JP2019011407A - ドア・サッシ用ウレタン樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】ドア及び/またはサッシ用の断熱材の提供。【解決手段】ドア及び/またはサッシの断熱材として用いるためのウレタン樹脂組成物であって、ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、触媒、整泡剤、発泡剤、及び添加剤を含み、前記添加剤が赤リンを必須成分として含み、かつ、針状フィラー及びホウ素含有難燃剤からなる群から選択される1種類以上を含み、前記添加剤の含有量がウレタン樹脂100重量部に対して1〜30重量部の範囲であるウレタン樹脂組成物。【選択図】なし
Description
本発明はウレタン樹脂組成物に関する。特に、ドア、サッシの断熱材として使用できるウレタン樹脂組成物に関する。
ウレタン樹脂組成物は、その優れた断熱性及び接着性から、断熱材としてマンション等の集合住宅、戸建住宅、学校の各種施設、商業ビル等の建築物の断熱材として用いられている。
特許文献1は、触媒および添加剤を含む耐火性ウレタン樹脂組成物であって、触媒が、ウレタン樹脂に含まれるイソシアネート基の三量化反応を促進する三量化触媒を含み、添加剤が、赤リン、リン酸エステル、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤、ホウ素含有難燃剤およびアンチモン含有難燃剤よりなる群から選ばれる少なくとも三つを含み、三量化触媒が、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部の範囲であり、添加剤が、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.3〜180重量部の範囲であることを特徴とする、耐火性ウレタン樹脂組成物について記載している。
特許文献2は、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、三量化触媒、発泡剤、整泡剤、添加剤、およびフィラーを含む難燃性ウレタン樹脂組成物であって、前記添加剤が赤リンを含み、該フィラーのアスペクト比が5〜50、平均粒径が0.1μm以上15μm未満、融点が750℃以上であることを特徴とする難燃性ウレタン樹脂組成物について記載している。
従来、発熱量の低下を達成するためのウレタン樹脂組成物が提案されている。しかし、ドア、サッシの断熱材としてウレタン樹脂組成物を用いる場合には、火災等が発生した場合にも焼失せずに残渣が金物を支える、残渣の形状保持性や残渣の強度が要求される。
しかし、このように、ドア及び/またはサッシ用途に特化したウレタン樹脂組成物の組成は知られていなかった。
本願発明者らは、上記の目的を達成すべく種々検討したところ、添加剤が赤リンを必須成分として含み、かつ、針状フィラー及びホウ素含有難燃剤のいずれかを含み、前記難燃剤の含有量がウレタン樹脂100重量部に対して1〜30重量部の範囲であるウレタン樹脂組成物により上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
項1、ドア及び/またはサッシの断熱材として用いるためのウレタン樹脂組成物であって、
ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、触媒、整泡剤、発泡剤、及び添加剤を含み、
前記添加剤が赤リンを必須成分として含み、かつ、針状フィラー及びホウ素含有難燃剤からなる群から選択される1種類以上を含み、
前記添加剤の含有量がウレタン樹脂100重量部に対して1〜30重量部の範囲であるウレタン樹脂組成物。
ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、触媒、整泡剤、発泡剤、及び添加剤を含み、
前記添加剤が赤リンを必須成分として含み、かつ、針状フィラー及びホウ素含有難燃剤からなる群から選択される1種類以上を含み、
前記添加剤の含有量がウレタン樹脂100重量部に対して1〜30重量部の範囲であるウレタン樹脂組成物。
項2、比重が0.01〜0.2g/cm3である、請求項1に記載のウレタン樹脂組成物。
項3、項1又は2に記載のウレタン樹脂組成物からなる成形体。
本発明により、ドア及び/またはサッシの断熱材として好適に使用できるウレタン樹脂組成物が提供される。特に、火災等が発生した場合の残渣の形状保持性や残渣の強度に優れたウレタン樹脂組成物が提供される。
本発明は、(i)ドア及び/またはサッシの断熱材として用いるためのウレタン樹脂組成物であって、ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、触媒、整泡剤、発泡剤、及び添加剤を含み、前記添加剤が赤リンを必須成分として含み、かつ、針状フィラー及びホウ素含有難燃剤からなる群から選択される1種類以上を含み、前記添加剤の含有量がウレタン樹脂100重量部に対して1〜30重量部の範囲であるウレタン樹脂組成物、(ii)上記ウレタン樹脂組成物からなる成形体を包含する。
本発明のウレタン樹脂組成物はポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、触媒、整泡剤、発泡剤、及び添加剤を含有する。
ウレタン樹脂の主剤としてのポリイソシアネートとウレタン樹脂の硬化剤としてのポリオールは、化学反応により硬化して、ウレタン樹脂を形成する。
以下、各成分について説明する。
1.ポリオール化合物
ウレタン樹脂の硬化剤であるポリオール化合物としては、例えばポリラクトンポリオール、ポリカーポネートポリオール、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
ウレタン樹脂の硬化剤であるポリオール化合物としては、例えばポリラクトンポリオール、ポリカーポネートポリオール、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
ポリラクトンポリオールとしては、例えば、ポリプロピオラクトングリコール、ポリカプロラクトングリコール、ポリバレロラクトングリコールなどが挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオールなどの水酸基含有化合物と、ジエチレンカーボネート、ジプロピレンカーボネートなどとの脱アルコール反応により得られるポリオール等が挙げられる。
芳香族ポリオールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。
脂環族ポリオールとしては、例えばシクロヘキサンジオール、メチルシクロヘキサンジオール、イソホロンジオール、ジシクロへキシルメタンジオール、ジメチルジシクロへキシルメタンジオール等が挙げられる。
脂肪族ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを脱水縮合して得られる重合体、ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクトン等のラクトンを開環重合して得られる重合体、ヒドロキシカルボン酸と上記多価アルコール等との縮合物が挙げられる。
ここで多塩基酸としては、具体的には、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸等が挙げられる。また多価アルコールとしては、具体的には、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
またヒドロキシカルボン酸としては、具体的には、例えば、ひまし油、ひまし油とエチレングリコールの反応生成物等が挙げられる。
ポリマーポリオールとしては、例えば、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステルポリオール等に対し、アクリロニトリル、スチレン、メチルアクリレート、メタクリレート等のエチレン性不飽和化合物をグラフト重合させた重合体、ポリブタジエンポリオール、多価アルコールの変性ポリオールまたは、これらの水素添加物等が挙げられる。
多価アルコールの変性ポリオールとしては、例えば、原料の多価アルコールにアルキレンオキサイドを反応させて変性したもの等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、グリセリンおよびトリメチロールプロパン等の三価アルコール;ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトール等、ショ糖、グルコース、マンノース、フルクト−ス、メチルグルコシドおよびその誘導体等の四〜八価のアルコール;フェノール、フロログルシン、クレゾール、ピロガロール、カテコ−ル、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、1−ヒドロキシナフタレン、1,3,6,8−テトラヒドロキシナフタレン、アントロール、1,4,5,8−テトラヒドロキシアントラセン、1−ヒドロキシピレン等のフェノールポリブタジエンポリオール;ひまし油ポリオール;ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの(共)重合体およびポリビニルアルコール等の多官能(例えば官能基数2〜100)ポリオール、フェノールとホルムアルデヒドとの縮合物(ノボラック)が挙げられる。
多価アルコールの変性方法は特に限定されないが、アルキレンオキサイド(以下、AOと略す)を付加させる方法が好適に用いられる。
AOとしては、炭素数2〜6のAO、例えば、エチレンオキサイド(以下、EOと略す)、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略す)、1,3−プロピレオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,4−ブチレンオキサイド等が挙げられる。
これらの中でも性状や反応性の観点から、PO、EOおよび1,2−ブチレンオキサイドが好ましく、POおよびEOがより好ましい。AOを二種以上使用する場合(例えば、POおよびEO)の付加方法としては、ブロック付加であってもランダム付加であってもよく、これらの併用であってもよい。
ポリエーテルポリオ−ルとしては、例えば、活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物等の少なくとも一種の存在下に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドの少なくとも1種を開環重合させて得られる重合体が挙げられる。
活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物としては、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオ−ル等のジオール類、グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール類、エチレンジアミン、ブチレンジアミン等のアミン類等が挙げられる。
本発明に使用するポリオール化合物は一種もしくは二種以上を使用することができる。燃焼した際の総発熱量の低減効果が大きいことからポリエステルポリオール、またはポリエーテルポリオールを使用することが好ましい。
その中でも分子量200〜800のポリエステルポリオールを用いることがより好ましく、分子量300〜500のポリエステルポリオールを用いることがさらに好ましい。
2.ポリイソシアネート化合物
ウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
ウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、シクロへキシレンジイソシアネート、メチルシクロへキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、ジメチルジシクロへキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物は一種もしくは二種以上を使用することができる。ウレタン樹脂の主剤は、使い易いこと、入手し易いこと等の理由から、ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネートが好ましい。
本発明の組成物において、イソシアネートインデックスが150以上1000以下であることが好ましく、200以上800以下であることがより好ましく、250以上700以下更に好ましく、300以上600以下であることが最も好ましい。
イソシアネートインデックス(INDEX)は、以下の方法にて算出される。
INDEX=イソシアネートの当量数÷(ポリオールの当量数+水の当量数)×100
ここで、
イソシアネートの当量数=ポリイソシアネートの使用部数×NCO含有率(%)÷100/NCOの分子量、
ポリオールの当量数=OHV×ポリオールの使用部数÷KOHの分子量、OHVはポリオールの水酸基価(mg KOH/g)、
水の当量数=水の使用部数×水のOH基の数/水の分子量
である。なお上記式において、使用部数の単位は重量(g)であり、NCO基の分子量は42、NCO含有率はポリイソシアネート化合物中のNCO基の割合を質量%で表したものであり、上記式の単位換算の都合上KOHの分子量は56100とし、水の分子量は18、水のOH基の数は2とする。
ここで、
イソシアネートの当量数=ポリイソシアネートの使用部数×NCO含有率(%)÷100/NCOの分子量、
ポリオールの当量数=OHV×ポリオールの使用部数÷KOHの分子量、OHVはポリオールの水酸基価(mg KOH/g)、
水の当量数=水の使用部数×水のOH基の数/水の分子量
である。なお上記式において、使用部数の単位は重量(g)であり、NCO基の分子量は42、NCO含有率はポリイソシアネート化合物中のNCO基の割合を質量%で表したものであり、上記式の単位換算の都合上KOHの分子量は56100とし、水の分子量は18、水のOH基の数は2とする。
3.触媒
触媒としては、例えば三量化触媒が挙げられる。
触媒としては、例えば三量化触媒が挙げられる。
三量化触媒は、ポリウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基を反応させて三量化させ、イソシアヌレート環の生成をさらに促進する。
イソシアヌレート環の生成をさらに促進するために、例えば、三量化触媒として、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の窒素含有芳香族化合物;酢酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム、オクチル酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩;トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリフェニルアンモニウム塩等の3級アンモニウム塩;テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム、テトラフェニルアンモニウム塩等の4級アンモニウム塩等を使用することができる。
三量化触媒の含有量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜10重量部の範囲とすることができ、0.1重量部〜8重量部の範囲であることがより好ましく、0.1重量部〜8重量部の範囲であることが更に好ましく、1重量部〜8重量部の範囲であることが最も好ましい。上記下限値以上の場合はイソシアヌレート環の生成が充分に促進され、上記上限値以下の場合は適切な発泡速度を維持することができ、取り扱いやすい。
また、触媒としてウレタン化触媒を使用することもできる。
ウレタン化触媒は、硬化及びウレタン化反応と同時に重合反応を起こさせる触媒である。
ウレタン化触媒としては、3級アミン触媒、例えばアルキル化ポリアルキレンポリアミン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N−エチルモルホリン、ジエチルエタノールアミン、N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’−トリメチルアミノエチル−エタノールアミン、N,N,N’ ,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N',N'',N''-ペンタメチルジエチレントリアミン、ジアミノビシクロオクタン、1,2−ジメチルイミダゾール、1−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、ビス(ジメチルアミノエチル)エ−テル、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−ウンデセン−7;金属触媒、例えばオクチル酸第一スズ、ジラウリル酸ジブチル第二スズ、オクチル酸鉛;およびそれらの組み合わせが挙げられる。
ウレタン化触媒の含有量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、0〜10重量部の範囲とすることができ、0.1〜7重量部の範囲であることがより好ましく、1重量部〜4重量部の範囲であることが更に好ましい。
触媒は一種もしくは二種以上を使用することができる。
4.整泡剤
整泡剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン整泡剤、オルガノポリシロキサン等のシリコーン整泡剤等の界面活性剤等が挙げられる。
整泡剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン整泡剤、オルガノポリシロキサン等のシリコーン整泡剤等の界面活性剤等が挙げられる。
整泡剤の含有量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜10重量部の範囲とすることができる。
整泡剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。
5.発泡剤
発泡剤は、ウレタン樹脂の発泡を促進する。発泡剤としては、例えば、水;プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の低沸点の炭化水素;、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリド等の塩素化脂肪族炭化水素化合物;CHF3、CH2F2、CH3F等のフッ素化合物;、HFC−245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−365mfc(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)等のハイドロフルオロカーボン;2,3,3,3−テトラフルオロ-1-プロペン等のハイドロフルオロオレフィン;ジイソプロピルエーテル等のエーテル化合物、あるいはこれらの化合物の混合物等の有機系物理発泡剤、窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等の無機系物理発泡剤等が挙げられる。
発泡剤は、ウレタン樹脂の発泡を促進する。発泡剤としては、例えば、水;プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の低沸点の炭化水素;、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリド等の塩素化脂肪族炭化水素化合物;CHF3、CH2F2、CH3F等のフッ素化合物;、HFC−245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−365mfc(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)等のハイドロフルオロカーボン;2,3,3,3−テトラフルオロ-1-プロペン等のハイドロフルオロオレフィン;ジイソプロピルエーテル等のエーテル化合物、あるいはこれらの化合物の混合物等の有機系物理発泡剤、窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等の無機系物理発泡剤等が挙げられる。
発泡剤の含有量は特に限定されないが、ポリオール100重量部に対して、0.3重量部〜112重量部であることが好ましく、より好ましくは1.6重量部〜68部の範囲、更に好ましくは1.8重量部〜68重量部の範囲、最も好ましくは3重量部〜38重量部の範囲である。発泡性ポリウレタン組成物においては、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜30重量部の範囲とすることができ、0.1重量部〜18重量部の範囲であることがより好ましく、0.5重量部〜18重量部の範囲であることが更に好ましく、1重量部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
水の範囲が上記下限値以上の場合は発泡が促進され、得られる成形体の密度を低減することができ、上記上限値以下の場合は、発泡体が発泡せず発泡体が形成されないことを防ぐことができる。
発泡剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。
6.難燃剤
本発明は、添加剤として難燃剤である赤リンを必須成分として含み、かつ、針状フィラー及びホウ素含有難燃剤からなる群から選択される1種類以上を含む。
本発明は、添加剤として難燃剤である赤リンを必須成分として含み、かつ、針状フィラー及びホウ素含有難燃剤からなる群から選択される1種類以上を含む。
難燃剤は、市販品を適宜選択して使用することができる。
本発明に使用する赤リンに限定はなく、市販品を適宜選択して使用することができる。
また本発明に使用する赤リンの含有量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、1.5重量部〜52重量部の範囲とすることができ、1.5重量部〜20重量部の範囲であることがより好ましく、2.0重量部〜15重量部の範囲であることが更に好ましく、2.0重量部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
前記赤リンの範囲が上記下限値以上の場合は、発泡体の自己消火性が保持され、また上記上限値以下の場合には発泡性ウレタン組成物の発泡が阻害されない。
針状フィラーは有機系フィラーであっても無機系フィラーであってもよいが、好ましくは無機系フィラーである。針状フィラーのアスペクト比は5〜50であり、好ましくは8〜40であり、より好ましくは10〜40であり、更に好ましくは10〜35であり、8〜25が最も好ましい。ここで、本明細書でいうフィラーのアスペクト比とは、針状フィラーを走査型電子顕微鏡で観察して得られる画像にて確認されるフィラーの最大長さの最小厚さ(最大長さに対し垂直方向)に対する比(直径/厚さ比とも言う)であり、十分な数のフィラー、250個以上の平均である。
針状フィラーの平均粒径は0.1μm以上15μm未満であり、好ましくは0.1μm以上14μm以下、より好ましくは0.3〜10μmである。平均粒径はX線透過式沈降法粒度分布測定装置により求められる。針状フィラーの融点は750℃以上であり、好ましくは800℃以上、より好ましくは1,000℃以上である。
針状の無機フィラーとしては、塩基性硫酸マグネシウム、硼酸アルミニウム、ウォラストナイト(珪灰石)、ゾノトライト、ドーソナイト、エレスタダイト、ベーマイト、棒状ヒドロキシアパタイト、チタン酸カリウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、マグネシウム系ウィスカー、珪素系ウィスカー、針状アルミナ、針状セラミック、アスベスト、針状炭酸カルシウム、石膏繊維、ガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、炭素繊維(カーボンナノチューブ等の繊維状、針状又はフラーレン等の球状のニューカーボンを含む)、グラファイト繊維、窒化硼素繊維、硼素繊維、金属繊維等が例示される。
針状フィラーは、収縮及び変形のうちの少なくとも一方を防止する。本明細書で「収縮」とは、長さ方向の長さ、幅方向の長さ、及び厚み方向の長さを含む、長さの変化を指し、「変形」とは、反り等の形状の変化、特には厚み方向の形状の変化を指す。針状とは、長径が短径の3倍以上をしたものをいい、所謂針形状だけでなく、紡錘形状、円柱形状のもの等も含む。
一実施形態では、針状フィラーはアスペクト比が5〜50、平均粒径が0.1μm以上15μm未満の針状無機フィラーである。好ましい針状フィラーはウォラストナイト又はチタン酸カリウムウィスカーである。
針状フィラーの含有量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、1〜25重量部であることが好ましく、1重量部〜15重量部であることがより好ましく、1重量部〜10重量部であることが更に好ましい。
ホウ素含有難燃剤としては、ホウ砂、酸化ホウ素、ホウ酸、ホウ酸塩等が挙げられる。
酸化ホウ素としては、例えば、三酸化二ホウ素、三酸化ホウ素、二酸化二ホウ素、三酸化四ホウ素、五酸化四ホウ素等が挙げられる。
ホウ酸塩としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、周期表第4族、第12族、第13族の元素およびアンモニウムのホウ酸塩等が挙げられる。
具体的には、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸セシウム等のホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸バリウム等のホウ酸アルカリ土類金属塩、ホウ酸ジルコニウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸アンモニウム等が挙げられる。
本発明に使用するホウ素含有難燃剤は、ホウ酸塩であることが好ましい。
ホウ素含有難燃剤は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用するホウ素含有難燃剤の含有量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、1〜25重量部の範囲とすることができ、1〜15重量部の範囲であることがより好ましく、1重量部〜10重量部の範囲であることが更に好ましく、2.0重量部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
針状フィラー及びホウ素含有難燃剤は、少なくともいずれかを含み、両方を含むこともできる。
さらに添加剤として、リン酸エステル、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤、アンチモン含有難燃剤、金属水酸化物などの難燃剤を使用することができる。
本発明に使用するリン酸エステルは特に限定されないが、モノリン酸エステル、縮合リン酸エステル等を使用することが好ましい。
モノリン酸エステルとしては、特に限定はないが、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレ二ルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(フェニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレ二ルジフェニルホスフェート、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート、モノイソデシルホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、メラミンホスフェート、ジメラミンホスフェート、メラミンピロホスフェート、トリフェニルホスフィンオキサイド、トリクレジルホスフィンオキサイド、メタンホスホン酸ジフェニル、フェニルホスホン酸ジエチル、レジルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、ホスフアフエナンスレン、等が挙げられる。
縮合リン酸エステルとしては、特に限定はないが、例えば、トリアルキルポリホスフェート、レゾルシノールポリフェニルホスフェート、レゾルシノールポリ(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート(大八化学工業社製、商品名PX−200)、ハイドロキノンポリ(2,6−キシリル)ホスフェートならびにこれらの縮合物等の縮合リン酸エステルを挙げられる。
市販の縮合リン酸エステルとしては、例えば、レゾルシノールポリフェニルホスフェート(商品名CR−733S)、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート(商品名CR−741)、芳香族縮合リン酸エステル(商品名CR747)、レゾルシノールポリフェニルホスフェート(ADEKA社製、商品名アデカスタブPFR)、ビスフェノールAポリクレジルホスフエ−ト(商品名FP−600、FP−700)等を挙げることができる。
上記の中でも、硬化前の組成物中の粘度の低下させる効果と初期の発熱量を低減させる効果が高いためモノリン酸エステルを使用することが好ましい。
リン酸エステルは一種もしくは二種以上を使用することができる。
リン酸エステルの含有量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、1.5重量部〜52重量部の範囲とすることができ、1.5重量部〜20重量部の範囲であることがより好ましく、2.0重量部〜15重量部の範囲であることが更に好ましく、2.0重量部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
リン酸エステルの範囲が上記下限値以上の場合には発泡性ポリウレタン組成物からなる成形品が火災の熟により形成される緻密残渣が割れることを防止でき、上記上限値以下の場合には発泡性ポリウレタン組成物の発泡が阻害されない。
また本発明に使用するリン酸塩含有難燃剤はリン酸を含むものである。リン酸塩含有難燃剤に使用されるリン酸は特に限定はないが、モノリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、およびそれらの組み合わせ等の各種リン酸が挙げられる。
リン酸塩含有難燃剤としては、例えば、各種リン酸と周期律表IA族〜IVB族の金属、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミンから選ばれる少なくとも一種の金属または化合物との塩からなるリン酸塩を挙げることができる。周期律表IA族〜IVB族の金属として、リチウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、鉄(II)、鉄(III)、アルミニウム等が挙げられる。
また脂肪族アミンとして、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、ピペラジン等が挙げられる。
また芳香族アミンとして、ピリジン、トリアジン、メラミン、アンモニウム等が挙げられる。
なお、上記のリン酸塩含有難燃剤は、シランカップリング剤処理、メラミン樹脂で被覆する等の公知の耐水性向上処理を加えてもよく、メラミン、ペンタエリスリトール等の公知の発泡助剤を加えても良い。
リン酸塩含有難燃剤の具体例としては、例えば、モノリン酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩等が挙げられる。
モノリン酸塩としては特に限定されないが、例えば、リン酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム等のアンモニウム塩、リン酸−ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、亜リン酸−ナトリウム、亜リン酸二ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム等のナトリウム塩、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウム、亜リン酸一カリウム、亜リン酸二カリウム、次亜リン酸カリウム等のカリウム塩、リン酸−リチウム、リン酸二リチウム、リン酸三リチウム、亜リン酸−リチウム、亜リン酸二リチウム、次亜リン酸リチウム等のリチウム塩、リン酸二水素バリウム、リン酸水素バリウム、リン酸三バリウム、次亜リン酸バリウム等のバリウム塩、リン酸一水素マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸三マグネシウム、次亜リン酸マグネシウム等のマグネシウム塩、リン酸二水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸三カルシウム、次亜リン酸カルシウム等のカルシウム塩、等が挙げられる。
またポリリン酸塩としては特に限定されないが、例えば、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸ピペラジン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウムアミド、ポリリン酸アルミニウム等が挙げられる。
これらの中でも、リン酸塩含有難燃剤の自己消火性が向上するため、モノリン酸塩を使用することが好ましく、リン酸二水素アンモニウムを使用することがより好ましい。
リン酸塩含有難燃剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用するリン酸塩含有難燃剤の含有量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、1.5重量部〜52重量部の範囲とすることができ、1.5重量部〜20重量部の範囲であることがより好ましく、2.0重量部〜15重量部の範囲であることが更に好ましく、2.0重量部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
また本発明に使用する臭素含有難燃剤としては、分子構造中に臭素を含有する化合物であれば特に限定はないが、例えば、芳香族臭素化化合物等を挙げることができる。
芳香族臭素化化合物の具体例としては、例えば、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモビフェニル、ヘキサブロモシクロデカン、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモフエノキシ)エタン、エチレンービス(テトラブロモフタルイミド)、テトラブロモビスフェノールA等のモノマー有機臭素化合物;臭素化ビスフェノールAを原料として製造されたポリカーボネートオリゴマー、ポリカ−ボネートオリゴマーとビスフェノールAとの共重合物等の臭素化ポリカーボネート;臭素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジエポキシ化合物、臭素化フェノール類とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるモノエポキシ化合物等の臭素化エポキシ化合物;ポリ(臭素化ベンジルアクリレート);臭素化ポリフェニレンエーテル;臭素化ビスフェノールA、塩化シアヌールおよび臭素化フェノールの縮合物;臭素化(ポリスチレン)、ポリ(臭素化スチレン)、架橋臭素化ポリスチレン等の臭素化ポリスチレン;架橋または非架橋臭素化ポリ(−メチルスチレン)等のハロゲン化された臭素化合物ポリマーが挙げられる。
燃焼初期の発熱量を制御する観点から、臭素化ポリスチレン、ヘキサブロモベンゼン等が好ましく、ヘキサブロモベンゼンがより好ましい。
臭素含有難燃剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用する臭素含有難燃剤の含有量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、1.5重量部〜52重量部の範囲とすることができ、1.5重量部〜20重量部の範囲であることがより好ましく、2.0重量部〜15重量部の範囲であることが更に好ましく、2.0重量部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
また本発明に使用するアンチモン含有難燃剤としては、例えば、酸化アンチモン、アンチモン酸塩、ピロアンチモン酸塩等が挙げられる。
酸化アンチモンとしては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等が挙げられる。
アンチモン酸塩としては、例えば、アンチモン酸ナトリウム、アンチモン酸カリウム等が挙げられる。
ピロアンチモン酸塩としては、例えば、ピロアンチモン酸ナトリウム、ピロアンチモン酸カリウム等が挙げられる。
本発明に使用するアンチモン含有難燃剤は、酸化アンチモンであることが好ましい。
アンチモン含有難燃剤は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
アンチモン含有難燃剤の含有量は、ポウレタン樹脂100重量部に対して、1.5重量部〜52重量部の範囲とすることができ、1.5重量部〜20重量部の範囲であることがより好ましく、2.0重量部〜15重量部の範囲であることが更に好ましく、2.0重量部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
また本発明に使用する金属水酸化物としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、水酸化ニッケル、水酸化ジルコニウム、水酸化チタン、水酸化銅、水酸化バナジウム、水酸化スズ等があげられる。
金属水酸化物は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
金属水酸化物の含有量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、1.5重量部〜52重量部の範囲とすることができ、1.5重量部〜20重量部の範囲であることがより好ましく、2.0重量部〜15重量部の範囲であることが更に好ましく、2.0重量部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
リン酸エステル、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤、アンチモン含有難燃剤、金属水酸化物などの難燃剤の中でも粘度低減効果が高いため、リン酸エステルを使用することが好ましい。
本発明に使用する添加剤の総量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、6〜70重量部の範囲であることが好ましく、6〜60重量部の範囲であることがより好ましく、8.5〜40重量部の範囲であることが更に好ましい。
添加剤の範囲が6重量部以上の場合には難燃性を発現でき、70重量部以下の場合には難燃性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
7.その他の成分
本発明の組成物は、添加剤としてさらに無機充填材を含んでもよい。無機充填材としては、特に限定はないが、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム等のカリウム塩、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカパルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素パルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムポレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられる。
本発明の組成物は、添加剤としてさらに無機充填材を含んでもよい。無機充填材としては、特に限定はないが、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム等のカリウム塩、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカパルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素パルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムポレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられる。
無機充填材は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明の組成物は、それぞれ本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤、熱安定剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料、粘着付与樹脂等の補助成分、ポリブテン、石油樹脂等の粘着付与剤をさらに含むことができる。
本発明のウレタン樹脂組成物は、好ましくは比重が0.01〜0.2g/cm3であり、より好ましくは0.02〜0.15g/cm3、さらに好ましくは0.04〜0.08g/cm3である。比重を上記範囲とすることは、ウレタン樹脂組成物(芯材)の軽量性の観点で好ましい。
ウレタン樹脂組成物の製造方法は特に限定されないが、例えば、ウレタン樹脂組成物の各成分を混合する方法、ウレタン樹脂組成物を有機溶剤に懸濁させたり、加温して溶融させたりして塗料状とする方法、溶剤に分散してスラリーを調製する等の方法、またウレタン樹脂組成物に含まれる反応硬化性樹脂成分に常温(約25℃)の温度において固体である成分が含まれる場合には、ウレタン樹脂組成物を加熱下に溶融させる等の方法により難燃性ウレタン樹脂組成物を得ることができる。
ウレタン樹脂組成物は、ウレタン樹脂組成物の各成分を単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、混練ロール、ライカイ機、遊星式撹拝機等公知の装置を用いて混練することにより得ることができる。
ウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分を混合すると反応が始まり時間の経過と共に粘度が上昇し、流動性を失う。
上記の成分は混合されてウレタン樹脂組成物は反応して硬化するため、その粘度は時間の経過と共に変化する。そこでウレタン樹脂組成物を使用する前に、ウレタン樹脂組成物を二以上に分割して、ウレタン樹脂組成物が反応して硬化することを防止する(発泡性ポリウレタンプレミックス組成物)。そしてウレタン樹脂組成物を使用する際に、二以上に分割しておいたウレタン樹脂組成物を混合し一つにまとめることにより、硬化反応が進行する。
なお、ウレタン樹脂組成物を二以上に分割するときは、二以上に分割されたウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分単独は硬化が始まらず、ウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分を混合した後に硬化反応が始まるようにそれぞれの成分を分割すればよい。
上記の触媒、整泡剤、発泡剤及び添加剤は、ポリオール化合物またはポリイソシアネート化合物のいずれと混合されてもよいし、ポリオール化合物及びポリイソシアネート化合物とは別に提供されてもよく、好ましくはポリオール化合物、触媒、整泡剤、発泡剤及び添加剤は、これらの成分を含むポリオールプレミックスとして提供される。
ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、触媒、整泡剤、発泡剤、及び添加剤、好ましくはポリイソシアネート化合物と、ポリオール化合物、触媒、整泡剤、発泡剤、及び添加剤を含有するポリオールプレミックスとが混合されて生じる発泡性ポリウレタン組成物は、発泡および硬化してポリウレタン発泡体となる。
本発明のウレタン樹脂組成物は、ドア及び/またはサッシの断熱材として使用される。
ドア(扉)及び/またはサッシの断熱材としては、ドア、サッシの構造材の開口部または隙間を充填するために用いられる。「開口部」は、構造材の間に生じる目地や、一つの構造材中に生じる穴を含め、ドア及び/またはサッシに生じる任意の開口部を指す。「隙間」とは開口部の中でも、構造材と構造材の間のように、向かい合う2つの部材または部分間に生じる開口部を指す。また、ドア、サッシが備え付けられる建物と、ドア、サッシの構造材との間に生じる開口部または隙間を充填するために使用することもできる。
具体的には、ドアについては、内部、四辺、取っ手(ハンドル)や錠周辺(例えば、取っ手、錠を備え付けるための貫通部周辺)、必要に応じてドアが備える窓などの開口部周辺などの開口部または隙間の充填、ドアの構造材と建物との間に生じる開口部または隙間の充填が例示される。
サッシについては、サッシの構造材の開口部または隙間の充填、サッシの構造材と建物との間に生じる開口部または隙間の充填が例示される。
ドア及びサッシの構造材の材質は特に限定されないが、金属(ステンレス鋼材又は鉄板などの鉄鋼、アルミなど)、セメント、コンクリート、石膏、木材などが例示される。
図1に、本発明の適用例の1つを示す。ドアの各辺(四辺)に沿って、錠周辺、及び建物の開口部の各辺(三辺)に、図中に斜線で示すウレタン樹脂が備えつけられている。図中の白地で示す部分は、1つの態様としては安価な発泡スチロールを備えつけることもでき、別の態様として本発明のウレタン樹脂を備えつけることもできる。
本発明のウレタン樹脂組成物は、金型、枠材等の容器へ注入して充填対象の開口部または隙間の形状に硬化させることにより、本発明のウレタン樹脂組成物からなる成形体を発泡体として得ることができる。あるいは、本発明のウレタン樹脂組成物を充填対象の開口部または隙間に直接注入して硬化させることにより、当該開口部または隙間を充填する本発明のウレタン樹脂組成物からなる発泡体として得ることもできる。あるいは、本発明のウレタン樹脂組成物を、充填対象の開口部または隙間に吹き付けて硬化させることにより、本発明のウレタン樹脂組成物からなる発泡体として得ることもできる。
本発明のウレタン樹脂組成物からなる発泡体が成形体である場合、厚みは特に限定されないが、例えば1〜50mmである。
本発明のウレタン樹脂組成物を発泡硬化して得られるポリウレタン発泡体は、防水性、気密性、および難燃性に優れているため、ドア及び/またはサッシの開口部または隙間からの水、煙や炎、燃焼により発生するガス等の侵入を効果的に遮断することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
1.難燃性ウレタン樹脂組成物の製造
表1に示した配合により、実施例1〜4及び比較例1〜2に係る難燃性ウレタン樹脂組成物をそれぞれ準備した。表中の各成分の詳細は次の通りである。
表1に示した配合により、実施例1〜4及び比較例1〜2に係る難燃性ウレタン樹脂組成物をそれぞれ準備した。表中の各成分の詳細は次の通りである。
(1)ポリオール化合物
(A-1)p−フタル酸ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモールRLK−087、水酸基価=200mgKOH/g)。
(A-1)p−フタル酸ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモールRLK−087、水酸基価=200mgKOH/g)。
(2)触媒
(B-1)三量化触媒(サンアプロ株式会社製、製品名:U−CAT 18X)
(B-2)三量化触媒(オクチル酸カリウム、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、製品名:K−Zero G)
(B-3)ウレタン化触媒(サンアプロ株式会社製、製品名:U−CAT 202)。
(B-1)三量化触媒(サンアプロ株式会社製、製品名:U−CAT 18X)
(B-2)三量化触媒(オクチル酸カリウム、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、製品名:K−Zero G)
(B-3)ウレタン化触媒(サンアプロ株式会社製、製品名:U−CAT 202)。
(3)整泡剤
(C)ポリアルキレングリコール系整泡剤(東レダウコーニング社製、製品名:SH−193)。
(C)ポリアルキレングリコール系整泡剤(東レダウコーニング社製、製品名:SH−193)。
(4)発泡剤
(D-1)純水
(D-2)HFC−365mfc(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、日本ソルベイ社製)。
(D-1)純水
(D-2)HFC−365mfc(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、日本ソルベイ社製)。
(5)イソシアネート化合物 (以下、「ポリイソシアネート」という)
(E)MDI(東ソー社製、製品名:ミリオネートMR−200)粘度:167mPa・s、NCO含有量=32.1%。
(E)MDI(東ソー社製、製品名:ミリオネートMR−200)粘度:167mPa・s、NCO含有量=32.1%。
(6)難燃剤
(F-1)赤リン(燐化学工業社製、製品名:ノーバエクセル140)
(F-2)クレジルジフェニルホスフェート(大八化学工業社製、製品名:CDP)
(F-3)針状フィラー ウォラストナイト(SiO2・CaO)(キンセイマテック社製、製品名:(F-4)ホウ酸亜鉛(早川商事社製、製品名:Firebrake ZB)。
(F-1)赤リン(燐化学工業社製、製品名:ノーバエクセル140)
(F-2)クレジルジフェニルホスフェート(大八化学工業社製、製品名:CDP)
(F-3)針状フィラー ウォラストナイト(SiO2・CaO)(キンセイマテック社製、製品名:(F-4)ホウ酸亜鉛(早川商事社製、製品名:Firebrake ZB)。
ポリオールプレミックスの作成
表1のポリオール化合物、触媒、整泡剤、発泡剤、および難燃剤を全量が10kgになるように計量し、10分間遊星式攪拌機を用いて撹拌し、ポリオールプレミックスを作成した。別途ポリイソシアネート化合物も遊星式攪拌機を用いて撹拌した。
表1のポリオール化合物、触媒、整泡剤、発泡剤、および難燃剤を全量が10kgになるように計量し、10分間遊星式攪拌機を用いて撹拌し、ポリオールプレミックスを作成した。別途ポリイソシアネート化合物も遊星式攪拌機を用いて撹拌した。
ポリオールプレミックスとポリイソシアネート化合物とを、表1に記載の配合となるように混合し、ウレタン樹脂組成物を調製した。
特願2014−12962の記載に準じて、サッシを作成した。具体的には、調製したウレタン樹脂組成物を、サッシの長手方向に沿って形成されている硬質塩化ビニルからなる合成樹脂製枠部材の空洞内部に注入した。注入されたウレタン樹脂組成物は、空洞の内部で発泡しながら硬化して流動性を失い、ウレタン樹脂発泡体を形成した。
2.評価
得られたサッシに対してISO834の条件に従い、耐火試験を実施した。
得られたサッシに対してISO834の条件に従い、耐火試験を実施した。
この耐火試験の結果、加熱面と反対側の面から20分間以上炎の漏出が認められなかった場合を合格、20分間未満で炎の漏出が認められた場合を不合格とした。この結果を表1に合わせて示す。
以上、本発明の実施形態および実施例について具体的に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態および実施例において挙げた構成、方法、工程、形状、材料および数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値などを用いてもよい。
また、上述の実施形態の構成、方法、工程、形状、材料および数値などは、本発明の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
Claims (3)
- ドア及び/またはサッシの断熱材として用いるためのウレタン樹脂組成物であって、
ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、触媒、整泡剤、発泡剤、及び添加剤を含み、
前記添加剤が赤リンを必須成分として含み、かつ、針状フィラー及びホウ素含有難燃剤からなる群から選択される1種類以上を含み、
前記添加剤の含有量がウレタン樹脂100重量部に対して1〜30重量部の範囲であるウレタン樹脂組成物。 - 比重が0.01〜0.2g/cm3である、請求項1に記載のウレタン樹脂組成物。
- 請求項1又は2に記載のウレタン樹脂組成物からなる成形体。
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WO2016047767A1 (ja) * | 2014-09-26 | 2016-03-31 | 積水化学工業株式会社 | 難燃性ウレタン樹脂組成物 |
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