JP6076724B2 - 銅合金材料およびその製造方法 - Google Patents
銅合金材料およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6076724B2 JP6076724B2 JP2012267608A JP2012267608A JP6076724B2 JP 6076724 B2 JP6076724 B2 JP 6076724B2 JP 2012267608 A JP2012267608 A JP 2012267608A JP 2012267608 A JP2012267608 A JP 2012267608A JP 6076724 B2 JP6076724 B2 JP 6076724B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- mass
- grain boundary
- sum
- copper alloy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Conductive Materials (AREA)
Description
ehicle)、PHEV(Plug−in Hybrid Electic Vehicle)を中心とした車載部品および周辺インフラや太陽光発電システム、サーバー電源用コネクタなどのリードフレーム、リレー、スイッチ、ソケットなどに適用される銅合金材料およびその製造方法に関する。
例えば、特に高温環境下において端子材などのばね弾性部に接圧がかかっている場合、その応力が経時劣化することがばね弾性による接触信頼性を損なう問題がある。また、上記に挙げた用途では、銅合金材の使用環境温度が年々上がっている。更に周囲環境のみでなく、自発熱も高温化を招いている。これらは電流ロスの要因となり得ることから問題とされている。
Cu−Mg系銅基合金で各種金属成分を含ませる検討は古くから行われている(例えば特許文献1〜3参照)。
一方、曲げ加工性を改良するために、結晶粒界における対応粒界Σ3の割合を10%以上とすること(特許文献4参照)や、Cu−Fe−P−Mg系銅合金において、小傾角粒界と、大傾角粒界の割合を規定することこと(特許文献5参照)が提案されている。
すなわち、上記課題は以下の手段により達成された。
電子後方散乱回折測定における結晶方位解析において、材料表面のW方位{001}<100>およびRDW方位{210}<100>の面積率の和が3%以上であり、結晶粒界における対応粒界Σ3とΣ9の粒界長の和の割合が全粒界の5〜20%であって、かつ粒界傾角1°以上15°以下の亜粒界と、15°を超え180°以下の大傾角粒界の粒界長の和が100μm/μm2以下であることを特徴とする銅合金材料。
〔2〕Mgを0.01〜0.5mass%含有し、更にZnを0.20mass%以下、Snを0.10mass%以下、Agを0.05mass%以下、Pを0.03mass%以下、Crを0.40mass%以下、Siを0.03mass%以下、Zrを0.10mass%以下およびTiを0.10mass%以下からなる群から選ばれる少なくとも一種を合計で0.01〜0.5mass%含有し、残部が銅と不可避不純物からなり、
電子後方散乱回折測定における結晶方位解析において、材料表面のW方位{001}<100>およびRDW方位{210}<100>の面積率の和が3%以上であり、結晶粒界における対応粒界Σ3とΣ9の粒界長の和の割合が全粒界の5〜20%であって、かつ粒界傾角1°以上15°以下の亜粒界と、15°を超え180°以下の大傾角粒界の粒界長の和が100μm/μm2以下であることを特徴とする銅合金材料。
〔3〕Mgを0.01〜0.5mass%含有し、残部が銅と不可避不純物からなる銅合金材料の製造方法であって、
上記の合金組成の銅合金を鋳造し、次いで下記の工程で処理して、
電子後方散乱回折測定における結晶方位解析において、材料表面のW方位{001}<100>およびRDW方位{210}<100>の面積率の和が3%以上であり、結晶粒界における対応粒界Σ3とΣ9の粒界長の和の割合が全粒界の5〜20%であって、かつ粒界傾角1°以上15°以下の亜粒界と、15°を超え180°以下の大傾角粒界の粒界長の和を100μm/μm2以下とすることを特徴とする銅合金材料の製造方法。
(1)処理温度が、800〜1020℃の範囲である均質化熱処理
(2)処理温度が650〜1020℃の範囲である熱間加工であって、該熱間加工終了時の温度が800℃未満である熱間加工
(3)冷間圧延の総圧下率は、70〜99%
(4)処理温度が、400〜550℃の範囲である熱処理
(5)圧下率が、5〜50%の範囲である冷間加工
上記(4)および(5)は繰り返してもよい。
〔4〕Mgを0.01〜0.5mass%含有し、更にZnを0.20mass%以下、Snを0.10mass%以下、Agを0.05mass%以下、Pを0.03mass%以下、Crを0.40mass%以下、Siを0.03mass%以下、Zrを0.10mass%以下およびTiを0.10mass%以下からなる群から選ばれる少なくとも一種を合計で0.01〜0.5mass%含有し、残部が銅と不可避不純物からなる銅合金材料の製造方法であって、
上記の合金組成の銅合金を鋳造し、次いで下記の工程で処理して、
電子後方散乱回折測定における結晶方位解析において、材料表面のW方位{001}<100>およびRDW方位{210}<100>の面積率の和が3%以上であり、結晶粒界における対応粒界Σ3とΣ9の粒界長の和の割合が全粒界の5〜20%であって、かつ粒界傾角1°以上15°以下の亜粒界と、15°を超え180°以下の大傾角粒界の粒界長の和を100μm/μm2以下とすることを特徴とする銅合金材料の製造方法。
(1)処理温度が、800〜1020℃の範囲である均質化熱処理
(2)処理温度が650〜1020℃の範囲である熱間加工であって、該熱間加工終了時の温度が800℃未満である熱間加工
(3)冷間圧延の総圧下率は、70〜99%
(4)処理温度が、400〜550℃の範囲である熱処理
(5)圧下率が、5〜50%の範囲である冷間加工
上記(4)および(5)は繰り返してもよい。
ここで、「銅合金材料」とは、特定の合金組成に調製した銅合金素材を上記の処理工程で処理、加工して所望の形状(例えば、板、条、箔、棒、線など)に加工されたものを意味する。実施形態として板材、条材を例に以下に説明する。
なお、本発明の銅合金材料は、その特性を圧延板の所定の方向における集合組織の集積率、結晶粒界における特定の対応粒界、特定の化合物の存在割合で規定するものであるが、これは銅合金材料としてそのような特性を有していればよいのであって、銅合金材料の形状は板材や条材に限定されるものではない。
銅合金の各成分について説明する。
本発明では銅合金中にMgを0.01〜0.5mass%含有し、残部が銅と不可避不純物からなるか、または上記の範囲の量のMgを含有し、Zn、Sn、Ag、P、Cr、Si、ZrおよびTiからなる群から選ばれる少なくとも一種を合計で0.01〜0.5mass%、好ましくは0.05〜0.3mass%含有し、残部が銅と不可避不純物からなる。
なお、これらの成分を含有するとは、不可避不純物を含んだ銅にこれらの成分を所定量添加し調整してなる含有量である。
ここで、残部に含まれる不可避的不純物は通常のものであり、例えばO、F、S、Cが挙げられる。不可避的不純物は0.001mass%以下であることが好ましい。
Mgは固溶し耐応力緩和特性を改善するが、含有量が過剰では化合物が溶解、鋳造、熱間圧延に対し悪影響を与え、製造性を著しく悪化させる。また固溶により導電性低下を起こす。
Znについては、添加範囲内ではめっき、半田の耐剥離特性が向上し、わずかであるが強度に寄与する。含有量が多すぎると固溶により導電性低下を起こすほかに、曲げ加工性が不十分になる。
Snについては、固溶強化、更に圧延時に加工硬化を促進する。また、Mgと同時に含有(好ましくは添加)することで、おのおのを単独で含有(好ましくは添加)するよりも更に耐応力緩和特性を良好化させることができる。
Pについては、溶解鋳造時の湯流れを良好にし、また単独、もしくは化合物の状態で耐応力緩和特性を良好化させることができる。含有量が増大すると、固溶により導電性低下を起こすほかに、粗大な化合物が起点となる曲げ加工時の割れの原因になる。
Crについては、単独でも耐応力緩和特性を改善する効果があり、また析出強化に利用することも出来る。含有量が増大すると効果が飽和し、特に粗大化合物が存在するようになり、プロセス中の割れなどを引起す。
Tiについては、単独でも耐応力緩和特性を改善する効果があり、また析出強化に利用することも出来る。含有量が増大すると効果が飽和し、特に粗大化合物が存在するようになり、プロセス中の割れなどを引起す。また、固溶により大きく導電性低下を起こす。
Zrについては、単独でも耐応力緩和特性を改善する効果があり、また析出強化に利用することも出来る。含有量が増大すると効果が飽和し、特に粗大化合物が存在するようになり、プロセス中の割れなどを引起す。
Mgの含有量は、好ましくは0.01mass%〜0.5mass%、さらに好ましくは0.05mass%〜0.3mass%である。
Znの含有量は、好ましくは0.05mass%〜0.3mass%、さらに好ましくは0.1mass%〜0.2mass%である。
Snの含有量は、好ましくは0.05mass%〜0.3mass%、さらに好ましくは0.1mass%〜0.2mass%である。
Siの含有量は、好ましくは0.01mass%〜0.1mass%、さらに好ましくは0.02mass%〜0.05mass%である。
Crの含有量は、好ましくは0.05mass%〜0.2mass%、さらに好ましくは0.1mass%〜0.15mass%である。
Tiの含有量は、好ましくは0.01mass%〜0.2mass%、さらに好ましくは0.02mass%〜0.1mass%である。
Zrの含有量は、好ましくは0.01mass%〜0.2mass%、さらに好ましくは0.01mass%〜0.1mass%である。
各元素の含有量がこれより少なすぎると含有効果は得られない。
本発明における上記結晶方位ならびに粒界の解析には、EBSD法を用いた。EBSDとは、Electron BackScatter Diffraction(電子後方散乱回折)の略で、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)内で試料に電子線を照射したときに生じる反射電子菊池線回折(菊池パターン)を利用した結晶方位解析技術のことである。
本発明では、結晶粒を200個以上含む、500μm四方の試料面積に対し、0.5μmのステップでスキャンし、EDAX TSL社製のソフト「Orientation Imaging Microscopy v5」(商品名)を用い結晶方位および結晶粒界を解析する。
また、結晶粒界における対応粒界Σ3とΣ9の粒界長の和の割合は、全粒界の6〜18%が好ましく、10〜15%がより好ましい。
粒界傾角1°以上15°以下の亜粒界と、15°を超え180°以下の大傾角粒界の粒界長の和は10〜100μm/μm2が好ましく、30〜80μm/μm2がより好ましい。
粒界傾角は、粒界で接する2つの結晶軸のなす角度である。
次に、本発明の銅合金材料の製造方法について説明する。
以下に示す製造方法により、本発明で規定する結晶方位および粒界特性を制御することができる。
一般に銅合金は、均質化熱処理した鋳塊を熱間と冷間の各工程で薄板化し、再結晶熱処理を施した後、仕上げの冷間圧延と歪取焼鈍によって所望の強度、導電性、伸び、ばね性などの特性に応じて調整される。銅合金の集合組織については、この一連のプロセスにおける、最終再結晶化熱処理中に起きる再結晶によってそのおおよそが決定し、仕上げ圧延中に起きる方位の回転により、最終的に決定される。
また対応粒界などもほぼ大方が再結晶処理中に決定される。
亜粒界と粒界の絶対量とその割合については、その後の最終仕上圧延後に決定される。
具体的に好ましい例について説明すると、以下の条件の工程を行って製造することができる。
(1)均質化熱処理
処理温度は、800〜1020℃である。処理時間は、0.5〜10時間である。
(2)熱間加工
圧延の場合、熱間圧延温度は、650〜1020℃である。ただし、必ず800℃未満で終了する。
熱間圧延温度は、650〜900℃が好ましい。
これによって、減面率を、50〜95%とすることが好ましく、80〜90%とすることがより好ましい。
(3)冷間圧延
圧延温度は、0〜50℃で通常行われる。
また、冷間圧延を数回に分けて行う場合、冷間圧延の総圧下率は、70〜99%であり、75〜98%が好ましい。
(4)熱処理
処理温度は、400〜600℃であり、処理時間は、0.5〜5時間である。
処理温度は、425〜550℃が好ましく、処理時間は、1〜3時間が好ましい。
(5)冷間加工
処理温度は、0〜50℃であり、10〜30℃が好ましい。
また、圧下率は、5〜50%であり、15〜40%が好ましい。
このうち、上記(4)の最後の熱処理が再結晶熱処理で、これ以外が、中間熱処理であり、また最後の(5)の冷間加工(好ましくは圧延)が冷間仕上加工(好ましくは圧延)である。
(6)歪取焼鈍
処理温度は、450〜650℃、処理時間は、10〜300秒もしくは200〜400℃、処理時間は、0.5〜2時間である。
処理温度は、500〜600℃、処理時間は、30〜60秒もしくは250〜350℃、処理時間は、0.5〜1時間が好ましい。
特に導電率については75%IACS以上、好ましくは80%IACS以上である。引張強さについては、250MPa以上である。応力緩和率は150℃、1000時間の試験にて30%以下を満たすことができ、これによって、従来の合金のバランスを上回る特性とすることができる。
Mgを含有したもの、または更に添加成分としてZn、Sn、Ag、P、Cr、Si、Zr、Tiから選ばれる少なくとも1種を含有したもので、残部がCuと不可避不純物から成る合金を高周波溶解炉により溶解し、これを鋳造して鋳塊を得た。
下記表1および2に、これらの鋳塊の成分を鋳塊No.の標記で示す。
表1に示す鋳塊No.1〜14は本発明の合金成分であり、表2に示す鋳塊No.15〜24は、合金成分が本発明の範囲を満たさない比較のものである。
ここで、成分の記載された数値の単位はmass%である。空欄は添加なしを示し、残部はCuと不可避不純物である。
均質化熱処理(800〜1020℃、30分間)→熱間圧延650〜1020℃(但し必ず800℃未満で終了する)、減面率90%)→冷間圧延(圧下率70〜99%)→熱処理(400〜550℃、120分間)→冷間仕上圧延(圧下率5〜50%)→歪取焼鈍(300℃、30分間)
均質化熱処理(650〜1020℃、30分間)→熱間圧延(300〜1020℃、減面率90%)→冷間圧延(20〜99%)→熱処理(300〜650℃、120分間)→冷間仕上圧延(0〜90%)→歪取焼鈍(300℃、30分間)
この製造方法で得られた合金材料の下記特性調査および下記評価結果を後述の表7に示す。
この製造方法で得られた合金材料の供試材の下記特性調査および下記評価結果を後述の表8に示す。
上記各供試材を下記に示す特性調査を行った。
EBSD法により、約500μm四方の測定領域で、スキャンステップが0.5μmの条件で測定を行った。そのデータを用いEDAX TSL社製のソフト「Orientation Imaging Microscopy v5」(商品名)の方位解析により、W方位から±10°以内のずれ角度を有する結晶粒の原子面の面積およびRDW方位から±10°以内のずれ角度を有する結晶粒の原子面の面積を求めて、該面積を全測定面積で割り、これに100をかけた数値を「W方位+RDW方位(%)」として表中に示す。
EBSD法により、約500μm四方の測定領域で、スキャンステップが0.5μmの条件で測定を行った。そのデータを用いEDAXTSL社製のソフト「Orientation Imaging Microscopy v5」(商品名)のBoundary CSL解析にて対応粒界Σ3とΣ9の和を測定し、全粒界に対する割合を計算した。以下の各表中には対応粒界Σ3およびΣ9の長さの和)を全粒界の長さの和で割り、これに100をかけた数値を「Σ3+Σ9(%)」として示す。
EBSD法により約500μm四方の測定領域で、スキャンステップが0.5μmの条件で測定を行った。そのデータを用いEDAX TSL社製のソフト「Orientation Imaging Microscopy v5」(商品名)のBoundary Rotation Angle解析により、亜粒界と粒界の長さを測定した。解析条件として隣り合う粒の傾角は亜粒界に関しては1°以上15°以下、粒界に関しては15°を超え180°以下とした。以下の各表中には単位面積1μm2あたりの長さ(単位はμm/μm2)を示す。
圧延平行方向から切り出したJIS Z 2201−13B号の試験片をJIS Z 2241に準じて3本測定しその平均値を示した。
引張強度は250MPa以上が合格レベルである。
20℃(±0.5℃)に保たれた恒温漕中で四端子法により比抵抗を計測して導電率を算出した。なお、端子間距離は100mmとした。
導電率は75%IACS以上が合格レベルである。
日本伸銅協会JCBA T309:2004(銅および銅合金薄板条の曲げによる応力緩和試験方法)に準じ、150℃で1000時間保持後の条件で測定した。片持ちはりブロック式の治具を用いて、耐力の80%の初期応力を負荷した。
応力緩和率は30%未満が合格レベルである。
しかも、発明で規定する合金成分の範囲を満たさなければ、合金No.15〜24に示すように、本発明で規定する結晶方位特性項目を満たしても、すなわち、本発明の製造方法で製造しても、引張強度、導電率および応力緩和率のいずれかが劣ることがわかる。
これに対して、本発明で規定する合金成分の範囲を満たしても、結晶方位特性項目のいずれかが本発明の範囲を満たさなければ、合金No.50〜74に示すように、引張強度、導電率および応力緩和率のいずれかが劣ることがわかる。
Claims (4)
- Mgを0.01〜0.5mass%含有し、残部が銅と不可避不純物からなり、
電子後方散乱回折測定における結晶方位解析において、材料表面のW方位{001}<100>およびRDW方位{210}<100>の面積率の和が3%以上であり、結晶粒界における対応粒界Σ3とΣ9の粒界長の和の割合が全粒界の5〜20%であって、かつ粒界傾角1°以上15°以下の亜粒界と、15°を超え180°以下の大傾角粒界の粒界長の和が100μm/μm2以下であることを特徴とする銅合金材料。 - Mgを0.01〜0.5mass%含有し、更にZnを0.20mass%以下、Snを0.10mass%以下、Agを0.05mass%以下、Pを0.03mass%以下、Crを0.40mass%以下、Siを0.03mass%以下、Zrを0.10mass%以下およびTiを0.10mass%以下からなる群から選ばれる少なくとも一種を合計で0.01〜0.5mass%含有し、残部が銅と不可避不純物からなり、
電子後方散乱回折測定における結晶方位解析において、材料表面のW方位{001}<100>およびRDW方位{210}<100>の面積率の和が3%以上であり、結晶粒界における対応粒界Σ3とΣ9の粒界長の和の割合が全粒界の5〜20%であって、かつ粒界傾角1°以上15°以下の亜粒界と、15°を超え180°以下の大傾角粒界の粒界長の和が100μm/μm2以下であることを特徴とする銅合金材料。 - Mgを0.01〜0.5mass%含有し、残部が銅と不可避不純物からなる銅合金材料の製造方法であって、
上記の合金組成の銅合金を鋳造し、次いで下記の工程で処理して、
電子後方散乱回折測定における結晶方位解析において、材料表面のW方位{001}<100>およびRDW方位{210}<100>の面積率の和が3%以上であり、結晶粒界における対応粒界Σ3とΣ9の粒界長の和の割合が全粒界の5〜20%であって、かつ粒界傾角1°以上15°以下の亜粒界と、15°を超え180°以下の大傾角粒界の粒界長の和を100μm/μm2以下とすることを特徴とする銅合金材料の製造方法。
(1)処理温度が、800〜1020℃の範囲である均質化熱処理
(2)処理温度が650〜1020℃の範囲である熱間加工であって、該熱間加工終了時の温度が800℃未満である熱間加工
(3)冷間圧延の総圧下率は、70〜99%
(4)処理温度が、400〜550℃の範囲である熱処理
(5)圧下率が、5〜50%の範囲である冷間加工
上記(4)および(5)は繰り返してもよい。 - Mgを0.01〜0.5mass%含有し、更にZnを0.20mass%以下、Snを0.10mass%以下、Agを0.05mass%以下、Pを0.03mass%以下、Crを0.40mass%以下、Siを0.03mass%以下、Zrを0.10mass%以下およびTiを0.10mass%以下からなる群から選ばれる少なくとも一種を合計で0.01〜0.5mass%含有し、残部が銅と不可避不純物からなる銅合金材料の製造方法であって、
上記の合金組成の銅合金を鋳造し、次いで下記の工程で処理して、
電子後方散乱回折測定における結晶方位解析において、材料表面のW方位{001}<100>およびRDW方位{210}<100>の面積率の和が3%以上であり、結晶粒界における対応粒界Σ3とΣ9の粒界長の和の割合が全粒界の5〜20%であって、かつ粒界傾角1°以上15°以下の亜粒界と、15°を超え180°以下の大傾角粒界の粒界長の和を100μm/μm2以下とすることを特徴とする銅合金材料の製造方法。
(1)処理温度が、800〜1020℃の範囲である均質化熱処理
(2)処理温度が650〜1020℃の範囲である熱間加工であって、該熱間加工終了時の温度が800℃未満である熱間加工
(3)冷間圧延の総圧下率は、70〜99%
(4)処理温度が、400〜550℃の範囲である熱処理
(5)圧下率が、5〜50%の範囲である冷間加工
上記(4)および(5)は繰り返してもよい。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012267608A JP6076724B2 (ja) | 2012-12-06 | 2012-12-06 | 銅合金材料およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012267608A JP6076724B2 (ja) | 2012-12-06 | 2012-12-06 | 銅合金材料およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014114464A JP2014114464A (ja) | 2014-06-26 |
JP6076724B2 true JP6076724B2 (ja) | 2017-02-08 |
Family
ID=51170784
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012267608A Active JP6076724B2 (ja) | 2012-12-06 | 2012-12-06 | 銅合金材料およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6076724B2 (ja) |
Families Citing this family (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017043551A1 (ja) | 2015-09-09 | 2017-03-16 | 三菱マテリアル株式会社 | 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金塑性加工材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー |
WO2017043577A1 (ja) * | 2015-09-09 | 2017-03-16 | 三菱マテリアル株式会社 | 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金塑性加工材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー |
JP6187630B1 (ja) * | 2016-03-30 | 2017-08-30 | 三菱マテリアル株式会社 | 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金塑性加工材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー |
EP3348658B1 (en) * | 2015-09-09 | 2022-01-26 | Mitsubishi Materials Corporation | Copper alloy for electronic/electrical device, plastically-worked copper alloy material for electronic/electrical device, component for electronic/electrical device, terminal and busbar |
WO2017043556A1 (ja) * | 2015-09-09 | 2017-03-16 | 三菱マテリアル株式会社 | 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金塑性加工材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー |
JP6187629B1 (ja) * | 2016-03-30 | 2017-08-30 | 三菱マテリアル株式会社 | 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金塑性加工材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー |
FI3438299T3 (fi) | 2016-03-30 | 2023-05-23 | Mitsubishi Materials Corp | Kupariseoksesta valmistettu nauha elektronisia laitteita ja sähkölaitteita varten, komponentti, liitosnapa, virtakisko sekä liikuteltava kappale releitä varten |
JP6680041B2 (ja) * | 2016-03-30 | 2020-04-15 | 三菱マテリアル株式会社 | 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金塑性加工材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー |
WO2017170699A1 (ja) | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 三菱マテリアル株式会社 | 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金板条材、電子・電気機器用部品、端子、バスバー、及び、リレー用可動片 |
JP6226097B2 (ja) | 2016-03-30 | 2017-11-08 | 三菱マテリアル株式会社 | 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金板条材、電子・電気機器用部品、端子、バスバー、及び、リレー用可動片 |
JP6680042B2 (ja) * | 2016-03-30 | 2020-04-15 | 三菱マテリアル株式会社 | 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金塑性加工材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー |
JP6226098B2 (ja) | 2016-03-30 | 2017-11-08 | 三菱マテリアル株式会社 | 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金板条材、電子・電気機器用部品、端子、バスバー、及び、リレー用可動片 |
JP6446011B2 (ja) * | 2016-10-03 | 2018-12-26 | 株式会社神戸製鋼所 | 放熱部品用銅合金板及び放熱部品 |
JP6780187B2 (ja) | 2018-03-30 | 2020-11-04 | 三菱マテリアル株式会社 | 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金板条材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー |
TWI770375B (zh) | 2018-03-30 | 2022-07-11 | 日商三菱綜合材料股份有限公司 | 電子/電氣機器用銅合金﹑電子/電氣機器用銅合金板條材料、電子/電氣機器用構件、端子及匯流排 |
KR102610328B1 (ko) * | 2018-12-17 | 2023-12-06 | 현대자동차주식회사 | 로즈골드색 구리 합금 및 이의 용도 |
TW202334447A (zh) * | 2021-10-12 | 2023-09-01 | 日商三菱綜合材料股份有限公司 | 銅合金、銅合金塑性加工材、電子電氣機器用零件、端子、匯流排、導線框 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3838521B1 (ja) * | 2005-12-27 | 2006-10-25 | 株式会社神戸製鋼所 | 高強度および優れた曲げ加工性を備えた銅合金およびその製造方法 |
EP2610359A4 (en) * | 2010-08-27 | 2017-08-02 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Copper alloy sheet and method for producing same |
-
2012
- 2012-12-06 JP JP2012267608A patent/JP6076724B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014114464A (ja) | 2014-06-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6076724B2 (ja) | 銅合金材料およびその製造方法 | |
JP5158909B2 (ja) | 銅合金板材及びその製造方法 | |
EP2508635B1 (en) | Copper alloy sheet and process for producing same | |
JP5307305B1 (ja) | 銅合金材料およびその製造方法 | |
JP4948678B2 (ja) | 銅合金板材、これを用いたコネクタ、並びにこれを製造する銅合金板材の製造方法 | |
JP5156316B2 (ja) | Cu−Sn−P系銅合金板材およびその製造法並びにコネクタ | |
KR101935987B1 (ko) | 구리합금 판재, 구리합금 판재로 이루어지는 커넥터, 및 구리합금 판재의 제조방법 | |
CN103502487B (zh) | 电子设备用铜合金、电子设备用铜合金的制造方法、电子设备用铜合金塑性加工材料、及电子设备用组件 | |
JP5690979B1 (ja) | 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用導電部品及び端子 | |
JP6053959B2 (ja) | 銅合金板材及びその製造方法、前記銅合金板材からなる電気電子部品 | |
JP2011117034A (ja) | 銅合金材料 | |
JP2014029031A (ja) | 銅合金板材およびその製造方法 | |
JP5903839B2 (ja) | 電子機器用銅合金、電子機器用銅合金の製造方法、電子機器用銅合金塑性加工材および電子機器用部品 | |
JP5876995B2 (ja) | 強度、曲げ加工性、応力緩和特性、疲労特性に優れる銅合金板材 | |
JP5117602B1 (ja) | たわみ係数が低く、曲げ加工性に優れる銅合金板材 | |
KR102499442B1 (ko) | 구리 합금 판재 및 그 제조 방법 | |
JP6310004B2 (ja) | 電子部品用Cu−Co−Ni−Si合金 | |
JP6310130B1 (ja) | 電子部品用チタン銅 | |
JP5776831B1 (ja) | 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品及び端子 | |
KR20210117252A (ko) | 구리 합금 판재 및 그 제조 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150821 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160414 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160607 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160728 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161220 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170111 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6076724 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |