JP2015088593A - 通信モジュール - Google Patents

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宏史 江部
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佳宏 古川
忠男 大川
Tadao Okawa
忠男 大川
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Abstract

【課題】放熱性を改良され、かつ、無線充電における送受電効率の低下を抑制された通信モジュールを提供すること。
【解決手段】通信モジュール1は、筐体2と、筐体2内に配置され、無線方式により誘電起電力を発生するコイル4と、コイル4により発生した電力に基づいて作動する通信回路6と、筐体2とコイル4との間に配置され、熱伝導性および絶縁性を備えるシート部材3とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信モジュール、詳しくは、モバイル端末などの通信モジュールに関する。
従来から、モバイル端末などの通信モジュールでは、CPUなどの熱源から発生する熱を、筐体から外部に効率よく放熱させることが求められている。
その放熱手段として、例えば、画像表示装置とCPUが実装された通信回路との間に、熱伝導性が高いグラファイトシートをCPUに接触するように配置することにより、CPUから発生する熱をグラファイトシートに拡散させ、放熱させる手段が知られている(例えば、非特許文献1、2参照。)。
ところで、近年、スマートフォンに代表される小型モバイル端末において、電磁誘導を利用した無線充電機能を備える無線充電型モバイル端末が普及してきている。
この無線充電型モバイル端末は、例えば、筐体と、筐体側に内蔵され、外部充電器から受ける磁力により誘電起電力を発生するコイルと、そのコイルに電気的に接続される電池と、通信回路と、画像表示装置とを備えている。
そして、この無線充電型端末においても、放熱手段として、通信回路と、画像表示装置との間に配置されるグラファイトシートを備えている。
村上睦明著、「NEW DIAMOND」Vol.29 No.1(2013) 杉本智志ら著、「アルミニウム」第18巻 第80号(2011)
しかるに、この無線充電型モバイル端末は、熱源として、CPUに加えて、コイルも搭載されるため、より一層の放熱性能が求められる。
そのため、筐体とコイルとの間に、さらにグラファイトシートを配置することが試案される。
しかし、筐体とコイルとの間にグラファイトシートを配置すると、導電性材料であるグラファイトに強い磁力が印加され、その結果、グラファイトが発熱したり、電磁誘導に影響を及し、充電効率が低下するという不具合を生じる。
本発明の目的は、放熱性が改良され、かつ、無線充電における送受電効率の低下を抑制することのできる通信モジュールを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の通信モジュールは、筐体と、前記筐体内に配置され、無線方式により誘電起電力を発生する素子と、前記素子により発生した電力に基づいて作動する通信回路と、前記筐体と前記素子との間に配置され、熱伝導性および絶縁性を備えるシート部材とを備えることを特徴としている。
本発明の通信モジュールでは、前記シート部材が、熱伝導性粒子および樹脂成分を含有する樹脂組成物から形成されていることが好適である。
本発明の通信モジュールでは、前記熱伝導性粒子が、窒化ホウ素であることが好適である。
本発明の通信モジュールでは、前記窒化ホウ素が、扁平状であることが好適である。
本発明の通信モジュールでは、前記樹脂成分が、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびアクリル樹脂を含有することが好適である。
本発明の通信モジュールでは、前記シート部材の面方向における熱伝導率が、30W/m・K以上であることが好適である。
本発明の通信モジュールは、モバイル端末であることが好適である。
本発明の通信モジュールによると、放熱性が良好であり、かつ、無線充電における送受電効率の低下が抑制されている。
図1は、本発明の通信モジュールの一実施形態の断面図を示す。 図2は、図1の実施形態の分解斜視図を示す。 図3は、比較例1の通信モジュールの断面図を示す。 図4は、比較例2の通信モジュールの断面図を示す。 図5は、実施例にて測定した送受電効率評価の実験装置の模式図を示す。
図1において、紙面上側を「上側」(第1方向一方側、厚み方向一方側)とし、紙面下側を「下側」(第1方向他方側、厚み方向他方向側)とし、紙面左側を「左側」(第2方向一方側)とし、紙面右側を「右側」(第2方向他方側)とし、紙厚方向奥側を「前側」(第3方向一方側)とし、紙厚方向手前側を「後側」(第3方向他方側)とし、具体的には、図1に記載の方向矢印に準拠する。図1以外の図面についても、図1の方向を基準とする。
図1および図2に示すように、通信モジュール1は、筐体2と、熱伝導性および絶縁性を備えるシート部材3と、誘電起電力を発生する素子としてのコイル4と、電池5と、通信回路6と、放熱シート7と、画像表示装置8とを備える。
筐体2は、上方が開放される箱型形状であり、底板10と、底板10の周端縁から上方に向かって延びる側壁11とを備えている。
筐体2は、シート部材3、コイル4、電池5、通信回路6、放熱シート7および画像表示装置8を内部に収容する。
底板10は、左右方向に延びる平面視略矩形状をなしている。
側壁11は、平面視略矩形枠状をなし、上下方向長さ(高さ)が、シート部材3、コイル4、電池5、通信回路6、放熱シート7および画像表示装置8の合計高さと略同一かそれよりも長くなるように形成されている。
筐体2は、例えば、樹脂、金属などから形成されている。
樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)、ポリ塩化ビニル、アクリル系樹脂などが挙げられる。
金属としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、ステンレスなどの金属などが挙げられる。
シート部材3は、図1および図2の実線で示すように、左右方向に延びる平面視略矩形状をなし、上下方向(厚み方向)に投影したときに、側壁11の内周縁に含まれるように形成されている。
シート部材3は、筐体2内の最下面に収容されている。具体的には、シート部材3は、底板10の上面および側壁11の内側面に接触するように、筐体2の内部に配置されている。
シート部材3は、例えば、熱伝導性粒子および樹脂成分を含有する熱伝導性樹脂組成物から形成されている。
熱伝導性粒子を構成する材料としては、例えば、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ガリウムなどの金属窒化物、例えば、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化銅、酸化ニッケルなどの金属酸化物、例えば、水酸化アルミニウム、ベーマイト、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化亜鉛、珪酸、水酸化鉄、水酸化銅、水酸化バリウムなどの水酸化物、例えば、酸化ジルコニウム水和物、酸化スズ水和物、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト、ドウソナイト、硼砂、ホウ酸亜鉛などの水和金属酸化物、例えば、炭化ケイ素、炭酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸カリウムなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
熱伝導性粒子は、熱伝導性および絶縁性を備える。
熱伝導性および絶縁性の観点から、好ましくは、金属窒化物が挙げられ、より好ましくは、窒化ホウ素が挙げられる。
熱伝導性粒子の形状は、粒子状(粉末状)であれば特に限定されず、例えば、バルク状、針形状、扁平状(鱗片状を含む)が挙げられる。バルク形状には、例えば、球形状、直方体形状、破砕状またはそれらの異形形状が含まれる。熱伝導性の観点から、好ましくは、扁平状が挙げられる。
扁平状である場合、そのアスペクト比は、例えば、2以上、好ましくは、4以上であり、また、例えば、1000以下、好ましくは、200以下である。
熱伝導性粒子の平均粒子径(最大長さ)は、例えば、1μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、300μm以下、好ましくは、100μm以下である。
熱伝導性粒子の平均粒子径は、レーザー散乱法における粒度分布測定法によって測定された粒度分布に基づいて、体積基準の平均粒子径、より具体的には、D50値(累積50%メジアン径)として求められる。
熱伝導性樹脂組成物における熱伝導粒子の体積含有割合(溶媒を除く固形分(すなわち、熱伝導性粒子、樹脂成分、ならびに、必要に応じて含有される熱硬化触媒およびその他の添加剤)における割合)は、55体積%以上、好ましくは、60体積%以上であり、例えば、95体積%以下、好ましくは、90体積%以下である。また、質量含有割合は、例えば、50質量%以上、好ましくは、80質量%以上であり、また、例えば、98質量%以下、好ましくは、95質量%以下である。上記範囲とすることにより、シート部材3の熱伝導性に優れる。
樹脂成分としては、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂のいずれを含有してもよいが、好ましくは、熱硬化性樹脂を含有する。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂、ジアリルフタレート樹脂などが挙げられる。好ましくは、エポキシ樹脂、フェノール樹脂が挙げられ、より好ましくは、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂の併用が挙げられる。
エポキシ樹脂は、例えば、接着剤組成物として用いられるものが使用でき、ビスフェノール型エポキシ樹脂(特に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂など)、フェノール型エポキシ樹脂(特に、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂など)、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオンレン型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、例えば、ヒダントイン型エポキシ樹脂、トリスグリシジルイソシアヌレート型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂なども挙げられる。これらは単独または2種以上を併用して用いることができる。
これらのエポキシ樹脂のうち、好ましくは、ビスフェノール型エポキシ樹脂、より好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂を含有させることより、フェノール樹脂との反応性が優れ、その結果、シート部材3の耐熱性が優れる。
フェノール樹脂は、エポキシ樹脂の硬化剤であり、例えば、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂などのノボラック型フェノール樹脂、例えば、レゾール型フェノール樹脂、例えば、ポリパラオキシスチレンなどのポリオキシスチレンが挙げられる。これらは単独で使用また2種以上を併用することができる。
これらのフェノール樹脂のうち、好ましくは、ノボラック型樹脂、より好ましくは、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、さらに好ましくは、フェノールアラルキル樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂のエポキシ当量100g/eqに対するフェノール樹脂の水酸基当量が1g/eq以上100g/eq未満である場合、樹脂成分100質量部に対するエポキシ樹脂の含有割合は、例えば、15質量部以上、好ましくは、30質量部以上であり、また、例えば、70質量部以下、好ましくは、50質量部以下でもあり、樹脂成分100質量部に対するフェノール樹脂の含有割合は、例えば、5質量部以上、好ましくは、15質量部以上であり、また、例えば、50質量部以下、好ましくは、30質量部以下である。
エポキシ樹脂のエポキシ当量100g/eqに対するフェノール樹脂の水酸基当量が100g/eq以上200g/eq未満である場合、樹脂成分100質量部に対するエポキシ樹脂の含有割合は、例えば、10質量部以上、好ましくは、25質量部以上であり、また、例えば、50質量部以下でもあり、樹脂成分100質量部に対するフェノール樹脂の含有割合は、例えば、10質量部以上、好ましくは、25質量部以上であり、また、例えば、50質量部以下である。
エポキシ樹脂のエポキシ当量100g/eqに対するフェノール樹脂の水酸基当量が200g/eq以上1000g/eq以下である場合、樹脂成分100質量部に対するエポキシ樹脂の含有割合は、例えば、5質量部以上、好ましくは、15質量部以上であり、また、例えば、30質量部以下でもあり、樹脂成分100質量部に対するフェノール樹脂の含有割合は、例えば、15質量部以上、好ましくは、35質量部以上であり、また、例えば、70質量部以下である。
なお、エポキシ樹脂が2種併用される場合のエポキシ当量は、各エポキシ樹脂のエポキシ当量に、エポキシ樹脂の総量に対する各エポキシ樹脂の質量割合を乗じて、それらを合算した全エポキシ樹脂のエポキシ当量である。
また、フェノール樹脂中の水酸基当量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量当たり、例えば、0.2当量以上、好ましくは、0.5当量以上であり、また、例えば、2.0当量以下、好ましくは、1.2当量以下である。水酸基の量が上記範囲内であると、半硬化状態におけるシート部材3の硬化反応が良好となり、また、劣化を抑制することができる。
樹脂成分中の熱硬化性樹脂の含有割合は、樹脂成分100質量部に対して、例えば、20質量部以上、好ましくは、30質量部以上であり、また、例えば、90質量部以下、好ましくは、80質量部以下、より好ましくは、60質量部以下である。
樹脂成分は、熱硬化性樹脂に加えて、好ましくは、アクリル樹脂を含有する。すなわち、樹脂成分は、好ましくは、アクリル樹脂、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂を併用する。樹脂成分が、これらの樹脂を含有することにより、熱伝導性、絶縁性、接着性に優れる。
アクリル樹脂としては、例えば、直鎖もしくは分岐のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルの1種または2種以上をモノマー成分とし、そのモノマー成分を重合することにより得られるアクリル系重合体などが挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」は、「アクリルおよび/またはメタクリル」を表す。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、へプチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、テトラデシル基、ステアリル基、オクタデシル基、ドデシル基などの炭素数1〜20のアルキル基が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
アクリル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとその他のモノマーとの共重合体であってもよい。
その他のモノマーとしては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどのグリシジル基含有モノマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸などカルボキシル基含有モノマー、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリルまたは(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレートなどのヒドロキシル基含有モノマー、例えば、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などのスルホン酸基含有モノマー、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなど燐酸基含有モノマー、例えば、スチレンモノマー、アクリロニトリルなどが挙げられる。
これらの中でも、好ましくは、グリシジル基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマーまたはヒドロキシル基含有モノマーが挙げられる。アクリル樹脂が(メタ)アクリル酸アルキルエステルとこれらのその他のモノマーとの共重合体である場合、すなわち、アクリル樹脂がグリシジル基、カルボキシル基またはヒドロキシル基を有する場合、シート部材3の耐熱性が優れる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとその他のモノマーとの共重合体である場合、その他のモノマーの配合割合(質量)は、共重合体に対して、好ましくは、40質量%以下である。
アクリル樹脂の重量平均分子量は、例えば、1×10以上、好ましくは、3×10以上であり、また、例えば、1×10以下である。この範囲とすることにより、シート部材3の接着性、耐熱性が優れる。なお、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトフラフィー(GPC)により、標準ポリスチレン換算値により測定される。
樹脂成分がアクリル樹脂を含有する場合、アクリル樹脂の含有割合は、樹脂成分100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、20質量部以上、より好ましくは、40質量部以上であり、また、例えば、80質量部以下、好ましくは、70質量部以下である。この範囲とすることにより、シート部材3のシート成形性および半硬化状態のシート部材3の接着性が優れる。
熱伝導性樹脂組成物における樹脂成分の含有割合は、例えば、2質量%以上、好ましくは、5質量%以上であり、また、例えば、50質量%以下、好ましくは、15質量%以下である。上記範囲とすることにより、シート部材3のシート成形性に優れる。
樹脂成分は、熱硬化性樹脂およびアクリル樹脂以外のその他の樹脂を含有することもできる。このようなその他の樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、単独で使用又は2種以上を併用することができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、共重合体、ポリブタジエン樹脂、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂(6−ナイロン、6,6−ナイロンなど)、フェノキシ樹脂、飽和ポリエステル樹脂(PET、PBTなど)、ポリアミドイミド樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。
熱伝導性樹脂組成物(ひいては、シート部材3)は、好ましくは、熱硬化触媒を含有する。
熱硬化触媒としては、加熱により熱硬化性樹脂の硬化を促進する触媒であれば限定的でなく、例えば、イミダゾール骨格を有する塩、トリフェニルフォスフィン構造を有する塩、トリフェニルボラン構造を有する塩、アミノ基含有化合物などが挙げられる。好ましくは、イミダゾール骨格を有する塩が挙げられる。
イミダゾール骨格を有する塩としては、例えば、2−フェニルイミダゾール(商品名;2PZ)、2−エチル−4−メチルイミダゾール(商品名;2E4MZ)、2−メチルイミダゾール(商品名;2MZ)、2−ウンデシルイミダゾール(商品名;C11Z)、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(商品名;2−PHZ)、2−フェニル−1H−イミダゾール4,5−ジメタノール(商品名;2PHZ−PW)、2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾリル(1)’)エチル−s−トリアジン・イソシアヌール酸付加物(商品名;2MAOK−PW)などが挙げられる(上記商品名は、いずれも四国化成社製)。
熱硬化触媒の形状は、例えば、球状、楕円体状などが挙げられる。
熱硬化触媒は、単独で使用または2種類以上併用することができる。
熱硬化触媒の配合割合は、樹脂成分100質量部に対して、例えば、0.2質量部以上、好ましくは、0.3質量部以上であり、また、例えば、5質量部以下、好ましくは、2質量部以下である。
熱伝導性樹脂組成物は、さらに必要に応じて、その他の添加剤を含有することもできる。添加剤としては、例えば、架橋剤、無機充填材などの市販または公知のものが挙げられる。
また、熱伝導性樹脂組成物は、好ましくは、導電性材料を実質的に含有しない。
導電性材料としては、例えば、カーボン、例えば、金、銀、銅などの金属などが挙げられる。
熱伝導性樹脂組成物は、上記成分を上記配合割合で混合することにより調製される。
シート部材3は、例えば、熱伝導性樹脂組成物を溶媒に溶解または分散させることにより、熱伝導性樹脂組成物溶液を調製する調製工程、離型基材の表面に塗布し、乾燥させることにより、半硬化状態のシート部材3aを得る乾燥工程、および、半硬化状態のシート部材3aを複数枚積層し、熱プレスする熱プレス工程により、製造することができる。
まず、熱伝導性樹脂組成物を溶媒に溶解または分散させる(調製工程)。
溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)などケトン類、例えば、酢酸エチルなどのエステル類、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類などの有機溶媒などが挙げられる。また、溶媒として、例えば、水、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコールなどの水系溶媒も挙げられる。
熱伝導性樹脂組成物溶液における固形分量は、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上であり、また、例えば、50質量%以下、好ましくは、20質量%以下である。
これにより、熱伝導性樹脂組成物溶液が調製される。
次いで、熱伝導性樹脂組成物溶液を、離型基材の表面に塗布し、乾燥させる(乾燥工程)。
離型基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、紙などが挙げられる。これらは、その表面に、例えば、フッ素系剥離剤、長鎖アルキルアクリレート系剥離剤、シリコーン系剥離剤などにより離型処理されている。
塗布方法としては特に限定されず、例えば、ドクターブレード法、ロール塗工、スクリーン塗工、グラビア塗工などが挙げられる。
乾燥条件としては、乾燥温度は、例えば、70℃以上160℃以下であり、乾燥時間は、例えば、1分以上5分以下である。
これにより、半硬化状態のシート部材3aを得る。
このシート部材3aは、室温(具体的には、25℃)において半硬化状態(Bステージ状態)であり、良好な接着性を備える熱伝導性接着シートである。
シート部材3a(半硬化状態)の平均膜厚は、例えば、500μm以下、好ましくは、200μm以下であり、また、例えば、5μm以上、好ましくは、50μm以上である。
次いで、得られた半硬化状態のシート部材3aを、必要により裁断して複数枚用意し、複数枚のシート部材3aを厚み方向に積層した後、熱プレスにより、厚み方向に熱プレスする(熱プレス工程)。これにより、半硬化状態のシート部材3aが加熱硬化される。
熱プレスは、公知のプレス機を用いて実施することができ、例えば、平行平板プレス機などが挙げられる。
シート部材3a(半硬化状態)の積層枚数は、例えば、1枚以上、好ましくは、2層以上であり、また、例えば、20層以下、好ましくは、5層以下である。これにより、所望の膜厚のシート部材3に調整することができる。
加熱温度は、例えば、80℃以上、好ましくは、100℃以上であり、また、例えば、200℃以下、好ましくは、175℃以下である。
加熱時間は、例えば、0.1時間以上、好ましくは、0.2時間以上であり、また、例えば、24時間以下、好ましくは、3時間以下である。
圧力は、例えば、10MPa以上、好ましくは、20MPa以上であり、また、例えば、500MPa以下、好ましくは、200MPa以下である。
これにより、半硬化状態のシート部材3aが加熱硬化され、硬化状態(Cステージ状態)のシート部材3が得られる。
このシート部材3の膜厚は、例えば、5μm以上、好ましくは、50μm以上、より好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、250μm以下、より好ましくは、200μm以下である。
また、シート部材3は、好ましくは、熱プレス工程の実施により、シート部材3に含有される熱伝導性粒子が、シーツ部材の2次元の面内方向(前後左右方向))に配列されている。すなわち、好ましくは、扁平状の熱伝導性粒子の長手方向(厚み方向と直交する方向)がシート部材3の面方向に沿うように配向している。このため、シート部材3は熱伝導性に優れる。
シート部材3の面方向における熱伝導率は、例えば、10W/m・K以上、好ましくは、30W/m・K以上、より好ましくは、40W/m・K以上であり、また、例えば、500W/m・K以下、好ましくは、150W/m・K以下である。
この熱伝導率は、レーザーフラッシュ法により測定される。
シート部材3の体積抵抗率は、例えば、1.0×1012Ω・cm以上、好ましくは、1.0×1014Ω・cm以上、より好ましくは、1.5×1014Ω・cm以上であり、また、例えば、1.0×1018Ω・cm以下、好ましくは、1.5×1016Ω・cm以下である。
この体積抵抗率は、二重リング電極法により測定される。
このシート部材3は、例えば、図1の実線に示すように、シート部材3の単層のみかなる単層構造であってもよく、図1の仮想線に示すように、シート部材3の下面に第1接着剤層9が積層された2層構造とすることもできる。
第1接着剤層9を構成する接着剤としては、回路基板の接着剤として通常使用される公知のものが用いられ、例えば、エポキシ系接着剤、ポリイミド系接着剤、アクリル系接着剤などが挙げられる。
第1接着剤層9は、その接着剤をシート部材3の下面に塗布および乾燥することにより、第1接着剤層9が形成される。また、第1接着剤層9は、その接着剤から形成される市販の両面テープをシート部材3の下面に貼着することにより、形成することもできる。
第1接着剤層9を備える場合における第1接着剤層9の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、3μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、30μm以下である。
コイル4は、無線方式により誘電起電力を発生する素子、すなわち、図示しない外部充電器(非接触型の送電機)により発生する磁力によって誘導起電力を発生する素子であって、シート部材3の上側に隣接配置されている。具体的には、シート部材3の上面および電池5の下面に介在され、それらを接触するように対向配置されている。
コイル4は、ループコイル部12と、ループコイル部12の遊端部のそれぞれに一体的に形成される一対の接合部13とを備えている。
ループコイル部12は、例えば、スパイラル型であって、上側コイル部と下側コイル部とを備える2層構造である。上側コイル部と下側コイル部とは、図示しない絶縁中間シートを挟んで対向配置されており、上側コイル部の最内側にある導線が、図示しないビアホールを介して、下側コイル部の最内側にある導線と導通している。各ループコイル部12を構成する導線間には、間隔が設けられている。
2つの接合部13は、それぞれ、上側コイル部および下側コイル部の最外側にある導線から連続して形成され、平面視略矩形状の平板状をなしている。接合部13は、電池5または通信回路6に接続されている。
電池5は、コイル4の上側に隣接配置されている。具体的には、コイル4の上面および通信回路6(後述)の下面に介在され、それらと接触するように対向配置されている。電池5は、2つの接合部13と接合され、コイル4と電気的に接続されている。
電池5は、平面視略矩形の薄型板状をなし、例えば、モバイル端末に使用される公知の電池5である。具体的には、リチウムイオン電池などの二次電池が挙げられる。
電池5は、シート部材3に対して略半分の大きさを有し、筐体2の右端部に配置されている。
通信回路6は、通信機能を有する回路を備え、例えば、図1および図2に示すように、ベース基板14と、ベース基板14の上面に配置される回路パターン(図示せず)、CPU15および回路素子(図示せず)と、を備えている。
ベース基板14は、平面視略矩形状に形成され、上下方向に投影したときに、シート部材3と略同一形状を有し、側壁11の内側に含まれるように形成されている。
ベース基板14は、例えば、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネートなどの絶縁性樹脂から形成されている。また、セラミック基板(アルミナ、窒化アルミ、窒化ケイ素など)や金属基板(アルミニウム板など)の表面に絶縁性樹脂が被覆された樹脂被覆基板も挙げられる。
回路パターンは、例えば、金、銀、銅などの導体から形成される配線であって、コイル4または電池5と電気的に接続されている。
CPU15は、電池5よりも小さい平面視略矩形の板状をなし、ベース基板14の左端部の上面に実装され、回路パターンと電気的に接続されている。具体的には、ベース基板14の上面および放熱シート7の下面に介在され、それらと接触するように対向配置されている。
回路素子は、ベース基板14の上面に実装され、回路パターンおよびCPU15と電気的に接続されている。回路素子としては、例えば、コンデンサー、抵抗器、無線通信部などが挙げられる。
放熱シート7は、図2に示すように、平面視略形状に形成され、上下方向に投影したときに、シート部材3と略同一形状を有し、側壁11の内枠に含まれるように形成されている。具体的には、放熱シート7は、平面視において、画像表示装置8(後述)と同一形状となるように形成されている。
放熱シート7は、絶縁層16と、絶縁層16の上面に積層される熱伝導層17と、熱伝導層17の上面に積層される第2接着剤層18とを備えている。絶縁層16、熱伝導層17および第2接着剤層18は、平面視において略同一形状となるように形成されている。
絶縁層16としては、例えば、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルムなどの絶縁性フィルムなどが挙げられる。
絶縁層16の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、50μm以下、好ましくは、25μm以下である。
熱伝導層17としては、例えば、グラファイトシート、例えば、銅箔、銀箔、金箔、アルニミウム箔などの金属フィルムなどが挙げられる。好ましくは、グラファイトシートが挙げられる。
熱伝導層17の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下である。
第2接着剤層18を構成する接着剤としては、第1接着剤層9において例示した接着剤が挙げられる。
第2接着剤層18の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。
画像表示装置8は、平面視略矩形状の薄型箱状をなし、放熱シート7の上側に隣接配置されている。具体的には、第2接着剤層18と接触するように、放熱シート7と対向配置されている。画像表示装置8の上面は、側壁11の上端面と面一となり、画像表示装置8の周端部が、側壁11の内側面と接触するように、筐体2の内部に収納されている。
画像表示装置8としては、例えば、液晶表示装置、有機EL装置などが挙げられる。
この通信モジュール1は、上記部材を上記の順で配置することにより製造することできる。
なお、シート部材3を筐体2の内部に配置する場合において、図1の実線に示すように、シート部材3を直接底板10の上に配置することができる。また、半硬化状態のシート部材3aを筐体2に貼着し、加熱硬化することにより、硬化状態のシート部材3を筐体2に接着配置することもできる。
また、図1の仮想線で示すように、公知の第1接着剤層9を介してシート部材3を底板10に接着配置することもできる。
そして、この通信モジュール1を、コイル4が対向するように仮想線で示す外部充電器21に載置すると、コイル4が電磁誘導によって電力を発生する。つまり、この通信モジュール1は、コード式の充電によらずとも、ワイヤレス式の充電が可能である。そして、コイル4で発生した電力は、電池5に充電され、次いで、その電力に基づいて、通信回路6は、作動する。このとき、コイル4は、発熱する。また、通信回路6の作動中は、CPU15が発熱する。
しかし、この通信モジュール1は、通信回路6と画像表示装置8との間に配置される放熱シート7を備えている。そのため、CPU15で発生する熱を、放熱シート7に拡散させ、画像表示装置8ひいては外部に効率よく放出することができる。しかも、この通信モジュール1は、筐体2とコイル4との間に配置され、熱伝導性および絶縁性を備えるシート部材3とを備える。そのため、コイル4で発生する熱を、シート部材3に拡散させ、筐体2ひいては外部に効率よく放出することができる。また、シート部材3が絶縁性を備えているため、外部充電器21からの磁力により、シート部材3で磁力による影響を低減することができる。その結果、誘電起電力の低下、ひいては、無線充電における送受電効率の低下を抑制することができる。
この通信モジュール1は、例えば、無線充電機能を備える小型モバイル端末、具体的には、スマートフォンなどの携帯電話、例えば、コードレス電話機、小型パソコン、電気シェーバー、電動歯ブラシなどに好適に使用することができる。
図1の実施形態では、通信回路6の上側に放熱シート7が配置されているが、例えば、図示しないが、放熱シート7が配置されずに、通信回路6の上側に画像表示装置8を直接配置することもできる。
好ましくは、図1の実施形態に示すように、通信回路6の上側に、放熱シート7が配置されている。これにより、放熱シート7が、通信回路6に実装されているCPU15から発生する熱を効率よく拡散し放熱することができる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何らそれらに限定されない。以下に示す実施例の数値は、上記の実施形態において記載される数値(すなわち、上限値または下限値)に代替することができる。
実施例1
(シート部材)
熱伝導性粒子として窒化ホウ素粒子(電気化学工業社製、商品名「XGP」、扁平状、平均粒子径30μm)を用いた。熱伝導性樹脂組成物における熱伝導性粒子の含有割合が65体積%となるように、熱伝導性粒子1150質量部(92質量%)、アクリル酸エステル系ポリマー50質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(1)20質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(2)12質量部、フェノールアラルキル樹脂18質量部、および、熱硬化触媒0.5質量部を混合することにより、熱伝導性樹脂組成物を得た。
この熱伝導性樹脂組成物をメチルエチルケトンに溶解させることにより、固形分濃度12質量%の熱伝導性樹脂組成物溶液を調製した。
こ熱伝導性樹脂組成物溶液を、シリコーン離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルムからなる離型基材(平均厚みが50μm)上にアプリケータを用いて塗布し、その後、130℃で2分間乾燥させた。
これにより、離型基材が積層された半硬化状態のシート部材3a(シート部材3のみの平均厚み、120μm)を製造した。
このシート部材3a(半硬化状態)を100MPa、175℃、30分間条件で熱プレスすることにより、厚み40μmのシート部材3(硬化状態)を製造した。このシート部材3を5cm×5cmに切り取った。
(通信モジュール)
図3に示す市販の無線充電型のスマートフォン(すなわち、図1に示す通信モジュール1においてシート部材3が設けられていないもの)から筐体2を取り外し、スマートフォンに内蔵されているスパイラル型コイル4(外周円の直径が4cm、2層構造、インダクタンス10.5μH、抵抗790mΩ)に、上記で製造したシート部材3および両面テープ9(第1接着剤層、アクリル系粘着剤、日東電工社製、商品名「No.5610」、5cm×5cm×厚み10μm)を順に配置した。次いで、コイル4が設けられたシート部材3を第1接着剤層9を介して筐体2に再度取り付けて、図1に示す本発明の一実施形態の通信モジュール1を製造した。
なお、放熱シート7は、PETフィルム(厚み10μm)とグラファイトシート(厚み70μm)とアクリル系粘着剤(第2接着剤層、厚み10μm)との積層体であった。
実施例2
実施例1において、シート部材3a(半硬化状態)を2枚製造し、これらのシート部材3a(離型基材は除く)を積層し、100MPa、175℃、30分間条件で熱プレスして、厚み80μmのシート部材3(硬化状態)を製造した以外は、実施例1と同様にして、通信モジュール1を製造した。
実施例3
実施例1において、シート部材3a(半硬化状態)の積層枚数を3枚にして、厚み130μmのシート部材3(硬化状態)を製造した以外は、実施例2と同様にして、通信モジュール1を製造した。
比較例1
図3に示す市販の無線充電型のスマートフォンを比較例1の通信モジュールとした。
比較例2
実施例1において、シート部材3の代わりに、グラファイトシート19(パナソニック社製、商品名「PGS」、厚み17μm)を用いた以外は、実施例1と同様にして、通信モジュールを製造した(図4参照。)。
(熱伝導率測定)
各実施例および比較例で使用したシート部材3およびグラファイトシート19を2cm角に切断し、キセノンフラッシュアナライザー(商品名「LFA447 nanoflash」、ネッチジャパン社製)を用いて、レーザーフラッシュ法にて、各シートの面方向の熱伝導率を測定した。その結果を表1に示す。
(絶縁性測定)
各実施例および比較例で使用したシート部材3およびグラファイトシート19を10cm角に切断し、測定ユニットボックスに接続された抵抗率計(商品名「ハイレスタ MCP−HT450」、三菱化学社製)を用いて、各シートの体積抵抗率(JIS−K6911に準拠)を測定した。その結果を表1に示す。
(放熱性評価)
各実施例で作製した通信モジュール1において、筐体2と両面テープ9とシート部材3とスパイラル型コイル4とから構成される部品を取り出し、その部品の両面(筐体2の表面およびスパイラル型コイル4の表面)に黒体テープ(熱放射率0.95)を貼着し、放熱評価用サンプルを作製した。
なお、比較例1では、筐体2とスパイラル型コイル4とから構成される部品を取り出し、その部品の両面に黒体テープ(熱放射率0.95)を貼着し、比較例1の放熱評価用サンプルを作製した。
比較例2では、筐体2と両面テープ9とグラファイトシート19とスパイラル型コイル4とから構成される部品を取り出し、その部品の両面に黒体テープ(熱放射率0.95)を貼着し、放熱評価用サンプルを作製した。
そして、これらの放熱評価用サンプルのスパイラル型コイル4に120kHzの周波数で1Aを通電し、筐体2の温度をサーモグラフィにて測定した。その結果を表1に示す。
(送受電効率評価)
スパイラル型コイル4(上記と同一)を、それぞれ送電コイル4aおよび受電コイル4bとして用い、図5に示す回路を作製した。送電コイル4aと受電コイル4bとの間(隙間5mm)であった。その送電コイル4aと受電コイル4bとの間に各実施例で作製したシート部材3を配置した。
次いで、送電コイル4aに、120kHz、1.25Aの電流を通電し、受電コイル4b側で受けた電力を測定した。そして、電源20からの投入電力に対する、受電コイル4b側で受けた電力の割合を、送受電効率として算出した。
なお、比較例1の評価では、送電コイル4aと受電コイル4bとの間には、部材を配置せず、比較例2の評価では、グラファイトシート19(上記と同一)を配置して、測定を実施した。その結果を表1に示す。
Figure 2015088593
なお、実施例における各成分は下記の材料を用いた。
・アクリル酸エステル系ポリマー:商品名「パラクロンW−197CM」、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチルを主成分とするアクリル酸エステル系ポリマー、根上工業社製
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(1):商品名「エピコート1004」、エポキシ当量875〜975g/eq、JER社製、
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(2):商品名、「エピコートYL980」、エポキシ当量180〜190g/eq、JER社製
・フェノールアラルキル樹脂:商品名「ミレックスXLC−4L」、水酸基当量170g/eq、三井化学社製
・熱硬化触媒:商品名「キュアゾール2PHZ−PW」、2−フェニル−1H−イミダゾール4,5−ジメタノール、四国化成社製

Claims (7)

  1. 筐体と、
    前記筐体内に配置され、無線方式により誘電起電力を発生する素子と、
    前記素子により発生した電力に基づいて作動する通信回路と、
    前記筐体と前記素子との間に配置され、熱伝導性および絶縁性を備えるシート部材とを備えることを特徴とする、通信モジュール。
  2. 前記シート部材が、熱伝導性粒子および樹脂成分を含有する樹脂組成物から形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の通信モジュール。
  3. 前記熱伝導性粒子が、窒化ホウ素であることを特徴とする、請求項2に記載の通信モジュール。
  4. 前記窒化ホウ素が、扁平状であることを特徴とする、請求項3に記載の通信モジュール。
  5. 前記樹脂成分が、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびアクリル樹脂を含有することを特徴とする、請求項2〜4のいずれか一項に記載の通信モジュール。
  6. 前記シート部材の面方向における熱伝導率が、30W/m・K以上であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の通信モジュール。
  7. 前記通信モジュールが、モバイル端末であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の通信モジュール。
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