JP2015071827A - Co−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】漏洩磁束密度が高く、かつBリッチ層にマイクロクラックが少なく、スパッタリング時の放電を安定させ、マイクロクラックを起点とするアーキングを抑制し、ノジュール又はパーティクル発生を防止又は抑制し、成膜の製品歩留りを上げうる磁気記録メディア製造に好適なCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット及びその製造方法の提供。【解決手段】Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを熱間鍛造又は熱間圧延した後、伸長率が4%以下の冷間圧延又は冷間鍛造を行い、更に機械加工してターゲットに作製し、100μm?100μmの面積(視野)内のBリッチ相中の0.1〜20μmのクラック数を10個以下とするCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの製造方法。Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを熱間鍛造又は熱間圧延した後、−196℃〜100℃まで急冷し、更に機械加工してターゲットに作製する方法。【選択図】図1

Description

本発明は、磁気記録メディアの製造に好適なCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット及びその製造方法に関する。
近年、Co−Cr−Pt−B系合金は、磁気記録メディア(ハードディスクの磁性膜等)を形成するためのスパッタリングターゲットとして使用されている。
スパッタリング法によって膜を形成するには、通常正の電極と負の電極とからなるターゲットとを対向させ、不活性ガス雰囲気下でこれらの基板とターゲットの間に高電圧を印加して電場を発生させて行われる。
上記高電圧の印加により、電離した電子と不活性ガスが衝突してプラズマが形成され、このプラズマ中の陽イオンがターゲット(負の電極)表面に衝突してターゲットの構成原子が叩き出され、この飛び出した原子が対向する基板表面に付着して膜が形成されるという原理を用いたものである。
このようなスパッタリング法には高周波スパッタリング(RF)法、マグネトロンスパッタリング法、DC(直流)スパッタリング法などがあり、ターゲット材料や膜形成の条件に応じて適宜使用されている。
Co−Cr−Pt−B系合金は、ハードディスクの磁性膜を形成するためのスパッタリングターゲットとして使用されている。このとき、スパッタリングターゲットの漏洩磁束密度が低いと、スパッタリング時に放電が立たないので、漏洩磁束密度が低い場合にはスパッタリング時の電圧を高くしなければならない。しかし、スパッタリング時の電圧が高くなると、アーキングの発生や電圧が不安定になるなどの問題が発生する。
このため、漏洩磁束密度を高めることを目的として、ターゲットを製造する際に、ひずみを人為的に導入し、漏洩磁束密度を高めることが一般的に行われている。
しかし、Co−Cr−Pt−B系合金を冷間圧延すると、合金内のBリッチ層(脆い)に、マイクロサイズのクラック(以降、マイクロクラックと呼ぶ)が発生する問題が新たに生じた。後述するように、このマイクロクラックはスパッタリング中にアーキングの起点となり、ノジュール又はパーティクル発生の原因となるからである。
このため、マイクロクラックの少ないターゲットが求められることは必然と考えられる。しかしながら、従来の技術では、この点が問題となる認識がなく、またそれを解決するための手段も提起されていなかった。
従来の技術を見ると、特許文献1に、1≦B≦10(at.%)を含有するCo−Pt−B系ターゲットとその製造方法が開示されている。この製造方法では、熱間圧延温度800〜1100℃、熱間圧延前に800〜1100℃で1時間以上熱処理することが記載されている。また、Bを含有すると熱間圧延は難しいが、温度を制御することで、インゴットの熱間圧延での割れの発生を抑えることが記載されている。
しかし、漏洩磁束密度とBとの関係、さらにはマイクロクラック発生の問題とその解決方法については一切記載がない。
特許文献2には、Bを必須成分として含有するCoCrPt系、CoCrPtTa系、CoCrPtTaZr系のスパッタリングターゲットが開示されている。この技術では、Cr−B系金属間化合物相を低減することにより、圧延特性を改善できるとしている。
製造方法及び製造工程としては、1450℃で真空引き、鋳造温度1360℃、1100℃6時間加熱保持後、炉冷することが記載されている。具体的には、1回目:1100℃60分加熱した後、2mm/パスで圧延、2回目以降:1100℃30分加熱で1パス、5〜7mmまで圧延することが記載されている。
しかしながら、漏洩磁束密度とBとの関係、さらにはマイクロクラック発生の問題とその解決方法については一切記載がない。
特許文献3には、デンドライトの枝の直径が100μm以下であり、共晶組織部の層の厚みが50μm以下の微細鋳造組織を備えているCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットが開示されている。また、鋳造インゴットを10%以下の圧延又は鍛造の冷間加工を行うことが提案されている。
この技術の課題は、ポアをなくすことであり、鋳造工程を工夫(Cu製定盤、チタン酸アルミニウムからなるモールドを使用)し、出湯温度を規定し、さらに必要に応じて、鋳造インゴットを10%以下の圧延または鍛造などの冷間加工を行うことが記載されている。また、最大透磁率(μmax)は20以下を達成している。
しかしながら、マイクロクラック発生の問題とその解決方法については記載がない。
特許文献4及び特許文献5には、それぞれCo−Cr−Pt−B−X1−X2−X3とCo−Cr−Pt−B−Au−X1−X2とが開示されている。添加物によってBの脆性を改善しようとしている記載が見受けられるが、あまり明確でない。このように、組成の提案に留まっており、また具体的な製法の開示はない。また、マイクロクラック発生の問題とその解決方法については、一切記載がない。
特許文献6には、Co−Cr−Pt−B系合金について、鋳造工程の改善と圧延工程の改善により、微細均一化した組織をもつスパッタリングターゲットが開示されている。
鋳造後の工程としては、具体的には、鋳塊を1 パスの圧下率1.33% 、温度1100℃ で、熱間圧延、合金の結晶粒径を100μm以下にするために48回の圧延を行っている。このときの圧延率は55%(圧延率が45%〜65%程度)と記載されている。しかしながら、漏洩磁束密度とBとの関係、さらにはマイクロクラック発生の問題とその解決方法については一切記載がない。
特許文献7には、初晶をベースとしたCoリッチ相からなる島状の組織間に、凝固時の共晶組織をベースとしたCoリッチ相とBリッチ相の島状組織を備えたCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットが開示されている。この技術は、熱間圧延によりスパッタリングターゲット内部の偏析及び内部応力の減少化を図り、微細かつ均一な圧延組織を得、これによって膜の品質を向上させ、製品歩留まりを向上させることを目的としている。しかしながら、漏洩磁束密度とBとの関係、さらにはマイクロクラック発生の問題とその解決方法については記載がない。
特開2001−026860号公報 特開2001−181832号公報 特開2005−146290号公報 特開2006−4611号公報 特開2007−023378号公報 特開2008−23545号公報 特許3964453号公報
本発明は、Co−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットにおいて、漏洩磁束密度が高く、かつBリッチ層にマイクロクラックが少ないターゲットを得ること、これにより、スパッタリング時の放電を安定させ、さらにはマイクロクラックを起点とするアーキングを抑制することを課題とする。アーキングの抑制は、ノジュール又はパーティクル発生を防止又は抑制することが可能となり、成膜の製品歩留りを上げることができるが、これらの効果を得ることを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を行った結果、Co−Cr−Pt−B系合金からなるインゴット組織を、精密な圧延又は鍛造からなる加工法の制御と熱処理により調整し、マイクロクラックのない微細かつ均一な圧延組織からなるCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットを製造し、これによって品質の良好なスパッタ膜を形成でき、かつ製造歩留りを著しく向上できるとの知見を得た。
本発明は、この知見に基づき、
1)100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相中の0.1〜20μmのクラック数が10個以下であることを特徴とするCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット、を提供する。
本発明は、また
2)Cr:1〜40at%、Pt:1〜30at%、B:0.2〜25at%、残部Co及び不可避的不純物からなることを特徴とする上記1)に記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット、を提供する。
本発明は、また
3)さらに、添加元素として、Cu、Ru、Ta、Pr、Nb、Nd、Si、Ti、Y、Ge、Zrから選択した1元素以上を、0.5at%以上20at%以下含有することを特徴とする上記2)記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット、を提供する。
本発明は、また
4)スパッタ面に対して水平方向の最大透磁率(μmax)が20以下であることを特徴とする上記1)〜3)に記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット、を提供する。
本発明は、また
5)スパッタ面に対して水平方向の保磁力(Hc)が35Oe以上であることを特徴とする上記1)〜4)に記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット、を提供する。
本発明は、また
6)相対密度が95%以上であることを特徴とする上記1)〜5)のいずれか一項に記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット、を提供する。
本発明は、また
7)Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを熱間鍛造又は熱間圧延した後、伸長率が4%以下の冷間圧延又は冷間鍛造を行い、これをさらに機械加工してターゲットに作製し、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチ相中の0.1〜20μmのクラック数を10個以下とすることを特徴とするCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの製造方法、を提供する。
本発明は、また
8)Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを熱間鍛造又は熱間圧延した後、−196℃〜100℃まで急冷し、これをさらに機械加工してターゲットに作製することを特徴とするCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの製造方法、を提供する。
本発明は、また
9)Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを熱間鍛造又は熱間圧延した後、水冷することを特徴とする上記8)記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの製造方法、を提供する。
本発明は、また
10)Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを熱間鍛造又は熱間圧延した後、送風ファンで急冷することを特徴とする上記8)記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの製造方法、を提供する。
本発明は、また
11)Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを熱間鍛造又は熱間圧延した後、液体窒素で急冷することを特徴とする上記8)記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの製造方法、を提供する。
本発明は、また
12)Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の熱間圧延又は熱間鍛造を行うことを特徴とする上記7)〜11)のいずれか一項に記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの製造方法、を提供する。
本発明は、また
13)前記上記7)〜12)のいずれか一項に記載の製造方法により、前記上記1)〜6)のいずれか一項記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットを製造することを特徴とするCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの製造方法、を提供する。
本発明は、Co−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットにおいて、漏洩磁束密度が高く、かつBリッチ層にマイクロクラックが少ないターゲットを提供することが可能となる優れた効果を有する。これによって、スパッタリング時の放電が安定し、さらにはマイクロクラックを起点とするアーキングが発生せず、それによりノジュール又はパーティクル発生を効果的に防止又は抑制することが可能となる効果がある。
また、Co−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット内部の偏析及び内部応力を減少させ、微細かつ均一な圧延組織を得ることができ、これによって品質の良好な膜を形成でき、かつ製造歩留りを著しく向上できるという優れた効果を有する。
本発明のターゲットの表面研磨面であり、Bリッチ相にクラックが殆ど発生していない代表例を示すSEM写真である。 比較例として示すターゲットの表面研磨面であり、Bリッチ相にクラックが多量に発生している代表例を示すSEM写真である。
本件発明のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの材料として、代表的には、Cr:1〜40at%、Pt:1〜30at%、B:0.2〜25at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金、Cr:1〜40at%、Pt:1〜30at%、B:0.2〜25at%、Cu:1〜10at%、B+Cu:1.2〜26at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B−Cu合金、並びにCr:1〜40at%、Pt:1〜30at%、B:0.2〜25at%、Ta:1〜10at%、B+Ta:1.2〜26at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B−Ta合金、Cr:1〜40at%、Pt:1〜30at%、B:0.2〜25at%、Ru:1〜10at%、B+Ru:1.2〜26at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B−Ru合金、並びにCr:1〜40at%、Pt:1〜30at%、B:0.2〜25at%、Pr:1〜10at%、B+Pr:1.2〜26at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B−Pr合金等を挙げることができる。
これらの材料は、ハードディスクの磁性膜を形成するためのスパッタリングターゲットとして有用である。
本発明は、前記Bを含有するCo−Cr−Pt−B系合金からなるスパッタリングターゲットにおいて、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相に、0.1〜20μmのクラックが10個以下を達成したCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットを提供するものである。
ここで述べるBリッチな相は、周囲の領域(マトリックス)よりも、Bを多く含有する領域であり、マトリクス相とBリッチ相との2相に分かれる。Co−Cr−Pt−B系合金からなるスパッタリングターゲットのマイクロクラックは、このBリッチな相に存在する。また、Bリッチな相は、合金系の他の金属に対するBの添加量によって、形状と量が変化することになるが、このBリッチな相は、マトリックスの中で、図1、図2に示すように、鱗雲(いわし雲、羊雲)のような形状を有することが多い。
クラックは通常、三日月状、直線状(棒状)、稲妻状に形成されるが、ここで述べるクラックの寸法は、クラックの一端から他端までの直線で測った場合の長さを示す。クラックによるアーキングはその長さに影響を受ける。問題となるのは、0.1〜20μmのクラック、すなわちマイクロクラックである。
このレベルのクラックはターゲットの組織の中で識別されることは殆どなく、従来は、これがアーキングの発生原因となることの認識もなかった。0.1μm未満ではアーキングの発生に特に問題となるものではない。また、20μmを超えるクラックの場合は当然問題となるものであるが、これはむしろターゲット自体の亀裂や割れに結びつくものである。本願発明は、このような20μmを超えるクラックが発生する場合には、0.1〜20μmのマイクロクラックの量がさらに増大するので、0.1〜20μmのマイクロクラックをカウントすることで、十分と言える。
本願発明では、0.1〜20μmのマイクロクラックによる影響に着目したものである。0.1〜20μmのマイクロクラックは、その個数が問題となる。前記100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相中の、マイクロクラック数を10個以下とすることが必要である。この個数を超えるとターゲットのスパッタリングの際に、アーキングの発生が抑制できない。
ターゲットのBリッチ相中のマイクロクラックが10個を超えるような状況では、20μmを超えるマクロ的クラックの発生が伴うことが多くなるので、本願発明のターゲットの対象とはならない。このように、本願発明は、従来では認識できなかった微小なマイクロクラックを制限することにより、アーキングの発生を効果的に抑制するものである。
0.1〜20μmのマイクロクラックを抑制する方法はいくつか存在する。いずれも、Co−Cr−Pt−B系合金ターゲット材料の加熱と圧延を精緻に制御することが必要となる。その一つは、Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを800℃〜1100℃に加熱し、圧下率15%以下で熱間鍛造又は熱間圧延することを繰り返した後、伸長率が4%以下の冷間圧延又は冷間鍛造を行い、これをさらに機械加工してCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットに作製する方法である。
なお、鍛造又は圧延工程中に材料の温度が低下するので、前記800℃〜1100℃の加熱は、熱間鍛造又は熱間圧延する前に、その都度行う。この熱間鍛造又は熱間圧延前の加熱処理は、本願明細書に記載する他の工程においても、同様である。
マイクロクラックの発生はB量によっても影響を受けるので、B量に応じて、伸長率を4%以下の冷間圧延又は冷間鍛造を行うのが望ましい。
冷間圧延又は冷間鍛造した後に板状に伸長させるが、この伸長率を、上記の通り4%を超えないようにすることである。具体的には、B量が8at%まで含有する場合は、伸長率を4%以下に、B量が10at%まで含有する場合は、伸長率を2.5%以下に、B量が12at%まで含有する場合は、伸長率を1.5%以下となるように、B量に応じて伸長率を調節し、冷間圧延又は冷間鍛造を行うことが望ましい条件である。
伸長率を低下させることは、すなわち冷間加工率を下げることを意味するので、漏洩磁束密度はやや減少することになるが、マイクロクラックの発生率を大きく低減させることができる。
漏洩磁束密度は、スパッタ面方向の透磁率および保磁力と相関関係がある。すなわち、スパッタ面方向の透磁率が低くなるか保磁力が高くなるほど、漏洩磁束密度は高くなる。このとき、スパッタ面に対して水平方向の最大透磁率(μmax)が20以下、さらにスパッタ面に対して水平方向の保磁力(Hc)が35Oe以上の時には、異常放電を生じない十分な漏洩磁束密度を得ることができる。
冷間圧延又は冷間鍛造は、Co−Cr−Pt−B系合金板に歪を与え、漏洩磁束密度を上げる有効な手段である。しかし、ある一定レベルを超える歪を与えることは、マイクロクラックを増加させる原因となるので、避ける必要がある。これを精緻にコントロールするためには、冷間圧延又は冷間鍛造による板の伸長率により行うことが有効な方法である。
従来の技術では、このようなレベルの伸長率とする技術は存在しなかったと言える。また、この伸長率の制御により、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相中において、0.1〜20μmのマイクロクラックを10個以下とすることが可能となる。
漏洩磁束密度を上げる方法として、次の方法を挙げることができる。すなわち、Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを800℃〜1100℃に加熱し、圧下率15%以下で熱間鍛造又は熱間圧延することを繰り返した後、直ちに−196℃〜100℃まで急冷し、これをさらに機械加工してCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットに作製することである。
この場合の急冷方法として、Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを熱間鍛造又は熱間圧延した直後に、水冷する(焼き入れする)ことである。急冷する方法として、この水冷が最も簡便で有効である。
また、他の急冷方法として、Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを熱間鍛造又は熱間圧延した直後に、送風ファンで急冷することである。水冷に比べ、冷却効果は低くなるが、設備及び取扱いが、より簡便であるというメリットがある。
さらに、他の急冷方法として、Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを熱間鍛造又は熱間圧延した直後に、液体窒素で急冷することである。この場合は、水冷よりも急冷効果が高く、磁気特性の向上がある。マイクロクラックの防止効果の多くは、圧延時の温度に依存するので、圧延時の条件が同じであれば、水冷と同程度である。
いずれの場合も、冷却速度は速いほど好ましいが、少なくとも2時間以内に100℃以下まで冷却することが効果的である。また、急冷効果を高めるためには30秒以内に常温まで冷却することが好ましい。すなわち、100℃以下まで冷却するのに2時間以上経過してしまう場合には、熱間鍛造もしくは熱間圧延時に導入した歪みが、焼きなまし効果によって小さくなってしまうため漏洩磁束密度の向上が期待できないからである。
常温まで冷却する場合、30秒で冷却すれば高温時に導入した歪みを残留させる効果を十分に持つことができる。それ以上の急冷はコスト高になるので、30秒を上限とし、その近傍で冷却するのが良いと言える。
熱間で鍛造若しくは圧延することにより、脆いBリッチ相の割れを防止し、さらに冷間で圧延又は鍛造する必要がないので、マイクロクラックが効果的に抑制できる。すなわち、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相中における、0.1〜20μmのマイクロクラックを10個以下とすることが可能となる。
また、急冷する(焼き入れする)ことにより、熱間鍛造又は熱間圧延で導入した歪を常温でも維持することができ、漏洩磁束密度を高める効果を有する。
Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットの熱間圧延又は熱間鍛造については、特に制限はないが、通常800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の熱間圧延又は熱間鍛造を行うことが好ましいと言える。熱間圧延又は熱間鍛造は鋳造組織(デンドライト組織)の破壊、均一組織の形成、形状の制御及び歪の導入という観点から有効である。歪の導入は、漏洩磁束密度を高めるという観点から有効である。
本発明は、またCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの添加元素として、Cu、Ru、Ta、Pr、Nb、Nd、Si、Ti、Y、Ge、Zrから選択した1元素以上を、0.5at%以上20at%以下を含有させることができる。これらの元素は、漏洩磁束密度を高める効果を有する。
具体的な例としては、例えばCr:1〜40at%、Pt:1〜30at%、B:0.2〜25at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金、Cr:1〜40at%、Pt:1〜30at%、B:0.2〜25at%、Cu:1〜10at%、B+Cu:1.2〜26at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B−Cu合金、並びにCr:1〜40at%、Pt:1〜30at%、B:0.2〜25at%、Ta:1〜10at%、B+Ta:1.2〜26at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B−Ta合金、Cr:1〜40at%、Pt:1〜30at%、B:0.2〜25at%、Ru:1〜10at%、B+Ru:1.2〜26at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B−Ru合金、並びにCr:1〜40at%、Pt:1〜30at%、B:0.2〜25at%、Pr:1〜10at%、B+Pr:1.2〜26at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B−Pr合金等を挙げることができる。
以上により製造した、スパッタリングターゲットは、スパッタ面に対して水平方向の最大透磁率(μmax)が20以下とすることができる。また、さらにスパッタ面に対して水平方向の保磁力(Hc)を35Oe以上とすることができる。
また、上記により製造した、Co−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットは、相対密度を95%以上とすることができる。ターゲット密度の向上(緻密なターゲット)は、パーティクルの発生防止に、さらに有効である。
以下、実施例および比較例に基づいて説明する。なお、本実施例はあくまで一例であり、この例によって何ら制限されるものではない。すなわち、本発明は特許請求の範囲によってのみ制限されるものであり、本発明に含まれる実施例以外の種々の変形を包含するものである。
(実施例1)
Cr:14at%、Pt:18at%、B:10at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、伸長率が1.0%である冷間圧延を行い、これをさらに機械加工してターゲットに仕上げた。
なお、前記熱間圧延は、具体的には1パス当たり1〜15%の圧下率で、これを数回乃至数十回繰り返して行うが、最終的な総圧下率が、概ね50〜80%になるように調整する。以下の実施例及び比較例も、同様にして熱間圧延を行う。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、保磁力(Hc)を理研電子製B−Hメータ(BHU−6020)を用いて測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は13となり、保磁力(Hc)は49Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は0個であった。なお、マイクロクラック数は、ターゲットの任意の100μm×100μmの面積(視野)5箇所を調査し、そこに存在するマイクロクラック数の1面積(視野)当たりの平均値を採ったものである。以下の実施例及び比較例は、いずれもこの手法でマイクロクラック数を測定した。
(実施例2)
Cr:14at%、Pt:18at%、B:10at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、伸長率が2.0%である冷間圧延を行い、これをさらに機械加工してターゲットに仕上げた。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、保磁力(Hc)を理研電子製B−Hメータ(BHU−6020)を用いて測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は10となり、保磁力(Hc)は63Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は8個であった。
(実施例3)
Cr:14at%、Pt:18at%、B:10at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、900℃まで加熱し、圧下率10%で、1パスで熱間圧延した直後に20℃の水中で30秒以上保持して水冷(急冷)し、さらにこれを機械加工(表面研磨を含む)してターゲットに仕上げた。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、保磁力(Hc)を理研電子製B−Hメータ(BHU−6020)を用いて測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は11となり、保磁力(Hc)は72Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は5個であった。
(実施例4)
Cr:14at%、Pt:18at%、B:10at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、1000℃まで加熱し、圧下率10%で、1パスで熱間圧延した直後に、20℃の水中で30秒以上保持して水冷(急冷)し、さらにこれを機械加工(表面研磨を含む)してターゲットに仕上げた。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、保磁力(Hc)を理研電子製B−Hメータ(BHU−6020)を用いて測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は12となり、保磁力(Hc)は62Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は2個であった。
(実施例5)
Cr:14at%、Pt:18at%、B:10at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、1090℃まで加熱し、圧下率10%で、1パスで熱間圧延した直後に、20℃の水中で30秒以上保持して水冷(急冷)し、さらにこれを機械加工(表面研磨を含む)してターゲットに仕上げた。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、最大保磁力(Hcmax)を理研電子製B−Hメータ(BHU−6020)を用いて測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は14となり、保磁力(Hc)は45Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は2個であった。
(実施例6)
Cr:14at%、Pt:18at%、B:10at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、1000℃まで加熱し、圧下率10%で、1パスで熱間圧延した直後に、室温20℃の大気中で2時間以上保持しながら送風冷却(急冷)し、さらにこれを機械加工(表面研磨を含む)してターゲットに仕上げた。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、保磁力(Hc)を理研電子製B−Hメータ(BHU−6020)を用いて測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は12となり、最大保磁力(Hcmax)は58Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は3個であった。
(実施例7)
Cr:14at%、Pt:18at%、B:10at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、1090℃まで加熱し、圧下率10%で、1パスで熱間圧延した直後に、室温20℃の大気中で2時間以上送風冷却しながら保持(急冷)し、さらにこれを機械加工(表面研磨を含む)してターゲットに仕上げた。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、保磁力(Hc)を理研電子製B−Hメータ(BHU−6020)を用いて測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は17となり、保磁力(Hc)は38Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は2個であった。
(比較例1)
Cr:14at%、Pt:18at%、B:10at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、1000℃〜1100℃で2時間以上保持した後3時間半かけて100℃以下まで炉冷した。
次に、この熱間圧延板を機械加工(表面研磨を含む)してターゲットに仕上げた。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、保磁力(Hc)を理研電子製B−Hメータ(BHU−6020)を用いて測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。
この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は27となり、保磁力(Hc)は11Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は0個であった。このように、マイクロクラック数は0個であったが、透磁率は高く保磁力は低いため、漏洩磁束は低くなり、ターゲットとして好ましくないことが分かった。
(比較例2)
Cr:14at%、Pt:18at%、B:10at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、伸長率が2.7%である冷間圧延を行った。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、保磁力(Hc)を理研電子製B−Hメータ(BHU−6020)を用いて測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は10となり、保磁力(Hc)は70Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は30と著しく増加した。この結果、B量が10at%まで含有する場合は、伸長率が2.5%を超える冷間圧延は好ましくないことが分かった。
以上の実施例1〜7及び比較例1、2の結果を、表1に示す。
(実施例8)
Cr:15at%、Pt:18at%、B:8at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、1000℃まで加熱し、圧下率10%で、1パスで熱間圧延した直後に、20℃の水中で30秒以上保持して水冷(急冷)し、さらにこれを機械加工(表面研磨を含む)してターゲットに仕上げた。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、保磁力(Hc)を理研電子製B−Hメータ(BHU−6020)を用いて測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は15となり、保磁力(Hc)は58Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は3個であった。
(実施例9)
Cr:15at%、Pt:18at%、B:8at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、1000℃まで加熱し、圧下率10%で、1パスで熱間圧延した直後に、20℃の水中で30秒以上保持して水冷(急冷)し、さらにこれを機械加工(表面研磨を含む)してターゲットに仕上げた。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、保磁力(Hc)を理研電子製B−Hメータ(BHU−6020)を用いて測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は15となり、保磁力(Hc)は62Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は4個であった。
(実施例10)
Cr:15at%、Pt:18at%、B:8at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、1000℃まで加熱し、圧下率10%で、1パスで熱間圧延した直後に、室温20℃の大気中で2時間以上送風冷却しながら保持(急冷)し、さらにこれを機械加工(表面研磨を含む)してターゲットに仕上げた。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、保磁力(Hc)を測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は15となり、保磁力(Hc)は55Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は3個であった。
(比較例3)
Cr:15at%、Pt:18at%、B:8at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。
次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、伸長率が4.2%である冷間圧延を行い、これを機械加工(表面研磨を含む)してターゲットに仕上げた。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、保磁力(Hc)を理研電子製B−Hメータ(BHU−6020)を用いて測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は9となり、保磁力(Hc)は73Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は18と著しく増加した。この結果、B量が8at%まで含有する場合は、伸長率が4%を超える冷間圧延は好ましくないことが分かった。
以上の実施例8〜10及び比較例3の結果を、表2に示す。
(実施例11)
Cr:15at%、Pt:12at%、B:12at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、1000℃まで加熱し、圧下率10%で、1パスで熱間圧延した直後に、20℃の水中で30秒以上保持して水冷(急冷)し、さらにこれを機械加工(表面研磨を含む)してターゲットに仕上げた。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、保磁力(Hc)を理研電子製B−Hメータ(BHU−6020)を用いて測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は12となり、保磁力(Hc)は72Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は3個であった。
(実施例12)
Cr:15at%、Pt:12at%、B:12at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、1000℃まで加熱し、圧下率10%で、1パスで熱間圧延した直後に、液体窒素中で30秒以上保持して急冷し、さらにこれを機械加工(表面研磨を含む)してターゲットに仕上げた。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、保磁力(Hc)を理研電子製B−Hメータ(BHU−6020)を用いて測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は15となり、保磁力(Hc)は62Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は4個であった。
(比較例4)
Cr:15at%、Pt:12at%、B:12at%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo−Cr−Pt−B合金原料を、高周波(真空)溶解した。これを融点〜融点+100°Cの温度で銅製定盤上にコバルトで組んだモールドを使用して鋳造し、200×300×30mmtのインゴットを得た。
次に、このインゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の圧下率で熱間圧延することを繰り返した後、伸長率が1.7%である冷間圧延を行い、これを機械加工(表面研磨を含む)してターゲットに仕上げた。
そして、このターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)と、保磁力(Hc)を理研電子製B−Hメータ(BHU−6020)を用いて測定した。また、マイクロクラック数をJEOL社製FE−EPMA(型番:JXA−8500F)を用いて測定した。この結果、ターゲットのスパッタ面に対する水平方向の最大透磁率(μmax)は8となり、保磁力(Hc)は91Oeであった。また、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相における0.1〜20μmのマイクロクラック数は22と著しく増加した。この結果、B量が12at%まで含有する場合は、伸長率が1.5%を超える冷間圧延は好ましくないことが分かった。
以上の実施例11、12及び比較例4の結果を、表3に示す。
本発明は、Co−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットにおいて、漏洩磁束密度が高く、かつBリッチ層にマイクロクラックが少ないターゲットを提供することが可能となる優れた効果を有する。これによって、スパッタリング時の放電が安定し、さらにはマイクロクラックを起点とするアーキングが発生せず、それによりノジュール又はパーティクル発生を効果的に防止又は抑制することが可能となる効果がある。
また、Co−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット内部の偏析及び内部応力を減少させ、微細かつ均一な圧延組織を得ることができ、これによって品質の良好な膜を形成でき、かつ製造歩留りを著しく向上できるという優れた効果を有する。
以上に示すように、電子部品薄膜形成用ターゲットとして優れた特性を有するCo−Cr−Pt−B系合金薄膜を得ることができるので、特にハードディスクの磁性膜に好適である。

Claims (13)

  1. 100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチな相中の0.1〜20μmのクラック数が10個以下であることを特徴とするCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット。
  2. Cr:1〜40at%、Pt:1〜30at%、B:0.2〜25at%、残部Co及び不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1に記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット
  3. さらに、添加元素として、Cu、Ru、Ta、Pr、Nb、Nd、Si、Ti、Y、Ge、Zrから選択した1元素以上を、0.5at%以上20at%以下含有することを特徴とする請求項2記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット。
  4. スパッタ面に対して水平方向の最大透磁率(μmax)が20以下であることを特徴とする請求項1〜3に記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット。
  5. スパッタ面に対して水平方向の保磁力(Hc)が35Oe以上であることを特徴とする請求項1〜4に記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット。
  6. 相対密度が95%以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲット。
  7. Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを熱間鍛造又は熱間圧延した後、伸長率が4%以下の冷間圧延又は冷間鍛造を行い、これをさらに機械加工してターゲットに作製し、100μm×100μmの面積(視野)内のBリッチ相中の0.1〜20μmのクラック数を10個以下とすることを特徴とするCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの製造方法。
  8. Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを熱間鍛造又は熱間圧延した後、−196℃〜100℃まで急冷し、これをさらに機械加工してターゲットに作製することを特徴とするCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの製造方法。
  9. Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを熱間鍛造又は熱間圧延した後、水冷することを特徴とする請求項8記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの製造方法。
  10. Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを熱間鍛造又は熱間圧延した後、送風ファンで急冷することを特徴とする請求項8記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの製造方法。
  11. Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを熱間鍛造又は熱間圧延した後、液体窒素で急冷することを特徴とする請求項8記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの製造方法。
  12. Co−Cr−Pt−B系合金鋳造インゴットを800℃〜1100℃に加熱し、15%以下の熱間圧延又は熱間鍛造を行うことを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの製造方法。
  13. 前記請求項7〜12のいずれか一項に記載の製造方法により、前記請求項1〜6のいずれか一項記載のCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットを製造することを特徴とするCo−Cr−Pt−B系合金スパッタリングターゲットの製造方法。
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