JP2015063413A - 電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法 - Google Patents

電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス基板を複数枚積層した積層体を研磨した際に、各ガラス基板の端面を加工ばらつきなくそれぞれ均一に平坦化することができる電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法は、電子機器用カバーガラスの形状のガラス基板100を厚さ方向に複数枚積層する積層工程と、積層工程で得られたガラス基板100の積層体110の側面を研磨する研磨工程とを有し、研磨工程では、弾性変形可能な研磨基体202と、研磨基体202の表面に設けられ研磨基体202とともに変形可能な研磨パッド204とを有する研磨具200を用いて、積層体110の側面をなす複数枚のガラス基板100の端面に対して、研磨パッド204を介して研磨基体202を当接させ、研磨基体202を回転させながら該端面を研磨する。
【選択図】図3

Description

本発明は、携帯機器(携帯型電子機器)の表示画面のカバー部材として用いられる携帯機器用カバーガラスと、タッチセンサのカバー部材として用いられるタッチセンサ用カバーガラスとを含む電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法に関する。
スマートフォンを含む携帯電話や、スレートPC(Personal Computer)や、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯機器では、液晶などの表示装置を保護するために、表示装置の外側にカバーガラスが配置される。また、タッチセンサにおいても、センサー基板を保護するためにカバーガラスが配置される。
一般に、カバーガラスは、大きい一枚板のガラス素板から任意の形状のガラス基板を分離させ、この分離させたガラス基板にさらに印刷などの加工をすることにより製造される。ガラス素板からガラス基板を分離させる方法としては、機械加工だけでなく、エッチング処理を用いた方式が知られている。
特許文献1では、レジストパターンを主表面に形成したガラス素板をエッチング処理して、ガラス素板から所望の形状のガラス基板を分離させている。特許文献1では、このようにエッチング処理で外形を形成することにより、端面は鏡面となって非常に高い平滑性を有し、機械加工では必ず生じるマイクロクラックが生じないと述べている。また、機械加工では困難な複雑な形状であっても、エッチング処理であれば容易に加工することができるという利点もあると述べている。
特許文献2では、板状のガラス基板の主表面に形成したレジストパターンをマスクとして、ガラス基板を第1エッチングすることにより所望の形状に切り抜いてガラス基材を得た後、さらにガラス基材の厚さ方向の流れを持つエッチャント中でガラス基材を第2エッチングしている。特許文献2ではこのようにして端面に突出する尖り部分を低減し、機械的強度が高いガラス基材を得ることができると述べている。
特許文献3では、多数の素材板ガラスを、剥離可能な固着材を介して一体的に積み重ねてなる素材ガラスブロックを設け、該素材ガラスブロックを分割して小面積の分割ガラスブロックを形成し、平坦な研磨面を有する回転研磨盤により分割ガラスブロックの端面を研磨した後、該端面を外周に多数の可撓性のブラシ材を放射状に設けた回転ブラシにより研磨して各分割板ガラスの縁部を面取りしている。特許文献3ではこのようにして、多数のガラス板を一括研磨し、生産性を向上させられると述べている。
特開2009−167086号公報 特開2009−227523号公報 特開2010−269389号公報
しかしながら、特許文献1の製造方法では、ガラス基板の端面形状は完全に平坦ではなく、エッチング分離特有の尖り形状が発生していた。特許文献2の製造方法では、ガラス基板の端面の尖り形状の尖り高さは低減されても、その形状は縮小した形で残ってしまっていた。
ここで、特許文献1の製造方法でエッチング成形した後に、ガラス基板の端面を回転砥石を用いて機械研磨することも可能である。しかしながら機械研磨では1枚ずつ研磨を行わなくてはならないため(枚葉研磨)、生産性が低いという問題がある。また複雑な形状データを入力し、精密な加工装置を用いて研磨を行う必要があり、この点においても生産性が低くなってしまう。
また、特許文献3に記載されているように、生産性を上げるために積層してブラシによって一括研磨することも考えられる。しかし、エッチング処理によって外形加工をしたガラス基板は、端面に尖り形状が形成されるために外形の寸法精度が不安定である。またガラス基板の端面には、残留した耐エッチング層の端が突出している。これらのことから、複数枚のガラス基板を積層したとき正確な位置合わせが困難であり、ガラス基板同士が少しずつずれた状態で積層される。これをブラシ研磨すると積層体の表面を全体的に研磨することから、あるガラス基板において突出した側の端面は研磨過剰となり、引っ込んだ側の端面は研磨不足になる。すなわち端面ごとに研磨の程度が異なってしまい、加工ばらつきが生じてしまうという問題がある。
そこで本発明は、ガラス基板を複数枚積層した積層体を研磨した際に、各ガラス基板の端面を加工ばらつきなくそれぞれ均一に平坦化することができる電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法の代表的な構成は、1枚のガラス素板から得られ、厚さ方向での断面視で側方を向いた凸部が端面に形成された電子機器用カバーガラスの形状のガラス基板を厚さ方向に複数枚積層する積層工程と、積層工程で得られたガラス基板の積層体の側面を研磨する研磨工程とを有し、研磨工程では、弾性変形可能な研磨基体と、研磨基体の表面に設けられ研磨基体とともに変形可能な研磨パッドとを有する研磨具を用いて、積層体の側面をなす複数枚の前記ガラス基板の端面に対して、研磨パッドを介して研磨基体を当接させ、研磨基体を回転させながら当該端面を研磨することを特徴とする。
上記構成によれば、複数のガラス基板の積層体を一括研磨する際に、研磨基体および研磨パッドが弾性変形し、積層体の側面の形状に倣う(追随する)ため、積層体の各ガラス基板の端面の凸部(頂部)に均等に研磨作用が生じる。したがって、ガラス基板を複数枚積層した積層体を研磨した際に、各ガラス基板の端面を加工ばらつきなくそれぞれ均一に平坦化することができる。また、研磨基体が弾性変形可能であることから、研磨による取代は研磨具の位置ではなく、研磨具の積層体に対する圧力によって制御される。このため積層体と研磨具の回転軸との距離に厳密な位置関係は不要であり、制御を容易にすることができるため、生産性を向上させることができる。
研磨基体は、可撓性を有し内部に導入される流体圧によって所定の円柱形に変形されるバルーン部材であり、前記研磨具が、該バルーン部材の円柱形の側面に前記研磨パッドを貼着したものが好ましい。
この場合、バルーン部材が可撓性を有するとともに流体圧による形状保持力を有するため、バルーン部材に貼着された研磨パッドは積層体の各ガラス基板の端面に対し、一定圧力で当接する。これにより、各ガラス基板の端面の尖り高さの大きい部分ほど付勢圧力が大きくなり、各ガラス基板の端面の特有の尖り形状に追随して、尖り高さの大きい部分から優先して均一に研磨することができる。また、研磨の量(研磨速度)が圧力によって調整されることから、積層体の側面での形状に倣って端面を研磨でき、ガラス基板と研磨具の回転軸との距離に厳密な位置関係は不要である。
積層工程において、ガラス基板を複数枚積層して厚さ方向の両端から厚さ方向の中心に向けて付勢することによって、積層体をなすことが好ましい。この場合、厚さ方向の両端から付勢することで複数枚のガラス基板がまとまった積層体をなし、研磨工程終了後に、その付勢を解除すれば、当該積層体は複数枚のガラス基板に分離する。そのため、接着や剥離を行う工程が必要なくなる。したがって、ガラス基板の積層と積層したガラス基板の分離を容易に行うことができる。
研磨具を複数用いて、複数方向から同時にガラス基板の端面を研磨することが好ましい。これにより、研磨時間を短縮することができる。
ガラス基板の表面に耐エッチング層を有した状態で研磨具を用いて研磨することが好ましい。これにより、ガラス基板の表面が耐エッチング層によって保護されていることから、端面を研磨する工程においてガラス基板の表面に傷がつくことを防止することができる。
粗研磨用の研磨具を用いて粗研磨した後、仕上げ研磨用の研磨具を用いて仕上げ研磨することが好ましい。これにより、ガラス基板の端面の表面をより円滑に研磨することができる。
本発明によれば、ガラス基板を複数枚積層した積層体を研磨した際に、各ガラス基板の端面を加工ばらつきなくそれぞれ均一に平坦化することができる。
ガラス素板に対し、上方および下方からエッチングすることにより、エッチング分離したガラス基板の部分断面図である。 ガラス基板の積層工程において、積層体を形成する過程を説明する図である。 研磨具によりガラス基板の積層体を研磨する様子を説明する側面図である。 図3の研磨する様子を説明する平面図である。 ガラス基板の積層体が研磨されていく過程を示す部分断面図である。 粗研磨用の研磨具と仕上げ研磨用の研磨具を用いて、複数方向から同時に積層体を研磨する様子を説明する側面図である。 図6の研磨する様子を説明する平面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1はガラス基板100を説明する図である。ガラス基板100の外周は、一般的には略矩形状である。ガラス基板100は、例えば携帯端末の表示画面を保護する電子機器用カバーガラスとして用いられるものである。電子機器用カバーガラスには、携帯機器(携帯型電子機器)の表示画面のカバー部材として用いられる携帯機器用カバーガラスと、タッチセンサのカバー部材として用いられるタッチセンサ用カバーガラス、および筐体に着脱自在に取り付けられる外付けの保護カバーガラスを含む。
図1(b)はガラス素板を示す図である。ガラス基板100は、大判のガラス素板180からエッチング処理によって分離される。詳しくは、大判のガラス素板180の両主表面にガラス基板100の形状の加工パターン182(溝)を有する耐エッチング層102(レジスト層)を形成し、加工パターン182に沿ってガラス素板を溶解させることにより、電子機器用カバーガラスの形状のガラス基板100をガラス素板180から分離する。
図1(c)はエッチング処理によって分離した直後のガラス基板100の部分断面図であり、図1(a)のA−A断面図である。ガラス基板100の上面と下面の両主表面には、耐エッチング層102が残留した状態である。ガラス基板100の端面には、断面視において厚さ方向の略中央部分に凸部104が形成されている。この凸部104は、ガラス素板180の両面からエッチングした結果、ガラス基板100が分離する際に最後に溶解した部分である。本実施形態では、凸部104の尖り高さHが50〜200μmとなっている。
なお、本実施形態のガラス基板100のように両面エッチングするのではなく、例えば上方から片面のみをエッチングしてガラス基板100を分離させてもよい。この場合には、凸部104はガラス基板100の下面(エッチング面と反対側の面)付近に形成される。その場合においても本発明は全く同様に適用することができ、発明の利益を享受することができる。
図2は、ガラス基板100の積層工程において、積層体110を形成する過程を説明する図である。まず、図2(a)に示すように、ガラス基板100は厚さ方向に複数枚積層する(例えば積層枚数10〜50枚)。その後、図2(b)に示すように、複数枚積層したガラス基板100の厚さ方向の両端から、積層手段106によって積層方向の内向きに付勢する。この付勢により、積層された複数枚のガラス基板100が固定され、支持されるため、積層体110が形成される。
本実施形態では、積層手段106は、積層体110の中央を中心軸として回転可能な軸部112と、軸部112の先端に設けられ積層体110に当接して押圧するためのフランジ部114とを備えて構成されている。軸部112が回転することで積層体110は回転することができる。
このように、厚さ方向の両端から付勢することで複数枚のガラス基板100がまとまった積層体110をなしている。したがって、研磨工程終了後にその付勢を解除すれば、当該積層体110は複数枚のガラス基板100に分離する。すなわち、ガラス基板100の積層および積層したガラス基板100の分離を容易に行うことができる。
ただし、エッチング処理によって外形加工をしたガラス基板は、端面に尖り形状が形成されるために外形の寸法精度が不安定である。またガラス基板の端面には、残留した耐エッチング層の端が突出している。これらのことから、複数枚のガラス基板を積層したとき正確な位置合わせが困難であり、図2(b)に示すようにガラス基板同士が少しずつずれた状態で積層される。
図3は、研磨具200によりガラス基板100の積層体110を研磨する様子を説明する側面図である。図4は、図3の平面図である。これらの図に示されるように、研磨具200は、弾性変形可能な研磨基体202と、研磨基体202の表面に設けられ研磨基体202とともに変形可能な研磨パッド204とを有する。
本実施形態において研磨具200は、研磨基体202と研磨パッド204から構成される。研磨基体202は、可撓性を有し内部に導入される流体圧によって所定の円柱形に変形されるバルーン部材である。流体は空気などの気体であってもよいし、水などの液体であってもよい。研磨パッド204は研磨基体202の円柱形の側面に交換可能に貼着されている。
研磨基体202の材料としては、例えば天然ゴム、硬度が20〜50度の天然ゴムに近い合成ゴム(例えば、IIR)またはゴム状樹脂が用いられる。研磨基体202の厚さは全体にわたって均一で、約0.5〜2mm(通常1mm程度の等厚)である。研磨基体202は、研磨する積層体110の大きさや外周形状に応じて複数種類用意することが好ましい。
研磨パッド204は、例えば発泡ポリウレタン、フェルト、または不織布等の繊維性の布や合成樹脂等を材料とする厚さ1mm程度のシート材によって形成されたものである。
本実施形態の研磨具200は、積層体110と研磨パッド204の間に研磨液を供給して行う。研磨液には、研磨材である研磨砥粒を分散させた溶液状(遊離砥粒)のものを用いる。研磨砥粒としては、アルミナ、ダイヤモンドパウダー、酸化セリウム、コロイダルシリカ等のガラス基板の研磨に使用される砥粒であれば特に限定されないが、遊離砥粒としては、コロイダルシリカを用いるのが好ましい。
ここで図6に示すように、研磨具200は研磨具固定部115によって支持されている。研磨具固定部115は、研磨具200の略中央を中心軸として回転可能な軸部116と、軸部116の先端に設けられ研磨具200を固定するフランジ部118とを、研磨具200を挟んだ上下に対向する位置に備えて構成されている。研磨具固定部115の軸部116が回転することにより、研磨具200が回転する。また研磨具固定部115は、被研磨面に対して離接方向に移動可能となっていて、一定の圧力で積層体110に付勢される。
上記構成の研磨具200を用いることにより、図3に示すように、研磨基体202は積層体110の側面の形状に倣って、各ガラス基板100の端面に同様の圧力で当接する。したがって各ガラス基板がずれた状態で積層されていても、それぞれのガラス基板の端面を加工ばらつきなく均一に平坦化することができる。
図4(a)〜図4(c)のように、研磨具200を用いて、積層体110の側面をなす複数枚のガラス基板100の端面に対して、研磨パッド204を介して研磨基体202を当接させ、研磨基体202を回転させながらガラス基板100の端面を研磨する。同時にガラス基板100の積層体110を積層手段106とともにゆっくり回転させることにより、被研磨面を移動させながら積層体110の全周を研磨する。
研磨面はゆっくり回転する積層体110の外周形状によって離接方向に変位するが、上述したように研磨具固定部115が一定の圧力で付勢していることにより、研磨パッド204はこの前後運動に追随して研磨面に一定の圧力で当接する。なお、図4において破線で描かれた円形は、研磨具固定部115が一番外側に変位したときの基準位置を示している。また、研磨具200を積層体110に対して一定の圧力で加圧するように支持するために、研磨具固定部115の軸部116の位置は固定しない。したがって、積層体と研磨具200の116との距離に厳密な位置関係(制御)は不要であり、制御を容易にすることができるため、生産性を向上させることができる。
ここで、研磨面である積層体110の側面は、ガラス基板100のずれによる凹凸を有する。しかし、研磨パッド204が貼着されている研磨基体202が弾性材料からなるために、図3に示すように、その凹凸の変位を吸収して各ガラス基板100の端面に一定圧力で当接する。
図5はガラス基板100の積層体110が研磨されていく過程を示す部分断面図であって、図5(a)は研磨開始時、図5(b)は研磨終了時の様子を説明する図である。図5(a)に示されるように、研磨基体202および研磨パッド204が弾性変形し、積層体110の側面の形状に倣う(追随する)。このため、積層体110内の各ガラス基板100の端面の凸部104(頂部)に均等に研磨作用が生じる。そして図5(b)に示すように、各ガラス基板100のずれはそのままに、各ガラス基板100において同様に凸部104が研磨されて、各ガラス基板100の端面が同様に平坦化される。
具体的には、研磨前の各ガラス基板100の凸部104の尖り高さHが50〜200μmとなっていたが、研磨後には、各ガラス基板100の凸部104が消滅し、尖り高さHを25〜100μmに半減させることができる。また、積層枚数を30枚としたときに、研磨後の複数のガラス基板100の尖り高さHの個体間のばらつきの幅(尖り高さHが最大の個体と最小の個体との差)が10μm以下であり、複数のガラス基板100に対する加工の均一性を向上させることができる。なお、特許文献2に示すような浸漬式のエッチング方法にて、積層枚数30枚の積層体に対して同様の処理を行ったところ、尖り高さHが50〜200μmが40〜160μmであり、複数のガラス基板100の尖り高さHの個体間のばらつきの幅(尖り高さHが最大の個体と最小の個体との差)が20μm程度であった。
このように、本発明によれば、ガラス基板100を複数枚積層した積層体110を研磨した際に、各ガラス基板100同士に若干のずれ(不揃い)があったとしても、各ガラス基板100の端面を加工ばらつきなくそれぞれ均一に平坦化することができる。
また、本実施形態では、ガラス基板100の表面に耐エッチング層102を有した状態で積層体110を形成して研磨しているので、ガラス基板100の表面が耐エッチング層102によって保護されている。そのため、端面を研磨する工程においてガラス基板100の表面に傷がつくことを防止することができる。
なお、図6および図7に示されるように、研磨具200を複数用いて、複数方向から同時にガラス基板100の端面を研磨することも可能である。これにより、研磨時間を短縮することができる。
また、図6に示されるように、研磨具200を粗研磨用として、さらに仕上げ研磨用の研磨具220を準備しておき、粗研磨用の研磨具200を用いて粗研磨した後、予め待機させておいた仕上げ研磨用の研磨具220に交換して仕上げ研磨することも可能である。これにより、ガラス基板100の端面の表面をより円滑に研磨することができる。
例えば、粗研磨用の研磨具200では研磨材の遊離砥粒として酸化セリウムを用いる一方で、仕上げ研磨用の研磨具220では、酸化セリウムよりも微細な粒径のコロイダルシリカを用いることで研磨工程に適した研磨材を用いることが可能である。この場合、研磨具200、220の研磨パッドは、それぞれの研磨材に適した材質のものにする。また、粗研磨用の研磨具200の研磨基体202の圧力よりも仕上げ研磨用の研磨具220の研磨基体202の内圧や付勢力を低くしたり、研磨基体202のサイズや形状、曲率などの他のパラメータを調整したりすることも可能である。このような粗研磨と仕上げ研磨の研磨具を切り替えるためには、研磨パッド204を研磨基体202に対して交換する方法、研磨具200を研磨具固定部115に対して交換する方法、および研磨具200を備えた研磨具固定部115ごと交換または切り換える方法が可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本実施形態では、ガラス基板100の表面に耐エッチング層102を有した状態で研磨具200を用いて研磨しているが、耐エッチング層102を有さない状態のガラス基板100であっても積層体110を構成して研磨することができる。なおその場合、主表面に傷が入らないようにスペーサーを介することが好ましい。
本実施形態では、研磨材として遊離砥粒を用いたが、固定砥粒を含有する研磨パッドを用いてもよい。この固定砥粒について具体例を挙げるとすれば、アルミナ、アルミナ水和物、炭化珪素、ジルコニア、酸化チタン、シリカ、酸化セリウムのいずれか一つ、あるいは複数を含有してなるのが好ましい。
本発明は、携帯機器(携帯型電子機器)の表示画面のカバー部材として用いられる携帯機器用カバーガラスと、タッチセンサのカバー部材として用いられるタッチセンサ用カバーガラスとを含む電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法として利用することができる。
100…ガラス基板、102…耐エッチング層、104…凸部、106…積層手段、110…積層体、112…軸部、114…フランジ部、115…研磨具固定部、116…軸部、118…フランジ部、180…ガラス素板、182…加工パターン、200…研磨具(粗研磨用の研磨具)、202…研磨基体、204…研磨パッド、220…仕上げ研磨用の研磨具

Claims (6)

  1. 1枚のガラス素板から得られ、厚さ方向での断面視で側方を向いた凸部が端面に形成された電子機器用カバーガラスの形状のガラス基板を厚さ方向に複数枚積層する積層工程と、
    前記積層工程で得られた前記ガラス基板の積層体の側面を研磨する研磨工程と
    を有し、
    前記研磨工程では、弾性変形可能な研磨基体と、前記研磨基体の表面に設けられ前記研磨基体とともに変形可能な研磨パッドとを有する研磨具を用いて、前記積層体の側面をなす複数枚の前記ガラス基板の端面に対して、前記研磨パッドを介して前記研磨基体を当接させ、前記研磨基体を回転させながら前記端面を研磨することを特徴とする電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法。
  2. 前記研磨基体が、可撓性を有し内部に導入される流体圧によって所定の円柱形に変形されるバルーン部材であり、前記研磨具が、該バルーン部材の円柱形の側面に前記研磨パッドを貼着したものであることを特徴とする請求項1に記載の電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法。
  3. 前記積層工程において、前記ガラス基板を複数枚積層して厚さ方向の両端から厚さ方向の中心に向けて付勢することによって、前記積層体をなすものであることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法。
  4. 前記研磨具を複数用いて、複数方向から同時に前記ガラス基板の端面を研磨することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法。
  5. 前記ガラス基板の表面に耐エッチング層を有した状態で前記研磨具を用いて研磨することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法。
  6. 粗研磨用の前記研磨具を用いて粗研磨した後、仕上げ研磨用の前記研磨具を用いて仕上げ研磨することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電子機器用カバーガラスのガラス基板の製造方法。
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