JP2015052110A - 難燃性硬化性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性硬化性樹脂組成物 Download PDF

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Masaki Tono
正樹 戸野
陽介 岡田
Yosuke Okada
陽介 岡田
建彦 牛見
Tatsuhiko Ushimi
建彦 牛見
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Abstract

【課題】本発明は、本発明は、硬化した際に優れた難燃性を有する、接着剤または封止剤として用いることができる硬化性樹脂組成物を提供することを主な課題とする。
【解決手段】斯かる課題を解決する手段として、ウレタン樹脂成分、三量化触媒、および難燃剤を含み、難燃剤が、赤リンを必須成分とし、前記赤リン以外に、リン酸塩含有難燃剤、リン酸エステル、臭素含有難燃剤、および金属水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1つを組合せてなることを特徴とする接着剤用または封止剤用硬化性樹脂組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、主に難燃性硬化性樹脂組成物に関する。特に、難燃性であって、接着剤、封止剤などに用いることができる硬化性樹脂組成物に関する。
硬化性樹脂は、各種分野で幅広く活用されている。例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などをベースとした接着剤としての利用が挙げられる。中でも、ウレタン樹脂はその優れた特性から、接着剤としての利用が多く行われている(特許文献1)。また、半導体などの電子部品の製造における封止剤としての利用も挙げられる(特許文献2〜4)。
近年はOA機器や家電製品などの電子機器においては、部品の誤作動による異常加熱で万一高分子材料が着火しても火災の原因とならないようにすることが必要とされている。そのため、成形材料に加えて、接着剤、封止剤等についても難燃化する必要がある。
ウレタン樹脂などをベースとした接着剤や封止剤は、耐熱性や難燃性が不十分であることが多い。難燃性能を上げる検討は従来おこなわれているものの、その効果は十分と言えるものではなかった。また、高い難燃性を付与するためには難燃剤を多く添加する必要がある(特許文献5)。従って、さらなる難燃効果を付与させた硬化性樹脂組成物が求められているのが現状である。
特開2011−6663号公報 特開2003−192912号公報 特開2011−168754号公報 特開2011−178898号公報 特開2000−226425号公報
本発明は、少量の難燃剤添加量でも硬化した際に優れた難燃性を有する、接着剤または封止剤として用いることができる硬化性樹脂組成物を提供することを主な目的とする。中でも、優れた接着性をも兼ね備えた接着剤、優れた成形性や信頼性をも兼ね備えた封止剤に用いることができる硬化性樹脂組成物を提供することを主たる目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、硬化性樹脂組成物においてウレタン樹脂、三量化触媒、および赤いリンと赤リン以外の少なくとも1つの難燃剤とを含む難燃剤を組み合わせて用いることで、前記課題を解決できることを見出した。特に、難燃剤としてリン酸塩含有難燃剤を用いた場合に高い効果を奏することを見出した。本発明は、斯かる発見に基づき、完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は以下の態様を包含する。
項1.ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物からなるウレタン樹脂、三量化触媒、および難燃剤を含み、前記難燃剤が赤リンを必須成分とし、前記赤リン以外に、リン酸塩含有難燃剤、リン酸エステル、臭素含有難燃剤、および金属水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1つを組合せてなることを特徴とする接着剤用または封止材用硬化性樹脂組成物。
項2.前記難燃剤が、前記ウレタン樹脂100重量部に対して4.5〜70重量部であり、前記赤リンが、赤リンと赤リン以外の前記少なくとも1つの難燃剤の合計量に対して15〜75質量%であり、前記少なくとも1つの難燃剤が、赤リンと赤リン以外の上記少なくとも1つの難燃剤の合計量に対して25〜85質量%である項1に記載の接着剤用または封止材用硬化性樹脂組成物。
項3.三量化触媒が、前記ウレタン樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部の範囲である項1または2に記載の接着剤用または封止材用硬化性樹脂組成物。
項4.前記ウレタン樹脂のイソシアネートINDEXが、100〜1000の範囲である項1〜3のいずれか1項に記載の接着剤用または封止材用硬化性樹脂組成物。
項5.前記リン酸塩含有難燃剤が、モノリン酸塩であることを特徴とする項1〜4のいずれか1項に記載の接着剤用または封止材用硬化性樹脂組成物。
項6.項1〜5のいずれか1項に記載の接着剤用または封止材用硬化性組成物を硬化して得られる硬化物。
本発明により、少量の難燃剤添加量でも硬化した際に優れた難燃性を有する接着剤用または封止剤用の硬化性樹脂組成物を提供される。すなわち、接着剤として用いた場合に優れた接着性をも兼ね備えた硬化性樹脂組成物、封止剤として用いた場合に優れた成形性や信頼性をも兼ね備えた硬化性樹脂組成物が提供される。
以下に本発明を詳述する。
本発明は、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とからなるウレタン樹脂、三量化触媒、および難燃剤を含み、前記難燃剤が赤リンを必須成分とし、前記赤リン以外に、リン酸塩含有難燃剤、リン酸エステル、臭素含有難燃剤、および金属水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1つを組合せてなることを特徴とする接着剤用または封止剤用硬化性樹脂組成物を提供する。
ウレタン樹脂成分
本発明に用いる硬化性樹脂成分は、ウレタン樹脂成分である。
ウレタン樹脂成分としては、例えば、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物等を含むものが挙げられる。ポリイソシアネート化合物は、主に、硬化剤として、および、ポリオール化合物は、主に、主剤として用いる。
ポリイソシアネート化合物
ポリイソシアネート化合物とは、分子内に2以上のイソシアネート基を有する化合物を主に指す。例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
前記芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられる。
前記脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記ポリイソシアネート化合物は一種もしくは二種以上を使用することができる。
ポリイソシアネート化合物は、使い易いこと、入手し易いこと等の理由から、ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。
ポリオール化合物
ポリオール化合物とは、分子内に2以上の水酸基を有する化合物を主に指す。ポリオール化合物としては、例えば、ポリラクトン系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリマーポリオール、ポリエーテル系ポリオール等が挙げられる。
前記ポリラクトン系ポリオールとしては、例えば、ラクトングリコール、ポリカプロラクトングリコール、ポリバレロラクトングリコールなどが挙げられる。
前記ポリカーボネート系ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオールなどの水酸基含有化合物と、ジエチレンカーボネート、ジプロピレンカーボネートなどとの脱アルコール反応により得られるポリオール等が挙げられる。
前記芳香族ポリオールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。
前記脂環族ポリオールとしては、例えば、シクロヘキサンジオール、メチルシクロヘキサンジオール、イソホロンジオール、ジシクロヘキシルメタンジオール、ジメチルジシクロヘキシルメタンジオール等が挙げられる。
前記脂肪族ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等が挙げられる。
前記ポリエステル系ポリオールとしては、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを脱水縮合して得られる重合体、ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクトン等のラクトンを開環重合して得られる重合体、ヒドロキシカルボン酸と上記多価アルコール等との縮合物が挙げられる。
ここで前記多塩基酸としては、具体的には、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸等が挙げられる。
また前記多価アルコールとしては、具体的には、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
また前記ヒドロキシカルボン酸としては、具体的には、例えば、ひまし油、ひまし油とエチレングリコールの反応生成物等が挙げられる。
前記ポリマーポリオールとしては、例えば、前記芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステル系ポリオール等に対し、アクリロニトリル、スチレン、メチルアクリレート、メタクリレート等のエチレン性不飽和化合物をグラフト重合させた重合体、ポリブタジエンポリオール、多価アルコールの変性ポリオールまたは、これらの水素添加物等が挙げられる。
前記多価アルコールの変性ポリオールとしては、例えば、原料の多価アルコールにアルキレンオキサイドを反応させて変性したもの等が挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、グリセリンおよびトリメチロールプロパン等の三価アルコール;
ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトール等、ショ糖、グルコース、マンノース、フルクトース、メチルグルコシドおよびその誘導体等の四〜八価のアルコ―ル;
フェノール、フロログルシン、クレゾール、ピロガロ―ル、カテコール、ヒドロキノン、ビスフェノ―ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、1−ヒドロキシナフタレン、1,3,6,8−テトラヒドロキシナフタレン、アントロール、1,4,5,8−テトラヒドロキシアントラセン、1−ヒドロキシピレン等のフェノ―ル化合物; ポリブタジエンポリオール; ひまし油系ポリオール; ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの(共)重合体およびポリビニルアルコール等の多官能(例えば官能基数2〜100)ポリオール、フェノールとホルムアルデヒドとの縮合物(ノボラック)等が挙げられる。
前記多価アルコールの変性方法は特に限定されないが、アルキレンオキサイド(以下、AOと略す)を付加させる方法が好適に用いられる。
前記AOとしては、炭素数2〜6のAO、例えば、エチレンオキサイド(以下、EOと略す)、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略す)、1,3−プロピレオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,4−ブチレンオキサイド等が挙げられる。
これらの中でも性状や反応性の観点から、PO、EOおよび1,2-ブチレンオキサイドが好ましく、POおよびEOがより好ましい。
AOを二種以上使用する場合(例えば、POおよびEO)の付加方法としては、ブロック付加であってもランダム付加であってもよく、これらの併用であってもよい。
前記ポリエーテル系ポリオールとしては、例えば、活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物等の少なくとも一種の存在下に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドの少なくとも1種を開環重合させて得られる重合体が挙げられる。
前記活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物としては、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール類;
グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール類;
エチレンジアミン、ブチレンジアミン等のアミン類等が挙げられる。
本発明に使用するポリオールは、接着力と低燃焼性が両立できることから、分子量が300〜5000の範囲の芳香族系のポリエステル系ポリオール、またはポリエーテル系ポリオールを使用することが好ましい。分子量300〜3000の範囲がより好ましく、300〜2000の範囲が更に好ましく、分子量300〜1000の範囲が最も好ましい。
次にウレタン樹脂における、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との配合比について説明する。
硬化剤であるポリイソシアネート化合物と主剤であるポリオール化合物とは、ポリオール化合物および水の活性水素基(OH)とポリイソシアネート化合物中の活性イソシアネート基(NCO)の割合であるイソシアネートインデックス(NCO/OH)が当量比で、100〜1000の範囲となるように通常混合する。この範囲は110〜800の範囲であることが好ましく、110〜700の範囲であることがより好ましく、200〜600の範囲であることが更に好ましい。
また、イソシアネートインデックス(INDEX)は、以下の方法にて算出される。
INDEX=イソシアネートの当量数÷(ポリオールの当量数+水の当量数)×100
ここで、イソシアネートの当量数=NCOの分子量÷NCO含有量(%)×100、
ポリオールの当量数=OHV×使用部数÷KOHの分子量、OHVはポリオールの水酸基価(mg KOH/g)、
水の当量数=使用部数/水の分子量×水のOH基の数
である。なお上記式において、NCOの分子量は42、KOHの分子量は56100、水の分子量は18、水のOH基の数は2とする。
前記当量比が100以上では硬化性樹脂組成物の難燃性が確保できる観点から好ましく、1000以下では硬化性樹脂組成物が脆くなり過ぎない観点から好ましい。
本発明に使用するポリウレタン樹脂は、ポリウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物に含まれるイソシアネート基を反応させて三量化させ、イソシアヌレート環の生成を促進したもの等を使用することができる。
イソシアヌレート環の生成を促進するためには、例えば、触媒として、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の窒素含有芳香族化合物;酢酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム、オクチルカリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩;トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリフェニルアンモニウム塩等の3級アンモニウム塩;テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム、テトラフェニルアンモニウム塩等の4級アンモニウム塩等を使用することができる。
本発明において使用する三量化触媒の含有量は特に限定されないが、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.01重量部〜10重量部の範囲であることが好ましく、0.01重量部〜5重量部の範囲であることがより好ましく、0.01重量部〜3重量部の範囲であることが更に好ましく、0.01重量部〜1.5重量部の範囲であることが最も好ましい。
0.01重量部以上の場合にイソシアヌレート基が形成し難燃性を確保でき、10重量部以下の場合には適切な硬化速度を確保でき、取り扱い易い。
前記三量化触媒は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
また本発明において、ウレタン樹脂硬化触媒をさらに使用することができる。前記ウレタン硬化触媒としては、例えばアミノ化合物、錫化合物、アセチルアセトン金属塩等が挙げられる。
前記アミノ化合物としては、例えば、ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’−トリメチルアミノエチル−エタノールアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N−メチル,N´−ジメチルアミノエチルピペラジン、イミダゾール環中の第2級アミン官能基をシアノエチル基で置換したイミダゾール化合物、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジアザビシクロウンデセン、トリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチルイミダゾール、トリメチルアミノエチルピペラジン、トリプロピルアミン、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、トリフェニルアンモニウム塩等が挙げられる。
前記錫化合物としては、例えば、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート等が挙げられる。
前記アセチルアセトン金属塩としては、例えば、アセチルアセトンアルミニウム、アセチルアセトン鉄、アセチルアセトン銅、アセチルアセトン亜鉛、アセチルアセトンベリリウム、アセチルアセトンクロム、アセチルアセトンインジウム、アセチルアセトンマンガン、アセチルアセトンモリブデン、アセチルアセトンチタン、アセチルアセトンコバルト、アセチルアセトンバナジウム、アセチルアセトンジルコニウム等が挙げられる。
前記ウレタン樹脂硬化触媒は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に係るウレタン樹脂に使用するウレタン樹脂硬化触媒の含有量に特に限定はないが、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.01重量部〜10重量部の範囲であることが好ましく、0.01重量部〜8部の範囲であることがより好ましく、0.01重量部〜6部の範囲であることが更に好ましく、0.7重量部〜1.5部の範囲であることが最も好ましい。
0.01重量部以上10重量部以下の場合には取り扱い易く反応の制御が容易となる。
難燃剤
本発明の接着剤用または封止剤用硬化性樹脂組成物は、難燃剤を含み、難燃剤は赤リンを必須成分とし、前記赤リン以外に、リン酸塩含有難燃剤、リン酸エステル、臭素含有難燃剤、および金属水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1つを組合せてなる。難燃剤は、ウレタン樹脂100重量部に対して4.5〜70重量部である。
赤リン
必須成分の難燃剤として、赤リンが使用される。
本発明に使用する赤リンに限定はなく、市販品を適宜選択して使用することができる。
また本発明に係る硬化性樹脂組成物に使用する赤リンの含有量は、特に限定されないが、上記赤リンと赤リン以外の上記少なくとも1つの難燃剤の合計量に対して、好ましくは15〜75質量%であり、より好ましくは20〜70質量%である。
前記赤リンの範囲が15質量%以上の場合は、自己消火性が保持され、また75質量%以下の場合には本発明に係る硬化性樹脂組成物の粘度が過度に高くなることなく作業性の観点から好ましい範囲に保持される。
また本発明に係る硬化性樹脂組成物に使用する赤リン以外の少なくとも1つの難燃剤の含有量は、特に限定されないが、上記赤リンと赤リン以外の上記少なくとも1つの難燃剤の合計量に対して、好ましくは25〜85質量%であり、より好ましくは30〜80質量%である。
かかる難燃剤としては、例えば、リン酸塩含有難燃剤、リン酸エステル、臭素含有難燃剤、金属水酸化物、それらの組み合わせ等が挙げられる。
リン酸塩含有難燃剤
前記リン酸塩含有難燃剤に使用されるリン酸は特に限定はないが、モノリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸等の各種リン酸が挙げられる。
前記リン酸塩含有難燃剤としては、例えば、前記各種リン酸と周期律表IA族〜IVB族の金属、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミンから選ばれる少なくとも一種の金属または化合物との塩からなるリン酸塩を挙げることができる。
前記周期律表IA族〜IVB族の金属として、リチウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、鉄(II)、鉄(III)、アルミニウム等が挙げられる。
また前記脂肪族アミンとして、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、ピペラジン等が挙げられる。
また前記芳香族アミンとして、ピリジン、トリアジン、メラミン、アンモニウム等が挙げられる。
なお、上記のリン酸塩含有難燃剤は、シランカップリング剤処理、メラミン樹脂で被覆する等の公知の耐水性向上処理を加えてもよく、メラミン、ペンタエリスリトール等の公知の発泡助剤を加えても良い。
前記リン酸塩含有難燃剤の具体例としては、例えば、モノリン酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩等が挙げられる。
前記モノリン酸塩としては特に限定されないが、例えば、リン酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素ニアンモニウム等のアンモニウム塩;
リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、亜リン酸一ナトリウム、亜リン酸二ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム等のナトリウム塩;
リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウム、亜リン酸一カリウム、亜リン酸二カリウム、次亜リン酸カリウム等のカリウム塩;
リン酸一リチウム、リン酸二リチウム、リン酸三リチウム、亜リン酸一リチウム、亜リン酸二リチウム、次亜リン酸リチウム等のリチウム塩;
リン酸二水素バリウム、リン酸水素バリウム、リン酸三バリウム、次亜リン酸バリウム等のバリウム塩;
リン酸一水素マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸三マグネシウム、次亜リン酸マグネシウム等のマグネシウム塩;
リン酸二水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸三カルシウム、次亜リン酸カルシウム等のカルシウム塩;
リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、次亜リン酸亜鉛等の亜鉛塩;
第一リン酸アルミニウム、第二リン酸アルミニウム、第三リン酸アルミニウム、亜リン酸アルミニウム、次亜リン酸アルミニウム等のアルミニウム塩等が挙げられる。
これらの中でも、前記リン酸塩含有難燃剤の自己消火性が向上するため、モノリン酸塩を使用することが好ましく、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、第一リン酸アルミニウム、リン酸一ナトリウム、第三リン酸アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも一つを使用することがより好ましく、リン酸二水素アンモニウムを用いることが更に好ましい。
前記リン酸塩含有難燃剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用するリン酸塩含有難燃剤の含有量は、特に限定されないが、硬化性樹脂成分(例えば、ウレタン樹脂成分。)100重量部に対して、100重量部に対して、1.5重量部〜50重量部の範囲であることが好ましく、1.5重量部〜20重量部の範囲であることがより好ましく、2.0重量部〜15重量部の範囲であることが更に好ましく、2.0部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
前記リン酸塩含有難燃剤の範囲が1.5重量部以上の場合は、本発明に係る硬化性樹脂組成物の自己消火性が保持され、また50重量部以下の場合には本発明に係る硬化性樹脂組成物の粘度が過度に高くなることなく作業性の観点から好ましい範囲に保持される。
本発明においては前記リン酸塩含有難燃剤と前記赤リンとを併用することが、総発熱量が減少することから好ましい。
前記リン酸エステルとしては特に限定はないが、モノリン酸エステル、縮合リン酸エステル等を使用することが好ましい。
前記モノリン酸エステルとしては、特に限定はないが、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(フェニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート、モノイソデシルホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、メラミンホスフェート、ジメラミンホスフェート、メラミンピロホスフェート、トリフェニルホスフィンオキサイド、トリクレジルホスフィンオキサイド、メタンホスホン酸ジフェニル、フェニルホスホン酸ジエチル、レジルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、ホスファフェナンスレン、トリス(β―クロロプロピル)ホスフェート等が挙げられる。
前記縮合リン酸エステルとしては、特に限定はないが、例えば、トリアルキルポリホスフェート、レゾルシノールポリフェニルホスフェート、レゾルシノールポリ(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート(大八化学工業社製、商品名PX−200)、ハイドロキノンポリ(2,6−キシリル)ホスフェートならびにこれらの縮合物等の縮合リン酸エステルを挙げられる。
市販の縮合リン酸エステルとしては、例えば、レゾルシノールポリフェニルホスフェート(商品名CR−733S)、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート(商品名CR−741)、芳香族縮合リン酸エステル(商品名CR747)、レゾルシノールポリフェニルホスフェート(ADEKA社製、商品名アデカスタブPFR)、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート(商品名FP−600、FP−700)等を挙げることができる。
上記の中でも、初期の発熱量を低減させる効果が高いためモノリン酸エステルを使用することが好ましく、トリス(β―クロロプロピル)ホスフェートを使用することがより好ましい。
前記リン酸エステルは一種もしくは二種以上を使用することができる。
また本発明に使用するリン酸エステルの含有量は、特に限定されないが、硬化性樹脂成分(例えば、ウレタン樹脂成分。)100重量部に対して、1.5重量部〜50重量部の範囲であることが好ましく、1.5重量部〜20重量部の範囲であることがより好ましく、2.0重量部〜15重量部の範囲であることが更に好ましく、2.0部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
前記リン酸エステルの範囲が1.5重量部以上の場合には自己消火性が保持され、50重量部以下の場合には本発明に係る硬化性樹脂組成物の粘度が過度に高くなることなく作業性の観点から好ましい範囲に保持される。
また前記臭素含有難燃剤としては、分子構造中に臭素を含有する化合物であれば特に限定はないが、例えば、芳香族臭素化化合物等を挙げることができる。
前記芳香族臭素化化合物の具体例としては、例えば、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモビフェニル、ヘキサブロモシクロデカン、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン、エチレン−ビス(テトラブロモフタルイミド)、テトラブロモビスフェノールA等のモノマー系有機臭素化合物、
臭素化ビスフェノールAを原料として製造されたポリカーボネートオリゴマー、前記ポリカーボネートオリゴマーとビスフェノールAとの共重合物等の臭素化ポリカーボネート、
臭素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジエポキシ化合物、臭素化フェノール類とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるモノエポキシ化合物等の臭素化エポキシ化合物;
ポリ(臭素化ベンジルアクリレート);
臭素化ポリフェニレンエーテル;
臭素化ビスフェノールA、塩化シアヌールおよび臭素化フェノールの縮合物;
臭素化(ポリスチレン)、ポリ(臭素化スチレン)、架橋臭素化ポリスチレン等の臭素化ポリスチレン; 架橋または非架橋臭素化ポリ(−メチルスチレン)等のハロゲン化された臭素化合物ポリマー等が挙げられる。
燃焼初期の発熱量を制御する観点から、臭素化ポリスチレン、ヘキサブロモベンゼン等が好ましく、ヘキサブロモベンゼンがより好ましい。
前記臭素含有難燃剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用する臭素含有難燃剤の含有量に特に限定はないが、硬化性樹脂成分100重量部に対して、1.5重量部〜50重量部の範囲であることが好ましく、1.5重量部〜20重量部の範囲であることがより好ましく、2.0重量部〜15重量部の範囲であることが更に好ましく、2.0部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
前記臭素含有難燃剤の範囲が1.5重量部以上の場合は、自己消火性が保持され、また50重量部以下の場合には本発明に係る硬化性樹脂組成物の粘度が過度に高くなることなく作業性の観点から好ましい範囲に保持される。
また本発明に使用できる金属水酸化物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化鉄、水酸化ニッケル、水酸化ジルコニウム、水酸化亜鉛、水酸化チタン、水酸化銅、水酸化スズ、水酸化バナジウム等が挙げられる。
前記金属水酸化物は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用する金属水酸化物の含有量は、特に限定されないが、硬化性樹脂成分100重量部に対して、1.5重量部〜50重量部の範囲であることが好ましく、1.5重量部〜20重量部の範囲であることがより好ましく、2.0重量部〜15重量部の範囲であることが更に好ましく、2.0部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
前記金属水酸化物の範囲が1.5重量部以上の場合は、自己消火性が保持され、また50重量部以下の場合には本発明に係る硬化性樹脂組成物の粘度が過度に高くなることなく作業性の観点から好ましい範囲に保持される。
赤リン以外の上記少なくとも1つの難燃剤には、ホウ素含有難燃剤およびアンチモン含有難燃剤が含まれてもよい。
ホウ素含有難燃剤としては、ホウ砂、酸化ホウ素、ホウ酸、ホウ酸塩等が挙げられる。
前記酸化ホウ素としては、例えば、三酸化二ホウ素、三酸化ホウ素、二酸化二ホウ素、三酸化四ホウ素、五酸化四ホウ素等が挙げられる。
前記ホウ酸塩としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、周期表第4族、第12族、第13族の元素およびアンモニウムのホウ酸塩等が挙げられる。
具体的には、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸セシウム等のホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸バリウム等のホウ酸アルカリ土類金属塩、ホウ酸ジルコニウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸アンモニウム等が挙げられる。
本発明に使用するホウ素含有難燃剤は、ホウ酸塩であることが好ましく、ホウ酸亜鉛であればより好ましい。
前記ホウ素含有難燃剤は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用するホウ素含有難燃剤の含有量は、特に限定されないが、ウレタン樹脂成分100重量部に対して100重量部に対して、1.5重量部〜50重量部の範囲であることが好ましく、1.5重量部〜20重量部の範囲であることがより好ましく、2.0重量部〜15重量部の範囲であることが更に好ましく、2.0部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
前記ホウ素含有難燃剤の範囲が1.5重量部以上の場合は、自己消火性が保持され、また50重量部以下の場合には本発明に係る硬化性樹脂組成物の粘度が過度に高くなることなく作業性の観点から好ましい範囲に保持される。
また前記アンチモン含有難燃剤としては、例えば、酸化アンチモン、アンチモン酸塩、ピロアンチモン酸塩等が挙げられる。
前記酸化アンチモンとしては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等が挙げられる。
前記アンチモン酸塩としては、例えば、アンチモン酸ナトリウム、アンチモン酸カリウム等が挙げられる。
前記ピロアンチモン酸塩としては、例えば、ピロアンチモン酸ナトリウム、ピロアンチモン酸カリウム等が挙げられる。
本発明に使用するアンチモン含有難燃剤は、三酸化アンチモンであることが好ましい。
前記アンチモン含有難燃剤は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記アンチモン含有難燃剤の含有量に特に限定はないが、硬化性樹脂成分(例えば、ウレタン樹脂成分。)100重量部に対して、100重量部に対して、1.5重量部〜50重量部の範囲であることが好ましく、1.5重量部〜20重量部の範囲であることがより好ましく、2.0重量部〜15重量部の範囲であることが更に好ましく、2.0部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
前記アンチモン含有難燃剤の範囲が1.5重量部以上の場合は、自己消火性が保持され、また50重量部以下の場合には本発明に係る硬化性樹脂組成物の粘度が過度に高くなることなく作業性の観点から好ましい範囲に保持される。
シランカップリング剤
本発明の硬化性樹脂組成物において、さらに必要に応じてシランカップリング剤を使用することができる。シランカップリング剤を含有することで、基材に対する接着力が向上するため、例えば硬化性樹脂組成物を接着剤、封止剤等として用いる場合に好ましい。特に、硬化性樹脂成分が十分な高い接着性を有さない場合に、シランカップリング剤を含有することが好ましい。
シランカップリング剤としては、アルコキシアミノシランとエポキシ化合物の反応物および/またはアルコキシグリシジルシランが挙げられる。
前記アルコキシアミノシランとしては、例えばγ−アミノメチルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
上記エポキシ化合物としてはエポキシ基を1個または2個有する化合物が特に好ましく、エポキシ化合物のエポキシ基が3個以上では、反応物の溶解性が低下し、接着性付与の効果が発現しない場合がある。
前記エポキシ基を1個有する化合物としては、例えばβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシグリシジルシランが挙げられ、エポキシ基を2個有する化合物としては、例えばエポキシ当量180〜270のビスフェノールA型エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記アルコキシアミノシランとエポキシ化合物との反応物は、例えば予めエポキシ化合物のエポキシ基がアルコキシアミノシランのアミノ基より過剰となるように配合し窒素気流中で反応させることにより得ることができる。その場合のエポキシ基/アミノ基の反応モル比は1.05〜5.0が好ましく、さらに好ましくは、1.5〜2.0である。
前記また、上記アルコキシグリシジルシランとしては、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
前記シランカップリング剤は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
その他成分
前記硬化性樹脂組成物は、所望により、本発明の効果に悪影響を及ぼさない範囲で、付加的成分を含むことができる。例えば、必要に応じて、各種溶媒若しくは分散媒、粘着付与剤、硬化促進剤、充填剤、チクソ性付与剤、着色剤、可塑剤(軟化剤)、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、各種添加剤を含むことができる。
前記硬化性樹脂組成物の調製方法は特に限定されない。例えば、硬化性樹脂成分、難燃剤および必要に応じて含まれるその他の成分を、ホモディスパー、万能ミキサー、バンバリーミキサー、またはニーダー等を用いて混合することで製造することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、熱(常温であってもよい。)、光などにより硬化させて硬化体を得ることができる。適宜成形を行い、成形体とすることもできる。具体的には、電子機器(携帯電話、表示機器、車載機器、コンピュータ、通信機器など)、電子部品(例えば、航空機部材、自動車部材、建築部材等など。)などの、難燃性性が要求される接着剤、封止剤(シーリング剤)等として好適に用いることができる。
本発明に係る硬化性樹脂組成物は、硬化性樹脂成分が反応して硬化するため、その粘度は時間の経過と共に変化する態様も含まれる。そこで本発明に係る硬化性樹脂組成物を使用する前は、前記硬化性樹脂成分を二以上に分割して、前記硬化性樹脂成分が反応して硬化することを防止しておくことが好ましい。そして本発明に係る硬化性樹脂組成物を使用する際に、二以上に分割しておいた前記硬化性樹脂成分を一つにまとめることにより、本発明に係る硬化性樹脂組成物が得られる。
なお前記硬化性樹脂成分を二以上に分割するときは、二以上に分割された硬化性樹脂成分のそれぞれの成分単独は硬化が始まらず、前記硬化性樹脂成分のそれぞれの成分を混合した後に硬化反応が始まるようにそれぞれの成分を分割すればよい。
本発明の硬化性樹脂組成物を用いて得られる硬化体等は、難燃性を有する。難燃性は、UL94規格に基づき判定することができる。
以下、本発明の具体的な実施例を説明することにより本発明の効果を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<硬化性樹脂組成物の作製>
表1に示した配合により、実施例1に係る硬化性樹脂組成物のI液およびII液を調製した。
なお表1に示した各成分の詳細は次の通りである。
(A)成分:イソシアネート化合物
MDI(日本ポリウレタン工業社製、製品名:ミリオネートMR-200、イソシアネート含有率:30.5〜32.0%)。
(B)成分:ポリオール化合物
B-1:ポリオール1
p−フタル酸系ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモールRFK-505、水酸基価:250mgKOH/g)
B-2:ポリオール2
ポリエステルポリオール(DIC社製、製品名:ポリライトOX-D-2044、水酸基価:56mgKOH/g)
B-3:ポリオール3
ポリエステルポリオール(DIC社製、製品名:ポリライト8651、水酸基価:60mgKOH/g)
B-4:ポリオール4
ポリエステルポリオール(DIC社製、製品名:ポリライトOX-D-2376、水酸基価:113mgKOH/g)。
(C)成分:触媒
3量化触媒(東ソー社製、製品名:TOYOCAT-TR20)。
(D)成分:添加剤
D-1:赤リン(燐化学工業社製、製品名:ノーバエクセル140)
D-2:リン酸二水素アンモニウム(太平化学産業社製)
D-3:トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート(大八化学社製、製品名:TMCPP)
D-4:ヘキサブロモベンゼン(マナック社製、製品名:HBB−b)
D-5:水酸化アルミニウム(アルモリックス社製、製品名:B-325)
E-1:沈降防止剤(伊藤製油社製、製品名:A-S-A T-1700)
<接着強度>
被着体として、SUS板/SUS板(それぞれ100mm×25mm×0.8mm)を用いた。
使用直前にI液とII液とを混合し、得られた硬化性樹脂組成物を、両方の被着体の片面
に1m2あたり200g塗布し、直ちに貼り合わせ、温度50℃、50%RHの条件下で3日間養生させた。養生後の貼着されている被着体について、引張剪断試験(引張速度:5mm×min)を行い、接着強度を求めた。
○:2N/mm2以上、
△:1〜2N/mm2
×:1N/mm2以下。
<溶液安定性>
調整直後のポリオール組成物を、90mlのマヨネーズ瓶に70ml計量する。
瓶に封をした後、40℃条件下に1ヶ月静置した時の状況を観察した。
○:液体−固体の分離無し
×:液体−固体の分離有り
結果を表1に示す。
<難燃性>
使用直前にI液とII液とを混合し、混合後の溶液を離型PETフィルム上に置き、1mm厚の
鉄製スペーサーを用いて所定の厚みに硬化させた。硬化後のウレタン樹脂を所定の試験片サイズに切出し、試験片(125mm×13mm×1mm)を得た。UL規格のUL94に従い、試験片を5本燃焼させ、その平均燃焼時間から燃焼性能を判断した。
◎:V−0相当の難燃性を有する、
○:V−1相当の難燃性を有する、
△:V−2相当の難燃性を有する、
×:NG(難燃性を有さない)。
結果を表1に示す。
[実施例2〜12]
表1に示した配合の難燃性硬化性樹脂組成物を用いる以外は実施例1の場合と全く同様に実験を行った。結果を表1に示す。
[比較例1〜9]
表2に示した配合の難燃性硬化性樹脂組成物を用いる以外は実施例1の場合と全く同様に実験を行った。結果を表2に示す。
Figure 2015052110
Figure 2015052110

Claims (6)

  1. ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物からなるウレタン樹脂、三量化触媒、および難燃剤を含み、前記難燃剤が赤リンを必須成分とし、前記赤リン以外に、リン酸塩含有難燃剤、リン酸エステル、臭素含有難燃剤、および金属水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1つを組合せてなることを特徴とする接着剤用または封止材用硬化性樹脂組成物。
  2. 前記難燃剤が、前記ウレタン樹脂100重量部に対して4.5〜70重量部であり、前記赤リンが、赤リンと赤リン以外の前記少なくとも1つの難燃剤の合計量に対して15〜75質量%であり、前記少なくとも1つの難燃剤が、赤リンと赤リン以外の上記少なくとも1つの難燃剤の合計量に対して25〜85質量%である請求項1に記載の接着剤用または封止材用硬化性樹脂組成物。
  3. 三量化触媒が、前記ウレタン樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲である請求項1または2に記載の接着剤用または封止材用硬化性樹脂組成物。
  4. 前記ウレタン樹脂のイソシアネートINDEXが、100〜1000の範囲である請求項1〜3のいずれか1項に記載の接着剤用または封止材用硬化性樹脂組成物。
  5. 前記リン酸塩含有難燃剤が、モノリン酸塩であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の接着剤用または封止材用硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の接着剤用または封止材用硬化性組成物を硬化して得られる硬化物。
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