JP5080058B2 - パネル部材 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の板部材が重ねられ、縁部が巻締めにより締結されたパネル部材に関する。
例えば、自動車のボンネット、トランク及びドア等を構成するパネル部材の縁部には、アウタパネルとインナパネルとを重ね、アウタパネルの縁部に起立成形したフランジでインナパネルを挟み込むように折り曲げるヘミング構造が用いられている。
特許文献1には、インナパネルの直立した縁部に対し、アウタパネルの縁部のフランジを折り曲げることにより挟み込んで締結した自動車用ドアのパネル部材が記載されている。ところが、このような構成は、アウタパネルによりインナパネルを挟み込んで締結しているだけであるため、締結強度不足や、外部に露出したアウタパネルの先端面での錆の発生等の問題が生じる懸念がある。
一方、特許文献2には、アウタパネルの縁部のフランジに予め折り返し部を形成しておき、該折り返し部がインナパネルに面接触するまで前記フランジを折り曲げて両パネルを締結することにより、アウタパネル先端面の外部への露出をなくし、錆の発生等を抑えるヘミング構造が記載されている。
特開2003−170741号公報 特開平10−128468号公報
ところで、上記従来の技術では、図14に示すように、アウタパネル100のフランジ100aを折り曲げてインナパネル102を挟む際、アウタパネル100の折り曲げ部には、図14中の矢印A0方向(R0部分から広がる方向)の力が作用する。このため、前記折り曲げ部がやや丸くなり、曲率半径R0が大きくなるため、いわゆるダレを生じ、外観が損なわれるという問題がある。
さらに、自動車用のパネル部材のように、縁部に多くの曲率を有する三次元形状で構成されるパネル部材では、曲率を有する部分、例えば、図15に示すようなコーナ部では、折り曲げ時に図16A中の矢印に示す方向の圧縮若しくは引張の力が作用するが、これを打ち消す反力が折り曲げ部に発生する(図16B参照)。その結果、図16A及び図16B中の矢印Rp、Rdに示すように、外観を損なうような歪みを生じてしまう。そこで、このようなコーナ部では、アウタパネル100のフランジ100aを短くすることでしわの発生を抑える方法があるが、外観が見劣りしていた。
また、例えば、自動車のボンネット、トランク及びドア等は開閉構造をなしている。この場合、パネル部材には、大きな負荷が生じる開閉基端側の近傍部分(ヒンジ周辺部)に高い剛性が要求される。一方、その他の部分では、前記(ヒンジ周辺部に比べて生じる負荷が小さいため、その剛性に対する要求はさほどに厳しくはなく、軽量化やコスト低減等を考慮すると、前記ヒンジ周辺部よりも剛性が低い、例えば、板厚の薄い板部材を用いることが考えられる。
しかしながら、上記従来の技術では、パネル部材を構成する板部材が、例えば、剛性や形状が異なる部位を有する場合、このような板部材同士、又は、該板部材と他の板部材の縁部を締結することついては全く考慮されていない。そして、この場合、前記剛性や形状が異なる部位同士が接合された境界部分では、成形時、板部材が急激に不規則な方向に変形し、外観品質への悪影響が懸念される。
本発明は、係る従来の課題を考慮してなされたものであり、縁部に多くの曲率を有する三次元形状で構成される場合や、剛性や形状等が異なる部位を有する板部材から構成される場合であっても、優れた外観の縁部を有すると共に、高い締結強度を有することを可能とするパネル部材を提供することを目的とする。
本発明に係るパネル部材は、少なくとも第1の板部材と第2の板部材が重ねられ、縁部が巻締めにより締結されたパネル部材であって、前記縁部は、前記第1の板部材の端部が前記第2の板部材により内包され、前記第2の板部材の端部が前記第1の板部材により内包された状態で巻締めされた第1形状と、前記第2の板部材の端部が前記第1の板部材により内包され、前記第1の板部材の端部は前記第2の板部材には内包されていない状態で巻締めされた第2形状と、を含むことを特徴とする。
このような構成によれば、多くの曲率を有する三次元形状で構成される場合や、例えば、剛性や形状等が異なる部位を有する場合であっても、外観に優れ、締結強度の高い縁部を有するパネル部材を得ることができる。
特に、前記第1の板部材又は前記第2の板部材の少なくとも一方の板部材が、剛性が異なる部位を有する場合であっても、例えば、前記剛性が異なる部位同士が接した境界部分を境とした各部位に前記第1形状及び第2形状を適用することにより、外観の高い縁部を得ることができる。
また、前記剛性が異なる部位を有する板部材は、少なくとも第1の剛性を有する第1部位と、前記第1の剛性よりも高剛性である第2の剛性を有する第2部位とを有し、前記第1部位が前記第1形状からなる縁部に含まれ、前記第2部位が前記第2形状からなる縁部に含まれていると、本発明に係るパネル部材の巻締め締結された縁部の高さ(厚さ)や外縁部が一層確実に均一化されるため、一層外観に優れた縁部を得ることができる。
さらに、前記第1部位と前記第2部位とでは、前記巻締めされた縁部に含まれている部分の長さが異なるように設定されていると、剛性が異なる部位同士が接した境界部分を含む板部材であっても、形状が略均一で外観のよい縁部を形成可能であるため好ましい。
さらにまた、前記剛性が異なる部位を有する板部材では、剛性が異なる部位同士が接した境界部分に、該板部材を端部側から所定範囲に亘って切り欠いた切欠部が形成されていると、前記切欠部が巻締め成形時の逃げ部として機能するため、剛性が異なる2つの板部材の接合部である境界部分近傍であっても、巻締め成形時、前記境界部分近傍の板部材が急激に不規則な方向に変形するような事態を抑制することができ、座屈を抑え、外観を向上させることができる。
本発明によれば、縁部に多くの曲率を有する三次元形状で構成される場合や、剛性や形状等が異なる部位を有する板部材から構成される場合であっても、第1の板部材の端部が第2の板部材により内包され、第2の板部材の端部が第1の板部材により内包された状態で巻締めされた第1形状と、第2の板部材の端部が第1の板部材により内包され、第1の板部材の端部は第2の板部材には内包されていない状態で巻締めされた第2形状とを含む縁部を成形することにより、外観品質に優れ、締結強度の高い縁部を有するパネル部材が提供される。
以下、本発明に係るパネル部材について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るパネル部材10の適用例である自動車後部ドア12の一部切欠斜視図である。図2Aは、図1中の矢印II方向(車内側から自動車後部ドア12内側を見た方向)からの自動車後部ドア12の正面図であり、図2Bは、図2A中のIIBで囲まれた部分の拡大図である。
自動車後部ドア12は、アウタパネル(第1の板部材)14とインナパネル(第2の板部材)16が重ねられ、縁部18が巻締めにより締結されたパネル部材10と、該パネル部材10の上部に設けられた窓枠17とから構成される。この場合、前記巻締めにより締結された縁部18は、図2A中の矢印Hで示す部分及び矢印Lで示す部分を含み、自動車後部ドア12を構成するパネル部材10の大部分に亘って三次元的に延在している。なお、前記窓枠17の外縁部にもパネル部材10の縁部18を延在させておいてもよい。
前記アウタパネル14は、例えば、所定の形状に打抜き加工された板金素材(金属製)により形成される。
前記インナパネル16は、図2中の矢印Lで示す部位からなる第1パネル(第1部位)20と、矢印Hで示す部位からなる第2パネル(第2部位)22とにより構成され、これらは所定の形状に打抜き加工された板金素材(金属製)により形成される。前記第1パネル20及び第2パネル22は、図1及び図2A中の境界線(境界部分)Wにて、例えば、レーザ溶接により接合されている。
このようなパネル部材10では、図2A及び図2Bに示すように、縁部18が、インナパネル16の第1パネル20とアウタパネル14を締結した第1縁部18aと、インナパネル16の第2パネル22及びアウタパネル14を締結した第2縁部18bとを含み、これら第1縁部18aと第2縁部18bとでは、巻締め締結の形状が異っている。
図3Aは、図2Bの線IIIA−IIIAにおける縦断面図であり、縁部18の第1縁部18aでの板厚方向の断面形状を示している。図3Bは、図2Bの線IIIB−IIIBにおける縦断面図であり、縁部18の第2縁部18bでの板厚方向の断面形状を示している。図3Cは、図2Bの線IIIC−IIICにおける縦断面図であり、縁部18の前記境界線W近傍における第2縁部18b側での板厚方向の断面形状を示している。
図3Aに示すように、縁部18の第1縁部18aでは、アウタパネル14の先端面(端部)14aが第1パネル20により内包され、インナパネル16における第1パネル20の先端面(端部)20aがアウタパネル14により内包された状態で巻締め締結された形状(第1形状)とされている。図3Aから諒解されるように、第1縁部18aでは、各パネルが高さ(厚さ)方向に最大5重に積層された構造となっている。一方、図3Bに示すように、縁部18の第2縁部18bでは、インナパネル16における第2パネル22の先端面(端部)22aがアウタパネル14により内包され、アウタパネル14の先端面14aは第2パネル22には内包されていない状態で巻締め締結された形状(第2形状)とされている。図3Bから諒解されるように、第2縁部18bでは、各パネルが高さ(厚さ)方向に最大4重に積層された構造となっている。
図3Cに示すように、縁部18の境界線W近傍の第2パネル22側には、第2パネル22に曲げ部が形成されず略平板状である点を除き、前記第2縁部18bと略同形状(前記第2形状と略同形状)でアウタパネル14とインナパネル16とが巻締め締結された第3縁部18cが形成される。なお、縁部18の境界線W近傍の第1パネル20側においても、第2パネル22に比べて第1パネル20の板厚が薄い点以外は、図3Cに示す第3縁部18cと略同形状で巻締め締結されていることは言うまでもない。
前記第1縁部18aでは、アウタパネル14の板厚t1よりも第1パネル20の板厚t2の方が多少薄く設定される。前記第2縁部18bでは、アウタパネル14の板厚t1よりも第2パネル22の板厚t3の方が十分に厚く設定される。すなわち縁部18では、各パネルの板厚は、t2(例えば、0.65mm)<t1(例えば、0.8mm)<t3(例えば、1.2mm)、と設定されている。この場合、本実施形態に係るパネル部材10では、各パネルは同一素材又は同一の材料強度を有する素材により形成されているものとし、すなわち、インナパネル16は、板厚が厚く剛性が高い第2パネル22と、該第2パネル22よりも板厚が薄く剛性が低い第1パネル20とが接合された構造である。換言すると、インナパネル16は、第1の剛性を有する第1パネル(第1部位)20と、前記第1の剛性よりも高剛性である第2の剛性を有する第2パネル(第2部位)とにより構成されている。
次に、上記のような形状を有する本実施形態に係るパネル部材10の縁部18を成形する方法の一例について、主に図4〜図10Bを参照して説明する。
図4は、パネル部材10の縁部18を締結する前に、アウタパネル14とインナパネル16を重ねた状態での境界線W近傍を示す一部省略平面図である。図5Aは、図4中の線VA−VAにおける縦断面図であり、図5Bは、図4中の線VB−VBにおける縦断面図であり、図5Cは、図4中の線VC−VCにおける縦断面図である。
先ず、図4に示すように、アウタパネル14とインナパネル16とを、アウタパネル14がインナパネル16よりも距離LA〜LCだけずれた状態で重ねる。
すなわち、インナパネル16では、第1パネル20の先端面20aがアウタパネル14の先端面14aから距離LAずれた状態とされ(図4及び図5A参照)、第2パネル22の先端面22aがアウタパネル14の先端面14aから距離LBずれた状態とされて重ねられる(図4及び図5B参照)。図4から諒解されるように、前記距離LAよりも距離LBの方が長く、つまり、インナパネル16の第1パネル20と第2パネル22とは、第1パネル20の先端面20aの方が第2パネル22の先端面22aよりもアウタパネル14の先端面14aに近接する方向に突出した状態で接合されている。
さらに、この場合、インナパネル16の境界線Wから前記先端面14a等の延在方向に沿った所定範囲C、Cには、該インナパネル16を先端側から所定距離切り欠いた切欠部(エスケープ)24が形成されている。これにより、該切欠部24に位置している第1パネル20及び第2パネル22の先端面20b、22bは、アウタパネル14の先端面14aから距離LCずれた状態となる(図4及び図5C参照)。つまり、切欠部24では、インナパネル16を距離LCから距離LA又はLBを引いた距離だけ切り欠いている。なお、図5Cは、第2パネル22の切欠部24での縦断面図であるが、第1パネル20側の切欠部24においても板厚の違い等を除けば略同様に構成される。
また、前記のようにアウタパネル14とインナパネル16を重ねる場合、切欠部24に含まれる部分以外のアウタパネル14の先端面14a及びインナパネル16の先端面20a、22aを有する先端部は予め若干曲げられ(予備曲げ)、フランジ14b及びフランジ20c、22cが形成されている(図5A〜図5C参照)。
次に、インナパネル16から距離LA〜LCずれたアウタパネル14の先端面14aを含む部分にカール成形を施して巻締めし、略円形状の縁部18を形成する(図6及び図7A〜図7C参照)。図6は、重ねたアウタパネル14及びインナパネル16の縁部をカール成形する方法の一例を示す一部省略斜視図である。
この場合のカール成形方法としては、図6に示すように、重ねたアウタパネル14及びインナパネル16を載置台26上に載置し、押さえパッド28により押圧固定する。その後、円弧状凹部であるカール部30aを有するカールパンチ30を、載置台26上を摺動させながら移動させることにより、アウタパネル14の先端側から巻締め成形する。
そうすると、アウタパネル14とインナパネル16の第1パネル20とが重ねられた部分では、図7Aに示すように、アウタパネル14の先端面14aが第1パネル20により内包され、第1パネル20の先端面20aがアウタパネル14により内包された第1縁部18aが形成される。一方、アウタパネル14とインナパネル16の第2パネル22とが重ねられた部分では、図7Bに示すように、第2パネル22の先端面22aがアウタパネル14により内包され、アウタパネル14の先端面14aは第2パネル22には内包されていない第2縁部18bが形成される。同様に、図7Cに示すように、前記切欠部24における第2パネル22部分においても、第2パネル22に曲げ部が形成されず略平板状である点を除き、前記第2縁部18bと略同形状の第3縁部18c形成される。なお、前記切欠部24における第1パネル20部分においても、第2パネル22に比べて第1パネル20の板厚が薄い点以外は、図7Cに示す第3縁部18cと略同形状に形成されることは言うまでもない。
次に、本実施形態に係るパネル部材10では、前記カール成形で成形した縁部18をさらに成形するシーム成形を行う。該シーム成形は、前記縁部18が扁平に変形するように押圧する、すなわち縁部18を潰して巻締め強度を一層向上させると共に、縁部18の外観品質を一層向上させる。
この場合のシーム成形方法としては、例えば、載置台26上でのカール成形後、押さえパッド28によりアウタパネル14及びインナパネル16を固定した状態で、カールパンチ30を退避(後退)させ、シームパンチ32のシーム部32aを下降させて縁部18を扁平に変形させながらシーム成形する(図8A〜図8C参照)。これにより、図3A〜図3Cに示すように、一層外観がよく、各パネルが一層強固に密着して締結された縁部18を得ることができる。
そして、このようなシーム成形を施すと、図4において2点鎖線で示された見切り線O1の位置と、成形後の第1縁部18aや第2縁部18b、第3縁部18cを含むパネル部材10の縁部18における見切り点O2(図3A〜図3C参照)とが略一致する。ここで、前記見切り線O1及び見切り点O2は、パネル部材10の外縁部を形成する位置である。すなわち、成形後のパネル部材10では、第1縁部18aや第2縁部18b、第3縁部18cを含む縁部18における各見切り点O2が、見切り線O1上に並ぶため、パネル部材10の外縁部が滑らかに形成される(図1及び図2A参照)。
また、図9に示すように、前記シーム成形を施された縁部18では、板厚の異なる(剛性の異なる)第1パネル20及び第2パネル22を接合した境界線W近傍であっても、前記のように、第1パネル20と第2パネル22との長さを変え(距離LA、LB)、しかも前記切欠部24を設けていることにより、高さ(厚さ)hが略均一となり、外観のよい巻締め締結部を容易に得ることができる。
このように、第1パネル20と第2パネル22とではアウタパネル14の先端面14aまでの距離が異なるように設定しているため、剛性の異なる第1パネル20及び第2パネル22を含むインナパネル16であっても、前記各見切り点O2の位置を見切り線O1上に一致させることができ、さらに、前記高さhを略均一に形成することができる。従って、図3A〜図3Cに示すように、第1パネル20と第2パネル22とでは、巻締め成形後の縁部18に含まれている部分の長さが異なっており、この場合、第2パネル22よりも第1パネル20の方が長く、前記切欠部24では、第1パネル20及び第2パネル22よりもさらに短くなっている。
ところで、図10A及び図10Bに示すように、このようなシーム成形においては、図8A〜図8Cに示すシームパンチ32よりも一層小型に形成されたシーム部33aを備えるシームパンチ33を用いてもよい。このようなシームパンチ33を用いるシーム成形によれば、縁部18が扁平に変形する過程でアウタパネル14及びインナパネル16において塑性流動が生じる。そして、この塑性流動により、図10A及び図10B中の矢印A1方向の力が作用して縁部18における曲率半径R1を十分に小さくすることができ、ダレの発生が防止されるため、より一層外観のよい縁部19を容易に得ることができる。
以上、パネル部材10は、上記のように巻締め締結されることで、例えば、図11に示すようなコーナ部(曲率を有する部分)であっても、加工する際に図12中の矢印に示す方向の力が作用する。これにより、上記従来の構成(図15〜図16B参照)で生じていた歪みを抑えることができ、一層曲率の小さなコーナ部等であっても予備曲げ時のフランジ長さを短くすることなく、外観のよい縁部を成形することができる。
また、パネル部材10では、前記第2縁部18b側に含まれる第2パネル22の先端側にもフランジ22cが予め形成されている(図5B参照)。従って、図7B及び図8Bに示すように、前記フランジ22cがアウタパネル14の内面に当接することで、カール成形やシーム成形時における座屈やダレの防止に有効に作用し、これにより、前記見切り点O2の位置を一層確実に見切り線O1上に一致させることができる。
なお、本実施形態に係るパネル部材10は、その適用箇所、例えば、ドアやボンネット等における必要な締結強度や要求される外観形状等に応じて、カール成形のみを施した縁部と、シーム成形まで施した縁部とを適宜用いることができる。例えば、比較的締結強度の要求が低い箇所に用いられるパネル部材10にはカール成形のみを施し、より高い締結強度の要求がある箇所に用いられるパネル部材10にはシーム成形まで施す等使い分けるとよい。
以上のように、本実施形態に係るパネル部材10では、自動車後部ドア12のように曲率を多く有する三次元形状からなる縁部であっても、均一のフランジを有する縁部が形成されるため、外観品質が向上する。
また、パネル部材10は、板厚(形状)が異なる、つまり、剛性の異なる第1パネル20及び第2パネル22を接合した境界線W近傍であっても、前記のように、第1パネル20と第2パネル22との長さを変え(距離LA、LB)、しかも前記切欠部24を設けているため、高さ(厚さ)方向に略均一で外観のよい形状からなる巻締め縁部18を容易に得ることができる。
すなわち、剛性の低い第1パネル20を前記距離LAに設定し、該第1パネル20よりも剛性の高い第2パネル22を前記距離LBに設定してカール成形を施すことで、外観のよい縁部18を形成可能である。また、境界線Wを含む前記所定範囲C、C部分(図4参照)に巻締め成形時の逃げ部(エスケープ)として機能する切欠部24を設けているため、剛性が異なる2つのパネル(第1パネル20及び第2パネル22)の接合部である境界線W近傍であっても、巻締め成形時、インナパネル16が急激に不規則な方向に変形するような事態を抑制することができ、座屈を抑え、外観品質を向上させることができる。なお、前記切欠部24の切欠範囲は、締結後の外観品質に影響を及ぼさない範囲とすることが好ましく、例えば、前記先端面20b、22bが縁部18の内側に巻き込まれ、成形後には外部に露出しない範囲とするとよい。
さらに、アウタパネル14の先端面14a及びインナパネル16の先端面20a、22a及び20b、22bは外部に露出することなく巻締めされているため、各先端面への防錆作業等を省略することができ、コスト低減や製造工程数の低減が可能となる。
さらにまた、上記従来のヘミング構造に比べて、縁部18では、各パネルが前記のように4重又は5重に積層され締結されているため、その締結強度が高く、より強固なパネル部材10を得ることができる。この場合、前記シーム成形後の縁部19では、一層締結強度が向上する。
なお、本発明は上記実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは当然可能である。
例えば、上記実施形態では、パネル部材10として、アウタパネル14及びインナパネル16の2枚の板部材を用いるものとしたが、これに限らず、前記板部材を3枚以上としても本発明に係るパネル部材を構成可能である。また、インナパネル16は、境界線Wを複数有して3枚以上からなる板部材が接合されたものであってもよい。
前記インナパネル16は、板厚の違いにより剛性が異なる第1パネル20及び第2パネル22により構成されるものとしたが、例えば、板厚が略同一で、材料強度が異なるパネルであっても本発明は適用可能である。
また、上記実施形態のパネル部材10については、自動車後部ドア12を例示して説明したが、これに限らず、その他の箇所についても適用可能となることはもちろんである。例えば、パネル部材10の適用箇所としては、図13に示すように、自動車前部ドア38、ボンネット40及びトランク42等を挙げることができる。この場合、例えば、ボンネット40を例として説明すると、ボンネット40のフロントガラス44と対峙する縁部40aを含む部分46のように開閉基端側の近傍部分(ヒンジ周辺部)には剛性の高いパネルを適用し、その他の部分48には前記剛性の高いパネルよりも剛性の低いパネルを適用することができる。そして、前記縁部40aの両端から車体前方に延在する縁部40bでは、境界線W近傍でのパネルの長さを前記部分46と前記部分48とで変更し、さらに、切欠部を設けることにより、外観のよい形状の縁部とすることができる。
本発明の一実施形態に係るパネル部材の適用例である自動車後部ドアの一部切欠斜視図である。 図2Aは、図1中の矢印II方向からの自動車後部ドアの正面図であり、図2Bは、図2A中のIIBで囲まれた部分の拡大図である。 図3Aは、図2Bの線IIIA−IIIAにおける縦断面図であり、図3Bは、図2Bの線IIIB−IIIBにおける縦断面図であり、図3Cは、図2Bの線IIIC−IIICにおける縦断面図である。 図4は、パネル部材の縁部を締結する前に、アウタパネルとインナパネルを重ねた状態での境界線W近傍を示す一部省略平面図である。 図5Aは、図4中の線VA−VAにおける縦断面図であり、図5Bは、図4中の線VB−VBにおける縦断面図であり、図5Cは、図4中の線VC−VCにおける縦断面図である。 重ねたアウタパネル及びインナパネルの縁部をカール成形する方法の一例を示す一部省略斜視図である。 図7Aは、アウタパネル及び図5Aに示す第1パネルを含むインナパネルをカール成形する方法の一例を示す縦断面図であり、図7Bは、アウタパネル及び図5Bに示す第2パネルを含むインナパネルをカール成形する方法の一例を示す縦断面図であり、図7Cは、図5Cに示す切欠部を含むアウタパネル及びインナパネルをカール成形する方法の一例を示す縦断面図である。 図8Aは、図7Aに示すカール成形後の縁部をシーム成形する方法の一例を示す縦断面図であり、図8Bは、図7Bに示すカール成形後の縁部をシーム成形する方法の一例を示す縦断面図であり、図8Cは、図7Cに示すカール成形後の縁部をシーム成形する方法の一例を示す縦断面図である。 図3A〜図3C中の線IX−IXにおける縦断面図である。 図10Aは、図7Aに示すカール成形後の縁部をシーム成形する方法の他の例を示す縦断面図であり、図10Bは、図7Bに示すカール成形後の縁部をシーム成形する方法の他の例を示す縦断面図である。 図1に示すパネル部材のコーナ部を含む一部省略平面図である。 図11に示すコーナ部における縁部を拡大した一部省略斜視図である。 図1に示すパネル部材の他の適用箇所を示す車体前方からの斜視図である。 従来方法におけるパネル部材の縁部の縦断面図である。 図14に示す従来方法におけるパネル部材のコーナ部を含む一部省略平面図である。 図16Aは、図15に示すコーナ部において凸状の歪みが生じた状態を示す一部省略斜視図であり、図16Bは、図15に示すコーナ部において凹状の歪みが生じた状態を示す一部省略斜視図である。
符号の説明
10…パネル部材 12…自動車後部ドア
14、100…アウタパネル
14a、20a、20b、22a、22b…先端面
14b、20c、22c、100a…フランジ
16…インナパネル 18、19、40a、40b…縁部
18a…第1縁部 18b…第2縁部
18c…第3縁部 20…第1パネル
22…第2パネル 24…切欠部
26…載置台 28…押さえパッド
30…カールパンチ 32、33…シームパンチ
W…境界線

Claims (5)

  1. 少なくとも第1の板部材と第2の板部材が重ねられ、縁部が巻締めにより締結されたパネル部材であって、
    前記第2の板部材は、第1の板厚を有する第1部位と、前記第1の板厚よりも大きい第2の板厚を有する第2部位とを有し、
    前記縁部は、前記第1の板部材の端部が前記第2の板部材の前記第1部位の折り返された端部により内包され、前記第2の板部材の前記第1部位の折り返された端部が前記第1の板部材により内包された状態で巻締めされた第1形状と、
    前記第2の板部材の前記第2部位の端部が折り返されることなく前記第1の板部材により内包され、前記第1の板部材の端部は前記第2の板部材の前記第2部位の端部には内包されていない状態で巻締めされた第2形状と、
    を含み、
    前記パネル部材における一つの辺に、前記第1形状と前記第2形状が含まれる、
    ことを特徴とするパネル部材。
  2. 請求項1記載のパネル部材において、
    前記第1の板部材又は前記第2の板部材の少なくとも一方の板部材は、剛性が異なる部位を有することを特徴とするパネル部材。
  3. 請求項2記載のパネル部材において、
    前記剛性が異なる部位を有する板部材は、少なくとも第1の剛性を有する前記第1部位と、前記第1の剛性よりも高剛性である第2の剛性を有する前記第2部位とを有し、
    前記第1部位は前記第1形状からなる縁部に含まれ、前記第2部位は前記第2形状からなる縁部に含まれていることを特徴とするパネル部材。
  4. 請求項3記載のパネル部材において、
    前記第1部位と前記第2部位とでは、前記巻締めされた縁部に含まれている部分の長さが異なることを特徴とするパネル部材。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載のパネル部材において、
    前記剛性が異なる部位を有する板部材では、剛性が異なる部位同士が接した境界部分に、該板部材を端部側から所定範囲に亘って切り欠いた切欠部が形成されていることを特徴とするパネル部材。
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