JP2004231567A - 貼付剤組成及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】不織布などの支持体を用いないゲルシート状貼付剤において、非粘着面の滑り性に優れ、非粘着面の割れがなく、しかも製造性が良好な、含水ゲル体である貼付剤を提供する。
【解決手段】片面が架橋剤含有溶液で非粘着化処理されたシート状の含水ゲル体である貼付剤であって、該含水ゲルが、(A)ポリアクリル酸及び又はその塩、(B)カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩、(C)架橋剤、を含有する組成物である貼付剤、とする。製造は、上記成分及び水を含有する含水組成物を均一混練した後、剥離用フェイシングフィルム上にシート状に塗工し、塗工後30分以内に架橋剤含有溶液をゲル表面に接触させ、その後5分以内、好ましくは2分以内に型押し及び/または裁断を行う。
を提供する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不織布やフィルムばどの支持体を有さない、シート状含水ゲル体である貼付剤およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来皮膚に貼付して使用する貼付剤としては、一般に強度や保型性及び取り扱い性の面からゲル状組成物をシート状支持体に塗布または含浸させたものなどが知られている。しかし、近年皮膚に対する密着性や外観の透明性等の観点から支持体を用いない貼付剤も存在している(特許文献1及び2参照)が、特許文献1では粘着性のないゼリー状ゲルを用いており長時間貼付には向かなかった。一方特許文献2では粘着性のあるポリアクリル酸類を用いた含水ゲルの片面を非粘着処理する方法が開示されているが、非粘着処理後に型押し及び又は裁断を行うと非粘着面に割れ等を生じてしまうとともに型押し時及び裁断時に押し型または裁断刃にゲルが付着してしまい、裁断部の外観を損なう等の問題があった。付着に関しては特許文献2では非粘着処理を施す前にゲルを硬化させることで解決しているが、連続的な生産を考えると効率が悪く安定生産が不可能であった。更に、ゲルのみの貼付剤であることから、表面の滑り性が悪く保存用袋からの取り出しにくく、また粘着面のフェイシングフィルムが剥離しにくいという課題があった。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−226325
【特許文献2】
特開2000−297009
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、非粘着面の滑り性に優れ、非粘着面の割れがなく、しかも製造性が良好な、含水ゲル体である貼付剤と、その製造方法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために検討した結果、カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩を含有する架橋型ポリアクリル酸系含水ゲルとすることで、不織布などの支持体がなくても良好なシート状ゲル体が得られることを見出した。また、ゲル組成物の架橋が完了しない状態でゲルシート片面の非粘着化処理を行うことにより、シートの裁断刃へのゲル付着やゲル表面の割れがなく、外観に優れた貼付剤を製造することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は、
<1>片面が架橋剤含有溶液で非粘着化処理されたシート状の含水ゲル体である貼付剤であって、該含水ゲルが、(A)ポリアクリル酸及び又はその塩、(B)カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩、(C)架橋剤、を含有する組成物であることを特徴とする、貼付剤。
を提供する。
また、本発明は、
<2>(A)ポリアクリル酸及び又はその塩、(B)カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩
(C)架橋剤、及び水を含有する含水組成物を均一混練した後、剥離用フェイシングフィルム上にシート状に塗工し、塗工後30分以内に架橋剤含有溶液をゲル表面に接触させ、その後5分以内、好ましくは2分以内に型押し及び/または裁断を行うことを特徴とする、請求項1〜10に記載の貼付剤の製造方法。
を提供する。
【0007】
さらに、本発明の好ましい態様を含めて記載すれば、以下の通りである。
(1)片面が架橋剤含有溶液で非粘着化処理されたシート状の含水ゲル体である貼付剤であって、該含水ゲルが、
(A)ポリアクリル酸及び又はその塩、
(B)カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩
(C)架橋剤
を含有する組成物であることを特徴とする、貼付剤。
(2)含水率が40〜92質量%であることを特徴とする、(1)に記載の貼付剤。
(3)カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩の含有量が0.5〜10質量%であることを特徴とする、(1)〜(2)に記載の貼付剤。
(4)(C)架橋剤が水難溶性多価金属塩であり、非粘着化処理用の架橋剤が水溶性多価金属塩であることを特徴とする、(1)〜(3)に記載の貼付剤。
(5)含水ゲル組成物が、さらに吸水性高分子を含有することを特徴とする、(1)〜(4)に記載の貼付剤。
(6)含水ゲル組成物が、さらに架橋調整剤を含有することを特徴とする、(1)〜(5)に記載の貼付剤。
(7)含水ゲル組成物が、さらに顔料を含有することを特徴とする、(1)〜(6)に記載の貼付剤。
(8)含水ゲル組成物が、さらにメントール及び/または植物精油を含有することを特徴とする、(1)〜(7)に記載の貼付剤。
(9)薬物を含有することを特徴とする、(1)〜(8)に記載の貼付剤。
(10)熱冷却シート、顔用パック剤、フットケアシート剤、または外用消炎鎮痛薬であることを特徴とする、(1)〜(9)に記載の貼付剤。
(11)(A)ポリアクリル酸及び又はその塩、(B)カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩
(C)架橋剤、及び水を含有する含水組成物を均一混練した後、剥離用フェイシングフィルム上にシート状に塗工し、塗工後30分以内に架橋剤含有溶液をゲル表面に接触させ、その後5分以内、好ましくは2分以内に型押し及び/または裁断を行うことを特徴とする、請求項1〜10に記載の貼付剤の製造方法。
(12)多価金属イオン溶液の接触方法が一流体または二流体ノズルを用いた噴霧方式であり、一流体ノズルの場合、液圧が0.05〜0.5MPa、二流体ノズルの場合液圧が0.01〜0.5MPa、空気圧が0.01〜0.5MPaであることを特徴とする(11)に記載の貼付剤の製造方法。
(13)(12)に記載の一流体または二流体ノズルを用いた噴霧方式の場合、最適な噴霧量を確保するため、ノズル口径として0.2〜2.0mmであることを特徴とする貼付剤製造方法。
(14)(12)に記載の一流体または二流体ノズルを用いた噴霧方式の場合、最適な噴霧パターンを確保するため、ノズル高さとして5〜30cmであることを特徴とする貼付剤製造方法。
(15)(11)に記載の一流体または二流体ノズルを用いた噴霧方式の場合、最適な噴霧パターンを確保するため、噴霧角度として45〜135°であることを特徴とする貼付剤製造方法。
(16)多価金属イオン溶液の噴霧が、水平あるいは進行方向に対し下りの傾斜を有する含水ゲル表面に対して行われることを特徴とする(11)〜(15)に記載のゲル貼付剤製造方法。
(17)多価金属イオン溶液接触後、非粘着処理面に第2の剥離用フェイシングフィルムを被せてから型押し及び/または裁断を行うことを特徴とする(11)〜(16)に記載のゲル貼付剤製造方法。
(18)多価金属イオン溶液接触後、非粘着処理面方向から型押しした後、第2の剥離用フェイシングフィルムを被せて裁断を行うことを特徴とする(11)〜(16)に記載のゲル貼付剤製造方法。
(19)剥離用フェイシングフィルムが貼付剤片端で2重になっていることを特徴とする(11)〜(19)に記載のゲル貼付剤製造方法。
(20)剥離用フェイシングフィルム上に含水ゲルを塗工する際に、流れ方向の裁断位置でフェイシングフィルムが2重になるように短い幅のフェイシングフィルムを予め重ね合わせてから含水ゲルを塗工することを特徴とする(11)〜(19)に記載のゲル貼付剤製造方法。
(21)剥離用フェイシングフィルムに重ね合わせた短い幅のフェイシングフィルムの中央部分で流れ方向に裁断することを特徴とする(11)〜(20)に記載のゲル貼付剤製造方法。
(22)多価金属イオン溶液の析出等のない溶解性を確保するため、液温として30℃以上であることを特徴とする(11)〜(21)に記載のゲル貼付剤製造方法。
(23)多価金属イオン溶液の接触方法が該多価金属イオン溶液中にフェイシングフィルムに塗工した含水ゲルシートを浸すことで接触を行うことを特徴とする(11)(22)に記載のゲル貼付剤製造方法。
(24)多価金属イオン溶液の接触方法がハケまたは該溶液を含浸させたロールにより含水ゲル表面に塗布によることを特徴とする(11)〜(23)に記載のゲル貼付剤製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
<含水ゲル組成物>
本発明の貼付剤の含水ゲルとしては、ポリアクリル酸及び/又はポリアクリル酸塩及びカルボキシメチルセルロース及び又はカルボキシメチルセルロース塩を含有するマトリックスに架橋剤、特に水難溶性多価金属塩架橋剤を添加してゲル化した含水系ゲルが好適である。さらに、他の高分子化合物をマトリックス基材に含有すると、使用感がよい粘着剤(含水ゲル)が得られるので、より好ましい。
【0010】
上記ポリアクリル酸としてはいずれのものでも使用でき、その分子量及び直鎖状、分岐鎖状等の形状には特に制限はないが、分子量1万〜1000万のものを用いることが好ましく、特に重量平均分子量が1万〜50万未満、50万〜200万未満、200万〜700万の平均分子量を有するポリアクリル酸及びその塩を2種以上組み合わせると、使用感が向上するので好適である。なお、通常のアクリル酸を重合して得られた重合体のほか、カルボキシビニルポリマー、例えばカーボポール(商品名:米国グッドリッチ社製)等のアクリル酸重合体を一部架橋したものも好適に使用し得る。
【0011】
また、ポリアクリル酸塩としてはポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム等のポリアクリル酸の一価金属塩、ポリアクリル酸モノエタノールアミン、ポリアクリル酸ジエタノールアミン、ポリアクリル酸トリエタノールアミン等のポリアクリル酸のアミン塩、ポリアクリル酸のアンモニウム塩等の1種又は2種以上が好適に使用し得る。
ポリアクリル酸及び/又はポリアクリル酸塩の配合量は、含水ゲル全体の1〜20質量%、特に3〜15質量%とすることが好ましく、配合量が少なすぎると粘着力が不足する場合があり、多すぎると含水系ゲルの粘度が高くなり、製造時の作業性に問題が生じたり、貼付剤を剥がす時に痛みを感じる場合がある。
【0012】
上記架橋剤としては多価金属塩架橋剤、即ち、水溶液中で多価金属イオンを放出するものが好ましい。多価金属塩としては、金属と架橋する水溶性高分子化合物を金属架橋し得る限り、その種類は、特に制限されるものではなく、例えばマグネシウム化合物、カルシウム化合物、亜鉛化合物、カドミウム化合物、アルミニウム化合物、チタン化合物、錫化合物、鉄化合物、クロム化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、ニッケル化合物等が使用し得るが、本発明の貼付剤は皮膚に適用するものであり、皮膚に対する安全性を考慮するならば、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物等を用いることが特に好ましい。
この場合、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物及びカルシウム化合物はいずれのものも好適に使用し得、例えばカリウムミョウバン、アンモニウムミョウバン、鉄ミョウバン等のミョウバン類、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウムグリシネート、酢酸アルミニウム、酸化アルミニウム、含ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、酸化カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミナマグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、これら金属を含む複塩等の水可溶性化合物、水難溶性化合物の1種又は2種以上を使用し得る。また、アルミニウム、マグネシウムを含む制酸剤も多価金属塩として配合し得る。
架橋剤は、好ましくは水難溶性架橋剤、特に水難溶性多価金属塩架橋剤を使用する。特に合成ヒドロタルサイト及び/またはアルミニウムグリシネートが好ましい。
ここで、上記架橋剤を配合する場合、その配合量は、その種類により種々異なり、特に制限されるものではないが、含水ゲル全体の0.001〜10質量%、特に0.01〜5質量%とすることが好ましい。
【0013】
更に、その他の水溶性高分子化合物を配合することが可能である。その種類は特に制限されず、従来使用されているものを使用することができ、例えばゼラチン、カンテン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンポリエチレンオキサイド、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、無水マレイン酸共重合体、プロピレングリコール、カルボキシメチルスターチナトリウム、カラギーナン等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。なお、これら他の水溶性高分子化合物の配合量は、本発明の含水ゲルの粘着性を損なわない範囲で適宜選定することができる。
【0014】
本発明の含水ゲル組成物には、吸収性高分子を配合することが、ゲル物性及び安定性上、好ましい。吸水性高分子としては、アクリル酸デンプン、N−ビニルアセトアミド架橋体、変性ポリアルキレンオキサイドなどが挙げられるが、これに限られない。吸収性高分子は、組成物中、0.001〜20質量%、好ましくは0.05〜10質量%配合することが好ましい。
本発明の含水ゲル組成物には、その他、架橋速度調整剤を含有することが好ましい。好ましくはエデト酸ナトリウムであり、組成物中、0.0001〜5質量%の範囲が好ましい。
【0015】
また、本発明のゲル組成物には、必要に応じて他の成分を配合することができる。例えば、界面活性剤、多価アルコール、無機粉体、防腐剤等を配合することができる。
【0016】
界面活性剤としては、例えばジグリセリンモノステアレート等のポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(POE)(10)グリセリルモノオレエート等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、POE(25)ラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸(エステル)塩、脂肪酸石けん、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキル硫酸塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキルアンモニウム塩、酢酸ベタイン、プロピレングリコール脂肪酸エステル、具体的にはソルビタンモノオレート、グリセリルモノオレート、デカグリセリルモノオレート、ジグリセリルジオレート、ヘキサグリセリルモノラウレート、プロピレングリコールモノステアレート、POE(20)ソルビタンモノオレート、POE(60)ソルビットテトラオレート、POE(40)モノステアレート、POE(10)オレイルエーテル、POE(10)ノニルフェニルエーテル、POE(50)硬化ヒマシ油、POE(5)オレイン酸アミド、ラウリル硫酸ナトリウム、POEアルキルエーテル硫酸ナトリウム、POEアルキルエーテル酢酸ナトリウム、トリPOE(10)アルキルエーテルリン酸、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、卵黄、レシチン、イミダゾリニウムベタイン、セバシン酸ジエチル等が挙げられる。界面活性剤の配合量は、好ましくは0.01〜10質量%の範囲である。
【0017】
多価アルコールとしては、グリセリン、ジグリセリンなどのグリセリン類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコールなどの炭素数2〜10のグリコール類、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。多価アルコールの配合量は、好ましくは0〜50質量%の範囲である。
【0018】
上記無機粉体としては、スメクタイト、カオリン、酸化亜鉛、酸化チタン、無水ケイ酸等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種類以上を適宜組み合わせて使用することができる。上記無機粉体の配合量は、好ましくは0.01〜30質量%の範囲である。
【0019】
上記防腐剤としては、メチルパラベン、プロピルパラベン等のパラベン類、塩化ベンザルコニウムなどの4級アンモニウム塩、チモール、、ソルビン酸(塩)等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種類以上を適宜組み合わせて使用することができる。配合量は、各防腐剤の有効量であればよい。
【0020】
本発明の貼付剤に使用する含水ゲル組成物には、薬物や保湿成分、植物精油、温感又は冷感付与剤などを配合して種々の機能を付与したり、着色料を配合して外観を良くすることができる。
【0021】
薬物としては、例えばインドメタシン、サリチル酸グリコール、サリチル酸メチル、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、スプロフェン、ロキソプロフェン、ザルトプロフェン、ピロキシカム、フェルビナク、ジフェンヒドラミン、ジブカイン、プロカイン、リドカイン、ビタミンE誘導体、グリチルレチン酸あるいはこれらの誘導体等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種類以上を適宜組み合わせて使用することができる。
保湿成分としては、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、マルチトール、キシリトール等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種類以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0022】
上記温感付与剤としては、カプサイシノイド,カプサイシン,ジヒドロキシカプサイシン、カプサンチンなどのカプサイシン類似体,カプシコシド,トウガラシエキス,トウガラシチンキ,トウガラシ末等のトウガラシ由来物質、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、N−アシルワニルアミド、ノニル酸ワニルアミド、及び下記一般式(1)で表わされるバニリルアルコールアルキルエーテルであり、これら1種を単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0023】
【化1】
Figure 2004231567
(式中、R=炭素数1〜6のアルキル基)
【0024】
本発明の含水ゲルに対する上記温感付与剤の配合量(2種以上併用の場合は合計配合量)は、含水ゲル全体の0.0001〜5質量%が好適であり、より好ましくは0.001〜3質量%、更に好ましくは0.005〜1質量%である。上記温感付与剤の配合量が少なすぎると十分な温感が付与されない場合があり、多すぎると皮膚刺激性を生じる場合がある。
【0025】
上記冷感付与剤としては、カンフル、チモール、メントール、N−エチル−p−メンタン−カルボキシアミド、p−メンタン−3,8−ジオール、l−イソプレゴール、l−メンチルグリセリルエーテル等のメントール誘導体などが挙げられ、これらは1種単独で又は2種類以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0026】
植物精油としては、例えばウイキョウ油、ヒマシ油、ハッカ油、ハッカハク油、ダイウイキョウ油、ケイヒ油、チョウジ油、チミアン油、テレビン油、ヘノポジ油、ヤマジン油、ユーカリ油、ラベンダー油、レモン油、オレンジ油、トウカ油、ベルガモット油、ローズ油、シトロネラ油、レモングラス油、樟脳油、ゼラニウム油等が挙げられる。また、植物抽出物としては、例えばアロエ、アニス、アンジェリカ、安息香、イモーテル、カミツレ、カモミール、ガーリック、カルダモン、ガルバナム、キャラウェイ、キャロットシード、グアヤックウッド、グレープフルーツ、サイプレス、サンダルウッド、シダーウッド、ジュニパー、スターアニス、セージ、ゼラニウム、セロリ、タイム、タラゴン、テレビン、乳香、バイオレット、パイン、パセリ、バーチ、パチュリー、バラ、ヒソップ、フェンネル、ブラックペッパー、ボダイジュ花、没薬、ヤロウ、レモン、レモングラス、ローズマリー、ローレル、シモツケギク、シモツケソウ、ヤグルマギク、アーモンド、アザミ、アルニカ、イトスギ、ウイキョウ、エニシダ、エリカ、オオグルマ、カラシ、カロコン、カンズイ、キクニガナ、ギョウギシバ、キンセンカ、クサノオウ、クレソン、ゲンカ、ゲンチアナ、サリランボ、シカゼンシ、シラカバ、シダ、シツリシ、ショウノウ、ショウリク、ジンギョウ、スモモ、セイヨウナシ、セイヨウヒメスノキ、タイソウ、タクシャ、タンポポ、チモ、チャービル、チョレイ、テンモンドウ、トウガシ、ノイバラ、ノラニンジン、ハゴロモグサ、ハッカ、トネリコ、ヒメオドリコソウ、ヒメスイバ、ブクリョウ、ボリジ、マグワート、マヨラナ、メリッサ、モクツウ、モモ、ヤドリギ、ユーカリ、ヨクイニン、ラベンダー、レンギョウ、ワサビダイコン等からの抽出物を挙げることができるが、これらの中でも、特にカモミール、セージ、パセリ、ローズマリー、シモツケギク、シモツケソウ、ヤグルマギク、アニス、ローレル、アンジェリカ、フェンネル、ハッカ(ペパーミント、レモンバーム)、ラベンダー、タイム等からの抽出物が好適である。
【0027】
本発明の貼付剤には、その他、合成香料を配合することができる。合成香料成分としては、例えば、モノテルペン炭化水素、シネオール、ボルネオール、他にカンファー(樟脳)、リナノール、ベルベノール、フラボノイド類、コリン、アミノ酸、タンニン、植物酸、脂肪酸、青酸配糖体、サリチル酸誘導体、サルビン、縮合タンニン、フェノール酸、カルノシン酸、トリテルペン酸、ツヨン、サルベン、ピネン、アピオール、アピオリン、ミリスチシン、クマリン、カマアズレン、ファルネセン、ビサボロール、ゲラニオール、オイゲノール、テルペン、フェランドリン、アネトール、メントール、メントン、リモネン、シトラール、シトロネラール、オイゲノールアセテート等を挙げることができる。
【0028】
色素としては、その種類は特に限定されず、法定色素ハンドブック記載の色素を配合することができるが、貼付部位への色素の染着を防止するために水難溶性の顔料が好ましい。例えば、青色404号、黄色205号、橙色401号、橙色203号、赤色203号、赤色206号などが挙げられる。
【0029】
また、本発明の含水ゲル組成物の含水率は、特に制限されるものではないが、最終組成物100質量部あたりの含水率は、40〜92質量部、より好ましくは50〜85質量部が望ましい。含水率が低すぎると含水ゲル層の塗工性性が悪くなる場合があり、高すぎると粘着ゲルとしての物性が得られない場合がある。
【0030】
更に、本発明の含水ゲルのpHは3.0〜6.0であることが好ましい。pHが3.0より低いと貼付部位への刺激が感じられることがあり、pHが6.0より高いと粘着力が低下する場合がある。
【0031】
<非粘着化処理に使用する処理剤>
本発明における非粘着処理剤としては、上記架橋剤の中で水溶性または有機溶媒に易溶であるものを1〜20質量%、特に2〜10重量%の濃度で溶液状にしたものを用いることが好ましい。中でもカリウムミョウバン、塩化アルミニウム、硫酸マグネシウム等水溶性のものが好ましく、カリウムミョウバンが特に好ましい。また非粘着処理剤溶液中には、合成高分子等の増粘剤あるいはハイドロトロープ剤を配合することも好ましい。
【0032】
<剥離用フェイシングフィルム>
本発明のフェイシングフィルムは、フィルムの素材(種類)は、特に限定されず、例えば、ポリエステル、ナイロン、ポリオレフィン(PE,PP等)、ビニロン、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、アクリル、ポリウレタン等の樹脂等が挙げられる。なお、これらの樹脂の重合度は特に制限されるものではなく、フィルム素材として通常使用されている重合度のものを使用することができる。また、表面にコロナ処理、シリコン処理、アンカーコートなど表面改質処理を施してあっても良く、エンボス加工、印刷処理などを施したものを使用することも出来る。上記のものは、保存用袋内面との滑り性が良好であり好ましい。
【0033】
<貼付剤>
本発明の貼付剤は、上記剥離用フェイシングフィルムに上記含水ゲルを展延し展延面を粘着面とし、露出表面を非粘着化処理したものである。貼付時にフェイシングフィルムを剥してゲルシートの粘着面を露出し、適用部位に貼付すればよい。フェイシングフィルムに展延される含水ゲル量(膏体量)は、特に制限されるものではないが、通常、1〜40(g/10×14cm)、好ましくは1〜30(g/10×14cm)程度が望ましい。展延量が多すぎると、製造中の積み重ね時にゲルの変形や非粘着部からのゲルのはみ出しを生じる場合がある。
【0034】
<貼付剤の製造方法>
本発明の含水ゲル組成物の製造方法は特に制限されるものではなく、例えば上記含水ゲルの組成成分を公知の方法にて混練し含水ゲル組成物とすることができる。各種成分を配合、混練し均一化された含水ゲル組成物を、フェイシングフィルム上に展延し、展延後5分以内、好ましくは2分以内に露出表面に非粘着化処理を施す。非粘着化処理は、上記非粘着化用溶液をゲル表面に接触させて行う。その手法は特に制限なく、噴霧、刷毛塗り、浸漬などの手法から、選択することができる。
【0035】
多価金属イオン溶液の噴霧に用いるノズルは通常のノズルであれば使用可能であるが、噴霧パターンが均等扇形、均等片扇形、充円錐または充角錐であるものが好ましく、均等扇形がより好ましい。
ノズル形式は一流体または二流体ノズルが使用可能であるが、二流体ノズルの場合、気液の混合方式が外部混合方式であるものが好ましい。
ノズルの噴霧幅が塗工幅に対し短い場合には、全体に噴霧出来るように同一のノズルを複数本用いることが出来る。
【0036】
噴霧圧については一流体ノズルを使用する場合には0.05〜0.5MPaである。この範囲よりも低い圧力では液が均等に広がらず、またこの範囲より高い圧力では噴霧液がミストとなって飛散し作業環境上好ましくない。一方二流体ノズルを使用する場合には液圧が0.01〜0.5MPa、空気圧が0.01〜0.5MPaである。液圧が0.01より低いと空気圧が所定の範囲であっても液滴が小さすぎて十分な液量が得られず、液圧が0.5MPaより高いと均等な噴霧パターンが得られにくいだけでなく空気圧が高くなると噴霧液がミストとなって飛散し作業環境上好ましくない。
【0037】
ノズル口径として0.2〜2.0mmである。この範囲よりも小さいノズル口径だと目詰まりすることがある。一方ノズル口径がこの範囲より大きいとスプレーが不均一になり液ダレが発生しやすい。
ノズル高さとして5〜30cmである。この範囲よりもノズル位置が低いと、液が分散しなくなり一部分に液が集中してしまう。一方この範囲よりノズル位置が高いと、液の分散がはげしく気散がおこり、均一に噴霧できなくなる。
噴霧角度として45〜135°である。この範囲よりもノズル角度がはずれると、液の分散がはげしく気散がおこり、均一に噴霧できなくなる。
【0038】
多価金属イオン溶液の噴霧はゲルが水平あるいは進行方向に対し下りの傾斜を有する状態で行うことが好ましい。進行方向に対し上昇する斜度があると流れた液により処理が始まるため、噴霧後押し型及び/又は裁断までの時間を守ることが出来ない。
多価金属イオン溶液の析出等のない溶解性を確保するため、液温として30℃以上であることが好ましい。これ以下の温度であると多価金属イオン溶液の析出等によりスプレーのノズルの目詰まりをおこし、スプレーができなくなったり、噴霧パターンが変わり好ましくない。
【0039】
多価金属イオン溶液の塗布に使用するハケは動物及び/またはプラスチックの毛を用いることができる。また、多価金属イオン溶液含浸ロールは発泡体、不織布。織布。編布、皮革等液体を含浸させることが出来る材質であれば特に制限はない。
【0040】
多価金属イオン溶液に浸漬して非粘着処理を行う場合には、浸漬時間が2分以内にすることが好ましい。
【0041】
粘着面側のフェイシングフィルムに2重部分を形成するために短い幅のフェイシングフィルムを取り数に合わせて複数本、貼付剤の幅だけ空けて乗せてからゲルを塗工する場合、短い幅のフェイシングフィルムが蛇行しないように、予め重ね位置に合わせて短いフェイシングの幅に穴を空けたガイドまたは、滑車等によるレールによって導入することが好ましい。また、複数本導入する場合には、各々のフィルムロールからの巻きだしを単独で行いかつブレーキングシステムなどにより各々単独で張力を制御することが好ましい。
【0042】
本発明の貼付剤は、身体の冷却を目的とする冷却シートとして有用に使用することができ、具体的には熱冷却シート、足の疲れや浮腫みを緩和するフットケアシート、打撲や捻挫、肩こりなどの外傷炎症の治療に用いる外用消炎鎮痛薬などに好適に使用される。なお、熱冷却シートとは、含有水分の蒸散によって貼付部位を冷却するシートとを意味し、発熱時または暑さを感じた時に額や首、脇の下周辺などに貼付したり、頭痛時に額、歯痛時に顎または頬に貼付することにより熱や症状の緩和または気分を和らげる用途に用いる貼付剤である。
【0043】
【実施例】
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
【0044】
[実施例1]
下記の製造方法により、含水ゲル貼付剤を製造した。含水ゲル貼付剤の製造に使用した含水ゲル組成を表1及び表2に示す。
【0045】
表1及び表2に示す含水ゲル組成のうち吸水性高分子を配合する組成では予め吸水性高分子とと水をヘンシェルミキサーで約5分間混合し膨潤させた。その後架橋剤を除く成分を混合し、ヘンシェルミキサーで約10分間混練して均一にした。次いで、前記架橋剤を加えて、さらに約5分間混練して均一にし含水ゲル組成物を得た。
【0046】
エンボス加工を施したポリプロピレン(30μm)フィルムを繰り出した上に、別にテンションコントローラーを内装した回転軸に取り付けられた幅50mmのポリエチレンテレフタレート(25μm)フィルムをガイドを介して繰り出しつつ所定の位置に重ね合わせた後、ナイフコーターを用いて先に得られた含水ゲル組成物を4m/分の速度で均一に展延した。
その後シートを水平に保ち、5重量%カリウムミョウバン水溶液を二流体ノズルを用いて液圧0.1MPa空気圧0.3MPaで噴霧した。その時の噴霧液量は0.63g/140cm2であった。
【0047】
噴霧後直ちに厚さ25μmのポリプロピレンフィルムを被せ、100×140mmに型押しした後裁断し、含水ゲル貼付剤を得た。非粘着面にひびや割れは認められず、製造性にも問題はなかった。また製造直後に6枚積み重ねた後、はみ出しを翌日評価した結果、はみ出し等は生じなかった。
【0048】
【表1】
Figure 2004231567
【0049】
【表2】
Figure 2004231567
【0050】
[実施例2]
下記の製造方法により、熱冷却シートを製造した。熱冷却シートの製造に使用した含水ゲル組成を表3に示す。
【0051】
【表3】
Figure 2004231567
【0052】表3に示す吸水性高分子と水25重量%をリボンミキサーで混合し膨潤させた。その後カルボキシメチルセルロース及び/またはカルボキシメチルセルロース塩を添加混合し膨潤させた。そこに表2に示す残りの含水ゲル組成のうち架橋剤を除く成分を投入し、リボンミキサーで約60分間混練して均一にした。次いで、前記架橋剤を加えて、さらに約30分間混練して均一にし含水ゲル組成物を得た。
【0053】
ポリエチレンテレフタレート(25μm)フィルムを繰り出した上に、別にテンションコントローラーを内装した回転軸に取り付けられた幅50mmのポリエチレンテレフタレート(38μm)フィルムをガイドを介して繰り出しつつ所定の位置に重ね合わせた後、ナイフコーターを用いて先に得られた含水ゲル組成物を6m/分の速度で均一に展延した。
その後シートを進行方向に対し5度の下り傾斜に保ち、10重量%カリウムミョウバン水溶液を二流体ノズルを用いて液圧0.2MPa空気圧0.2MPaで噴霧した。その時の噴霧液量は0.84g/140cm2であった。
【0054】
噴霧後1分30秒経過した時点で100×50mmに型押し、厚さ40μmのポリエチレンフィルムを被せ、100×50mmに裁断し、含水ゲル貼付剤を得た。非粘着面にひびや割れは認められず、製造性にも問題はなかった。また製造直後に6枚積み重ねた後、はみ出しを翌日評価した結果、はみ出し等は生じなかった。
【0055】
[実施例3]
表3の組成を用い実施例2と同一の方法で含水ゲル組成物を得た後ポリエチレンテレフタレートフィルム上に展延した。その後シートを5重量%カリウムミョウバン水溶液中を通し、含水ゲル露出表面の非粘着処理を行った。カリウムミョウバン水溶液中の通過時間は90秒であった。
【0056】
その後実施例2と同様に型押し、裁断を行って含水ゲル貼付剤を得た。非粘着面にひびや割れは認められず、製造性にも問題はなかった。また製造直後に6枚積み重ねた後、はみ出しを翌日評価した結果、はみ出し等は生じなかった。
【0057】
[実施例4]
表3の組成を用い実施例2と同一の方法で含水ゲル組成物を得た後ポリエチレンテレフタレートフィルム上に展延した。その後シート上を10重量%カリウムミョウバン水溶液を含浸させたスポンジロールでカリウムミョウバン水溶液を塗工し含水ゲル露出表面の非粘着処理を行った。
【0058】
その後実施例2と同様に型押し、裁断を行って含水ゲル貼付剤を得た。非粘着面にひびや割れは認められず、製造性にも問題はなかった。また製造直後に6枚積み重ねた後、はみ出しを翌日評価した結果、はみ出し等は生じなかった。

Claims (24)

  1. 片面が架橋剤含有溶液で非粘着化処理されたシート状の含水ゲル体である貼付剤であって、該含水ゲルが、
    (A)ポリアクリル酸及び又はその塩、
    (B)カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩
    (C)架橋剤
    を含有する組成物であることを特徴とする、貼付剤。
  2. 含水率が40〜92質量%であることを特徴とする、請求項1に記載の貼付剤。
  3. カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩の含有量が0.5〜10質量%であることを特徴とする、請求項1〜2に記載の貼付剤。
  4. (C)架橋剤が水難溶性多価金属塩であり、非粘着化処理用の架橋剤が水溶性多価金属塩であることを特徴とする、請求項1〜3に記載の貼付剤。
  5. 含水ゲル組成物が、さらに吸水性高分子を含有することを特徴とする、請求項1〜4に記載の貼付剤。
  6. 含水ゲル組成物が、さらに架橋調整剤を含有することを特徴とする、請求項1〜5に記載の貼付剤。
  7. 含水ゲル組成物が、さらに顔料を含有することを特徴とする、請求項1〜6に記載の貼付剤。
  8. 含水ゲル組成物が、さらにメントール及び/または植物精油を含有することを特徴とする、請求項1〜7に記載の貼付剤。
  9. 薬物を含有することを特徴とする、請求項1〜8に記載の貼付剤。
  10. 熱冷却シート、顔用パック剤、フットケアシート剤、または外用消炎鎮痛薬であることを特徴とする、請求項1〜9に記載の貼付剤。
  11. (A)ポリアクリル酸及び又はその塩、(B)カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩
    (C)架橋剤、及び水を含有する含水組成物を均一混練した後、剥離用フェイシングフィルム上にシート状に塗工し、塗工後30分以内に架橋剤含有溶液をゲル表面に接触させ、その後5分以内、好ましくは2分以内に型押し及び/または裁断を行うことを特徴とする、請求項1〜10に記載の貼付剤の製造方法。
  12. 多価金属イオン溶液の接触方法が一流体または二流体ノズルを用いた噴霧方式であり、一流体ノズルの場合、液圧が0.05〜0.5MPa、二流体ノズルの場合液圧が0.01〜0.5MPa、空気圧が0.01〜0.5MPaであることを特徴とする請求項11に記載の貼付剤の製造方法。
  13. 請求項12に記載の一流体または二流体ノズルを用いた噴霧方式の場合、最適な噴霧量を確保するため、ノズル口径として0.2〜2.0mmであることを特徴とする貼付剤の製造方法。
  14. 請求項12に記載の一流体または二流体ノズルを用いた噴霧方式の場合、最適な噴霧パターンを確保するため、ノズル高さとして5〜30cmであることを特徴とする貼付剤の製造方法。
  15. 請求項12に記載の一流体または二流体ノズルを用いた噴霧方式の場合、最適な噴霧パターンを確保するため、噴霧角度として45〜135°であることを特徴とする貼付剤の製造方法。
  16. 多価金属イオン溶液の噴霧が、水平あるいは進行方向に対し下りの傾斜を有する含水ゲル表面に対して行われることを特徴とする請求項11〜15に記載のゲル貼付剤製造方法。
  17. 多価金属イオン溶液接触後、非粘着処理面に第2の剥離用フェイシングフィルムを被せてから型押し及び/または裁断を行うことを特徴とする請求項11〜16に記載の貼付剤の製造方法。
  18. 多価金属イオン溶液接触後、非粘着処理面方向からに型押しした後、第2の剥離用フェイシングフィルムを被せて裁断を行うことを特徴とする請求項11〜17に記載のゲル貼付剤の製造方法。
  19. 剥離用フェイシングフィルムが貼付剤片端で2重になっていることを特徴とする請求項11〜18に記載の貼付剤の製造方法。
  20. 剥離用フェイシングフィルム上に含水ゲルを塗工する際に、流れ方向の裁断位置でフェイシングフィルムが2重になるように短い幅のフェイシングフィルムを予め重ね合わせてから含水ゲルを塗工することを特徴とする請求項11〜19に記載の貼付剤の製造方法。
  21. 剥離用フェイシングフィルムに重ね合わせた短い幅のフェイシングフィルムの中央部分で流れ方向に裁断することを特徴とする請求項11〜20に記載の貼付剤の製造方法。
  22. 多価金属イオン溶液の析出等のない溶解性を確保するため、液温として30℃以上であることを特徴とする請求項11〜21に記載の貼付剤の製造方法。
  23. 多価金属イオン溶液の接触方法が該多価金属イオン溶液中にフェイシングフィルムに塗工した含水ゲルシートを浸すことで接触を行うことを特徴とする請求項11〜22に記載の貼付剤の製造方法。
  24. 多価金属イオン溶液の接触方法がハケまたは該溶液を含浸させたロールにより含水ゲル表面に塗布によることを特徴とする請求項11〜23に記載の貼付剤の製造方法。
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