JP2015041909A - 弾性表面波フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 静電耐圧特性を向上させ、小型化を図ることができる弾性表面波フィルタを提供する。
【解決手段】 圧電基板上に、入力端子1及び出力端子2と、入力側櫛歯電極12と出力側櫛歯電極22とが形成され、入力端子1と入力側櫛歯電極12とを接続する入力信号パターン5とその両隣に隣接する入力側グランドパターン7a及び7bとの間に容量が形成され、出力端子2と出力側櫛歯電極22とを接続する出力信号パターン6とその両隣に隣接する出力側グランドパターン7e及び7fとの間に、容量が形成された弾性表面波フィルタであり、また、容量が櫛歯状のキャパシタンス電極16a、16b、26a、26bで構成された弾性表面波フィルタとしている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、弾性表面波フィルタに係り、特に静電耐圧特性を向上させ、小型化を図ることができる弾性表面波フィルタに関する。
[先行技術の説明]
近年、SAW(Surface Acoustic Wave;弾性表面波)デバイスの小型化の要求に伴い、SAWデバイスのパッケージは、例えば3.0mm×3.0mmといった小型のものが増えている。
その一方で、組み立て工場の海外移転に伴い、静電耐圧管理が不十分な環境でデバイスが扱われることが多くなり、静電気による静電破壊に対する耐性も要求されている。
[従来の弾性表面波フィルタ(1):図2]
従来の弾性表面波フィルタについて図2を用いて説明する。図2は、従来の弾性表面波フィルタ(1)の構成図である。
図2に示すように、従来の弾性表面波フィルタ(1)は、縦結合二重モードフィルタであり、圧電基板上に形成された入力端子51と、出力端子52と、入力側電極群30と、出力側電極群40と、縦続接続配線53a,53bと、SAW共振子36,46とを備えている。
更に、入力側電極群30は、左側櫛歯電極31と、中央部櫛歯電極32と、右側櫛歯電極33と、反射器34,35とを備えている。
また、出力側電極群40も同様に、左側櫛歯電極41と、中央部櫛歯電極42と、右側櫛歯電極43と、反射器44,45とを備えている。
そして、入力端子51と、SAW共振子36及び入力側の中央部櫛歯電極32とは入力信号パターン54によって接続され、出力端子52と、SAW共振子46及び出力側の中央部櫛歯電極42とは出力信号パターン55によって接続されている。
更に、入力側電極群30及び出力側電極群40の各電極には、それぞれ、接地端子に接続するグランドパターン56が接続されている。
図2に示した従来の弾性表面波フィルタ(1)では、入力端子51と入力側の中央部櫛歯電極32との間にSAW共振子36を設け、また、出力端子52と出力側の中央部櫛歯電極42との間にSAW共振子46を設けることにより、静電気によって中央部櫛歯電極32,42に印加されるDC電圧をカットするようにして、静電耐圧を向上させている。
[従来の弾性表面波フィルタ(2):図3]
次に、従来の弾性表面波フィルタ(2)について図3を用いて説明する。図3は、従来の弾性表面波フィルタ(2)の構成図である。
従来の弾性表面波フィルタ(2)は、図3に示すように、圧電基板上に同じ構造の第1の二重モードフィルタ60と第2の二重モードフィルタ70とを並列に設けたものである。
図3に示すように、第1の二重モードフィルタ60は、入力側電極群として、左側櫛歯電極61と、中央部櫛歯電極62と、右側櫛歯電極63とを備え、更に左端と右端に反射器64が設けられている。
同様に、出力側電極群として、左側櫛歯電極65と、中央部櫛歯電極66と、右側櫛歯電極67とを備え、更に左端と右端に反射器68が設けられている。
そして、入力側の左側櫛歯電極61と出力側の左側櫛歯電極65は縦続接続配線69aによって接続され、入力側の右側櫛歯電極63と出力側の右側櫛歯電極67は縦続接続配線69bによって接続されている。
第2の二重モードフィルタ70は、第1の二重モードフィルタ60と同じ構成であるため、説明は省略する。
そして、第1の二重モードフィルタ60の入力側の中央部櫛歯電極62と、第2の二重モードフィルタ70の入力側の中央部櫛歯電極72は、それぞれ入力信号パターンを介して共通の入力端子51に接続され、出力側の中央部櫛歯電極66と中央部櫛歯電極76とは、それぞれ出力信号パターンを介して共通の出力端子52に接続されている。
従来の弾性表面波フィルタ(2)では、同じ構造の電極群を並列に配置することにより、静電気による電圧が印加された場合に、個々の電極に印加される電流を分流し、静電耐圧特性の向上を図るものである。
[関連技術]
尚、弾性表面波フィルタに関する従来技術としては、特開2002−111444号公報「複合弾性表面波フィルタ」(東洋通信機株式会社、特許文献1)がある。
特許文献1には、多重モードSAWフィルタにSAW共振子を直列接続した複合SAWフィルタにおいて、挿入損失を低減する構成が記載されている。
また、特許文献1の図5には、容量形成用のIDT電極を備えることが記載されている。
特開2002−111444号公報
しかしながら、従来の弾性表面波フィルタ(1)では、静電耐圧特性を向上させるために、入力側電極群及び出力側電極群の外側にそれぞれSAW共振子を設けており、また、従来の弾性表面波フィルタ(2)では、同じ構造のフィルタを並列に配置しているため、いずれもフィルタ全体の面積が大きくなり、デバイスの小型化が困難であるという問題点があった。
尚、特許文献1及び特許文献2には、静電耐圧を向上させるために入力信号パターンとその両隣のGNDパターンとの間に容量を形成することや、適切な容量の範囲については記載されていない。
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、静電耐圧特性を向上させると共に、小型化を図ることができる弾性表面波フィルタを提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、圧電基板上に、入力端子と、出力端子と、入力端子に接続する入力側櫛歯電極と、出力端子に接続する出力側櫛歯電極とが形成された弾性表面波フィルタであって、入力端子と入力側櫛歯電極とを接続する入力信号パターンと、入力信号パターンに隣接して形成された第1の入力側グランドパターン及び第2の入力側グランドパターンとを備え、入力信号パターンと第1の入力側グランドパターンとの間、及び入力信号パターンと第2の入力側グランドパターンとの間に容量が形成されていることを特徴としている。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、圧電基板上に、入力端子と、出力端子と、入力端子に接続する入力側櫛歯電極と、出力端子に接続する出力側櫛歯電極とが形成された弾性表面波フィルタであって、出力端子と出力側櫛歯電極とを接続する出力信号パターンと、出力信号パターンに隣接して形成された第1の出力側グランドパターン及び第2の出力側グランドパターンとを備え、出力信号パターンと第1の出力側グランドパターンとの間、及び出力信号パターンと第2の出力側グランドパターンとの間に容量が形成されていることを特徴としている。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、圧電基板上に、入力端子と、出力端子と、入力端子に接続する入力側櫛歯電極と、出力端子に接続する出力側櫛歯電極とが形成された弾性表面波フィルタであって、入力端子と入力側櫛歯電極とを接続する入力信号パターンと、出力端子と出力側櫛歯電極とを接続する出力信号パターンと、入力信号パターンに隣接して形成された第1の入力側グランドパターン及び第2の入力側グランドパターンと、出力信号パターンに隣接して形成された第1の出力側グランドパターン及び第2の出力側グランドパターンとを備え、入力信号パターンと第1の入力側グランドパターンとの間と、入力信号パターンと第2の入力側グランドパターンとの間と、出力信号パターンと第1の出力側グランドパターンとの間と、出力信号パターンと第2の出力側グランドパターンとの間に容量が形成されていることを特徴としている。
また、本発明は、上記弾性表面波フィルタにおいて、容量は、櫛歯状の電極で構成されており、櫛歯状の電極が、入力信号パターンと第1、第2の入力側グランドパターンとの間の領域、若しくは、出力信号パターンと第1、第2の出力側グランドパターンとの間の領域に形成されていることを特徴としている。
また、本発明は、上記弾性表面波フィルタにおいて、容量は、入力信号パターンと第1、第2の入力側グランドパターンに接続するコンデンサ、若しくは、出力信号パターンと第1、第2の出力側グランドパターンに接続するコンデンサとして圧電基板の外に設けられていることを特徴としている。
また、本発明は、上記弾性表面波フィルタにおいて、容量の値を、入力側櫛歯電極又は出力側櫛歯電極の容量の0.8倍以上1.2倍以下としたことを特徴としている。
また、本発明は、上記弾性表面波フィルタにおいて容量の値を、入力側櫛歯電極又は出力側櫛歯電極の容量と同等としたことを特徴としている。
本発明によれば、圧電基板上に、入力端子と、出力端子と、入力端子に接続する入力側櫛歯電極と、出力端子に接続する出力側櫛歯電極とが形成された弾性表面波フィルタであって、入力端子と入力側櫛歯電極とを接続する入力信号パターンと、入力信号パターンに隣接して形成された第1の入力側グランドパターン及び第2の入力側グランドパターンとを備え、入力信号パターンと第1の入力側グランドパターンとの間、及び入力信号パターンと第2の入力側グランドパターンとの間に容量が形成されている弾性表面波フィルタとしているので、入力側櫛歯電極に静電気による電圧が印加されたとしても、容量へ分流して入力側櫛歯電極へのエネルギーの集中を防いで、静電耐圧特性を向上させることができ、また、フィルタの大きさを増大させることなく、小型化を図ることができる効果がある。
本発明によれば、圧電基板上に、入力端子と、出力端子と、入力端子に接続する入力側櫛歯電極と、出力端子に接続する出力側櫛歯電極とが形成された弾性表面波フィルタであって、出力端子と出力側櫛歯電極とを接続する出力信号パターンと、出力信号パターンに隣接して形成された第1の出力側グランドパターン及び第2の出力側グランドパターンとを備え、出力信号パターンと第1の出力側グランドパターンとの間、及び出力信号パターンと第2の出力側グランドパターンとの間に容量が形成されている弾性表面波フィルタとしているので、出力側櫛歯電極に静電気による電圧が印加されたとしても、容量へ分流して出力側櫛歯電極へのエネルギーの集中を防いで、静電耐圧特性を向上させることができ、また、フィルタの大きさを増大させることなく、小型化を図ることができる効果がある。
本発明によれば、圧電基板上に、入力端子と、出力端子と、入力端子に接続する入力側櫛歯電極と、出力端子に接続する出力側櫛歯電極とが形成された弾性表面波フィルタであって、入力端子と入力側櫛歯電極とを接続する入力信号パターンと、出力端子と出力側櫛歯電極とを接続する出力信号パターンと、入力信号パターンに隣接して形成された第1の入力側グランドパターン及び第2の入力側グランドパターンと、出力信号パターンに隣接して形成された第1の出力側グランドパターン及び第2の出力側グランドパターンとを備え、入力信号パターンと第1の入力側グランドパターンとの間と、入力信号パターンと第2の入力側グランドパターンとの間と、出力信号パターンと第1の出力側グランドパターンとの間と、出力信号パターンと第2の出力側グランドパターンとの間に容量が形成されている弾性表面波フィルタとしているので、入力側櫛歯電極や出力側櫛歯電極に静電気による電圧が印加されたとしても、容量へ分流して櫛歯電極へのエネルギーの集中を防いで、静電耐圧特性を向上させることができ、また、フィルタの大きさを増大させることなく、小型化を図ることができる効果がある。
また、本発明によれば、容量は、櫛歯状の電極で構成されており、櫛歯状の電極が、入力信号パターンと第1、第2の入力側グランドパターンとの間の領域、若しくは、出力信号パターンと第1、第2の出力側グランドパターンとの間の領域に形成されている上記弾性表面波フィルタとしているので、容量を形成する櫛歯状の電極を、フィルタの櫛歯電極と同一の工程で形成することができ、また、フィルタパターンの中の空きスペースに形成することで、フィルタ全体の大きさを増大させることなく、小型化を図ることができる効果がある。
また、本発明によれば、容量は、入力信号パターンと第1、第2の入力側グランドパターンに接続するコンデンサ、若しくは、出力信号パターンと第1、第2の出力側グランドパターンに接続するコンデンサとして圧電基板の外に設けられている上記弾性表面波フィルタとしているので、最適な値の容量を設けることができ、静電耐圧向上の効果を確実に得ることができる効果がある。
また、本発明によれば、容量の値を、入力側櫛歯電極又は出力側櫛歯電極の容量の0.8倍以上1.2倍以下とした上記弾性表面波フィルタとしているので、確実に静電耐圧特性を向上させることができる効果がある。
また、本発明は、容量の値を、入力側櫛歯電極又は出力側櫛歯電極の容量と同等とした上記弾性表面波フィルタとしているので、最適な分流として、静電耐圧特性を最適に向上させることができる効果がある。
本発明の実施の形態に係る弾性表面波フィルタの構成図である。 従来の弾性表面波フィルタ(1)の構成図である。 従来の弾性表面波フィルタ(2)の構成図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る弾性表面波フィルタは、入力信号パターンとその両隣のGND(グランド)パターンとの間に、容量を形成するキャパシタンス電極を備えたものであり、入力側の中央部櫛歯電極に静電電圧が印加され、過剰な電流が流れたとしてもそれをキャパシタンス電極に分流して、櫛歯電極に流れる直流電流を低減することができ、フィルタの静電耐圧特性を向上させることができるものである。
また、本発明の実施の形態に係る弾性表面波フィルタは、キャパシタンス電極の容量を中央部櫛歯電極の容量とほぼ等しくしており、静電気によって中央部櫛歯電極に流れる電流を、キャパシタンス電極がない場合の1/3として、効率的に電流を低減し、静電耐圧特性を向上させることができるものである。
[実施の形態に係る弾性表面波フィルタの構成:図1]
本発明の実施の形態に係る弾性表面波フィルタの構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る弾性表面波フィルタの構成図である。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る弾性表面波フィルタは、圧電基板上に形成された縦結合二重モードフィルタであり、入力側電極群10と、出力側電極群20とが伝搬方向に垂直に配列されたものである。
入力側電極群10は、左側櫛歯電極11と、中央部櫛歯電極12と、右側櫛歯電極13と、反射器14,15とを備えている。
また、入力側の中央部櫛歯電極12の一端は、入力信号パターン5を介して入力端子1に接続されている。
更に、入力側の左側櫛歯電極11の一端は、入力側グランドパターン7aに接続し、右側櫛歯電極13の一端は、入力側グランドパターン7bに接続し、中央部櫛歯電極12の他端は、入力側グランドパターン7cに接続されている。各入力側グランドパターンは、接地端子に接続される。
同様に、出力側電極群20は、左側櫛歯電極21と、中央部櫛歯電極22と、右側櫛歯電極23と、反射器24,25とを備えており、出力側の中央部櫛歯電極22の一端は、出力信号パターン6を介して出力端子2に接続されている。
また、出力側の左側櫛歯電極21の一端は、出力側グランドパターン7eに接続し、右側櫛歯電極23の一端は、出力側グランドパターン7fに接続し、中央部櫛歯電極22の他端は、出力側グランドパターン7dに接続されている。各出力側グランドパターンは、接地端子に接続されている。
更に、入力側の左側櫛歯電極11の他端と、出力側の左側櫛歯電極21の他端とが、縦続接続配線3によって接続され、同様に、入力側の右側櫛歯電極12の他端と出力側の右側櫛歯電極22の他端とが縦続接続配線4によって接続されている。
そして、本弾性表面波フィルタの特徴として、入力信号パターン5とその左側の入力側グランドパターン7aとの間にキャパシタンス電極16aが形成され、入力信号パターン5とその右側の入力側グランドパターン7bとの間にキャパシタンス電極16bが形成されている。
また、出力側についても、出力信号パターン6とその左側の出力側グランドパターン7eとの間にキャパシタンス電極26aが形成され、出力信号パターン6とその右側の出力側グランドパターン7fとの間にキャパシタンス電極26bが形成されている。
[キャパシタンス電極]
キャパシタンス電極16,26について説明する。尚、ここではキャパシタンス電極16aについて説明するが、キャパシタンス電極16b、26a、26bは、設けられている場所が異なるものの、構成及び作用は同様であるため説明は省略する。
キャパシタンス電極16aは、インターデジタル型の電極で、1対の櫛状の電極片から成り、一方の電極片が入力信号パターン5に接続し、他方の電極片は入力側グランドパターン7aに接続している。そして、各電極片に形成された個々の櫛歯状の電極指が互いに入れ子状に組み合わされて配置されている。
キャパシタンス電極16aは、入れ子状に組み合わされた電極指の間に容量を形成しており、つまり、入力信号パターン5と入力側グランドパターン7aとの間に容量を形成するものとなっている。
同様に、キャパシタンス電極16bは、入力信号パターン5と入力側グランドパターン7bとの間に容量を形成し、キャパシタンス電極26aは、出力信号パターン6と出力側グランドパターン7eとの間に容量を形成し、キャパシタンス電極26bは、出力信号パターン6と出力側グランドパターン7fとの間に容量を形成する。
これにより、中央部櫛歯電極12に静電気による電圧が印加された場合に、中央部櫛歯電極12に接続する入力信号パターン5に形成されたキャパシタンス電極16a及び16bに静電気によって発生した電流が分流され、容量の比に応じて中央部櫛歯電極12に流れる電流が低減される。
また、同様に、出力側の中央部櫛歯電極22に電圧が印加された場合に、キャパシタンス電極26a及び26bに静電気によって発生した電流が分流され、中央部櫛歯電極22に流れる電流が低減される。
これにより、本弾性表面波フィルタは静電耐圧特性を向上させることができるものである。
静電気による直流電流を効果的に分流するためには、フィルタ特性を考慮すると、キャパシタンス電極16a及び16bの容量は、それぞれ、中央部櫛歯電極12の容量の0.8倍以上1.2倍以下とすることが望ましい。
特に、キャパシタンス電極16a及び16bの容量が中央部櫛歯電極12と等しい(1.0倍)場合には、中央部櫛歯電極12に流れる電流は、キャパシタンス電極16a,16bを設けない場合の1/3となり、静電耐圧向上の効果は最も大きくなる。
キャパシタンス電極26a,26bについても同様であり、容量が、中央部櫛歯電極22の0.8倍以上1.2倍以下が望ましく、特に等しい場合の効果が大きいものである。
また、図1の例では、入力側と出力側の両方にキャパシタンス電極16,26を備えた構成としているが、入力側若しくは出力側の一方のみ(キャパシタンス電極16aと16bのみ、又はキャパシタンス電極26aと26bのみ)としてもよく、そのような構成としても、従来に比べて静電耐圧特性向上の効果が得られるものである。
更に、キャパシタンス電極16a,16b,26a,26bは、櫛歯電極と同一の材料を用いて同一の工程で形成することが可能であり、キャパシタンス電極を形成するための特別な工程を不要として、低コストで実現できるものである。
尚、上述した特許文献1の図5にも、中央部櫛歯電極とグランド端子との間に櫛歯状の電極によって容量11が形成されているが、特許文献1の構成では、容量11は1つであるため、容量11の値を最適化しても中央部櫛歯電極に流れる直流電流は1/2に低減されるだけである。
これに対し、本弾性表面波フィルタでは、入力側の中央部櫛歯電極12に接続する入力信号パターン5の両隣に、2つのキャパシタンス電極16a,16bを備えているため、直流電流を1/3に低減することができ、静電耐圧を大幅に改善することができるものである。
また、図1の構成では、キャパシタンス電極16が入力信号パターン5と、左右のグランドパターン7a、7bとの間のスペース(領域)に収まるように形成されているので、フィルタ面積を大きくすることなく形成することができ、従来に比べて大幅に小型化することができるものである。
[別の構成例]
入力信号パターン5又は出力信号パターン6とそれに隣接するグランドパターンとの間に容量を形成する別の構成例について説明する。ここでは、入力信号パターン5と入力側グランドパターン7aとの間に容量を形成する例として説明する。
別の構成として、キャパシタンス電極16aを櫛歯電極と同じ面に形成されたインターデジタル型の電極とするのではなく、多層構造として、絶縁層(圧電体)を上下で挟む電極を形成して容量を形成する構成としてもよい。
この場合、絶縁層の上又は下となる一方の電極は入力信号パターン5に接続され、他方の電極は入力側グランドパターン7aに接続される。電極の形状は櫛歯状にする必要はない。
また、中央部櫛歯電極及びグランドパターンから外側(櫛歯電極の反対側)に向かって配線を引き出して、フィルタ基板の外部において適切な容量のコンデンサを接続する構成としてもよい。
外付けのコンデンサを用いることにより、中央部櫛歯電極とグランドパターンとの間に分流の効果が得られる容量を正確に形成することができ、静電耐圧特性を確実に向上させることができるものである。
別の構成例においては、多層構造のキャパシタンス電極又は外付けのコンデンサに静電気による直流電流を分流して静電耐圧特性を向上させると共に、パターン面積を拡大させることなく、小型化を図ることができるものである。
[実施の形態の効果]
本発明の実施の形態に係る弾性表面波フィルタによれば、圧電基板上に、入力側の櫛歯電極群と、出力側の櫛歯電極群とが、伝搬方向に直交して配列され、互いに縦続接続配線3,4によって接続された縦結合二重モードフィルタであって、入力端子1と入力側の櫛歯電極群とを接続する入力信号パターン5と、それに隣接するグランドパターン7a,7bとの間にそれぞれ容量を形成し、出力端子2と出力側の櫛歯電極群とを接続する出力信号パターン6と、それに隣接するグランドパターン7e,7fとの間にそれぞれ容量を形成した弾性表面波フィルタとしているので、入力側又は出力側の櫛歯電極に静電気による電圧が印加された場合に、それによる直流電流を容量に分流して櫛歯電極に流れる電流を低減することができ、静電耐圧特性を向上させ、小型化を図ることができる効果がある。
また、本弾性表面波フィルタによれば、容量が、櫛歯状のキャパシタンス電極として形成され、入力信号パターン5と、それに隣接するグランドパターン7a,7bとの間に配置されており、出力信号パターン6と、それに隣接するグランドパターン7e,7fとの間に配置されている弾性表面波フィルタとしているので、キャパシタンス電極を櫛歯電極と同じ工程で形成することができ、また、フィルタ全体の面積を拡大することがなく、一層小型化を図ることができる効果がある。
また、別の構成例の本弾性表面波フィルタによれば、容量が、圧電体とその上下に形成された電極によって多層構造で形成されているので、一層の小型化を図ることができる効果がある。
また、別の構成例の本弾性表面波フィルタによれば、容量が、外付けのコンデンサによって形成されているので、正確な容量を形成することができ、最適な値のコンデンサを選択することによって、十分な静電耐圧向上の効果が得られるものである。
また、本弾性表面波フィルタによれば、容量を、櫛歯電極の0.8倍以上1.2倍以下としているので、確実に静電耐圧を向上させることができる効果がある。
また、本弾性表面波フィルタによれば、容量を、櫛歯電極と同等としているので、櫛歯電極に流れる直流電流を効率的に分流して、最適な静電耐圧向上の効果が得られるものである。
本発明は、静電耐圧特性を向上させ、小型化を図ることができる弾性表面波フィルタに適している。
1,51...入力端子、 2,52...出力端子、 3,4,53,69...縦続接続配線、 5,54...入力信号パターン、 6,55...出力信号パターン、 7a,7b...入力側グランドパターン、 7c,7d...出力側グランドパターン、 10...入力側電極群、 20...出力側電極群、 11,21,31,41,61,65,71,75...左側櫛歯電極、 12,22,32,42,62,66,72,76...中央部櫛歯電極、 13,23,33,43,63,67,73,77...右側櫛歯電極、 14,15,24,25,34,35,44,45,64,68,74,78...反射器、 16a,16b,26a,26b...キャパシタンス電極、 56...グランドパターン、 60...第1の二重モードフィルタ、 70...第2の二重モードフィルタ

Claims (7)

  1. 圧電基板上に、入力端子と、出力端子と、前記入力端子に接続する入力側櫛歯電極と、前記出力端子に接続する出力側櫛歯電極とが形成された弾性表面波フィルタであって、
    前記入力端子と前記入力側櫛歯電極とを接続する入力信号パターンと、
    前記入力信号パターンに隣接して形成された第1の入力側グランドパターン及び第2の入力側グランドパターンとを備え、
    前記入力信号パターンと前記第1の入力側グランドパターンとの間、及び前記入力信号パターンと前記第2の入力側グランドパターンとの間に容量が形成されていることを特徴とする弾性表面波フィルタ。
  2. 圧電基板上に、入力端子と、出力端子と、前記入力端子に接続する入力側櫛歯電極と、前記出力端子に接続する出力側櫛歯電極とが形成された弾性表面波フィルタであって、
    前記出力端子と前記出力側櫛歯電極とを接続する出力信号パターンと、
    前記出力信号パターンに隣接して形成された第1の出力側グランドパターン及び第2の出力側グランドパターンとを備え、
    前記出力信号パターンと前記第1の出力側グランドパターンとの間、及び前記出力信号パターンと前記第2の出力側グランドパターンとの間に容量が形成されていることを特徴とする弾性表面波フィルタ。
  3. 圧電基板上に、入力端子と、出力端子と、前記入力端子に接続する入力側櫛歯電極と、前記出力端子に接続する出力側櫛歯電極とが形成された弾性表面波フィルタであって、
    前記入力端子と前記入力側櫛歯電極とを接続する入力信号パターンと、
    前記出力端子と前記出力側櫛歯電極とを接続する出力信号パターンと、
    前記入力信号パターンに隣接して形成された第1の入力側グランドパターン及び第2の入力側グランドパターンと、
    前記出力信号パターンに隣接して形成された第1の出力側グランドパターン及び第2の出力側グランドパターンとを備え、
    前記入力信号パターンと前記第1の入力側グランドパターンとの間と、前記入力信号パターンと前記第2の入力側グランドパターンとの間と、前記出力信号パターンと前記第1の出力側グランドパターンとの間と、前記出力信号パターンと前記第2の出力側グランドパターンとの間に容量が形成されていることを特徴とする弾性表面波フィルタ。
  4. 容量は、櫛歯状の電極で構成されており、前記櫛歯状の電極が、入力信号パターンと第1、第2の入力側グランドパターンとの間の領域、若しくは、出力信号パターンと第1、第2の出力側グランドパターンとの間の領域に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の弾性表面波フィルタ。
  5. 容量は、入力信号パターンと第1、第2の入力側グランドパターンに接続するコンデンサ、若しくは、出力信号パターンと第1、第2の出力側グランドパターンに接続するコンデンサとして圧電基板の外に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の弾性表面波フィルタ。
  6. 容量の値を、入力側櫛歯電極又は出力側櫛歯電極の容量の0.8倍以上1.2倍以下としたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の弾性表面波フィルタ。
  7. 容量の値を、入力側櫛歯電極又は出力側櫛歯電極の容量と同等としたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の弾性表面波フィルタ。
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