JP7210097B2 - 積層剥離容器 - Google Patents

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Description

本発明は、ボトル形状の外層体の内面に減容変形自在の内層体が剥離可能に積層されてなる積層剥離容器に関し、特に、外層体と内層体との間に連なる外気導入口が口部に設けられているものに関する。
化粧水などの化粧料、シャンプーやリンスあるいは液体石鹸などのトイレタリー、醤油等の食品調味料などを内容物として収納する容器として、ボトル形状の外層体と、外層体の内面に剥離可能に積層された減容変形自在の内層体とを有し、口部に外層体と内層体との間に連なる外気導入口が設けられた積層剥離容器(デラミ容器とも呼ばれる)が知られている(例えば特許文献1参照)。
積層剥離容器の口部には、例えば、内容物を注出する注出筒に逆止弁を備えるとともに、外気導入口を外部に連通させる開孔に逆止弁を備えた構成の注出キャップが装着される。このような注出キャップが装着された積層剥離容器は、胴部がスクイズ(押圧)されることで内容物を注出することができる一方、胴部のスクイズが解除されたときには、外気導入口から外層体と内層体との間に外気を導入して内層体を減容変形させたまま、すなわち内容物を外気と置換させることなく外層体のみを元の形状に復元させることができるので、内容物と外気との接触を抑制して、容器内に収容されている内容物の劣化や変質を抑制することができる。
特開2007-290746号公報
上記の構成を有する積層剥離容器は、その製造過程において、内層体の初期剥離処理が施されるのが一般的である。内層体の初期剥離処理は、ブロー成形により積層剥離容器を形成した後、口部から内層体の内部の空気を吸い出し、あるいは外気導入口から外層体と内層体の間の空間に空気を吹き込むことで、一旦、内層体を外層体から剥離させ、次いで、口部から内層体の内部に空気を供給して内層体を外層体の側に戻すことにより行われる。このような初期剥離処理を行うことで、内層体を外層体から剥離し易くして、内容物の注出後、外層体が元の形状へ復元する際に、内層体を外層体から確実に剥離させることができる。
また、このような初期剥離処理の後には、必要に応じて内層体のリーク(穴開き)の有無を確認するためのリーク試験を行うことができる。リーク試験は、外気導入口から外層体と内層体の間の空間に空気を吹き込んで当該空間を加圧し、口部への空気のリークによる当該空間の圧力の低下の有無を検出することで行うことも考えられるが、このような方法では内層体への負荷が大きくなり、内層体の破れ等を生じる虞がある。このため、外層体を外側から減圧して膨張させ、これによって外層体と内層体との間に隙間を形成し、この状態で内層体のリーク試験を行うことが望ましい。
このように外層体を外側から減圧するためには、外層体の外周面を外気導入口より下側の部分において全周に亘ってシールする環状シール部を備えるリーク試験用のハウジングを用いることができる。この場合、ハウジングは、下部ハウジングと、前記環状シール部を備えるとともに下部ハウジングに対して昇降可能な上部ハウジングとを有する構成とすることができる。そして、積層剥離容器を、口部の下部にシール用の環状段部を設けた構成とした場合には、上部ハウジングを下降させてその環状シール部を積層剥離容器の環状段部に密着させ、上部ハウジングを下部ハウジングに密着させることにより、外層体、上部ハウジング及び下部ハウジングによってリーク試験のための減圧空間を形成することができる。
このように、積層剥離容器が環状シール部を有する場合には、積層剥離容器が例えば、多角形状の横断面形状からなる胴部を有する角形ボトルである場合や円形の横断面形状を有するものの外気導入路を形成するための縦リブ等を有する構成である場合、すなわち、上面視で口部の外側に位置する非環状平滑面を有する場合でも、上述した方法でリーク試験を行うことができる。しかし、口部が打栓用の受け部(ネックリング)を有する場合には、このような方法でリーク試験を行うことは難しい。というのは、口部に外気導入口を有する積層剥離容器の場合、口部に位置するネックリングには、外気導入路を形成しやすくするために周方向の間欠部が設けられるので、ネックリングを上述した環状シール部として利用することはできないからである。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、内層体のリーク試験を有利に行うことができる、打栓用の受け部を有する積層剥離容器を提供することにある。
本発明の積層剥離容器は、筒状の口部、該口部に連なる胴部及び該胴部に連なる底部を備えたボトル形状の外層体と、前記外層体の内面に剥離可能に積層されて該外層体に対応した形状を成す減容変形自在の内層体とを有し、前記口部に前記外層体と前記内層体との間に連なる外気導入口と打栓用の受け部とが設けられており、前記胴部が、前記受け部に連なるとともに下方に向けて拡径する肩部分と該肩部分に連なる外形が略一定の胴本体部分とを有する積層剥離容器であって上面視で少なくとも前記受け部より外側に位置する環状平滑面と、上面視で前記肩部分において前記環状平滑面の外側及び内側に位置する非環状平滑面と、を有し、前記非環状平滑面が、横断面形状が正多角形状であることによって平滑でない環状面を形成している一方、前記環状平滑面が、横断面形状が円形であるとともに凹凸形状部を有していないことによって平滑な環状面を形成していることを特徴とする。
本発明の積層剥離容器は、上記構成において、前記非環状平滑面が、縦リブを有するのが好ましい。
本発明によれば、内層体のリーク試験を有利に行うことができる、打栓用の受け部を有する積層剥離容器を提供することができる。
本発明の一実施形態である積層剥離容器の側面図である。 図1に示す積層剥離容器の平面図である。 本発明の他の実施形態である積層剥離容器の側面図である。 図3に示す積層剥離容器の平面図である。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に例示説明する。
なお、本明細書、特許請求の範囲、及び要約書において、「上下方向」とは、図1に示す姿勢を基準とした上下方向を意味するものとし、すなわち「上方」とは図1における上方を意味し、「下方」とは、その反対方向を意味するものとする。
図1~図2に示すように、本発明の一実施の形態である積層剥離容器1は、当該積層剥離容器1の外殻を構成する合成樹脂製の外層体2を有している。外層体2は、円筒状の口部11と、口部11に連なる胴部12と、胴部12に連なる底部13とを備えたボトル形状を有しており、胴部12は、口部11の下端に連なるとともに下方に向けて拡径する肩部分12aと肩部分12aに連なる外径が略一定の胴本体部分12bとを有している。胴部12は所定の剛性を有しており、スクイズ(押圧)されて凹むことができるとともに、スクイズが解除されると凹んだ状態から元の形状に復元することができる。
外層体2の内側には内層体3が設けられている。内層体3は、合成樹脂材料により外層体2よりも薄肉の袋状に形成されており、外層体2の内面に剥離可能に積層されて外層体2の形状に対応した形状を成している。詳細は図示しないが、内層体3の開口部は、外層体2の口部11の開口端に連ねられており、内層体3の内部はこの開口部に連なる収容空間Sとなっている。内層体3の内部すなわち収容空間Sには、例えば、化粧水などの化粧料、シャンプーやリンスあるいは液体石鹸などのトイレタリー、醤油等の食品調味料などの液体状の内容物を収容することができる。内層体3は減容変形自在となっており、内容物の注出に伴って外層体2の内面から剥離して収容空間Sの容積を減少させるように減容変形することができる。
ここで、内層体3が外層体2の内面に「剥離可能に積層されている」とは、外層体2の内面に接着、擬似接着ないし溶着された状態で積層されている内層体3が、当該外層体2に対して剥がれることができることだけでなく、外層体2の内面に単に密着状態で積層された内層体3が、当該外層体2に対して離れることを含む。
なお、外層体2と内層体3との間に、口部11から底部13にまで延びる細長い帯状の接着帯を設けて、当該接着帯の部分で外層体2と内層体3とを互いに接着した構成とすることもできる。接着帯は、積層剥離容器1の周方向の一方側に設けられていれば、1本であってもよいし、2本以上であってもよく、例えば、パーティングラインを挟んで2本設けることができる。
積層剥離容器1は、相溶性の低い外層体用の合成樹脂材料と、内層体用の合成樹脂材料とを共押出して積層パリソンを形成し、この積層パリソンを、金型を用いてブロー成形することにより、外層体2の内面に内層体3が剥離可能に積層された積層構造に形成されている。なお、積層剥離容器1は、予め射出成形等によって形成された積層構造のプリフォームを二軸延伸ブロー成形して形成されたものとすることもできる。
口部11には、例えば、内容物を注出する注出筒に逆止弁を備えた構成の注出キャップ等の注出具(図示省略)が打栓によって装着され、この注出具を介して、内容物が注出される。このような積層剥離容器1は、口部11に上記構成の注出キャップを装着した場合には、外層体2の胴部12をスクイズすることによって、口部11から内容物を注出することができる。内容物の注出後、外層体2が元の形状に復元する際には、後述する外気導入口14から外層体2と内層体3との間に外気が流入するので、内層体3の収容空間Sを減容変形させたまま外層体2を元の形状に復元させることができる。したがって、内容物を注出した後に、口部11から内層体3の収容空間Sへ外気が流入することをなくし、これにより収容空間Sに収容された内容物が空気に触れることを抑制して、その劣化や変質を防止することができる。
なお、口部11に注出具としてポンプ、あるいは外層体2を傾けることによって内層体3の収容空間Sに収容した内容物を自重で口部11から注出させる構成の注出キャップなどの他の構成の注出具を装着することもできる。
口部11には、該口部11に注出具を打栓によって装着するための係止突起11aが設けられている。係止突起11aは、注出具の装着筒の内周面に設けられた係止溝とアンダーカット係合することで、注出具を口部11に係止することができる。係止突起11aは、上面視において、積層剥離容器1ないし口部11の中心軸線Oを挟んで対向する2箇所に間欠部を有する一対の円弧状に形成されている。
外層体2の口部11には一対の外気導入口14が設けられている。これらの外気導入口14はそれぞれ円形に形成され、係止突起11aの間欠部に配置されて中心軸線Oを挟んで互いに対称に配置されている。これらの外気導入口14は、それぞれ外層体2を貫通して外層体2と内層体3との間に連通しており、内層体3が外層体2から剥離したときに外層体2と内層体3との隙間に外気を導入することができる。なお、口部11の外気導入口14が設けられる部分、すなわち係止突起11aの間欠部は平坦に面取りされている。
口部11の下部には打栓用の受け部(ネックリング)15が設けられている。ネックリング15は、口部11の外周面から径方向外側に突出するとともに周方向に延びている。また、ネックリング15には、周方向の複数位置に切欠き部15aが設けられている。本実施の形態では、それぞれの外気導入口14に対応して2箇所ずつ、合計4箇所に切欠き部15aが設けられている。これらの切欠き部15aは、外気導入口14の斜め下方に位置している。口部11にネックリング15が設けられることにより、注出キャップ等の注出具を口部11に打栓によって装着する際に、ネックリング15に打栓用の係止具を係止させることができる。
胴部12の肩部分12aには、上面視でネックリング15より外側に位置する円錐状の環状平滑面20が設けられている。環状平滑面20は、周方向の全周に亘って連続して延在する平滑な面からなっていれば、円錐状に限られない。環状平滑面20は、本実施の形態ではその全体が上面視でネックリング15より外側に位置しているが、少なくとも一部が上面視でネックリング15より外側に位置していればよい。また、胴部12には、上面視で環状平滑面20の外側及び内側に位置する非環状平滑面21が設けられている。本実施の形態では、非環状平滑面21の横断面形状(口部11の中心軸線Oと垂直な断面における形状)は、正10角形である。しかし、非環状平滑面21の横断面形状は、正10角形以外の正多角形であってもよいし、正多角形の各辺が径方向外側に膨出するように湾曲した正多角形状であってもよい。また、非環状平滑面21の横断面形状は、正多角形以外の多角形であってもよいし、多角形の各辺が径方向外側に膨出するように湾曲した多角形状であってもよい。本実施の形態では、非環状平滑面21が、横断面形状が多角形状であることによって平滑でない環状面を形成している一方、環状平滑面20が、横断面形状が円形であるとともに縦リブ等の凹凸形状部を有していないことによって平滑な環状面を形成している。なお、環状平滑面20の横断面形状は円形に限られず、楕円形であってもよい。非環状平滑面21は、本実施の形態では胴部12における環状平滑面20を除く部分の略全体に亘って設けられているが、このような構成に限られず、例えば肩部分12aのみに設けられてもよい。
本実施の形態では、非環状平滑面21は、下方に向けて横断面形状が一定のストレートな多角錐状(部分的には多角柱状)をなしているが、下方に向けて横断面形状が捩れるように変化する捩れ多角錐状(部分的には捩れ多角柱状)をなしていてもよい。なお、環状平滑面20と非環状平滑面21との間には、非環状平滑面21を構成する各平面部分と環状平滑面20を構成する曲面(円錐面)部分とを連結するために各平面部分から膨出する膨出部22が設けられている。膨出部22は、周方向の10箇所に2つずつ設けられているが、図1~図2において膨出部22の符号は周方向の1箇所のみに示している。
このような構成を有する積層剥離容器1では、上面視でネックリング15より外側に位置する環状平滑面20と、上面視で環状平滑面20の外側に位置する非環状平滑面21とを設けるようにしたので、ネックリング15を有するにも関わらず、内層体3の初期剥離処理を行った後、前述した内層体3のリーク試験を有利に行うことができる。すなわち、リーク試験用のハウジング(図示省略)を構成する上部ハウジングを下降させて、当該上部ハウジングの環状シール部を積層剥離容器1の環状平滑面20に密着させ、上部ハウジングを下部ハウジングに密着させることにより、外層体2、上部ハウジング及び下部ハウジングによってリーク試験のための減圧空間を形成することができる。
また、本実施の形態では、非環状平滑面21が、上面視で環状平滑面20の外側及び内側に設けられているので、形状ないし構成が複雑となる胴部12の環状平滑面20と非環状平滑面21との連結部(膨出部22)の周辺においては、外層体2と内層体3とを密着させることなく当該外層体2と内層体3との間に隙間を生じさせることができる。すなわち、初期剥離処理及びその後のリーク試験を経た積層剥離容器1は、胴部12における外層体2と内層体3との間に、少なくとも環状平滑面20と非環状平滑面21との連結部周辺に隙間が設けられた構成のものとなる。
例えば、積層剥離容器1をブロー成形により形成した後、口部11から内層体3の内部の空気を吸い出し、あるいは外気導入口14から外層体2と内層体3の間の空間に空気を吹き込むことで、一旦、内層体3を外層体2から剥離させ、次いで、口部11から内層体3の内部に空気を供給して内層体3を外層体2に積層された元の状態に戻すことにより内層体3の初期剥離処理を行うことができる。この初期剥離処理、及びその後のリーク試験を経た後に、外層体2から剥離された内層体3は、外層体2の内面に再度積層されることになるが、その際、外層体2の環状平滑面20と非環状平滑面21との連結部周辺と、内層体3の環状平滑面20と非環状平滑面21との連結部周辺との間に位置ずれが生じ、これにより、内層体3が外層体2の内面に密着することが困難となる。その結果、外層体2と内層体3との間に隙間が生じ、当該部分において内層体3が外層体2から剥離し易くなる。
また、このような初期剥離処理後には、内層体3は、初期剥離処理前の多角形状の横断面形状に戻りきらずに、外層体2との間に隙間を形成することができる。特に、積層剥離容器1が外層体2と内層体3との間に接着帯を設けた構成である場合には、初期剥離処理を行うことにより、接着帯が形成されている平坦面部分、又は上面視で当該平坦面部分に隣接する平坦面部分の外層体2と内層体3との間に隙間を生じさせることができる。これは、接着帯から遠い平坦面部分に内層体3が接した状態となる一方、接着帯に近い部分では初期剥離処理において生じる接着帯の塑性変形によって平坦面部分への内層体3の密着が抑制されるからである。このように、本実施の形態では、非環状平滑面21の横断面形状が多角形状であるため、初期剥離処理及びその後のリーク試験を経た積層剥離容器1は、外層体2と内層体3との間に、環状平滑面20と非環状平滑面21との連結部周辺から上下方向に延在する隙間が設けられた構成のものとなる。
したがって、外層体2をスクイズして内容物を注出させた後、外層体2が元の形状へ復元する際に、内層体3を外層体2から確実に剥離させることができる。また、環状平滑面20は肩部分12aに設けられているので、環状平滑面20と環状非平滑面21との連結部周辺に生じた隙間により、外気導入口14から底部13の側に向けた外気導入路が効果的に形成されることになる。したがって、内容物を注出させた後、外層体2が元の形状へ復元する際に、外気導入口14から外層体2と内層体3との間に吸い込まれた外気を、胴部12の環状平滑面20と環状非平滑面21との連結部周辺に生じた隙間を含む外気導入路を通して底部13の側にまで確実に流入させることができる。よって、内容物の注出後、外層体2が元の形状へ復元する際に、内層体3をその底部13の側から胴部12の側に向けて外層体2から確実に剥離されるようにして、内層体3の収容空間Sの内部に外気が導入されることを確実に防止することができる。また、内層体3が外層体2から容易に剥離することにより、スクイズされた外層体2が確実に元の形状に戻ることができるようにして、外層体2の変形を防止することもできる。
さらに、本実施の形態のように、口部11の下端にネックリング15が設けられた構成であっても、ネックリング15の外気導入口14の斜め下方の部分に切欠き部15aを設け、切欠き部15aが設けられた部分において内層体3を外層体2から剥離し易くすることにより、外気導入口14から環状平滑面20と非環状平滑面21との連結部周辺に生じた隙間へと確実に外気を導入させることができる。
図3は、本発明の他の実施形態である積層剥離容器の側面図である。また、図4は、図3に示す積層剥離容器の平面図である。なお、図3~図4においては、前述した部材に対応する部材には同一の符号を付してある。
図3~図4に示すように、積層剥離容器1は、非環状平滑面21が縦リブ23を有する構成とすることもできる。縦リブ23は、本実施の形態では上下方向に延在する凹リブ状をなしているが、上下方向に延在する凸リブ状をなしていてもよい。図3~図4には、横断面形状は円形であるが縦リブ23を有することによって平滑でない環状面を形成する非環状平滑面21を設けた場合を示す。なお、図3~図4においては、非環状平滑面21の外縁が二点鎖線で示されている。非環状平滑面21は、本実施の形態では上面視で環状平滑面20の外側と内側に設けられている。また、非環状平滑面21は、本実施の形態では肩部分12aのみに設けられているが、肩部分12a及び胴本体部分12bに設けられてもよい。なお、非環状平滑面21は、縦リブ23を有するとともに横断面形状が多角形状の構成であってもよい。
本実施の形態では、環状平滑面20より上面視で内側においては、それぞれの外気導入口14に対応して2箇所ずつ、合計4箇所に縦リブ23が設けられている。また、環状平滑面20より上面視で外側においては、それぞれの外気導入口14に対応して4箇所ずつ、合計8箇所に縦リブ23が設けられている。また、それぞれの外気導入口14に対応して環状平滑面20より上面視で外側に位置する4箇所のうち周方向内側の2箇所の縦リブ23は、その上面視で内側に位置する縦リブ23の延長線上に設けられている。しかし、縦リブ23の数及び配置は適宜変更が可能である。
このような構成を有する積層剥離容器1では、前述した実施の形態の場合と同様に、内層体3の初期剥離処理を行った後、内層体3のリーク試験を有利に行うことができる。また、本実施の形態では、非環状平滑面21が、上面視で環状平滑面20の外側及び内側に設けられているので、内層体3の初期剥離処理及びその後のリーク試験を行った後に、非環状平滑面21における縦リブ23が設けられた部分において内層体3を外層体2の内面に密着させずに隙間を形成しつつ、さらに形状ないし構成が複雑となる胴部12の環状平滑面20と非環状平滑面21との連結部(縦リブ23の端部)の周辺においては、外層体2と内層体3とを密着させることなく当該外層体2と内層体3との間に隙間を生じさせることができる。すなわち、初期剥離処理及びその後のリーク試験を経た積層剥離容器1は、胴部12における外層体2と内層体3との間に、環状平滑面20と非環状平滑面21との連結部周辺から上下方向に延在する隙間が設けられた構成のものとなる。
したがって、内容物の注出後、外層体2が元の形状へ復元する際に、外気導入口14から外層体2と内層体3との間に吸い込まれた外気を、縦リブ23の部分の隙間と、環状平滑面20と非環状平滑面21との連結部の周辺の隙間とを含む外気導入路を通して底部13の側にまで確実に流入させて、外層体2が元の形状へ復元する際に、内層体3をその底部13の側から胴部12の側に向けて外層体2から確実に剥離されるようにすることができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前述した各実施の形態では、非環状平滑面21は、上面視で環状平滑面20の外側及び内側に設けられているが、上面視で環状平滑面20の外側のみに設けられてもよい。
1 積層剥離容器
2 外層体
3 内層体
11 口部
11a 係止突起
12 胴部
12a 肩部分
12b 胴本体部分
13 底部
14 外気導入口
15 ネックリング(受け部)
15a 切欠き部
20 環状平滑面
21 非環状平滑面
22 膨出部
23 縦リブ
S 収容空間
O 中心軸線

Claims (2)

  1. 筒状の口部、該口部に連なる胴部及び該胴部に連なる底部を備えたボトル形状の外層体と、前記外層体の内面に剥離可能に積層されて該外層体に対応した形状を成す減容変形自在の内層体とを有し、前記口部に前記外層体と前記内層体との間に連なる外気導入口と打栓用の受け部とが設けられており、前記胴部が、前記受け部に連なるとともに下方に向けて拡径する肩部分と該肩部分に連なる外形が略一定の胴本体部分とを有する積層剥離容器であって
    上面視で少なくとも前記受け部より外側に位置する環状平滑面と、
    上面視で前記肩部分において前記環状平滑面の外側及び内側に位置する非環状平滑面と、を有し、
    前記非環状平滑面が、横断面形状が正多角形状であることによって平滑でない環状面を形成している一方、前記環状平滑面が、横断面形状が円形であるとともに凹凸形状部を有していないことによって平滑な環状面を形成していることを特徴とする積層剥離容器。
  2. 前記非環状平滑面は、縦リブを有する、請求項1に記載の積層剥離容器。
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