JP6675554B2 - 異材摩擦攪拌接合方法 - Google Patents

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Description

本発明はマグネシウム又はマグネシウム合金材とアルミニウム又はアルミニウム合金材との異材摩擦攪拌接合方法に関する。
各種輸送機器の省エネルギー化に対する要求等から、構造体への軽金属材の導入が進んでいる。ここで、実用金属中で最も軽量なのはマグネシウムであるが、全ての構造部材にマグネシウム材を適用することは材料強度や価格等の観点からハードルが高く、汎用的に用いられているアルミニウム材とマグネシウム材とを組み合わせたマルチマテリアル構造体の活用が切望されている。
このような状況下において、異種材料を組み合わせて構造体を製造するためには異材接合技術が必要不可欠であるが、従来の溶融溶接で得られるアルミニウム/マグネシウム異材溶接部の接合界面には厚い金属間化合物層が形成されるため、十分な接合強度及び信頼性を有する接合体を得ることは困難である。
これに対し、各種異材接合への摩擦攪拌接合の適用が検討されている。摩擦攪拌接合は固相接合であることから溶融溶接と比較して接合温度が低く、接合界面における金属間化合物の形成を抑制することができる等の利点を有している。
例えば、特許文献1(特開2003−170280号公報)では、2種類の異種金属材料の接合方法において、2種類の金属材料が混合した際に生成する合金あるいは金属間化合物の溶融温度のうち最も低い温度をT(M)、2種類の金属材料の各々を同種同士で摩擦攪拌接合する際の温度の低い方をT(L)としたとき、T(L)<T(M)とし、2種類の異種金属材料を重ね合わせ、各々を同種同士で摩擦攪拌接合する際の温度の低い金属材料側から接合界面付近まで接合工具を挿入した状態で摩擦攪拌接合することを特徴とする異種金属材料の接合方法、が開示されている。
上記特許文献1に記載の接合方法においては、溶融層の生成を抑制することにより、粗大凝固組織や連続的な金属間化合物の生成を防止することができ、十分な接合強度を有する異種金属接合体を、効率的に得ることができる、としている。
また、特許文献2(特開2004−255420号公報)では、硬質材と、当該硬質材より硬度の小さな軟質材からなる異種金属材を突合わせて、突合わせ面を摩擦攪拌接合により接合する接合方法において、硬質材との硬度比が5以上のスターロッドのピンを、前記硬質材と前記軟質材を突合わせて形成される突合わせ線に対して、硬質材側に0.05mm以上入り込み、大部分を前記軟質材側に配置し、また、前記ピンを、ピンの移動方向で硬質材から軟質材側に向かう方向に回転しながら、突合わせ線の方向に移動することを特徴とする異種材を摩擦攪拌接合する接合方法、が開示されている。
上記特許文献2に記載の接合方法においては、鋼材とアルミニウム材とを異材接合した場合において、ピンの硬質材側への移動量が0.05mm以上であれば、アルミニウム母材よりも接合部の接合力が大きく、引張試験ではアルミニウム材の母材側で破断する、としている。
特開2003−170280号公報 特開2004−255420号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている接合方法は重ね合わせ接合に限定されている。また、上記特許文献2に開示されている接合方法は、融点や機械的特性が大きく異なる被接合材を異材接合する方法である。ここで、マグネシウムとアルミニウムの融点の差は10℃程度であることに加え、低温での共晶反応により接合界面に脆弱な金属間化合物層が形成するため、上記特許文献2に開示されている接合方法を適用することができない。
以上のような従来技術における問題点に鑑み、本発明の目的は、マグネシウム又はマグネシウム合金材とアルミニウム又はアルミニウム合金材との簡便かつ効率的な突合せ異材摩擦攪拌接合方法を提供することにある。
本発明者は上記目的を達成すべく、摩擦攪拌接合条件と継手強度の関係等について鋭意研究を重ねた結果、摩擦攪拌接合用ツールのプローブ部の周速に好適な数値範囲が存在すること等を見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、
マグネシウム又はマグネシウム合金材とアルミニウム又はアルミニウム合金材との異材摩擦攪拌接合方法であって、
摩擦攪拌接合用ツールの回転方向と移動方向が一致する側(前進側)に前記マグネシウム又はマグネシウム合金材を、前記回転方向と前記移動方向が逆になる側(後退側)に前記アルミニウム又はアルミニウム合金材を、それぞれ配置して突合せ面を形成し、
前記摩擦攪拌接合用ツールの挿入位置を前記突合せ面から前記マグネシウム又はマグネシウム合金材側にオフセットさせ、
前記摩擦攪拌接合用ツールのプローブ部の周速を0.17〜0.21m/sとすること、
を特徴とする異材摩擦攪拌接合方法を提供する。
一般的な適切接合条件においては、前進側で摩擦攪拌接合中の発熱量が大きくなることが知られている。ここで、アルミニウム又はアルミニウム合金材と比較して摩擦攪拌接合用ツールとの摩擦係数が低いマグネシウム又はマグネシウム合金材を前進側に配置することで、攪拌部全体の入熱量を抑制することができる。その結果、接合界面における金属間化合物層の形成が抑制され、適切な摩擦攪拌接合条件を拡大することができる。
同種の被接合材同士を摩擦攪拌接合する場合、プローブ部の中心が突合せ面に一致するように摩擦攪拌接合用ツールを被接合材に挿入する(以後、0位置と称する)。これに対し、本発明の異材摩擦攪拌接合方法では摩擦攪拌接合用ツールを0位置からマグネシウム又はマグネシウム合金側にオフセットさせ、当該マグネシウム又はマグネシウム合金材へのプローブ部の挿入量を大きくしている。
アルミニウム又はアルミニウム合金材は面心立方格子構造であるため、すべり系が多く流動性が高いが、マグネシウム又はマグネシウム合金材は六方最密充填構造であるため、すべり系が少なく流動性に乏しい。よって、本発明の異材摩擦攪拌接合方法においては摩擦攪拌接合用ツールを0位置からマグネシウム又はマグネシウム材側にオフセットさせ、マグネシウム材の材料流動を促進している。
また、本発明の異材摩擦攪拌接合方法においては、前記摩擦攪拌接合用ツールのプローブ部の周速を0.17〜0.21m/sとしている。プローブ部の周速を0.17m/s以上とすることにより、材料流動性を確保して攪拌部における欠陥の形成を抑制することができる。一方、プローブ部の周速を0.21m/s以下とすることで、入熱過剰により接合界面における金属間化合物層が厚くなることを抑制することができる。
摩擦攪拌接合のプロセスパラメータの一つとして、一般的には摩擦攪拌接合用ツールの回転速度が利用されている。ここで、回転速度が同じでもプローブ部の直径によって周速は異なる値となるが、プローブ部の直径に依らず周速を0.17〜0.21m/sとすることで良好な異材摩擦攪拌接合継手を得ることができる。
また、本発明の異材摩擦攪拌接合方法においては、前記周速を0.17〜0.19m/sとすること、が好ましい。プローブ部の周速を0.19m/s以下とすることで、より確実に入熱過剰により接合界面における金属間化合物層が厚くなることを抑制することができる。
また、本発明の異材摩擦攪拌接合方法においては、前記オフセットの移動距離を0.5〜1.5mmとすること、が好ましい。オフセットの移動量を0.5mm以上とすることでマグネシウム又はマグネシウム材の材料流動を十分に促進することができ、1.5mm以下とすることでアルミニウム又はアルミニウム材の材料流動性が低下することを抑制することができる。
更に、本発明の異材摩擦攪拌接合方法においては、前記プローブ部の直径を3〜5mmとすることが好ましい。プローブ部の直径を3mm以上とすることでプローブ部の強度を担保することができ、5mm以下とすることで攪拌部における欠陥の形成を抑制することができる(プローブが太くなると当該プローブの通過に伴って形成される空間を材料流動によって埋め戻すことが困難となる)。
本発明によれば、マグネシウム又はマグネシウム合金材とアルミニウム又はアルミニウム合金材との簡便かつ効率的な突合せ異材摩擦攪拌接合方法を提供することができる。
摩擦攪拌時の被接合材の配置を示す概略図である。 本発明で用いる摩擦攪拌接合用ツールの一例を示す概略図である。 被接合材と摩擦攪拌接合用ツールの位置関係を示す概略図である。 異材摩擦攪拌接合継手の引張強度を示すグラフである(周速と接合強度の関係)。 異材摩擦攪拌接合継手の引張強度を示すグラフである(被接合材の配置と接合強度の関係)。 異材摩擦攪拌接合継手の表面外観である。 異材摩擦攪拌接合継手の断面マクロ写真である。 接合界面近傍のSEM−EDS元素マッピングである。
以下、図面を参照しながら本発明の異材摩擦攪拌接合方法の代表的な実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。また、図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、表された各構成要素の寸法やそれらの比は実際のものとは異なる場合もある。
図1は、摩擦攪拌接合時の被接合材の配置を示す概略図である。被接合材にはアルミニウム又はアルミニウム合金材2とマグネシウム又はマグネシウム合金材4とを突合せ、被接合界面6が形成されている。ここで、被接合界面6に対して適切な位置に図2に示す摩擦攪拌接合用ツール8を挿入して移動させることで、異材摩擦攪拌接合が達成される。
摩擦攪拌接合はFSW(Friction Stir Welding)と称され、接合しようとする二つの金属材からなる被接合材それぞれの端部を突き合わせ、回転ツールの先端に設けられた突起部(プローブ)を両者の端部の間に挿入し、これら端部の長手方向に沿って回転ツールを回転させつつ移動させることによって、二つの金属部材を接合する方法である。
ここで、本発明の異材摩擦攪拌接合においては摩擦攪拌接合用ツール8の回転方向と移動方向が一致する側(前進側)にマグネシウム又はマグネシウム合金材4を、当該回転方向と移動方向が逆になる側(後退側)にアルミニウム又はアルミニウム合金材2を、それぞれ配置する。アルミニウム又はアルミニウム合金材2と比較して摩擦攪拌接合用ツール8との摩擦係数が低いマグネシウム又はマグネシウム合金材4を前進側に配置することで、攪拌部全体の入熱量を抑制することができる。その結果、接合界面における金属間化合物層の形成が抑制され、適切な摩擦攪拌接合条件を拡大することができる。
摩擦攪拌接合用ツール8の形状は本発明の効果を損なわない限りにおいて特に限定されず、従来公知の種々の形状を用いることができるが、一般的にはツール本体部10の底面にプローブ部12が備わっている。プローブ部12の形状に関し、根元を太く先細りにすることで摩擦攪拌接合中のプローブ部12の破断を防止することができるが、本発明の異材摩擦攪拌接合においては太さが均一な円柱状とすることが好ましい。プローブ部12を円柱状とすることで、板厚方向により均質な攪拌領域を形成することができる。加えて、プローブ部12にネジを形成させることで、攪拌効果を促進させることができる。
プローブ部12の直径は被接合材の板厚等に応じて適宜設定すればよいが、3〜5mmとすることが好ましい。プローブ部12の直径を3mm以上とすることでプローブ部12の強度を担保することができ、5mm以下とすることで攪拌部における欠陥の形成を抑制することができる(プローブ部12が太くなるとプローブ部12の通過に伴って形成される空間を材料流動によって埋め戻すことが困難となる)。
また、摩擦攪拌接合用ツール8の材質も本発明の効果を損なわない限りにおいて特に限定されず、従来公知の種々の材質を用いることができ、例えば、工具鋼、超硬合金及びセラミックス等を用いることができる。
また、本発明の異材摩擦攪拌接合方法においては、摩擦攪拌接合用ツール8の挿入位置を突合せ面(被接合界面6)からマグネシウム又はマグネシウム合金材4側にオフセットさせる。同種の被接合材同士を摩擦攪拌接合する場合、プローブ部12の中心が被接合界面6に一致するように摩擦攪拌接合用ツール8を挿入するが、本発明の異材摩擦攪拌接合方法では摩擦攪拌接合用ツール8を0位置からマグネシウム又はマグネシウム合金材4側にオフセットさせることで、マグネシウム又はマグネシウム合金材4へのプローブ部12の挿入量を大きくしている。
摩擦攪拌接合用ツール8のオフセット量aは用いる摩擦攪拌接合用ツール8の形状及び被接合材の厚さ等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.5〜1.5mmとすることが好ましい。オフセット量aを0.5mm以上とすることでマグネシウム又はマグネシウム合金材4の材料流動を十分に促進することができ、1.5mm以下とすることでアルミニウム又はアルミニウム材2の材料流動性の低下を抑制することができる。
また、本発明の異材摩擦攪拌接合においては、摩擦攪拌接合用ツール8のプローブ部12の周速を0.17〜0.21m/sとしている。プローブ部12の周速を0.17m/s以上とすることにより、材料流動性を確保して攪拌部における欠陥の形成を抑制することができる。一方、プローブ部12の周速を0.21m/s以下とすることで、入熱過剰により接合界面における金属間化合物層が厚くなることを抑制することができる。
ここで、回転速度が同じでもプローブ部12の直径によって周速は異なる値となるが、プローブ部12の直径に依らず周速を0.17〜0.21m/sとすることで、良好な異材摩擦攪拌接合継手を得ることができる。
ここで、前記周速は0.17〜0.19m/sとすること、が好ましい。プローブ部12の周速を0.19m/s以下とすることで、より確実に入熱過剰により接合界面における金属間化合物層が厚くなることを抑制することができる。
アルミニウム又はアルミニウム合金材2は本発明の効果を損なわない限りにおいて特に限定されず、従来公知の種々のアルミニウム又はアルミニウム合金材を用いることができる。また、マグネシウム又はマグネシウム合金材4も本発明の効果を損なわない限りにおいて特に限定されず、従来公知の種々のマグネシウム又はマグネシウム合金材を用いることができる。
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれらのみに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それら設計変更は全て本発明の技術的範囲に含まれる。
≪実施例1≫
図3に示す配置で、JIS−A6N01アルミニウム合金板材(3mm×100mm×330mm)とJIS−AZ31マグネシウム合金板材(3mm×100mm×330mm)を突合せ、当該突合せ面に摩擦攪拌接合用ツールを挿入して異材摩擦攪拌接合を施した。なお、JIS−A6N01アルミニウム合金板材は後退側、JIS−AZ31マグネシウム合金板材は前進側に配置されている。JIS−A6N01アルミニウム合金板材及びJIS−AZ31マグネシウム合金板材の組成を表1及び表2にそれぞれ示す。
摩擦攪拌接合用ツールは工具鋼製であり、ショルダ径:10mm、プローブ径:φ3mm(ネジあり,テーパーなし)、プローブ長:2.9mmとなっている。プローブの中心を突合せ面からJIS−AZ31マグネシウム合金板材側に1mmオフセットさせ、摩擦攪拌接合用ツールの回転速度及び移動速度をそれぞれ1100rpm及び50mm/minとして線接合を施し、異材摩擦攪拌接合継手を得た。なお、プローブ部の周速は0.172m/sである。
得られた異材摩擦攪拌接合継手から引張試験片(JIS Z2241 14B号試験片)を切り出し、引張試験機(SHIMADZU Autograph AGS−X 10kN)を用いてクロスヘッドスピード2.4mm/minにて引張試験を行った。なお、引張試験片は接合方向と垂直方向に、接合界面が試験片長手方向の略中央となるように切り出した。得られた引張強度を図4に示した。
≪実施例2≫
回転速度を1200rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図4に示した。なお、プローブ部の周速は0.188m/sである。
≪実施例3≫
回転速度を1300rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図4に示した。なお、プローブ部の周速は0.204m/sである。
≪実施例4≫
プローブ径をφ4mmとし、回転速度を900rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図4に示した。なお、プローブ部の周速は0.188m/sである。
≪実施例5≫
プローブ径をφ4mmとし、回転速度を1000rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図4に示した。なお、プローブ部の周速は0.209m/sである。
≪実施例6≫
プローブ径をφ5mmとし、回転速度を700rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図4に示した。なお、プローブ部の周速は0.183m/sである。
≪実施例7≫
プローブ径をφ5mmとし、回転速度を800rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図4に示した。なお、プローブ部の周速は0.209m/sである。
≪比較例1≫
回転速度を900rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図4に示した。なお、プローブ部の周速は0.141m/sである。
≪比較例2≫
回転速度を1000rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図4に示した。なお、プローブ部の周速は0.157m/sである。
≪比較例3≫
回転速度を1500rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図4に示した。なお、プローブ部の周速は0.236m/sである。
≪比較例4≫
プローブ径をφ4mmとし、回転速度を800rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図4に示した。なお、プローブ部の周速は0.167m/sである。
≪比較例5≫
プローブ径をφ4mmとし、回転速度を1100rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図4に示した。なお、プローブ部の周速は0.230m/sである。
≪比較例6≫
プローブ径をφ5mmとし、回転速度を600rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図4に示した。なお、プローブ部の周速は0.157m/sである。
≪比較例7≫
プローブ径をφ5mmとし、回転速度を900rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図4に示した。なお、プローブ部の周速は0.236m/sである。
≪比較例8≫
JIS−A6N01アルミニウム合金板材を前進側、JIS−AZ31マグネシウム合金板材を後退側に配置し、回転速度を900rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図5に示した(参考として実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた引張強度も示している)。なお、プローブ部の周速は0.141m/sである。
≪比較例9≫
JIS−A6N01アルミニウム合金板材を前進側、JIS−AZ31マグネシウム合金板材を後退側に配置した以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図5に示した。なお、プローブ部の周速は0.172m/sである。
≪比較例10≫
JIS−A6N01アルミニウム合金板材を前進側、JIS−AZ31マグネシウム合金板材を後退側に配置し、回転速度を1200rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図5に示した。なお、プローブ部の周速は0.188m/sである。
≪比較例11≫
JIS−A6N01アルミニウム合金板材を前進側、JIS−AZ31マグネシウム合金板材を後退側に配置し、回転速度を1300rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図5に示した。なお、プローブ部の周速は0.204m/sである。
≪比較例12≫
JIS−A6N01アルミニウム合金板材を前進側、JIS−AZ31マグネシウム合金板材を後退側に配置し、回転速度を1400rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図5に示した。なお、プローブ部の周速は0.220m/sである。
≪比較例13≫
JIS−A6N01アルミニウム合金板材を前進側、JIS−AZ31マグネシウム合金板材を後退側に配置し、回転速度を1500rpmとした以外は実施例1と同様にして、異材摩擦攪拌接合継手を得た。また、実施例1と同様にして引張試験を行い、得られた引張強度を図5に示した。なお、プローブ部の周速は0.236m/sである。
図4において、プローブ部の周速が0.17〜0.21m/sとなる実施例1〜7については、全て100MPa以上の良好な引張強度が得られている。また、プローブ部の周速が0.17〜0.19m/sの範囲にある実施例1、2及び4については、特に高い引張強度を示している。
図5において、JIS−A6N01アルミニウム合金板材を後退側、JIS−AZ31マグネシウム合金板材を前進側に配置することで、ツールの回転速度に依らず引張強度が上昇することが分かる。
実施例1及び比較例9で得られた異材摩擦攪拌接合継手の表面外観を図6に示す。ツールの回転速度及び移動速度等の接合条件が同じ場合であっても、被接合材の配置によって表面状態が大きく異なっており、JIS−A6N01アルミニウム合金板材を後退側、JIS−AZ31マグネシウム合金板材を前進側に配置することで平滑な接合部表面が得られることが分かる。
実施例1で得られた異材摩擦攪拌接合継手の断面マクロ写真を図7に示す。攪拌部に欠陥は認められず、良好な継手が得られていることが確認できる。
実施例1及び比較例3で得られた異材摩擦攪拌接合継手に関して接合界面の状況等を確認するため、接合部の断面をSEM−EDS(JEOL JSM−7001FA)によって詳細に観察した。なお、SEM観察の条件は加速電圧:15kV及び照射電流:10Aとした。SEM観察用の断面試料作製には、アルゴンイオンビームと遮蔽板を用いて試料断面を研磨するクロスセクションポリッシャー(JEOL IB−09020CP)を使用した。
接合界面近傍のSEM−EDS元素マッピングの結果を図8に示す。実施例1で得られた異材摩擦攪拌接合継手においては、JIS−A6N01アルミニウム合金板材とJIS−AZ31マグネシウム合金板材とが極めて薄い反応層を介して接合されている。これに対し、プローブ部の周速が0.21m/sよりも速くなる比較例3で得られた異材摩擦攪拌接合継手においては、反応層の厚さが約5μmと顕著に増加していることが分かる。
なお、ツールのオフセット量をJIS−AZ31マグネシウム合金板材側に2mm、0mm又はJIS−A6N01アルミニウム合金板材側に1mmとしたこと以外は実施例4と同様にして異材摩擦攪拌接合継手を形成させ、実施例1と同様にして引張試験を行ったところ、JIS−AZ31マグネシウム合金板材側に2mmとした場合及びJIS−A6N01アルミニウム合金板材側に1mmとした場合は接合強度が低く、正確な値を得ることが困難であった。また、0mmの場合は実施例4の場合と比較して約2割の強度低下が認められた。
2・・・アルミニウム又はアルミニウム合金材、
4・・・マグネシウム又はマグネシウム合金材、
6・・・被接合界面、
8・・・摩擦攪拌接合用ツール、
10・・・ツール本体部、
12・・・プローブ部。

Claims (4)

  1. マグネシウム又はマグネシウム合金材とアルミニウム又はアルミニウム合金材との異材摩擦攪拌接合方法であって、
    摩擦攪拌接合用ツールの回転方向と移動方向が一致する側(前進側)に前記マグネシウム又はマグネシウム合金材を、前記回転方向と前記移動方向が逆になる側(後退側)に前記アルミニウム又はアルミニウム合金材を、それぞれ配置して突合せ面を形成し、
    前記摩擦攪拌接合用ツールの挿入位置を前記突合せ面から前記マグネシウム又はマグネシウム合金材側にオフセットさせ、
    前記摩擦攪拌接合用ツールのプローブ部の周速を0.17〜0.21m/sとすること、
    を特徴とする異材摩擦攪拌接合方法。
  2. 前記周速を0.17〜0.19m/sとすること、
    を特徴とする請求項1に記載の異材摩擦攪拌接合方法。
  3. 前記オフセットの移動距離を0.5〜1.5mmとすること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の異材摩擦攪拌接合方法。
  4. 前記プローブ部の直径を3〜5mmとすること、
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の異材摩擦攪拌接合方法。
JP2016061064A 2016-03-25 2016-03-25 異材摩擦攪拌接合方法 Active JP6675554B2 (ja)

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