JPH10289079A - 印刷装置及び印刷方法 - Google Patents

印刷装置及び印刷方法

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JPH10289079A
JPH10289079A JP9114342A JP11434297A JPH10289079A JP H10289079 A JPH10289079 A JP H10289079A JP 9114342 A JP9114342 A JP 9114342A JP 11434297 A JP11434297 A JP 11434297A JP H10289079 A JPH10289079 A JP H10289079A
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JP
Japan
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data
printer
printing
rasterized
paper
Prior art date
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Application number
JP9114342A
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English (en)
Inventor
Minoru Isobe
稔 磯部
Yoshihiko Yoshida
善彦 吉田
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Data Corp
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Publication date
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  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 文書データ1には、画像データ3、文字
データ4、図形データ5等の異種データが混在してい
る。文書データ分離部11は、データの選別をする。ラ
スタライズデータ生成部12は、文字データ4をラスタ
ライズしてプリンタAに、画像データ3をラスタライズ
してプリンタBに送る。プリンタAで印刷した用紙10
はプリンタBに供給され、蓄えられていたプリンタB用
データを用いて重ね印刷される。 【効果】 異種データが混在した文書データを低コスト
で印刷できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像データや文字
データ、カラーや白黒データ等、それぞれ種類の異なる
データが混在した文書データを効率よく印刷する印刷装
置及び印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータやワークステー
ションで実行されるDTP(デスクトップパブリッシン
グ)ソフトウェアは、文書を表現するための文字データ
のみならず図形データや画像データを混在させた様々な
形式の文書データ作成に利用されている。こうした文書
データのうち、白黒で表現される文字や図形データのみ
から成る文書データを印刷する場合には、白黒印刷専用
機が適する。一方、文字や図形にカラー表現が取り入れ
られたり、あるいは簡単なイメージ等が含まれる場合、
その文書データはカラープリンタによって印刷しなけれ
ばならない。
【0003】そこで、業務用のみならず一般向けにも、
比較的安価なカラープリンタが広く普及してきている。
更に、白黒でも写真のようなハーフトーンを含む画像デ
ータを印刷する場合、グレースケールを忠実に表現でき
るプリンタが使用される。また、微妙な色合いを重視す
るカラー写真の印刷には、コストはかかるが、より一層
表現能力の高いカラープリンタが使用される。
【0004】ユーザは、通常、作成する文書データの内
容に応じて、適切なコストで、その要求を満たすプリン
タを選択して使用している(文献名:情報通信新語辞典
日経bp出版センター プログラミング WINDOWS Versi
n 3.1 CHARLES PETZOLD 著マイクロソフト株式会社監
修 エー ピー ラボ/長尾高弘訳 アスキー出版局,
ポストスクリプト入門 David A Holzgang著 大木敦雄
訳 パーソナルメディア)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の技術には次のような解決すべき課題があった。
一般に、ユーザは自己が所有するプリンタの印刷性能を
考慮してその内容に応じた文書データを作成する。従っ
て、高い印刷性能を持つプリンタを所有するユーザはよ
り自由な表現で文書データが作成できる。
【0006】しかしながら、高い性能を持つプリンタは
専用の用紙や品質の高いインクを使用するため、ランニ
ングコストが高くなる。従って、こうしたプリンタに簡
単な文字や図形データを印刷させると、ランニングコス
トが上昇するという問題がある。逆にランニングコスト
の安いプリンタを使用すると、文書データに含まれる画
像データ部分の品質が著しく劣化してしまうという問題
がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の点を解決
するため次の構成を採用する。 〈構成1〉それぞれ印刷性能が異なる複数台のプリンタ
と、上記各プリンタの印刷性能に基づいて設定された基
準により、印刷すべき文書データに含まれるそれぞれ種
類の異なるデータを選別して分離する文書データ分離部
と、この文書データ分離部により分離されたデータによ
り、上記各プリンタ毎に、そのプリンタが印刷するため
のラスタライズデータを生成するラスタライズデータ生
成部と、生成されたラスタライズデータを所定の順に各
プリンタに転送して、同一の用紙上に各ラスタライズデ
ータを順に重ねて印刷させる印刷制御部とを備えたこと
を特徴とする印刷装置。
【0008】〈構成2〉構成1において、ラスタライズ
データ生成部は、各プリンタが印刷するためのラスタラ
イズデータに対して、他のプリンタが印刷するためのラ
スタライズデータ部分の白抜き処理をすることを特徴と
する印刷装置。
【0009】〈構成3〉構成1において、印刷制御部
は、既にラスタライズデータの印刷を終了したプリンタ
から排出された用紙を、次にラスタライズデータの印刷
を行うプリンタにセットすることを要求する案内を表示
する用紙セット案内部を備えたことを特徴とする印刷装
置。
【0010】〈構成4〉構成1において、いずれかのプ
リンタには、直前にラスタライズデータを印刷したプリ
ンタから排出された用紙の上に重ねてラスタライズデー
タの印刷を行うために、その用紙を受け入れる重ね印刷
トレイと、そのプリンタ専用の用紙を受け入れる専用紙
印刷トレイとが設けられていることを特徴とする印刷装
置。
【0011】〈構成5〉構成1において、印刷制御部
は、用紙に最初に印刷をするプリンタ以外のプリンタの
ための全てのページのラスタライズデータを、該当する
プリンタの印刷開始まで保持することを特徴とする印刷
装置。
【0012】〈構成6〉構成1において、ラスタライズ
データ生成部は、アプリケーションプログラムを起動し
て生成した文書データから、用紙に先に印刷をするプリ
ンタのためのラスタライズデータを生成して、そのプリ
ンタがそのラスタライズデータを印刷した後、再度アプ
リケーションプログラムを起動して、上記文書データと
同一の文書データを生成し、その文書データにより、用
紙に後から印刷をするプリンタのためのラスタライズデ
ータを生成することを特徴とする印刷装置。
【0013】〈構成7〉構成1において、ラスタライズ
データ生成部は、アプリケーションプログラムを起動し
て生成した文書データを保存するとともに、その文書デ
ータから、用紙に先に印刷をするプリンタのためのラス
タライズデータを生成して、そのプリンタがそのラスタ
ライズデータを印刷した後、上記文書データを呼び出し
て、その文書データにより、用紙に後から印刷をするプ
リンタのためのラスタライズデータを生成することを特
徴とする印刷装置。
【0014】〈構成8〉それぞれ印刷性能が異なる複数
台の印字機構と、上記各印字機構の印刷性能に基づいて
設定された基準により、印刷すべき文書データに含まれ
るそれぞれ種類の異なるデータを選別して分離する文書
データ分離部と、この文書データ分離部により分離され
たデータにより、上記各印字機構毎に、その印字機構が
印刷するためのラスタライズデータを生成するラスタラ
イズデータ生成部と、生成されたラスタライズデータを
所定の順に各印字機構に転送して、同一の用紙上に各ラ
スタライズデータを順に重ねて印刷させる印刷制御部と
を備えたことを特徴とする印刷装置。
【0015】〈構成9〉それぞれ印刷性能が異なる複数
台のプリンタに対して、各プリンタの印刷性能に基づい
て設定された基準により、印刷すべき文書データに含ま
れるそれぞれ種類の異なるデータを選別して分離し、分
離されたデータにより、上記各プリンタ毎に、そのプリ
ンタが印刷するためのラスタライズデータを生成して、
生成されたラスタライズデータを所定の順に各プリンタ
に転送して、同一の用紙上に各ラスタライズデータを順
に重ねて印刷させることを特徴とする印刷方法。
【0016】〈構成10〉構成9において、各プリンタ
が印刷するためのラスタライズデータに対して、他のプ
リンタが印刷するためのラスタライズデータ部分の白抜
き処理をすることを特徴とする印刷方法。
【0017】〈構成11〉構成9において、既にラスタ
ライズデータの印刷を終了したプリンタから排出された
用紙を、次にラスタライズデータの印刷を行うプリンタ
にセットすることを要求する案内を表示することを特徴
とする印刷方法。
【0018】〈構成12〉構成9において、用紙に最初
に印刷をするプリンタ以外のプリンタのための全てのペ
ージのラスタライズデータを、該当するプリンタの印刷
開始まで保持することを特徴とする印刷方法。
【0019】〈構成13〉構成9において、アプリケー
ションプログラムを起動して生成した文書データから、
用紙に先に印刷をするプリンタのためのラスタライズデ
ータを生成して、そのプリンタがそのラスタライズデー
タを印刷した後、再度アプリケーションプログラムを起
動して、上記文書データと同一の文書データを生成し、
用紙に後から印刷をするプリンタのためのラスタライズ
データを生成することを特徴とする印刷方法。
【0020】〈構成14〉構成9において、アプリケー
ションプログラムを起動して生成した文書データを保存
するとともに、その文書データから、用紙に先に印刷を
するプリンタのためのラスタライズデータを生成して、
そのプリンタがそのラスタライズデータを印刷した後、
上記文書データを呼び出して、用紙に後から印刷をする
プリンタのためのラスタライズデータを生成することを
特徴とする印刷方法。
【0021】〈構成15〉構成9において、文書データ
が、画素毎に、明度、色相、彩度に対応する画素値を表
すデータを含む場合に、カラーを表現できるプリンタを
含まず、複数のプリンタのうちの一台が白黒2値を表現
できる印刷性能のプリンタであるときは、各データの画
素値が白又は黒の近傍の値のもののみを白黒2値を表現
できる印刷性能のプリンタ用に選定し、残りのデータを
他のプリンタ用とすることを特徴とする印刷方法。
【0022】〈構成16〉構成9において、文書データ
が、画素毎に、明度、色相、彩度に対応する画素値を表
すデータを含む場合に、カラーを印刷できるプリンタを
含み、複数のプリンタのうちの一台が白黒2値を表現で
きる印刷性能のプリンタであるときは、各データの画素
値が白又は黒の近傍の値であって、かつ、彩度がゼロの
近傍のもののみを白黒2値を表現できる印刷性能のプリ
ンタ用に選定し、残りのデータを他のプリンタ用とする
ことを特徴とする印刷方法。
【0023】〈構成17〉構成9において、文書データ
が、画素毎に、明度、色相、彩度に対応する画素値を表
すデータを含む場合に、カラーを印刷できるプリンタを
含み、複数のプリンタのうちの一台が白黒グレースケー
ルを表現できる印刷性能のプリンタであるときは、各デ
ータの画素値の彩度がゼロの近傍のもののみを白黒2グ
レースケールを表現できる印刷性能のプリンタ用に選定
し、残りのデータを他のプリンタ用とすることを特徴と
する印刷方法。
【0024】〈構成18〉構成9において、文書データ
が、画素毎に、明度、色相、彩度に対応する画素値を表
すデータを含む場合に、フルカラーを印刷できるプリン
タを含み、複数のプリンタのうちの一台がカラー限定色
を表現できる印刷性能のプリンタであるときは、各デー
タの画素値の組み合わせから、カラー限定色を表現でき
る印刷性能のプリンタで表現できる色を選別して、その
プリンタ用とし、残りのデータを他のプリンタ用とする
ことを特徴とする印刷方法。
【0025】〈構成19〉それぞれ印刷性能が異なる複
数台のプリンタに対して、各プリンタの印刷性能に基づ
いて設定された基準により、印刷すべき文書データに含
まれるそれぞれ種類の異なるデータを選別して分離し、
分離されたデータにより、上記各プリンタ毎に、そのプ
リンタが印刷するためのラスタライズデータを生成し
て、生成されたラスタライズデータを所定の順に各プリ
ンタに転送して、同一の用紙上に各ラスタライズデータ
を順に重ねて印刷させるように制御するプログラムを記
録した記録媒体。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
例を用いて説明する。 〈具体例〉図1は、本発明による印刷装置の具体例ブロ
ック図である。本発明においては、図に示すように、プ
リンタで印刷しようとする文書データ1に画像データ
3、文字データ4、図形データ5のような異種データが
混在する場合に、複数台の印刷性能が異なるプリンタを
使用する。この図の説明をする前に、まず本発明の印刷
装置の概略構成を説明する。
【0027】図2には、本発明の印刷装置の具体例概略
図を示す。図に示す文書データ1は、パーソナルコンピ
ュータ2等を用いて作成される。この文書データ1はD
TP等によって生成され、例えば、画像データ3や文字
データ4、図形データ5等を任意の組み合せで混在させ
たものとする。ここで、パーソナルコンピュータ2に設
けた図1に説明するようなシステムによって各データを
選別して分離する。即ち、画像データ3はプリンタAに
送り込まれ、プリンタAは用紙10に対しその画像デー
タ3を印刷する。一方、残りの図形データ5と文字デー
タ4は、その後プリンタBに送られる。プリンタBはプ
リンタAが印刷した用紙10の供給を受けて、その用紙
10に図形データ5や文字データ4を重ね印刷する。
【0028】プリンタAは、例えば多値のカラー画像を
鮮明に印刷することのできる印刷性能を持つ。また、プ
リンタBは、白黒二値画像を印刷する性能の簡易な構成
のものとする。これにより、文書データ1の画像データ
部分はプリンタAによって高画質に印刷され、その他の
文字データ4や図形データ5は、プリンタBによって低
コストで印刷される。
【0029】こうした動作を実現するために、本発明の
印刷装置は図1に示すような構成とされる。図1におい
て、文書データ1を処理してプリンタAやプリンタBに
印刷用のデータを供給するために、文書データ分離部1
1、ラスタライズデータ生成部12、データの種類選別
基準設定部13及び印刷制御部14や用紙セット案内部
15等が設けられる。これらは図2に示したパーソナル
コンピュータ2の中に制御用のプログラムとして記録さ
れる。文書データ分離部11は、後で説明するようなデ
ータの種類選別基準に従って、文書データ1から、プリ
ンタAに印刷させるべきデータとプリンタBに印刷させ
るべきデータを選別する。そして、これらを別々にラス
タライズデータ生成部12に供給する機能を持つ。ま
た、ラスタライズデータ生成部12は、文書データ分離
部11から受け入れたデータをラスタライズしてプリン
タA用のデータを生成し、プリンタAに供給するととも
にプリンタB用のデータを図示しないメモリに蓄積す
る。
【0030】なお、データの種類選別基準は、データの
種類選別基準設定部13に予め記憶される。印刷制御部
14は、ラスタライズデータ生成部12が生成したプリ
ンタA用データをプリンタAに転送するとともに、プリ
ンタAによる印刷が終了すると、その用紙10をプリン
タBにセットするよう操作者に通知する。用紙セット案
内部15は、こうした案内を表示するための部分で、図
2に示したパーソナルコンピュータ2のディスプレイ等
に該当する。プリンタBに用紙10がセットされると、
既にメモリに記憶されたプリンタB用データを印刷制御
部14がプリンタBに転送する。これによって、プリン
タBは用紙10の上にプリンタB用データを印刷する。
【0031】図3には、本発明の印刷装置の具体的な動
作説明図を示す。上記の例によれば、この図に示すよう
に、プリンタA用のラスタライズデータ21とプリンタ
B用のラスタライズデータ22とが生成される。実際の
印刷結果は図の上の方に示した用紙10の部分に示す通
りのものである。即ち、この用紙10には、左上と右下
部分に画像データ3が印刷され、中央部分に直線及び楕
円を描く図形データ5が印刷されている。また、右下部
分の画像データ3の中には文字データ4が印刷されてい
る。
【0032】こうした文書データを印刷する場合には、
この具体例では、画像データ3と文字データ4、図形デ
ータ5とをそれぞれ分離してプリンタAとプリンタBと
に別々に供給する。プリンタA用のラスタライズデータ
21は画像データ3のみを使用したものである。更に、
この具体例では、文字データ4を印刷する部分に対し白
抜き処理を行っている。
【0033】即ち、プリンタA用のラスタライズデータ
21の右下部分には、画像データ3に白抜き部分8が形
成されている。これは後からこの部分に文字データ4を
印刷する場合に色を忠実に表現するための処理である。
プリンタB用のラスタライズデータ22は、文字データ
4と図形データ5によって生成される。
【0034】この具体例では、例えばプリンタBが白黒
二値のデータを印刷できる印刷性能を持つものとした。
従って、この図に示すように、黒のラインのみで表現さ
れる文字データ4や図形データ5をプリンタBによって
印刷させることにしている。プリンタA用のラスタライ
ズデータ21をプリンタAによって印刷させ、この上に
プリンタBを用いてプリンタB用のラスタライズデータ
22を重ね印刷することによって用紙10に示したよう
な文書データが印刷される。
【0035】図4には、データの種類説明図を示す。上
記のように、プリンタAとプリンタBに供給すべきデー
タの分離をするためには、例えばこの図に示すような情
報が利用される。図4(a)には文字データ、(b)に
は図形データ、(c)には画像データの内容を示した。
【0036】文字データ4は、文字コード、色情報、文
字の大きさ、字体、その他の属性情報等から構成され
る。また、図形データ5は、ベクトルデータ、色情報、
線の太さ、塗りつぶし情報、その他の属性情報から構成
される。画像データ3は、例えばシアン(C)、マゼン
タ(M)、イエロー(Y)、黒(K)等の色毎に、それ
ぞれ画素単位で所定の画素値を保持するとともに、その
画像データ全体の属性情報を保有する。
【0037】この図に示すように、文書データに含まれ
る文字データや図形データ、画像データは、それぞれ固
有の形式を持つことから、その属性情報等を参照するこ
とによって、容易にこれらを分離できる。図1に示した
文書データ分離部11は、こうしたデータ構造に基づい
てデータの分離を行うことができる。なお、あとから説
明する具体例では、(c)に示すような形式のデータの
みが入力した場合に、その画素値から種類の異なるデー
タを分離している。従って、データの分離方法は、これ
以外に様々な方法が考えられる。
【0038】図5には、データ処理のためのプログラム
説明図を示す。既に説明したように、図1に示す文書デ
ータ分離部11、ラスタライズデータ生成部12、印刷
制御部14等は、コンピュータ中に記録されたプログラ
ムによって実現される。具体的には、この図5に示すよ
うなプログラム構成となる。
【0039】コンピュータは一般にオペレーティングシ
ステム、即ち図に示すシステムプログラム31によって
制御される。文書データは、アプリケーションプログラ
ム32によって作成される。図1に示した文書データ分
離部11の役割を行うのは、図5に示す文書データ制御
プログラム33の部分である。ここにアプリケーション
プログラム32が作成した文書データが読み込まれ、選
別されたデータがプリンタA制御プログラム35やプリ
ンタB制御プログラム36に送り込まれる構成となって
いる。
【0040】プリンタA制御プログラム35やプリンタ
B制御プログラム36は、図1に示した印刷制御部14
として動作する。また、操作者に印刷の要求を入力させ
たり、あるいは用紙のセット案内等を行うために、GU
I(グラフィカルユーザインタフェース)制御部34が
動作する。これらのプログラムによって生成されたラス
タライズデータは、メモリ30に格納される。メモリ3
0の中にはプリンタA用ラスタライズエリア38とプリ
ンタB用ラスタライズエリア39とが設けられている。
【0041】プリンタA制御プログラムが生成したプリ
ンタA用データは、プリンタA用ラスタライズエリア3
8に保持されて、プリンタA制御プログラム35やシス
テムプログラム31の制御によってプリンタAに転送さ
れる。また、プリンタB用ラスタライズエリア39に保
持されたプリンタB用データは、プリンタB制御プログ
ラム36やシステムプログラム31の制御によってプリ
ンタBに転送される。以上のようなプログラム構成によ
って、図1に示す装置が動作する。
【0042】図6には、用紙セット案内部15に表示す
るべき案内画面の説明図を図示した。図6(a)は、印
刷開始時に操作者に表示するメニューである。ここに
は、「印刷するプリンタを選択して下さい。」といった
メッセージとともに、4種類のコマンドボタンが表示さ
れている。ボタン41は、本発明による2種のプリンタ
で印刷を要求する場合にクリックするボタンである。ボ
タン42は、プリンタAのみを用いて印刷を希望する場
合にクリックするボタンである。ボタン43は、プリン
タBのみを用いて印刷を希望する場合にクリックするボ
タンである。ボタン44はキャンセルボタンである。
【0043】図6の(b)には、用紙セット時に表示す
るメニューを図示した。図2を用いて説明したように、
プリンタAによって用紙10に画像データ3を印刷した
後、操作者に対しその用紙をプリンタBにセットするよ
う要求しなければならない。そこで、図6(b)に示す
ように、「プリンタAで印刷された用紙をプリンタBに
セットして下さい。」といったメッセージを示す。ボタ
ン45は操作者がこれを了解したときクリックするボタ
ンで、ボタン46はキャンセルする際にクリックするボ
タンである。なお、こうした案内は、例えば図2に示す
プリンタAが排出する用紙10をプリンタBに自動的に
セットする機構が設けられていれば省略できる。
【0044】図7に、ページ情報テーブルの機能説明図
を示す。上記のように、2台のプリンタを用いて重ね印
刷を行う場合に、文書データ中に、例えば一方のプリン
タによるデータが含まれていないこともある。ここで
は、例えば8枚の用紙のうち3枚はプリンタAで印刷す
るべき図形データが含まれていないときの例を説明す
る。
【0045】こうした場合には、プリンタBで誤りなく
該当する用紙に印刷をする制御をしなければならない。
そこで、この例ではプリンタBに2種類のトレイを用意
した。一方はプリンタAによる印刷済み用紙10を受け
入れて重ね印刷をする重ね印刷トレイ51とし、もう一
方はプリンタBのみで印刷を行う場合の専用紙10Xを
収容する専用紙印刷トレイ52とする。
【0046】例えば、図1に示したプリンタAがフルカ
ラーを印刷する印刷性能を持ち、プリンタBが白黒二値
の画像を印刷する印刷性能を持つとする。この場合に、
フルカラー印刷を鮮明に行うためには高価な特殊紙を使
用することが好ましい。従って、プリンタAによる印刷
済み用紙10は高価な特殊紙となり、印刷コストが高く
なる。しかしながら、プリンタBでのみ印刷する文字デ
ータや図形データ等は安価な普通紙を利用できる。図7
に示した専用紙10Xは、こうしたプリンタB専用の普
通紙を示している。このように用紙を使い分けることに
よって、印刷コストを低減することを実現している。
【0047】ここで、プリンタBには、合計8枚の用紙
を印刷するための印刷データが順に供給される。このと
き、重ね印刷トレイ51にセットされた用紙10と、専
用紙印刷トレイ52にセットされた専用紙10Xを選別
しながら印刷する必要がある。この制御を行うために、
図に示すページ情報テーブル50を用意する。このペー
ジ情報テーブル50には、プリンタAで印刷しないペー
ジが表示される。
【0048】この図に示すページ情報テーブル50に
は、上から順番に2,5,7,0という数値が表示され
ている。このページ情報テーブル50は、図5に示すメ
モリ30の所定の領域に格納されたデータとする。数値
2,5,7は、2ページ目と5ページ目と7ページ目に
ついて、プリンタAでは印刷を行わなかったということ
を示している。最後の“0”は、このテーブルの終了の
印である。こうしたページ情報テーブル50を参照しな
がら、プリンタB用データを振り分けてプリンタBに対
する用紙の選択を制御する。この制御は図1に示した印
刷制御部14が行う。これによって、画像データ、文字
データ、図形データが混在する文書データの様々な形態
について適切に対応することができる。
【0049】なお、以上の例は、プリンタBが、2つの
トレイに投入された用紙を印刷制御部14の制御によっ
て自動的に選別して印刷をした。しかしながら、トレイ
が1個しかなかったり、トレイは2個あっても自動的に
選別ができないプリンタもある。この場合は、印刷制御
部14が図6(b)に示した案内画面を利用して、操作
者に1枚ずつ用紙をセットする手順を示す。この場合に
も、ページ情報テーブル50を参照して制御がされるこ
とはいうまでもない。
【0050】次に、本発明の印刷装置の更に具体的な動
作をフローチャートを用いて説明する。図8及び図9
は、本発明の装置の動作フローチャートである。このフ
ローチャートは、図1や図2に示したようなプリンタA
とプリンタBの2台のプリンタを用いたときの具体的な
動作を表す。
【0051】まず、図8ステップS1において、ポップ
アップメニューM1を表示する。これは、図6(a)に
示した通りの内容のものである。即ち、操作者に対し2
台のプリンタを用いた印刷処理を実行するかどうかを問
い合わせている。2台のプリンタを用いた処理でなけれ
ばステップS2から別処理に移る。一方、2台のプリン
タを用いた印刷を要求する場合には、本発明の装置によ
る動作に進む。即ち、ステップS3において、まず図5
を用いて説明したメモリ30を初期化しておく。ここに
新たにラスタライズしたデータを格納するためである。
【0052】次に、ステップS4において、プリンタA
用データ無しフラグのセットを行う。このフラグは、図
7を用いて説明したページ情報テーブル50を生成する
ために、プログラム上(ステップS6)で参照するパラ
メータである。次のステップS5では、プリンタA用と
プリンタB用の各1ページ分のラスタライズエリアをメ
モリ上に確保する。
【0053】次に、ステップS6において、文書データ
の読込みが行われる。そして、ステップS7で、データ
の種類を選別する。この種類選別基準は、これまでの具
体例に示した通りである。文字データと図形データはプ
リンタBに印刷させ、画像データはプリンタAに印刷さ
せるものとする。ステップS7でプリンタA用のデータ
が有ると判断した場合にはステップS8に進み、プリン
タA用のデータが有りというフラグをセットする。この
フラグによって、このページはプリンタA用のデータが
有るという表示がされる。
【0054】次に、ステップS9で、プリンタA用のデ
ータをラスタライズ処理する。その結果は、ステップS
10において、図5に示したようなプリンタA用ラスタ
ライズエリア38に保存される。次に、プリンタB用の
データを用いてプリンタB用ラスタライズデータエリア
の白抜きが行われる(ステップS11)。これは、図3
を用いて説明したように、画像データ3から文字データ
4に該当する部分を抜いて、白抜き部分8を形成する処
理である。この処理は、プリンタA用のデータ上に、プ
リンタB用のデータを白色に設定し上書きすることによ
って実現する。なお、例えばプリンタB用データが白黒
二値データであって、画像データ上に上書きすれば無条
件に画像データを覆って、鮮明に印刷することができる
ならば、こうした白抜き処理は省略することができる。
【0055】次のステップS12において、1ページ分
の処理が終了したかどうかを判断する。終了していなけ
れば、更にステップS6に戻り、文書データ中の他のデ
ータ処理を実行する。なお、プリンタA用のデータでな
い場合には、プリンタB用のデータであるからステップ
S13に進み、そのラスタライズ処理を実行する。そし
て、図5を用いて説明したメモリ30のプリンタB用ラ
スタライズエリア39にこのデータを保存する(ステッ
プS14)。更に、ステップS11と同様にして、プリ
ンタB用のデータについて、プリンタA用のデータを用
いた白抜き処理を行う(ステップS15)。こうして1
ページ分の処理が終了すると、ステップS12から図9
に示すステップS16へ進む。
【0056】図9では、ステップS16において、プリ
ンタA用のデータがあるかどうかを判断する。プリンタ
A用のラスタライズデータが生成されている場合にはス
テップS17に進み、このデータを図5に示したプリン
タA制御プログラム35へ送る。これによって、プリン
タA制御プログラム35は、図5に示したシステムプロ
グラム31を介してプリンタAにそのデータを転送し、
印刷を実行させる。一方、プリンタAのデータがない場
合には、ステップS16からステップS18に進み、ペ
ージ情報テーブル50を更新する。即ち、例えば現在処
理中のページが第2ページである場合に、プリンタA用
のデータがないと判断されると、ステップS18におい
て、図7に示すようなページ情報テーブル50が更新さ
れる。即ち、図7に示すページ情報テーブル50の該当
する部分に“2”という数字が書き込まれる。
【0057】次に、図9のステップS19において、図
5に示したプリンタA用ラスタライズエリア38をクリ
アする。即ち、プリンタAについては、データの印刷を
終了したため、その部分のメモリをクリアし、次のペー
ジの処理に進む。なお、プリンタB用ラスタライズエリ
ア39はそのまま保持される。プリンタAに対する全て
のページの印刷が完了した後にプリンタB用データをプ
リンタBに転送するためである。ステップS20では、
全てのページの印刷が終了したかどうかを判断する。プ
リンタAのための全てのページの印刷が終了していなけ
れば図8のステップS4に戻り、別のページについての
処理へ進む。
【0058】一方、プリンタAについての全てのページ
の印刷が終了すると、今度は図6(b)に示したポップ
アップメニューM2を表示する。即ち、ここでプリンタ
Aで印刷済みの用紙をプリンタBにセットするよう操作
者に要求する。ステップS22において、操作者がOK
という意味のボタン45をクリックすると、ステップS
23以降に進む。キャンセルという意味のボタンをクリ
ックした場合には、キャンセル処理へ進む。
【0059】ステップS23では、給紙トレイの指示が
行われる。図7に示したように、重ね印刷トレイ51と
専用紙印刷トレイ52とが設けられていた場合に、ペー
ジ情報テーブル50を参照しながら今度プリンタBで印
刷する用紙はいずれの用紙かを判断し、その指示を行
う。自動的にいずれか一方のトレイから用紙を給紙する
構造のものであれば、この指示に従って、用紙がプリン
タBの印刷部分に送り込まれる。操作者に用紙の投入を
要求して印刷を実行するような場合には、その旨をディ
スプレイに表示する。
【0060】次のステップS24では、プリンタB用の
データを図5に示したプリンタB用ラスタライズエリア
39から順番に読み出して、プリンタB制御プログラム
36に渡す。プリンタB制御プログラム36は、図5に
示したシステムプログラム31を介してプリンタBに対
しそのデータを転送する。こうしてそのページの印刷が
行われる。
【0061】次の図9ステップS25で、1ページ分の
プリンタB用ラスタライズエリアをクリアする。ステッ
プS26では、プリンタBについての印刷が全て終了し
たかどうかを判断する。終了していなければステップS
23に戻り、ステップS23,S24,S25,S26
の処理を繰り返す。全ての印刷が終了すると、装置の動
作を停止する。
【0062】以上のようにして、最初に印刷をするプリ
ンタについては1ページ分ずつラスタライズデータをメ
モリに格納し、印刷を実行し、次に印刷を行うプリンタ
については、全てのページのラスタライズデータを一旦
メモリに記憶しておく。こうして次のプリンタBの印刷
開始時にこれらのデータを供給すれば、重ね印刷が可能
になる。
【0063】なお、このようにメモリにプリンタB用の
ラスタライズデータを保持しておくのは、アプリケーシ
ョンプログラムが文書データを生成し、図5に示す文書
データ制御プログラム33に渡すと、プリンタAによる
印刷終了後はその文書データが消えてしまうためであ
る。こうしたメモリ資源を節約するには以下のような方
法がある。
【0064】図10に、ラスタライズ処理の変形例(そ
の1)を示す。この図に示すように、まずステップS1
で、アプリケーションソフトが起動されると、ステップ
S2で、文書データが出力される。この文書データを用
いてステップS3でプリンタA用のデータが生成され、
ステップS4でプリンタAの印刷が行われるが、その
後、再びアプリケーションソフトを起動させる(ステッ
プS5)。そして、同一の文書データを出力させ(ステ
ップS6)、その文書データを用いてプリンタB用のデ
ータを生成する(ステップS7)。こうしてプリンタB
による印刷を行えば(ステップS8)、プリンタB用の
ラスタライズエリアを大きく確保しておく必要がなくな
る。
【0065】図11には、更に別のラスタライズ処理の
変形例(その2)を示す。ここでは、アプリケーション
ソフトが生成した文書データをメモリに保持しておく。
データの内容によっては、プリンタB用ラスタライズエ
リア39を全てのページ分だけ確保しておくよりも、文
書データ全体を保持しておく方がメモリの節約になる場
合がある。この例は、こうした場合の処理である。ま
ず、ステップS1において、アプリケーションソフトが
起動されると、ステップS2で文書データが出力され
る。この文書データは、一旦図5に示すメモリ30に保
存される(ステップS3)。そして、ステップS4でプ
リンタA用のデータが生成され、ステップS5でプリン
タAの印刷が行われる。ステップS6では、メモリに格
納した文書データを呼び出して、ステップS7でプリン
タB用のデータが生成される。このデータにより、ステ
ップS8で、プリンタBによる印刷が実行される。
【0066】図10に示した例は、アプリケーションソ
フトを2回起動することによってデータを格納しておく
エリアを十分に少なくしている。また、図11では、文
書データ自身のデータ量は少ないものとして、文書デー
タを保存しておき、これを2回使用する形態をとってい
る。上記いずれの処理方法を採用するかは、それぞれ使
用するパーソナルコンピュータ等の性能やメモリの量に
応じて選択すればよい。
【0067】図12には、本発明の装置の変形例説明図
を示す。上記の具体例では、プリンタをA,Bの2台使
用した。しかしながら、例えばフルカラーを印刷できる
高い印刷性能のプリンタAと、白黒であってグレースケ
ールを印刷することのできるプリンタBと、白黒二値の
印刷のみをすることができるプリンタCがあるような場
合に、これらにそれぞれ画像データ、図形データ、文字
データを別々に印刷させるといった方法も可能である。
【0068】(a)には、こうした3台のプリンタを利
用した例を示した。このプリンタの数は任意に選定して
差し支えない。また、(b)には、複数ヘッドの例を示
した。即ち、上記の例ではそれぞれ別々の印刷性能の異
なるプリンタに対しデータを選別して供給する例を示し
たが、1台のプリンタ中に印刷性能の異なるヘッドや印
刷部が収納されたものも考えられる。こうした場合に
は、上記と同様の重ね印刷が可能である。即ち、この図
に示すように、画像データを印刷する印刷部61と、文
字データを印刷する印刷部62とが存在する場合に、用
紙10を印刷部61を通過させた後に印刷部62に送り
込むようにする。これによって、上記と同様の重ね印刷
が可能となる。印刷部61と印刷部62のインクの質や
印刷コストに差があるようであれば、上記と同様の効果
が期待できる。このように本発明は各種の利用形態が可
能である。
【0069】〈プリンタの組み合せ〉本発明は、2台の
それぞれ印刷性能の異なるプリンタを組み合わせて使用
する場合に最も実用性が高い。そのプリンタの組み合せ
としては次のような例が考えられる。また、プリンタの
組み合せに従って、それぞれ選別すべきデータの種類が
異なってくる。
【0070】図13には、データの種類選別方法説明図
を示す。この表には、プリンタの組み合せによってどの
ようなデータをどのように選別するかを例示した。プリ
ンタの組み合せとしては、例えば図に示すように、6種
類を設定することができる。1番目から3番目の組み合
せでは、プリンタBとして白黒二値を表現することので
きる印刷性能のプリンタを採用している。また、4番目
と5番目の組み合せでは白黒のみの印刷であるが、グレ
ースケール即ちハーフトーンを印刷することができる印
刷性能のプリンタをプリンタBとして採用した。6番目
の組み合せでは、カラー印刷が可能であるが、その印刷
可能な範囲が限定されたものをプリンタBとして採用し
た。
【0071】こうしたプリンタBと組み合わせるプリン
タAとして、白黒グレースケールが印刷できるもの、カ
ラーの限定色が印刷できるもの、及びフルカラーの印刷
が可能なものをそれぞれ用意している。1番目の組み合
せでは、プリンタBによって白黒二値のデータを印刷
し、プリンタAによって白黒のグレースケールを印刷す
る。この場合、2つのプリンタは、いずれも白黒のみで
カラー表現をすることができない。従って、処理すべき
データの明度にのみ着目してその選別を行う。
【0072】図の表の下側に、データの内容を示す略図
を示した。この略図に示すように、入力データは全て明
度M、色相C、彩度Sを表現するための画素値を持つも
のとする。この画素値は、それぞれ8ビット即ち“0”
〜“255”まで段階で表示されているものとする。こ
のとき、表の1番目の組み合せではプリンタB用のデー
タとして、明度Mが“0”付近のものと“255”付近
のもののみを選別する。それ以外のデータはプリンタA
用のデータとする。具体的には、明度Mが“0”〜“1
0”あるいは“230”〜“255”の範囲にあればプ
リンタB用のデータと判断する。これによって、グレー
スケールはプリンタAによって表現され、白あるいは黒
の近傍の二値データはプリンタBによって印刷できる。
【0073】2番目の組み合せでは、プリンタBは白黒
二値表現ができるものとし、プリンタAはカラーの限定
色が表現できるものとしている。この場合は、明度Mと
彩度Sに着目する。明度Mの判断基準は1番目の組み合
せと同一でよい。また、彩度Sが“0”に近いもの例え
ば“0”〜“10”の範囲であれば、プリンタB用のデ
ータとして選別する。これによって、無彩色の軸上であ
って、黒あるいは白に近い部分がプリンタB用のデータ
とされ、残りのデータがプリンタA用のデータとして印
刷される。
【0074】3番目の組み合せは、プリンタBは同じく
白黒二値を表現するもので、プリンタA用はフルカラー
を印刷できるプリンタとした。この場合のデータ選別基
準は、2番目の組み合せと全く同様である。3番目の組
み合せの場合は、2番目の組み合せに比べて画像データ
やグレースケールの表現がより豊かに高品質になる。
【0075】4番目の組み合せは、プリンタBが白黒の
グレースケールを印刷できるもの、プリンタAがカラー
の限定色を印刷できるものとしている。この場合、プリ
ンタBは無彩色軸上の全てのデータを印刷できる。従っ
て、彩度Sが“0”に近いもの、例えば“0”〜“1
0”の範囲のものをプリンタB用データとして印刷す
る。その他のデータはプリンタA用のデータとして印刷
する。これによって、プリンタBが印刷可能なデータを
プリンタBによって印刷させ低コスト化を図ることがで
きる。
【0076】5番目の組み合せは、プリンタBが白黒の
グレースケールを印刷できるものとし、プリンタAはフ
ルカラーを印刷できるものとした。この組み合せにおけ
るデータの選別は、4番目の組み合せの場合と全く同様
である。5番目の組み合せの方がカラー画像がより高品
質に印刷できる。
【0077】6番目の組み合せは、プリンタBがカラー
の限定色を印刷できるもので、プリンタAがフルカラー
を印刷できるものとした。カラーの限定色を印刷できる
プリンタは、例えばフルカラー表現で、明度0,64,
128,256、彩度0,64,128,256、色相
0,64,128,256の組み合せの表現のみができ
るものが挙げられる。こうしたプリンタの場合には、こ
のプリンタによって表現できる明度M、彩度S、色相C
の組み合せのデータのみをプリンタB用データとして選
別する。それ以外のデータはプリンタA用のデータとし
て印刷する。
【0078】以上のように、文書データがそれぞれカラ
ーの多値で表現されたデータであっても、上記のような
選別基準を設けることによって、印刷性能の異なる2台
のプリンタにデータを振り分けることができる。図4を
用いて説明したデータの形式に着目して、選別する方法
と組み合わせることによって様々なデータの選別が可能
となる。なお、上記の具体例では、プリンタAを先に動
作させ、プリンタBをあとから動作させるようにした
が、どちらから先に印刷をするようにしてもかまわな
い。ただし、白黒2値の文字データを上から重ね書きす
る方が文字や図形データが明瞭に印刷でき、特に、白抜
きを省略することも可能になる。
【0079】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、印刷すべ
き文書データにそれぞれ所定の基準に基づいて選別でき
るような異種データが混在している場合に、そのデータ
を分離し、別々のプリンタによって重ね印刷させると、
高品質で低ランニングコストの印刷が可能となる。即
ち、高画質を要求される画像データは、フルカラープリ
ンタによって印刷し、その他の文字データ等は白黒二値
のプリンタを用いて重ね印刷を行う。これによって、必
要な部分に高品質のインクを使用し、その他の部分には
安価な印刷を行い、全体として印刷コストが低減でき
る。また、高画質カラー印刷を行うべき場合には特殊紙
を使用し、そうした品質が要求されない場合には、普通
紙を使用する印刷を選択することによって、用紙につい
てもランニングコスト低減が可能となる。
【0080】また、全ての入力データが、各画素につい
てフルカラーを表現するような多値表現の文書データで
あっても、所定の選別基準によってデータを選別すれ
ば、各プリンタの印刷性能に合わせた印刷が可能とな
る。従って、でき上がった印刷に対し、低コストにも関
わらず、高画質、高品質を要求することが可能になる。
以上のような装置の制御動作は、コンピュータのプログ
ラムにより実現することができる。従って、そのプログ
ラムをフロッピーディスクやCD−ROMその他の記録
媒体に記録してから、該当するコンピュータにインスト
ールしあるいはネットワークを経由してダウンロードす
れば、本発明が実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による印刷装置の具体例ブロック図であ
る。
【図2】本発明の印刷装置の具体例概略図である。
【図3】本発明の印刷装置の動作説明図である。
【図4】データの種類説明図である。
【図5】データ処理のためのプログラム説明図である。
【図6】案内画面の説明図である。
【図7】ページ情報テーブルの機能説明図である。
【図8】本発明の装置の動作フローチャート(その1)
である。
【図9】本発明の装置の動作フローチャート(その2)
である。
【図10】ラスタライズ処理の変形例(その1)であ
る。
【図11】ラスタライズ処理の変形例(その2)であ
る。
【図12】本発明の装置の変形例説明図である。
【図13】データの種類選別方法説明図である。
【符号の説明】
1 文書データ 10 用紙 11 文書データ分離部 12 ラスタライズデータ生成部 13 データの種類選別基準設定部 14 印刷制御部 15 用紙セット案内部

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ印刷性能が異なる複数台のプリ
    ンタと、 前記各プリンタの印刷性能に基づいて設定された基準に
    より、印刷すべき文書データに含まれるそれぞれ種類の
    異なるデータを選別して分離する文書データ分離部と、 この文書データ分離部により分離されたデータにより、
    前記各プリンタ毎に、そのプリンタが印刷するためのラ
    スタライズデータを生成するラスタライズデータ生成部
    と、 生成されたラスタライズデータを所定の順に各プリンタ
    に転送して、同一の用紙上に各ラスタライズデータを順
    に重ねて印刷させる印刷制御部とを備えたことを特徴と
    する印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 ラスタライズデータ生成部は、 各プリンタが印刷するためのラスタライズデータに対し
    て、他のプリンタが印刷するためのラスタライズデータ
    部分の白抜き処理をすることを特徴とする印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 印刷制御部は、既にラスタライズデータの印刷を終了し
    たプリンタから排出された用紙を、次にラスタライズデ
    ータの印刷を行うプリンタにセットすることを要求する
    案内を表示する用紙セット案内部を備えたことを特徴と
    する印刷装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 いずれかのプリンタには、直前にラスタライズデータを
    印刷したプリンタから排出された用紙の上に重ねてラス
    タライズデータの印刷を行うために、その用紙を受け入
    れる重ね印刷トレイと、そのプリンタ専用の用紙を受け
    入れる専用紙印刷トレイとが設けられていることを特徴
    とする印刷装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 印刷制御部は、 用紙に最初に印刷をするプリンタ以外のプリンタのため
    の全てのページのラスタライズデータを、該当するプリ
    ンタの印刷開始まで保持することを特徴とする印刷装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 ラスタライズデータ生成部は、 アプリケーションプログラムを起動して生成した文書デ
    ータから、用紙に先に印刷をするプリンタのためのラス
    タライズデータを生成して、 そのプリンタがそのラスタライズデータを印刷した後、
    再度アプリケーションプログラムを起動して、前記文書
    データと同一の文書データを生成し、 その文書データにより、用紙に後から印刷をするプリン
    タのためのラスタライズデータを生成することを特徴と
    する印刷装置。
  7. 【請求項7】 請求項1において、 ラスタライズデータ生成部は、 アプリケーションプログラムを起動して生成した文書デ
    ータを保存するとともに、その文書データから、用紙に
    先に印刷をするプリンタのためのラスタライズデータを
    生成して、 そのプリンタがそのラスタライズデータを印刷した後、
    前記文書データを呼び出して、その文書データにより、
    用紙に後から印刷をするプリンタのためのラスタライズ
    データを生成することを特徴とする印刷装置。
  8. 【請求項8】 それぞれ印刷性能が異なる複数台の印字
    機構と、 前記各印字機構の印刷性能に基づいて設定された基準に
    より、印刷すべき文書データに含まれるそれぞれ種類の
    異なるデータを選別して分離する文書データ分離部と、 この文書データ分離部により分離されたデータにより、
    前記各印字機構毎に、その印字機構が印刷するためのラ
    スタライズデータを生成するラスタライズデータ生成部
    と、 生成されたラスタライズデータを所定の順に各印字機構
    に転送して、同一の用紙上に各ラスタライズデータを順
    に重ねて印刷させる印刷制御部とを備えたことを特徴と
    する印刷装置。
  9. 【請求項9】 それぞれ印刷性能が異なる複数台のプリ
    ンタに対して、 各プリンタの印刷性能に基づいて設定された基準によ
    り、印刷すべき文書データに含まれるそれぞれ種類の異
    なるデータを選別して分離し、 分離されたデータにより、前記各プリンタ毎に、そのプ
    リンタが印刷するためのラスタライズデータを生成し
    て、 生成されたラスタライズデータを所定の順に各プリンタ
    に転送して、同一の用紙上に各ラスタライズデータを順
    に重ねて印刷させることを特徴とする印刷方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 各プリンタが印刷するためのラスタライズデータに対し
    て、他のプリンタが印刷するためのラスタライズデータ
    部分の白抜き処理をすることを特徴とする印刷方法。
  11. 【請求項11】 請求項9において、 既にラスタライズデータの印刷を終了したプリンタから
    排出された用紙を、次にラスタライズデータの印刷を行
    うプリンタにセットすることを要求する案内を表示する
    ことを特徴とする印刷方法。
  12. 【請求項12】 請求項9において、 用紙に最初に印刷をするプリンタ以外のプリンタのため
    の全てのページのラスタライズデータを、該当するプリ
    ンタの印刷開始まで保持することを特徴とする印刷方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項9において、 アプリケーションプログラムを起動して生成した文書デ
    ータから、用紙に先に印刷をするプリンタのためのラス
    タライズデータを生成して、 そのプリンタがそのラスタライズデータを印刷した後、
    再度アプリケーションプログラムを起動して、前記文書
    データと同一の文書データを生成し、 用紙に後から印刷をするプリンタのためのラスタライズ
    データを生成することを特徴とする印刷方法。
  14. 【請求項14】 請求項9において、 アプリケーションプログラムを起動して生成した文書デ
    ータを保存するとともに、その文書データから、用紙に
    先に印刷をするプリンタのためのラスタライズデータを
    生成して、 そのプリンタがそのラスタライズデータを印刷した後、
    前記文書データを呼び出して、用紙に後から印刷をする
    プリンタのためのラスタライズデータを生成することを
    特徴とする印刷方法。
  15. 【請求項15】 請求項9において、 文書データが、画素毎に、明度、色相、彩度に対応する
    画素値を表すデータを含む場合に、カラーを表現できる
    プリンタを含まず、複数のプリンタのうちの一台が白黒
    2値を表現できる印刷性能のプリンタであるときは、各
    データの画素値が白又は黒の近傍の値のもののみを白黒
    2値を表現できる印刷性能のプリンタ用に選定し、残り
    のデータを他のプリンタ用とすることを特徴とする印刷
    方法。
  16. 【請求項16】 請求項9において、 文書データが、画素毎に、明度、色相、彩度に対応する
    画素値を表すデータを含む場合に、カラーを印刷できる
    プリンタを含み、複数のプリンタのうちの一台が白黒2
    値を表現できる印刷性能のプリンタであるときは、各デ
    ータの画素値が白又は黒の近傍の値であって、かつ、彩
    度がゼロの近傍のもののみを白黒2値を表現できる印刷
    性能のプリンタ用に選定し、残りのデータを他のプリン
    タ用とすることを特徴とする印刷方法。
  17. 【請求項17】 請求項9において、 文書データが、画素毎に、明度、色相、彩度に対応する
    画素値を表すデータを含む場合に、カラーを印刷できる
    プリンタを含み、複数のプリンタのうちの一台が白黒グ
    レースケールを表現できる印刷性能のプリンタであると
    きは、各データの画素値の彩度がゼロの近傍のもののみ
    を白黒2グレースケールを表現できる印刷性能のプリン
    タ用に選定し、残りのデータを他のプリンタ用とするこ
    とを特徴とする印刷方法。
  18. 【請求項18】 請求項9において、 文書データが、画素毎に、明度、色相、彩度に対応する
    画素値を表すデータを含む場合に、フルカラーを印刷で
    きるプリンタを含み、複数のプリンタのうちの一台がカ
    ラー限定色を表現できる印刷性能のプリンタであるとき
    は、各データの画素値の組み合わせから、カラー限定色
    を表現できる印刷性能のプリンタで表現できる色を選別
    して、そのプリンタ用とし、残りのデータを他のプリン
    タ用とすることを特徴とする印刷方法。
  19. 【請求項19】 それぞれ印刷性能が異なる複数台のプ
    リンタに対して、 各プリンタの印刷性能に基づいて設定された基準によ
    り、印刷すべき文書データに含まれるそれぞれ種類の異
    なるデータを選別して分離し、 分離されたデータにより、前記各プリンタ毎に、そのプ
    リンタが印刷するためのラスタライズデータを生成し
    て、 生成されたラスタライズデータを所定の順に各プリンタ
    に転送して、同一の用紙上に各ラスタライズデータを順
    に重ねて印刷させるように制御するプログラムを記録し
    た記録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7782491B2 (en) 2003-09-04 2010-08-24 Oki Data Corporation Image forming apparatus
US9207892B2 (en) 2013-09-17 2015-12-08 Konica Minolta, Inc. Print system, printing method, and computer-readable recording medium storing print program
JP2020201548A (ja) * 2019-06-06 2020-12-17 コニカミノルタ株式会社 ジョブ管理装置、ジョブ管理方法及びジョブ管理プログラム

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