JP2018164913A - 金属薄板の接合方法及び金属薄板の接合構造 - Google Patents

金属薄板の接合方法及び金属薄板の接合構造 Download PDF

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Abstract

【課題】厚さが2.0mm以下の第1金属薄板と、厚さが2.0mm以下の第2金属薄板とを接合する金属薄板の接合方法において、板厚の薄い金属薄板同士であっても、容易に品質良く接合できるようにする。【解決手段】裏当て金6の上に載置した第1金属薄板1の一端の上に第2金属薄板2の一端を所定長さ重ね合せて配置し、重ね合せた第2金属薄板2の上方から回転する回転ツール4を押し付けて第2金属薄板2の一端と第1金属薄板1の一端とを回転するツールと被接合材料との間に発生した摩擦熱及び押圧を利用して継手を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、板厚2.0mm以下の金属薄板と板厚2.0mm以下の金属薄板の少なくとも一部を互いに重ね合せ、この重ね合せ部を加熱及び加圧して突合せ継手のような継手を形成する金属薄板の接合方法及び金属薄板の接合構造に関する。
近年、板厚が2.0mm以下の金属薄板が様々な分野に応用されている。このような金属薄板同士の接合では、従来の溶融接合法による金属薄板の突合せを行うと、溶け落ち、歪み発生、接合前の寸法精度の制約が多いなど多くの問題点がある。これらの課題を解決するため、金属薄板の簡便的な突合せ接合技術は必要不可欠である。
一方、摩擦撹拌接合(Friction stir welding:FSW)は代表的な固相接合として知られている。FSWは、通常円柱形状で先端にピン又はプローブと呼ばれる突起をもつ回転ツールを用いる。被接合材料は、接合する面同士を密着させた状態で固定され、裏側に裏当て金が置かれる。接合では、まず回転ツールを所定の回転数で回転させながら接合線上の材料表面に押し付ける。これにより、回転ツールと被接合材料との間に摩擦熱が発生し、この熱で被接合材料が軟化する。回転ツールは所定の加圧力で材料に押し付けられるため、軟化した被接合材料中に圧入されていき、最終的にはピンが完全に材料中に埋没した状態となる。このとき、ピン周辺の材料は接合ツールの回転に引きずられる形で塑性流動を起こす。その後、回転ツールの回転と加圧を維持しながら接合線に沿って回転ツールを移動させると、回転ツールの後方には塑性流動によって一体化されたFSWができる。
摩擦撹拌接合は、合金の固相線温度以下で接合が行われるので、酸化皮膜の巻き込みや溶接変形などによる従来の溶融接合法の問題点を一挙に解決できる可能性をもつ接合方法として注目されてきた。摩擦撹拌接合の特徴としては、従来のアーク溶接に比べて接合変形がきわめて小さいため、製品品質の向上が期待でき、接合後の変形修正作業のコストも削減できること、溶加材(フィラー)が不要で省電力であることから省コスト省エネルギーであること、熟練が不要で自動化、ロボット化が容易であることなどが挙げられる。また、アーク、ヒューム及び粉塵が発生しないことから作業環境の面でも優れている。現在では鉄道車両、船舶、航空機器などに適用され、自動車、半導体機器などへの適用拡大が検討されている接合法である。
しかし、従来の摩擦撹拌接合による金属薄板の突合せ接合は接合前の寸法精度の制約が多く、ツールの押し込みにより接合部厚さが減少すること及び接合面の高精度な位置合わせが難しいなどの問題点が未だにある。
例えば、特許文献1のように、突合されている2枚の薄板被接合材を接合する接合部の板厚が減少することなく継手強度が向上している接合体を提供する方法が知られている。この方法では、厚さが0.1mm〜0.6mmである被加工材の表面に、被加工材の横幅と円柱状の回転工具の直径とが同一である回転する円柱状の回転工具を押し付ける。そして、平面上に突合されて配置されている、厚さが1.0mm以下、0.4mm以上の2枚の薄板被接合材中に、被加工材を、被加工材の厚さ−0.1mm以上から被加工材の厚さの範囲で押し込むことにより、被加工材及び2枚の薄板被接合材に発生する摩擦熱により、被加工材と被接合材との接合面及び被接合材と被接合材の接触する面が接合される。
特開2011−240398号公報
しかしながら、上記特許文献1のものでは、依然として接合前の板厚の寸法精度の制約が多いこと及び接合面の高精度な位置合わせが難しいなど問題点が十分に解決できていない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、板厚の薄い金属薄板同士であっても、容易に品質良く接合できるようにすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、第1金属薄板の一端の上に第2金属薄板の一端を所定長さ重ね合せた状態で回転するツールを重ね合せ部に押し付けることによって接合するようにした。
具体的には、第1の発明では、厚さが2.0mm以下の第1金属薄板と、厚さが2.0mm以下の第2金属薄板とを接合する金属薄板の接合方法を前提とし、
上記金属薄板の接合方法は、
裏当て金の上に載置した上記第1金属薄板の一端の上に上記第2金属薄板の一端を所定長さ重ね合せて配置する重ね合せ工程と、
重ね合せた上記第2金属薄板の上方から回転するツールを押し付けて該第2金属薄板の一端と上記第1金属薄板の一端とを回転するツールと被接合材料との間に発生した摩擦熱及び押圧を利用して継手を形成する接合工程とを含む構成とする。
上記の構成によると、回転するツールと被接合材料との間に発生した摩擦熱及びツールの回転により塑性流動が生じるだけで溶融していないので、溶け落ちや歪みの発生が抑制され、薄い金属材料同士でも接合が可能である。また、予め両金属薄板の一端を重ね合せた上から回転ツールで接合するので、両金属薄板自身の厚さよりも接合部の厚さを厚くすることができる。このため、母材に比べた場合の引っ張り強度の低下が抑制される。
第2の発明では、第1の発明において、
上記回転ツールの当接面の直径は、上記第1金属薄板の一端の上に上記第2金属薄板の一端を重ね合せた上記所定長さよりも大きく、
上記回転ツールの下降距離は、上記第2金属薄板の厚さよりも小さい。
上記の構成によると、回転ツールを下降させすぎずに重ね合せた部分を含め広範囲に接合することで、できるだけ金属薄板の歪みを防ぎながら接合強度を保つことができる。また第1金属薄板の裏側の見映えの悪化が抑制される。なお、「下降距離」は、回転ツールの当接面が、第2金属薄板に当接した位置からさらに押し込んだ距離をいう。
第3の発明では、第2の発明において、
上記第2金属薄板の厚さは、上記第1金属薄板の厚さよりも厚い。
上記の構成によると、薄い方の金属薄板を下の方に置いた状態で接合することで、両金属薄板の底面の仕上がりの悪化を防ぎながらできるだけ回転ツールの下降距離を稼いで効果的に接合が行われる。
第4の発明では、第1から第3のいずれか1つの発明において、
上記回転ツールは、当接面がピンを有さず略平坦な構成とする。
上記の構成によると、ピンが裏当て金にはじかれてうまく接合できないという状況が回避される。
第5の発明では、厚さが2.0mm以下の第1金属薄板と、厚さが2.0mm以下の第2金属薄板とが接合された金属薄板の接合構造を前提とする。
そして、上記金属薄板の接合構造は、
上記第1金属薄板の一端の上に上記第2金属薄板の一端が塑性流動して重ね合されている。
上記の構成によると、回転するツールと被接合材料との間に発生した摩擦熱及びツールの回転により塑性流動が生じるだけで溶融していないので、溶け落ちや歪みの発生が抑制される。また、予め両金属薄板の一端を重ね合せた上から回転ツールで接合するので、両金属薄板自身の厚さよりも接合部の厚さを厚くすることができる。このため、母材に比べた場合の引っ張り強度の低下が抑制される。
第6の発明では、第5の発明において、
上記第2金属薄板は、上記第1金属薄板よりも厚い構成とする。
上記の構成によると、薄い方の金属薄板を下の方に置いた状態で回転するツールと被接合材料との間に発生した摩擦熱及び押圧を利用して接合することで、両金属薄板の底面の仕上がりの悪化を防ぎながらできるだけ回転ツールの下降距離を稼いで効果的に接合が行われる。
第7の発明では、第5又は第6の発明において、
上記第2金属薄板の引っ張り強度は、上記第1金属薄板の引っ張り強度以下である構成とする。
上記の構成によると、引っ張り強度が高い方を回転ツールと反対側に配置し、第2金属薄板側にまず回転するツールを押し付けて両者を接合することで、底面側の見映えを悪化させることなく接合できる。また、異種材料よりなる金属薄板であっても見映え良く接合できる。
以上説明したように、本発明によれば、裏当て金の上に載置した第1金属薄板の一端の上に第2金属薄板の一端を所定長さ重ね合せて配置し、重ね合せた第2金属薄板の上方から回転するツールを押し付けて第2金属薄板と第1金属薄板の一端とを回転するツールと被接合材料との間に発生した摩擦熱及び押圧を利用して継手を形成するようにしたことにより、板厚の薄い金属薄板同士であっても、容易に品質良く接合できる。
本発明の実施形態に係る金属薄板の接合方法の概要を示す図である。 厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板の継手の断面及びその周辺を示す外観写真である。 図2に示した各位置の厚さを示す表である。 機械研磨仕上げを行った厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板同士の継手の断面組織を示す写真である。 機械研磨とエッチングを行った厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板同士の継手の断面組織を示す写真である。 厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板同士の接合パラメーターの範囲を示すグラフである。 図5に示したパラメーターによって、厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板(SPCC)同士の継手の引張強度を示すグラフである。 実施例1に係る厚さ2.0mmのアルミニウム合金同士の継手の平面を示す外観写真である。 実施例1に係る厚さ2.0mmのアルミニウム合金同士の継手の断面を示す外観写真である。 実施例2に係る厚さ2.0mmのマグネシウム合金同士の継手の平面を示す外観写真である。 実施例3に係る厚さ2.0mmのマグネシウム合金と厚さ2.0mmのアルミニウム合金との継手の平面を示す外観写真である。 実施例3に係る厚さ2.0mmのマグネシウム合金と厚さ2.0mmのアルミニウム合金との継手の断面を示す外観写真である。 実施例4に係る厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板と厚さ1.0mmの亜鉛めっき鋼板との継手の平面を示す外観写真である。 実施例4に係る厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板と厚さ1.0mmの亜鉛めっき鋼板との継手の底面を示す外観写真である。 実施例4に係る厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板と厚さ1.0mmの亜鉛めっき鋼板との継手の断面を示す外観写真である。 実施例5に係る厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板と厚さ2.0mmのマグネシウム合金との継手の平面を示す外観写真である。 実施例5に係る厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板と厚さ2.0mmのマグネシウム合金との継手の底面を示す外観写真である。 実施例5に係る厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板と厚さ2.0mmのマグネシウム合金との継手の断面を示す外観写真である。 実施例6に係る厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板と厚さ2.0mmのアルミニウム合金との継手の平面を示す外観写真である。 実施例6に係る厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板と厚さ2.0mmのアルミニウム合金との継手の底面を示す外観写真である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態の金属薄板の接合方法の概要を示す。本実施形態では、図1に示すように、まず、重ね合せ工程において、第1金属薄板1及び第2金属薄板2の端部を互いに重ね合せ幅Wが例えば1〜5mm程度となるように裏当て金6の上に重ねる。
次いで、接合工程において、第1金属薄板1及び第2金属薄板2の端部同士が重ね合せされた重ね合せ部3に対して回転ツール4を用いて接合を行う。本実施形態では、通常の接合に用いられるようなショルダ部の中心から延びるピンを有さず、当接面が平坦な回転ツール4を用いる。
接合過程で第1金属薄板1と第2金属薄板2とは、例えば、その融点の50〜80%程度まで加熱される。これにより、第1金属薄板1及び第2金属薄板2の硬さが低下し、回転ツール4の回転作用によって容易に塑性流動が発生する。これにより、第1金属薄板1の一端の上に第2金属薄板2の一端が塑性流動によって重ね合され、突合せ接合のような接合部5を有する継手が形成される。
図2に実際に行った厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板(SPCC)同士の継手の断面及びその周辺を示す外観写真の例を示す。この場合の実験用回転ツール4の直径は15mm、回転ツール4の前進角度(傾斜角度)は1°、重ねの幅は4mm、回転ツール4の挿入深さHは0.5mmで、回転ツール4の回転速度は2000rpm、接合速度は60mm/minとする。
回転ツール4の押し込みにより接合部5の厚さが被接合材である第1金属薄板1及び第2金属薄板2の厚さ程度まで減少し、突合せのような継手が形成された。具体的に図3に図2に示した各位置の厚さを示す。これを見ると、接合部5の厚さは、第1金属薄板1及び第2金属薄板2の厚さ0.6mmと比較して薄くなることはないことが分かる。
図4Aに機械研磨のみを行った厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板(SPCC)同士の継手の断面組織写真を示す。図4Bに機械研磨とエッチングを行った厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板(SPCC)同士の継手の断面組織写真を示す。これらは単に接合後の仕上げ工程が異なるだけで、いずれにおいても、第1金属薄板1及び第2金属薄板2の塑性変形により重ね接合界面構造が形成されているのが分かる。特に図4Bでは、平面上の界面7の存在を目視できる。
図5に、厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板(SPCC)の接合パラメーターの範囲を示す。実験用回転ツール4の直径は15mm、回転ツール4の前進角度は1°、重ね合せ幅Wは4mm、回転ツール4の挿入深さH=0.5mmとする。●が良好な継手であることを示し、▲が裏面に段差があることを示し、×が良好に接合できなかったことを示す。つまり、適度な回転速度を保って押圧しながら、溶接速度が速すぎない範囲で回転ツール4を進めることにより、良好な継手が得られることが分かった。
図6に、図5に示したパラメーターによって、厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板(SPCC)同士の継手の引張強度を示す。良好な継手が得られた場合の接合した継手の最大引張強度は母材強度の約95%であった。
次に、本実施形態に係る金属薄板の接合方法の他の具体的な実施例1〜6について説明する。
(実施例1)
図7A及び図7Bに示すように、厚さ2.0mmのアルミニウム合金(アルミダイカストADC12)同士を接合した。回転ツール4の回転速度1000rpm、接合速度500mm/minで、回転ツール4の挿入深さ1.85mmである。
第1金属薄板1と第2金属薄板2とが同じ軽金属合金のアルミニウム合金で同じ厚さの接合においても、継手部分は板厚減少を伴うことがなく良好な結果であった。図7Bには、第1金属薄板1と第2金属薄板2との間の界面7も断面で現れている。
(実施例2)
図8に示すように、厚さ2.0mmのマグネシウム合金(AM系合金)同士を接合した。回転ツール4の回転速度2000rpm、接合速度100mm/minで回転ツール4の挿入深さ1.85mmである。
第1金属薄板1と第2金属薄板2とが同じ軽金属合金のマグネシウム合金で同じ厚さの接合においても、継手部分は板厚減少を伴うことがなく良好な結果であった。図示しないが、この場合も、第1金属薄板1と第2金属薄板2との間の界面7も断面で現れている。
(実施例3)
図9A及び図9Bに示すように、厚さ2.0mmのマグネシウム合金(AM系合金;第1金属薄板1)と厚さ2.0mmのアルミニウム合金(ADC12;第2金属薄板2)とを接合した。回転ツール4の回転速度2000rpm、接合速度100mm/minで回転ツール4の挿入深さ1.85mmである。
第1金属薄板1と第2金属薄板2とが異なる軽金属合金で同じ厚さの接合においても、継手部分は板厚減少を伴うことがなく良好な結果であった。この場合も、図9Bに示すように、第1金属薄板1と第2金属薄板2との間の界面7が断面で現れている。
(実施例4)
図10A、図10B及び図10Cに示すように、厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板(第1金属薄板1)と厚さ1.0mmの亜鉛めっき鋼板(第2金属薄板2)とを接合した。回転ツール4の回転速度2000rpm、接合速度100mm/minで回転ツール4の挿入深さ0.95mmである。
すなわち、第1金属薄板1と第2金属薄板2とで厚さが異なるときには、厚さの厚い方が重ね合されたときに上側となる第2金属薄板2となり、回転ツール4の挿入深さHは、厚い方の第2金属薄板2の厚さよりも短くなっている。薄い方の第1金属薄板1を下の方に置いた状態で接合することで、両金属薄板1,2の底面の仕上がりの悪化を防ぎながらできるだけ回転ツール4の挿入深さHを稼いで効果的に接合が行われる。
(実施例5)
図11A、図11B及び図11Cに示すように、厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板(第1金属薄板1)と厚さ2.0mmのマグネシウム合金(第2金属薄板2)とを接合した。回転ツール4の回転速度1000rpm、接合速度50mm/minで回転ツール4の挿入深さ1.0mmである。
すなわち、第1金属薄板1と第2金属薄板2とで厚さが異なるときには、厚さの厚い方が重ね合されたときに上側となる第2金属薄板2となり、回転ツール4の挿入深さHは、厚い方の第2金属薄板2の厚さよりも短く薄い方の第1金属薄板1の厚さよりも大きくなっている。薄い方の第1金属薄板1を下の方に置いた状態で接合することで、両金属薄板1,2の底面の仕上がりの悪化を防ぎながらできるだけ回転ツール4の挿入深さHを稼いで効果的に接合が行われる。
また、引っ張り強度の弱いマグネシウム合金よりなる第2金属薄板2に回転するツールを押し付け、その後、引っ張り強度の強い亜鉛めっき鋼板よりなる第1金属薄板1と接合させることで、図11Cに示すように、界面7がきれいに生じた状態で堅固に接合できた。
(実施例6)
図12A及び図12Bに示すように、厚さ0.6mmの亜鉛めっき鋼板(第1金属薄板1)と厚さ2.0mmのアルミニウム合金(第2金属薄板2)とを接合した。回転ツール4の回転速度1000rpm、接合速度50mm/minで回転ツール4の挿入深さ1.0mmである。
本実施例においても、第1金属薄板1と第2金属薄板2とで厚さが異なるときには、厚さの厚い方が重ね合されたときに上側となる第2金属薄板2となり、回転ツール4の挿入深さHは、厚い方の第2金属薄板2の厚さよりも短く薄い方の第1金属薄板1の厚さよりも大きくなっている。薄い方の第1金属薄板1を下の方に置いた状態で回転するツールと被接合材料との間に発生した摩擦熱及び押圧を利用して接合することで、両金属薄板1,2の底面の仕上がりの悪化を防ぎながらできるだけ回転ツール4の挿入深さHを稼いで効果的に接合が行われる。
また、引っ張り強度の弱いアルミニウム合金よりなる第2金属薄板2に回転するツールを押し付け、その後、引っ張り強度の強い亜鉛めっき鋼板よりなる第1金属薄板1と接合させることで、両者を堅固に接合できた。
(比較例及びまとめ)
詳しくは図示しないが、実施例5及び6と比較するために、比較例として、亜鉛めっき鋼板とマグネシウム合金又は亜鉛めっき鋼板とアルミニウム合金とで第1金属薄板1と第2金属薄板2とを入れ替えて、いずれも亜鉛めっき鋼板よりなる第2金属薄板2をまず回転ツール4に当接させて軽金属よりなる第1金属薄板1に対して接合できるか実験したが、接合部に大きな段差が生じた。
しかし、上述したいずれの実施例1〜6の金属薄板の接合方法においては対象的に、継手部分は板厚減少を伴うことがなく良好な結果であった。また、引っ張り試験結果も良好であった。
このように、本実施形態によると、回転するツールと被接合材料との間に発生した摩擦熱及びツールの回転により塑性流動が生じるだけで、溶融していないので、溶け落ちや歪みの発生が抑制される。また、予め両金属薄板1,2の一端を重ね合せた重ね合せ部3の上から回転ツール4で接合するので、両金属薄板1,2自身の厚さよりも接合部5の厚さを厚くすることができる。このため、母材に比べた場合の引っ張り強度の低下が抑制される。
また、回転ツール4を下降させすぎずに重ね合せた部分を含め広範囲に被接合材料に塑性流動を起こさせることで、できるだけ金属薄板1,2の歪みを防ぎながら接合強度を保つことができる。また裏面側の第1金属薄板1の裏側の見映えの悪化が抑制される。
さらに、平面上の界面7が残る程度に接合することで、歪みの発生や外観の悪化が抑制される。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としても良い。
すなわち、上記実施形態では、各種の第1金属薄板1と第2金属薄板2の例を示したが、その厚さは2mm以下であれば特に問わず、材質も特に上記各実施例に限定されない。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
1 第1金属薄板
2 第2金属薄板
3 重ね合せ部
4 回転ツール
5 接合部
6 裏当て金
7 界面
H 挿入深さ
W 重ね合せ幅(所定長さ)

Claims (7)

  1. 厚さが2.0mm以下の第1金属薄板と、厚さが2.0mm以下の第2金属薄板とを接合する金属薄板の接合方法において、
    裏当て金の上に載置した上記第1金属薄板の一端の上に上記第2金属薄板の一端を所定長さ重ね合せて配置する重ね合せ工程と、
    重ね合せた上記第2金属薄板の上方から回転する回転ツールを押し付けて該第2金属薄板の一端と上記第1金属薄板の一端とを回転するツールと被接合材料との間に発生した摩擦熱及び押圧を利用して継手を形成する接合工程とを含む
    ことを特徴とする金属薄板の接合方法。
  2. 請求項1に記載の金属薄板の接合方法において、
    上記回転ツールの当接面の直径は、上記第1金属薄板の一端の上に上記第2金属薄板の一端を重ね合せた上記所定長さよりも大きく、
    上記回転ツールの挿入深さは、上記第2金属薄板の厚さよりも小さい
    ことを特徴とする金属薄板の接合方法。
  3. 請求項2に記載の金属薄板の接合方法において、
    上記第2金属薄板の厚さは、上記第1金属薄板の厚さよりも厚い
    ことを特徴とする金属薄板の接合方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の金属薄板の接合方法において、
    上記回転ツールは、当接面がピンを有さず略平坦である
    ことを特徴とする金属薄板の接合方法。
  5. 厚さが2.0mm以下の第1金属薄板と、厚さが2.0mm以下の第2金属薄板とが接合された金属薄板の接合構造において、
    上記第1金属薄板の一端の上に上記第2金属薄板の一端が塑性流動して重ね合されており、
    塑性流動された接合部における上記第1金属薄板と上記第2金属薄板との間には平面状の界面が残っている
    ことを特徴とする金属薄板の接合構造。
  6. 請求項5に記載の金属薄板の接合構造において、
    上記第2金属薄板は、上記第1金属薄板よりも厚い
    ことを特徴とする金属薄板の接合構造。
  7. 請求項5又は6に記載の金属薄板の接合構造において、
    上記第2金属薄板の引っ張り強度は、上記第1金属薄板の引っ張り強度以下である
    ことを特徴とする金属薄板の接合構造。
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