JP2015060322A - 印刷システム、印刷方法および印刷プログラム - Google Patents

Abstract

【課題】印刷の全体処理時間を短縮できる印刷装置を提供する。【解決手段】複数の描画用オブジェクトの画像データおよび印刷設定を含む印刷ジョブから、印刷ジョブに属する各ページにおける前記描画用オブジェクト毎の配置位置情報および描画用オブジェクト毎に必要な画像生成機能を解析して、解析結果情報を生成する解析部と、異なる画像生成機能を有し、描画用オブジェクトの画像データから印刷用画像データを生成可能な複数の画像生成部と、解析結果情報に基づいて、描画用オブジェクトの画像データおよび配置位置情報を、それぞれ必要な画像生成機能を有する画像生成部に振り分ける振分部と、複数の画像生成部において生成された複数の印刷用画像データおよび対応する配置位置情報を収集して、解析結果情報に基づいて、ページ単位に印刷用画像データを合成して、ページ画像を生成する合成部と、ページ画像を印刷する印刷部と、を有する。【選択図】図１３

Description

本発明は、印刷の全体処理時間を短縮できる印刷システム、印刷方法および印刷プログラムに関する。

電子写真方式プリンタなどの印刷装置では、ＰＤＬ（Ｐａｇｅ Ｄｅｓｃｒｉｐｔｉｏｎ Ｌａｎｇｕａｇｅ）で記述された印刷データを、ＲＩＰ（Ｒａｓｔｅｒ Ｉｍａｇｅ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ）処理などによりビットマップ画像（ラスタ画像）に変換する。ＲＩＰ処理は、印刷装置に組み込まれるプリンタコントローラーにより実行される。そして、印刷装置は、ビットマップ画像を紙媒体上に実画像として形成する。この画像形成は、印刷装置に組み込まれたプリンタエンジンにより実行される。

通常、プリンタコントローラーは、プリンタエンジンとＰ２Ｐ（Ｐｏｉｎｔ Ｔｏ Ｐｏｉｎｔ）形式で接続され、接続されたプリンタエンジン専用にＲＩＰ処理を行う。したがって、プリンタエンジンの機能に合わせて、プリンタコントローラーによるＲＩＰ処理の機能も固定的に設定される。たとえば、カラー印刷に対応したプリンタエンジンに接続されるプリンタコントローラーは、カラー印刷に対応したＲＩＰ処理（以下、カラーＲＩＰという）を固定的に行う。モノクロ印刷に対応したプリンタエンジンに接続されるプリンタコントローラーは、モノクロ印刷に対応したＲＩＰ処理（以下、モノクロＲＩＰという）を固定的に行う。

しかし、ＲＩＰ処理が固定的であると、印刷データによっては、ＲＩＰ処理が過剰または機能ミスマッチになってしまう場合がある。たとえば、プリンタコントローラーがカラーＲＩＰの機能を有する場合、印刷データにモノクロＲＩＰで処理可能なオブジェクトデータが含まれても、印刷データ全体が固定的にカラーＲＩＰにより処理される。これでは、機能が過剰である。反対に、プリンタコントローラーがモノクロＲＩＰの機能を有する場合、印刷データにカラーＲＩＰで処理すべきオブジェクトデータが含まれても、印刷データ全体が固定的にモノクロＲＩＰにより処理される。これでは、機能がミスマッチである。

そこで、印刷データに異種のオブジェクトデータが混在する場合、互いにＲＩＰの機能が異なる複数の印刷装置にオブジェクトデータを振り分け、オブジェクトデータ別にＲＩＰ処理を行う技術が提案されている（たとえば、特許文献１参照）。

特開平１０−２８９０７９号公報

しかしながら、特許文献１記載の発明では、複数の印刷装置が別個にオブジェクトデータをＲＩＰ処理して、ＲＩＰ後のラスタデータを別個に保持する。このため、印刷の際には、ＲＩＰ処理した印刷装置の全てに、一の用紙を通過させ、順に、オブジェクトの印刷を重ねなければならない。換言すると、同一の用紙上に複数回印刷しなければならない。したがって、印刷データに含まれるオブジェクトデータの種別が多いと、印刷回数が増えるため、結局、印刷の全体処理時間が長くなってしまう。

本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、印刷の全体処理時間を短縮できる印刷システム、印刷方法および印刷プログラムを提供することを目的とする。

（１）上記の目的を達成するための本発明に係る印刷システムは、複数の描画用オブジェクトの画像データおよび印刷設定を含む印刷ジョブから、前記印刷ジョブに属する各ページにおける前記描画用オブジェクト毎の配置位置情報および前記描画用オブジェクト毎に必要な画像生成機能を解析して、解析結果情報を生成する解析部と、異なる画像生成機能を有し、前記描画用オブジェクトの画像データから印刷用画像データを生成可能な複数の画像生成部と、前記解析結果情報に基づいて、前記描画用オブジェクトの画像データおよび配置位置情報を、それぞれ必要な画像生成機能を有する前記画像生成部に振り分ける振分部と、複数の前記画像生成部において生成された複数の前記印刷用画像データおよび対応する配置位置情報を収集して、前記解析結果情報に基づいて、前記ページ単位に前記印刷用画像データを合成して、ページ画像を生成する合成部と、前記ページ画像を印刷する印刷部と、を有する。

（２）前記印刷ジョブは複数あり、前記解析部により先に解析された先行印刷ジョブに属するページ画像を前記合成部が生成している際に、前記解析部により後に解析された後続印刷ジョブに属するページ画像を生成するための印刷用画像データが前記合成部に揃った場合、前記印刷部は、先行印刷ジョブおよび後続印刷ジョブに属するページ画像を物理的に混在させないページ混在対応ポリシーに基づいて、前記ページ画像を印刷する上記（１）に記載の印刷システム。

（３）前記ページ混在対応ポリシーは、前記先行印刷ジョブに属するページ画像を全て印刷してから、前記後続印刷ジョブに属するページ画像を印刷することである上記（２）に記載の印刷システム。

（４）前記印刷部は、複数の出力先を有し、前記ページ混在対応ポリシーは、前記印刷ジョブ別に異なる出力先に、前記ページ画像を印刷して出力することである上記（２）または（３）に記載の印刷システム。

（５）前記ページ混在対応ポリシーの指定を受付けるための受付画面を提供する上記（２）〜（４）のいずれか一項に記載の印刷システム。

（６）前記印刷ジョブを取得する印刷装置と、前記印刷装置と相互通信可能な画像生成サーバー装置と、を含んで構成され、前記印刷装置は、前記印刷部を含み、前記画像生成サーバー装置は、前記振分部および複数の前記画像生成部を含み、前記解析部および前記合成部は、前記印刷装置または前記画像生成サーバー装置のいずれか一方に含まれる上記（１）〜（５）のいずれか一項に記載の印刷システム。

（７）前記画像生成サーバー装置は相互通信可能に複数あり、複数の前記画像生成部は、それぞれ異なる画像生成サーバー装置に含まれる上記（６）に記載の印刷システム。

（８）上記の目的を達成するための本発明に係る印刷方法は、複数の描画用オブジェクトの画像データおよび印刷設定を含む印刷ジョブから、前記印刷ジョブに属する各ページにおける前記描画用オブジェクト毎の配置位置情報および前記描画用オブジェクト毎に必要な画像生成機能を解析して、解析結果情報を生成する段階（ａ）と、前記解析結果情報に基づいて、前記描画用オブジェクトの画像データおよび配置位置情報を、異なる画像生成機能を有する複数の画像生成部のうち、それぞれ必要な画像生成機能を有する前記画像生成部に振り分ける段階（ｂ）と、前記画像生成部により、前記描画用オブジェクトの画像データから印刷用画像データを生成する段階（ｃ）と、複数の前記印刷用画像データおよび対応する配置情報を収集して、前記解析結果情報に基づいて、前記ページ単位に前記印刷用画像データを合成して、ページ画像を生成する段階（ｄ）と、前記ページ画像を印刷する段階（ｅ）と、を有する。

（９）前記印刷ジョブは複数あり、前記段階（ａ）で先に解析された先行印刷ジョブに属するページ画像を生成している際に、前記段階（ａ）で後に解析された後続印刷ジョブに属するページ画像を生成するための印刷用画像データが揃った場合、前記段階（ｅ）において、先行印刷ジョブおよび後続印刷ジョブに属するページ画像を物理的に混在させないページ混在対応ポリシーに基づいて、前記ページ画像を印刷する上記（８）に記載の印刷方法。

（１０）前記ページ混在対応ポリシーは、前記先行印刷ジョブに属するページ画像を全て印刷してから、前記後続印刷ジョブに属するページ画像を印刷することである上記（９）に記載の印刷方法。

（１１）前記段階（ｅ）において、前記ページ画像を複数の出力先に出力可能で、前記ページ混在対応ポリシーは、前記印刷ジョブ別に異なる出力先に、前記ページ画像を印刷して出力することである上記（９）または（１０）に記載の印刷方法。

（１２）前記ページ混在対応ポリシーの指定を受付けるための受付画面を提供する上記（９）〜（１１）のいずれか一項に記載の印刷方法。

（１３）上記の目的を達成するための本発明に係る印刷プログラムは、上記（８）〜（１２）のいずれか一項に記載の印刷方法を、コンピュータに実行させる。

本発明に係る印刷システム、印刷方法および印刷プログラムによれば、印刷ジョブの要求品質に応じて、ＲＩＰ処理を最適化し、印刷の全体処理時間を短縮できる。

さらに、本発明に係る印刷システム、印刷方法および印刷プログラムによれば、複数の印刷ジョブ間においてページの生成順序が逆転しても、それぞれの印刷ジョブに属するページ画像を物理的に混在させないため、ユーザの利便性が高まる。

第１実施形態に係る印刷システムの全体構成イメージを示す図である。 クライアントシステムの概略構成を示す図である。 クライアント端末装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 印刷装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図４の印刷装置の機能構成例を示すブロック図である。 ＰＰＭＬフォーマットの印刷ジョブに含まれるレイアウト情報ファイルのデータ構造の一例を説明するためのデータ構造説明図である。 ＰＰＭＬフォーマットの印刷ジョブにおけるページ構成イメージを示す概念図である。 ネットワーク間接続装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 画像生成サーバーシステムの概略構成を示す図である。 図９の画像生成サーバー装置群における各画像生成サーバー装置の有する画像生成機能を示す図である。 画像生成サーバー装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図１１の画像生成サーバー装置の機能構成例を示す図である。 第１実施形態に係る印刷システムの動作を説明するためのシーケンス図である。 印刷ジョブの一例を示す図である。 図１４の印刷ジョブを解析して生成された解析結果情報の一例を示す図である。 各画像生成サーバー装置へ振り分ける描画用オブジェクトの画像データおよび対応する解析結果情報を示す図である。 画像生成サーバー装置により生成された印刷用画像データおよび対応する配置位置情報を示す図である。 図１３の解析結果情報生成処理の具体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。 第２実施形態に係る印刷システムの動作を説明するためのシーケンス図である。 図１９のジョブ間ページ混在対応処理の具体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。 ジョブ間ページ混在対応ポリシーを受付けるために提供される受付画面の一例を示す図である。 出力先の指定を受付けるために提供される受付画面の一例を示す図である。 ジョブ間ページ混在発生状態の一例を説明するための説明図である。 ジョブ間ページ混在が発生した場合、各印刷ジョブの処理進行状態の一例を示す図である。

以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。

[第１実施形態]
＜印刷システムの構成＞
図１は、第１実施形態に係る印刷システムの全体構成イメージを示す図である。

図１に示すように、印刷システム１は、複数のクライアントシステム２からなるクライアントシステム群および画像生成サーバーシステム３を有する。各クライアントシステム２と、画像生成サーバーシステム３とは、インターネット４を介して相互通信可能に接続されている。画像生成サーバーシステム３は、各クライアントシステム２からのリクエストに対して、所定のサービスを提供する。このように構成される印刷システム１は、クラウド応用印刷システムとも称する。クライアントシステム２および画像生成サーバーシステム３について詳細に説明する。

図２は、クライアントシステムの概略構成を示す図である。

図２に示すように、クライアントシステム２は、クライアント端末装置２１、複数の印刷装置２２からなる印刷装置群およびネットワーク間接続装置２３を有する。クライアント端末装置２１と、印刷装置２２とは、ネットワーク２４を介して相互通信可能に接続されている。印刷装置２２は、たとえば、ＭＦＰ（Ｍｕｌｔｉ−Ｆｕｎｃｔｉｏｎａｌ Ｐｅｒｉｐｈｅｒａｌ）であり、クライアント端末装置２１から受取った印刷ジョブを、ページ単位で紙媒体に印刷する。また、クライアント端末装置２１と、印刷装置２２とは、ネットワーク２４を介することなく直接機器間で接続（ローカル接続）されていてもよい。ネットワーク２４は、イーサネット（登録商標）、トークンリング、ＦＤＤＩ等の規格によりネットワーク機器同士を接続したＬＡＮや、ＬＡＮ同士を専用線で接続したＷＡＮ等からなる。なお、ネットワーク２４に接続される機器の種類および台数は、図に示す例に限定されない。ネットワーク２４は、ネットワーク間接続装置２３経由でインターネット４に接続される。したがって、印刷装置２２は、ネットワーク２４およびインターネット４を介して、画像生成サーバーシステム３により提供されるサービスを利用できる。

図３は、クライアント端末装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。

図３に示すように、クライアント端末装置２１は、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）２１１、ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）２１２、入力Ｉ／Ｆ２１３、出力Ｉ／Ｆ２１４、ＨＤＤ（Ｈａｒｄ Ｄｉｓｋ Ｄｒｉｖｅ）２１５およびＮｅｔｗｏｒｋ Ｉ／Ｆ２１６を有する。これらは、システムバス２１７を介して相互通信可能に接続されている。

ＣＰＵ２１１は、印刷ジョブを作成するプログラム（印刷ジョブ作成プログラム）をＨＤＤ２１５からＲＡＭ２１２にロードして実行する。印刷ジョブ作成プログラムは通常ＧＵＩ（Ｇｒａｐｈｉｃａｌ Ｕｓｅｒ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）のプログラムで、キーボードやポインティングデバイスなどの入力Ｉ／Ｆ２１３を使用して印刷ジョブの内容を編集する。編集された印刷ジョブの内容は、モニタなどの出力Ｉ／Ｆ２１４から随時確認できる。ＣＰＵ２１１は、また、作成された印刷ジョブをページ記述言語の印刷データに変換し、Ｎｅｔｗｏｒｋ Ｉ／Ｆ２１６経由でネットワーク２４を介して印刷装置群のうちのいずれかの印刷装置２２へ送信する。

図４は、印刷装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図であり、図５は、図４の印刷装置の機能構成例を示すブロック図である。

まず、図４に示すように、印刷装置２２は、プリンタコントローラー２２１およびプリンタエンジン２２２を有する。プリンタコントローラー２２１は、たとえば、クライアント端末装置２１から受取った印刷ジョブから生成された印刷用画像を、ページ単位でプリンタエンジン２２２へ転送する。プリンタエンジン２２２は、印刷用画像を紙媒体に印刷して最終印刷物を生成する。

プリンタコントローラー２２１は、ＣＰＵ２２３、メモリ２２４、Ｎｅｔｗｏｒｋ Ｉ／Ｆ２２５、フラッシュメモリ２２６、ＨＤＤ２２７およびＶｉｄｅｏ Ｉ／Ｆ２２８を有する。これらは、システムバス２２９を介して相互通信可能に接続されている。

ＣＰＵ２２３は、プログラムにしたがって上記各部の制御や各種の演算処理を実行するプロセッサ等から構成される制御回路であり、プリンタコントローラー２２１の各機能は、それに対応するプログラムをＣＰＵ２２３が実行することにより発揮される。

メモリ２２４は、作業領域として一時的にプログラムおよびデータを記憶する高速アクセス可能な主記憶装置である。メモリ２２４には、たとえば、ＤＲＡＭ（Ｄｙｍａｍｉｃ Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）、ＳＤＲＡＭ（Ｓｙｎｃｈｒｏｎｏｕｓ Ｄｙｍａｍｉｃ Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）、ＳＲＡＭ（Ｓｔａｔｉｃ Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）等が採用される。

Ｎｅｔｗｏｒｋ Ｉ／Ｆ２２５は、印刷装置２２をネットワーク２４に接続させる。したがって、印刷装置２２と、クライアント端末装置２１および画像生成サーバーシステム３との相互通信が実現できる。

フラッシュメモリ２２６は、各種プログラムや一時のデータを格納する補助記憶装置であり、ＨＤＤ２２７は、各種データを格納する大容量の補助記憶装置である。ＨＤＤ２２７は、たとえば、Ｎｅｔｗｏｒｋ Ｉ／Ｆ２２５経由で受取ったデータを格納できる。プリンタコントローラー２２１は、Ｖｉｄｅｏ Ｉ／Ｆ２２８経由で印刷用画像をプリンタエンジン２２２へ転送する。

プリンタエンジン２２２は、一般的な電子写真方式のプリンタエンジンであり、記録紙の搬送機構、感光体ドラム、帯電装置、レーザーユニット、現像装置、クリーニング装置、定着装置、および排紙トレイや出力ビンを備える出力先を有する。

また、図示していないが、印刷装置２２は、一般的なＭＦＰなどの印刷装置が備える他の構成を排除するものではない。たとえば、ユーザの指示を受け付けたり、印刷ジョブの進行状況を表示したりする操作パネル（不図示）を有しても良い。

以上のようなハードウェア構成からなる印刷装置２２は、機能構成として、図５に示すように、解析部４１０と、送受信部４２０と、合成部４３０と、印刷部４４０と、を有する。解析部４１０、送受信部４２０、合成部４３０および印刷部４４０は、ＣＰＵ２２３が、フラッシュメモリ２２６に格納されているプログラムをメモリ２２４に読み出して実行することにより実現される。

解析部４１０は、印刷ジョブを解析して、解析結果情報を生成する。具体的には、解析部４１０は、印刷ジョブに属する各ページにおける描画用オブジェクト毎の配置位置情報および描画用オブジェクト毎に必要な画像生成機能を解析して、解析結果情報を生成する。解析部４１０は、たとえば、ＰＰＭＬ（Ｐｅｒｓｏｎａｌｉｚｅｄ Ｐｒｉｎｔ Ｍａｒｋｕｐ Ｌａｎｇｕａｇｅ）フォーマットで記述された印刷ジョブのデータ構造を解析して、解析結果情報を生成する。

図６は、ＰＰＭＬフォーマットの印刷ジョブに含まれるレイアウト情報ファイルのデータ構造の一例を説明するためのデータ構造説明図であり、図７は、ＰＰＭＬフォーマットの印刷ジョブにおけるページ構成イメージを示す概念図である。

典型的なＰＰＭＬフォーマットの印刷ジョブには、ＰＤＦファイル（ＰＤＦデータともいう）と、レイアウト情報ファイル（ＰＰＭＬデータともいう）との２種類のファイルが含まれる。ＰＤＦデータには、描画用オブジェクトの画像データの実体が含まれ、ＰＰＭＬデータには、各ページにおいて各描画用オブジェクトのレイアウト情報が記述されている。さらに、これらのデータは、ＺＩＰにより圧縮されて印刷装置２２に投入されるのが通常である。

図６に示すように、ＰＰＭＬデータには、通常、先頭部に複数ページ宣言記述中より参照、利用されるオブジェクトである再利用オブジェクトの宣言が記述されている。再利用オブジェクトの宣言には、オブジェクト情報として、たとえば、ＰＤＦファイル名、ページ番号、切り出し矩形情報およびオブジェクト名が記述されている。図６に示す例では、３つの再利用オブジェクトの宣言が記述されている。

再利用オブジェクトの宣言の次には、当該印刷ジョブに属する各ページのページ宣言が記述されている。ページ宣言には、当該ページを構成する各構成オブジェクトが記述される。構成オブジェクトは、当該ページでのみ使用されるローカルオブジェクトと上記再利用オブジェクトに対する参照宣言との２種類に分けられる。前者に対しては、たとえば、ＰＤＦファイル名、ページ番号、切り出し矩形情報および配置位置情報が記述され、後者に対しては、たとえば、再利用オブジェクト名情報および配置位置情報が記述される。図６に示す例では、ページ１の宣言には、２つのローカルオブジェクトと１つの再利用オブジェクト参照宣言が記述されている。

描画用オブジェクトの画像データの実体となるＰＤＦデータは、典型的には、図７に示すように、構成オブジェクト単位に構成される。すなわち、１ページのＰＤＦデータには１つの描画用オブジェクトが保持されている。したがって、１ページのＰＰＭＬデータには、そのＰＰＭＬページを構成する構成オブジェクトの数と同じページ数のＰＤＦデータが含まれる。なお、ＰＤＦデータには、描画用オブジェクトを作成編集時にクライアント端末装置２１側で設定された印刷設定が保持されている。たとえば、描画用オブジェクトの描画色や不透明度などの印刷設定が保持されている。

なお、印刷ジョブのページ記述形式は、上述したＰＰＭＬフォーマットに限らず、オブジェクト単位に記述されているフォーマットであればよい。ＰＰＭＬフォーマットは、再利用オブジェクトを他のオブジェクトと区別して取り扱うため、再利用オブジェクトに対して１回だけＲＩＰ処理することで他のページにおいて再度ＲＩＰ処理しなくてもそのまま利用できる。このため、バリアブル印刷ジョブのように、個々のページにおいて共通する描画用オブジェクトの画像データが含まれている場合、印刷ジョブの全体処理時間をさらに短縮できる。

解析部４１０により印刷ジョブから解析結果情報を生成する処理の詳細については、後述する。

送受信部４２０は、クライアント端末装置２１および画像生成サーバーシステム３と相互通信する。具体的には、送受信部４２０は、クライアント端末装置２１から受取った印刷ジョブから画像生成リクエストパケットを生成して画像生成サーバーシステム３へ送信する。また、送受信部４２０は、画像生成サーバーシステム３により生成されたレスポンスパケットを受信する。なお、送受信部４２０は、印刷ジョブの処理結果をクライアント端末装置２１に送信することもできる。画像生成リクエストパケットは、解析部４１０により解析された印刷ジョブの解析結果情報とＰＤＦデータとを含むリクエストデータから印刷用画像の生成を要求するパケットである。レスポンスパケットは、上記画像生成リクエストパケットに応答するパケットで、リクエストデータに基づいて画像生成サーバーシステム３により生成された印刷用画像を含むパケットである。

合成部４３０は、紙媒体に印刷するためのページ画像を合成する。具体的には、合成部４３０は、画像生成サーバーシステム３からのレスポンスパケットに含まれる印刷用画像データおよび対応する配置位置情報を収集して、解析結果情報に基づいて、印刷のページ単位に印刷用画像データを合成してページ画像を生成する。

印刷部４４０は、合成部４３０により生成されたページ画像をプリンタエンジン２２２へ転送し、プリンタエンジン２２２によりページ画像を紙媒体に印刷する。

以上のとおり構成される印刷装置２２は、クライアント端末装置２１から受取った印刷ジョブを解析して、解析結果情報および複数の描画用オブジェクトの画像データを画像生成サーバーシステム３へ送信する。そして、画像生成サーバーシステム３から返却された印刷用画像データおよび対応する配置位置情報を収集して、解析結果情報に基づいて、ページ単位にページ画像を生成して印刷する。

図８は、ネットワーク間接続装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。

図８に示すように、ネットワーク間接続装置２３は、ＣＰＵ２３１、ＲＡＭ２３２、フラッシュメモリ２３３、ＮｅｔｗｏｒｋＩ／Ｆ２３４およびＮｅｔｗｏｒｋＩ／Ｆ２３５を有する。これらは、システムバス２３６を介して相互通信可能に接続されている。

ＣＰＵ２３１は、ネットワークパケットを転送するプログラム（パケット転送プログラム）をフラッシュメモリ２３３からＲＡＭ２３２にロードして実行する。ＣＰＵ２３１は、また、ＲＡＭ２３２に格納されているルーティング情報に基づき、ＮｅｔｗｏｒｋＩ／Ｆ２３４およびＮｅｔｗｏｒｋＩ／Ｆ２３５のうち、一方より受信したパケットを他方へ転送する。

図９は、画像生成サーバーシステムの概略構成を示す図である。図１０は、図９の画像生成サーバー装置群における各画像生成サーバー装置の有する画像生成機能を示す図である。

まず、図９に示すように、画像生成サーバーシステム３は、複数の画像生成サーバー装置３１からなる画像生成サーバー装置群およびネットワーク間接続装置３２を有する。複数の画像生成サーバー装置３１は、ネットワーク３３を介して相互通信可能に接続されている。ネットワーク３３は、ネットワーク間接続装置３２経由でインターネット４０に接続される。したがって、それぞれの画像生成サーバー装置３１は、ネットワーク３３およびインターネット４を介して、印刷装置２２からのリクエストに応じて画像生成のサービスを提供できる。ネットワーク間接続装置３２は、図２に示すクライアントシステム２におけるネットワーク間接続装置２３と同様な構成であるため、詳細な説明は省略する。

それぞれの画像生成サーバー装置３１は、図１０に示すように、異なる画像生成機能を有する。図１０の例では、テーブル形式に画像生成サーバー装置３１の有する画像生成機能と、ネットワーク４におけるＩＰアドレスと、データ受信ポート番号が対応付けて記載されている。このような画像生成機能テーブルは、画像生成サーバー装置３１に保持されている。

図１１は、画像生成サーバー装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図１２は、図１１の画像生成サーバー装置の機能構成例を示す図である。

まず、図１１に示すように、画像生成サーバー装置３１は、ＣＰＵ３１１、ＲＡＭ３１２、ＨＤＤ３１３およびＮｅｔｗｏｒｋ Ｉ／Ｆ３１４を有する。これらは、システムバス３１５を介して相互通信可能に接続されている。

ＣＰＵ３１１は、プログラムにしたがって上記各部の制御や各種の演算処理を実行するプロセッサ等から構成される制御回路であり、画像生成サーバー装置３１の各機能は、それに対応するプログラムをＣＰＵ３１１が実行することにより発揮される。

ＲＡＭ３１２は、ＣＰＵ３１１が直接アクセス可能な主記憶装置であり、各種プログラムおよび各種データを記憶する。ＨＤＤ３１３は、各種プログラムや各種データを格納する大容量の補助記憶装置である。Ｎｅｔｗｏｒｋ Ｉ／Ｆ３１４は、画像生成サーバー装置３１をネットワーク３３に接続させる。

以上のようなハードウェア構成からなる画像生成サーバー装置３１は、機能構成として、図１２に示すように、送受信部５１０と、振分部５２０と、画像生成部５３０と、を有する。送受信部５１０、振分部５２０および画像生成部５３０は、ＣＰＵ３１１が、ＨＤＤ３１３に格納されているプログラムをＲＡＭ３１２に読み出して実行することにより実現される。

送受信部５１０は、印刷装置２２と相互通信する。具体的には、送受信部５１０は、印刷装置２２から画像生成リクエストパケットを受信し、画像生成リクエストに基づいて生成された印刷用画像データおよび対応する配置位置情報からレスポンスパケットを生成して印刷装置２２へ返信する。送受信部５１０は、また、他の画像生成サーバー装置３１とデータを送受信することもできる。

振分部５２０は、図１０に示した画像生成機能テーブルを参照して、印刷装置２２から受信された画像生成リクエストパケットに含まれるデータを、自装置で画像生成するデータと他の画像生成サーバー装置３１で画像生成するデータに振り分ける。具体的には、振分部５２０は、印刷装置２２からの解析結果情報および描画用オブジェクトの画像データを、オブジェクト単位に複数の画像生成部５３０に振り分ける。

画像生成部５３０は、振分部５２０により自装置に振り分けたデータから印刷用画像データを生成する。具体的には、画像生成部５３０は、自装置の有する画像生成機能により、自装置に振り分けた描画用オブジェクトの画像データから印刷用画像データを生成する。そして、自装置に振り分けた解析結果情報から配置位置情報を抽出する。

ここで、実際の処理において、複数の画像生成サーバー装置３１は、機能として、１つのマスター画像生成サーバー装置とその他のスレーブ画像生成サーバー装置に分けて動作できる。たとえば、印刷装置２２から直接画像生成リクエストパケットを受信した画像生成サーバー装置３１がマスター画像生成サーバー装置でよい。この場合、振分部５２０は、マスター画像生成サーバー装置でのみ動作し、スレーブ画像生成サーバー装置では動作しない。

以上のとおり構成される画像生成サーバーシステム３は、印刷装置２２から画像生成リクエストパケットを受信して、描画用オブジェクトの画像を、それぞれ必要な画像生成機能を有する複数の画像生成サーバー装置３１に振り分ける。そして、各画像生成サーバー装置３１は、自装置に振り分けた描画用オブジェクトの画像データから印刷用画像データを生成して、印刷装置２２へ返却する。

＜印刷システムの動作＞
次に、印刷システム１の動作について説明する。具体的には、印刷装置２２が印刷ジョブを取得してから、画像生成サーバーシステム３により印刷用画像データを生成して、最終的に再び印刷装置２２により印刷用画像データを合成して紙媒体に印刷する処理の手順について詳細に説明する。

図１３は、第１実施形態に係る印刷システムの動作を説明するためのシーケンス図である。図１４は、印刷ジョブの一例を示す図であり、図１５は、図１４の印刷ジョブを解析して生成された解析結果情報の一例を示す図である。図１６は、各画像生成サーバー装置へ振り分ける描画用オブジェクトの画像データおよび対応する解析結果情報を示す図であり、図１７は、画像生成サーバー装置により生成された印刷用画像データおよび対応する配置位置情報を示す図である。図１８は、図１３の解析結果情報生成処理の具体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。

一例として、以下では、画像生成サーバーシステム３は、３つの画像生成サーバー装置３１Ａ〜３１Ｃにより構成されており、印刷ジョブは、図６に示すようなＰＰＭＬフォーマットでページ記述言語により記述されていることを前提とする。また、図１３において、画像生成サーバー装置３１Ｂがマスター画像生成サーバー装置であり、画像生成サーバー装置３１Ａ、３１Ｃがスレーブ画像生成サーバー装置であるものとする。

印刷システム１の動作は、印刷装置２２のＣＰＵ２２３が印刷ジョブ解析合成プログラムを実行し、画像生成サーバー装置３１のＣＰＵ３１１が画像生成プログラムを実行することで達成できる。なお、ＣＰＵ２２３とＣＰＵ３１１とは、非同期に動作できる。

以下、図１３〜１８を参照しながら、印刷システム１の動作を詳細に説明する。

（ステップＳ１００）
印刷装置２２は、印刷ジョブを取得する。具体的には、印刷装置２２は、クライアント端末装置２１から印刷ジョブを受取り、印刷ジョブに含まれるＰＰＭＬデータおよび通常複数ページから成るＰＤＦデータをＨＤＤ２２７に格納する。印刷装置２２は、また、取得した印刷ジョブが圧縮データである場合、圧縮データを解凍してＰＰＭＬデータおよび通常複数ページから成るＰＤＦデータを取得する。

印刷装置２２は、たとえば、図１４に示すような印刷物を得るための印刷ジョブをクライアント端末装置２１から受取る。図１４に示す印刷物のための当該印刷ジョブは、たとえばバリアブル印刷のための印刷ジョブである。バリアブル印刷とは、たとえば、宛て名や宛て先住所等の一部を可変部分とし、背景画像や差出人等の他の部分を共通部分として、可変部分を変えつつ、複数枚の印刷を行うものである。図１４に示すバリアブル印刷の例では、裏面に予め風景画像が描画された絵葉書に対して、表面には、住所７１、氏名７２、郵便番号７３および郵便番号枠７４が印刷され、裏面には、ツアー案内情報７５、発送元情報７６および外枠７７が印刷される。印刷ジョブにおいて、表面に印刷される住所７１、氏名７２および郵便番号７３は、黒単一色に編集された可変の文字データであり、郵便番号枠７４は、カラーで不透明度１００％に編集された図形データである。また、裏面に印刷される発送元情報７６および外枠７７は、カラーで不透明度１００％に編集された文字データおよび図形データであり、ツアー案内情報７５は、カラーで一定の不透明度（たとえば５０％）に編集された文字データである。これらのオブジェクトデータに対する色や透明度などの属性は、クライアント端末装置２１側で印刷ジョブを作成編集する際に設定されたもので、ＰＤＦデータにはこれらの属性がオブジェクトに対する印刷設定として保持されている。このように、印刷装置２２は、印刷ジョブとして、表面に４つのオブジェクト７１〜７４を印刷し、裏面に３つのオブジェクト７５〜７７を印刷する。また、ＰＰＭＬフォーマットの印刷ジョブである場合、当該印刷ジョブには、上記７つの構成オブジェクトの宣言が記載されたＰＰＭＬデータと、７つの構成オブジェクトの画像データの実体となる７ページのＰＤＦデータを含む。７ページのＰＤＦデータは、絵葉書の両面に対応して、２ページのＰＰＭＬページに含まれている。印刷装置２２は、これらのＰＰＭＬデータおよびＰＦＤデータをＨＤＤ２２７に格納する。

（ステップＳ１０１）
印刷装置２２は、解析結果情報を生成する。具体的には、印刷装置２２は、ＰＰＭＬデータおよび複数のＰＤＦデータから、各ＰＰＭＬページを構成する各構成オブジェクトが必要な画像生成機能および配置位置情報などを解析して、解析結果情報を生成する。

印刷装置２２は、たとえば、印刷ジョブを解析して、図１５に示すような解析結果情報を生成する。解析結果情報には、印刷ジョブのジョブ番号、印刷ジョブに含まれるＰＰＭＬページ番号、各ＰＰＭＬページにおける各オブジェクトのオブジェクト番号、ＰＤＦデータを構成するＰＤＦページ番号が記載されている。解析結果情報には、また、各ＰＤＦデータから切出され（クリッピングされ）、ページ構成要素として使用できる指定された切出し矩形情報、ＰＰＭＬページにおける各構成オブジェクトの配置位置および必要な画像生成機能、返却先が記載されている。ここで、各構成オブジェクトを処理するために必要な画像生成機能は、印刷装置２２が各ＰＤＦデータおよび構成オブジェクトに設定されている印刷設定などを解析して判定される。解析結果情報生成処理の詳細については、後述する。

（ステップＳ１０２）
印刷装置２２は、解析結果情報および複数のＰＤＦデータを、画像生成サーバーシステム３に送信する。具体的には、印刷装置２２は、画像生成サーバー装置群のうち、マスター画像生成サーバー装置へ解析結果情報および複数のＰＤＦデータを含んだ画像生成リクエストパケット送信する。印刷装置２２は、たとえば、画像生成サーバー装置３１Ｂをマスター画像生成サーバー装置として、図１５に示した解析結果情報および複数のＰＤＦデータを含んだリクエストデータを画像生成サーバー装置３１Ｂに送信する。

（ステップＳ１０３）
画像生成サーバー装置３１Ｂは、印刷装置２２からのリクエストデータに基づいて、ＰＤＦデータおよび対応する解析結果情報を、必要な画像生成機能を有する画像生成サーバー装置３１Ａ、３１Ｂ（自身）および３１Ｃに振り分ける。具体的には、画像生成サーバー装置３１Ｂは、図１０に示すような画像生成機能テーブルを参照して、各構成オブジェクトが必要な画像生成機能を有する各画像生成サーバー装置３１Ａ、３１Ｂおよび３１Ｃに、対応するＰＤＦデータと解析結果情報を切出し抽出して振り分ける。

たとえば、画像生成サーバー装置３１Ｂは、リクエストデータから図１６に示すようなＰＤＦページ番号が１であるＰＤＦデータと対応する解析結果情報を切出し抽出する。そして、画像生成サーバー装置３１Ｂは、切出し抽出したＰＤＦデータと対応する解析結果情報を、画像生成サーバー装置３１Ａ〜３１Ｃのいずれかに振り分ける。ここで、画像生成サーバー装置３１Ａ〜３１Ｃの有する画像生成機能がそれぞれ「モノクロ」、「カラー透明効果無」、「カラー透明効果有」であるとする。そうすると、図１６のオブジェクトの必要な画像生成機能が「モノクロ」であるため、画像生成サーバー装置３１Ｂは、切出し抽出したＰＤＦデータと対応する解析結果情報を画像生成サーバー装置３１Ａに振り分ける。同様に、画像生成サーバー装置３１Ｂは、図１５のＰＤＦページ番号が２〜７であるＰＤＦデータおよび対応する解析結果情報をそれぞれ対応する画像生成機能を有する画像生成サーバー装置３１Ａ〜３１Ｃに振り分ける。

（ステップＳ１０４）
画像生成サーバー装置３１Ａ〜３１Ｃは、印刷用画像データを生成する。具体的には、画像生成サーバー装置３１Ａ〜３１Ｃは、自装置に振り分けられたＰＤＦデータに基づいて、当該ＰＤＦデータに含まれるオブジェクトに対してＲＩＰ処理を行い、印刷用画像データを生成する。たとえば、画像生成サーバー装置３１Ａは、自装置に振り分けられた図１６に示すＰＤＦページ番号が１であるＰＤＦデータに対してＲＩＰ処理して、図１７に示すような印刷用画像データを生成する。なお、描画用オブジェクトの画像データから印刷用画像データを生成するＲＩＰ処理自体は、周知の技術であるため、詳細については省略する。

（ステップＳ１０５）
画像生成サーバー装置３１Ａ〜３１Ｃは、印刷用画像データおよび当該印刷用画像データに対応する配置位置情報からレスポンスパケットを生成して、印刷装置２２に送信する。具体的には、画像生成サーバー装置３１Ａ〜３１Ｃは、自装置に振り分けられた解析結果情報から、印刷用画像データに対応する配置位置情報の一部を抽出して、印刷用画像データとともに各自レスポンスパケットを生成する。そして、画像生成サーバー装置３１Ａ〜３１Ｃは、解析結果情報に記載された返却先であるＩＰアドレス・ポート番号を有する印刷装置２２にレスポンスパケットを送信する。たとえば、画像生成サーバー装置３１Ａは、図１６に示す解析結果情報からジョブ番号、ＰＰＭＬページ番号およびオブジェクト番号を対応する配置位置情報として抽出する。そして、画像生成サーバー装置３１Ａは、印刷装置２２に、図１７に示す印刷用画像データおよび対応する配置位置情報を送信する。

（ステップＳ１０６）
印刷装置２２は、ページ画像を生成する。具体的には、印刷装置２２は、複数の画像生成サーバー装置３１Ａ〜３１Ｃから受信した印刷用画像データおよび対応する配置位置情報を収集して、解析結果情報に基づいて、ページ単位に印刷用画像を合成してページ画像を生成する。

印刷装置２２は、たとえば、図１５に示す解析結果情報を参照して、配置位置情報から印刷用画像データが対応するオブジェクトを特定することができ、当該オブジェクトがＰＰＭＬページにおける配置位置に基づいて、ページ画像を合成できる。なお、１ページのＰＰＭＬページを構成するすべてのオブジェクトの印刷用画像データが揃ったら、当該ページのページ画像は生成されたと言える。

（ステップＳ１０７）
印刷装置２２は、生成されたページ画像を順番に紙媒体上に印刷する。

以上のように、第１実施形態の印刷システム１は、印刷装置２２側で印刷ジョブを解析して解析結果情報を生成し、当該解析結果情報に基づいて、画像生成サーバー装置３１Ａ〜３１Ｃ側でオブジェクト毎に必要な画像生成機能でＲＩＰ処理して印刷用画像を生成する。そして、再び、印刷装置２２側でオブジェクト毎の印刷用画像データをページ画像に合成して印刷する。

したがって、第１実施形態の印刷システム１によれば、印刷ジョブの要求品質に応じて、ＲＩＰ処理を最適化することができるため、印刷の全体処理時間を短縮できる。

以下では、第１実施形態のステップＳ１０１の解析結果情報生成処理について、図１８を参照して詳細に説明する。

（ステップＳ２００）
印刷装置２２は、取得した印刷ジョブにジョブ番号を付与する。具体的には、印刷装置２２は、取得した印刷ジョブに当該印刷ジョブを特定するためのジョブ番号を付与する。このため、複数の印刷ジョブを連続して処理する場合、生成されたページ画像と当該ページ画像の属する印刷ジョブとの対応付けができる。印刷装置２２は、たとえば、図１４に示す印刷ジョブにジョブ番号６０を付与する。

（ステップＳ２０１）
印刷装置２２は、ＰＰＭＬデータを参照して、各オブジェクトの配置位置情報を取得する。具体的には、印刷装置２２は、ＰＰＭＬデータから各オブジェクトの配置位置情報として、ＰＰＭＬページ番号、オブジェクト番号、ＰＤＦページ番号および切出し矩形情報、ＰＰＭＬページにおける配置位置を取得する。印刷装置２２は、たとえば、図１４に示すような印刷物を得るための印刷ジョブのＰＰＭＬデータから、７つのオブジェクト７１〜７７の配置位置情報を取得する。

（ステップＳ２０２）
印刷装置２２は、印刷ジョブの構成オブジェクトのうち、１つのオブジェクトを選択し、当該オブジェクトの印刷設定を取得する。具体的には、印刷装置２２は、ステップＳ２０１に示す処理において配置位置情報を取得したオブジェクトのうち、１つのオブジェクトを選択して、当該オブジェクトに対応するＰＤＦデータから当該オブジェクトの印刷設定を取得する。印刷装置２２は、たとえば、図１４に示すオブジェクト７１〜７７のうち、いずれか１つのオブジェクトを選択し、そのオブジェクトのＰＤＦデータから印刷設定を取得する。

（ステップＳ２０３）
印刷装置２２は、オブジェクトの印刷設定がモノクロに指定されているか否かを判断する。具体的には、印刷装置２２は、選択されたオブジェクトに対応するＰＤＦデータに保持されている当該オブジェクトの色属性がクレースケール色空間に指定されているか否かを判断する。なお、これに限らず、印刷装置２２は、たとえば、選択されたオブジェクトに対応するＰＤＦデータから当該オブジェクトの全画素がグレースケール上の値を持つか否かを判断することもできる。印刷装置２２は、オブジェクトの色属性がクレースケール色空間に指定されているかまたは全画素がグレースケール上の値を持つと、印刷設定がモノクロに指定されていると判断し、そうでなければ、印刷設定がモノクロに指定されていないと判断する。

印刷装置２２は、オブジェクトの印刷設定がモノクロに指定されている場合（ステップＳ２０３：ＹＥＳ）、ステップＳ２０４へ処理を移行する。一方、印刷装置２２は、オブジェクトの印刷設定がモノクロに指定されていない場合（ステップＳ２０３：ＮＯ）、ステップＳ２０５へ処理を移行する。

（ステップＳ２０４）
印刷装置２２は、オブジェクトが必要な画像生成機能は「モノクロ」であると判定して、判定結果をメモリ２２４等に一時記憶する。印刷装置２２は、たとえば、黒単一色に編集された可変の文字データである図１４に示すオブジェクト７１、７２および７３が必要な画像生成機能は「モノクロ」であると判定する。

（ステップＳ２０５）
印刷装置２２は、オブジェクトの印刷設定が透明効果有に指定されているか否かを判断する。具体的には、印刷装置２２は、選択されたオブジェクトに対応するＰＤＦデータに保持されている当該オブジェクトの不透明度属性が１００％に指定されているか否かを判断する。なお、これに限らず、印刷装置２２は、たとえば、選択されたオブジェクトの配置位置情報等から他のオブジェクトと重なっているか否かを判断することもできる。印刷装置２２は、オブジェクトの不透明度属性が１００％に指定されておらずかつ他のオブジェクトの配置位置と重なると、印刷設定が透明効果有に指定されていると判断し、そうでなければ、印刷設定が透明効果有に指定されていないと判断する。

印刷装置２２は、オブジェクトの印刷設定が透明効果有に指定されている場合（ステップＳ２０５：ＹＥＳ）、ステップＳ２０６へ処理を移行する。一方、印刷装置２２は、オブジェクトの印刷設定が透明効果有に指定されていない場合（ステップＳ２０５：ＮＯ）、ステップＳ２０７へ処理を移行する。

（ステップＳ２０６）
印刷装置２２は、オブジェクトが必要な画像生成機能は「カラー透明効果有」であると判定して、判定結果をメモリ２２４等に一時記憶する。印刷装置２２は、たとえば、カラーで一定の不透明度（たとえば５０％）に編集された文字データである図１４に示すオブジェクト７５が必要な画像生成機能は、「カラー透明効果有」であると判定する。

（ステップＳ２０７）
印刷装置２２は、オブジェクトが必要な画像生成機能は「カラー透明効果無」であると判定して、判定結果をメモリ２２４等に一時記憶する。印刷装置２２は、たとえば、カラーで不透明度１００％に編集された図１４に示すオブジェクト７４、７６および７７が必要な画像生成機能は「カラー透明効果無」であると判定する。

（ステップＳ２０８）
印刷装置２２は、未解析のオブジェクトが有るか否かを判断する。具体的には、印刷装置２２は、ステップＳ２０１において取得したオブジェクトの取得数を記憶し、必要な画像生成機能が判定されたオブジェクトの数をカウントして、カウント数と取得数とを照合することで未解析のオブジェクトが有るか否かを判断する。

印刷装置２２は、未解析のオブジェクトが有ると（ステップＳ２０８：ＹＥＳ）、ステップＳ２０２へ処理を移行し、未解析のオブジェクトがないと（ステップＳ２０８：ＮＯ）、ステップＳ２０９へ処理を移行する。

（ステップＳ２０９）
印刷装置２２は、解析結果情報を生成する。具体的には、印刷装置２２は、一時記憶された各オブジェクトが必要な画像生成機能の判定結果を読み出し、ステップＳ２０１で取得した各オブジェクトの配置位置情報などと対応付けて、自装置のＩＰアドレス情報を付加して解析結果情報を生成する。

以上のように動作して、印刷装置２２は、図１４に示すような印刷物を得るための印刷ジョブに対して、図１５に示すような解析結果情報を生成できる。

第１実施形態に係る印刷システム１は、印刷装置２２側で印刷ジョブを解析し、画像生成サーバー装置３１Ａ〜３１Ｃ側で印刷用画像を生成し、再び、印刷装置２２側で印刷用画像をページ画像に合成してページ画像を生成して印刷する。しかし、これに限定されない。たとえば、印刷装置２２側で印刷ジョブの転送とページ画像の印刷のみを行い、印刷ジョブの解析、印刷用画像の生成およびページ画像の生成を全て画像生成サーバー装置３１側で行ってもよい。この場合、各スレーブ画像生成サーバー装置３１Ａ、３１Ｃから生成された印刷用画像は、直接印刷装置２２へ送信するのではなく、マスター画像生成サーバー装置３１Ｂへ返却される。そして、マスター画像生成サーバー装置がページ画像を合成して印刷装置２２に送信する。したがって、印刷装置２２側の処理負担をさらに低減でき、高性能な画像生成サーバーシステム３の画像生成サービスを応用することで、印刷の全体処理時間を短縮できる。

また、上記第１実施形態においては、印刷装置２２はクライアント端末装置２１から印刷ジョブを受信する。しかし、これに限らず、ＵＳＢなどの記録媒体を直接読取って印刷ジョブを取得することもできる。

[第２実施形態]
上述した第１実施形態に係る印刷システム１では、ページ画像をその生成順に印刷する。第２実施形態では、印刷ジョブが複数ある場合、印刷ジョブ間のページ画像を物理的に混在させないページ混在対応ポリシーに基づいて、ページ画像を印刷する。

第２実施形態に係る印刷システム２の基本的な構成は、第１実施形態と同様である。したがって、以下では、第１実施形態と異なる印刷システム２の動作についてのみ説明する。

＜印刷システムの動作＞
図１９は、第２実施形態に係る印刷システムの動作を説明するためのシーケンス図であり、図２０は、図１９のジョブ間ページ混在対応処理の具体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。図２１は、ジョブ間ページ混在対応ポリシーを受付けるために提供される受付画面の一例を示す図であり、図２２は、出力先の指定を受付けるために提供される受付画面の一例を示す図である。

図１９に示すように、第２実施形態に係る印刷システム２の動作は、第１実施形態に係る印刷システム１の動作と比較して、ステップＳ３０７に示す処理が追加されていることで相違する。具体的には、第２実施形態のステップＳ３００〜Ｓ３０６に示す処理と、第１実施形態の図１３のステップＳ１００〜Ｓ１０６に示す処理とは、処理内容がほぼ同様である。

ただし、第２実施形態では、複数の印刷ジョブを処理することを前提とする。本実施形態では、複数の印刷ジョブは、ステップＳ３００において取得された順に、ジョブ番号が昇順（大きくなるように）に付与されているものとする。この場合、ステップＳ３０１、Ｓ３０２までは、ジョブ番号の順序に処理される。しかし、ステップＳ３０３以降では、振り分けられるサーバー装置３１がジョブによって異なる場合がある。さらに、オブジェクトの種類や大きさによって、画像生成サーバー装置３１が印刷用画像データを生成する処理に要する時間も変わる。

したがって、先行する先行印刷ジョブの全ページについてステップＳ３０６のページ画像生成が終わる前に、ステップＳ３０１の時点では後に処理される後続印刷ジョブの一部または全部のページ画像が生成されることもある。このように、異なる印刷ジョブ間で、ページ画像の生成が前後することを、以下では、ジョブ間ページ混在と呼ぶ。

第２実施形態は、ジョブ間ページ混在が発生した際の対応（ジョブ間ページ混在対応処理）に関する。

以下、第２実施形態において、第１実施形態と同様の上記処理については、説明を省略する。

（ステップＳ３０７）
印刷装置２２は、ステップＳ３０６に示す処理に続いて、ジョブ間ページ混在対応処理をする。以下、図２０を参照して、ジョブ間ページ混在対応処理の詳細について、説明する。

（ステップＳ４０１）
印刷装置２２は、ジョブ間ページ混在が検知されたか否かを判断する。具体的には、印刷装置２２は、図１９に示すステップＳ３０１の処理で先に解析された先行印刷ジョブのページ画像を生成している際に、ステップＳ３０１の処理で後に解析された後続印刷ジョブのページ画像が生成されたか否かを判断する。印刷装置２２は、たとえば、図１９に示すステップＳ３０６の処理で生成したページ画像の属する印刷ジョブのジョブ番号が、直前に生成されたページ画像の属する印刷ジョブのジョブ番号よりも大きいと、ジョブ間ページ混在が検知されたと判断する。

印刷装置２２は、ジョブ間ページ混在が検知されない場合（ステップＳ４０１：ＮＯ）、ステップＳ３０８に示す処理へ移行し、ページ画像を印刷する。一方、印刷装置２２は、ジョブ間ページ混在が検知される場合（ステップＳ４０１：ＹＥＳ）、ステップＳ４０２へ処理を移行する。

（ステップＳ４０２）
印刷装置２２は、ジョブ間ページ混在対応ポリシーの指定を受付けるための受付画面を提供する。印刷装置２２は、たとえば、操作パネル（不図示）経由で図２１に示すような受付画面を提供できる。

図２１に示すように、受付画面には、たとえば、ページ混在対応ポリシーとして、「混在を許容」、「原因解消待ち」、「排紙トレイ変更」が提供され、ユーザにより指定できるように各ページ混在対応ポリシーに対応するボタン８１〜８３が用意されている。ユーザは、操作パネルにてページ混在対応ポリシーを指定できる。例示する受付画面には、また、ページ混在が検知されたジョブ番号として、ジョブ番号６０とジョブ番号６１が表示されている。

（ステップＳ４０３）
印刷装置２２は、ユーザから指定されたページ混在対応ポリシーを受付ける。

（ステップＳ４０４）
印刷装置２２は、ページ混在対応ポリシーが「原因解消待ち」であるか否かを判断する。印刷装置２２は、たとえば、図２１に示す受付画面にて、ユーザから「原因解消待ち」の指定を受付けると、ページ混在対応ポリシーが「原因解消待ち」であると判断する。

印刷装置２２は、ページ混在対応ポリシーが「原因解消待ち」である場合（ステップＳ４０４：ＹＥＳ）、ステップＳ４０５へ処理を移行する。一方、印刷装置２２は、ページ混在対応ポリシーが「原因解消待ち」でない場合（ステップＳ４０４：ＮＯ）、ステップＳ４０６へ処理を移行する。

（ステップＳ４０５）
印刷装置２２は、後続印刷ジョブを一時的にメモリ２２４またはＨＤＤ２２７に保持する。その後、印刷装置２２は、ステップＳ３０８へ処理を移行して、先行印刷ジョブのページ画像を印刷し終わってから、一時保持された後続印刷ジョブのページ画像を読み出し印刷する。したがって、フィニッシング処理の都合などにより後続印刷ジョブの出力先変更を避けたい場合でも、ジョブ間の物理的なページ混在が解消できる。

（ステップＳ４０６）
印刷装置２２は、ページ混在対応ポリシーが「出力先変更」であるか否かを判断する。印刷装置２２は、たとえば、図２１に示す受付画面にて、ユーザから「排紙トレイ変更」の指定を受付けると、ページ混在対応ポリシーが「出力先変更」であると判断する。

印刷装置２２は、ページ混在対応ポリシーが「出力先変更」でない場合（ステップＳ４０６：ＮＯ）、ページ混在対応ポリシーは「混在を許容」であると判断する。その後、印刷装置２２は、ステップＳ３０８へ処理を移行して、ページ画像の生成順に印刷する。

一方、印刷装置２２は、ページ混在対応ポリシーが「出力先変更」である場合（ステップＳ４０６：ＹＥＳ）、ステップＳ４０７へ処理を移行する。

（ステップＳ４０７）
印刷装置２２は、ユーザから指定された出力先を受付ける。印刷装置２２は、たとえば、図２２に示す受付画面を提供して、ユーザから出力先のトレイの指定を受付ける。

図２２に示すように、受付画面には、たとえば、出力先として、「標準排紙トレイ」と「第２排紙トレイ」および番号が指定可能な複数の「出力ビン」が提供され、ユーザにより指定できるようにそれぞれの出力先に対応するボタンが用意されている。ユーザは、操作パネルにて出力先を指定できる。なお、先行印刷ジョブの出力先が「標準排紙トレイ」である場合、後続印刷ジョブに対する出力先の変更は、図２２に示すように、先行印刷ジョブの出力先と異なるように、「標準排紙トレイ」の指定ができないようにすることができる。

（ステップＳ４０８）
印刷装置２２は、後続印刷ジョブの出力先をユーザから受付けた出力先へ変更する。その後、印刷装置２２は、ステップＳ３０８へ処理を移行して、先行印刷ジョブおよび後続印刷ジョブをそれぞれ、ページの生成順に異なる出力先へ印刷する。したがって、ジョブ間ページの物理的混在を解消できるとともに、後続印刷ジョブの処理遅延を回避できる。

第２実施形態に係る印刷システム２は、印刷ジョブが複数ある場合、印刷ジョブ間のページ生成画像の逆転が発生しても、それぞれの印刷ジョブに属するページ画像を物理的に混在させないように紙媒体上に印刷できる。したがって、出力後の印刷物をジョブ毎に手作業により仕分けする必要がないため、ユーザの利便性が高まる。

図２３は、ジョブ間ページ混在発生状態の一例を説明するための説明図であり、図２４は、ジョブ間ページ混在が発生した場合、各印刷ジョブの処理進行状態の一例を示す図である。

まず、図２３に示すように、印刷装置２２には、４つの印刷ジョブが存在する。そのうち、ジョブ番号が５９の印刷ジョブは、ページ画像の印刷が完了済みの完了ジョブであり、ジョブ番号が６２の印刷ジョブは、外部からまだ受信し終わっていない受信中ジョブである。そして、ジョブ番号が６０と６１の印刷ジョブは、ともに画像生成サーバー装置３１により印刷用画像を生成している処理中ジョブである。ここで、ジョブ番号が６０の印刷ジョブは先行ジョブで、必要な画像生成機能がそれぞれ「カラー透明効果有」、「カラー透明効果無」、「モノクロ」である３種類のオブジェクトが含まれている。一方、ジョブ番号が６１の印刷ジョブは後続ジョブで、必要な画像生成機能がそれぞれ「カラー透明効果無」、「モノクロ」である２種類のオブジェクトが含まれている。そして、画像生成サーバー装置３１Ｃが「カラー透明効果有」の画像生成機能を有しているとする。

通常、印刷装置２２は、ネットワーク間接続装置２３および３２経由で、ネットワーク２４、インターネット４およびネットワーク３３を介して画像生成サーバー装置３１に先行印刷ジョブ、後続印刷ジョブの順に送信する。そして、印刷装置２２は、画像生成サーバー装置３１から先行印刷ジョブ、後続印刷ジョブの順に各印刷ジョブに属する印刷用画像を受信する。

ここで、１つのオブジェクトの印刷用画像を生成するのに必要なＲＩＰ処理時間および使用するメモリ容量は、通常、比較的簡単なＲＩＰ処理が必要なオブジェクトよりも、比較的複雑なＲＩＰ処理が必要なオブジェクトが、より遅くて大量なメモリを使う。たとえば、「カラー透明効果有」のオブジェクトのＲＩＰ処理は、「モノクロ」または「カラー透明効果無」のオブジェクトのＲＩＰ処理よりも、時間がかかるし、大量のメモリを使用する。

このため、たとえば、各画像生成サーバー装置３１のハードウェアの性能が同じレベルである場合、画像生成サーバー装置３１Ｃは、他の画像生成サーバー装置３１よりもメモリ不足が発生しやすく、一時的に、ＲＩＰ処理の続行ができない状態が発生しうる。したがって、画像生成サーバー装置３１Ｃが先行ジョブであるジョブ番号が６０の印刷用画像を生成している際、その他の画像生成サーバー装置３１が後続印刷ジョブであるジョブ番号が６１の印刷用画像を生成して印刷装置２２に送信することが発生しうる。

そうすると、印刷装置２２では、先行印刷ジョブに属するページ画像の生成している際に、後続印刷ジョブに属するページ画像を生成するための印刷用画像データが揃って、先行印刷ジョブと後続印刷ジョブに属するページ画像の生成順序が逆転する状態が発生する。

上述した第２実施形態に係る印刷システム２は、このような印刷ジョブ間のページ生成画像の逆転が発生しても、異なる印刷ジョブに属するページを、物理的に混在させずに紙媒体上に印刷できる印刷システムである。

なお、ＣＰＵ２２３は、上述したようなページ混在対応ポリシーに基づいて、複数の印刷ジョブを印刷する場合、各印刷ジョブの処理進行状態が確認できるように、図２４に示すような情報を操作パネルに表示できる。

図２４の例は、ジョブ番号が６０、６１の印刷ジョブ間でページ画像生成逆転が発生し、図２１および図２２に示すような受付画面にて、ユーザにより、それぞれ「排紙トレイ変更」および「第２排紙トレイ」の指定を受付けた場合の処理進行状態の例である。図２４に示すように、後続印刷ジョブであるジョブ番号が６１の印刷ジョブの「排紙トレイ」の欄は、「標準トレイ→第２排紙トレイ」となっている。なお、ジョブ番号６０、６１の印刷ジョブの「状態」はともに「印刷中」となっている。ユーザは、このような表示からページ混在が発生したことおよび印刷ジョブの対応する出力先を知ることができる。

以上のように、第２実施形態の印刷システム２は、複数の印刷ジョブ間でページ混在が発生した際に、ページ混在対応ポリシーに基づいて、ページ画像を印刷する。したがって、第２実施形態の印刷システム２によれば、異なるジョブに属するページの物理的混在が解消できる。

上記第２実施形態においては、印刷装置２２は、操作パネルによりページ混在対応ポリシーおよび出力先を受付けるための受付画面を提供している。しかし、これに限らず、ネットワーク２４を介して、クライアント端末装置２１のモニタなどにより上記受付画面を提供してもよい。

上記第２実施形態においては、印刷装置２２は、ページ混在対応ポリシーおよび出力先を、ジョブ間ページ画像生成が逆転した際に指定できるように受付画面を提供している。しかし、これに限らず、ページ混在対応ポリシーをシステムパラメータとして予め設けてもよい。

上記第１実施形態および第２実施形態においては、印刷装置２２および画像生成サーバー装置３１の動作をソフトウェアにより実行する場合について説明した。しかし、全ての処理をソフトウェアにより実現せずに、一部を専用のハードウェア回路によって実現してもよい。

以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態とは異なる種々の態様で実施することができる。

１ 印刷システム、
２ クライアントシステム、
３ 画像生成サーバーシステム、
４ インターネット、
２１ クライアント端末装置、
２２ 印刷装置、
２３、３２ ネットワーク間接続装置、
２４、３３ ネットワーク、
３１ 画像生成サーバー装置。

Claims (13)

1. 複数の描画用オブジェクトの画像データおよび印刷設定を含む印刷ジョブから、前記印刷ジョブに属する各ページにおける前記描画用オブジェクト毎の配置位置情報および前記描画用オブジェクト毎に必要な画像生成機能を解析して、解析結果情報を生成する解析部と、
   異なる画像生成機能を有し、前記描画用オブジェクトの画像データから印刷用画像データを生成可能な複数の画像生成部と、
   前記解析結果情報に基づいて、前記描画用オブジェクトの画像データおよび配置位置情報を、それぞれ必要な画像生成機能を有する前記画像生成部に振り分ける振分部と、
   複数の前記画像生成部において生成された複数の前記印刷用画像データおよび対応する配置位置情報を収集して、前記解析結果情報に基づいて、前記ページ単位に前記印刷用画像データを合成して、ページ画像を生成する合成部と、
   前記ページ画像を印刷する印刷部と、
   を有する印刷システム。
2. 前記印刷ジョブは複数あり、
   前記解析部により先に解析された先行印刷ジョブに属するページ画像を前記合成部が生成している際に、前記解析部により後に解析された後続印刷ジョブに属するページ画像を生成するための印刷用画像データが前記合成部に揃った場合、前記印刷部は、先行印刷ジョブおよび後続印刷ジョブに属するページ画像を物理的に混在させないページ混在対応ポリシーに基づいて、前記ページ画像を印刷する請求項１に記載の印刷システム。
3. 前記ページ混在対応ポリシーは、前記先行印刷ジョブに属するページ画像を全て印刷してから、前記後続印刷ジョブに属するページ画像を印刷することである請求項２に記載の印刷システム。
4. 前記印刷部は、複数の出力先を有し、
   前記ページ混在対応ポリシーは、前記印刷ジョブ別に異なる出力先に、前記ページ画像を印刷して出力することである請求項２または３に記載の印刷システム。
5. 前記ページ混在対応ポリシーの指定を受付けるための受付画面を提供する請求項２〜４のいずれか一項に記載の印刷システム。
6. 前記印刷ジョブを取得する印刷装置と、前記印刷装置と相互通信可能な画像生成サーバー装置と、を含んで構成され、
   前記印刷装置は、前記印刷部を含み、
   前記画像生成サーバー装置は、前記振分部および複数の前記画像生成部を含み、
   前記解析部および前記合成部は、前記印刷装置または前記画像生成サーバー装置のいずれか一方に含まれる請求項１〜５のいずれか一項に記載の印刷システム。
7. 前記画像生成サーバー装置は相互通信可能に複数あり、
   複数の前記画像生成部は、それぞれ異なる画像生成サーバー装置に含まれる請求項６に記載に印刷システム。
8. 複数の描画用オブジェクトの画像データおよび印刷設定を含む印刷ジョブから、前記印刷ジョブに属する各ページにおける前記描画用オブジェクト毎の配置位置情報および前記描画用オブジェクト毎に必要な画像生成機能を解析して、解析結果情報を生成する段階（ａ）と、
   前記解析結果情報に基づいて、前記描画用オブジェクトの画像データおよび配置位置情報を、異なる画像生成機能を有する複数の画像生成部のうち、それぞれ必要な画像生成機能を有する前記画像生成部に振り分ける段階（ｂ）と、
   前記画像生成部により、前記描画用オブジェクトの画像データから印刷用画像データを生成する段階（ｃ）と、
   複数の前記印刷用画像データおよび対応する配置情報を収集して、前記解析結果情報に基づいて、前記ページ単位に前記印刷用画像データを合成して、ページ画像を生成する段階（ｄ）と、
   前記ページ画像を印刷する段階（ｅ）と、
   を有する印刷方法。
9. 前記印刷ジョブは複数あり、
   前記段階（ａ）で先に解析された先行印刷ジョブに属するページ画像を生成している際に、前記段階（ａ）で後に解析された後続印刷ジョブに属するページ画像を生成するための印刷用画像データが揃った場合、
   前記段階（ｅ）において、先行印刷ジョブおよび後続印刷ジョブに属するページ画像を物理的に混在させないページ混在対応ポリシーに基づいて、前記ページ画像を印刷する請求項８に記載の印刷方法。
10. 前記ページ混在対応ポリシーは、前記先行印刷ジョブに属するページ画像を全て印刷してから、前記後続印刷ジョブに属するページ画像を印刷することである請求項９に記載の印刷方法。
11. 前記段階（ｅ）において、前記ページ画像を複数の出力先に出力可能で、
    前記ページ混在対応ポリシーは、前記印刷ジョブ別に異なる出力先に、前記ページ画像を印刷して出力することである請求項９または１０に記載の印刷方法。
12. 前記ページ混在対応ポリシーの指定を受付けるための受付画面を提供する請求項９〜１１のいずれか一項に記載の印刷方法。
13. 請求項８〜１２のいずれか一項に記載の印刷方法を、コンピュータに実行させるための印刷プログラム。