JP2007310450A - 分散rip処理による高速ラスタライズシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、頁毎に異なる形式・フォーマットのデータが入れられた多数頁からなるファイルを印刷するに際し、高速プリンタが有する処理速度で高速印刷できるようにRIP処理を高速に実行できると共に、印刷データと出力元との対応やデータ管理が一元化できるシステムを提供することにある。
【解決手段】本発明の分散RIP処理による高速ラスタライズシステムは、ユーザパソコンからの印刷要求による印刷データを受信してスプールするプリントマネージャと、該プリントマネージャの下にジョブ管理される複数のRIPと、前記プリントマネージャに接続されたプリンタとからなり、前記プリントマネージャはジョブ内容に応じて前記複数のRIPにジョブを分配して並列処理を行わせるようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、Post Script,PDFまたはPPML等で記述された印刷データを、オンデマンド/ページバリアブル印刷対応の高速プリンタにて出力する際に、高速プリンタの備える性能を効率よく稼働できるためのプリントシステムに関する。
通信ネットワークが組まれた情報システムにおいて多量の印刷データを高速でプリントしたいという要望は強い。その要望に応えるべく高速印刷が可能な高速プリンタの開発が進められ、高性能/高速プリンタの誕生によって、最近ではプリンタ自体の高速処理機能は向上している。一方で、ネットワークにつながれた多数の端末機はOSが様々であったり、出力される印刷データの記述形式も様々である場合が少なくなく、そのような環境の中で各端末機から出力される多様な印刷データは、異なるOS間での文字フォントや画像形式のやりとりを可能にするフォーマットであるPost Script(ページ記述言語)、PDFまたはPPML(Personalized Print Markup Language)等で記述されており、この印刷データを、ユーザの要望に応じるオンデマンド形態で、ページバリアブル印刷対応、すなわち、ページ毎に異なるデータが入った多数ページの印刷に対応する高速プリンタにて出力することが求められる。この多様な印刷データはラスターイメージプロセッサ(以下RIPという。)によって、ラスターイメージに変換されて印刷される。従来はプリンタの印刷速度が遅かったため、このRIPの処理速度は問題とならなかったが、高性能/高速プリンタの誕生によって高速印刷の課題として、速いRIPの処理が求められるようになってきた。
このような状況の中で、速いRIPの処理によって高速印刷を可能にする技術が特許文献1に提示されている。この技術は、ページごとではなく、一度に全文書を印刷する能力を有するシステムと方法が提供されたものであって、「多数ページの文書全体に対するデータが出力装置に直接供給され、次にプリントエンジンに供給される。データストリームはデータフィールドコードを含むレコードレイアウトを含み、データフィールドコードが文書のどこに可変情報のストリングを印刷すべきかを、データシステム及び/またはラスターイメージプロセッサに通知し、ストリングは文書内の多数の場所に印刷される場合であっても、一度だけ提供されればよい。ラスターイメージプロセッサが実時間で機能するにつれて、データがデータストリーム内をプリントエンジンへと流れる。システムは1秒あたり10Mbytesでデータを処理し、送信する能力(それは6台までのコントローラに対して、1分あたり約1,000feetまでの印刷速度で、1秒あたり少なくとも約92,000文字の伝送速度に言い替えられる。)を有し、固定または可変グラフ分をこの同じ方法でデータとして送信することができ、実時間でRIPによって処理し、データと同じ速度で印刷することができる。」とされている。
特表2002−515154号公報 「可変データを含む多数ページ文書の印刷」 平成14年5月21日公表
高性能/高速プリンタの誕生により、C,M,Y,K各色8bit、600dpiとして換算すると現在ではA4版の印刷に1分間400頁(400PPM)の処理速度が求められることになる。しかし、Post Script,PDF等に代表される印刷フォーマットは頁単位でRIP処理を行う方式となっているため、このRIP処理時間が求めに応じられない場合は折角の高速プリンタの能力が発揮できないことになる。このRIP処理速度はCPUのクロックに依存するものであり、現時点では高性能/高速プリンタの能力から求められるRIP処理速度に応えられるRIPコントローラは存在しない。そこで、Post Script,PDFによる印刷データについては事前にRIP処理を実行したものをRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disk)等に記憶蓄積しておき、印刷時は該蓄積データを読み出して高性能/高速プリンタを効率よく用いたり、PPMLに代表されるRIPデータの縮小化により対応を行っている。しかし、このPPMLでは専用の監視装置が備えられていないと内容の確認ができないという問題があり、印刷結果に不備が存在した場合の確認が困難であるという不具合を伴う。
本発明の課題は、頁毎に異なる形式・フォーマットのデータが入れられた多数頁からなるファイルを印刷するに際し、高速プリンタが有する処理速度で高速印刷できるようにRIP処理を高速に実行できると共に、印刷データと出力元との対応やデータ管理が一元化できるシステムを提供することにある。
本発明の分散RIP処理による高速ラスタライズシステムは、ユーザパソコンからの印刷要求による印刷データを受信してスプールするプリントマネージャと、該プリントマネージャの下にジョブ管理される複数のRIPと、前記プリントマネージャに接続されたプリンタとからなり、前記プリントマネージャはジョブ内容に応じて前記複数のRIPにジョブを分配して並列処理を行わせるようにした。
また、1つの実施形態では前記プリントマネージャの下にジョブ管理される複数のRIPは、複数のパソコンを介して前記プリントマネージャに接続されたものとした。
本発明の分散RIP処理による高速ラスタライズシステムのプリントマネージャはRIPを管理する機能と、スプール機能と、ジョブ管理機能と、そして実プリンタを管理する機能を果たすものとした。
また、本発明のプリントマネージャが備えるRIPを管理する機能は、ソケット通信を用いた遠隔操作によるRIPに対する稼働/停止コントロール、負荷が一番低いRIPを使用する負荷分散コントロール、1つのジョブの中身を複数台のRIPに平均的に割り付けるジョブ分散コントロール機能を果たすものとした。
また、本発明の分散RIP処理による高速ラスタライズシステムのプリントマネージャが備えるスプール機能としては、ユーザからの印刷データをスプールし、ユーザ毎に種々の印刷データフォーマットで送信されたものをRIPが解釈可能なフォーマットへ変換する機能を備えたものとした。
また、本発明のプリントマネージャが備えるジョブ(印刷)管理機能としては、RIPに対して解像度指定、RGB/CMYK/Grey/CMYK+Nといったエミュレーションカラー指定、カラープロファイル指定、実プリンタが読みとれる形式に出力フォーマットを指定、そして連続ページ指定、単体ページ指定、オフセットページ指定のページ指定機能を持つものとした。
また、本発明のプリントマネージャが備える実プリンタ管理機能としては、RIPにおける処理済みデータを設定された指示に基づいてページの組み替えを行うページレイアウトソータ機能を果たし、処理された印刷データを実プリンタへ出力する機能を果たすと共に、接続された複数のプリンタの内、ジャムなどトラブルによって正常な印刷ができない場合に他のプリンタへの再印刷要求機能(エラーリカバリ)を備えたものとした。
本発明の分散RIP処理による高速ラスタライズシステムは、プリントマネージャのジョブ管理機能により、ジョブ内容に応じて複数のRIPにジョブを分配して並列処理を行わせるようにしたものであるから、RIP処理が効率的に実行され、高速プリンタを待機させることなくプリンタが具備する処理速度で高速印刷することができる。
また、前記プリントマネージャの下にジョブ管理される複数のRIPが、複数のパソコンを介して前記プリントマネージャに接続される形態を採用すれば、多数のRIPをプリントマネージャの下に効率的に共働させることができるので、その処理スピードを画期的に高めることができる。
本発明の分散RIP処理による高速ラスタライズシステムのプリントマネージャはRIPを管理する機能と、スプール機能と、ジョブ管理機能と、そして実プリンタを管理する機能を果たすものとしたので、RIP処理だけでなく、スプーラやプリンタに対しても処理機能のスピードと確実性を高め、ひいては高速印刷に貢献することができる。
また、本発明のプリントマネージャが備えるRIPを管理する機能は、ソケット通信を用いた遠隔操作によるRIPに対する稼働/停止コントロール、負荷が一番低いRIPを使用する負荷分散コントロール、1つのジョブの中身を複数台のRIPに平均的に割り付けるジョブ分散コントロール機能を果たすものとしたので、複数のRIPを効率的に作業分担させて処理を行うことができる。
また、本発明の分散RIP処理による高速ラスタライズシステムのプリントマネージャが備えるスプール機能としては、ユーザからの印刷データをスプールし、ユーザ毎に種々の印刷データフォーマットで送信されたものをRIPが解釈可能なフォーマットへ変換する機能を備えたものとしたので、接続されているユーザパソコンが様々な機種のものであったとしても共通のプリンタに対して効率よく印刷を実行させることができる。
また、本発明のプリントマネージャが備えるジョブ(印刷)管理機能としては、RIPに対して解像度指定、RGB/CMYK/Grey/CMYK+Nといったエミュレーションカラー指定、カラープロファイル指定、実プリンタが読みとれる形式に出力フォーマットを指定、そして連続ページ指定、単体ページ指定、オフセットページ指定のページ指定機能を持つものとしたので、接続されたプリンタの機種が様々であっても効率よく印刷を実行させることができる。
また、本発明のプリントマネージャが備える実プリンタ管理機能としては、RIPにおける処理済みデータを設定された指示に基づいてページの組み替えを行うページレイアウトソータ機能を果たし、処理された印刷データを実プリンタへ出力する機能を果たすものであるから、多数のRIPによって分散処理された印刷情報を集めページ順に効率よく揃えて出力することができる。また、接続された複数のプリンタの内、ジャムなどトラブルによって正常な印刷ができない場合に他のプリンタへの再印刷要求機能(エラーリカバリ)を備えたものであるから、複数のプリンタ中にトラブルが生じても他のプリンタでバックアップできるシステムとなっており、トラブルによる印刷遅れを防止することができる。
本発明のCPU分散による高速ラスタライズシステムは、求められるRIP処理速度を確保するため、複数プロセス化若しくはスレッド化により、並列RIP処理をおこなうことを基本とする。図1に複数プロセスによる分散RIP構造のCPU分散による高速ラスタライズシステムの構成図を示す。ユーザのパソコン1からから印刷要求された印刷データはプリンタ5との間に設置されているプリントマネージャ2(以下単にマネージャと略称する。)で受信されジョブ管理を行う。受信された印刷データはこのマネージャ2内のスプーラでまずスプール処理される。このマネージャ2には1つのPC3が接続されており、そのPC3の下で複数のRIP4-1,4-2,‥‥が作動される。このRIPの数はPCの性能に依存して増減する。複数あるRIPは、例えばPDFフォーマット処理を1からm頁までを第1のRIPが、m+1からn頁までを第2のRIPが分担するなどし、並列して処理を実行する。画像情報についてのコントーンや文字情報についてのラインワーク(LW)など、特殊環境対応を目的とした異なる設定によるRIP処理を実行させることが可能となる。RIP処理された印刷データはマネージャ2に戻され、該マネージャ2では頁順にデータが整理されてプリンタ5へ出力される。
因みに、1頁のRIP処理に4秒かかるとすれば、100頁の印刷データ量について400秒のRIP処理時間が掛かることになる。この量の印刷データを2つのRIPの並行処理すれば、200秒でRIP処理を終えることができる。理論上は「総頁数」/「搭載RIP数」まで処理速度の向上が望めるが、RIP処理におけるI/O負荷とCPU負荷の関係から、高性能PCの場合であっても現状では2つのRIP構造が最適の結果となっている。
次に、複数のPCによる高速ラスタライズシステムを図2を参照しながら説明する。このシステムはユーザのパソコン1からから印刷要求された印刷データは、先のものと同様にプリンタ5との間に設置されているマネージャ2に送信される。このマネージャ2はジョブ管理と共にクライアント管理を行う。受信された印刷データはこのマネージャ2内のスプーラでまずスプール処理される。このマネージャ2には複数のPC3a, 3b,‥‥が接続され、各PCの下では複数のRIP4-1,4-2,‥‥,RIP4-11,4-12,‥‥が作動する構成となっている。先の形態ではPC内に搭載できるRIPの限界があるため、RIP数を増やし、処理速度を向上させたものである。多数のRIPによる並行処理が可能となるため、飛躍的に処理時間を短縮することができる。さらに、RIP処理に余裕のあるシステムであることから、マネージャ2にクライアント管理機能を持たせ、1ジョブ、すなわち頁毎に異なるフォーマットのデータが入れられた多数頁からなる1つのファイルの印刷に限らず、複数ジョブに同時対応できるようにしてある。通信ネットワークの中で、複数のクライアントからの印刷ジョブが入った場合、そのジョブをクライアント管理機能を備えたマネージャ2が複数のPC3a,3b,‥‥に割り当ててRIP処理を同時並行して実行することができる。RIP処理された印刷データはマネージャ2に戻されるが、その際マネージャ2が備えたクライアント管理機能によって、各クライアントに対応したデータ毎に整理され、更にジョブ管理機能によって、頁順に整理されてプリンタ5へ出力される。このプリンタ5は1台に限らず、複数接続することができる。1つのPCによって作動されるRIPの数は限られるが、PC3とプリンタ5の数は接続されるネットワークの環境に応じて設計されることになる。
因みに、14台のPCに2つずつ計28個のRIPを配置した構成で、100頁の印刷データを処理するジョブとし、10頁ずつのデータとして扱い、トータル処理時間を40秒として処理することができる。
本発明におけるマネージャ2の役割について図3を参照しつつ詳しく説明する。本発明のマネージャは1)仮想プリンタと見なせるRIPを管理する機能、2)スプール機能、3)ジョブ管理機能、そして4)実プリンタを管理する機能を果たすものである。仮想プリンタ管理機能としては、ソケット通信を用いた遠隔操作によるRIPに対する稼働/停止コントロール、負荷が一番低いRIPを使用する負荷分散コントロール、1つのジョブの中身を複数台のRIPに平均的に割り付けるジョブ分散コントロール機能を果たす。また、スプール機能としては、ユーザからの印刷データをスプールし、ユーザ毎に種々の印刷データフォーマットで送信されたものをRIPが解釈可能なフォーマットへ変換する機能を備えている。ジョブ(印刷)管理機能としては、RIPに対して解像度指定、RGB/CMYK/Grey/CMYK+Nといったエミュレーションカラー指定、カラープロファイル指定、実プリンタ5が読みとれる形式に出力フォーマットを指定、そして1頁〜1000頁までといった連続ページ指定、40頁、50頁といった単体ページ指定、10頁から14頁飛びで1000頁まで割り当てるオフセットページ指定のページ指定機能を持つ。そして、実プリンタ管理機能としては、本発明の仮想プリンタ(RIP)がマネージャ2から指定されたページのラスタライズおよびレイアウト等のプリントイメージを作成し、マネージャ2から指定された出力フォーマットへのフォーマット変換をおこなった処理済みデータを設定された指示に基づいてページの組み替えを行うページレイアウトソータ機能を果たし、処理された印刷データを実プリンタ5へ出力する機能を果たす。また、接続された複数のプリンタの内、ジャムなどトラブルによって正常な印刷ができない場合に他のプリンタへの再印刷要求機能を備える。
複数のRIPコントローラとして最速のハードウエアを構成するため、次のような実施形態を提示する。最近では、メモリデバイス(OSからはドライブとして認識できるデバイス)の実用化が可能となり、HDDの代わりにこれらを利用する事により、ファイルI/Oのボトルネックを劇的に軽減する事が可能である。
まず、CPUにおいては、Dual Core CPUをマルチで搭載する形態が推奨である。それはRIP処理後に負荷がかかる処理が必要な場合(独自のカラー変換など)にはCPUを並列に搭載する事が効果的であることによる。また、ハードディスクへの書込み処理を極力少なくする為に、RAMには1GByte以上のものの搭載が好ましい。必要搭載量については、OSと搭載モジュールに依存する事柄であるから、詳細仕様決定時に算出するようにする。
ハードディスクについては、ボトルネックの要因の多くの理由はハードディスクにおけるI/O処理時間である為、RAID構成のものを採用することが望ましい。また、ハードディスクへの書込み処理が多数発生する構造の場合(プリンタヘ送信を目的としたデータ保持など)には、ハードディスクは複数台搭載し、I/Oを可能な限り分散する形態が望ましい。可能であればRAID0の複数構成を推奨する。
本発明に係る1PC分散プロセスによるRIP構造の高速ラスタライズシステムについて行った作業時間の計測結果を示す。この検証はAdobe社の CPSI3O16 / Global Graphics社の Jaws RIP の各RIPモジュールを Red Hat Linux 上で動作するコマンドとし、コマンドの開始から終了までを計測した。検証データには社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)提供のプリンタ標準パターンJ12(PDF,A4,20頁)をPost Script データに変換したものを用い、変換に際しては Microsoft社の Windows(登録商標)2000 Professional / Adobe社のAcrobat6.0を使用し、DPIは300×300で変換したものと、600×600で変換したものを用意した。計測方法は図4のフローチャートに示す手順で行った。すなわち、コントローラに印刷ジョブが入力されると、時間カウントを開始すると共にステップ1でRIPモジュールの初期化を実行する。これに係る時間はCPUの性能に依存するが、1〜3秒かかる。ステップ2ではRIPに上位にてPost Scriptファイルを読み込みメモリ渡しにより入力するというかたちで読み込み処理がなされる。ステップ3ではC,M,Y,K毎の値を決めて色変換するカラー処理を行う。ステップ4では処理されたデータはラスターバッファへ出力する。この際、出力されたイメージ(メモリ展開)はコピーや移動を行わずに破棄する。ステップ5では出力したデータが最終頁のものであるか否かを判定し、最終頁でない場合はステップ2に戻り、再度作業を繰り返し、最終頁であった場合は作業を終了すると共に時間カウントも終える。
なお、Adobe社の CPSIにおいてはマルチスレッド化対策が行われているため、複数CPU搭載時の実行期間を計測し、Global Graphics社の Jaws RIPにおいてはマルチスレッド化対策が行われていないため、複数CPU搭載時の実行期間は、同時に複数プロセスの実行を行うことで計測した。
この作業時間の計測を1CPU形態、2CPU形態そして4CPU形態で行い、その結果を図5のグラフ1,2,3に示した。これらのグラフはRIP速度計測値を1分間当たりの印刷ページ数PPMに換算して表示した。また、Jaws RIPについては、複数プロセスにおける出力枚数は実行プロセス数に対応するので、その数で割って換算した。
1CPU形態でのサーバーは、Pana Station (hp社のProLiant ML350)を用い、そのCPUはIntel Xeon 3.0 GHz(L2 512Byte) RAMは512Mbyteのものを用いて検証した。まず、CPSI3016のRIPについては300dpiでは127.6ppmで、600dpiでは60.6ppmであり、JawsのRIPについては300dpiでは60ppmで、600dpiでは32.4ppm、また、2プロセスであるJaws(2p)のRIPについては300dpiでは66.6ppmで、600dpiでは35ppmであった。この1CPU形態では、複数プロセスの同時実行における向上は認められない。
2CPU形態でのサーバーは、Pana Station (hp社のProLiant ML350)を用い、そのCPUは1CPUと同じでIntel Xeon 3.0 GHz(L2 512Byte) RAMは512Mbyteのものを用いて検証した。まず、CPSI3016のRIPについては300dpiでは113.2ppmで、600dpiでは54ppmであり、JawsのRIPについては300dpiでは58.5ppmで、600dpiでは33.7ppm、また、2プロセスであるJaws(2p)のRIPについては300dpiでは98.2ppmで、600dpiでは60.1ppmであった。複数プロセスの同時実行における向上が認められた。
4CPU形態でのサーバーは、hp社のProLiant DL580 Generation3を用い、そのCPUはIntel Xeon 3.33 GHz(L2 1Mbyte L3 8Mbyte) RAMは2Gbyteのものを用いて検証した。まず、CPSI3016のRIPについては300dpiでは146.3ppmで、600dpiでは134.8ppmであり、JawsのRIPについては300dpiでは59.1ppmで、600dpiでは40.2ppm、また、2プロセスであるJaws(2p)のRIPについては300dpiでは117ppmで、600dpiでは78.6ppm、3プロセスであるJaws(3p)のRIPについては300dpiでは175.8ppmで、600dpiでは117.2ppm、4プロセスであるJaws(4p)のRIPについては300dpiでは203.3ppmで、600dpiでは135.5ppmであった。Jawsのプロセスを4つ同時に実行しても大きな遅延のない処理が可能であることが認められた。
次に、複数PC分散システムによるRIP構造の高速ラスタライズシステムについて行った作業時間の計測結果を示す。Jaws RIPの各RIPモジュールをWindows(登録商標)2003 上で動作するサービスとして実装し、RIP開始から終了までの時間を計測した。検証に際しては、GMC社製Print Net-T のテストデータ(A3、30頁)のPDFを使用した。最適化を図った計測結果であり、コントーン(CT)とラインワーク(LW)の2つのRIPを行っている。
計測方法は先と同様に図4のフローチャートに示す手順で行った。すなわち、コントローラに印刷ジョブが入力されると、時間カウントを開始すると共にステップ1でJaws RIPモジュールの初期化を実行する。これに係る時間はCPUの性能に依存するが、1〜3秒かかる。ステップ2ではPDF→Post Script変換を含んだ読み込み処理がなされる。ステップ3ではCT/LW向けの色変換を行うカラー処理を実行する。ステップ4では処理されたデータはラスターバッファへ出力する。この際、出力されたイメージ(メモリ展開)はコピーや移動を行わずに破棄する。ステップ5では出力したデータが最終頁のものであるか否かを判定し、最終頁でない場合はステップ2に戻り、再度作業を繰り返し、最終頁であった場合は作業を終了すると共に時間カウントも終える。
CT(コントーン)は300DPI、LW(ラインワーク)は600DPIで生成し、1PC内で300DPIと600DPIのプロセスが2Set動作している場合のRIP速度である。したがって、600DPIのみの場合には1.5倍程度の出力結果が得られると考えられる。先の1PC分散プロセスによるRIP構造の高速ラスタライズシステムの検証とは、実装と検証データが異なるため、データ比較はできない。この検証で確認することは分散システムにおいて接続するPCの数とRIP処理速度との関係である。1台から5台のPCを使用したシステムにおけるRIP処理速度を比較して示す。図6は計測して得られた処理時間を1分間に印刷できるページ数に換算して表示した。1PCにおいては90ppm、2PCにおいては188ppm、3PCにおいては256ppm、4PCにおいては326ppm、5PCにおいては400ppmという結果であった。なお、検証データがA3であったため、ここではA4に変換して示してある。
本発明に係る1PC分散プロセスによるRIP構造の高速ラスタライズシステムの基本構成を示す図である。 本発明に係る複数PC分散システムによるRIP構造の高速ラスタライズシステムの基本構成を示す図である。 本発明のプリントマネージャの機能を説明するブロック図である。 RIP処理時間を計測する手順を示すフローチャートである。 分散プロセスによる高速ラスタライズシステムについての処理速度検証結果を示したグラフである。 複数PC分散システムによる高速ラスタライズシステムについての処理速度検証結果を示したグラフである。
符号の説明
1 スプーラ 2 プリントマネージャ
3,3a,3b コンピュータ 4,4-1,4-2,4-11,4-12 RIP
5 プリンタ

Claims (7)

  1. ユーザパソコンからの印刷要求による印刷データを受信してスプールするプリントマネージャと、該プリントマネージャの下にジョブ管理される複数のRIPと、前記プリントマネージャに接続されたプリンタとからなり、前記プリントマネージャはジョブ内容に応じて前記複数のRIPにジョブを分配して並列処理を行わせることにより、高速プリンタが有する処理速度で高速印刷できるようにすることを特徴とする分散RIP処理による高速ラスタライズシステム。
  2. プリントマネージャの下にジョブ管理される複数のRIPは、複数のパソコンを介して前記プリントマネージャに接続されたものである請求項1に記載の分散RIP処理による高速ラスタライズシステム。
  3. プリントマネージャはRIPを管理する機能と、スプール機能と、ジョブ管理機能と、そして実プリンタを管理する機能を果たすものである請求項1または2に記載の分散RIP処理による高速ラスタライズシステム。
  4. プリントマネージャが備えるRIPを管理する機能は、ソケット通信を用いた遠隔操作によるRIPに対する稼働/停止コントロール、負荷が一番低いRIPを使用する負荷分散コントロール、1つのジョブの中身を複数台のRIPに平均的に割り付けるジョブ分散コントロール機能を果たすものである請求項3に記載の分散RIP処理による高速ラスタライズシステム。
  5. プリントマネージャが備えるスプール機能としては、ユーザからの印刷データをスプールし、ユーザ毎に種々の印刷データフォーマットで送信されたものをRIPが解釈可能なフォーマットへ変換する機能を備えたものである請求項3に記載の分散RIP処理による高速ラスタライズシステム。
  6. プリントマネージャが備えるジョブ(印刷)管理機能としては、RIPに対して解像度指定、RGB/CMYK/Grey/CMYK+Nといったエミュレーションカラー指定、カラープロファイル指定、実プリンタが読みとれる形式に出力フォーマットを指定、そして連続ページ指定、単体ページ指定、オフセットページ指定のページ指定機能を持つものである請求項3に記載の分散RIP処理による高速ラスタライズシステム。
  7. プリントマネージャが備える実プリンタ管理機能としては、RIPにおける処理済みデータを設定された指示に基づいてページの組み替えを行うページレイアウトソータ機能を果たし、処理された印刷データを実プリンタへ出力する機能を果たすと共に、接続された複数のプリンタの内、ジャムなどトラブルによって正常な印刷ができない場合に他のプリンタへの再印刷要求機能(エラーリカバリ)を備えたものである請求項3に記載の分散RIP処理による高速ラスタライズシステム。
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