JP2015089682A - 車両用シート空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】送風機をシート下へ搭載する際の搭載性が良い車両用シート空調装置を提供する。
【解決手段】分岐ダクト26はリヤフットダクト20からそれの側方へ分岐しており、送風機24は車両においてリヤフットダクト20の横に配置されているので、リヤフットダクト20の高さ寸法に関わらず、送風機24を低い位置に配置することが可能である。従って、車両上下方向DR2の制約が大きい車両用シート12の下へ送風機24を搭載する際の搭載性が良いという利点がある。すなわち、リヤフットダクト20および送風機24を併せた全体として、車両上下方向DR2に占めるスペースの低減を図ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用シートにて空調風を吹き出す車両用シート空調装置に関するものである。
車室内空調ユニットにより空調された空調風をシート空調に利用する車両用シート空調装置は、従来から種々提案されている。例えば、特許文献1の車両用シート空調装置がそれである。その特許文献1の車両用シート空調装置は、車室内空調ユニットからリヤシートへ空調風を送るリヤフットダクトを利用し、そのリヤフットダクトから空調風を取り入れている。このように専用ダクトを廃することでコストダウンを図ることができるという旨が、特許文献1に記載されている。
また、特許文献1の車両用シート空調装置は、リヤフットダクトから取り入れた空調風をフロントシートへ送る送風機を備えており、その送風機は車両上下方向においてリヤフットダクトの上側に配置されている。
特開平11−78484号公報
ところで、近年では、乗員にとって有効な車室内空間の拡大のため、余剰スペースをなくす傾向があり、スペースが従来残されていたシートの下が非常に狭くなっている。とりわけ車両上下方向において、シートの下のリヤフットダクト周辺に形成されたスペースが非常に狭くなっている。これに対し、前記特許文献1の車両用シート空調装置のように送風機がリヤフットダクトの上側に配置されている構造では、送風機の高さとリヤフットダクトの高さとを併せた高さ寸法以上の空間がシートの下に必要とされる。従って、送風機を含む車両用シート空調装置の構成部品を、送風機の送風能力を十分に確保しつつシートの下に配置することが難しい。このように、特許文献1の車両用シート空調装置は、シート下のように車両上下方向の大きな制約がある箇所への搭載性が非常に悪いものであった。
本発明は上記点に鑑みて、車両上下方向の大きな制約がある箇所へ搭載する際の搭載性が良い車両用シート空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車室内を空調する車室内空調ユニット(16)から吹き出された空気をリヤシートまわりへ送る送風ダクト(20)から車両搭載状態での送風ダクトの側方へ分岐する分岐ダクト(26)と、
その分岐ダクトから吸い込んだ空気を送風対象シート(12)に形成されたシート通風路(121c、122c)内へ送風する送風機(24)とを備え、
送風機は、車両搭載状態において送風ダクトの横に配置されることを特徴とする。
上述の発明によれば、分岐ダクトは送風ダクトからそれの側方へ分岐し、送風機は車両搭載状態において送風ダクトの横に配置されるので、車両において、送風ダクトの高さ寸法に関わらず、送風機を低い位置に配置することが可能である。従って、車両上下方向の大きな制約がある箇所へ搭載する際の搭載性が良い車両用シート空調装置を提供することが可能である。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した括弧内の各符号は、後述する実施形態に記載した各符号に対応したものである。
第1実施形態の車両用シート空調装置10とその車両用シート空調装置10から空調風が送風される車両用シート12とを示した分解斜視図である。 図1のII部分を拡大した部分詳細図である。 図2のIII−III断面図である。 第2実施形態のシート空調装置10の要部を表した斜視図である。 第3実施形態のシート空調装置10の要部を表し、車両用シート12を車室の床18から離して図示した分解斜視図である。 図5の矢印VIのように車両左側から車両用シート12を見た側面図である。 第4実施形態および第5実施形態において、リヤフットダクト20の空気吹出口20d、分岐ダクト接続部201、および分岐ダクト26を表した部分詳細図である。 第5実施形態において、車両幅方向DR1の分岐ダクト接続部201の流路幅L2を200mmとし且つ車両前後方向DR3の分岐ダクト26の流路幅L3を40mmとしたときの空気流れのシミュレーション結果を表した図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の車両用シート空調装置10とその車両用シート空調装置10から空調風が送風される車両用シート12とを示した分解斜視図である。図1において矢印DR1は車両の左右方向DR1すなわち車両幅方向DR1を表し、矢印DR2は車両の上下方向DR2すなわち車両上下方向DR2を表し、矢印DR3は車両の前後方向DR3すなわち車両前後方向DR3を表している。また、図1では車両用シート12が断面図示されている。
図1に示す車両用シート12は、不図示のリヤシートよりも車両前方に配置されるフロントシートであり、車両用シート空調装置10(以下、単にシート空調装置10という)から空調風が送風される対象の送風対象シートである。車両用シート12は、車両用シート12に着座している乗員すなわち着座者の背もたれとなるシートバック121と、その着座者の座部として機能し着座者の臀部および大腿部を支持するシートクッション122とを備えている。車両用シート12は、車両幅方向DR1に対称的な形状をなしている。
車両用シート12のシートクッション122は、弾力性を有する発砲ウレタン性のシートパッド122aと、シートパッド122aの着座者側の表面を覆うようにシートパッド122aに張り付いたシート表皮122bとから構成されている。
シートパッド122aには、シート空調装置10から送られた空調風をシート表面の全体へ送ることができるように枝分かれしたシート通風路122cが形成されている。そして、シート表皮122bは例えば天然皮革または人工皮革で構成されたパーフォレーション付き表皮であり、シート表皮122bには、シート表皮122bの厚み方向に貫通した複数の微細孔122dが形成されている。
シート通風路122cからシート表皮122bへ吹き出された空調風はこの微細孔122dを通ってシートクッション122の着座者側へ矢印ARairのように吹き出される。なお、シートバック121の構造も上記したシートクッション122の構造と同様である。図1では、シートバック121のシートパッドを符号121aで表し、シートバック121のシート表皮を符号121bで表し、シートバック121のシート通風路を符号121cで表し、シートバック121の微細孔を符号121dで表している。
また、車両用シート12は、シート空調装置10からの空調風をシートバック121のシート通風路121cとシートクッション122のシート通風路122cとに分配する分配ダクト123を備えている。この分配ダクト123は、シート空調装置10からの空調風の入口である空気導入口123aを有している。分配ダクト123は、両方のシート通風路121c、122cにそれぞれ接続されており、空気導入口123aに導入された空調風をそれぞれシート通風路121c、122cに導く。
また、分配ダクト123は、シートバック121のリクライニングを許容できるように可撓性を有する可撓部123bを備えている。例えば、その可撓部123bは蛇腹形状によって可撓性を有している。
図1に示すように、シート空調装置10は車両用シート12の下に設けられている。シート空調装置10は、車室内を空調する車室内空調ユニット16からの空調風を吸い込み、その空調風を車両用シート12へ送風しシートバック121およびシートクッション122の微細孔121d、122dから着座者に対して吹き出させる。シート空調装置10は、冷房時には車室内空調ユニット16で冷却された冷風を車両用シート12から吹き出させ、暖房時には車室内空調ユニット16で暖められた温風を車両用シート12から吹き出させることができる。
車室内空調ユニット16は、エバポレータおよびヒータコアを備え車室前方のインストルメントパネル内に配置された一般的な空調ユニットであり、車室外に設けられた熱交換器により加熱または冷却される冷媒が循環されることにより車室内の空調を行う。また、車室の床18(図3参照)の上にリヤフットダクト20とリヤベントダクト22とが配設されており、そのリヤフットダクト20およびリヤベントダクト22はそれぞれ、車室内空調ユニット16の互いに異なる空気吹出口に接続されている。
リヤフットダクト20およびリヤベントダクト22は何れも車室内空調ユニット16から吹き出された空調風をリヤシートまわりへ送る配管部材であるが、詳細に説明すると、リヤフットダクト20は、リヤシートまわりへ空気を吹き出すように開口した空気吹出口20dを有し、車室内空調ユニット16にて調温された冷風または温風をリヤシートに着座している後席乗員の足下へ送る。そして、リヤベントダクト22は、車室内空調ユニット16にて冷却された冷風を後席乗員へ送る。なお、リヤフットダクト20は本発明の送風ダクトに対応する。
図2は、図1のII部分を拡大した部分詳細図である。図3は、図2のIII−III断面図である。図2および図3に示すように、シート空調装置10は、送風機24、分岐ダクト26、空気入口部28、接続ダクト30、および送風機ブラケット32等を備えている。
送風機24は、空気吸入口24aから吸い込んだ空気を空気吹出口24bから吹き出す電動の遠心式送風機である。送風機24は、車両においてリヤフットダクト20の横に配置されている。すなわち、送風機24は、リヤフットダクト20に対して車両の水平方向にずれた位置に配置されている。
送風機24の空気吸入口24aは下向きに配置され、空気吹出口24bは車両前後方向DR3の後向きに配置されている。すなわち、送風機24は、下方から吸い込んだ空気を側方に吹き出す。送風機24は、車両用シート空調装置10が有する不図示の制御装置からの制御信号に従って回転して送風する。
分岐ダクト26は、矩形断面形状の空気流路20aを形成しているリヤフットダクト20の側壁の一部で開口した分岐部20bからリヤフットダクト20の側方へ分岐した配管部材である。すなわち、その分岐部20bから車両の水平方向へ分岐した配管部材である。
詳細に言うと、リヤフットダクト20は、分岐部20bを含み分岐ダクト26が接続されている分岐ダクト接続部201を有しており、分岐ダクト26は、その分岐ダクト接続部201から車両幅方向DR1の左側へ分岐し、矩形断面形状の空気流路26aを形成している。そして、分岐ダクト26はリヤフットダクト20の分岐部20bから車両幅方向DR1へ延びており、分岐ダクト26の一端はリヤフットダクト20内の空気流路20aへ連通し、分岐ダクト26の他端は、空気入口部28内に形成された空気入口空間28aへ連通している。また、床18からの分岐ダクト26の高さは、リヤフットダクト20の高さ以下になっている。
空気入口部28は、車両上下方向DR2において送風機24の下側に配置されている。そして、空気入口部28は、送風機24の空気吸入口24aへ開口した空気入口空間28aを形成している。従って、リヤフットダクト20を流通する空調風は、分岐ダクト26と空気入口部28とを順次通って送風機24に吸い込まれる。この空気入口部28、分岐ダクト26、およびリヤフットダクト20は樹脂製であり、例えば射出成形によって一体的に成形されている。
また、図3に示すように、分岐ダクト26へ分岐している箇所のリヤフットダクト20のうち車両上下方向DR2で最も上側の部分、すなわち分岐ダクト接続部201のうち最も上側の部分はダクト上面20cであるが、空気入口部28は、そのダクト上面20cよりも送風機24の空気吸入口24aが低く位置するように形成されている。
図2に示す接続ダクト30は、射出成形または真空成形によって成形された樹脂製の部材であって、送風機24の空気吹出口24bから吹き出された空調風を分配ダクト123の空気導入口123a(図1参照)へ導く配管部材である。すなわち、接続ダクト30の一端は送風機24の空気吹出口24bへ接続され、接続ダクト30の他端は分配ダクト123の空気導入口123aへ接続されている。従って、送風機24の空気吹出口24bは、接続ダクト30と分配ダクト123とを介してシート通風路121c、122c(図1参照)へ接続されている。そして、このような接続により、送風機24は、分岐ダクト26から吸い込んだ空気を車両用シート12に形成されたシート通風路121c、122c内へ送風することができる。
また、接続ダクト30は、横向きの送風機24の空気吹出口24bを下向きの空気導入口123a(図1参照)へ連通させるために、L字状に屈曲した形状を成している。そして、接続ダクト30は、シートバック121、シートクッション122、および分配ダクト123が共に車両前後方向DR3へ移動することを許容するために、蛇腹形状に成形された部分を有しそれにより可撓性を備えている。
図3に示す送風機ブラケット32は、例えばプレス成形によって成形された金属部品であり、車両においてリヤフットダクト20の横に配置された送風機24を車室の床18に対して支持するための支持部材である。送風機ブラケット32はクランク状の形状を成し、車体の一部を構成する床18にボルト止め等によって固定されている固定部321と、送風機24が支持されるように取り付けられている送風機支持部322とを有している。例えば、送風機24は、送風機支持部322へボルト止めによって固定されていてもよいし、送風機24の振動が床18へ伝達されることを抑えるために、バネや発泡ウレタン樹脂のような緩衝材等を介して送風機支持部322へ固定されていてもよい。
送風機ブラケット32の送風機支持部322は送風機24の上側に配設されている。そして、送風機24は、その送風機24の上側にて送風機ブラケット32の送風機支持部322に対して支持され、それにより車室の床18に対して支持されている。
図3に示すように、車室の床18の上には敷物としてのカーペット34が敷かれている。従って、カーペット34の上側が車室内の空間となり、カーペット34の上面を乗員が踏むことになる。このカーペット34は、車両において一般的に車室内に敷かれているものと同様のものである。そして、送風機ブラケット32に支持されている送風機24は、リヤフットダクト20と共に、車両用シート12の下方において床18とカーペット34との間に介装されている。すなわち、カーペット34は、リヤフットダクト20および送風機ブラケット32の上に敷かれている。また、カーペット34上の凸凹を抑えるために、送風機ブラケット32は、送風機支持部322の高さがリヤフットダクト20と同じ高さになるように形成されている。この同じ高さとは、共通の基準位置からの高さであるが、厳密に同一数値になるということではなく、カーペット34上の凸凹が著しくならない程度までの差異を含むものである。
上述したように、本実施形態によれば、シート空調装置10が車両に搭載された車両搭載状態において、分岐ダクト26はリヤフットダクト20からそれの側方へ分岐し、送風機24はリヤフットダクト20の横に配置されている。従って、リヤフットダクト20の高さ寸法に関わらず、送風機24を低い位置に配置することが可能である。このことから、車両上下方向DR2の制約が大きい車両用シート12の下へ送風機24を搭載する際の搭載性が良いという利点がある。すなわち、リヤフットダクト20および送風機24を併せた全体として、車両上下方向DR2に占めるスペースの低減を図ることができる。
また、リヤフットダクト20の高さ寸法によって送風機24の高さ寸法が制約されるわけではないので、車両上下方向DR2における送風機24の体格がリヤフットダクト20によってあまり制約されない。そのため、リヤフットダクト20の高さ寸法に関わらず、送風機24の送風能力を確保することが可能である。
また、特許文献1のように送風機がリヤフットダクトの上側に設けられる従来構成と比較して、本実施形態の送風機24は車室の床18に近く、すなわち、送風機24を着座者の耳の位置から離れた場所に搭載することができる。そして、送風機24の上側はカーペット34で覆われているので、そのカーペット34の遮音効果を得ることができる。従って、着座者に届く騒音を低く抑えることが可能である。
また、本実施形態によれば、送風機24は、車室の床18に対して支持されており、車両用シート12に対しては支持されていないので、送風機24の振動が車両用シート12へ伝達されにくく、延いてはその車両用シート12に着座している着座者に伝達されにくい。
また、本実施形態によれば、図3に示すように、リヤフットダクト20、送風機24、および送風機ブラケット32は、車両用シート12の下方において車室の床18とカーペット34との間に介装されているので、後席乗員の爪先が挿入される車両用シート12の下の空間を十分に確保することが容易である。
また、特許文献1のように送風機がリヤフットダクトの上側に設けられる従来構成では、送風機の空気吸入口がリヤフットダクト内の空気流路の間際に位置するのに対し、本実施形態の構成では、リヤフットダクト20内の空気流路20aから送風機24の空気吸入口24aまでの距離が或る程度確保される。そのため、リヤフットダクト20内の空気流路20aにおいて風速分布が送風機24のファン回転に起因して乱れることを、上記従来構成よりも抑えることが容易である。そのため、リヤフットダクト20から後席乗員の足下に空調風が吹き出される際に、風速分布の乱れに起因してその後席乗員が感じるおそれのある違和感を低減することができる。
また、本実施形態によれば、送風機24の空気吹出口24bは、可撓性を有する接続ダクト30を介してシート通風路121c、122cへ接続されているので、分配ダクト123がシートバック121およびシートクッション122と共に車両前後方向DR3へ移動させられることを許容しつつ、床置きタイプの送風機24から吹き出される空調風を車両用シート12へ導くことが可能である。
また、本実施形態によれば、送風機24の空気吸入口24aへ開口した空気入口空間28aを形成している空気入口部28は送風機24の下側に配置されているので、送風機24は下側から吸い込んだ空気を側方へ吹き出し、その空気は送風機24の上側に位置する車両用シート12のシート通風路121c、122cへ送られる。ここで、仮に空気入口部28が送風機24の上側に配置されていたとすれば、送風機24は上側から空気を吸い込み、送風機24から上側に位置するシート通風路121c、122cへ送られる。すなわち、送風機24が送風する空気はUターンすることになる。従って、本実施形態の構成では、送風機24が送風する空気をUターンさせずに円滑に車両用シート12へ送ることが可能である。
また、本実施形態によれば、図3に示すように、空気入口部28は、分岐ダクト26へ分岐している箇所のリヤフットダクト20のうち車両上下方向DR2で最も上側の部分であるダクト上面20cと比較して、送風機24の空気吸入口24aが低く位置するように形成されているので、車両上下方向DR2の制約が大きい車両用シート12の下の空間において、送風機24がリヤフットダクト20のダクト上面20cに対して車両上下方向DR2へ突き出る高さを小さく抑えることができる。或いは、送風機24がダクト上面20cに対して車両上下方向DR2へ突き出ないようにすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。後述の第3実施形態以降でも同様である。
本実施形態のシート空調装置10は、第1実施形態のものとは異なり、車室内空調ユニット16からの空調風だけでなく、車室内空調ユニット16を通さずに車室内の空気を車両用シート12へ送ることができる。その構成が図4に表されている。図4は、本実施形態のシート空調装置10の要部を表した斜視図である。
図4に示すように、シート空調装置10は、車室内連通ダクト38と導入空気切替装置40とを、送風機24の空気吸込側に備えている。車室内連通ダクト38は、分岐ダクト26からそれの側方へ突き出したダクト、詳細には車両後方へ突き出したダクトである。車室内連通ダクト38は、例えば樹脂製であり、分岐ダクト26と一体に成形された部材である。
詳細に説明すると、車室内連通ダクト38の一端は分岐ダクト26内の空気流路26aに接続されて連通し、車室内連通ダクト38の他端は車室内へ向けて上向きに開放されている。このように車室内連通ダクト38は車室内へ開放されているので、車室内の空気が流入する車室内空気導入部として機能する。なお、車室内連通ダクト38および分岐ダクト26上にはカーペット34が敷かれているので、カーペット34には、カーペット34上の車室内空間へ車室内連通ダクト38の他端を開放するための不図示の貫通穴が形成されている。
導入空気切替装置40は、分岐ダクト26内に設けられた回動ドア401と、その回動ドア401を不図示の制御装置からの制御信号に従って回動するアクチュエータとを備えている。導入空気切替装置40は本発明の切替装置に対応する。導入空気切替装置40は、回動ドア401の回動位置に応じて、リヤフットダクト20から導かれる空気と車室内連通ダクト38から導かれる空気とを択一的に送風機24の空気吸入口24a(図3参照)へ流す。
詳細に説明すると、導入空気切替装置40は、リヤフットダクト20の分岐部20bから送風機24の空気吸入口24aへ空気が流れる第1通風経路を成立させる一方で、車室内連通ダクト38から空気吸入口24aへ空気が流れる第2通風経路を回動ドア401で遮断することにより、リヤフットダクト20から導かれる空気を矢印AR01のように空気吸入口24aへ流す。このときの回動ドア401のドア位置が図4では破線で示されている。
逆に、導入空気切替装置40は、上記第1通風経路を回動ドア401で遮断する一方で、上記第2通風経路を成立させることにより、車室内連通ダクト38から導かれる空気を矢印AR02のように送風機24の空気吸入口24aへ流す。このときの回動ドア401のドア位置が図4では二点鎖線で示されている。
本実施形態によれば、送風機24は第1実施形態と同様にレイアウトされているので、それによる第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態によれば、車室内空調ユニット16からの空調風と車室内の空気とを任意に車両用シート12に送風できるので、例えば冷房時に車室内空調ユニット16からの冷風が冷たすぎる場合には、冷房された車室内の空気を乗員の操作等によって車両用シート12へ送風することで車両用シート12においてシート表面の冷えすぎを防止することが可能である。そして、車両用シート12から吹き出される空気の温度コントロ−ルを車室内環境や乗員の好みに合わせて容易に行うことが可能である。
また、本実施形態によれば、車室内連通ダクト38は、分岐ダクト26からそれの側方へ突き出したダクトであるので、車室内連通ダクト38が車両上下方向DR2へ嵩張ることを抑えることが可能である。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
本実施形態のシート空調装置10は、その配置が限定されているという点で第1実施形態と異なっている。そのことが図5に表されている。図5は、本実施形態のシート空調装置10の要部を表し、車両用シート12を車室の床18から離して図示した分解斜視図である。
図5に示すように、車両用シート12は、その車両用シート12を車室の床18に連結するためのシート連結部124を車両用シート12の下側の四隅にそれぞれ備えている。要するに、シート連結部124を合計4つ備えている。このシート連結部124は例えばプレス成形された板金で構成されており、車室の床18に設けられた4つのシート固定部181にそれぞれボルトで締結されている。
図6は、図5の矢印VIのように車両左側から車両用シート12を見た側面図である。図6に示すように、車両用シート12は、シートバック121とシートクッション122とを含むシート本体125を車両前後方向DR3へ移動可能とするシートレール126を備えている。そして、4つのシート連結部124は、シートレール126を介してシートクッション122に連結されている。従って、乗員はシート本体125を車両前後方向DR3へ移動させることができる。
図5に戻り、車両用シート12とシート空調装置10との車両前後方向DR3における相対位置関係を説明すると、シート空調装置10の送風機24、分岐ダクト26、および接続ダクト30は、車両用シート12の4つのシート連結部124をそれぞれ頂点とした四角形を成すシート占有範囲Asht内において車両前方寄りに配置されている。詳細に言えば、その送風機24、分岐ダクト26、および接続ダクト30は、シート占有範囲Asht内においてその範囲Ashtの車両前後方向DR3における中心CTRsよりも前側に配置されている。
本実施形態によれば、送風機24は第1実施形態と同様にレイアウトされているので、それによる第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態によれば、車両用シート12の下において、騒音発生源となり得る送風機24がシート占有範囲Asht内の車両前方寄りに配置されているので、その送風機24と着座者の耳位置との間に、遮音物としてのシートクッション122が位置することとなる。そして、送風機24の発生音が着座者の耳位置へ到達する最短経路はシートクッション122の後方から上記耳位置へ上がる経路となるが、送風機24からシートクッション122の後方へ抜けるまでの距離を長く確保することができ、その長い距離に応じた音の減衰効果を得ることにより、着座者が感じる騒音を低減することが可能である。
ところで、仮にリヤフットダクト20の空気吹出口20dの間際に分岐ダクト26が接続されていたとすれば、車室内空調ユニット16から空調風が十分に供給されていても、送風機24はリヤフットダクト20の空気吹出口20dから空気を吸い込み易く、その空気吹出口から分岐部20bへとリヤフットダクト20内を空気が逆流する逆流作用が生じ易い。それに、車室内空調ユニット16からの空調風が分岐ダクト26へ吸い込まれずに空気吹出口20dから流れ出る漏れ作用も生じ易い。特にこの漏れ作用が大きくなると、シート空調装置10にて冷房運転をする際に車室内空調ユニット16からの冷風が後席乗員の足下に吹き出ることになり、後席乗員の快適性を損なうおそれがある。
この点、本実施形態によれば、分岐ダクト26はシート占有範囲Asht内の車両前方寄りに配置されており、その分、リヤフットダクト20の空気吹出口20dから離れた空気流れ上流側の位置で分岐ダクト26がリヤフットダクト20に接続されている。従って、リヤフットダクト20での逆流作用および漏れ作用を、例えば空気吹出口20dを開閉する開閉機構を必要とすることなく抑えることが可能である。
また、本実施形態によれば、分岐ダクト26はシート占有範囲Asht内の車両前方寄りに配置されており、その分、車室内空調ユニット16から車両用シート12へ至るまでの空気経路を短く構成することができる。例えば、車室内が高温であるときに急速冷房を行う際には、車室内空調ユニット16からの冷風がリヤフットダクト20で暖められ易いところ、そのリヤフットダクト20内の経路を短くして快適な冷風を車両用シート12へ供給することができる。
また、本実施形態によれば、送風機24、分岐ダクト26、および接続ダクト30はシート占有範囲Asht内において車両前方寄りに配置されているので、車両後方寄りに配置されている構成と比較して、後席乗員の爪先を車両用シート12の下の空間へ挿入し易いという利点がある。
なお、本実施形態を前述の第2実施形態と組み合わせることも可能である。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
本実施形態のシート空調装置10は、分岐ダクト26がリヤフットダクト20に接続されている位置すなわち分岐ダクト接続部201の位置が限定されているという点で第1実施形態と異なっている。そのことが図7に表されている。図7は、リヤフットダクト20の空気吹出口20d、分岐ダクト接続部201、および分岐ダクト26を表した部分詳細図である。図7では、分岐ダクト接続部201と分岐ダクト26とが断面図示されている。
図7に示すように、リヤフットダクト20は、分岐ダクト接続部201よりも空気流れ下流側では空気吹出口20dへ近づくほど幅広になっている。すなわち、分岐ダクト接続部201は、その分岐ダクト接続部201の流路断面積ARA2が空気吹出口20dの開口面積ARA1よりも小さくなるように形成された狭小部である。なお、図7において例えば、空気吹出口20dの車両幅方向DR1の開口幅は240mmであり、分岐ダクト接続部201における空気流路20aの車両幅方向DR1の幅は130mmであり、分岐ダクト26における空気流路26aの車両前後方向DR3の幅は40mmである。また、上記のダクトの流路断面積とはダクト内の空気流れに直交する空気流路の断面積である。
リヤフットダクト20内には、空気吹出口20dにおける空気流れ方向を定める風向きガイド202が形成されている。図7では、風向きガイド202は2枚設けられている。そして、分岐ダクト26は、リヤフットダクト20内の空気流れ方向において何れの風向きガイド202からも外れた位置にて、リヤフットダクト20に接続されている。詳細に言うと、分岐ダクト26は、風向きガイド202の空気流れ上流側の端部202aよりも空気流れ上流側でリヤフットダクト20に接続されている。図7では、リヤフットダクト20内の空気流れ方向におけるその風向きガイド202の端部202aの位置は、直線Laで表されている。
本実施形態によれば、送風機24は第1実施形態と同様にレイアウトされているので、それによる第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態によれば、分岐ダクト26は、風向きガイド202の空気流れ上流側の端部202aよりも空気流れ上流側でリヤフットダクト20に接続されているので、リヤフットダクト20内の空気流れは分岐ダクト26へ分岐した後で風向きガイド202に沿ったものとなる。従って、リヤフットダクト20の空気吹出口20dから空気が吹き出る場合、風向きガイド202に沿って流れる空気の風速分布の悪化が抑えられ、空気吹出口20dからの空気が後席乗員に当たったときの違和感を防止することが可能である。
また、分岐ダクト26は、リヤフットダクト20内の空気流れ方向において風向きガイド202から外れた位置にて、リヤフットダクト20に接続されている。すなわち、リヤフットダクト20内において風向きガイド202は分岐ダクト接続部201にまで及んではいない。そのため、送風機24が空気吹出口20dから空気を吸い込む逆流作用が、風向きガイド202が設けられていることに起因して発生することを防止することができる。従って、例えば、その逆流作用の防止のために空気吹出口20dを開閉する開閉機構を必要としない。
また、本実施形態によれば、リヤフットダクト20において分岐ダクト接続部201よりも空気流れ下流側では空気吹出口20dへ近づくほど幅広になっている。すなわち、車両幅方向DR1のリヤフットダクト20の幅が狭くなっている部分で分岐ダクト26が接続されている。そのため、車両用シート12下においてシート空調装置10およびリヤフットダクト20の全体が占める車両幅方向DR1方向のスペースを小さくすることが可能である。例えば車両への搭載性の向上を図ることができる。
なお、本実施形態を前述の第2実施形態または第3実施形態と組み合わせることも可能である。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第4実施形態と異なる点を主として説明する。
本実施形態のシート空調装置10は、空気吹出口20dの開口面積ARA1と分岐ダクト接続部201の流路断面積ARA2と分岐ダクト26の流路断面積ARA3との相互関係を規定しているという点で第4実施形態と異なっている。
具体的には、図7に示す分岐ダクト26の流路断面積ARA3は、分岐ダクト接続部201の流路断面積ARA2の20%以上になっている。そして、その分岐ダクト接続部201の流路断面積ARA2は、空気吹出口20dの開口面積ARA1の80%以下になっている。なお、分岐ダクト接続部201の流路断面積ARA2とは、詳細にいえば、分岐ダクト接続部201における空気流路20aの流路断面積ARA2である。
例えば、分岐ダクト26の流路断面積ARA3が分岐ダクト接続部201の流路断面積ARA2の20%以上になっているという分岐ダクト条件を満たす場合のリヤフットダクト20内の空気流れが図8に示されている。その図8は、車両幅方向DR1の分岐ダクト接続部201の流路幅L2を200mmとし且つ車両前後方向DR3の分岐ダクト26の流路幅L3を40mmとしたときの空気流れのシミュレーション結果を表した図である。この空気流れのシミュレーションでは、車両上下方向DR2において分岐ダクト26の高さ寸法と分岐ダクト接続部201の高さ寸法とを同じと仮定している。従って、図8では、分岐ダクト26の流路断面積ARA3は分岐ダクト接続部201の流路断面積ARA2の20%である。また、送風機24がリヤフットダクト20から吸い込む風量と車室内空調ユニット16からリヤフットダクト20へ供給される風量とが同じであると仮定している。
図8のシミュレーション結果に示されているように、上記分岐ダクト条件を満たすことにより、リヤフットダクト20内を分岐ダクト接続部201よりも上流側から流れてくる空気は、分岐ダクト接続部201の車両幅方向DR1の全幅にわたって分岐ダクト26へ吸い込まれている。すなわち図8の太い実線矢印のように流れている。
特に、分岐ダクト26の流路断面積ARA3が分岐ダクト接続部201の流路断面積ARA2に比して小さすぎるとリヤフットダクト20内で分岐ダクト26側とは反対側を流れる空気は破線矢印ARD1のように直進し易いところ、図8のシミュレーション結果では実線矢印ARD2のように分岐ダクト26へ流れている。
すなわち、上記分岐ダクト条件は、送風機24がリヤフットダクト20から吸い込む風量と車室内空調ユニット16からリヤフットダクト20へ供給される風量とが同じである場合において、リヤフットダクト20内で分岐ダクト26側とは反対側を流れる空気が分岐ダクト26へ流入するように定められている。そのため、上記分岐ダクト条件を満たすことにより、上述したリヤフットダクト20での逆流作用および漏れ作用を、例えば空気吹出口20dを開閉する開閉機構を必要とすることなく防止することが可能である。
本実施形態によれば、リヤフットダクト20および分岐ダクト26は第4実施形態と同様の構成を備えているので、第4実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態によれば、分岐ダクト26の流路断面積ARA3が分岐ダクト接続部201の流路断面積ARA2の20%以上になっているので、そうなっていない場合と比較して、リヤフットダクト20内において空気が分岐ダクト接続部201を通過してからUターンして分岐ダクト26へ吸い込まれるUターン流れを或る程度抑えることが可能である。そして、リヤフットダクト20内でUターン流れが抑制されれば、送風機24の空気吸込側での圧損を低減することができる。
また、本実施形態によれば、分岐ダクト接続部201の流路断面積ARA2は、空気吹出口20dの開口面積ARA1の80%以下になっている。従って、幅広の空気吹出口20dにより後席乗員の足下の広範囲にわたって空調風を吹き出させることを担保しつつ、送風機24の吸引力が分岐ダクト接続部201内の分岐ダクト26側とは反対側にまで及び易いので、リヤフットダクト20での漏れ作用を抑えることが可能である。
(他の実施形態)
(1)上述の第2実施形態において、車室内連通ダクト38は車室内の空気が流入する車室内空気導入部として機能するが、その車室内空気導入部はダクトである必要はなく、例えば車室内へ開口するように分岐ダクト26に形成された単なる開口孔であっても差し支えない。
(2)上述の第4、第5実施形態において、リヤフットダクト20内には風向きガイド202が設けられているが、この風向きガイド202は必須の構成ではなく、例えば風向きガイド202は無くても差し支えない。
(3)上述の第5実施形態において、分岐ダクト26の流路断面積ARA3は分岐ダクト接続部201の流路断面積ARA2の20%以上であるという第1の関係と、分岐ダクト接続部201の流路断面積ARA2は空気吹出口20dの開口面積ARA1の80%以下であるという第2の関係との両方を満たすが、その第1の関係と第2の関係との一方を満たすだけでも差し支えない。
(4)上述の各実施形態において、シート空調装置10は、冷房時には車室内空調ユニット16で冷却された冷風を車両用シート12から吹き出させ、暖房時には車室内空調ユニット16で暖められた温風を車両用シート12から吹き出させるが、冷風と温風との両方を吹き出させる機能を備えている必要はなく、例えば、シート空調装置10は、冷風と温風との一方だけを車両用シート12から吹き出させるものであっても差し支えない。
(5)上述の各実施形態において、シート空調装置10の分岐ダクト26はリヤフットダクト20へ接続されているが、車室内空調ユニット16で調温された空調風が流れるダクトであれば何れのダクトに接続されていても差し支えない。
(6)上述の各実施形態において、シート空調装置10は、リヤフットダクト20から吸い込んだ空調風を加熱または冷却せずに車両用シート12から吹き出させるものであるが、その空調風を加熱する加熱器またはその空調風を冷却する冷却器を備えていても差し支えない。
(7)上述の各実施形態において、空気入口部28は車両上下方向DR3において送風機24の下側に配置され、送風機24は下側から空気を吸い込むが、送風機24はどの方向から空気を吸い込んでもよい。例えば、空気入口部28が車両上下方向DR3において送風機24の上側に配置され、送風機24は上側から空気を吸い込んでも差し支えない。
(8)上述の各実施形態において、送風機24は遠心式送風機であるが、その形式に限定はなく、例えば軸流式送風機であっても差し支えない。
(9)上述の各実施形態において、シート表皮121b、122bは例えば天然皮革または人工皮革で構成されているが、モケット等の織布であっても差し支えない。その場合には、織布の織り目が微細孔121d、122dとして機能する。
(10)上述の各実施形態において、送風機24が送風した空調風が流入するシート通風路121c、122cは、シートパッド121a、122aに形成されているが、シートパッド121a、122aとは別個に形成されていても差し支えない。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
10 車両用シート空調装置
12 車両用シート(送風対象シート)
121c、122c シート通風路
16 車室内空調ユニット
24 送風機
26 分岐ダクト

Claims (13)

  1. 車室内を空調する車室内空調ユニット(16)から吹き出された空気をリヤシートまわりへ送る送風ダクト(20)から車両搭載状態での前記送風ダクトの側方へ分岐する分岐ダクト(26)と、
    その分岐ダクトから吸い込んだ空気を送風対象シート(12)に形成されたシート通風路(121c、122c)内へ送風する送風機(24)とを備え、
    前記送風機は、車両搭載状態において前記送風ダクトの横に配置されることを特徴とする車両用シート空調装置。
  2. 車両搭載状態において、前記送風機は車室の床(18)に対して固定され、その送風機の空気吹出口(24b)は、可撓性を有する接続ダクト(30)を介して前記シート通風路へ接続されることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート空調装置。
  3. 前記送風機および前記送風ダクトは、車両搭載状態において、前記送風対象シートの下方で前記床とその床の上に敷かれた敷物(34)との間に介装されることを特徴とする請求項2に記載の車両用シート空調装置。
  4. 前記送風機を前記床に対して固定するための送風機ブラケット(32)を備え、
    前記送風機は、車両搭載状態におけるその送風機の上側にて前記送風機ブラケットに対して固定され、それにより前記床に対して固定されることを特徴とする請求項2または3に記載の車両用シート空調装置。
  5. 前記送風機ブラケットは、車両搭載状態での前記送風機の上側に配設されその送風機が固定される送風機支持部(322)を有し、
    前記送風機ブラケットは、前記送風機支持部の高さが車両搭載状態において前記送風ダクトと同じ高さになるように形成されていることを特徴とする請求項4に記載の車両用シート空調装置。
  6. 前記送風対象シートは、その送風対象シートを前記床に連結するためのシート連結部(124)を前記送風対象シートの下側に4つ備え、
    前記送風機および前記分岐ダクトは、前記4つのシート連結部をそれぞれ頂点とした四角形を成す範囲(Asht)内において車両前方寄りに配置されることを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1つに記載の車両用シート空調装置。
  7. 前記送風機の空気吸入口(24a)へ開口した空気入口空間(28a)を形成し、車両上下方向において前記送風機の下側に配置される空気入口部(28)を備え、
    前記分岐ダクトは、前記送風ダクト内へ連通する一端と、前記空気入口空間へ連通する他端とを有し、
    前記空気入口部は、前記分岐ダクトへ分岐する箇所の前記送風ダクトのうち車両上下方向で最も上側の部分(20c)と比較して前記送風機の空気吸入口が低く位置するように形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用シート空調装置。
  8. 車室内へ開放され車室内の空気が流入する車室内空気導入部(38)と、
    前記送風ダクトから導かれる空気と前記車室内空気導入部から導かれる空気とを択一的に前記送風機へ流す切替装置(40)とを備えていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用シート空調装置。
  9. 前記車室内空気導入部は、前記分岐ダクトから車両搭載状態での前記分岐ダクトの側方へ突き出したダクトで構成されていることを特徴とする請求項8に記載の車両用シート空調装置。
  10. 前記送風ダクトは、前記リヤシートまわりへ空気を吹き出すように開口した空気吹出口(20d)と、前記送風ダクト内に形成され、前記空気吹出口における空気流れ方向を定める風向きガイド(202)とを有し、
    前記分岐ダクトは、前記送風ダクト内の空気流れ方向において前記風向きガイドから外れた位置にて、前記送風ダクトに接続されることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の車両用シート空調装置。
  11. 前記分岐ダクトは、前記風向きガイドの空気流れ上流側の端部(202a)よりも空気流れ上流側で前記送風ダクトに接続されることを特徴とする請求項10に記載の車両用シート空調装置。
  12. 前記送風ダクトは、前記リヤシートまわりへ空気を吹き出すように開口した空気吹出口(20d)と、前記分岐ダクトが接続される分岐ダクト接続部(201)とを有し、
    前記分岐ダクト接続部は、その分岐ダクト接続部の流路断面積(ARA2)が前記空気吹出口の開口面積(ARA1)の80%以下となるように形成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の車両用シート空調装置。
  13. 前記送風ダクトは、前記分岐ダクトが接続される分岐ダクト接続部(201)を有し、
    前記分岐ダクトは、その分岐ダクトの流路断面積(ARA3)が前記分岐ダクト接続部の流路断面積(ARA2)の20%以上となるように形成されていることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つに記載の車両用シート空調装置。
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