JP2015048114A - 合成樹脂製ブロー成形壜体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、周壁を高剛性に形成したデラミボトル状の合成樹脂製ブロー成形壜体において、スクイズ操作による胴部の偏平状の変形の口筒部への進展を抑止することを技術的課題とするものである。【解決手段】 筒状の胴部の上端からテーパー筒状の肩部を介して口筒部を起立設し、外殻体を形成する外層と、該外層に剥離自在に積層し、萎み変形可能に内袋体を形成する内層とから成る、ダイレクトブロー成形によるデラミボトルである合成樹脂製ブロー成形壜体において、外層の所定位置に、外層と内層との層間に外気を導入するための吸気孔を開設し、肩部の周壁に、この周壁を凹凸状に屈曲させて形成した凹凸部を配設する、と云うものである。【選択図】 図1

Description

本発明は、外殻を形成する外層と、この外層に剥離自在に積層し、萎み変形可能に内袋体を形成する内層とから成る合成樹脂製ブロー成形壜体、所謂、デラミボトルに関する。
特許文献1には、デラミボトルの口筒部に注出キャップを配設したスクイズタイプの注出容器についての記載がある。
図8はこの種の注出容器の一例を示す半縦断側面図で、容器本体を構成する壜体101(デラミボトル)の口筒部102に逆止弁を備えた注出キャップ131を配設したものである。
この壜体101は口筒部102、胴部104、底部105を有し、外殻を形成する外層111と、この外層に剥離自在に積層し、萎み変形可能に内袋体を形成する内層112から構成されている。
この注出容器はクリーム状の化粧料等の比較的粘度の高い内容液の注出に使用するもので、胴部104の周壁を手の平で押圧してこの周壁を壜体の内側方向に変形させる、所謂、スクイズ操作により内容液Lを注出する。
そして、この内容液の注出に伴って吸気孔121から外層111と内層112の間に外気が導入され、内層112は変形したままの形状を保持しつつ、外層111がその復元力により元の形状に復帰するので、内容液Lをほぼ全量使い切ることができると共に、逆止弁の作用効果も相俟って、内袋体中に外気が侵入しないように構成し、内容液の品質の低下を抑制することができる。
一方、引用文献2にはデラミボトルを容器本体として使用した、比較的粘度の低い内容液を収納し、スクイズ操作することなく、正立姿勢から、傾斜姿勢あるいは倒立姿勢にすることにより内容液の自重で、自然落下により注出させるタイプの注出容器に係る発明が記載されている。
図9は引用文献2に記載される注出容器の一例を示す縦断側面図で、容器本体として使用される壜体101(デラミボトル)の口筒部102にボール弁による逆止弁機構を配設した注出キャップ131を配設したものである。
また、この例ではブロー成形時に底部105の底面壁に形成される底シール122部を底割れ状として、底シール部122において外層と111と内層112の間に隙間を形成し、この隙間を外層111と内層112の間に外気を導入するための吸気孔としている。
そして、胴部104をスクイズ操作することなく、使用時には手の平で掴持して正立姿勢から傾斜姿勢、倒立姿勢にすることにより、あるいは点滴用の容器のように倒立状に懸架した状態で、内容液の自重で、自然落下により内容液を注出するようにして使用する。
特開2003−072864号公報 特開2011−073753号公報
ここで、前述した胴部をスクイズして内容液を注出するタイプの注出容器では、スクイズ操作性と変形後の復元性を考慮して、外郭を形成する外層には比較的柔軟な合成樹脂を使用する必要があるが、
スクイズ操作することなく内容液の自重で自然落下により内容液を注出するタイプの注出容器(以下、自重落下タイプの注出容器と略記する場合がある。)では使用目的に応じて外郭を形成する外層の剛性を選択することができる。
例えば、点滴用の容器のように懸架状に倒立させた状態で使用する場合には、省資源、廃棄のし易さ等を考慮して外層を柔軟な合成樹脂で薄肉に形成する。
一方で、手の平で掴持し、倒立姿勢にして使用する用途では、意図せず胴部を手の平で強く掴持した場合、内容液が不意に大量に注出してしまう等の恐れもあり、このような恐れのある用途では、手の平で掴持した程度では変形しない程度に外郭体の剛性をある程度高くしておく必要がある。
また、上記のようなデラミボトルを容器本体として使用する自重落下タイプの注出容器では、収納する内容液の種類、壜体の形状によっては、内容液の残量が少なくなった際、自重での内容液の落下が停止してしまうため、最後はスクイズ操作により残存した内容物を注出して使用する場合がある。
このスクイズ操作において、上記のように外郭体の剛性をある程度高くして変形し難いようにした容器でも、胴部にスクイズ操作を加えることにより、残存した内容物を注出することは可能であるが、
一方で、容器全体の周壁の剛性が高い場合には、胴部にスクイズ操作を加え、胴部を偏平状に変形させると、この変形が円筒状の口筒部にまで進展し、この口筒部が楕円状に変形し、注出キャップとのシール性が低下し、注出しようとする内容液がシール部から漏れ出し、周辺を汚したりすると云う問題が生じる。
なお、外郭体の周壁に柔軟な合成樹脂を使用し、剛性を低くした場合には、胴部の偏平状の変形を胴部と口筒部の間の領域で吸収、緩和することができ、口筒部の変形は抑制され、注出キャップとのシール性が損なわれることはない。
そこで本発明は、周壁の剛性を比較的高めにしたデラミボトル状の合成樹脂製ブロー成形壜体において、スクイズ操作による胴部の偏平状の変形の口筒部への進展を抑止することを技術的課題とするものである。
上記技術的課題を解決する手段の内、本発明の主たる構成は、
筒状の胴部の上端からテーパー筒状の肩部を介して口筒部を起立設し、外殻体を形成する外層と、該外層に剥離自在に積層し、萎み変形可能に内袋体を形成する内層とから成る、ダイレクトブロー成形による合成樹脂製ブロー成形壜体において、
外層の所定位置に、外層と内層との層間に外気を導入するための吸気孔を開設し、
肩部の周壁に、この周壁を凹凸状に屈曲させて形成した凹凸部を配設する、と云うものである。
上記構成により、肩部の周壁に、この周壁を凹凸状に屈曲させて形成した凹凸部を配設することにより、胴部の周壁がスクイズ操作により偏平状に変形した際にも、この凹凸部の屈曲した周壁の部分的な伸展状、あるいはさらなる屈曲状の変形により、この変形を吸収、緩和することができ、変形の口筒部への進展を抑止することができる。
ここで、口筒部に注出キャップを配設し、この壜体を自重落下タイプの注出容器の容器本体として使用するにあたって、壜体の周壁の剛性を比較的高めにすると自重での内容液の落下の停止後に強い力でスクイズ操作して胴部を偏平状に変形した際この胴部の変形が口筒部にまで進展し、口筒部が楕円状に変形して注出キャップとのシール性が低下し、注出しようとする内容液がシール部から漏れ出すと云うことが懸念されるが、
肩部に配設する凹凸部の変形の吸収、緩和機能により口筒部の変形を抑止できるので、上記したシール性の低下を気にすることなく、意図的でない押圧力による内容液の突出を防ぐために、胴部の周壁の剛性を、意識してスクイズ操作をしない限り、胴部の周壁が変形しない程度にまで十分高くすることが可能となり、従来のこの種の注出容器の問題点を解消することが可能となる。
本発明の他の構成は、上記主たる構成において、外殻体の周壁の剛性に係るものであり、外郭体の周壁の剛性を、意識して胴部にスクイズ操作をしない状態で、前記周壁の変形がない範囲とする、と云うものである。
本発明のさらに他の構成は、上記主たる構成において、凹凸部の機能を規定するものであり、胴部の周壁へのスクイズ操作による、この胴部の周壁の偏平状の変形の口筒部への進展が抑止可能に凹凸部を配設する、と云うものである。
本発明のさらに他の構成は、凹凸部の具体的な形状に係るのものであり、上記主たる構成において、凹凸部を、周壁を蛇腹状に屈曲して形成したものとする、と云うものであり、周壁を蛇腹状に屈曲させた凹凸部の部分的な伸展状、あるいはさらなる屈曲状の変形により、スクイズ操作による胴部の変形に係る吸収、緩和機能を十分に発揮させることが可能となる。
本発明のさらに他の構成は、これも凹凸部の具体的な形状に係るのものであり、上記主たる構成において、凹凸部を、周壁を中心がピラミッド状に突出した菱形が細密充填状に周方向に繰り返し整列するように屈曲して形成したものとする、と云うものであり、この凹凸部の部分的な伸展状あるいはさらなる屈曲状の変形による吸収、緩和機能と共に、クリスタルカット状の装飾性を発揮させることが可能となる。
本発明のさらに他の構成は、上記主たる構成において、ブロー成形時に底部の底面壁に形成される底シール部において底割れ状に外層と内層の間に隙間を形成し、この隙間を吸気孔とする、と云うものであり、
外層と内層が密着している底シール部に機械的な押圧力等を付加することにより底割れ状として、容易に吸気孔を形成することができる。
また壜体を倒立状態で使用する場合、内層の剥離を底部近傍から口筒部方向に向けてスムーズに進展させることが可能となる。
本発明のさらに他の構成は、用途に係るものであり、上記主たる構成において、口筒部に、ボール弁による逆止弁機能を配設した注出キャップを組付け固定した注出容器の容器本体として使用する、と云うものである。
上記構成によれば、本発明の壜体は、特に自重落下タイプの注出容器の容器本体として使用するのに好適であり、通常の使用態様にあっては意図的でない押圧力による内容液の突出を心配することなく、またスクイズ操作によるシール部のシール性の低下を心配することなく注出ことができ、安心して使用することができる注出容器を提供することができる。
本発明の合成樹脂製ブロー成形壜体は、上記した構成としたので、以下に示す効果を奏する。
すなわち、本発明の壜体によれば、胴部の周壁をスクイズ操作により偏平状に変形した際にも、肩部に周壁を凹凸状に屈曲させて形成、配設した凹凸部により、この変形を吸収、緩和することができ、胴部での変形の口筒部への進展を抑止することができる。
そして、この壜体を自重落下タイプの注出容器の容器本体として使用するにあたって、壜体の周壁の剛性を比較的高めにすると、自重での内容液の落下の停止後にスクイズ操作して胴部を偏平状に変形した際、この胴部の変形が口筒部にまで進展し、口筒部が楕円所に変形して注出キャップとのシール性が低下することが懸念されるが、
凹凸部の変形の吸収、緩和機能により口筒部の変形を抑止できるので、上記したシール性の低下を気にすることなく、意図的でない押圧力による内容液の突出を防ぐために、胴部の周壁の剛性を、スクイズ操作をしない限り、胴部の周壁が変形しない程度にまで十分高くすることが可能となり、安心して使用でき、使い勝手の良い注出容器を提供すことができる。
本発明の壜体の一実施例を容器本体として使用した注出容器の(a)は一部縦断して示す側面図、(b)は壜体の凹凸部の縦断面図ある。 図1の壜体の(a)は図1中のA−A線に沿って示す平断面図、(b)は底面図である。 図1の壜体の底シール部近傍を拡大して示す縦断面図で、(a)は成形後の状態、(b)は底割れ後の状態を示す。 図1中の、壜体の口筒部と注出キャップの組付き固定状態を要部拡大して示す縦断面図。 図4中のB−B線に沿って示す壜体の口筒部の上端部と中栓のシール筒片の嵌合状態を示す平断面図であり、(a)は正常に嵌合した状態、(b)は口筒部が変形した状態を示す。 本発明の壜体の他の実施例を容器本体として使用した注出容器の、(a)は側面図、(b)は壜体の凹凸部の斜視図である。 比較例の壜体を容器本体として使用した注出容器の一部縦断して示す側面図である。 従来の注出容器の例を示す半縦断側面図である。 従来の注出容器の他の例を、倒立姿勢で使用する状態を示す縦断側面図である。
以下、本発明の実施の形態を実施例に沿って、図面を参照しながら説明する。
図1〜4は本発明によるデラミボトルである壜体1の一実施例を容器本体とし、この壜体1の口筒部2に注出キャップ31を装着した注出容器を示すもので、
図1(a)は一部縦断して示す側面図、図1(b)は凹凸部の縦断面図、図2(a)は図1中のA−A線に沿って示す平断面図、図2(b)は底面図、図3は底シール近傍の縦断面図、図4は壜体の口筒部2と注出キャップ31の組付き固定状態を示す縦断面図である。
この壜体1は、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂製で外殻体11aを形成する外層11と、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂の内側にポリオレフィン系樹脂(製品名アドマー)を積層して内袋体12aを形成する内層12を、共押出しにより積層してブロー成形したものであり、口筒部2、テーパー筒状の肩部3、円筒状の胴部4と底部5を有する。
ここで、内層12の外周面を形成するEVOH樹脂層がHDPE樹脂製の外層11に剥離可能に積層し、内層12の内周面形成する接着性樹脂層は内袋体12aに収納される内容液に接触する。
胴部4の中央高さ位置には縮径してウエスト部4wを配設している。
また、底部5の底面壁にはブロー成形時に形成される底シール部22が形成されている。(図2、3参照)
ここで、外層11からなる外殻体11aの胴部4aを含むHDPE樹脂製の周壁は、厚肉に形成されており、胴部4にスクイズ操作をしない限り変形しない程度にその剛性を高くしている。
また、肩部3の周壁には、この周壁を蛇腹状に屈曲して形成した凹凸部7を全周に亘って配設している。
ダイレクトブロー成形による壜体1の底部5の底面壁には図2(b)に示されるように底シール部22が形成され、図3(a)に示すように外層11と内層12が密着状に積層している。
ここで、本実施例の壜体1は、底部5に適宜の外力を作用させて、外層11と内層12を剥離し、図3(b)に示されるようにシール部22を、所謂、底割れ状にして外層11と内層12の間に隙間22sを形成し、この隙間22sにより外層11と内層12の間に外気を導入するための吸気孔21としての機能を発揮する構成としている。
口筒部2に装着する注出キャップ31は、蓋部32と口筒部12に外嵌するキャップ本体34と中栓35から構成され、蓋部32とキャップ本体34はヒンジ33で一体連設し、中栓35には逆止弁としての機能を発揮するボール弁36を配設している。
そして、図4に示されるように中栓35に配設したシール筒片35aを口筒部2の上端部に嵌入して、液漏れを防ぐシール部としている。
次に、図1に示される注出容器の使用態様について説明する。
この注出容器は水を主体した液等の比較的粘度の低い内容液を収納し、基本的には胴部4をスクイズ操作することなく、正立姿勢から、傾斜姿勢あるいは倒立姿勢にすることにより内容液の自重で、自然落下により注出させる、自重落下タイプの注出容器である。
注出キャップ31の蓋部32を開いた状態で、胴部4のウエスト部4wを手の平で掴持しながら、その姿勢を倒立状態とすることにより、ボール弁36が開状態となって、図9の従来例で示したように自重により内容液を注出する。そしてこの内容液の注出に伴って、底シール部22に形成された吸気孔21から外気が外層11と内層12の間に導入され、内層12により形成される内袋体12aが図1中、二点鎖線で示されるように萎み状に減容変形する。
ここで、前述したように外層11により形成される外殻体11aの周壁は、比較的厚肉に形成されており、胴部4にスクイズ操作をしない限り変形しない程度にその剛性を高くしているので、
胴部4を掴持する手の平に意図せず力が入ったとしても、胴部4の周壁の変形は抑制されるため、内袋体12aに直接押圧力が作用することはないので、内容液が不意に大量に注出してしまう等の問題はなく、安心して使用することができる。
また、この種の自重落下タイプの注出容器では、内容液の粘度や壜体の形状によっては、内容液の残量が少なくなると、自重による内容液の落下が停止する場合があるが、このよう場合には、必要に応じてスクイズ操作により残存した内容物を注出する。
本実施例の壜体1のように外郭体11aの周壁の剛性を比較的高くし、変形し難くした場合でも、胴部4(4a)に意図的にスクイズ操作を加えることにより、残存した内容液を注出することができる。
ここで、壜体1の周壁の剛性が高い場合には、胴部4にスクイズ操作により押圧力を加え(図1中の白抜き矢印参照)、胴部4を偏平状に変形させると、この変形が円筒状の口筒部2にまで進展し、この口筒部2が図5(b)に示したように楕円状に変形し、注出キャップ31のシール筒片35aとの間に隙間ができ、シール性が低下する恐れがある。
この点、本実施例の壜体1では、肩部3の周壁に、この周壁を蛇腹状に屈曲して形成した凹凸部7を配設しており、この凹凸部7の屈曲状に形成され周壁の一部の伸展状、あるいはさらなる屈曲状の変形により、胴部4での変形を吸収、緩和することができ、この胴部4での変形の口筒部2への進展を抑止することができ、図5(a)に示される口筒部2とシール筒片35aの密着状体を保持し、当該部分でのシール性の低下を十分に防ぐことができる。
なお、本実施例の壜体1では前述したように、シール部22を底割れ状にして吸気孔21としの機能を発揮する構成としているため、胴部4に強力な押圧力を加えて胴部4を偏平状に変形した際に、外層11と内層12の間に存する空気の一部が吸気孔21から外部に放出されるが、図3(b)に示される隙間22sは狭小であるため、空気の放出速度は比較的遅いので、押圧力を急激に作用させることにより残存した内容液を注出することがきる。
また、図1中、白抜き矢印で示されるように底シール部22に対して垂直方向に押圧力を作用させることにより、図3(b)中の隙間22sをより狭くすることができ、よりスムーズにスクイズ操作による残存した内容液の注出を達成することが可能となる。
さらには、底部6に空気の放出を阻止する逆止弁を配設した底キャップを装着して使用することもできる。
図7は比較例の壜体51を容器本体として使用した注出容器の側面図であるが、この壜体51は図1中の実施例の壜体1のベースとなるもので、肩部53に凹凸部の配設がないこと以外は図1中の壜体1と同じ形状である。
この図7に示す注出容器について、図1に示した注出容器と同様に前述したように残存した内容物を注出するため、胴部54にスクイズ操作を加え、胴部4を偏平状に変形させると、この変形が円筒状の口筒部52にまで進展し、この口筒部52が図5(b)に示したように楕円状に変形し、注出キャップ31のシール筒片35aとの間に隙間ができ、場合によってはシール性が低下する恐れがある。
以上、実施例沿って本発明の合成樹脂製壜体とその作用効果について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではない。たとえば、外層と内層の組み合わせについてはHDPE樹脂とEVOH/ポリオレフィン系樹脂の組み合わせの他にも、両層の剥離性を考慮して、たとえばPP樹脂とナイロン樹脂を組み合せる等さまざまな組み合せのものを採用することができる。
また、必要に応じて外層と内層の間に縦帯状に、ポリオレフィン系接着性樹脂製の接着帯を積層することにより、内層(内袋体)が一定した形態で萎み状に減容変形するようにすることができ、内容液の注出操作を最後までスムーズに達成すことができる。
また、肩部に配設する凹凸部の形状についても、変形の吸収、緩和機能やデザイン性等を考慮して様々なバリエーションの中から、適宜選択できる。
図6は本発明のこのようなバリエーションの一つを容器本体として使用した注出容器を示し、(a)は側面図、(b)は壜体1の凹凸部7の斜視図である。
この図6中の壜体1は凹凸部7を、周壁を中心がピラミッド状に突出した菱形が細密充填状に周方向に繰り返し整列するように屈曲して形成したもので、この凹凸部7によれば変形の吸収、緩和機能と共に、クリスタルカット状の装飾性を発揮させることができる。
また、図1と図6の壜体1では凹凸部7を全周に亘って配設する構成としたが、間欠的に配設することもできる。
勿論、デザイン上凹凸部7を目立たないようにしたい場合には、図6中、二点鎖線で示したように、シュリンクフィルム25で外装することもできる。
以上説明したように、本発明のデラミボトルである合成樹脂製ブロー成形壜体は、周壁の剛性を比較的高めにした場合にも胴部の偏平状の変形の口筒部への進展を抑止可能にしたものであり、倒立姿勢で内容液の自重で、自然落下により内容液を注出するようにして使用する注出容器の容器本体として安全に使用でき、また使い勝手の良いものであり、幅広い利用展開が期待できる。
1、51、101;壜体
2、52、102:口筒部
3、53、103;肩部
4、54、104;胴部
4a;(外郭体の)胴部
4w、54w;ウエスト部
5、55、105;底部
7 ;凹凸部
11、61、111;外層
11a、111a;外殻体
12、62、112;内層
12a、112a;内袋体
21、121;吸気孔
22、72、122;底シール部
22s;隙間
31、131;注出キャップ
32;蓋部
33;ヒンジ
34;キャップ本体
35;中栓
35a;シール筒片
36、136;ボール弁
L ;内容液

Claims (7)

  1. 筒状の胴部(4)の上端からテーパー筒状の肩部(3)を介して口筒部(2)を起立設し、外殻体(11a)を形成する外層(11)と、該外層(11)に剥離自在に積層し、萎み変形可能に内袋体(12a)を形成する内層(11)とから成る、ダイレクトブロー成形による合成樹脂製ブロー成形壜体であり、前記外層(11)の所定位置に、該外層(11)と内層(12)との層間に外気を導入するための吸気孔(21)を開設し、前記肩部(3)の周壁に、該周壁を凹凸状に屈曲させて形成した凹凸部(7)を配設したことを特徴とする合成樹脂製ブロー成形壜体。
  2. 外郭体(11a)の周壁の剛性を、意識して胴部(4)にスクイズ操作をしない状態で前記周壁の変形がない範囲とした請求項1記載の合成樹脂製ブロー成形壜体。
  3. 胴部(4)の周壁へのスクイズ操作による、該胴部(4)の周壁の偏平状の変形の口筒部(2)への進展が抑止可能に凹凸部(7)を配設した請求項1または2記載の合成樹脂製ブロー成形壜体。
  4. 凹凸部(7)を、周壁を蛇腹状に屈曲して形成したものとした請求項1、2または3記載の合成樹脂製ブロー成形壜体。
  5. 凹凸部(7)を、周壁を中心がピラミッド状に突出した菱形が細密充填状に周方向に繰り返し整列するように屈曲して形成したものとした請求項1、2または3記載の合成樹脂製ブロー成形壜体。
  6. ブロー成形時に底部(5)の底面壁に形成される底シール部(22)において底割れ状に外層(11)と内層(12)の間に隙間(22s)を形成し、該隙間(22s)を吸気孔(21)とした請求項1、2、3、4または5記載の合成樹脂製ブロー成形壜体。
  7. 口筒部(2)に、ボール弁(36)による逆止弁機能を配設した注出キャップ(31)を組付け固定した注出容器の容器本体として使用する請求項1、2、3、4、5または6記載の合成樹脂製ブロー成形壜体。
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