JP4543204B2 - 摩擦攪拌接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アルミニウム合金板等の被接合材同士を良好に突合わせ接合することができる摩擦攪拌接合方法に関する。
アルミニウム合金板等の被接合材同士を鉄鋼板等の裏当て治具の上に突合わせて載置固定し、この被接合材の突合わせ部に表面側から、被接合材の表面に接するショルダ部とその先端に突設されたプローブを有する回転ツールのプローブ(ピンとも称する)を挿入し、ツールを高速回転させながら突合わせ部に沿って相対的に移動させ、その時に発生する摩擦熱により突合わせ部を可塑化させることにより、被接合材の突合わせ部を接合する接合方法は、摩擦攪拌接合と呼ばれ、広く知られている(例えば特許文献1および2)。
この種の摩擦攪拌接合によれば、ツールにより被接合材に生じる摩擦熱を利用して被接合材が軟化し軟化部分が固相状態で攪拌され混合されてなる攪拌領域を形成して接合される。攪拌領域は微結晶化するため、アーク溶接などの溶融溶接に比べて、接合部における強度低下が小さく、気孔や割れなどの接合欠陥が少なく、接合部の表面面も平坦である等の利点があり、すでに鉄道車両、船舶、土木構造物、自動車などの分野で実用化されている。
このような従来の摩擦攪拌接合にあっては、被接合材へのプローブの挿入深さが接合部の品質に大きな影響を与える。プローブは被接合材の突合わせ部に表面側から内部に向けて挿入されるが、確実に接合するには、上記攪拌領域が被接合材の裏側面に達しかつ接合部の両側に一定の幅を有していることが望ましい。
プローブの側面のみならず底面でも被接合材が撹拌されるので、被接合材の裏までプローブの先端が達する必要はないが、プローブの先端はできるだけ被接合材の底面ぎりぎりまで到達することが好ましい。したがって、ツール位置決め精度の高い装置を用い、攪拌領域が被接合材の突合わせ部の裏面に十分形成されるように被接合材を攪拌することが望ましい。
被接合材の接合部の裏側に、プローブにより攪拌されない領域あるいは攪拌不足の領域が生じると、キッシングボンドと呼ばれる突合わせ線を含む未接合部が生ずる。このような未接合部が存在すると、そこからルート割れと呼ばれる割れが発生して接合強度が低下したり、疲労破壊の起点になったりする。特に直線状のキッシングボンドがあると、キッシングボンドと直交する方向の応力を受けた場合に強度が低下しやすくなる。
なお、摩擦攪拌接合の操作を被接合材の表面側のみならず反転させて裏面側からも同様に行えば、キッシングボンドは発生しないが、この方法では生産性が著しく低下する。
通常、摩擦攪拌接合においては、プローブの前進角を1〜5°程度に設定しておき、プローブの長さを被接合材の厚みよりも0.1〜0.2mm程度短くして、被接合材へのプローブの挿入深さは、できるだけ裏当て治具と接触しないように設定して接合操作が行われる。
しかしながら、ツールは前進角を設けて被接合材に挿入されるため斜めに差し込まれることになり、ツールの後ろ半分は深くなり、この状態で被接合材に対し相対的にツールを前進させて摩擦攪拌接合されるが、ツールに対する種々の力が生じ、微妙に上下に振動することがある。
ツールが高速回転で高荷重の場合には、ショルダ部と接する被接合材は摩擦熱により軟化する。高い押圧力がツールにかかっているためツールのショルダ部と接する被接合材の軟化部分の表面部にツールのショルダ部が沈み込み、その結果プローブ先端が設定深さよりも深くなることがある。
被接合材と被接合材とを突き合わせた接合線は必ずしも直線ではなく、屈折部または曲率半径の短い曲線部では一般にツールの前進速度が落ちるため摩擦による被接合材のショルダ部に接する部分近傍の軟化が進みツールが沈み込むことがある。
以上の他にも加工中にはさまざまな変動要素があり、摩擦攪拌接合加工中のツールの深さ制御は必ずしも高精度には行えない。
この結果、プローブ挿入深さやプローブ姿勢(プローブ前進角)を精密に設定していても、摩擦攪拌接合加工中にプローブの先端が被接合材を突き抜けて裏当て治具の表面に接することが生じる。裏当て材は鋼製が多いため、プローブ先端が裏当て治具に接したまま前進させようとすると、プローブが折損したり先端が損傷したり、あるいは裏当て治具の表面が損傷するという問題が生じる。
上記問題に直接対処するものではないが、裏当て材に被接合材の固着とルート割れの両方を防ぐ試みがなされており、下記特許文献3には、可塑化した被接合材に対する親和性の低い裏当て材(裏当て治具)を使用する摩擦攪拌接合方法が提案されている。ここで、特に好ましい裏当て材として、炭素系材料、金属酸化物、建築用耐火断熱材料、粗面化した金属が挙げられており、高温安定性に優れ且つプローブとの潤滑性の良好な黒鉛ボード等が例示されている。
ところが、黒鉛ボードは、通常、黒鉛の粉体から焼結固形化により成形され、黒鉛の粉末から黒鉛ボードを成形するには相当の手間がかかり、コスト高になる。
更に、プローブの先端をできるだけ被接合材の底面ぎりぎりまで到達させたとしても、突合わせの線が残りキッシングボンドとなることがある。
摩擦攪拌接合にあっては、プローブを有するツールのショルダ部を被接合材の突合わせ部に沿って強い力で押さえるため、この押圧力により被接合材および裏当て材には、通常2,500〜5,000N程度、ときには約10,000N程度の大きな負荷がかかる。
このため攪拌時においても被接合材の底面ぎりぎりの部分が裏当て材との摩擦により攪拌されずに残り、両側の被接合材の突合せ部で形成される線が残りキッシングボンドとなるものと推察される。
特開平11−267858号公報 特開2005−205496号公報 特開平10−202374号公報
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、表面側からだけの摩擦攪拌接合であっても、被接合材の接合部にキッシングボンドが発生せず、疲労破壊も発生しにくく、且つ低コストで生産性よく被接合材同士を良好に突合わせ接合することのできる摩擦攪拌接合方法を提供することにある。
上記の目的は、下記の特徴を有する本発明の摩擦攪拌接合方法によって達成することができる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、被接合材同士を裏当て治具の上に突合わせて載置固定し、この被接合材の突合わせ部に表面側からプローブを挿入し、このプローブを高速回転させながら突合わせ部に沿って相対的に移動させ、その時に発生する摩擦熱により突合わせ部を可塑化させて攪拌することにより、被接合材の突合わせ部を接合する摩擦攪拌接合方法において、
上記突合わせ部を含む被接合材と裏当て治具との間に金属箔を挟着し、かつ該金属箔と裏当て治具との間に固体潤滑剤を介在させることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、裏当て治具と固体潤滑剤との間に支持体を挟着することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の発明において、固体潤滑剤が粉体であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の発明において、固体潤滑剤が二硫化モリブデンの粉体または黒鉛の粉体であることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、金属箔が被接合材と同質または類似の材料からなることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項2乃至5のいずれかに記載の発明において、支持体が被接合材と同質または類似の材料からなることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、被接合材がアルミニウムまたはその合金からなり、金属箔がアルミニウム箔またはその合金箔からなり、固体潤滑剤が二硫化モリブデンまたは黒鉛からなることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、被接合材がアルミニウムまたはその合金からなり、金属箔がアルミニウム箔またはその合金箔からなり、固体潤滑剤が二硫化モリブデンまたは黒鉛からなり、支持体がアルミニウムまたはその合金からなることを特徴とする。
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の摩擦攪拌接合方法の一例を示す一部切欠斜視図である。図1において、先ず、裏当て治具10の上の所望の部位に支持体23を配置した後、その上に固体潤滑剤22の粉体を層状に散布し、さらにその上に金属箔21を配置する。
上記の例では、金属箔21と固体潤滑剤層22と下側の支持体23とのサンドイッチ状の三層構造としたが、支持体23を省き、上側の金属箔21と固体潤滑剤層22との二層構造としてもよい。このような二層構造とする場合は、裏当て治具10の上の所望の部位に、固体潤滑剤22の粉体を直接に層状に散布し、その上に金属箔21を配置する。
上記のようなサンドイッチ状の三層構造あるいは二層構造の形成は、上述のような方法で形成する以外に、予め金属箔21と支持体23との間に固体潤滑剤層22を形成し一体化した三層構造体あるいは予め一枚の金属箔21を二つ折りした中に固体潤滑剤層22を形成した構造体を作製しておき、このような構造体を裏当て治具10の上の所望の部位に配置するようにしてもよい。
金属箔21は被接合材の裏面に当接した状態で摩擦攪拌接合され箔の厚みがバッファーになるため、プローブ先端が被接合材の裏面を突き抜け、箔の厚みまで到達させることが可能になり攪拌領域の形成が被接合材の裏面まで形成される。
一方、支持体23は主として固体潤滑剤層22を支持する役割がある。しかし、金属箔21は、プローブの攪拌により可塑化された被接合材の中に巻き込まれて分散されるので、接合強度の低下の原因となる恐れがある。
このような接合強度の低下を防ぐために、金属箔は被接合材の材質あるいはそれに類似の材質のものが好適に使用される。通常、アルミニウム(合金)の接合にはアルミニウム(合金)箔が、銅(合金)の接合には銅(合金)箔が、チタン(合金)の接合にはチタン(合金)箔が、鉄(スチール)の接合には鉄(スチール)箔が、ステンレスの接合にはステンレス箔が好適に使用される。被接合材と被接合材との突合わせによる接合線は通常直線であることが多いため、金属箔21および支持体23は接合線近傍のみ存在すれば十分なことからリボン状、テープ状が好ましい。
金属箔21の厚みは、被接合材の厚みやプローブの長さなどを勘案して、10〜100μm程度の厚さのものが好ましい。金属箔21は突合わせ部を含む被接合材と裏当て治具との間、即ち被接合材の突合わせ部とその周辺に亘って被接合材と裏当て治具との間、に挟着されるため、幅は、ツールのショルダ径(通常は直径12〜15mm程度)やプローブ径(通常は直径5〜6mm程度)などを勘案すると、15mm程度の幅のものが好ましいが、それ以上の余裕のある幅であってもよい。
固体潤滑剤22は、プローブ先端と裏当て材との摩擦を軽減しプローブの損傷を防止する役割がある。このような固体潤滑剤22としては、特に限定されないが結晶格子中に辷りやすい層を有する構造を有するものが好ましく、二硫化モリブデン(MoS)、黒鉛(グラファイト)、二硫化タングステン、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、窒化ホウ素(BN)等 が使用できる。中でも高温安定性に優れ且つプローブとの潤滑性(減摩性)が良好な二硫化モリブデン(MoS)または黒鉛(グラファイト)が好ましい。
固体潤滑剤22の形状は限定されず、板状、テープ状、シート状のものであってもよいが、コスト面から粉体が好ましい。
固体潤滑剤22は、軟化した金属箔21とともに被接合材の突合わせ部の攪拌領域内に金属箔21と一緒に巻き込まれることも生じる。この場合、固体潤滑剤22の粒径が大きすぎると被接合材の接合部の強度が低下するので、その粒径は平均粒径で30μm以下が好ましい。また、固体潤滑剤22の層の厚さは、被接合材の厚みやプローブの長さなどを勘案して、0.01〜0.1g/cm程度(20〜500μm程度)のものが好適に使用される。
特に、二硫化モリブデン(MoS)または黒鉛(グラファイト)は、いずれも金属光沢を呈し鋼灰色ないし黒色結晶質で、天然物、人造物のいずれも粒子状または粉末状で産出され得るので、粉末からボード状に成形する必要がなく、好都合である。
支持体23は固体潤滑剤の粉をうまく裏当て治具に載せるために用いられる。形状は特定されないが、厚みは均一であることが望ましく被接合材と被接合材との突合わせによる接合線は通常直線であることが多いため、支持体は接合線近傍のみ存在すれば十分なことからリボン状、テープ状が好ましい。
支持体23は、摩擦攪拌接合による熱が伝達されるので温度が上がるため耐熱性を有することが好ましい。更に固体潤滑剤粉体22がうまく潤滑作用を示すように支持体は柔らかすぎてはならず、又金属箔21を突き抜けたプローブの先端が裏当て治具10に当たらないよう、支持体23を突き抜けないことが好ましい。したがって、破断強度が小さくない方が好ましい。
支持体23はプローブの先端により摩擦撹拌され被接合材に支持体材料の一部が巻き込まれる事態が生じた場合においても接合部分の強度を損じないことが望ましい。
したがって、上記条件を満たす支持体23としては、金属箔21と同様、被接合体となじみのよい、被接合材と同じ材質あるいはそれに類似の材質のものが好ましい。アルミニウム(合金)の接合にはアルミニウム(合金)箔が、銅(合金)の接合には銅(合金)箔が、チタン(合金)の接合にはチタン(合金)箔が、鉄(スチール)の接合には鉄(スチール)箔が、ステンレスの接合にはステンレス箔が好ましい。
裏当て治具10は、通常、SKD61やS50Cなどの硬い公知の鋼製の裏当て治具が好適に使用されるが、これに限定されない。ツールのショルダ部から受けるほぼ法線方向からの強い荷重に耐える剛性強度を有し座屈しないものであれば使用できる。
次に、上述の金属箔21と固体潤滑剤22と支持体23とのサンドイッチ状の三層構成あるいは金属箔21と固体潤滑剤22との二層構成のほぼ中央部に接合用の板状の被接合材31および32の突合わせ部33が位置するように、被接合材31および32を配置し慣用の固定具を用いて固定する。
被接合材31および32としては、アルミニウム(合金)をはじめ、マグネシウム(合金)、銅(合金)、チタン(合金)、鉄鋼、ステンレス等からなる板状の被接合材が使用される。これ等の被接合材31および32は、裏当て治具10の形状に対応して平たい単純な板状のものが多いが、単純な2次元的な曲面を有する板状のものであってもよく、また3次元的な曲面を有する板状のものであってもよい。特に、3次元的な曲面を有する被接合材の場合は、プローブ挿入深さやプローブ姿勢(プローブ前進角)の制御が難しいため、このような3次元的な曲面を有する被接合材の接合に有効である。
その後、板状の被接合材31、32の突合わせ部33の一端に、回転ツール40、すなわち径の大きいショルダ部42とその先端にプローブ41を有する硬い工具鋼からなるツール40のプローブ41を強い力で挿入し、上記ツール40を矢印A方向に高速回転させながら突合わせ部33に沿って他端(矢印B方向)に移動させ、その時に発生する摩擦熱によりを突合せ部33を軟化させ攪拌することにより、被接合材31、32の突合わせ部33を可塑化して、ツール40のショルダ部42による圧力を負荷しながら接合する。
上記ツール40は、径の大きいショルダ部42とその先端にプローブ41を有し、接合する被接合材31、32の材質よりも硬いSKD61等のSKあるいはSKD工具鋼やPCBN(polycrystalline cubic boron nitride)などからなる。そして、通常、プローブ41にはねじが切ってあってもよく、ねじが切ってないものであってもよい。また、厚みが3〜6mm程度の被接合材31、32を使用する場合は、上記ツール40のショルダ部42の直径は12〜15mm程度で、プローブ41の直径は5〜6mm程度のものが好適に使用される。
ショルダ42は、突合わせ部33に沿った被接合材31および32を押圧する必要があり、通常は被接合材31および32と当接する面が平面であるもの或いはプローブ41を中心としてやや円弧状または円錐状に凹んだものが使用されるが、場合によっては、プローブ41を中心としてやや円弧状または円錐状に突出したものも使用できる。上記プローブ41の長さは、裏当て治具10と接触しないように、プローブの先端が深く挿入されるのが好ましい。プローブ前進角は一般に1〜5°程度に設定される。また、ツール40の回転速度は一般に数百〜数千回転/分、接合速度は一般に数十〜数百mm/分である。
上記ツール40は、定盤軸(X)と横行軸(Y)と昇降軸(Z)の機械3軸からなる公知の摩擦攪拌接合装置に取り付けられて使用される。また、定盤軸(X)と横行軸(Y)と昇降軸(Z)の機械3軸および揺動軸(A)と旋回軸(B)のツール2軸とからなる公知の5軸枠型の摩擦攪拌接合装置等に取り付けられて使用される。また、三つの関節軸と二つの回転軸を具備した公知のロボットアームの先端に搭載されたマシンヘッドに取り付けて使用されることもあるが、これ等に限定されない。
最後に、裏当て治具10の上で接合された被接合材31および32を取り出す。この場合、金属箔21と固体潤滑剤22と支持体23とのサンドイッチ状の三層構造体あるいは金属箔21と固体潤滑剤22との二層構造体の余分な部分が、被接合材の裏面の接合部に一部固着することがあるが、この余分な部分は引っ張って簡単に除去できる。こうして、被接合材31と32との接合体が得られる。なお、34はショルダ部42により形成される接合痕、35はプローブ41による接合部の攪拌領域である。
本発明の摩擦攪拌接合方法によれば、突合せ部とその周辺の被接合材と裏当て治具との間に金属箔を挟着するため、被接合材の突合せ部を跨ぐように被接合材と裏当て治具との間に金属箔が挟着されており、金属箔は被接合材の裏面に当接してプローブ先端が裏当て治具に当たらないように、厚さ方向の精度制御に対するバッファーとして働く。
また、固体潤滑剤層は金属箔からプローブの先端が突き抜けても裏当て治具に当たらないように、厚さ方向の精度制御に対するバッファーとして働く。
したがって、高速回転するプローブの先端を裏当て治具により損傷させることなしに、プローブの先端を被接合材の裏面近傍あるいは裏面まで問題なく良好に挿入することができ、その結果、被接合材の接合部が良好に可塑化攪拌される。
しかも、上記金属箔と裏当て治具との間に固体潤滑剤が介在することで、高速回転するプローブの先端と裏当て治具とが接触するようなことがあっても、固体潤滑剤によりプローブ先端と裏当て治具との摩擦が著しく軽減され、ツールや裏当て治具の損傷が防止される。したがって、プローブの先端を被接合材の裏面近傍あるいは裏面までぎりぎりの深さまで安心して挿入することが可能となる。
更に、裏当て治具との間に固体潤滑剤が介在することで、摩擦が小さくなり、被接合材の裏面の皮膜状部分も回転され攪拌混合される。
このように、本発明の摩擦攪拌接合方法によれば、プローブの先端を被接合材の裏面近傍から固体潤滑剤層に達するまで深く挿入でき、ツールや裏当て材の損傷もなく、強い押当て力の下での加工であっても、被接合材の裏面の皮膜状の部分も回転され攪拌混合される。
したがって、被接合材の突合わせ部は、被接合材の裏面までも十分に攪拌され、その結果、攪拌領域が拡大され、表面側からだけの摩擦攪拌接合であっても、被接合材の接合部にキッシングボンドが発生せず、ルート割れが発生せず、疲労破壊も発生しにくく、且つ低コストで生産性よく被接合材同士を良好に突合わせ接合することができる。
以下、本発明の具体的な実施例を挙げる。なお、本発明はこれ等の実施例に限定されるものではない。
(スポット摩擦攪拌接合)
図1に示すように、平板状の鋼製(SKD61)の裏当て治具10の表面の中央部の長さ方向に沿って、支持体23として表面平滑なアルミニウム箔(厚さ15μm)を載置した。
次いで、上記アルミニウム箔23の上に、二硫化モリブデン(MoS)の粉末22を散布し、さらにその上に上記と同じアルミニウム箔21を載置した。
次いで、上記アルミニウム箔21の上に、アルミニウム合金(5083−O)からなる二枚の平板状の被接合材31、32(厚さ3mm)の接合面を互いに突き合わせて載置した。この際、被接合材31、32の突合せ部33が、上側のアルミニウム箔21と二硫化モリブデン(MoS)22と下側のアルミニウム箔23で構成された三層構造体の中央に位置するように配置し固定した。
その後、定盤軸(X)と横行軸(Y)と昇降軸(Z)の機械3軸からなる摩擦攪拌接合装置に取り付けられている工具鋼からなるツール40のプローブ41を、1000rpmで回転させながら上記突合せ部33の一端に挿入し、200mm/分の送り速度で被接合材31、32の突合せ部33に沿って他端に移動させて摩擦攪拌接合を行い、被接合材31と32との接合体を作製した。
なお、上記ツール40は、プローブ41の直径が4.0mm、長さが2.9mmであり、ねじが切ってあり、ショルダ部42の直径は12mmで、突合せ部33に沿った被接合材31、32を押圧するためのショルダ面は平面であった。ツール40への負荷は約10,000Nであった。
(突合わせ線に沿った摩擦攪拌接合)
図1に示すように、平板状の鋼製(SKD61)の裏当て治具10の表面の中央部の長さ方向に沿って、支持体23として表面平滑なアルミニウム箔(厚さ15μm)を載置した。
次いで、上記アルミニウム箔23の上に、二硫化モリブデン(MoS)の粉末22を散布し、さらにその上に上記と同じアルミニウム箔21を載置した。
次いで、上記アルミニウム箔21の上に、アルミニウム合金(5083−O)からなる二枚の平板状の被接合材31、32(厚さ3mm)の接合面を互いに突き合わせて載置した。この際、被接合材31、32の突合せ部33が、上側のアルミニウム箔21と二硫化モリブデン(MoS)22と下側のアルミニウム箔23で構成された三層構造体の中央に位置するように配置し固定した。
その後、定盤軸(X)と横行軸(Y)と昇降軸(Z)の機械3軸からなる摩擦攪拌接合装置に取り付けられている工具鋼からなるツール40のプローブ41を、1000rpmで回転させながら上記突合せ部33の一端に挿入し、200mm/分の送り速度で被接合材31、32の突合せ部33に沿って他端に移動させて摩擦攪拌接合を行い、被接合材31と32との接合体を作製した。
なお、上記ツール40は、プローブ41の直径が4.0mm、長さが2.9mmであり、ねじが切ってあり、ショルダ部42の直径は12mmで、突合せ部33に沿った被接合材31、32を押圧するためのショルダ面は平面であった。また、プローブ41の前進角は3°、ツール40への負荷は約10,000Nであった。
(比較例1)
(スポット摩擦攪拌接合)
比較のために、アルミニウム箔21と二硫化モリブデン(MoS)の粉末22と支持体のアルミニウム箔23で構成された三層構造体を使用しなかったこと以外は、上記実施例1と同様にして摩擦攪拌接合を行った。
(比較例2)
(突合せ線に沿った摩擦攪拌接合)
比較のために、アルミニウム箔21と二硫化モリブデン(MoS)の粉末22と支持体のアルミニウム箔23で構成された三層構造体を使用しなかったこと以外は、上記実施例2と同様にして摩擦攪拌接合を行った。
(結果)
実施例1のスポット摩擦攪拌接合部分の裏面を拡大した顕微鏡写真を図2に示す。また、比較例1のスポット摩擦攪拌接合部分の裏面を拡大した顕微鏡写真を図3に示す。
図2(実施例1)の中にわかりやすくするため描き加えた太い破線で示したように、左右の被接合材はスポット摩擦攪拌接合をした部分で渦巻状に攪拌混合されている。
一方、図3(比較例1)では同様にわかりやすくするため描き加えた太い破線のように、左右の被接合材の突合せ線に沿った略直線状のキッシングボンドが観察される。
また、図2(実施例1)、図3(比較例1)の両図とも裏当て材の表面の凹凸が転写されており、強い圧力が付加されていることがわかる。
実施例2の突合せ線に沿った摩擦攪拌接合部分の裏面を拡大した顕微鏡写真を図4に示す。また、比較例2の突合せ線に沿った摩擦攪拌接合部分の裏面を拡大した顕微鏡写真を図5に示す。
図4(実施例2)から、裏面まで摩擦攪拌されており、左右の被接合材は渾然一体に摩擦攪拌接合されていることがわかる。
一方、図5(比較例2)では描き加えた太い破線で示すように、左右の被接合材の突合せ線に沿った略直線状のキッシングボンドが観察される。
実施例2の突合せ線に沿った摩擦攪拌接合部分の突合せ線と直交方向の断面を拡大した顕微鏡写真を図6に示す。また、比較例2の突合せ線に沿った摩擦攪拌接合部分の突合せ線と直交方向の断面を拡大した顕微鏡写真を図7に示す。
図6(実施例2)では、描き加えた太い破線で示すように裏面まで摩擦攪拌領域が十分形成されていることがわかる。一方、図7(比較例2)では描き加えた太い破線で示すように、摩擦攪拌領域は狭いことがわかる。しかしながら、摩擦攪拌領域は被接合材の裏面まで達しており、摩擦攪拌領域が見かけ上裏面に達していても図5(比較例2)のようなキッシングボンドが形成されることが裏付けられる。
本発明の摩擦攪拌加工方法の一例を示す一部切欠斜視図である。 本発明の実施例1で得られた接合体の裏面の状態を示す顕微鏡写真である。 本発明の比較例1で得られた接合体の裏面の状態を示す顕微鏡写真である。 本発明の実施例2で得られた接合体の裏面の状態を示す顕微鏡写真である。 本発明の比較例2で得られた接合体の裏面の状態を示す顕微鏡写真である。 本発明の実施例2で得られた接合体の断面の状態を示す顕微鏡写真である。 本発明の比較例2で得られた接合体の断面の状態を示す顕微鏡写真である。
符号の説明
10 裏当て治具
21 金属箔
22 固体潤滑剤
23 支持体
31 被接合材
32 被接合材
33 被接合材の突合せ部
34 被接合材の接合痕
35 被接合材の接合部
40 ツール
41 ツールのプローブ
42 ツールのショルダ部

Claims (8)

  1. 被接合材同士を裏当て治具の上に突合わせて載置固定し、この被接合材の突合わせ部に表面側からプローブを挿入し、このプローブを高速回転させながら突合わせ部に沿って相対的に移動させ、その時に発生する摩擦熱により突合わせ部を可塑化させて攪拌することにより、被接合材の突合わせ部を接合する摩擦攪拌接合方法において、
    上記突合わせ部を含む被接合材と裏当て治具との間に金属箔を挟着し、かつ該金属箔と裏当て治具との間に固体潤滑剤を介在させることを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
  2. 裏当て治具と固体潤滑剤との間に支持体を挟着することを特徴とする請求項1に記載の摩擦攪拌接合方法。
  3. 固体潤滑剤が粉体であることを特徴とする請求項1または2に記載の摩擦攪拌接合方法。
  4. 固体潤滑剤が二硫化モリブデンの粉体または黒鉛の粉体であることを特徴とする請求項1または2に記載の摩擦攪拌接合方法。
  5. 金属箔が被接合材と同質または類似の材料からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の摩擦攪拌接合方法。
  6. 支持体が被接合材と同質または類似の材料でからなることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の摩擦攪拌接合方法。
  7. 被接合材がアルミニウムまたはその合金からなり、金属箔がアルミニウム箔またはその合金箔からなり、固体潤滑剤が二硫化モリブデンまたは黒鉛からなることを特徴とする請求項1に記載の摩擦攪拌接合方法。
  8. 被接合材がアルミニウムまたはその合金からなり、金属箔がアルミニウム箔またはその合金箔からなり、固体潤滑剤が二硫化モリブデンまたは黒鉛からなり、支持体がアルミニウムまたはその合金からなることを特徴とする請求項2に記載の摩擦攪拌接合方法。
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