱収縮により第一金属部材1の裏面1a側が凹となるように(第一金属部材1の先端側が第二金属部材2に近接するように)反って変形する。なお、溶接工程は、第一内隅及び第二内隅の少なくとも一方に行えばよいが、両方に溶接を行うことでバランス良く接合することができる。
摩擦攪拌工程は、図2の(a)及び(b)に示すように、突合せ部Jに対して摩擦攪拌接合を行う工程である。図2の(a)に示すように、摩擦攪拌工程では、まず、架台4,4に第一金属部材1及び第二金属部材2を配置する。より詳しくは、摩擦攪拌工程では、離間して配置された架台4,4の間に第二金属部材2を挿入して、架台4,4に第一金属部材1の裏面1aを当接させる。架台4,4は、いずれも直方体を呈する。架台4,4のうち、各内隅に対向する部位に面取り部4a,4aが形成されている。面取り部4aの形状は、溶接金属3に当接しないように適宜形成すればよく、本実施形態ではC面取り形状になっている。
次に、図2の(b)に示すように、第一金属部材1の表面1bから回転ツールFを挿入して、突合せ部Jに沿って摩擦攪拌接合を行う。回転ツールFは、連結部F1と、攪拌ピンF2とで構成されている。回転ツールFは、例えば工具鋼で形成されている。連結部F1は、図示しない摩擦攪拌装置の回転軸に連結される部位である。連結部F1は円柱状を呈し、ボルトが締結されるネジ孔が形成されている。
攪拌ピンF2は、連結部F1から垂下しており、連結部F1と同軸になっている。攪拌ピンF2は連結部F1から離間するにつれて先細りになっている。攪拌ピンF2の長さは、第一金属部材1の板厚よりも大きくなっている。攪拌ピンF2の外周面には螺旋溝F3が刻設されている。本実施形態では、回転ツールFを右回転させるため、螺旋溝F3は、基端から先端に向かうにつれて左回りに形成されている。言い換えると、螺旋溝F3は、螺旋溝F3を基端から先端に向けてなぞると上から見て左回りに形成されている。
なお、回転ツールFを左回転させる場合は、螺旋溝F3を基端から先端に向かうにつれて右回りに形成することが好ましい。言い換えると、この場合の螺旋溝F3は、螺旋溝F3を基端から先端に向けてなぞると上から見て右回りに形成されている。螺旋溝F3をこのように設定することで、摩擦攪拌の際に塑性流動化した金属が螺旋溝F3によって攪拌ピンF2の先端側に導かれる。これにより、第一金属部材1の外部に溢れ出る金属の量を少なくすることができる。
図2の(b)に示すように、回転ツールFを用いて摩擦攪拌接合をする際には、第一金属部材1に回転した攪拌ピンF2のみを挿入し、第一金属部材1と連結部F1とは離間させつつ移動させる。言い換えると、攪拌ピンF2の基端部は露出させた状態で突合せ部Jをなぞるようにして摩擦攪拌接合を行う。回転ツールFの移動軌跡には摩擦攪拌された金属が硬化することにより塑性化領域Wが形成される。
回転ツールFの挿入深さは、攪拌ピンF2の先端が突合せ部Jに達するように設定することが好ましい。つまり、回転ツールFを第一金属部材1及び第二金属部材2に接触させて摩擦攪拌接合を行うことが好ましい。攪拌ピンF2の先端が、突合せ部Jに達しないように設定する場合、つまり、攪拌ピンF2を第一金属部材1のみに接触させる場合は、第一金属部材1と攪拌ピンF2との摩擦熱によって突合せ部Jの周囲の金属が塑性流動化して第一金属部材1と第二金属部材2とが接合するようにする。
なお、摩擦攪拌工程が終了したら、第一金属部材1の表面1bに発生したバリを除去するバリ除去工程を行うことが好ましい。これにより、第一金属部材1の表面1bをきれいに仕上げることができる。
以上説明した本実施形態に係る接合方法によれば、内隅に溶接を行っているので、摩擦攪拌工程時における第一金属部材1及び第二金属部材2同士の位置ずれや離間を防ぐことができる。これにより、第一金属部材1及び第二金属部材2の位置ずれや離間に伴う接合不良の発生を防ぐことができる。また、溶接時の溶接熱によって第一金属部材1の裏面1a側が凹となるように変形するが、摩擦攪拌接合時の摩擦熱によって当該変形を是正することができる。
また、溶接工程における溶接の種類は特に制限されないが、本実施形態のようにレーザー溶接、TIG溶接又はMIG溶接を行うことで、内隅を容易にかつ確実に溶接することができる。
また、本実施形態の架台4,4は、内隅に対向する部位に面取り部4a,4aが形成されている。第一金属部材1及び第二金属部材2を架台4に配置するときに、溶接金属3と架台4とが干渉して第一金属部材1及び第二金属部材2が架台4から浮き上がってしまうおそれがあるが、本実施形態によれば、溶接金属3,3と架台4とが干渉するのを防ぐことができる。
また、本実施形態の摩擦攪拌工程では、回転ツールFを用いて、攪拌ピンF2のみを第一金属部材1及び第二金属部材2(又は第一金属部材1のみ)に接触させた状態で摩擦攪拌接合を行っているので、摩擦攪拌装置に大きな負荷がかからない状態で、深い位置まで摩擦攪拌接合を行うことができる。したがって、回転ツールFは、第一金属部材1の板厚が大きい場合に特に有利である。また、回転ツールFは、ショルダ部を押し込む場合と比べて塑性化領域Wの幅を小さくできるため、第二金属部材2の板厚が薄い場合にも有利である。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る接合方法について説明する。図3に示すように、第二実施形態に係る接合方法は、回転ツールGを用いる点で第一実施形態と相違する。第二実施形態に係る接合方法では、突合せ工程と、溶接工程と、摩擦攪拌工程とを行う。突合せ工程及び溶接工程は、第一実施形態と同一であるため説明を省略する。
回転ツールGは、ショルダ部G1と、ショルダ部G1から垂下する攪拌ピンG2とで構成されている。攪拌ピンG2の外周面には、螺旋溝が刻設されている。摩擦攪拌工程では、回転ツールGを第一金属部材1の表面1bに挿入しつつ突合せ部Jに沿って移動させる。また、摩擦攪拌工程では、ショルダ部G1の下端面を第一金属部材1に数ミリ程度押し込んで摩擦攪拌を行う。攪拌ピンG2の挿入深さは、突合せ部Jが摩擦攪拌接合可能であれば特に制限されないが、本実施形態のように攪拌ピンG2の先端が突合せ部Jに達するように設定することが好ましい。つまり、回転ツールGを第一金属部材1及び第二金属部材2に接触させて摩擦攪拌接合を行うことが好ましい。
攪拌ピンG2の先端が、突合せ部Jに達しないように設定する場合、つまり、攪拌ピンG2が第一金属部材1のみと接触する場合は、第一金属部材1と攪拌ピンG2との摩擦熱によって突合せ部Jの周囲の金属が塑性流動化して第一金属部材1と第二金属部材2とが接合するようにする。
以上説明した第二実施形態に係る接合方法によれば、第一実施形態と略同等の効果を得ることができる。また、ショルダ部G1を第一金属部材1の表面1bに押し込んでいるので塑性流動材がショルダ部G1で押さえられ、バリを少なくすることができる。また、回転ツールGの押し込み量を小さくすると、塑性化領域Wによって表面1bに発生する凹溝を小さくすることができるため、表面処理等が容易になり、第一金属部材1の表面1bをきれいに仕上げることができる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態に係る接合方法について説明する。図4(a)及び(b)に示すように、第三実施形態に係る接合方法は、第一金属部材1Aの厚さ及び回転ツールGを用いる点で第一実施形態と相違する。第一金属部材1Aは、第一実施形態と比べて1/3程度の厚さになっている。したがって、溶接工程では、熱収縮によって第一金属部材1Aの裏面1aが凹となるように(第一金属部材1Aの先端側が第二金属部材2に近接するように)第一実施形態と比べて大きく変形する。
摩擦攪拌工程は、第二実施形態に係る摩擦攪拌工程と同一である。つまり、摩擦攪拌工程では、回転ツールGを第一金属部材1Aの表面1bから挿入して突合せ部Jに沿って回転ツールGを移動させる。
以上説明した第三実施形態に係る接合方法でも、第一実施形態と略同等の効果を得ることができる。特に、本実施形態のように第一金属部材1Aの板厚が薄く、溶接工程における変形が大きい場合は、第一金属部材1Aが大きく変形する。このような場合は、回転ツールGを用いてショルダ部G1を第一金属部材1Aに接触させつつ摩擦攪拌接合を行うことで入熱量が大きくなるため、溶接工程で発生した反りを是正することができる。これにより、第一金属部材1Aに発生した反りを是正して、第一金属部材1Aを平坦にすることができる。摩擦攪拌工程では、ショルダ部G1の外径、回転ツールGの送り速度、若しくは、回転ツールGの回転数等を適宜設定して入熱量をコントロールし、摩擦攪拌工程後に第一金属部材1A(1)が平坦になるようにすることが好ましい。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態に係る接合方法について説明する。図5の(a)及び(b)に示すように、第四実施形態に係る接合方法では、第一金属部材21、第二金属部材22及び第三金属部材23を正面視T字状に突き合わせて接合する点で第一実施形態と相違する。
第四実施形態に係る接合方法では、突合せ工程と、溶接工程と、摩擦攪拌工程とを行う。突合せ工程では、第一金属部材21の端面21cと第三金属部材23の端面23cとを突き合わせて第一突合せ部J1を形成する。また、突合せ工程では、突合せ部J1に第二金属部材22の端面22cを突き合わせて第二突合せ部J2を形成する。つまり、第一金属部材21の裏面21a及び第三金属部材23の裏面23aに対して、第二金属部材22の端面22cを突き合わせる。
溶接工程は、図5の(b)に示すように、第一金属部材21の裏面21aと第二金属部材22の第一側面22aとの第一内隅に溶接を施す工程である。また、溶接工程は、第三金属部材23の裏面23aと第二金属部材22の第二側面22bとの第二内隅に溶接を施す工程である。溶接工程が完了すると、熱収縮により第一金属部材21及び第三金属部材23の先端側が第二金属部材22に近接する方向に沿って凹状に変形する。
摩擦攪拌工程は、図6の(a)及び(b)に示すように、回転ツールGを用いて第一突合せ部J1及び第二突合せ部J2を摩擦攪拌接合する工程である。摩擦攪拌工程では、まず、第一実施形態と同じ要領で架台4,4に溶接金属3,3で接合された第一金属部材21、第二金属部材22及び第三金属部材23を配置する。
次に、第一突合せ部J1に回転する攪拌ピンG2を挿入し、第一突合せ部J1に沿って回転ツールGを相対移動させる。回転ツールGの移動軌跡には塑性化領域Wが形成される。摩擦攪拌工程では、ショルダ部G1の下端面を第一金属部材21の表面21b及び第三金属部材23の表面23bに数ミリ程度押し込んで、摩擦攪拌を行う。攪拌ピンG2の挿入深さは、攪拌ピンG2の先端が第二突合せ部J2に達するように設定することが好ましい。つまり、攪拌ピンG2を第一金属部材21、第二金属部材22及び第三金属部材23に接触させた状態で摩擦攪拌接合を行うことが好ましい。
攪拌ピンG2の先端が、第二突合せ部J2に達しないように設定する場合、つまり、攪拌ピンG2が第一金属部材21及び第三金属部材23のみと接触する場合は、第一金属部材21及び第三金属部材23と攪拌ピンG2との摩擦熱によって第二突合せ部J2の周囲の金属が塑性流動化して第一金属部材21、第二金属部材22及び第三金属部材23とが接合するようにする。
以上説明した第四実施形態に係る接合方法によれば、内隅に溶接を行っているので、摩擦攪拌工程時における第一金属部材21、第二金属部材22及び第三金属部材23同士の位置ずれや離間を防ぐことができる。これにより、第一金属部材21、第二金属部材22及び第三金属部材23の位置ずれや離間に伴う接合不良の発生を防ぐことができる。また、溶接時の溶接熱によって第一金属部材21及び第三金属部材23の裏面21a,23a側が凹となるように変形するが、摩擦攪拌接合時の摩擦熱によって当該変形を是正することができる。これにより、第一金属部材21及び第三金属部材23の表面21b,23bを平坦にすることができる。
また、溶接工程における溶接の種類は特に制限されないが、本実施形態のようにレーザー溶接、TIG溶接又はMIG溶接を行うことで、内隅を容易にかつ確実に溶接することができる。
また、本実施形態の架台4,4は、内隅に対向する部位に面取り部4a,4aが形成されている。第一金属部材21、第二金属部材22及び第三金属部材23を架台4,4に配置するときに、溶接金属3と架台4とが干渉して第一金属部材21、第二金属部材22及び第三金属部材23が架台4から浮き上がってしまうおそれがあるが、本実施形態によれば、溶接金属3,3と架台4とが干渉するのを防ぐことができる。
また、本実施形態の摩擦攪拌工程では、ショルダ部G1を第一金属部材21及び第三金属部材23に押し込みながら摩擦攪拌を行うため、塑性流動材をショルダ部G1で押さえることができ、バリの発生を少なくすることができる。
[第五実施形態]
次に、本発明の第五実施形態に係る接合方法について説明する。図7の(a)及び(b)に示すように、第五実施形態に係る接合方法では、回転ツールGに換えて、回転ツールFを用いる点で第四実施形態と相違する。
第五実施形態に係る接合方法では、突合せ工程と、溶接工程と、摩擦攪拌工程とを行う。突合せ工程及び溶接工程は、第四実施形態と同一であるため説明を省略する。
摩擦攪拌工程では、第一突合せ部J1に回転する攪拌ピンF2を挿入し、第一突合せ部J1に沿って回転ツールFを相対移動させる。回転ツールFの移動軌跡には塑性化領域Wが形成される。攪拌ピンF2の挿入深さは、攪拌ピンF2の先端が第二突合せ部J2に達するように設定することが好ましい。つまり、攪拌ピンF2を第一金属部材21、第二金属部材22及び第三金属部材23に接触させた状態で摩擦攪拌接合を行うことが好ましい。
攪拌ピンF2の先端が、第二突合せ部J2に達しないように設定する場合、つまり、攪拌ピンF2が第一金属部材21及び第三金属部材23のみと接触する場合は、第一金属部材21及び第三金属部材23と攪拌ピンF2との摩擦熱によって第二突合せ部J2の周囲の金属が塑性流動化して第一金属部材21、第二金属部材22及び第三金属部材23とが接合するようにする。
以上説明した第五実施形態に係る接合方法によれば、内隅に溶接を行っているので、摩擦攪拌工程時における第一金属部材21、第二金属部材22及び第三金属部材23同士の位置ずれや離間を防ぐことができる。これにより、第一金属部材21、第二金属部材22及び第三金属部材23の位置ずれや離間に伴う接合不良の発生を防ぐことができる。また、溶接時の溶接熱によって第一金属部材21及び第三金属部材23の裏面21a,23a側が凹となるように変形するが、摩擦攪拌接合時の摩擦熱によって当該変形を是正することができる。これにより、第一金属部材21及び第三金属部材23の表面21b,23bを平坦にすることができる。
また、本実施形態の摩擦攪拌工程では、回転ツールFを用いて、攪拌ピンF2のみを第一金属部材21、第二金属部材22及び第三金属部材23(又は第一金属部材21及び第三金属部材23のみ)に接触させた状態で摩擦攪拌接合を行うため、摩擦攪拌装置に大きな負荷がかからない状態で、深い位置まで摩擦攪拌接合を行うことができる。したがって、回転ツールFは、第一金属部材21及び第三金属部材23の板厚が大きい場合に特に有利である。また、回転ツールFは、ショルダ部を押し込む場合と比べて塑性化領域Wの幅を小さくできるため、第二金属部材22の板厚が薄い場合にも有利である。
[第六実施形態]
本発明の第六実施形態に係る接合方法について図面を参照して詳細に説明する。図8の(a)に示すように、本実施形態に係る接合方法では、第一金属部材101と第二金属部材102とを重ね合せて摩擦攪拌により接合する。
第一金属部材101及び第二金属部材102は、いずれも板状を呈する。第一金属部材101及び第二金属部材102の板厚は、異なるように形成してもよいが、本実施形態では同一である。第一金属部材101及び第二金属部材102は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金、 マグネシウム、マグネシウム合金等の摩擦攪拌可能な金属から適宜選択される。
本実施形態に係る接合方法では、重ね合せ工程と、溶接工程と、タブ材接合工程と、第一の本接合工程と、第二の本接合工程とを行う。重ね合せ工程は、図8の(a)示すように、第一金属部材101の表面101aと第二金属部材102の裏面102bとを重ね合せて重合部J3を形成する工程である。第一金属部材101及び第二金属部材102は架台(図示省略)にクランプを介して移動不能に拘束する。第一金属部材101の表面101aと、第二金属部材102の端面102cとで内隅U1が形成される。第二金属部材102の裏面102bと、第一金属部材101の端面101cとで内隅U2が形成される。なお、「表面」とは、「裏面」とは反対側の面を意味する。
溶接工程は、図8の(a)に示すように、内隅U1,U2に対して溶接を行う工程である。溶接の種類は問わないが、本実施形態ではレーザー溶接、TIG溶接又はMIG溶接等の肉盛溶接を行う。溶加材は必要に応じて適宜供給すればよい。溶接工程では、内隅U1,U2の全長に対して、1パスで連続的に肉盛溶接を行う。内隅U1,U2には溶接金属Mがそれぞれ形成される。
タブ材接合工程は、図8の(b)に示すように、重合部J3の両側にタブ材T1,T2を接合する工程である。タブ材T1,T2は、第一金属部材101及び第二金属部材102と同じ材料で形成されており直方体を呈する。タブ材T1,T2の高さは、第一金属部材101及び第二金属部材102の板厚方向の和と同等になっている。タブ材接合工程では、タブ材T1と第一金属部材101及び第二金属部材102とで形成される内隅を溶接により接合する。同様に、タブ材T2と第一金属部材101及び第二金属部材102とで形成される内隅を溶接により接合する。タブ材T1の表面T1aと第二金属部材102の表面102aとを面一にするとともに、裏面T1bと第一金属部材101の裏面101bとを面一にする。同様に、タブ材T2の表面T2aと第二金属部材102の表面102aとを面一にするとともに、裏面T2bと第一金属部材101の裏面101bを面一にする。
第一の本接合工程は、図9の(a)に示すように、第二金属部材102の表面102a側から重合部J3を摩擦攪拌接合する工程である。第一の本接合工程では、回転ツールG(第一回転ツール)を用いて接合する。回転ツールGは、円柱状のショルダ部G1と、ショルダ部G1から垂下する攪拌ピンG2とで構成されている。攪拌ピンG2は先端に向けて先細りになっている。攪拌ピンG2の外周面には螺旋溝が形成されている。
第一の本接合工程では、タブ材T1の表面T1aに開始位置Sp1を設定し、タブ材T2の表面T2aに終了位置Ep1を設定する。第一の本接合工程では、開始位置Sp1に回転する回転ツールGの攪拌ピンG2を挿入する。そして、重合部J3に沿うようにして、回転ツールGを終了位置Ep1に向けて相対移動させる。回転ツールGの移動軌跡には、塑性化領域W1が形成される。
図9の(b)に示すように、第一の本接合工程では、回転ツールGのショルダ部G1の下端面を第二金属部材102に数ミリ程度押し込みながら摩擦攪拌を行う。攪拌ピンG2の挿入深さは適宜設定すればよいが、重合部J3に攪拌ピンG2が達するように設定することが好ましい。つまり、攪拌ピンG2を第一金属部材101及び第二金属部材102の両方に接触させた状態で摩擦攪拌接合を行う。
攪拌ピンG2が重合部J3に達しない場合、つまり、攪拌ピンG2を第二金属部材102のみに接触させる場合は、回転ツールGと第二金属部材102との摩擦熱によって重合部J3が塑性流動化して接合される。回転ツールGが終了位置Ep1に達したら、回転ツールGをタブ材T2から離脱させる。第一の本接合工程が終了したら、第一金属部材101及び第二金属部材102をひっくり返し、架台に再度クランプする。
第二の本接合工程は、図10に示すように、第一金属部材101の裏面101b側から重合部J3を摩擦攪拌接合する工程である。第二の本接合工程では、回転ツールGを用いて接合する。第二の本接合工程では、タブ材T1及びタブ材T2の一方に開始位置を設定し、他方に終了位置を設定する。第二の本接合工程では、第一の本接合工程と同じ要領で摩擦攪拌接合を行う。つまり、回転ツールGのショルダ部G1の下端面を第一金属部材101の裏面101bに数ミリ程度押し込みつつ、重合部J3に沿って回転ツールGを相対移動させて摩擦攪拌を行う。回転ツールGの移動軌跡には、塑性化領域W2が形成される。
第二の本接合工程における攪拌ピンG2の挿入深さは適宜設定すればよいが、本実施形態では、重合部J3に攪拌ピンG2が達するように設定することが好ましい。つまり、攪拌ピンG2を第一金属部材101及び第二金属部材102の両方に接触させた状態で摩擦攪拌接合を行う。より詳しくは、本実施形態では、攪拌ピンG2の先端を、塑性化領域W1に入り込ませるように挿入深さを設定している。塑性化領域W1と塑性化領域W2とは重複している。
攪拌ピンG2が重合部J3に達しない場合、つまり、攪拌ピンG2を第一金属部材101のみに接触させる場合は、回転ツールGと第一金属部材101との摩擦熱によって重合部J3が塑性流動化して接合される。回転ツールGが終了位置に達したら、回転ツールGをタブ材から離脱させる。以上により、第一金属部材101と第二金属部材102とが接合される。
なお、必要に応じて、第一の本接合工程及び第二の本接合工程で発生したバリを切除するバリ切除工程を行ってもよい。これにより、第一金属部材101の裏面101b及び第二金属部材102の表面102aをきれいに仕上げることができる。
以上説明した第六実施形態に係る接合方法によれば、重合部J3に対して溶接と摩擦攪拌接合とを両方行うことにより、重合部J3の接合強度を高めることができる。また、溶接工程を行うことにより、第一の本接合工程時における第一金属部材101及び第二金属部材102の位置ずれを防ぐことができる。また、ショルダ部G1を第一金属部材101の裏面101b及び第二金属部材102の表面102aに押し込むことにより、バリの発生を抑制することができる。また、第二の本接合工程は省略してもよいが、本実施形態のように第一の本接合工程及び第二の本接合工程の両方を行うことで、接合強度をより高めることができるとともに、バランス良く接合することができる。
[第七実施形態]
次に、本発明の第七実施形態に係る接合方法について説明する。本実施形態では、回転ツールF(第二回転ツール)を用いて摩擦攪拌接合する点で、第六実施形態と相違する。本実施形態に係る接合方法では、重ね合せ工程と、溶接工程と、タブ材接合工程と、第一の本接合工程と、第二の本接合工程とを行う。重ね合せ工程は、第六実施形態と同一であるため、説明を省略する。
溶接工程では、内隅U1,U2に対して溶接を行う工程である。溶接の種類は問わないが、本実施形態ではレーザー溶接、TIG溶接又はMIG溶接等の肉盛溶接を行う。溶接工程では、内隅U1,U2の全長に対して、断続的に肉盛溶接を行う。内隅U1,U2には、間隔をあけて溶接金属Mが形成される。タブ材接合工程は、第六実施形態と同一であるため、説明を省略する。
第一の本接合工程は、図11の(a)に示すように、第二金属部材102の表面102a側から重合部J3を摩擦攪拌接合する工程である。第一の本接合工程では、回転ツール(ショルダレス回転ツール)Fを用いて接合する。攪拌ピンF2の外周面には螺旋溝F3が形成されている。螺旋溝F3を設けることで、摩擦攪拌接合の際に塑性流動化した金属が螺旋溝F3によって攪拌ピンF2の先端側に導かれる。これにより、被接合金属部材(第一金属部材101、第二金属部材102)の外部に溢れ出る金属の量を少なくすることができる。
第一の本接合工程では、タブ材T1の表面T1aに開始位置Sp1を設定し、タブ材T2の表面T2aに終了位置Ep1を設定する。第一の本接合工程では、開始位置Sp1に右回転させた回転ツールFの攪拌ピンF2を挿入する。そして、重合部J3に沿うようにして、回転ツールFを終了位置Ep1に向けて相対移動させる。回転ツールFの移動軌跡には、塑性化領域W1が形成される。
図11の(b)に示すように、第一の本接合工程では、回転ツールFの連結部F1は第二金属部材102から離間させて、摩擦攪拌接合を行う。つまり、攪拌ピンF2の基端側は露出させた状態で摩擦攪拌接合を行う。攪拌ピンF2の挿入深さは適宜設定すればよいが、重合部J3に攪拌ピンF2が達するように設定することが好ましい。つまり、攪拌ピンF2を第一金属部材101及び第二金属部材102の両方に接触させた状態で摩擦攪拌接合を行う。
攪拌ピンF2が重合部J3に達しない場合、つまり、攪拌ピンF2を第二金属部材102のみに接触させる場合は、回転ツールFと第二金属部材102との摩擦熱によって重合部J3が塑性流動化して接合される。回転ツールFが終了位置Ep1に達したら、回転ツールFをタブ材T2から離脱させる。第一の本接合工程が終了したら、第一金属部材101及び第二金属部材102をひっくり返し、架台に再度クランプする。
第二の本接合工程は、図12に示すように、第一金属部材101の裏面101b側から重合部J3を接合する工程である。第二の本接合工程では、回転ツールFを用いて摩擦攪拌によって接合する。第二の本接合工程では、タブ材T1及びタブ材T2の一方に開始位置を設定し、他方に終了位置を設定する。第二の本接合工程では、第一の本接合工程と同じ要領で摩擦攪拌接合を行う。つまり、回転ツールFの連結部F1は第一金属部材101から離間させて、摩擦攪拌接合を行う。回転ツールFの移動軌跡には、塑性化領域W2が形成される。
第二の本接合工程における攪拌ピンF2の挿入深さは適宜設定すればよいが、本実施形態では、重合部J3に攪拌ピンF2が達するように設定することが好ましい。つまり、攪拌ピンF2を第一金属部材101及び第二金属部材102の両方に接触させた状態で摩擦攪拌接合を行う。より詳しくは、攪拌ピンF2の先端を塑性化領域W1に入り込ませるように挿入深さを設定する。塑性化領域W1と塑性化領域W2の先端側は重複する。
攪拌ピンF2が重合部J3に達しない場合、つまり、攪拌ピンF2を第一金属部材101のみに接触させる場合は、回転ツールFと第一金属部材101との摩擦熱によって重合部J3が塑性流動化して接合される。回転ツールFが終了位置に達したら、回転ツールFをタブ材から離脱させる。以上により、第一金属部材101と第二金属部材102とが接合される。
なお、必要に応じて、第一の本接合工程及び第二の本接合工程で発生したバリを切除するバリ切除工程を行ってもよい。これにより、第一金属部材101の裏面101b及び第二金属部材102の表面102aをきれいに仕上げることができる。また、第一金属部材101の裏面101b及び第二金属部材102の表面102aに形成される凹溝が大きい場合は、肉盛溶接を施して補修する補修工程を行ってもよい。
第七実施形態に係る接合方法によれば、重合部J3に対して溶接と摩擦攪拌接合とを両方行うことにより、重合部J3の接合強度を高めることができる。また、溶接工程を行うことにより、第一の本接合工程時における第一金属部材101及び第二金属部材102の位置ずれを防ぐことができる。また、回転ツールFを用いて第一の本接合工程及び第二の本接合工程を行うことにより摩擦抵抗を軽減できるため、摩擦攪拌装置(図示省略)に大きな負荷をかけずに、深い位置まで摩擦攪拌を行うことができる。第一金属部材101及び第二金属部材102の板厚が大きい場合は、回転ツールFを用いて摩擦攪拌を行うと有効である。
また、回転ツールFによれば、塑性化領域W1,W2の幅を小さくすることができるため、重合部J3の幅(第一金属部材101と第二金属部材102の重ね代)を小さくすることができる。また、第二の本接合工程は省略してもよいが、本実施形態のように第一の本接合工程及び第二の本接合工程の両方を行うことで、接合強度をより高めることができるとともに、バランス良く接合することができる。
なお、第七実施形態では、回転ツールFを用いて第一の本接合工程及び第二の本接合工程を行ったが、回転ツールGを用いて行ってもよい。この場合は、回転ツールGの攪拌ピンG2の基端側を露出させた状態で第一の本接合工程及び第二の本接合工程を行えばよい。
[第八実施形態]
次に、本発明の第八実施形態に係る係る接合方法について説明する。本実施形態に係る接合方法では、重ね合せ工程と、溶接工程と、本接合工程と、を行う。重ね合せ工程及び溶接工程は、第六実施形態と同一であるため、説明を省略する。
本接合工程は、図13に示すように、ボビン回転ツールHを用いて重合部J3に摩擦攪拌接合を行う工程である。ボビン回転ツールHは、第一ショルダ部H1と、第二ショルダ部H2と、攪拌ピンH3とで構成されている。第一ショルダ部H1は、略円柱状を呈する。第一ショルダ部H1の攪拌ピンH3側には、攪拌ピンH3に向けて縮径するテーパー部H1aが形成されている。テーパー部H1aの端部には、端面H1bが形成されている。
第二ショルダ部H2は、略円柱状を呈する。第二ショルダ部H2の攪拌ピンH3側には、攪拌ピンH3に向けて縮径するテーパー部H2aが形成されている。テーパー部H2aの端部には、端面H2bが形成されている。攪拌ピンH3は、第一ショルダ部H1と第二ショルダ部H2とを連結する軸状部材である。
本接合工程では、図14の(a)に示すように、第一金属部材101及び第二金属部材102を移動不能に架台(図示省略)にクランプした後、第一金属部材101及び第二金属部材102の側方にボビン回転ツールHを位置させる。攪拌ピンH3の長手方向の中心が、重合部J3の延長上に位置するように高さ位置を調整する。そして、図14の(b)に示すように、ボビン回転ツールHを回転させつつ、第一金属部材101及び第二金属部材102に突入させ、重合部J3に沿って相対移動させる。攪拌ピンH3の長さ(第一ショルダ部H1と第二ショルダ部H2間距離)は、第一金属部材101及び第二金属部材102の板厚の和よりも小さくなっているため、第二金属部材102の表面102aに第一ショルダ部H1(端面H1b)が押し込まれるとともに、第一金属部材101の裏面101bに第二ショルダ部H2(端面H2b)が押し込まれる。ボビン回転ツールHの移動軌跡には、塑性化領域Wが形成される。以上により、第一金属部材101と第二金属部材102とが接合される。
なお、必要に応じて、本接合工程で発生したバリを切除するバリ切除工程を行ってもよい。これにより、第一金属部材101の裏面101b及び第二金属部材102の表面102aをきれいに仕上げることができる。
以上説明した第八実施形態に係る接合方法によれば、溶接工程に加えて重合部J3に摩擦攪拌接合を行うことにより、重合部J3の接合強度を高めることができる。また、溶接工程を行うことにより、本接合工程時における第一金属部材101及び第二金属部材102の位置ずれを防ぐことができる。また、ボビン回転ツールHを用いて本接合工程を行うことにより、第一金属部材101及び第二金属部材102の厚さ方向の全体を1パスで接合することができる。また、第二金属部材102の表面102aに第一ショルダ部H1を押し込むとともに、第一金属部材101の裏面101bに第二ショルダ部H2を押し込むことにより、バリの発生を抑制することができる。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において、適宜設計変更が可能である。例えば、第六実施形態における第二の本接合工程を、回転ツールFを用いて行ってもよい。つまり、図10を参照するように、第二の本接合工程の回転ツールGに代えて、回転ツールFを用いて行ってもよい。この場合、回転ツールFの攪拌ピンF2のみを第一金属部材101及び第二金属部材2の両方、又は、第一金属部材101のみに接触させて摩擦攪拌を行う。また、この場合、塑性化領域同士を重複させる。
また、第七実施形態における第二の本接合工程を、回転ツールGを用いて行ってもよい。つまり、図12を参照するように、第二の本接合工程を回転ツールFに代えて、回転ツールGを用いて行ってもよい。この場合、回転ツールGのショルダ部G1を第一金属部材101の裏面101bに押し込みながら摩擦攪拌を行う。回転ツールGは、第一金属部材101のみ、又は、第一金属部材101及び第二金属部材102の両方に接触させた状態で摩擦攪拌を行う。また、この場合、塑性化領域同士を重複させる。
また、第六実施形態及び第七実施形態では、タブ材T1,T2を設けたが、省略してもよい。
1 第一金属部材
1a 裏面
1b 表面
2 第二金属部材
2a 裏面
2b 表面
3 溶接金属
4 架台
4a 面取り部
101 第一金属部材
101a表面
101b裏面
102 第二金属部材
102a表面
102b裏面
J 突合せ部
J1 第一突合せ部
J2 第二突合せ部
J3 重合部
F 回転ツール
F2 攪拌ピン
G 回転ツール
G1 ショルダ部
G2 攪拌ピン
H ボビン回転ツール
U1 内隅
U2 内隅

Claims (16)

  1. 板状の第一金属部材の平坦な裏面と板状の第二金属部材の平坦な端面とを正面視T字状に突き合わせて突合せ部を形成する突合せ工程と、
    前記第一金属部材の裏面と前記第二金属部材の第一側面とで形成される第一内と、前記第一金属部材の裏面と前記第二金属部材の第二側面とで形成される第二内隅に対してレーザー溶接を施す溶接工程と、
    前記第一金属部材の裏面の反対側となる表面側から前記第一金属部材に回転ツールの攪拌ピンを挿入し、前記回転ツールを前記突合せ部に沿って移動させて、前記攪拌ピンを前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記突合せ部を摩擦攪拌接合する摩擦攪拌工程と、を含み、
    前記第一金属部材及び前記第二金属部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなり、
    前記摩擦攪拌工程では、前記回転ツールのショルダ部を前記第一金属部材の表面に押し込みながら前記突合せ部を摩擦攪拌接合することを特徴とする接合方法。
  2. 板状の第一金属部材の平坦な裏面と板状の第二金属部材の平坦な端面とを突き合わせて突合せ部を形成する突合せ工程と、
    前記第一金属部材の裏面と前記第二金属部材の側面とで形成される内隅に対してレーザー溶接を施す溶接工程と、
    前記第一金属部材の裏面の反対側となる表面側から前記第一金属部材に回転ツールの攪拌ピンを挿入し、前記回転ツールを前記突合せ部に沿って移動させて、前記攪拌ピンのみを前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記突合せ部を摩擦攪拌接合する摩擦攪拌工程と、を含み、
    前記第一金属部材及び前記第二金属部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなることを特徴とする接合方法。
  3. 板状の第一金属部材の端面と板状の第三金属部材の端面とを突き合せて第一突合せ部を形成するとともに、前記第一金属部材の平坦な裏面及び前記第三金属部材の平坦な裏面と第二金属部材の平坦な端面とを突き合わせて第二突合せ部を形成する突合せ工程と、
    前記第一金属部材の裏面と前記第二金属部材の側面とで形成された内隅にレーザー溶接を施すとともに、前記第三金属部材の裏面と前記第二金属部材の側面とで形成された内隅にレーザー溶接を施す溶接工程と、
    前記第一金属部材の裏面の反対側となる表面側及び前記第三金属部材の裏面の反対側となる表面側から前記第一突合せ部に回転ツールの攪拌ピンを挿入し、前記回転ツールを第一突合せ部に沿って移動させて、前記攪拌ピンを前記第一金属部材、前記第二金属部材及び前記第三金属部材の全てに接触させた状態で前記第一突合せ部及び前記第二突合せ部を摩擦攪拌接合する摩擦攪拌工程と、を含み、
    前記摩擦攪拌工程では、前記回転ツールのショルダ部を前記第一金属部材の表面及び前記第三金属部材の表面に押し込みながら前記第一突合せ部及び前記第二突合せ部を摩擦攪拌接合することを特徴とする接合方法。
  4. 板状の第一金属部材の端面と板状の第三金属部材の端面とを突き合せて第一突合せ部を形成するとともに、前記第一金属部材の平坦な裏面及び前記第三金属部材の平坦な裏面と第二金属部材の平坦な端面とを突き合わせて第二突合せ部を形成する突合せ工程と、
    前記第一金属部材の裏面と前記第二金属部材の側面とで形成された内隅にレーザー溶接を施すとともに、前記第三金属部材の裏面と前記第二金属部材の側面とで形成された内隅にレーザー溶接を施す溶接工程と、
    前記第一金属部材の裏面の反対側となる表面側及び前記第三金属部材の裏面の反対側となる表面側から前記第一突合せ部に回転ツールの攪拌ピンを挿入し、前記回転ツールを前記第一突合せ部に沿って移動させて、前記攪拌ピンのみを前記第一金属部材、前記第二金属部材及び前記第三金属部材の全てに接触させた状態で前記第一突合せ部及び前記第二突合せ部を摩擦攪拌接合する摩擦攪拌工程と、を含むことを特徴とする接合方法。
  5. 前記溶接工程では、前記内隅に1パスで連続して肉盛溶接を施すことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の接合方法。
  6. 前記溶接工程では、前記内隅に間をあけて断続的に肉盛溶接を施すことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の接合方法。
  7. 前記溶接工程では、溶加材を供給することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の接合方法。
  8. 記摩擦攪拌工程では、前記第二金属部材の両側に一対の架台を配置し、
    前記架台のうち、前記内隅に対向する部位に面取り部を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の接合方法。
  9. 板状の第一金属部材の平坦な表面と板状の第二金属部材の平坦な裏面とを重ね合わせて重合部を形成する重ね合せ工程と、
    前記第一金属部材の端面と前記第二金属部材の裏面とで形成される内隅をレーザー溶接するとともに、前記第一金属部材の表面と前記第二金属部材の端面とで形成される内隅をレーザー溶接する溶接工程と、
    攪拌ピンとショルダ部とを備える回転ツールを前記第二金属部材の裏面とは反対側の表面側から挿入し、前記攪拌ピンを前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って前記回転ツールを相対移動させて前記重合部を摩擦攪拌接合する第一の本接合工程と、を含み、
    前記第一の本接合工程では、前記回転ツールの前記ショルダ部を前記第二金属部材の表面に押し込みながら摩擦攪拌接合を行うことを特徴とする接合方法。
  10. 板状の第一金属部材の平坦な表面と板状の第二金属部材の平坦な裏面とを重ね合わせて重合部を形成する重ね合せ工程と、
    前記第一金属部材の端面と前記第二金属部材の裏面とで形成される内隅をレーザー溶接するとともに、前記第一金属部材の表面と前記第二金属部材の端面とで形成される内隅をレーザー溶接する溶接工程と、
    攪拌ピンを備える回転ツールを前記第二金属部材の裏面とは反対側の表面側から挿入し、前記攪拌ピンのみを前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って前記回転ツールを相対移動させて前記重合部を摩擦攪拌接合する第一の本接合工程と、を含むことを特徴とする接合方法。
  11. 攪拌ピンとショルダ部とを備える回転ツールを前記第一金属部材の表面とは反対の裏面側から挿入し、当該回転ツールの前記攪拌ピンを前記第一金属部材のみ、又は、前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って当該回転ツールを相対移動させて前記重合部を摩擦攪拌接合する第二の本接合工程と、を含み
    記第二の本接合工程では、当該回転ツールのショルダ部を前記第一金属部材の裏面に押し込みながら摩擦攪拌を行うとともに、前記第一の本接合工程の塑性化領域と前記第二の本接合工程の塑性化領域とを重複させることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の接合方法。
  12. 攪拌ピンを備える回転ツールを前記第一金属部材の表面とは反対の裏面側から挿入し、当該回転ツールの攪拌ピンのみを前記第一金属部材のみ、又は、前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って当該回転ツールを相対移動させて前記重合部を摩擦攪拌接合する第二の本接合工程と、を含み
    記第二の本接合工程では、前記第一の本接合工程の塑性化領域と前記第二の本接合工程の塑性化領域とを重複させることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の接合方法。
  13. 板状の第一金属部材の平坦な表面と板状の第二金属部材の平坦な裏面とを重ね合わせて重合部を形成する重ね合せ工程と、
    前記第一金属部材の端面と前記第二金属部材の裏面とで形成される内隅をレーザー溶接するとともに、前記第一金属部材の表面と前記第二金属部材の端面とで形成される内隅をレーザー溶接する溶接工程と、
    一対のショルダ部と前記ショルダ部間を連結する攪拌ピンとを備えるボビン回転ツールを前記重合部に沿って相対移動させて重合部を摩擦攪拌接合する本接合工程と、
    前記本接合工程で前記第一金属部材の裏面及び前記第二金属部材の表面に発生したバリをそれぞれ切除するバリ切除工程と、を含み、
    前記攪拌ピンの外周面には螺旋溝が形成されており、かつ、前記攪拌ピンは軸状部材であり円柱状を呈し、
    前記本接合工程では、一対の前記ショルダ部を前記第一金属部材及び前記第二金属部材のそれぞれに接触させた状態で摩擦攪拌を行うことを特徴とする接合方法。
  14. 前記溶接工程では、前記内隅に1パスで連続して肉盛溶接を施すことを特徴とする請求項、請求項10及び請求項13のいずれか一項に記載の接合方法。
  15. 前記溶接工程では、前記内隅に間をあけて断続的に肉盛溶接を施すことを特徴とする請求項、請求項10及び請求項13のいずれか一項に記載の接合方法。
  16. 前記溶接工程では、溶加材を供給することを特徴とする請求項9、請求項10及び請求項13のいずれか一項に記載の接合方法。
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