JP2015089984A - 起毛不織布の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工中の紙粉の発生を抑え、起毛している構成繊維の割合を向上させることができる起毛不織布の製造方法を提供すること。【解決手段】本発明の一実施形態である起毛不織布1の製造方法は、ISO1997に準拠して測定した算術平均粗さ(Ra)が10.3μm以上である表面で、且つISO1997に準拠して測定した最大粗さ(Rt)が135μm以下である表面を有する回転ローラ51を用いて、原料不織布10の構成繊維を起毛する。【選択図】図4

Description

本発明は、原料不織布の構成繊維を起毛する起毛不織布の製造方法に関する。
例えば、使い捨ておむつ等の吸収性物品或いは清掃シートには、破断強度が高く加工適正に優れ、しかも経済的であるとの理由から、不織布が多用されている。しかし、不織布は、その製造方法によっては、全体にふっくら感等が足らず、該不織布を使い捨ておむつに利用した場合には、触った瞬間の肌触りを向上させることが難しく、清掃シートに利用し場合には、塵の捕集性を向上させることが難しかった。
一般的に、布の風合いを向上させる方法の一つとして、起毛することが知られている。布などの起毛方法として、針を連続で突き刺すことで起毛したり、分割繊維を用いて水流交絡法により起毛不織布を製造したりする方法が知られているが、これらの起毛方法により起毛した不織布を製造する場合は、生産性に劣り、大量生産する必要がある吸収性物品等に使用するには生産速度の遅さに問題があった。そこで、起毛をおこなうために、起毛機と呼ばれる針などがついたローラに連続的にこすることで起毛することが知られている。しかしこのような起毛機による起毛方法は、一般的に起毛対象が布帛に限定されており、編んだり織ったりしていない不織布のようなものは、強度が弱いため容易に破けてしまい、このような起毛機による起毛方法では起毛することが難しい。特に近年は吸収性物品に用いる不織布目付けが、20g/m2以下、特に15g/m2以下といった薄い不織布を用いる傾向にあり、薄さにより風合いが低下するとともに起毛加工が更に難しくなっている。従って、不織布の強度を落とさずに風合いを向上させるための起毛をおこなうためのローラを見出す必要があった。
本出願人は、先に、構成繊維を起毛させる手段として、不織布等からなる骨格材の両面に繊維ウェブを積層してなる複合シートを、周面に複数個の凸部を有する凸ロールに供給して、該シートの片面に起毛加工を施す複合シートの製造方法を提案した(特許文献1参照)。
上述した凸ロールを用いる技術として、例えば、特許文献2には、最大高さ粗さが所定の範囲の表面を有するロールを用いて、不織布或いはパルプを使用した紙等の原紙に加工を施す技術が開示されている。
また、凸ロールを用いる技術として、例えば、特許文献3及び4には、加工を施す対象が不織布ではないが、平均粗さが所定の範囲の表面で、且つ最大高さ粗さが所定の範囲の表面を有するロールを用いて、メッキ層等の線材に加工を施す技術が開示されている。
特開2013-7132号公報 特開平5-51898号公報 特開2004-176169号公報 特開2006-122993号公報
特許文献1に記載の複合シートの製造方法によれば、加工後の複合シートの表面から起毛している構成繊維の割合を向上させることができる。このように、起毛している構成繊維の割合が向上すれば、触った瞬間の肌触りを向上させることができ、また、塵の捕集性を向上させることができる。
しかし、特許文献1には、使用する凸ロールに関し、その周面の表面粗さに関する詳細な仕様については開示がなかった。
また、特許文献2に記載の技術は、用いるロールの表面に関して、最大高さ粗さのみで規定しているため、特許文献2に記載のロールを用いて不織布を加工しても、起毛している構成繊維の割合を向上させることが難しかった。
それに対し、特許文献3及び4に記載の技術は、用いるロールの表面に関して、平均粗さ及び最大高さ粗さで規定しているが、上述したように、加工を施す対象が不織布ではなく、メッキ層等の線材である。また、仮に、特許文献3及び4に記載のロールを用いて不織布を加工したとしても、ロールの表面の平均粗さの値の範囲が低く、起毛している構成繊維の割合を向上させることが難しい。また、最大高さ粗さの値の範囲が高く、加工中に紙粉が発生してしまう。
従って、本発明は、上記課題を解消し得る起毛不織布の製造方法を提供することに関する。
本発明は、ISO1997に準拠して測定した算術平均粗さ(Ra)が10.3μm以上である表面で、且つISO1997に準拠して測定した最大粗さ(Rt)が135μm以下である表面を有する板状部材或いは回転ローラを用いて、原料不織布の構成繊維を起毛する起毛加工工程を具備する起毛不織布の製造方法を提供するものである。
本発明の起毛不織布の製造方法によれば、加工中の紙粉の発生を抑え、起毛している構成繊維の割合を向上させることができる。このように、本発明の起毛不織布の製造方法により製造された不織布は、起毛している構成繊維の割合が向上するので、触った瞬間の肌触りが向上し、また、塵の捕集性が向上する。
図1は、本発明の一実施態様の起毛不織布の製造方法に用いられる好適な製造装置を示す模式図である。 図2は、図1に示す製造装置の備える部分延伸加工部を示す模式図である。 図3は、図2に示す部分延伸加工部の要部拡大断面図である。 図4は、図1に示す製造装置の備える起毛加工部を示す模式図である。 図5は、本発明の一実施態様の起毛不織布の製造方法で製造された起毛不織布を示す斜視図である。 図6は、図5に示すI−I線断面図である。 図7は、本発明の一実施態様の起毛不織布の製造方法で製造された起毛不織布において、起毛している構成繊維の本数を測定する方法を示した模式図である。
以下、本発明の起毛不織布の製造方法をその好ましい実施態様に基づき、図面を参照しながら説明する。
尚、起毛不織布に関しては、構成繊維の配向方向により繊維の配向方向に沿うMD方向を長手方向(Y方向)、それと直交するCD方向を幅方向(X方向)と判断する。従って、以下の説明では、Y方向とMD方向とは同じ方向を意味し、X方向とCD方向は同じ方向を意味する。また、以下の説明では、MD方向(長手方向)の不織布を搬送する方向とロールを周方向に回転させることによりシートを搬送する方向とは同じ方向を意味し、不織布のCD方向(幅方向)とロール回転軸方向とは同じ方向を意味する。また、図中のZ方向は、搬送する不織布10の厚み方向である。
図1〜図4は、本発明の起毛不織布の製造方法に用いられる加工装置(以下、単に加工装置ともいう。)の一実施形態を模式的に示したものである。
図1に示すように、本実施形態の加工装置100は、部分延伸加工部4を有し、更に、部分延伸加工部4の下流側に配される起毛加工部5を具備している。
部分延伸加工部4は、加工前の不織布10(以下、「原料不織布10」とも言う。)の複数箇所それぞれに部分延伸加工を施す部分であり、本実施形態の製造装置100においては、図1,図2に示すように、一対の凹凸ローラ41,42からなるスチールマッチングエンボスローラ43を備えている。スチールマッチングエンボスローラ43は、図2に示すように、アルミニウム合金又は鉄鋼等の金属性の円筒形状のものであり、一方の凹凸ローラ41が周面に複数個の凸部411を有し、他方の凹凸ローラ42が、周面に一方の凹凸ローラ41の凸部411に対応する位置に凸部411が入り込む凹部422を有している。また、図2に示すように、他方の凹凸ローラ42が周面に複数個の凸部421を有し、一方の凹凸ローラ41が、周面に他方の凹凸ローラ42の凸部421に対応する位置に凸部421が入り込む凹部412を有している。一対の凹凸ローラ41,42は、図2に示すように、それぞれの周面に、凸部411,421及び凹部412,422が何れも千鳥状に配置されている。一対の凹凸ローラ41,42は、少なくとも一方の回転軸に駆動手段(図示せず)からの駆動力が伝達されることによって噛み合って回転する。本実施形態の製造装置100においては、互いの凸部411,421が互いの凹部422,412に対応する位置に設けられている以外は、一方の凹凸ローラ41と他方の凹凸ローラ42とは同じローラである。従って、以下の説明では、同様な部分については、主に、一方の凹凸ローラ41の凸部411について説明する。尚、部分延伸加工部4は、例えば図1及び図2に示すように、スチールマッチングエンボスローラ43の上流側及び下流側に、原料不織布10を搬送する際に用いる搬送ローラ44,45を備えている。
図3に示すように、凹凸ローラ41の各凸部411は、凹凸ローラ41の底から凸部411の頂点までの高さhが、1mm以上10mm以下であることが好ましく、2mm以上7mm以下であることが更に好ましい。回転軸方向に隣り合う凸部411同士の距離(ピッチ)は、0.01mm以上20mm以下であることが好ましく、1mm以上10mm以下であることが更に好ましく、周方向に隣り合う凸部411同士の距離(ピッチ)P1は、0.01mm以上20mm以下であることが好ましく、1mm以上10mm以下であることが更に好ましい。凹凸ローラ41の各凸部411の頂部表面の形状に、特に制限はないが、該形状として、例えば、円形、多角形、楕円形等が挙げられる。凹凸ローラ42の各凹部422は、凹凸ローラ41の各凸部411に対応する位置に配されている。凹凸ローラ41の各凸部411と凹凸ローラ42の各凸部421との噛み合いの深さd(各凸部411と各凸部421とが重なっている部分の長さ)(図3参照)は、3.5mm以上であり、3.7mm以上であることが好ましく、4mm以上であることが更に好ましく、そして5mm以下であり、4.8mm以下であることが好ましく、4.5mm以下であることが更に好ましく、具体的には、3.5mm以上5mm以下であり、3.7mm以上4.8mm以下であることが好ましく、4mm以上4.5mm以下であることが更に好ましい。
起毛加工部5は、原料不織布10の構成繊維を起毛する部分であり、本実施形態の製造装置100においては、図4に示すように、周面に凸部511が設けられた凸ローラ51である回転ローラを備えている。凸ローラ51(回転ローラ)は、アルミニウム合金又は鉄鋼等の金属性の円筒形状のものである。凸ローラ51は、その回転軸に駆動手段(図示せず)からの駆動力が伝達されることによって回転する。凸ローラ51の回転速度(周速度V2)は、製造装置100の備える制御部(不図示)により制御されている。ここで、凸ローラ51の周速度V2とは、凸ローラ51の表面での速度を意味する。
起毛加工部5は、図1及び図4に示すように、凸ローラ51(回転ローラ)の上流側及び下流側に、原料不織布10(部分延伸加工の施された不織布10’)を搬送する搬送ローラ52,53を備えている。原料不織布10(部分延伸加工の施された不織布10’)の搬送速度V1は、製造装置100の備える制御部(不図示)により制御されている。ここで、原料不織布10(部分延伸加工の施された不織布10’)の搬送速度V1とは、凸ローラ51に供給される原料不織布10(部分延伸加工の施された不織布10’)表面での速度を意味する。
凸ローラ51(回転ローラ)は、ISO1997に準拠して測定した算術平均粗さ(Ra)が10.3μm以上である表面で、且つISO1997に準拠して測定した最大粗さ(Rt)が135μm以下である表面を有している。また、凸ローラ51(回転ローラ)の表面は、ISO1997に準拠して測定した算術平均粗さ(Ra)が、肌触りを向上させるための起毛量を得る観点から、10.3μm以上であることが好ましく、12μm以上であることが更に好ましく、そして、17μm以下であることが好ましく、15μm以下であることが更に好ましく、具体的には、10.3μm以上17μm以下であることが好ましく、12μm以上15μm以下であることが更に好ましい。
なお、ISO1997に準拠して測定した算術平均粗さ(Ra)とは、平均線から評価曲線までの偏差の絶対値を合計し、平均した値である。
更に、凸ローラ51(回転ローラ)の表面は、ISO1997に準拠して測定した最大粗さ(Rt)が、突起の高さが不織布を必要以上に傷つけずに加工でき、紙粉が低減できるの観点から、80μm以上であることが好ましく、90μm以上であることが更に好ましく、そして、135μm以下であることが好ましく、127μm以下であることが更に好ましく、具体的には、80μm以上135μm以下であることが好ましく、90μm以上127μm以下であることが更に好ましい。
なお、ISO1997に準拠して測定した最大粗さ(Rt)とは、評価長さ全体において、平均線から最も高い山頂までの高さと、最も深い谷底までの深さの和である。
また、凸ローラ51(回転ローラ)の表面は、ISO1997に準拠して測定した最大高さ(Rz)が、肌触りの向上および紙粉の低減の観点から、70μm以上であることが好ましく、80μm以上であることが更に好ましく、そして、110μm以下であることが好ましく、95μm以下であることが更に好ましく、具体的には、70μm以上110μm以下であることが好ましく、80μm以上95μm以下であることが更に好ましい。
なお、ISO1997に準拠して測定した最大高さ(Rz)とは、評価曲線を基準長さごとに区切り、各基準長さにおいて、平均線から最も高い山頂までの高さと、最も深い谷底までの深さとの和の平均値である。
上述した凸ローラ51(回転ローラ)における算術平均粗さ(Ra)、最大粗さ(Rt)及び最大高さ(Rz)は、例えば、株式会社ミツトヨ製のサーフテストSJ−201(商品名)を用いて測定される。測定の際、フィルタには、ガウシアン(GAUSS)を用いる。そして、検出器には、スタイラス先端R=5μm及び先端角度90°の形状、並びに測定力4mNを用いる。また、測定条件としては、規格条件をISO1997に設定し、カットオフ値(λc)2.5mm、測定長12.5mm、区間数(N)3に設定して測定する。また、測定条件としては、Pre Length:ON、Profile:R、speed:0.5、GO/NG:Average、Pitch:1.5に設定して測定する。
本発明者は、不織布の強度を落とさずに風合いを向上させるための起毛をおこなうためのローラとして、針などを用いるのではなく細かい突起の組み合わせが最も適していることを発見した。発明者らは、突起について詳細に調査をおこなった結果、ローラの微小な突起との接触回数が起毛に大きな影響をしていることを見出した。接触回数は微小な突起の数に比例しており、表面粗さの算術平均粗さ(Ra)で表現されることを見出した。同時に発明者らは起毛をする際の紙粉の問題も表面粗さと大きく関係していることを見出した。発明者らは出てきた紙粉を観察してみると紙粉量が多い場合は、不織布の表面の繊維が紙粉となっているだけでなく深さ方向からも繊維がえぐれることで紙粉となっていることを発見した。そこで微小な突起の高さに着目し、対象不織布の厚みとローラの突起の高さが大きく関係していることを見出した。突起の高さは最大粗さ(Rt)の指標で表すことができ、最大粗さ(Rt)と算術平均粗さ(Ra)を両立させることで風合いと紙粉低減を両立した不織布を大量生産することに成功した。
凸ローラ51(回転ローラ)の凸部511の密度は、1000個/cm2以上3000個/cm2以下であることが好ましく、1200個/cm2以上2500個/cm2以下であることが更に好ましい。
以上のような表面を有する凸ローラ51(回転ローラ)は、通常のサンドブラスト処理のみでは困難であった。そこで本実施形態の製造装置100においては、金属性の円筒形状のローラの表面を、サンドブラスト処理を施した後、サンドブラスト処理の施された面を更に研磨することにより形成されている。
サンドブラスト処理の施された面の研磨処理は、尖りすぎた頂部を潰して滑らかになるように研磨する観点から、JIS R 6010の研磨布紙用研磨材の粒度の規定に基づく粒度が、50番以上1000番以下であるサンドペーパーを用いることが好ましい。
本実施形態の製造装置100においては、部分延伸加工の施された不織布10’の構成繊維を更に効率よく起毛する観点から、図1及び図4に示すように、凸ローラ51の上流側の搬送ローラ52位置より、凸ローラ51の下流側の搬送ローラ53の位置を高く設定しており、部分延伸加工の施された不織布10’が凸ローラ51の接触面に、10〜180°の抱き角αで接触していることが好ましく、30〜120°の抱き角αで接触していることが更に好ましい。尚、本実施形態の製造装置100においては、抱き角αとなるように、搬送ローラ52と搬送ローラ53との位置を変えているが、変えなくてもよい。
本実施形態の製造装置100は、上述したように、制御部(不図示)を備えており、該制御部は、一対の凹凸ローラ41,42の駆動手段に基づく周速度、凸ローラ51の駆動手段に基づく周速度V2、張力検出器による張力の検出に基づく原料不織布10の搬送速度、及び張力検出器による張力の検出に基づく部分延伸加工された不織布10’の搬送速度V1の速度制御を、所定の動作シーケンスに従って制御する。
次に、本発明の起毛不織布の製造方法の一実施態様を、上述した本実施形態の製造装置100を用いて、図1〜図4を参照しながら説明する。
本発明の起毛不織布の製造方法は、ISO1997に準拠して測定した算術平均粗さ(Ra)が所定の値の表面で、且つISO1997に準拠して測定した最大粗さ(Rt)が所定の値である表面を有する回転ローラ51を用いて、原料不織布10の構成繊維を起毛する起毛加工工程を具備しており、更に、本実施態様においては、該起毛加工工程において加工を施す前の原料不織布10を、一対の凹凸ローラ41,42間に供給して、原料不織布10の複数箇所それぞれに部分延伸加工を施す部分延伸加工工程を具備している。
本実施態様においては、先ず、図1に示すように、原料である帯状の原料不織布10を、ロールから巻き出し、搬送する。原料不織布10としては、スパンボンド不織布、又はスパンボンドの層とメルトブローンの層との積層不織布を用いることができ、安価で、破断強度が高く、しかも薄い観点から、スパンボンド不織布を好適に用いることができる。尚、上記積層不織布の場合には、スパンボンドの層のみ積層したもの、およびスパンボンドの層をメルトブローンの層の表面及び/又は裏面に配した不織布であることが好ましい。スパンボンドの層とメルトブローンの層との積層不織布は、その全体が、再生ポリプロピレン樹脂を50重量%以上含んだポリプロピレン樹脂からなる繊維から構成されていることが好ましい。また柔らかさの観点から、エチレンプロピレンコポリマーを配合させた不織布が好ましい。さらに柔らかさの観点から、樹脂以外に滑材や柔軟剤を入れた不織布が好ましい。
柔軟剤としては、例えばワックスエマルジョン、反応型柔軟剤、シリコーン系化合物、界面活性剤などを使用することができる。特にアミノ基含有シリコーン、オキシアルキレン基含有シリコーン、界面活性剤を使用することが好ましい。界面活性剤としては、カルボン酸塩系のアニオン界面活性剤、スルホン酸塩系のアニオン界面活性剤、硫酸エステル塩系のアニオン界面活性剤、リン酸エステル塩系のアニオン界面活性剤(特にアルキルリン酸エステル塩)等のアニオン界面活性剤;ソルビタン脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールモノオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレート、プロピレングリコールモノステアレート等の多価アルコールモノ脂肪酸エステル、(脂肪酸アミドの記載追加)N−(3−オレイロキシ−2−ヒドロキシプロピル)ジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット蜜ロウ、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレングリセリルモノオレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等の、非イオン系界面活性剤;第4級アンモニウム塩、アミン塩又はアミン等のカチオン界面活性剤;カルボキシ、スルホネート、サルフェートを含有する第2級若しくは第3級アミンの脂肪族誘導体、又は複素環式第2級若しくは第3級アミンの脂肪族誘導体等の、両性イオン界面活性剤などを使用することができる。また、必要に応じて、公知の薬剤を副次的添加剤(少量成分)として本発明の柔軟剤に添加することができる。
また、原料不織布10としては、網状シート又はサーマルボンド不織布を骨格材にしてその両面それぞれに、不織布状の繊維集合体が、その構成繊維間の絡合と共に骨格材に対しても絡合状態で一体化した複合シート状の不織布を好適に用いることもできる。
原料不織布10は、安価でかつ、良好な肌触り感が得られ、加工適正の観点から、その坪量が、20g/m2程度であることが好ましく、8g/m2以上30g/m2以下であることが更に好ましい。原料不織布10の有する熱圧着部である複数個の熱融着部3は、例えば、エンボス凸ロールとフラットロールなどによる熱圧着により間欠的に形成されたものや、超音波融着により形成されたもの、間欠的に熱風を加えて部分融着させて形成されたものなどがあげられる。この中で熱圧着により形成されたものが起毛させやすい点で好ましい。熱融着部3の形状は、特に制限されず、例えば、円形、菱形、三角形四角形、六角形、八角形等の任意の形状であってもよい。原料不織布10の一面の表面積に占める熱融着部3の合計面積の割合は、5〜30%であることが好ましく、10〜20%であることが、毛玉が出来にくい点で更に好ましい。原料不織布10にスパンボンド不織布を用いる場合、スパンボンド不織布の有するエンボスによる複数個の熱融着部3は、各熱融着部3の面積が、0.05〜10mm2であることが好ましく、0.05〜1mm2であることが更に好ましい。前記熱融着部3の数は、10〜250個/cm2であることが好ましく、35〜65個/cm2であることが更に好ましい。前記熱融着部3の形状は、特に制限されず、例えば、円形、菱形、三角形等の任意の形状であってもよい。スパンボンド不織布の一面の表面積に占める熱融着部3の合計面積の割合は、5〜30%であることが好ましく、10〜20%であることが更に好ましい。
また、スパンボンド不織布は、単層のものでもよく、複数層積層されたものでもよい。
原料不織布10にスパンボンド不織布を用いる場合、スパンボンド不織布を構成する構成繊維は、熱可塑性樹脂からなり、熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、ビニル系樹脂、ビニリデン系樹脂などが挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブデン等が挙げられる。ポリエステル系樹脂としてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。ポリアミド系樹脂としてはナイロン等が挙げられる。ビニル系樹脂としてはポリ塩化ビニル等が挙げられる。ビニリデン系樹脂としてはポリ塩化ビニリデン等が挙げられる。これら各種樹脂の変成物や混合物等を用いることもできる。前記構成繊維の繊維径は、部分延伸加工前において、5〜30μmであることが好ましく、10〜20μmであることが更に好ましい。
尚、以下の説明においては、原料不織布10として、長繊維2からなるウェブを熱融着部3により間欠的に、互いの繊維を圧着または融着して固定したスパンボンド不織布を用いて説明する。
次いで、本実施態様の起毛不織布の製造方法は、ロールから巻き出された帯状の原料不織布10の複数箇所それぞれに部分延伸加工を施す(部分延伸加工工程)。本実施態様においては、図1に示すように、帯状の原料不織布10を、搬送ローラ44,45により、部分延伸加工部4の有するスチールマッチングエンボスローラ43の一対の凹凸ローラ41,42間に供給し、原料不織布10に部分延伸加工を施す。具体的には、搬送ローラ44,45により搬送された原料不織布10を、図2,図3に示す、一方の凹凸ローラ41の有する複数個の凸部411と、他方の凹凸ローラ42の有する複数個の凹部412との間で挟圧し、該部分延伸加工によって原料不織布10の複数箇所それぞれに搬送方向及び搬送方向に直交する方向にそれぞれ延伸加工を施す。このように、搬送方向(Y方向)及び搬送方向に直交する方向(X方向)に延伸加工を施すことによって、原料不織布10の破断強度の低下を方向別に抑えることができる。尚、部分延伸加工を施す際には、50℃以下の温度で原料不織布10に部分延伸加工を施すことが好ましい。ここで、50℃以下の温度とは、凹凸ローラ41,42に積極的に温度を掛けず、原料不織布10に延伸加工を施す際、常温であることを意味する。言い換えれば、原料不織布10に延伸加工を施す際に、原料不織布10の構成繊維間で熱融着を起こしてしまうことにより、原料不織布10が硬くなってしまわない観点から、如何なる種類の構成繊維樹脂の融点よりも低い温度であることを意味する。
次いで、本実施態様の起毛不織布の製造方法は、部分延伸加工の施された不織布10’の構成繊維を起毛する(起毛加工工程)。本実施態様においては、図1に示すように、部分延伸加工の施された不織布10’を、搬送ローラ52,53により、周面にサンドブラスト処理を施すことにより凸部511が形成された凸ローラ51に搬送し、図4に示す凸ローラ51により、部分延伸加工の施された不織布10’の構成繊維を不織布10’の表面から起毛させ、起毛不織布1を連続的に製造する。
本実施態様においては、不織布10’の構成繊維を不織布10’の表面から効率的に起毛させる観点から、起毛加工工程においては、搬送されている原料不織布10’の構成繊維を、該原料不織布10’の搬送速度V1と異なる周速度V2で回転する凸ローラ(回転ローラ)51を用いて起毛する。具体的には、図4に示すように、凸ローラ51の回転方向を、延伸加工の施された不織布10’の搬送方向に対して逆方向に回転させることが好ましい。このように逆方向に回転させる場合には、V2/V1の値が0.3〜10であることが好ましく、V2>V1であることが更に好ましく、V2/V1の値が1.1〜10であることが更にいっそう好ましく、1.3〜5であることが、十分な起毛ができロールに繊維の絡みつきも少ないため、特に好ましい。逆方向に回転させ周速度に差があることで、より起毛量が増え肌触りが向上する。尚、凸ローラ51が逆方向でなく、延伸加工の施された不織布10’の搬送方向に対して正方向である場合には、部分延伸加工の施された不織布10’の搬送速度V1と凸ローラ51の周速度V2との関係を、V2/V1の値が1.1〜20であることが好ましく、1.3〜10であることが更に好ましく、1.3〜4であることが特に好ましい。
以上説明したように、製造装置100を用いて起毛不織布を製造する本実施態様の起毛不織布1の製造方法によれば、起毛加工工程が、ISO1997に準拠して測定した算術平均粗さ(Ra)が10.3μm以上である表面を有する凸ローラ51(回転ローラ)を用いて行われている。その為、製造される起毛不織布1における起毛している構成繊維の割合(起毛量)を向上させることができる。更に、該凸ローラ51(回転ローラ)の表面は、ISO1997に準拠して測定した最大粗さ(Rt)が135μm以下であるとの特徴も兼ねている。その為、加工中の紙粉の発生を抑えることができる。このようにして製造された起毛不織布1は、起毛している構成繊維の割合が向上するので、該起毛不織布1を使い捨ておむつ等の吸収性物品に利用した場合には、触った瞬間の肌触りの向上が期待でき、また、該起毛不織布1を清掃シートに利用し場合には、塵の捕集性の向上も期待できる。
また、本実施態様の起毛不織布1の製造方法によれば、原料不織布10に先に部分延伸加工を施し、その後、起毛加工を施して起毛不織布1を製造する。その為、起毛加工を施す際に起毛させ易く、製造される起毛不織布1における起毛している構成繊維の割合(起毛量)を更に向上させることができる。
以下、本実施態様の起毛不織布1の製造方法により製造された起毛不織布1について詳述すると、該起毛不織布1は、図5及び図6に示すように、長繊維2からなるウェブを熱融着部3により固定した不織布であって、長繊維2の一部が破断されて、一端部20aのみが熱融着部3により固定されている繊維20を備えている。起毛不織布1において、一端部20aのみが熱融着部3により固定されている繊維20を含む起毛している繊維は、肌触りが良くなる観点から、起毛不織布1における起毛している構成繊維の本数が、6本/cm以上であることが好ましく、8本/cm以上であることが更に好ましい。また、十分な破断強度が得られる観点から上限は50本/cm以下が好ましい。ここで、「起毛している繊維」とは、起毛不織布1においては、一端部20aのみが熱融着部3により固定されている繊維20、及び、熱融着部3,3同士の間でループ状に起立するループ状の繊維21からなる繊維を意味する。起毛している繊維の量は、以下の測定法により測定する。尚、ループ状の繊維21とは、図6に示すように、自由端部を有さず、両端部それぞれが熱融着部3により固定されている繊維を意味する。
〔起毛している構成繊維の本数の測定方法〕
図7は、起毛している構成繊維の本数を測定する方法を示した模式図である。サンプリングおよび測定環境は22℃65%RH環境下にて行う。先ず、測定する起毛不織布から、鋭利なかみそりで、20cm×20cmの測定片を切り出し、図7(a)に示すように、測定片を起毛側が外向きになるように山折りして測定サンプル104を形成する。次に、この測定サンプル104を、A4サイズの黒い台紙の上に載せ、図7(b)に示すように、さらにその上に、縦1cm×横1cmの穴107をあけたA4サイズの黒い台紙を載せる。このとき、図7(b)に示すように、測定サンプル104の折り目105が、上側の黒い台紙の穴107から見えるように配置する。両台紙には、富士共和製紙株式会社の「ケンラン(黒)連量265g」を用いる。その後、上側の台紙の穴107の両側それぞれから、折り目105に沿って外方に5cmはなれた位置に、50gのおもりをそれぞれ載せ、測定サンプル104が完全に折りたたまれた状態を作る。次に、図7(c)に示すように、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX−900)を用いて、30倍の倍率で、台紙の穴107内を観察し、測定サンプル104の折り目105から0.2mm上方に平行移動した位置に形成される仮想線108よりも上方に起毛している起毛した繊維の本数を計測する。このとき測定する起毛不織布において、起毛加工の施された部位の幅が1cm以上の場合は、起毛加工の施された部位を含むように、20cm×20cmの測定片を3片切り出して計測する。また、起毛加工の施された部位の幅が1cm以下の場合は、無作為に20cm×20cmの測定片を3片切り出して計測する。以上の操作を、測定する起毛不織布に対して3枚分計測し、計9箇所の平均をとり、起毛した構成繊維の本数とする。
また、起毛した構成繊維の数を数える際には、例えば、図7(c)に示す繊維106aのように、折り目105から0.2mm上方にある仮想線108を2回横切る繊維がある場合、その繊維は2本と数える。具体的には、図7(c)に示す例では、仮想線108を1回横切る繊維が4本、仮想線108を2回横切る繊維106aが1本存在するが、2回横切る繊維106aは2本と数え、起毛した構成繊維の本数は6本となる。
また、起毛不織布1は、その微小荷重時の圧縮特性値が、ふっくら感のある肌触りになる観点から、11.8(cN/cm2)/mm(12(gf/cm2)/mm)以下であることが好ましく、10.8(cN/cm2)/mm(11(gf/cm2)/mm)以下であることが更に好ましい。起毛不織布1の上記圧縮特性値の下限は特に制限されないが、製造上の観点からは、1.0(cN/cm2)/mm(1.0(gf/cm2)/mm)程度である。ちなみに、加工処理を施していない、坪量が5〜25g/m2程度の原料不織布10の上記圧縮特性値は19.6(cN/cm2)/mm(20.0(gf/cm2)/mm)以上29.4(cN/cm2)/mm(30.0(gf/cm2)/mm)以下である。微小荷重時の圧縮特性値は、特開2012−92475号公報記載の方法により測定する。以下、具体的に説明する。
〔微小荷重時の圧縮特性値の測定方法〕
微小荷重時の圧縮特性値の算出の元となるデータの測定はカトーテック株式会社製のKES FB3−AUTO−A(商品名)を用い、22℃65%RH環境下にて測定を行う。具体的には、起毛不織布1を20cm×20cmに3枚カットして測定サンプルを準備する。次にそのうちの1枚の測定サンプルを試験台に起毛面を上に向けて設置する(起毛してない場合、または両面が起毛している場合は両方測定して小さいほうを採用する)。次に、面積2cm2の円形平面の鋼板間で圧縮する。圧縮速度20μm/sec、最大圧縮荷重9.80cN/cm2(10.0gf/cm2)、回復過程も同一速度で測定する。このとき、鋼板間の変位量をx(mm)とし、荷重をy(cN/cm2)とし、荷重を検知した点の位置をx=0として圧縮方向に測定する。xの値は圧縮されるほど大きくなる。
微小荷重時の圧縮特性値は測定したデータ(x、y)より、微小荷重時の厚みの変形量を抽出して算出する。具体的には回復過程ではない一回目の、荷重が0.29cN/cm2(0.30gf/cm2)から0.98cN/cm2(1.00gf/cm2)の間の荷重とそのときの変形量のデータを抽出し、xとyの関係について近似直線を最小二乗法により求め、そのときの傾きを上記特性値とする(単位(cN/cm2)/mm)。1枚の測定サンプルで3箇所測定する。3枚のサンプル合計9箇所の測定を行う。9箇所それぞれの特性値を算出して、それらの平均値をその起毛不織布の微小荷重時の圧縮特性値とする。微小荷重時の圧縮特性値は、低い数値ほど、小さな荷重で潰れ易いことを示しており、起毛不織布を揉んだ際の肌触りを感じる感覚(特にふっくら感)の良好さを表すことができる。
本発明の起毛不織布の製造方法は、上述の実施態様の製造方法に何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、本実施態様の起毛不織布の製造方法に用いられる製造装置100においては、図1に示すように、部分延伸加工部4を備えているが、備えていなくてもよい。また、本実施態様の不織布の製造方法に用いられる製造装置100においては、図1に示すように、部分延伸加工部4の下流側に起毛加工部5を備えているが、部分延伸加工部4の上流側に起毛加工部5を備えていてもよい。言い換えれば、本実施態様の不織布の製造方法においては、図1に示すように、先ず原料不織布10に部分延伸加工を施し、その後、部分延伸加工を施した不織布10’に起毛加工を施し起毛不織布1を製造しているが、先ず起毛加工工程において加工を施した後の不織布を、一対の凹凸ローラ41,42間に供給して、該原料不織布の複数箇所それぞれに部分延伸加工を施し(部分延伸加工工程)、起毛不織布1を製造してもよい。さらに、部分延伸加工と起毛加工とは、本実施態様のように、連続して行ってもよく、逐次に行ってもよい。
また、本実施態様の不織布の製造方法においては、図1,図4に示すように、起毛加工工程にて、回転ローラ(凸ローラ51)を用いて起毛加工を施しているが、回転ローラ(凸ローラ51)に換えて板状部材を用いて起毛加工を施してもよい。該板状部材は、凸ローラ51と同様に、ISO1997に準拠して測定した算術平均粗さ(Ra)が10.3μm以上である表面で、且つISO1997に準拠して測定した最大粗さ(Rt)が135μm以下である表面を有している。
また、本実施態様の不織布の製造方法に用いられる製造装置100においては、図1,図2に示すように、部分延伸加工部4に、一対の凹凸ローラ41,42からなるスチールマッチングエンボスローラ43を備えているが、スチールマッチングエンボスローラ43に換えて、互いに噛み合う歯溝が周面に設けられた一対の歯溝ロールを備えていてもよい。またこの場合、一対の歯溝ロールは、搬送方向にかみ合うものでもよいし、搬送方向と交差する方向にかみ合うものでもよい。
本実施態様の起毛不織布の製造方法で製造された起毛不織布1の利用範囲は、主として使い捨ておむつ、生理用ナプキン等の吸収性物品における少なくとも一部の構成部材に好適に用いられる。吸収性物品の構成部材としては、例えば、表面シート、裏面シート、外装体を構成するシート、立体ギャザー形成用シート等が挙げられる。また、起毛不織布1の利用範囲は、その他、清掃用シートにも好適に用いられる。
上述した実施形態に関し、さらに以下の起毛不織布の製造方法を開示する。
<1>
ISO1997に準拠して測定した算術平均粗さ(Ra)が10.3μm以上である表面で、且つISO1997に準拠して測定した最大粗さ(Rt)が135μm以下である表面を有する板状部材或いは回転ローラを用いて、原料不織布の構成繊維を起毛する起毛加工工程を具備する起毛不織布の製造方法。
<2>
前記表面は、ISO1997に準拠して測定した最大高さ(Rz)が、70μm以上110μm以下である前記<1>に記載の起毛不織布の製造方法。
<3>
前記表面は、ISO1997に準拠して測定した算術平均粗さ(Ra)が10.3μm以上17μm以下であり、且つISO1997に準拠して測定した最大粗さ(Rt)が80μm以上135μm以下である前記<1>又は<2>に記載の起毛不織布の製造方法。
<4>
前記算術平均粗さ(Ra)が10.3μm以上であることが好ましく、12μm以上であることが更に好ましく、そして、17μm以下であることが好ましく、15μm以下であることが更に好ましく前記<1>〜<3>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
<5>
前記最大粗さ(Rt)が80μm以上であることが好ましく、90μm以上であることが更に好ましく、そして、135μm以下であることが好ましく、127μm以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<4>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
<6>
前記収前記最大高さ(Rz)が、70μm以上であることが好ましく、80μm以上であることが更に好ましく、そして、110μm以下であることが好ましく、95μm以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<5>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
<7>
部分延伸加工の施された前記原料不織布が前記回転ローラの接触面に、10〜180°、好ましくは30〜120°の抱き角αで接触している前記<1>〜<6>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
<8>
前記原料不織布は、スパンボンド不織布である前記<1>〜<7>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
<9>
前記原料不織布が、滑材や柔軟剤を入れた不織布である前記<1>〜<8>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
<10>
前記原料不織布は、その坪量が30g/m2以下である前記<1>〜<9>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
<11>
前記原料不織布は、前記坪量が8g/m2以上30g/m2以下である前記<1>〜<10>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
<12>
前記起毛加工工程においては、搬送されている原料不織布の構成繊維を、該原料不織布の搬送速度と異なる周速度で回転する前記回転ローラを用いて起毛する前記<1>〜<11>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
<13>
前記起毛加工工程において加工を施す前の前記原料不織布、又は前記起毛加工工程において加工を施した後の前記原料不織布を、一対の凹凸ローラ間に供給して、該原料不織布の複数箇所それぞれに部分延伸加工を施す部分延伸加工工程を具備する前記<1>〜<12>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
<14>
前記一対の凹凸ローラが、一方の凹凸ローラが周面に複数個の凸部を有し、他方の凹凸ローラが、周面に前記一方の凹凸ローラの凸部に対応する位置に該凸部が入り込む凹部を有しているスチールマッチングエンボスローラである前記<1>〜<13>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
<15>
前記一方の凹凸ローラの各凸部は、該一方の凹凸ローラの底から該凸部の頂点までの高さhが、1mm以上10mm以下であることが好ましく、2mm以上7mm以下であることが更に好ましい前記<1>〜<14>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
<16>
回転軸方向に隣り合う前記一方の凹凸ローラの凸部同士の距離(ピッチ)は、0.01mm以上20mm以下であることが好ましく、1mm以上10mm以下であることが更に好ましく、周方向に隣り合う該一方の凹凸ローラの凸部同士の距離(ピッチ)P1は、0.01mm以上20mm以下であることが好ましく、1mm以上10mm以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<14>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
<17>
前記一方の凹凸ローラの各凸部と前記他方の凹凸ローラの各凸部との噛み合いの深さd(前記一方の各凸部と前記他方の各凸部とが重なっている部分の長さ)は、3.5mm以上であり、3.7mm以上であることが好ましく、4mm以上であることが更に好ましく、そして5mm以下であり、4.8mm以下であることが好ましく、4.5mm以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<16>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
<18>
50℃以下の温度で前記原料不織布に部分延伸加工を施す前記<1>〜<17>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
<19>
前記起毛加工工程は、前記回転ローラの回転方向を、前記原料不織布の搬送方向に対して逆方向に回転させて行い、
前記原料不織布の搬送速度をV1、前記回転ローラの周速度をV2としたときに、V2/V1の値が0.3〜10であることが好ましく、V2>V1であることが更に好ましく、V2/V1の値が1.1〜10であることが更にいっそう好ましく、1.3〜5であることが特に好ましい、前記<1>〜<18>の何れか1に記載の起毛不織布の製造方法。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例によって何ら制限されるものではない。
〔実施例1〕
原料不織布として、繊維径15μmのポリプロピレン樹脂とエチレンプロピレンコポリマー樹脂からなる坪量18g/m2のスパンボンド不織布を使用した。この不織布の一面の表面積に占める熱融着部の合計面積の割合は、10%であった。次に、このスパンボンド不織布を、図1及び図2に示すスチールマッチングエンボスローラ43に通して部分延伸加工を施し、更に図1及び図4に示す凸ローラ51により起毛加工を施して、実施例1の起毛不織布を作製した。部分延伸加工に用いたスチールマッチングエンボスローラ43におけるローラ41の各凸部411とローラ42の各凸部421との噛み合いの深さは4mmであった。また凸部411の高さが4.2mmであり、周方向に隣り合う凸部411同士の距離(ピッチP1)は8.3mmであり、回転軸方向に隣り合う凸部411同士の距離(ピッチP2)は8.3mmであった。スチールマッチングエンボスローラ43のローラ42における各凸部421も同じである。また、起毛加工に用いた凸ローラ51は、その表面の算術平均粗さ(Ra)が12.72μm、その表面の最大粗さ(Rt)が125.86μm、及びその表面の最大高さ(Rz)が87.09μmであるローラを用いた。算術平均粗さ(Ra)、最大粗さ(Rt)及び最大高さ(Rz)は、上述した株式会社ミツトヨ製のサーフテストSJ−201(商品名)を用いて、上述した測定条件に従って測定した。また、起毛加工工程においては、凸ローラ51の回転方向を、延伸加工の施された不織布の搬送方向に対して逆方向に回転させ、原料不織布の搬送速度V1を50m/min、凸ローラ51の周速度V2を100m/minとし、V2/V1の値を2に調整した。このとき、部分延伸加工を施された不織布が凸ローラ51の接触面に接触した抱き角αは、60°であった。
〔実施例2〕
実施例1と同じ原料不織布を使用し、起毛加工に用いる凸ローラ51として、その表面の算術平均粗さ(Ra)が13.57μm、その表面の最大粗さ(Rt)が123.13μm、及びその表面の最大高さ(Rz)が91.63μmであるローラを用いる以外は、実施例1と同様の条件で、部分延伸加工を施した後、更に起毛加工を施して実施例2の起毛不織布を作製した。
〔実施例3〕
実施例1と同じ原料不織布を使用し、起毛加工に用いる凸ローラ51として、その表面の算術平均粗さ(Ra)が12.55μm、その表面の最大粗さ(Rt)が121.34μm、及びその表面の最大高さ(Rz)が86.56μmであるローラを用いる以外は、実施例1と同様の条件で、部分延伸加工を施した後、更に起毛加工を施して実施例3の起毛不織布を作製した。
〔実施例4〕
実施例1と同じ原料不織布を使用し、起毛加工に用いる凸ローラ51として、その表面の算術平均粗さ(Ra)が16.58μm、その表面の最大粗さ(Rt)が131.53μm、及びその表面の最大高さ(Rz)が101.06μmであるローラを用いる以外は、実施例1と同様の条件で、部分延伸加工を施した後、更に起毛加工を施して実施例4の起毛不織布を作製した。
〔比較例1〕
実施例1と同じ原料不織布を使用し、起毛加工に用いる凸ローラ51として、その表面の算術平均粗さ(Ra)が14.76μm、その表面の最大粗さ(Rt)が139.71μm、及びその表面の最大高さ(Rz)が98.58μmであるローラを用いる以外は、実施例1と同様の条件で、部分延伸加工を施した後、更に起毛加工を施して比較例1の起毛不織布を作製した。
〔比較例2〕
実施例1と同じ原料不織布を使用し、起毛加工に用いる凸ローラ51として、その表面の算術平均粗さ(Ra)が9.83μm、その表面の最大粗さ(Rt)が78.8μm、及びその表面の最大高さ(Rz)が63.32μmであるローラを用いる以外は、実施例1と同様の条件で、部分延伸加工を施した後、更に起毛加工を施して比較例2の起毛不織布を作製した。
〔比較例3〕
実施例1と同じ原料不織布を使用し、起毛加工に用いる凸ローラ51として、その表面の算術平均粗さ(Ra)が4.61μm、その表面の最大粗さ(Rt)が33.38μm、及びその表面の最大高さ(Rz)が45.65μmであるローラを用いる以外は、実施例1と同様の条件で、部分延伸加工を施した後、更に起毛加工を施して比較例3の起毛不織布を作製した。
〔性能評価〕
実施例1〜4、比較例1〜3の起毛不織布について、上述した方法に従って、微小荷重時の圧縮特性値、起毛している構成繊維の本数を測定した。また、実施例1〜4、比較例1〜3の起毛不織布について、後述する方法に従って、タッチ感を評価した。評価環境は室温20℃、湿度60%RHであった。更に、実施例1〜4、比較例1〜3の起毛不織布の製造時において、後述する方法に従って、起毛不織布の製造時の紙粉量を測定した。それらの結果を下記表1に示す。
〔タッチ感〕
実施例1〜4、比較例1〜3で得られた起毛不織布について、元のスパンボンド不織布を基準(5点)としたときの10段階の(10点に近づく程よりよい肌触り)官能評価を5人に対して行い、各起毛不織布について1人につき3枚行い、その全ての値の平均値を、小数第一位桁に四捨五入して求め、表1に示した。なお、本評価は、各起毛不織布に軽くタッチするように触ったときの官能評価である。
〔起毛不織布の製造時の紙粉量の測定〕
株式会社日立製作所製の日立電気掃除機:形式CV−VP5を4台使用し、起毛加工にて発生する紙粉を吸引して紙粉の量を測定した。4台の電気掃除機は、図1に示す凸ローラ51のローラ表面上に1台、搬送ローラ53上に1台、搬送ローラ53の下流側の搬送中の起毛不織布の表面上に2台、搬送方向に並べ連ねて配置した。前記電気掃除機の仕様は、回転ブラシを備えるヘッドの吸引口が215mm×25mmであり、最高静圧が32KPaであり、風速が8.18m/minであり、運転スイッチを「強」の状態で使用した。吸引は、搬送されている不織布の1250m分行い、各電気掃除機で吸引した紙粉の量を測定し、4台の電気掃除機で吸引した合計の紙粉の量を、起毛不織布の製造時の紙粉の量として測定した。実施例1〜4、比較例1〜3それぞれの起毛不織布の製造時においける紙粉の量を求め、表1に示した。
Figure 2015089984
表1に示す結果から明らかなように、実施例1〜4の起毛不織布の製造及び比較例1の起毛不織布の製造における起毛加工に用いた凸ローラ51は、その表面の算術平均粗さ(Ra)が10.3μm以上であるので、実施例1〜4の起毛不織布及び比較例1の起毛不織布は、比較例2〜3の起毛不織布に比べて、起毛している構成繊維の本数が多く、タッチ感も優れていることが判った。また、実施例1〜4の起毛不織布の製造における起毛加工に用いた凸ローラ51は、その表面の最大粗さ(Rt)が135μm以下であるので、実施例1〜3の起毛不織布の製造時の紙粉の発生量は、比較例1の起毛不織布の製造時の紙粉の発生量に比べて、発生量が抑えられていることが判った。
1 不織布
2 長繊維
20 一端部のみが熱融着部3により固定されている繊維
20a 一端部
21 ループ状の繊維
3 熱融着部
100 製造装置
4 部分延伸加工部
41,42 一対の凹凸ローラ
411,421 凸部
412,422 凹部
43 スチールマッチングエンボスローラ
44,45 搬送ローラ
5 起毛加工部
51 凸ローラ
511 凸部
52,53 搬送ローラ
10,10’ 原料不織布
104 測定サンプル
105 折り目
106a 2回横切る繊維
107 穴
108 仮想線

Claims (7)

  1. ISO1997に準拠して測定した算術平均粗さ(Ra)が10.3μm以上である表面で、且つISO1997に準拠して測定した最大粗さ(Rt)が135μm以下である表面を有する板状部材或いは回転ローラを用いて、原料不織布の構成繊維を起毛する起毛加工工程を具備する起毛不織布の製造方法。
  2. 前記表面は、ISO1997に準拠して測定した最大高さ(Rz)が、70μm以上110μm以下である請求項1に記載の起毛不織布の製造方法。
  3. 前記表面は、ISO1997に準拠して測定した算術平均粗さ(Ra)が10.3μm以上17μm以下であり、且つISO1997に準拠して測定した最大粗さ(Rt)が80μm以上135μm以下である請求項1又は2に記載の起毛不織布の製造方法。
  4. 前記原料不織布は、スパンボンド不織布である請求項1〜3の何れか1項に記載の起毛不織布の製造方法。
  5. 前記原料不織布は、その坪量が30g/m2以下である請求項1〜4の何れか1項に記載の起毛不織布の製造方法。
  6. 前記起毛加工工程においては、搬送されている原料不織布の構成繊維を、該原料不織布の搬送速度と異なる周速度で回転する前記回転ローラを用いて起毛する請求項1〜5の何れか1項に記載の起毛不織布の製造方法。
  7. 前記起毛加工工程において加工を施す前の前記原料不織布、又は前記起毛加工工程において加工を施した後の前記原料不織布を、一対の凹凸ローラ間に供給して、該原料不織布の複数箇所それぞれに部分延伸加工を施す部分延伸加工工程を具備する請求項1〜6の何れか1項に記載の起毛不織布の製造方法。
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