JP2015052143A - 銅合金板材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】EV、HEVを中心とした車載部品及び周辺インフラや太陽光発電システム等のコネクタ、その他リードフレーム、リレー、スイッチ、ソケット等に適した強度、導電性、耐疲労特性、又はさらに耐応力緩和特性を兼ね備えた銅合金板材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】Crを0.10〜0.50mass%と、Mgを0〜0.20mass%と、Zr、Tiのうち少なくとも一種類を合計で0〜0.20mass%と、Zn、Sn、Ag、Si、Feのうち少なくとも一種類を合計で0〜0.40mass%とを含有し、残部がCuと不可避的不純物からなる銅合金板材であって、加工方向の平行断面を観察した際に、粒子径の長径aを短径bで割ったアスペクト比a/bが2超5未満であって、短径bが100nm以上である粒子が1×10〜1×10個/mm存在する銅合金板材。
【選択図】なし

Description

本発明は、EV(Electric Vihicle)、HEV(Hybrid Electric Vihicle)を中心とした車載部品および周辺インフラや太陽光発電システムなどのコネクタのほか、リードフレーム、リレー、スイッチ、ソケット等に好適な銅合金板材及びその製造方法に関する。
EV、HEVを中心とした車載部品及び周辺インフラや太陽光発電システム等のコネクタ、その他リードフレーム、リレー、スイッチ、ソケット等の用途においては、銅合金材が一般的に使用されている。近年、回路電源の高電圧化や電子機器寸法の小型化による、回路の高電流密度化が進行しており、通電時の抵抗発熱及びそれに伴う回路接続信頼性の低下が懸念されるため、導電率の高い材料が求められている。
また、コネクタの挿抜やスイッチの切り替えを繰り返し行う場合、あるいは部品に振動が加わる場合に、材料の疲労破壊による回路の断線も問題となるため、これらの用途に用いられる銅合金材には、耐疲労特性も要求される。
さらに、通電時の抵抗発熱量の増大だけでなく、使用環境の高温化も進行しており、回路接続信頼性の観点から、耐応力緩和特性も兼ね備えた材料が好ましい。
しかし一般的に、材料の耐疲労特性、耐応力緩和特性を改善するためには、銅合金材に合金成分を添加する必要があり、それに伴い導電率が低下するため、これらの特性を兼ね備えることは困難であった。
Cu−Cr系銅合金は、中程度の強度と高い導電性を有していることで知られている。文献1では、Cu−Cr−Zr銅合金において特定の介在物の個数を制御することで、耐疲労特性を改善している。文献2では、Zr、Sn、Mgを添加し、析出物の大きさと個数を制御することにより、耐応力緩和特性を改善している。しかしこれらは耐疲労特性、あるいは耐応力緩和特性のそれぞれを向上することにしか着目しておらず、それらを同時に改善した銅合金板材は、これまで見られなかった。
特許第4130593号公報 特開2012−12644号公報
EV、HEVを中心とした車載部品及び周辺インフラや太陽光発電システム等のコネクタ、その他リードフレーム、リレー、スイッチ、ソケット等の用途においては、導電性、及び耐疲労特性、さらにこれに加えて耐応力緩和特性を兼ね備えた銅合金板材が要求されているにも関わらず、これまでこれらの特性を同時に改善するような発明はなかった。
上記の事情に鑑み、本発明の課題は、EV、HEVを中心とした車載部品及び周辺インフラや太陽光発電システム等のコネクタ、その他リードフレーム、リレー、スイッチ、ソケット等に適した強度、導電性、及び耐疲労特性を有する、又はさらに耐応力緩和特性をも兼ね備えた銅合金板材及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、電気・電子部品用途に適した銅合金板材について研究を行い、Crを0.10〜0.50mass%と、Mgを0〜0.20mass%と、Zr、Tiのうち少なくとも一種類を合計で0〜0.20mass%と、Zn、Sn、Ag、Si、Feのうち少なくとも一種類を合計で0〜0.40mass%とを含有し、残部がCuと不可避的不純物からなる銅合金板材の均質化熱処理において、室温から500℃までと500℃から最終到達温度までの昇温速度を制御することで、より効率的に、化合物を銅母相中に固溶させられることを見出した。さらに熱間加工後の水冷において750℃まで0.1〜10℃/秒の冷却速度とし、冷間圧延後の材料に対して特定の条件で時効熱処理を行なうことにより、強度、導電性、耐疲労特性、耐応力緩和特性を兼ね備えた銅合金板材が得られることを見出した。本発明はこの知見に基づきなされるに至ったものである。
本発明の上記の課題は下記の手段によって達成される。
(1)Crを0.10〜0.50mass%と、Mgを0〜0.20mass%と、Zr、Tiのうち少なくとも一種類を合計で0〜0.20mass%と、Zn、Sn、Ag、Si、Feのうち少なくとも一種類を合計で0〜0.40mass%とを含有し、残部がCuと不可避的不純物からなる銅合金板材であって、加工方向の平行断面を観察した際に、粒子径の長径aを短径bで割ったアスペクト比a/bが2超5未満であって、短径bが100nm以上である粒子が1×10〜1×10個/mm存在することを特徴とする銅合金板材。
(2)銅母相中に、粒子径が5〜50nmの合金成分または合金成分を含む化合物からなる粒子が1×10〜1×1012個/mm含まれることを特徴とする、請求項1に記載の銅合金板材。
(3)銅母相中にMgを0.01〜0.20mass%含有することを特徴とする、(1)または(2)に記載の銅合金板材。
(4)銅母相中にZr、Tiのうち少なくとも一種類を合計で0.01〜0.20mass%含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の銅合金板材。
(5)銅母相中に、Zn、Sn、Ag、Si、Feのうち少なくとも一種類を合計で0.01〜0.40mass%含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の銅合金板材。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載の銅合金板材の製造方法であって、銅合金成分を溶解鋳造して得られた鋳塊に、(a)均質化熱処理を、室温から500℃までの昇温速度を5℃/分以下とし、その後2℃/分以上の速度で900〜1050℃の最終到達温度まで昇温し、0.5〜12時間行い(b)熱間加工を、850〜1000℃の温度域で行い(c)熱間加工後、750℃まで0.1〜10℃/秒の冷却速度で冷却した後に水冷し、面削し、(d)70〜90%の加工率で冷間加工後(e)400〜500℃で、10分〜24時間の時効熱処理を行ない、(f)前記面削後からの材料の総加工率が70〜90%となるように仕上げ加工を0〜50%行う、銅合金板材の製造方法。
本発明の銅合金板材は、強度、導電性、耐疲労特性、耐応力緩和特性に優れ、EV、HEVを中心とした車載部品及び周辺インフラや太陽光発電システム等のコネクタ、その他リードフレーム、リレー、スイッチ、ソケット等に好適である。
本発明の銅合金板材の好ましい実施の形態について、詳細に説明する。ここで、「銅合金板材」とは、(加工前であって所定の合金組成を有する)銅合金素材が所定の形状(例えば、板、条、箔など)に加工されたものを意味する。以下では、実施形態として板材、条材について説明するが、その形状はこれに限定されるものではない。
本発明の銅合金板材は、加工方向の平行断面を観察した際に、粒子径の長径aを短径bで割ったアスペクト比(a/b)が、2<a/b<5であって短径bが100nm以上である粒子Aが1×10〜1×10個/mm存在することを特徴とする。また場合によって、粒子径が5〜50nmの粒子Bが1×10〜1×1012個/mm含まれることを特徴とする。
本発明の銅合金板材の構成を以下に詳細に説明する。
<粒子A>
粒子Aは、粒子径の長径aを短径bで割ったアスペクト比a/bが2超5未満(2<a/b<5)であって、短径bが100nm以上の粒子である。本発明の銅合金板材は、銅合金母相中に含まれる粒子Aを1×10〜1×10個/mm、好ましくは1×10〜1×10個/mmとすることで、銅合金板材の圧延方向(Rolling Direction;RD)に対して垂直方向(Transverse Direction;TD)を長手方向とした梁を振動させた際の耐疲労特性を損なうことなく、平行方向(RD)を長手とした梁を振動させた際の耐疲労特性を向上させることができる。銅母相中に含まれる粒子Aの量が1×10個/mmより少ない場合、耐疲労特性の向上は望めない。また1×10個/mmより多い場合、圧延方向に対して垂直方向を長手とした梁を振動させた際の耐疲労特性が低下する。アスペクト比が2以下の粒子や、短径が100nmより小さい粒子では、耐疲労特性の向上は望めない。またアスペクト比が5以上の粒子は、圧延方向に対して垂直方向を長手とした梁を振動させた際の耐疲労特性を低下させやすい。粒子Aは、後述する均質化熱処理工程から熱間加工工程で銅母相中に形成させた粗大な析出物を、下工程である冷間加工工程と仕上加工工程において引き伸ばすことで得られる。
なお、本発明の銅合金板材における粒子Aの成分は、主に銅合金板材中に含まれる合金元素からなる。すなわち、Crをはじめ、Mg、Zr、Ti、Zn、Sn、Ag、Si、Fe等を必須元素もしくは任意的元素として有する金属間化合物を含有する。なお、粒子Aは通常、析出物であるが本発明で規定した要件を満たしていれば、晶出物等であっても良い。
<粒子B>
粒子Bは粒子径が5nm以上50nm以下の粒子である。本発明の銅合金板材は、銅合金母相中に含まれる粒子Bを1×10〜1×1012個/mm、好ましくは1×1010〜1×1012個/mmとすることで、銅合金の強度、耐疲労特性を向上させることができる。銅母相中に含まれる粒子Bの量が1×10個/mmより少ない場合、強度、耐応力緩和特性の向上は望めない。また1×1012個/mmより多い場合、材料の耐疲労特性が低下する。5nmより小さい粒子では強度、耐応力緩和特性の向上は望めない。また粒子Bは、後述する時効熱処理工程において銅母相中に析出させることで得られるが、本発明の製造範囲においては、50nmより大きいものはほとんど形成されない。
なお、本発明の銅合金板材における粒子Bの成分は、主に銅合金板材中に含まれる合金元素からなる。すなわち、Crをはじめ、Mg、Zr、Ti、Zn、Sn、Ag、Si、Fe等を必須元素もしくは任意的元素として有する金属間化合物を含有する。なお、粒子Bは通常、析出物であるが本願で規定した要件を満たしていれば、晶出物等であっても良い。
<Cr>
Crは、銅合金母相中に析出させることで、導電性を損なうことなく、強度、耐疲労特性、耐応力緩和特性を向上させることができる。本発明において、Crは0.10〜0.50mass%、好ましくは0.15〜0.40mass%含まれる。Cr量が0.10mass%未満になると、銅母相中のCrまたはCrを含む化合物の量が少なくなるため、所望の強度、耐疲労特性、耐応力緩和特性が得られない。また0.50mass%より大きくなると、導電性の低下、銅母相中における粗大な化合物の発生による、強度や耐疲労特性の低下、加工性への悪影響といった問題が生じる。
<Mg>
Mgは、銅母相中に固溶元素として存在することで、強度、耐疲労特性、耐応力緩和特性を向上させることができる。本発明において、Mgを0〜0.20mass%、好ましくは0.05〜0.15mass%含有させても良い。含有量が0.05mass%未満では、特性改善効果は十分に得られず、0.20mass%より大きくなると、導電性の低下、加工性への悪影響といった問題が生じる。
<Ti、Zr>
Ti、Zrは、銅母相中に析出させることで、強度、耐疲労特性、耐応力緩和特性を向上させることができる。本発明において、Ti、Zrのうち少なくとも1種類を合計で0〜0.20mass%、好ましくは0.05〜0.15mass%含有させても良い。含有量が0.05mass%未満では、特性改善効果は十分に得られず、0.20mass%より大きくなると、導電性の低下、加工性への悪影響といった問題が生じる。
<Zn、Fe、Sn、Ag、Si>
Zn、Fe、Sn、Ag、Siを添加することで、強度、耐疲労特性、耐応力緩和特性、プレス性、めっき性といった材料特性を向上させることができる。本発明において、Zn、Fe、Sn、Ag、Siのうち少なくとも一種類を合計で0〜0.40mass%、好ましくは0.01〜0.30mass%含有させても良い。含有量が0.01mass%未満では、上記の特性改善効果は十分に得られず、0.40mass%より多すぎると、導電性の低下、加工性への悪影響、原料費の増加といった問題が生じる。
次に、本発明の銅合金板材の製造方法について説明する。
本発明の銅合金板材は、溶解鋳造により得られた鋳塊に、通常、均質化熱処理→熱間加工→面削→冷間加工→時効熱処理を行なった後、必要に応じて仕上加工、更に必要に応じて歪取り焼鈍を行なうことで製造される。
<均質化熱処理>
均質化熱処理は、鋳塊に含まれる化合物を銅母相中に固溶させ、鋳塊の成分を均質化するために実施する。本工程において鋳塊中に大部分の化合物が残存すると、後述する熱間加工以降の工程で粒子AとBの量を制御できなくなり、最終製品において所望の特性を得られなくなる。鋳塊に含まれる化合物が粗大であるほど、銅母相中に固溶させることが困難となる。従来は、均質化熱処理の昇温中、鋳塊に含まれる化合物が銅母相中に固溶を開始する最終到達温度付近の温度に至るまでに、銅合金母相中に含まれる固溶元素が元々存在する化合物を核として析出することで化合物が粗大化し、固溶の難度が上がっていた。
これに対し本発明においては、室温(約25℃)から500℃までと500℃から最終到達温度までの昇温速度を制御することで、より効率的に、化合物を銅母相中に固溶させられることを見出した。すなわち本発明では、室温から500℃までの昇温速度を5℃/分以下とすることで、500℃までの昇温中に、微細な化合物を銅母相中に一旦析出、成長させ、銅母相中の固溶元素量を減少させる。その後2℃/分以上の速度で最終到達温度まで昇温することで、銅母相中に元々存在する化合物の成長を抑制しながら、最終到達温度付近まで昇温できる。このため、従来の均質化熱処理に比べ、化合物を銅母相中に固溶させやすく、熱処理後に銅母相中に残存する化合物の数が減少するため、結果として最終製品における化合物Bの数も減少する。室温から500℃までの昇温速度が5℃/分より大きい場合、昇温中に銅母相中に析出する微細な析出物が十分に成長せず、銅母相中の固溶元素の減少量が少ないため、その後の最終到達温度までの昇温において、元々存在する化合物の成長が抑制されない。また室温から500℃までの昇温速度が5℃/分以下の場合であっても、500℃〜最終到達温度までの昇温速度が2℃/分より小さい場合は、500℃までの昇温の際に析出した微細な化合物が再度銅母相中に固溶し、元々存在する化合物の成長が抑制されない。
本発明においては、昇温後、最終到達温度(900〜1050℃)で0.5〜12時間の熱処理を行う。最終到達温度が900℃より低い場合、粗大な化合物が銅母相中に固溶しきれずに一部残存し、1050℃より高い場合は、加工後の板形状が悪化する。また均質化熱処理時間が0.5時間より短い場合、粗大な化合物が銅母相中に固溶しきれず、一部残存する。均質化熱処理時間の上限は、粗大な化合物の銅母相中への固溶がほとんど飽和する、12時間程度である。
<熱間加工>
均質化熱処理した直後の鋳塊を、850〜1000℃の温度域で加工率15〜95%で熱間加工(熱間圧延など)する。熱間加工後、従来は冷却中の粗大析出物の形成を懸念し水冷を行うが、本発明においては、750℃まで0.1〜10℃/秒の冷却速度で冷却した後に水冷することで、最終製品において粒子Aとなる粗大析出物の粒子径と量を制御することができる。750℃までの冷却速度が0.1℃/秒より小さい場合、粗大析出物の成長が著しく、銅母相中に残存する固溶状態の合金元素の量が減少し、後述する時効熱処理工程において十分な量の粒子Bを得ることができないため、最終製品において十分な強度、耐疲労特性、耐応力緩和特性を得ることができない。また10℃/秒より大きい場合、粗大析出物はほとんど形成されず、最終製品における粒子Aの量が少なくなり、耐疲労特性の向上は望めなくなる。
<面削>
熱間加工後の材料表面に形成された酸化皮膜を、面削により取り除く。面削は公知の方法で行うことができる。
<冷間加工>
面削後の材料を、70〜90%の加工率で冷間加工(冷間圧延など)する。この工程において、材料の強度を増加させ、板厚を薄くするとともに、熱間加工後に銅母相中に析出させた粗大析出物を引き伸ばす。
<時効熱処理>
冷間圧延後の材料に対して、400〜500℃で、10分〜24時間の時効熱処理を行なう。時効熱処理により、銅母相中に微細な析出物が析出し、強度、導電性、耐疲労特性、耐応力緩和特性が向上する。低温で短時間処理する場合、析出量が少なく、また析出する化合物の粒子径が微細すぎるため、強度、導電性、耐疲労特性、耐応力緩和特性の向上は望めない。また高温で長時間処理する場合、析出する化合物が粗大化し、単位体積当りの化合物の個数が少なくなるため、導電性は向上するものの、強度、耐疲労特性、耐応力緩和特性の向上は望めない。更に場合によっては組織の再結晶が進行し、強度が著しく低下する。また、時効熱処理後の300℃までの冷却速度は、1〜2℃/分とすることが好ましい。300℃までの冷却速度をこの範囲とすることで、強度、導電性、耐疲労特性、耐応力緩和特性をより向上させることができる。
<仕上加工>
時効熱処理後の材料に、0〜50%の加工率で、仕上加工(仕上げ圧延など)を行なっても良い。ここで加工率0%とは、仕上加工を行なわないことを意味する。仕上加工により、強度、耐疲労特性が向上するが、導電性、耐応力緩和特性が低下する。また、冷間加工により引き伸ばされた粗大析出物が、仕上加工によりさらに引き伸ばされる。仕上加工の加工率が50%より大きくなると、導電性と耐応力緩和特性が著しく低下する。面削後から仕上圧延後までの材料の総加工率を70〜90%とすることで、熱間加工後の冷却で生じた粗大析出物のアスペクト比を、粒子Aで規定する範囲に調整することができる。総加工率が70%より小さい場合、加工後の粗大析出物のアスペクト比が小さいため、圧延方向に対して平行方向を長手方向とした梁を振動させた際の耐疲労特性の向上が見られず、また所望の強度を得づらくなる。総加工率が90%より大きい場合、加工後の粗大析出物のアスペクト比が大きくなり、圧延方向に対して垂直方向を長手方向とした梁を振動させた際の耐疲労特性が損なわれる。
<歪取り焼鈍>
仕上加工後の材料に、300〜600℃で10秒〜12時間の、歪取り焼鈍を行なっても良い。歪取り焼鈍を行なうと、強度は低下するが、導電性、耐応力緩和特性が回復する。低温で短時間処理しても、これらの特性変化はほとんど起こらず、また高温で長時間処理すると、強度が著しく低下する。
本発明の銅合金板材は、強度、導電性、耐疲労特性、耐応力緩和特性を兼ね備えており、EV、HEVを中心とした車載部品及び周辺インフラや太陽光発電システム等のコネクタ、その他リードフレーム、リレー、スイッチ、ソケット等に好適である。
以下に、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
原料を溶解・鋳造して鋳塊を作製し、所定の均質化熱処理直後に850℃〜1000℃で60%の熱間加工を行ない、750℃まで冷却速度を制御した後、水冷した。水冷後、面削により材料の酸化皮膜を除去した後に冷間加工を行い、時効熱処理して1℃/分の冷却速度で冷却した。冷却後、加工率25%の仕上圧延、350℃、30分の歪取り焼鈍を続けて行なうことで、材料を得た。各工程の条件を規定の範囲内に収めることで、目標とする材料組織を有する発明例の試料を得た。また比較例として、鋳塊成分、製造条件の異なる材料を作製した。
なお、各熱処理や圧延の後に、材料表面の酸化や粗度の状態に応じて酸洗浄や表面研磨を行った。
このようにして調製した供試材について、下記の評価を実施した。
(粒子Aの測定)
走査型電子顕微鏡(SEM)により粒子Aを観察し、その数を確認した。最終製品について圧延方向(RD)に対して平行断面に湿式研磨およびバフ研磨を施し、クロム酸:水=1:1(容量比)の割合で混合した液にて数秒間研磨面を腐食した後、SEMにて50〜5000倍の倍率で観察及び測定を行った。
アスペクト比については、観察された化合物において、粒子の重心を通り、最も直径が大きくなる長径aと、最も直径が小さくなる短径bを測定してa/bを算出し、それをアスペクト比とした。アスペクト比が2超5未満で短径bが100nm以上である化合物を粒子Aとし、0.1mmの範囲に含まれる粒子Aの個数を数え、更に1mm当りの粒子数に換算した。粒子成分の確認は、SEMに付属しているエネルギー分散形X線分光器(EDS)により行った。
(粒子Bの測定)
透過型電子顕微鏡(TEM)により粒子Bを観察し、その数を確認した。銅母相中の粒子Bの数が確定し、更に最も歪量が少ない時効熱処理直後の材料を、硝酸20%のメタノール溶液にて電解研磨することで観察用試料とし、TEMにて×10000〜×100000の倍率で観察及び測定を行った。粒子径が5〜50nmの化合物を粒子Bとし、0.25μmの範囲に含まれる粒子Bの個数を数え、更に1mm当りの粒子数に換算した。粒子成分の確認は、TEMに付属しているEDSにより行った。
(引張強度)
圧延平行方向から切り出したJIS Z2201−13B号の試験片を、JIS Z2241に準じて3本測定し、その平均値を示した。
(導電率)
20℃(±0.5℃)に保たれた恒温漕中で、四端子法により比抵抗を計測し、導電率を算出した。なお、端子間距離は100mmとした。
(耐疲労特性)
日本伸銅協会 JCBA T308:2001(仮)「銅及び銅合金薄板条の疲労特性試験方法」に準じ、両振り平面曲げの疲労試験を行うことで評価した。負荷する最大曲げ応力を設定して試験を4回行い、試験片が破断した時の平均振動回数が10回以上となる場合を耐疲労特性良好(○)、10未満となる場合を不良(×)と判断した。試験片は、幅10mmの短冊形とした。圧延平行方向と試験片の長さ方向が一致している場合を、圧延平行方向の耐疲労特性、圧延平行方向と試験片の長さ方向が垂直関係にある場合を、圧延垂直方向の耐疲労特性とした。負荷する最大曲げ応力は、圧延平行方向を300MPa、圧延垂直方向を250MPaとした。
(応力緩和率)
日本伸銅協会 JCBA T309:2004「銅及び銅合金薄板条の曲げによる応力緩和試験方法」に準じ、以下に示すように、150℃で1000時間保持の条件で測定した。片持ちはり法(片持ちはりブロック式ジグ使用)により、耐力の80%を初期最大応力として負荷した。試験片は幅10mmの短冊形とし、圧延平行方向と試験片の長さ方向を一致させた。
Figure 2015052143
表1に、作製した鋳塊の合金成分をまとめた。合金1〜26は本発明の範囲内であり、合金27〜37は範囲外である。
Figure 2015052143
表2は、製造方法が本発明の範囲内であり、成分も本発明の範囲内である発明例と、成分が本発明の範囲外である比較例について示す。成分と製造方法が共に本発明の範囲内である発明例は、本発明で規定した材料組織を有し、導電性と圧延平行方向の耐疲労特性に優れた銅合金板材である。また合金成分を添加することで、引張強度≧500MPa、導電率≧75%IACS、応力緩和率≦30%であり、かつ圧延平行方向の耐疲労特性が良好な、強度、導電性、耐応力緩和特性、耐疲労特性を兼ね備えた銅合金板材を製造可能である。これに対し、合金成分の添加量が本発明で規定する範囲未満の比較例では、合金成分添加の効果が十分でなく、未添加の発明例とほぼ同等の材料特性を示している。また添加量が本発明で規定する範囲の上限を越える比較例では、導電性、耐疲労特性、及び加工性のいずれかがが劣る結果となった。
Figure 2015052143
表3は、成分が本発明の範囲内であり、製造条件も本発明の範囲内である発明例と、製造条件が本発明の範囲外である比較例について示す。成分と製造方法が共に本発明の範囲内である発明例は、本発明で規定した材料組織を有し、強度、導電性、耐応力緩和特性、圧延平行方向と垂直方向の両方向における耐疲労特性を、兼ね備えた銅合金板材となっている。これに対し、製造条件が本発明の範囲外である比較例は、導電性、耐疲労特性、加工性に劣り、強度、導電性、耐応力緩和特性、耐疲労特性、加工性を兼ね備えることが出来ない。
本発明の範囲内の銅合金板材は、どれも導電性と耐疲労特性に優れ、また合金元素を添加することで強度、導電性、耐応力緩和特性、耐疲労特性を兼ね備えることが出来るため、EV、HEVを中心とした車載部品及び周辺インフラや太陽光発電システム等のコネクタ、その他リードフレーム、リレー、スイッチ、ソケット等に好適である。

Claims (6)

  1. Crを0.10〜0.50mass%と、Mgを0〜0.20mass%と、Zr、Tiのうち少なくとも一種類を合計で0〜0.20mass%と、Zn、Sn、Ag、Si、Feのうち少なくとも一種類を合計で0〜0.40mass%とを含有し、残部がCuと不可避的不純物からなる銅合金板材であって、
    加工方向の平行断面を観察した際に、粒子径の長径aを短径bで割ったアスペクト比a/bが2超5未満であって、短径bが100nm以上である粒子が1×10〜1×10個/mm存在することを特徴とする銅合金板材。
  2. 銅母相中に、粒子径が5〜50nmの合金成分または合金成分を含む化合物からなる粒子が1×10〜1×1012個/mm含まれることを特徴とする、請求項1に記載の銅合金板材。
  3. 銅母相中にMgを0.01〜0.20mass%含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の銅合金板材。
  4. 銅母相中にZr、Tiのうち少なくとも一種類を合計で0.01〜0.20mass%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の銅合金板材。
  5. 銅母相中に、Zn、Sn、Ag、Si、Feのうち少なくとも一種類を合計で0.01〜0.40mass%含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の銅合金板材。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の銅合金板材の製造方法であって、
    銅合金成分を溶解鋳造して得られた鋳塊に、(a)均質化熱処理を、室温から500℃までの昇温速度を5℃/分以下とし、その後2℃/分以上の速度で900〜1050℃の最終到達温度まで昇温し、0.5〜12時間行い(b)熱間加工を、850〜1000℃の温度域で行い(c)熱間加工後、750℃まで0.1〜10℃/秒の冷却速度で冷却した後に水冷し、面削し、(d)70〜90%の加工率で冷間加工後(e)400〜500℃で、10分〜24時間の時効熱処理を行ない、(f)前記面削後からの材料の総加工率が70〜90%となるように仕上げ加工を0〜50%行う、銅合金板材の製造方法。
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