JP6298344B2 - 難燃性ウレタン樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、難燃性ウレタン樹脂組成物に関する。
マンション等の集合住宅、戸建住宅、学校の各種施設、商業ビル等の外壁等に、鉄筋等により補強されたコンクリートが使用される。
コンクリートは構造材料として長期間に渡り強度を維持する長所がある。
一方、夏等の暑い時期には外気や太陽の直射日光等により熱がコンクリートに蓄積され、蓄積された熱により建物内部が加熱される短所がある。
また夏の場合だけではなくて冬等の寒い時期にはコンクリートが冷却される結果、建物内部が冷却される短所もある。
この様にコンクリートを通じて外温が長時間にわたり建物内部に影響を与える場合がある。この影響を軽減するために、通常はコンクリートに対して断熱加工が施される。
例えば、マンション等の集合住宅に使用される鉄筋により補強されたコンクリートの場合は、前記コンクリート表面に硬質ウレタンフォームを吹き付けて断熱層を形成する。
ただし断熱層として硬質ウレタンフォームを吹き付けるだけでは、建物内部で火災等が発生した場合には前記硬質ウレタンフォームが燃える場合がある。前記硬質ウレタンフォームが燃えることを防止するために、通常は前記硬質ウレタンフォームの表面に、火山灰、セメント等を主成分とする、白セメントと呼ばれる耐火材料が吹き付けられる。
前記白セメントを使用することにより、前記硬質ウレタンフォームが燃えることを防止できる。
しかし、前記コンクリートの表面に硬質ウレタンフォームを吹き付けて断熱層を形成した後、前記硬質ウレタンフォームの表面に白セメントを吹き付けて耐火層を形成する際に、二段階に吹き付け作業が発生することから、施工が簡単ではない問題があった。
しかも前記硬質ウレタンフォームを吹き付けた後は、前記硬質ウレタンフォームが十分反応するまで次の施工工程を進めることができない。さらに前記硬質ウレタンフォームの表面に前記白セメントを吹き付けた後は、前記白セメントの養生が終了するまで次の施工工程を進めることができず、施工に時間が掛かる問題もあった。
上記の問題に対応するために、白セメントの吹付けを必要とせずウレタン樹脂組成物のみを使用して施工を完結することができれば便利である。現状では施工を簡単にするために一段階の吹き付け工法により施工を完結することのできるウレタン樹脂組成物の開発が望まれている。
ところが公知のウレタン樹脂組成物は燃焼した際の発熱量が大きい問題がある。一段階の吹き付け工法により施工を完結させるためには、ウレタン樹脂組成物が燃焼した際の発熱量を低下させる必要がある。
この問題を解決する技術の一つとして、ウレタン樹脂組成物が硬化する際にヌレート結合を形成させることにより、硬化後のウレタン樹脂組成物の難燃性を向上させる技術が開示されている(特許文献1)。
また難燃剤として、ポリリン酸アンモニウム、赤リンを使用することにより、ウレタン樹脂組成物の難燃性を向上させる技術も開示されている(特許文献2)。
しかしこれらの先行技術ではウレタン樹脂組成物を硬化させて得られる成形物の難燃性が十分ではなく、ヌレート結合を有するウレタン樹脂組成物自体は接着性が低いことから取り扱いにくい問題もあった。
特開2002−047325号公報 特開平10−168150公報
本発明の目的は、取り扱いが容易であり、難燃性に優れるウレタン樹脂組成物を提供することにある。
前記課題を解決するために本発明者らが鋭意検討した結果、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、ウレタン樹脂硬化触媒、発泡剤、整泡剤および添加剤を含むウレタン樹脂組成物であって、前記ウレタン樹脂硬化触媒が、アミノ化合物、錫化合物およびアセチルアセトン金属塩からなる群より選ばれる少なくとも一つを含み、前記添加剤が、赤リンおよびリン酸塩含有難燃剤を含む難燃性ウレタン樹脂組成物が本発明の目的に適うことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1]ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、ウレタン樹脂硬化触媒、発泡剤、整泡剤および添加剤を含むウレタン樹脂組成物であって、
前記ウレタン樹脂硬化触媒が、アミノ化合物、錫化合物およびアセチルアセトン金属塩からなる群より選ばれる少なくとも一つを含み、
前記添加剤が、赤リンおよびリン酸塩含有難燃剤を含み、
前記赤リンおよびリン酸塩含有難燃剤の合計重量が、ポリイソシアネート化合物およびポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部に対して、0.2〜25重量部の範囲であり、
前記赤リンが、前記ウレタン樹脂100重量部に対して0.1〜15重量部の範囲であり、
前記リン酸塩含有難燃剤が、0.1〜10重量部の範囲であることを特徴とする、難燃性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明の一つは、
[2]前記添加剤が、前記赤リンと前記リン酸塩含有難燃剤の他に、リン酸エステル、臭素含有難燃剤、ホウ酸含有難燃剤、金属水酸化物、およびアンチモン含有難燃剤からなる群より選ばれる少なくとも二つを含み、
前記ウレタン樹脂100重量部に対して、前記添加剤が0.4重量部〜60重量部の範囲であり、
前記リン酸エステルが、0.1重量部〜20重量部の範囲であり、
前記臭素含有難燃剤が、0.1重量部〜10重量部の範囲であり、
前記ホウ素含有難燃剤が、0.1重量部〜10重量部の範囲であり、
前記金属水酸化物が、0.1重量部〜10重量部の範囲であり、
前記アンチモン含有難燃剤が、0.1重量部〜10重量部の範囲である、上記[1]に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明の一つは、
[3]前記ウレタン樹脂硬化触媒が、前記ウレタン樹脂100重量部に対して、0.01重量部〜10重量部の範囲である、上記[1]または[2]に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明の一つは、
[4]前記ウレタン樹脂硬化触媒が、ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’−トリメチルアミノエチル−エタノールアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N−メチル,N’−ジメチルアミノエチルピペラジン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジアザビシクロウンデセン、トリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチルイミダゾール、トリメチルアミノエチルピペラジン、トリプロピルアミン、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレートおよびアセチルアセトン金属塩からなる群から選ばれる少なくとも一つである、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の難燃性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明の一つは、
[5]前記リン酸エステルが、モノリン酸エステルおよび縮合リン酸エステルの少なくとも一つである、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の難燃性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明の一つは、
[6]前記リン酸塩含有難燃剤が、モノリン酸、モノリン酸塩、ピロリン酸、ピロリン酸塩、ポリリン酸およびポリリン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一つからなる、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の難燃性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明の一つは、
[7]前記臭素含有難燃剤が、芳香族臭素化化合物を含む、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の難燃性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明の一つは、
[8]前記ホウ素含有難燃剤が、酸化ホウ素、ホウ酸およびホウ酸金属塩からなる群より選ばれる少なくとも一つである、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の難燃性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、
[9]上記[1]〜[8]のいずれかに記載の難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる、成形体を提供するものである。
本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物は取り扱い性に優れる。また、本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物により得られる成形体は燃焼する際の発熱量が少なく、燃焼後の残渣が一定の形状を保つことから、優れた難燃性を発揮することができる。
本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物について説明する。
最初に、前記難燃性ウレタン樹脂組成物に使用するウレタン樹脂について説明する。
前記ウレタン樹脂は、主剤としてのポリイソシアネート化合物および硬化剤としてのポリオール化合物からなる。
前記ウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
前記芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられる。
前記脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記ポリイソシアネート化合物は一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記ウレタン樹脂の主剤は、使い易いこと、入手し易いこと等の理由から、ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。
前記ウレタン樹脂の硬化剤であるポリオール化合物としては、例えば、ポリラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリマーポリオール等が挙げられる。
前記ポリラクトンポリオールとしては、例えば、ポリプロピオラクトングリコール、ポリカプロラクトングリコール、ポリバレロラクトングリコールなどが挙げられる。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオールなどの水酸基含有化合物と、ジエチレンカーボネート、ジプロピレンカーボネートなどとの脱アルコール反応により得られるポリオール等が挙げられる
前記芳香族ポリオールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。
前記脂環族ポリオールとしては、例えば、シクロヘキサンジオール、メチルシクロヘキサンジオール、イソホロンジオール、ジシクロヘキシルメタンジオール、ジメチルジシクロヘキシルメタンジオール等が挙げられる。
前記脂肪族ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等が挙げられる。
前記ポリエステルポリオールとしては、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを脱水縮合して得られる重合体、ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクトン等のラクトンを開環重合して得られる重合体、ヒドロキシカルボン酸と上記多価アルコール等との縮合物が挙げられる。
ここで前記多塩基酸としては、具体的には、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸等が挙げられる。
また前記多価アルコールとしては、具体的には、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
また前記ヒドロキシカルボン酸としては、具体的には、例えば、ひまし油、ひまし油とエチレングリコールの反応生成物等が挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物等の少なくとも一種の存在下に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドの少なくとも1種を開環重合させて得られる重合体が挙げられる
前記ポリマーポリオールとしては、例えば、前記芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステルポリオール等に対し、アクリロニトリル、スチレン、メチルアクリレート、メタクリレート等のエチレン性不飽和化合物をグラフト重合させた重合体、ポリブタジエンポリオール、多価アルコールの変性ポリオールまたは、これらの水素添加物等が挙げられる。
前記多価アルコールの変性ポリオールとしては、例えば、原料の多価アルコールにアル
キレンオキサイドを反応させて変性したもの等が挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、グリセリン及びトリメチロールプロパン等の三価アルコール、
ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトール等、ショ糖、グルコース、マンノース、フルクトース、メチルグルコシド及びその誘導体等の四〜八価のアルコ―ル、
フェノール、フロログルシン、クレゾール、ピロガロ―ル、カテコール、ヒドロキノン、ビスフェノ―ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、1−ヒドロキシナフタレン、1,3,6,8−テトラヒドロキシナフタレン、アントロール、1,4,5,8−テトラヒドロキシアントラセン、1−ヒドロキシピレン等のフェノ―ル
ポリブタジエンポリオール、
ひまし油ポリオール、
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの(共)重合体及びポリビニルアルコール等の多官能(例えば官能基数2〜100)ポリオール、フェノールとホルムアルデヒドとの縮合物(ノボラック)が挙げられる。
前記多価アルコールの変性方法は特に限定されないが、アルキレンオキサイド(以下、AOと略す)を付加させる方法が好適に用いられる。
前記AOとしては、炭素数2〜6のAO、例えば、エチレンオキサイド(以下、EOと略す)、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略す)、1,3−プロピレオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,4−ブチレンオキサイド等が挙げられる。
これらの中でも性状や反応性の観点から、PO、EOおよび1,2-ブチレンオキサイドが好ましく、POおよびEOがより好ましい。
AOを二種以上使用する場合(例えば、PO及びEO)の付加方法としては、ブロック付加であってもランダム付加であってもよく、これらの併用であってもよい。
本発明に使用するポリオールは、燃焼した際の総発熱量の低減効果が大きいことからポリエステルポリオールを使用することが好ましい。
次に前記ウレタン樹脂の主剤と硬化剤との配合比について説明する。
前記ウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物と硬化剤であるポリオール化合物とを、ポリオール化合物および水の活性水素基(OH)とポリイソシアネート化合物中の活性イソシアネート基(NCO)の割合(NCO/OH)が当量比で、0.7〜2.0の範囲となるように通常混合する。この範囲は0.8〜1.5であることが好ましく、0.9〜1.2の範囲であれば更に好ましく、1.0〜1.2の範囲であることが最も好ましい。
前記当量比が0.7以上ではウレタン樹脂の粘度が高くなりすぎることを防ぐことができ、2.0以下では良好な接着強度を保つことができる。
また本発明では前記ウレタン樹脂以外に、ウレタン樹脂硬化触媒を使用する。
本発明に使用するウレタン樹脂硬化触媒としては、例えば、アミノ化合物、錫化合物、アセチルアセトン金属塩等が挙げられる。
前記アミノ化合物としては、例えば、ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’−トリメチルアミノエチル−エタノールアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N−メチル,N’−ジメチルアミノエチルピペラジン、イミダゾール環中の第2級アミン官能基をシアノエチル基で置換したイミダゾール化合物、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジアザビシクロウンデセン、トリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチルイミダゾール、トリメチルアミノエチルピペラジン、トリプロピルアミン等のアミノ触媒等が挙げられる。
前記錫化合物としては、例えば、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート等が挙げられる。
前記アセチルアセトン金属塩としては、例えば、アセチルアセトンアルミニウム、アセチルアセトン鉄、アセチルアセトン銅、アセチルアセトン亜鉛、アセチルアセトンベリリウム、アセチルアセトンクロム、アセチルアセトンインジウム、アセチルアセトンマンガン、アセチルアセトンモリブデン、アセチルアセトンチタン、アセチルアセトンコバルト、アセチルアセトンバナジウム、アセチルアセトンジルコニウム等が挙げられる。
前記ウレタン樹脂硬化触媒は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物に使用するウレタン樹脂硬化触媒の添加量に特に限定はないが、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.01重量部〜10重量部の範囲であることが好ましく、0.01重量部〜8部の範囲であることがより好ましく、0.01重量部〜6部の範囲であることが更に好ましく、0.1重量部〜0.15部の範囲であることが最も好ましい。
0.01重量部以上10重量部以下の場合にはウレタン結合の形成が阻害されることを防止することができる。
また本発明では前記ウレタン樹脂以外に、発泡剤を使用する。
本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物に含まれるウレタン樹脂の発泡を促進するために、本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物に対して発泡剤を添加することができる。
前記発泡剤としては、例えば、水、
プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の低沸点の炭化水素、
ジクロロエタン、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリド等の塩素化脂肪族炭化水素化合物、
トリクロルモノフルオロメタン、トリクロルトリフルオロエタン等のフッ素化合物、
CHF、CH、CHF等のハイドロフルオロカーボン、
ジクロロモノフルオロエタン、(例えば、HCFC141b(1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン)、HCFC22(クロロジフルオロメタン)、HCFC142b(1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン))等のハイドロクロロフルオロカーボン化合物、
ジイソプロピルエーテル等のエーテル化合物、HFC245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC365mfc(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)等のハイドロフルオロカーボン化合物、あるいはこれらの化合物の混合物等の有機物理発泡剤、窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等の無機物理発泡剤等が挙げられる。
本発明に使用する発泡剤は、ペンタン、ハイドロフルオロカーボン、水が好ましい。
本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物に使用する前記発泡剤の添加量は特に限定はないが、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜20重量部の範囲であることが好ましく、0.1〜18重量部の範囲であることがより好ましく、0.5〜15重量部の範囲であることが更に好ましく、1部〜11重量部の範囲であることが最も好ましい。
前記水の範囲が0.1重量部以上の場合は発泡が促進され、得られる成形体の密度を低減することができ、20重量部以下の場合は、発泡体が破泡せず、発泡体が形成されないことを防ぐことができる。
本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物には整泡剤を使用することもできる。
前記整泡剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン整泡剤、オルガノポリシロキサン等のシリコーン整泡剤等の界面活性剤等が挙げられる。
前記化学反応により硬化するウレタン樹脂に対する整泡剤の使用量は、使用する前記化学反応により硬化するウレタン樹脂により適宜設定されるが、一例を示すとすれば、例えば、前記ウレタン樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量部の範囲であれば好ましい。
前記触媒、前記発泡剤および前記整泡剤はそれぞれ一種もしくは二種以上を使用することができる。
次に本発明に使用する添加剤について説明する。
本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物は、添加剤を含む。
前記添加剤は、赤リンおよびリン酸塩含有難燃剤を含むものであるが、前記赤リンおよびリン酸塩含有難燃剤の他に、リン酸エステル、臭素含有難燃剤、ホウ酸含有難燃剤、金属水酸化物、およびアンチモン含有難燃剤からなる群より選ばれる少なくとも二つ含むことが好ましい。
本発明に使用する赤リンに限定はなく、市販品を適宜選択して使用することができる。
また本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物に使用する赤リンの添加量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜15重量部の範囲である。
前記赤リンの添加量は1重量部〜15重量部の範囲であることが好ましく、3重量部〜13重量部の範囲であることがより好ましく、3部〜10部の範囲であることがさらに好ましい。
前記赤リンの範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また60重量部以下の場合には本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
また本発明に使用するリン酸塩含有難燃剤はリン酸を含むものである。
前記リン酸塩含有難燃剤に使用されるリン酸は特に限定はないが、モノリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸等の各種リン酸が挙げられる。
前記リン酸塩含有難燃剤としては、例えば、前記各種リン酸と周期律表IA族〜IVB族の金属、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミンから選ばれる少なくとも一種の金属または化合物との塩からなるリン酸塩を挙げることができる。
前記周期律表IA族〜IVB族の金属として、リチウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、鉄(II)、鉄(III)、アルミニウム等が挙げられる。
また前記脂肪族アミンとして、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、ピペラジン等が挙げられる。
また前記芳香族アミンとして、ピリジン、トリアジン、メラミン、アンモニウム等が挙げられる。
なお、上記のリン酸塩含有難燃剤は、シランカップリング剤処理、メラミン樹脂で被覆する等の公知の耐水性向上処理を加えてもよく、メラミン、ペンタエリスリトール等の公知の発泡助剤を加えても良い。
前記リン酸塩含有難燃剤の具体例としては、例えば、モノリン酸塩、ピロリン酸塩、ポ
リリン酸塩等が挙げられる。
前記モノリン酸塩としては特に限定されないが、例えば、リン酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素ニアンモニウム等のアンモニウム塩、
リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、亜リン酸一ナトリウム、亜リン酸二ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム等のナトリウム塩、
リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウム、亜リン酸一カリウム、亜リン酸二カリウム、次亜リン酸カリウム等のカリウム塩、
リン酸一リチウム、リン酸二リチウム、リン酸三リチウム、亜リン酸一リチウム、亜リン酸二リチウム、次亜リン酸リチウム等のリチウム塩、
リン酸二水素バリウム、リン酸水素バリウム、リン酸三バリウム、次亜リン酸バリウム等のバリウム塩、
リン酸一水素マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸三マグネシウム、次亜リン酸マグネシウム等のマグネシウム塩、
リン酸二水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸三カルシウム、次亜リン酸カルシウム等のカルシウム塩、
リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、次亜リン酸亜鉛等の亜鉛塩等が挙げられる。
また前記ポリリン酸塩としては特に限定されないが、例えば、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸ピペラジン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウムアミド、ポリリン酸アルミニウム等が挙げられる。
これらの中でも、前記リン酸塩含有難燃剤の自己消火性が向上するため、モノリン酸塩を使用することが好ましく、リン酸ニ水素アンモニウムを使用することがより好ましい。
前記リン酸塩含有難燃剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用するリン酸塩含有難燃剤の添加量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜10重量部の範囲である。前記リン酸塩含有難燃剤の添加量は0.5重量部〜10重量部の範囲であることが好ましく、0.5重量部〜7重量部の範囲であることがより好ましく、1.5重量部〜5重量部の範囲であればさらに好ましい。
前記リン酸塩含有難燃剤の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また10重量部以下の場合には本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
本発明に使用する赤リンおよびリン酸塩含有難燃剤の合計重量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.2〜25重量部の範囲である。
前記赤リンおよびリン酸塩含有難燃剤の合計重量の範囲が0.2重量部以上の場合は、本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また25重量部以下の場合には本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
また本発明に使用する前記リン酸エステルは特に限定されないが、モノリン酸エステル、縮合リン酸エステル等を使用することが好ましい。
前記モノリン酸エステルとしては、特に限定はないが、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(フェニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート、モノイソデシルホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、メラミンホスフェート、ジメラミンホスフェート、メラミンピロホスフェート、トリフェニルホスフィンオキサイド、トリクレジルホスフィンオキサイド、メタンホスホン酸ジフェニル、フェニルホスホン酸ジエチル、レジルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、ホスファフェナンスレン、トリス(β―クロロプロピル)ホスフェート等が挙げられる。
前記縮合リン酸エステルとしては、特に限定はないが、例えば、トリアルキルポリホスフェート、レゾルシノールポリフェニルホスフェート、レゾルシノールポリ(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート(大八化学工業社製、商品名PX−200)、ハイドロキノンポリ(2,6−キシリル)ホスフェートならびにこれらの縮合物等の縮合リン酸エステルを挙げられる。
市販の縮合リン酸エステルとしては、例えば、レゾルシノールポリフェニルホスフェート(商品名CR−733S)、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート(商品名CR−741)、芳香族縮合リン酸エステル(商品名CR747)、レゾルシノールポリフェニルホスフェート(ADEKA社製、商品名アデカスタブPFR)、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート(商品名FP−600、FP−700)等を挙げることができる。
上記の中でも、硬化前の組成物中の粘度の低下させる効果と初期の発熱量を低減させる効果が高いためモノリン酸エステルを使用することが好ましく、トリス(β―クロロプロピル)ホスフェートを使用することがより好ましい。
前記リン酸エステルは一種もしくは二種以上を使用することができる。
また本発明に使用するリン酸エステルの添加量は、前記ウレタン樹脂100重量部に対して0.1重量部〜20重量部の範囲である。前記リン酸エステルの添加量は1重量部〜15重量部の範囲であることが好ましく、3重量部〜15重量部の範囲であることがより好ましく、3部〜12部の範囲であればさらに好ましい。
前記リン酸エステルの範囲が0.1重量部以上の場合には本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物からなる成形体が火災の熱により形成される緻密残渣が割れることを防止でき、200重量部以下の場合には本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
また本発明に使用する前記臭素含有難燃剤としては、分子構造中に臭素を含有する化合物であれば特に限定はないが、例えば、芳香族臭素化化合物等を挙げることができる。
前記芳香族臭素化化合物の具体例としては、例えば、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモビフェニル、ヘキサブロモシクロデカン、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン、エチレン−ビス(テトラブロモフタルイミド)、テトラブロモビスフェノールA等のモノマー系有機臭素化合物、
臭素化ビスフェノールAを原料として製造されたポリカーボネートオリゴマー、前記ポリカーボネートオリゴマーとビスフェノールAとの共重合物等の臭素化ポリカーボネート、
臭素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジエポキシ化合物、臭素化フェノール類とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるモノエポキシ化合物等の臭素化エポキシ化合物、
ポリ(臭素化ベンジルアクリレート)、
臭素化ポリフェニレンエーテル、
臭素化ビスフェノールA、塩化シアヌールおよび臭素化フェノールの縮合物、
臭素化(ポリスチレン)、ポリ(臭素化スチレン)、架橋臭素化ポリスチレン等の臭素化ポリスチレン、
架橋または非架橋臭素化ポリ(−メチルスチレン)等のハロゲン化された臭素化合物ポリマーが挙げられる。
燃焼初期の発熱量を制御する観点から、臭素化ポリスチレン、ヘキサブロモベンゼン等が好ましく、ヘキサブロモベンゼンがより好ましい。
前記臭素含有難燃剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用する臭素含有難燃剤の添加量に特に限定はないが、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜10重量部の範囲であることが好ましく、0.5重量部〜10重量部の範囲であることがより好ましく、0.5重量部〜7重量部の範囲であることが更に好ましく、1.5部〜5部の範囲であることが最も好ましい。
前記臭素含有難燃剤の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また10重量部以下の場合には本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
また本発明に使用するホウ素含有難燃剤としては、ホウ砂、酸化ホウ素、ホウ酸、ホウ酸塩等が挙げられる。
前記酸化ホウ素としては、例えば、三酸化二ホウ素、三酸化ホウ素、二酸化二ホウ素、三酸化四ホウ素、五酸化四ホウ素等が挙げられる。
前記ホウ酸塩としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、周期表第4族、第12族、第13族の元素およびアンモニウムのホウ酸塩等が挙げられる。
具体的には、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸セシウム等のホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸バリウム等のホウ酸アルカリ土類金属塩、ホウ酸ジルコニウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸アンモニウム等が挙げられる。
本発明に使用するホウ素含有難燃剤は、ホウ酸塩であることが好ましく、ホウ酸亜鉛であればより好ましい。
前記ホウ素含有難燃剤は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用するホウ素含有難燃剤の添加量は、ウレタン樹脂100重量部に対して0.1重量部〜10重量部の範囲である。前記ホウ素含有難燃剤の添加量は0.5重量部〜10重量部の範囲であることが好ましく、0.5重量部〜7重量部の範囲であることがより好ましく、1.5部〜5部の範囲であることがさらに好ましい。
前記ホウ素含有難燃剤の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また10重量部以下の場合には本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
また難燃剤として金属水酸化物を使用することもできる。かかる金属水酸化物としては、例えば、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化リチウムおよび水酸化カリウム等が挙げられる。
前記金属水酸化物は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用する金属水酸化物の添加量は、ウレタン樹脂100重量部に対して0.1重量部〜10重量部の範囲である。前記金属水酸化物の添加量は0.5重量部〜10重量部の範囲であることが好ましく、0.5重量部〜7重量部の範囲であることがより好ましく、1.5部〜5部の範囲であることがさらに好ましい。
前記金属水酸化物の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また10重量部以下の場合には本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
また難燃剤としてアンチモン含有難燃剤を使用することもできる。かかるアンチモン含有難燃剤としては、例えば、酸化アンチモン、アンチモン酸塩、ピロアンチモン酸塩等が挙げられる。
前記酸化アンチモンとしては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等が挙げられる。
前記アンチモン酸塩としては、例えば、アンチモン酸ナトリウム、アンチモン酸カリウム等が挙げられる。
前記ピロアンチモン酸塩としては、例えば、ピロアンチモン酸ナトリウム、ピロアンチ
モン酸カリウム等が挙げられる。
本発明に使用するアンチモン含有難燃剤は、三酸化アンチモンであることが好ましい。
前記アンチモン含有難燃剤は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記アンチモン含有難燃剤の添加量に特に限定はないが、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜10重量部の範囲であることが好ましく、0.5重量部〜10重量部の範囲であることがより好ましく、0.5重量部〜7重量部の範囲であることが更に好ましく、1.5部〜5部の範囲であることが最も好ましい。
前記アンチモン含有難燃剤の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また10重量部以下の場合には本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
また本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物は、無機充填材を併用することができる。
前記無機充填材としては、特に限定はないが、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、フェライト類、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セビオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、無機系リン化合物、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられる。
前記無機充填材は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
さらに本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物は、それぞれ本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤、熱安定剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料、粘着付与樹脂等の添加剤、ポリブテン、石油樹脂等の粘着付与剤を含むことができる。
本発明に使用する添加剤は、赤リンおよびリン酸塩含有難燃剤を含む。また必要に応じて、リン酸エステル、臭素含有難燃剤、ホウ酸含有難燃剤、金属水酸化物、およびアンチモン含有難燃剤からなる群より選ばれる少なくとも二つを含んでもよい。
本発明に使用する添加剤の添加量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、ウレタン樹脂以外の添加剤の全量の範囲は0.4重量部〜60重量部の範囲であることが好ましい。 本発明に使用する添加剤の添加量は0.4重量部〜50重量部の範囲であることがより好ましく、5重量部〜40重量部の範囲であることがさらに好ましく、10部〜30部の範囲であることが最も好ましい。
前記添加剤の範囲が0.4重量部以上の場合には本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物からなる成形体が火災の熱により形成される緻密残渣が割れることを防止でき、60重量部以下の場合には本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物は反応して硬化するため、その粘度は時間の経過と共に変化する。
そこで本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物を使用する前は、前記難燃性ウレタン樹脂組成物を二以上に分割して、前記難燃性ウレタン樹脂組成物が反応して硬化することを防止しておく。
そして本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物を使用する際に、二以上に分割しておいた前記難燃性ウレタン樹脂組成物を一つにまとめることにより、本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物が得られる。
なお前記難燃性ウレタン樹脂組成物を二以上に分割するときは、二以上に分割されたウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分単独は硬化が始まらず、前記難燃性ウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分を混合した後に硬化反応が始まるようにそれぞれの成分を分割すればよい。
次に前記難燃性ウレタン樹脂組成物の製造方法について説明する。
前記難燃性ウレタン樹脂組成物の製造方法に特に限定はないが、例えば、前記難燃性ウレタン樹脂組成物の各成分を混合する方法、前記難燃性ウレタン樹脂組成物を有機溶剤に懸濁させたり、加温して溶融させたりして塗料状とする方法、溶剤に分散してスラリーを調製する等の方法、また前記難燃性ウレタン樹脂組成物に含まれる反応硬化性樹脂成分に25℃の温度において固体である成分が含まれる場合には、前記難燃性ウレタン樹脂組成物を加熱下に溶融させる等の方法により前記難燃性ウレタン樹脂組成物を得ることができる。
また、ウレタン樹脂の主剤と硬化剤とをそれぞれ別々に充填材等と共に混練しておき、注入直前にスタティックミキサー、ダイナミックミキサー等で混練して得ることもできる。
さらに触媒を除く前記難燃性ウレタン樹脂組成物の成分と、触媒とを注入直前に同様に混練して得ることもできる。
以上説明した方法により、本発明に係る前記難燃性ウレタン樹脂組成物を得ることができる。
次に本発明に係る前記難燃性ウレタン樹脂組成物の硬化方法について説明する。
前記難燃性ウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分を混合すると反応が始まり時間の経過と共に粘度が上昇し、流動性を失う。
例えば、前記難燃性ウレタン樹脂組成物を、金型、枠材等の容器へ注入して硬化させることにより、前記難燃性ウレタン樹脂組成物からなる成形体を得ることができる。
前記難燃性ウレタン樹脂組成物からなる成形体を得る際には、熱を加えたり、圧力を加えたりすることができる。
前記難燃性ウレタン樹脂組成物からなる成形体の比重に特に限定はないが、0.02〜0.20の範囲であることが好ましく、0.03〜0.15の範囲であればより好ましく、0.4〜0.10の範囲が更に好ましく、0.05〜0.08の範囲であれば最も好ましい。
かかる成形体は比重が小さいことから取り扱い易い。
次に前記難燃性ウレタン樹脂組成物からなる成形体について実施する発熱性試験について説明する。
前記難燃性ウレタン樹脂組成物からなる成形体を縦10cm、横10cmおよび厚み5cmに切断して、コーンカロリーメーター試験用サンプルを準備する。
前記コーンカロリーメーター試験用サンプルを用いて、ISO−5660の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/mにて20分間加熱したときのコーンカロリーメーター試験による総発熱量を測定することができる。
全く同様の手順により、前記難燃性ウレタン樹脂組成物から添加剤を除いた組成物から得られた成形体についてコーンカロリーメーター試験を実施する。このコーンカロリーメーター試験により得られた総発熱量をQ(MJ/m)とする。
本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の場合は、それぞれの総発熱量から次の式(1)により添加剤を含まない場合に比較した発熱量の割合を得ることができる。
(Q/Q)×100=X X<50 ・・・式(1)
上記式(1)を満たす場合のウレタン樹脂組成物は、取り扱いが容易であり、難燃性に優れる。
以下に実施例により本発明を詳細に説明する。なお本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
表1に示した配合により、実施例1に係る難燃性ウレタン樹脂組成物を準備した。なお表1に示した各成分の詳細は次の通りである。
(A)成分:ポリオール化合物
(a)ポリオール化合物
A−1:ポリオール1
p−フタル酸ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモールRFK−505、水酸基価=250mgKOH/g)
A−2:ポリオール2
o−フタル酸系ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモールRDK−121、水酸基価:260mgKOH/g)
A−3:ポリオール3
p−フタル酸系ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモールRLK−035、水酸基価:150mgKOH/g)
A−4:ポリオール4
ポリエーテルポリオール(三井化学社製、製品名:アクトコールT−400、水酸基価:399mgKOH/g)
(b)触媒
B−1:ペンタメチルジエチレントリアミン(東ソー社製、製品名:TOYOCAT−DT)
(c)整泡剤
ポリアルキレングリコール系整泡剤(東レダウコーニング社製、製品名:SH−193)水、
(d)HFC
HFC−365mfc(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、セントラル硝子社製)
HFC−245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、日本ソルベイ社製)
混合比率 HFC−365mfc:HFC−245fa = 7:3(以下「HFC」という。)
(B)成分:イソシアネート(以下、「ポリイソシアネート」という。)
MDI(日本ウレタン工業社製、製品名:ミリオネートMR−200)粘度:167mPa・s
(C)成分:添加剤
C−1:トリス(β―クロロプロピル)ホスフェート(大八化学工業社製、製品名:TM
CPP、以下「TMCPP」という。)
C−2:赤リン(燐化学工業社製、製品名:ノーバエクセル140)
C−3:リン酸二水素アンモニウム(太平化学産業社製)
C−4:ヘキサブロモベンゼン(マナック社製、製品名:HBB−b、以下「HBB」という。)
C−5: 水酸化アルミニウム(アルモリックス社製、製品名:B−325)
C−6:ホウ酸亜鉛(早川商事社製、製品名:Firebrake ZB)
C−7:三酸化アンチモン(日本精鉱社製、製品名:パトックスC)
次に下記の表1の配合に従い、各成分を1000mLポリプロピレンビーカーにはかりとり、25℃、1分間手混ぜで撹拌した。
撹拌後のポリオール組成物に対してポリイソシアネートを加え、ハンドミキサーで約10秒間攪拌し発泡体を作成した。
得られたウレタン樹脂組成物は時間の経過と共に流動性を失い、ウレタン樹脂組成物の硬化物を得た。前記硬化物を下記の基準により評価し、結果を表1に示した。
[熱量の測定]
硬化物から10cm×10cm×5cmになるようにコーンカロリーメーター試験用サンプルを切り出し、ISO−5660に準拠し、放射熱強度50kW/mにて20分間加熱したときの最大発熱速度、総発熱量を測定した。
この測定方法は、建築基準法施行令第108条の2に規定される公的機関である建築総合試験所にて、コーンカロリーメーター法による基準に対応するものとして規定された試験法であり、ISO−5660の試験方法に準拠したものである。
Figure 0006298344
実施例1の場合と比較して、表1に記載した添加剤をC−2の6.0重量部およびC−3の6.0重量部からC−1の1.8重量部、C−2の1.6重量部、C−3の0.8重量部およびC−4の0.8重量部に変更し、使用するHFCを4.5重量部とした以外は実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例1の場合と比較して、表1に記載した添加剤をC−2の6.0重量部およびC−3の6.0重量部からC−1の3.6重量部、C−2の3.2重量部、C−3の1.6重量部およびC−4の1.6重量部に変更し、使用するHFCを6.4重量部とした以外は実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例3の場合と比較して、表1に記載した添加剤をC−1の3.6重量部、C−2の3.2重量部、C−3の1.6重量部およびC−4の1.6重量部からC−1の7.0重量部、C−2の6.0重量部、C−3の3.0重量部およびC−4の3.0重量部に変更した以外は実施例3の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例3の場合と比較して、表1に記載した添加剤をC−1の3.6重量部、C−2の3.2重量部、C−3の1.6重量部およびC−4の1.6重量部からC−1の10.8重量部、C−2の9.6重量部、C−3の4.8重量部およびC−4の4.8重量部に変更し、使用するHFCを8.5重量部とした以外は実施例3の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例3の場合と比較して、表1に記載した添加剤をC−1の3.6重量部、C−2の3.2重量部、C−3の1.6重量部およびC−4の1.6重量部からC−1の14.8重量部、C−2の12.6重量部、C−3の6.3重量部およびC−4の6.3重量部に変更し、使用するHFCを10.2重量部とした以外は実施例3の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例3の場合と比較して、表1に記載した添加剤をC−1の3.6重量部、C−2の3.2重量部、C−3の1.6重量部およびC−4の1.6重量部からC−1の7.0重量部、C−2の6.0重量部、C−3の3.0重量部、C−4の3.0重量部およびC−5の6.0重量部に変更し、使用するHFCを6.8重量部とした以外は実施例3の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例7の場合と比較して、表1に記載した添加剤をC−5の6.0重量部からC−6の6.0重量部に変更した以外は実施例7の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例7の場合と比較して、表1に記載した添加剤をC−5の6.0重量部からC−7の6.0重量部に変更した以外は実施例7の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例7の場合と比較して、使用するポリオール化合物を44.6重量部とし、使用するポリイソシアネートを55.4重量部に変更し、表1に記載した添加剤のうちC−5を使用せず、使用する水の量を1.0重量部に変更し、HFCを使用しなかった以外は実施例7の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例7の場合と比較して、ポリオール化合物をA−1の50.3重量部からA−2の50.3重量部に変更し、表1に記載した添加剤のうちC−5を使用せず、使用するHFCを6.1重量部とした以外は実施例7の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例7の場合と比較して、ポリオール化合物をA−1の50.3重量部からA−3の58.0重量部に変更し、使用するポリイソシアネートを42.0重量部とし、表1に記載した添加剤のうちC−5を使用せず、使用するHFCを6.1重量部とした以外は実施例7の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例7の場合と比較して、ポリオール化合物をA−1の50.3重量部からA−4の42.0重量部に変更し、使用するポリイソシアネートを58.0重量部とし、表1に記載した添加剤のうちC−5を使用せず、使用するHFCを6.1重量部とした以外は実施例7の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
[比較例1]
実施例1の場合と比較して、添加剤を使用しなかったこと、使用するHFCを6.1重量部とした以外は実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
Figure 0006298344
[比較例2]
実施例11の場合と比較して、添加剤を使用しなかったこと以外は実施例11の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
[比較例3]
実施例12の場合と比較して、添加剤を使用しなかったこと以外は実施例12の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
[比較例4]
実施例13の場合と比較して、添加剤を使用しなかったこと以外は実施例13の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
[比較例5]
実施例1の場合と比較して、表1に記載した添加剤のうちC−2を使用せず、使用するHFCを4.1重量部とした以外は実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例1〜13のそれぞれについて先に示した熱量の測定方法により総発熱量Q(MJ/m)を測定した。また実施例1〜13のそれぞれに対して、添加剤を使用しない場合に対応する比較例についての総発熱量Q(MJ/m)についても測定した。
(Q/Q)×100により表される百分率Xの値(%)について表1〜2にそれぞれ記入した。
本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物により得られる成形体は、燃焼する際の発熱量が少なく、燃焼後の残渣が一定の形状を保つことから、優れた難燃性を発揮することができる。
本発明に係る難燃性ウレタン樹脂組成物の成形物は難燃性に優れることから、建築物等の構造材料等に本発明のウレタン樹脂組成物を広く応用することができる。

Claims (8)

  1. ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、ウレタン樹脂硬化触媒、発泡剤、整泡剤および添加剤を含むウレタン樹脂組成物であって、
    前記ウレタン樹脂硬化触媒が、アミノ化合物、錫化合物およびアセチルアセトン金属塩からなる群より選ばれる少なくとも一つを含み、
    前記添加剤が、赤リンリン酸塩含有難燃剤及びリン酸エステルを含み、
    前記赤リン、リン酸塩含有難燃剤及びリン酸エステルの合計重量が、ポリイソシアネート化合物およびポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部に対して、0.3〜45重量部の範囲であり、
    前記赤リンが、前記ウレタン樹脂100重量部に対して0.1〜15重量部の範囲であり、
    前記リン酸塩含有難燃剤が、0.1〜10重量部の範囲であり、
    前記リン酸エステルが、0.1重量部〜20重量部の範囲であり、
    前記リン酸エステルが、モノリン酸エステルおよび縮合リン酸エステルの少なくとも一方であることを特徴とする、難燃性ウレタン樹脂組成物。
  2. 前記添加剤が、前記赤リンと前記リン酸塩含有難燃剤の他に、リン酸エステル、臭素含有難燃剤、ホウ酸含有難燃剤、金属水酸化物、およびアンチモン含有難燃剤からなる群より選ばれる少なくとも二つを含み、
    前記ウレタン樹脂100重量部に対して、前記添加剤が0.4重量部〜60重量部の範囲であり、
    前記リン酸エステルが、0.1重量部〜20重量部の範囲であり、
    前記臭素含有難燃剤が、0.1重量部〜10重量部の範囲であり、
    前記ホウ素含有難燃剤が、0.1重量部〜10重量部の範囲であり、
    前記金属水酸化物が、0.1重量部〜10重量部の範囲であり、
    前記アンチモン含有難燃剤が、0.1重量部〜10重量部の範囲である、請求項1に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
  3. 前記ウレタン樹脂硬化触媒が、前記ウレタン樹脂100重量部に対して、0.01重量部〜10重量部の範囲である、請求項1または2に記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
  4. 前記ウレタン樹脂硬化触媒が、ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’−トリメチルアミノエチル−エタノールアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N−メチル,N’−ジメチルアミノエチルピペラジン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジアザビシクロウンデセン、トリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチルイミダゾール、トリメチルアミノエチルピペラジン、トリプロピルアミン、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレートおよびアセチルアセトン金属塩からなる群から選ばれる少なくとも一つである、請求項1〜3のいずれかに記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
  5. 前記リン酸塩含有難燃剤が、モノリン酸、モノリン酸塩、ピロリン酸、ピロリン酸塩、ポリリン酸およびポリリン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一つからなる、請求項1〜のいずれかに記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
  6. 前記臭素含有難燃剤が、芳香族臭素化化合物を含む、請求項1〜のいずれかに記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
  7. 前記ホウ素含有難燃剤が、酸化ホウ素、ホウ酸およびホウ酸金属塩からなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項1〜のいずれかに記載の難燃性ウレタン樹脂組成物。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載の難燃性ウレタン樹脂組成物を成形してなる、成形体。
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