JP2015030698A - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)疎水性変性ポリエーテルウレタン、(b)デンプン・アクリル酸ブロック重合体(その塩を含む)又は水膨潤性粘土鉱物を含有したジェル剤形により、目的とする皮膚外用組成物が提供された。また前記疎水性変性ポリエーテルウレタンが、ポリエチレングリコール−240/デシルテトラデセス−20/ヘキサメチレンジイソシアネートであること、前記水膨潤性粘土鉱物が、ベントナイトであることが、より好ましい。
【選択図】なし
Description
(2) (a)疎水性変性ポリエーテルウレタン、(b)デンプン・アクリル酸ブロック重合体(その塩を含む)、(c)水膨潤性粘土鉱物を含有したジェル剤形であることを特徴とする皮膚外用剤。
(3) 前記疎水性変性ポリエーテルウレタンが下記の一般式(1)で表される化合物である(1)又は(2)に記載の皮膚外用剤。
R1−{(O−R2)k−OCONH−R3[−NHCOO−(R4−O)n−R5]h}m
…(1)
〔式中、R1は炭化水素基を表し、R2およびR4は互いに同一でも異なっても良い炭素数2〜4のアルキレン基、またはフェニルエチレン基を表し、R3はウレタン結合を有していても良い炭化水素基を表し、R5は分岐鎖または2級の炭化水素基を表し、mは2以上の数であり、hは1以上の数であり、kは1〜500の範囲の数,nは1〜200の範囲の数である。〕
(4) 前記疎水性変性ポリエーテルウレタンが、ポリエチレングリコール−240/デシルテトラデセス−20/ヘキサメチレンジイソシアネートであることを特徴とする(3)に記載の皮膚外用剤。
(5) 前記水膨潤性粘土鉱物が、ベントナイトであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1つに記載の皮膚外用剤。
(6) 界面活性剤を含まないことを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1つに記載の皮膚外用剤。
本発明で用いられる疎水性変性ポリエーテルウレタンは、上記一般式(1)で表されるものである。この疎水性変性ポリエーテルウレタンは、親水基部を骨格とし、末端に疎水性部分をもつコポリマーであり、水溶性媒体中でコポリマーの疎水性部分同士が会合し増粘作用を示すものである。
ビスデシルテトラデセス−20エーテルとも称されるもので、市販品としてアデカノールGT−700(ADEKA社製)が挙げられる。
デンプン・アクリル酸ブロック重合体及び/又はその塩の皮膚外用組成物中の含有量は、0.001質量%〜1.0質量%が好ましく、0.01質量%〜0.5質量%がより好ましく、0.1質量%〜0.3質量%がさらに好ましい。0.001質量%未満では、保湿感がなく、また十分な硬度を得ることが難しく、1.0質量%を超えて配合すると、ベタツキ感が生じてしまう。デンプン・アクリル酸ナトリウムブロックポリマーは、既に市販されているものが存在し、この様な市販品を使用することができる。市販品の内、好ましいものとして、三洋化成工業株式会社製のサンフレッシュST−100Pが例示できる。
水膨潤性粘土鉱物は、化粧料で使われるものであれば、特に制約はない。水膨潤性粘土鉱物を配合する代わりにカオリン等のカオリン鉱物を配合するのでは、前記各種の特性向上を一挙に達成することは困難である。したがって、この水膨潤性粘土鉱物の配合は、従来の技術からは予測することのできないことである。この水膨潤性粘土鉱物の好適例として、スメクタイト族鉱物を挙げることができる。このスメクタイト族鉱物は、層状ケイ酸塩であり、層間に各種の交換性陽イオンを含む。このスメクタイト族鉱物として、ベントナイト、モンモリロナイト、イライト、ヘクトライト、ナイトライト、アルミニウムサポナイトが好ましく例示され、ベントナイトがより好ましい。本発明における水膨潤性粘度鉱物の市販品として、ベンゲル(豊順洋行株式会社製)、スメクトン(クニミネ工業株式会社製)、クニピア(クニミネ工業株式会社製)、ラポナイト(ラポート株式会社製)等が挙げられる。水膨潤性粘土鉱物の皮膚外用組成物中の含有量は、0.001質量%〜3.0質量%が好ましく、0.01質量%〜1.0質量%がより好ましく、0.1質量%〜0.3質量%がさらに好ましい。
本発明の皮膚外用剤は、前記必須成分を含有することを特徴とする。本発明で言う皮膚外用剤とは、皮膚に外用で投与されるものであれば特段の限定はなく、例えば、医薬部外品を包含する化粧料、皮膚外用雑貨等が好適に例示できる。これらの内では、化粧料が特に好ましい。本発明の皮膚外用剤は、ジェル剤形であり、硬度で測定できる範囲、通常は硬度で測定する範囲での製剤、粘弾性の高い製剤であり、外観は透明、半透明、あるいは不透明である。基礎化粧料、毛髪化粧料、メークアップ化粧料の何れにも適用可能であるが、基礎化粧料に適用することが特に好ましい。
、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)
、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸,キチン、キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが好ましく例示できる。
表1に示す処方に従ってジェル剤形を調製した(実施例1)。すなわち、(A)、(B)、(C)を各々ホモミキサーで均一に分散あるいは溶解させ、(D)に順次混合し、皮膚外用剤を試作した。また、実施例1を参考に、(ポリエチレングリコール−240/デシルテトラデセス−20/ヘキサメチレンジイソシアネート)コポリマーの量を増減した実施例2〜5、水に置換した比較例2、他の疎水性変性ポリエーテルウレタンに置換した実施例6、7、他の変性ポリエーテルに置換した比較例1を、デンプン・アクリル酸ブロックポリマーの量を増減した実施例8〜11、他のポリマーに置換した比較例3、水に置換した比較例4を、ベントナイトの増減した実施例12〜15、ヘクトライトに置換した実施例16、タルクに置換した比較例5、水に置換した比較例6を、(ポリエチレングリコール−240/デシルテトラデセス−20/ヘキサメチレンジイソシアネート)コポリマーとデンプン・アクリル酸ブロックポリマーとベントナイトを水に置換した比較例7を、同時に調製した。表1〜3に示す。
製造例1で調製した皮膚外用組成物を、20℃に1日保管し硬度測定を行った。その後、40℃に保管し、1週間後、1ヶ月後に、再度硬度測定を行った。硬度測定においては、デジタルカードメーター硬度計(マックスEM500型 テクノエンジニアリング製)を用い、測定条件を荷重100g、アタッチメント径11.3φで測定した。結果を表4に示す(単位はg)。
試験は、5名のパネラーを対象として、20℃、相対湿度50%の部屋で実施した。前腕内側部の皮膚を対象として、測定部位を37℃の温水で30秒間洗浄し、20分間安静にし、その後、SKICON−200EX(IBS社製)にて測定を行った。その後、表1〜3に示した試験サンプルを、1日1回塗布し、1週間後に再度、同様な手順で皮膚水分量を測定した。結果を表5に示した。
試験例2において、使用した試験サンプルの塗布時の使用感に関して、アンケートを実施した。評価基準を以下に示した。結果は5名の最頻値とし、評価結果を表6に示した。
1:ベタツキ感を感じない
2:ベタツキ感をやや感じる
3:ベタツキ感を感じる
4:ベタツキ感をかなり感じる
Claims (6)
- (a)疎水性変性ポリエーテルウレタン、(b)デンプン・アクリル酸ブロック重合体(その塩を含む)又は水膨潤性粘土鉱物を含有したジェル剤形であることを特徴とする皮膚外用剤。
- (a)疎水性変性ポリエーテルウレタン、(b)デンプン・アクリル酸ブロック重合体(その塩を含む)、(c)水膨潤性粘土鉱物を含有したジェル剤形であることを特徴とする皮膚外用剤。
- 前記疎水性変性ポリエーテルウレタンが下記の一般式(1)で表される化合物である請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
R1−{(O−R2)k−OCONH−R3[−NHCOO−(R4−O)n−R5]h}m
…(1)
〔式中、R1は炭化水素基を表し、R2およびR4は互いに同一でも異なっても良い炭素数2〜4のアルキレン基、またはフェニルエチレン基を表し、R3はウレタン結合を有していても良い炭化水素基を表し、R5は分岐鎖または2級の炭化水素基を表し、mは2以上の数であり、hは1以上の数であり、kは1〜500の範囲の数,nは1〜200の範囲の数である。〕 - 前記疎水性変性ポリエーテルウレタンが、ポリエチレングリコール−240/デシルテトラデセス−20/ヘキサメチレンジイソシアネートであることを特徴とする請求項3に記載の皮膚外用剤。
- 前記水膨潤性粘土鉱物が、ベントナイトであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
- 界面活性剤を含まないことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
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