JP2015027647A - 酸性ガス吸収剤、酸性ガス除去方法及び酸性ガス除去装置 - Google Patents

酸性ガス吸収剤、酸性ガス除去方法及び酸性ガス除去装置 Download PDF

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Abstract

【課題】二酸化炭素等の酸性ガスの吸収量や吸収速度が高く、また酸性ガス吸収時の反応熱が低く、さらに放散性が抑制され、酸性ガスの吸収能力に優れた酸性ガス吸収剤を提供する。【解決手段】一般式(1)で表されるジアミン化合物を少なくとも1種含有する酸性ガス吸収剤。・・・(1)(上記式(1)中、R1、R3は炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基を表し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。R2、R4は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。但し、R2、R4のうちの少なくとも一つは水素原子を表す。x、yは、それぞれ独立に0〜6の整数を表し、1≰x+y≰6である。)【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、酸性ガス吸収剤、酸性ガス除去方法及び酸性ガス除去装置に関する。
近年、地球の温暖化現象の一因として二酸化炭素(CO)濃度の上昇による温室効果が指摘され、地球規模で環境を守る国際的な対策が急務となっている。COの発生源としては産業活動によるところが大きく、その排出抑制への機運が高まっている。
COをはじめとする酸性ガスの濃度の上昇を抑制するための技術としては、省エネルギー製品の開発、排出する酸性ガスの分離回収技術、酸性ガスの資源としての利用や隔離貯留させる技術、酸性ガスを排出しない自然エネルギーや原子力エネルギーなどの代替エネルギーへの転換などがある。
現在までに研究されてきた酸性ガス分離技術としては、吸収法、吸着法、膜分離法、深冷法などがある。中でも吸収法は、ガスを大量に処理するのに適しており、工場や発電所への適用が検討されている。
したがって、化石燃料を使用する火力発電所などの設備を対象に、化石燃料(石炭、石油、天然ガス等)を燃焼する際に発生する排ガスを化学吸収剤と接触させ、燃焼排ガス中のCOを除去して回収する方法、さらに回収されたCOを貯蔵する方法が世界中で行われている。また、化学吸収剤を用いてCO以外に硫化水素(HS)等の酸性ガスを除去することが提案されている。
一般に、吸収法において使用される化学吸収剤としてモノエタノールアミン(MEA)に代表されるアルカノールアミン類が1930年代ころから開発されており、現在も使用されている。この方法は、経済的でありまた除去装置の大型化が容易である。
既存に広く使用されるアルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノールアミン、メチルアミノエタノール、エチルアミノエタノール、プロピルアミノエタノール、ジエタノールアミン、ビス(2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)アミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノ−1−メチルエタノールなどがある。
特に、1級アミンであるエタノールアミンは、反応速度が速いため広く使用されてきた。しかし、この化合物は、腐食性を有しており、劣化し易く、また再生に要するエネルギーが高いという課題がある。一方、メチルジエタノールアミンは、腐食性は低く、また再生に要するエネルギーも低いものの、吸収速度が低いという欠点を有する。したがって、これらの点を改善した、新しい吸着剤の開発が要求されている。
近年、酸性ガスの吸収剤として、アミン系化合物の中でも、特に構造的に立体障害を有するアルカノールアミンに対する研究が盛んに試みられている。立体障害を有するアルカノールアミンは、酸性ガスの選択度が非常に高く、また再生に要するエネルギーが少ないという長所を有している。
立体障害を有するアミン系化合物の反応速度は、その立体構造によって決定される反応の障害の程度に依存する。立体障害を有するアミン系化合物の反応速度は、例えばメチルエタノールアミン、ジエタノールアミンなどの2級アミンよりは低いものの、メチルジエタノールアミン等の第3級アミンよりは高い反応速度を有している。
一方、アルカノールアミン類とは異なる構造を有するアミン系化合物として、環状アミンを吸収剤として使用する方法も知られている。
特開2008−307519号公報 特許第2871334号公報 米国特許4112052号明細書
しかしながら、これらの技術でも、酸性ガス吸収量や酸性ガス吸収速度、酸性ガス吸収時の反応熱などの酸性ガス吸収能力に関してはいまだ不十分であり、ガス吸収能力のさらなる向上が求められている。また、これらの技術では、吸収塔において酸性ガスの吸収を行う際、又は再生塔において吸収剤の再生を行う際に、吸収塔や再生塔から吸収剤が放散され易く、酸性ガスの吸収効率や吸収剤の回収効率が低下することがある。このため、実機での使用環境下でも、放散性が抑制された吸収剤が求められている。
本発明が解決しようとする課題は、二酸化炭素等の酸性ガスの吸収量や吸収速度が高く、また酸性ガス吸収時の反応熱が低く、さらに、放散性が抑制され、酸性ガスの吸収能力に優れた酸性ガス吸収剤、並びにこれを用いた酸性ガス除去装置及び酸性ガス除去方法を提供することである。
実施形態の酸性ガス吸収剤は、下記一般式(1)で表されるジアミン化合物を少なくとも1種含有する。
Figure 2015027647
・・・(1)
(上記式(1)中、R、Rは炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基を表し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。但し、R、Rは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数2〜4個のアルキル基の水素原子のうち、窒素原子に結合する炭素原子以外の炭素原子に結合する水素原子の少なくとも一つが、ヒドロキシル基で置換された基である。R、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。但し、R、Rのうちの少なくとも一つは水素原子を表す。x、yは、それぞれ独立に0〜6の整数を表し、1≦x+y≦6である。)
実施形態の酸性ガス除去装置の概略図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
実施形態の酸性ガス吸収剤は、下記一般式(1)で表されるジアミン化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする。
Figure 2015027647
・・・(1)
(上記式(1)中、R、Rは炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基を表し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。但し、R、Rは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数2〜4個のアルキル基の水素原子のうち、窒素原子に結合する炭素原子以外の炭素原子に結合する水素原子の少なくとも一つが、ヒドロキシル基で置換された基である。R、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。但し、R、Rのうちの少なくとも一つは水素原子を表す。x、yは、それぞれ独立に0〜6の整数を表し、1≦x+y≦6である。)
従来より、アミノ化合物が有する立体障害は、二酸化炭素吸収時の生成物に対する影響が大きく、低反応熱を示す重炭酸イオンの生成に有利に働くことが知られている。例えば分岐構造を有するN−イソプロピルアミノエタノールは、二酸化炭素の吸収反応に対して低反応熱性を示すことが報告されている。このような知見に基づき、立体障害の効果をさらに大きく得るため本願発明者が検討した結果、上記一般式(1)に示す化合物(例えば1,2−シクロペンタンジアミン−N,N’−ジエタノール))が、従来の分岐構造を有するアミノ化合物より、さらに低反応熱性を得られることを見出した。
すなわち、上記一般式(1)のジアミン化合物は、炭素数3〜8の環構造を構成する炭素原子のうちの2個の炭素原子に、2個の窒素原子がそれぞれ結合しており、さらにこれらの窒素原子それぞれに、炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基(R及びR)が結合した構造を有している。
このように、炭素数3〜8の環構造が、2個の窒素原子に直接結合した上記一般式(1)のジアミン化合物は、立体障害の大きい構造を有する。このため、上記一般式(1)のジアミン化合物と二酸化炭素(CO)との反応では重炭酸イオンが主に生成し、反応熱が低減していると考えられる。
上記の一般式(1)で表されるジアミン化合物(以下、ジアミン化合物(1)と称する。)を、例えば水などの溶媒に溶解させることにより、酸性ガスの吸収能力の高い酸性ガス吸収剤を得ることができる。以下の実施態様では、酸性ガスが二酸化炭素である場合を例に説明するが、本発明の実施形態に係る酸性ガス吸収剤は、硫化水素等、その他の酸性ガスに関しても同様の効果を得ることができる。
上記式(1)中、R,Rは、炭素数3〜8の環構造に結合する窒素原子に結合する基であり、炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基である。ここで、炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基とは、水素原子の少なくとも1つがヒドロキシル基で置換された直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数2〜4個のアルキル基を意味する。
但し、R、Rは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数2〜4個のアルキル基の水素原子のうち、窒素原子に結合する炭素原子以外の炭素原子に結合する水素原子の少なくとも一つが、ヒドロキシル基で置換された基である。すなわち、R、Rのヒドロキシル基は、R、Rを構成する炭素原子のうち、窒素原子に結合する炭素原子以外の炭素原子に結合する。R、Rのヒドロキシル基が、R、Rを構成する炭素原子のうち窒素原子に結合する炭素原子に結合していると、ジアミン化合物全体の安定性が低下し、安定した酸性ガス吸収性能が得られないおそれがある。
、Rは、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよいが、酸性ガスに対する吸収性能を高める観点からは、R、Rは、同一の基とすることが好ましい。
、Rとしては、例えばエチル基、プロピル基、ブチル基等の直鎖状のアルキル基や、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基等の分岐状のアルキル基の水素原子のうち、窒素原子に結合する炭素原子以外の炭素原子に結合する水素原子の少なくとも一つが、ヒドロキシル基で置換された基が挙げられる。
、Rの炭素数が4を超えると、ジアミン化合物(1)の疎水性が高くなり、水等の溶媒に対する溶解性が低下して、酸性ガスとの反応性が低下するおそれがある。一方、R、Rの炭素数が1であると、ジアミン化合物(1)としての安定性が低下し、酸性ガス吸収剤において、安定した酸性ガス吸収性能を得られなくなるおそれがある。これらの中でも、反応熱の低減及び水などの溶媒に対する溶解性の観点から、R、Rの炭素数は2であることが好ましい。
、Rが有するヒドロキシル基の数は、それぞれ2個以下であることが好ましい。R、Rが有するヒドロキシル基の数がそれぞれ3個以上であると、得られる酸性ガス吸収剤の粘性が過度に高くなり、十分なCO回収量を得られなくなるおそれがある。COの吸収性能を高める観点からは、R、Rがそれぞれ有するヒドロキシル基の数は、1個であることが好ましい。
、Rとしては、具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチル基、1−エチル2−ヒドロキシエチル基、1,2−ジメチル−2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシ−2,2−ジメチルエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル基、2−ヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、2,3−ジヒドロキシイソプロピル基、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基、2,3−ジヒドロキシブチル基、2,4−ジヒドロキシブチル基、3,4−ジヒドロキシブチル基、2,3,4−トリヒドロキシブチル基などが挙げられる。
これらの中でも、R及び/又はRを2−ヒドロキシエチル基とすることで、酸性ガスの吸収反応における反応熱が低減し、また親水性が高められ、水などの溶媒に対する溶解性も維持される。このため、高い酸性ガス吸収性能を得ることができる。特に、R及びRの双方を、2−ヒドロキシエチル基とすることが好ましい。
、Rは、炭素数3〜8の環構造に結合する窒素原子に結合する基であり、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
但し、R、Rのうちの少なくとも一つは水素原子を表す。R、Rの双方が炭素数1〜4のアルキル基であると、酸性ガスとの反応性が低下し、十分な酸性ガス吸収性能を得られない。
、Rの炭素数が4を超えると、ジアミン化合物(1)の疎水性が高くなり、溶媒に対する溶解性が低下して、酸性ガスとの反応性が低下するおそれがある。R、Rとしては、例えば、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基を用いることができる。これらの中でも、R、Rの双方を水素原子とすることで、ジアミン化合物(1)と酸性ガスとの反応熱を低減でき、酸性ガス吸収剤の酸性ガスとの反応性を向上させることができるため好ましい。なお、R、Rのアルキル基は、水素原子の一部が、Si、O、N、S等の原子を含む基で置換されていてもよい。Si、O、N、S等の原子を含む基としては、具体的にはシラノール基、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基等が挙げられる。
x、yは、それぞれ独立に0〜6の整数を表し、1≦x+y≦6である。xもしくはyが6を超える場合、又はx+yが6を超える場合には、ジアミン化合物(1)の疎水性が高くなり、酸性ガスとの反応性が低下するおそれがある。一方、x+yが0である場合には、環状構造が形成されないため、ジアミン化合物(1)において、分子全体の立体障害が小さく、酸性ガス吸収反応における反応熱の低減の効果を十分に得られない。x、yは、それぞれ0以上4以下が好ましく、x+yは3以上4以下が好ましい。
x及びyは、両者の数値の差が大きいほど、炭素数3〜8の環構造に結合する窒素原子同士の位置が近く、ジアミン化合物(1)の溶解性が高められ、優れた酸性ガス吸収性能を得られるため好ましい。すなわち、x及びyのうちより数値が小さい方が、より0に近い数値であることが好ましい。例えば、x+y=4である場合(すなわち、環構造がシクロヘキシレン基である場合)、x=4、y=0であるジアミン化合物(1)は、x=3、y=1、又はx=2、y=2であるジアミン化合物(1)と比較して、炭素数3〜8の環構造に結合する窒素原子同士の位置が近く、ジアミン化合物(1)において高い溶解性を得ることができ、酸性ガスに対する吸収性能に優れた酸性ガス吸収剤を得られるため好ましい。
炭素数3〜8の環構造としては、炭素数3〜8のシクロアルキレン基が挙げられる。具体的には、例えばシクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロオクチレン基が挙げられる。上記の環構造の中でも、水などの溶媒に対する溶解性の観点から、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基が好ましい。特に、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基は、良好な溶解性を維持しつつ、ジアミン化合物(1)全体として高い立体障害を得ることができ、酸性ガスの吸収時において反応熱の低減の効果が高められ、優れた酸性ガス吸収能力を得ることができるため好ましい。
また、上記のような環式構造を有することで、ジアミン化合物(1)の揮発性が抑えられる。このため、排気ガスを処理する過程で、大気中に放出されるアミン成分の量が低減された酸性ガス吸収剤とすることができる。
一般式(1)で表わされるジアミン化合物としては、例えば1,2−ジアミノシクロプロパン−N,N’−ジエタノール、1,2−ジアミノシクロプロパン−N,N’−ジプロパノール、1,2−ジアミノシクロプロパン−N,N’−ジブタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3−ヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(4−ヒドロキシブチル)シクロプロパン−1,2−ジアミン、N−メチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロプロパン−1,2−ジアミン、1,2−ジアミノシクロブタン−N,N’−ジエタノール、1,2−ジアミノシクロブタン−N,N’−ジプロパノール、1,2−ジアミノシクロブタン−N,N’−ジブタノール、1,3−ジアミノシクロブタン−N,N’−ジエタノール、1,3−ジアミノシクロブタン−N,N’−ジプロパノール、1,3−ジアミノシクロブタン−N,N’−ジブタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3−ヒドロキシプロピル)シクロブタン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(4−ヒドロキシブチル)シクロブタン−1,2−ジアミン、N−メチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロブタン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3−ヒドロキシプロピル)シクロブタン−1,3−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(4−ヒドロキシブチル)シクロブタン−1,3−ジアミン、N−メチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロブタン−1,3−ジアミンなどが挙げられる。
また、一般式(1)で表わされるジアミン化合物としては、例えば1,2−ジアミノシクロペンタン−N,N’−ジエタノール、1,2−ジアミノシクロペンタン−N,N’−ジプロパノール、1,2−ジアミノシクロペンタン−N,N’−ジブタノール、1,3−ジアミノシクロペンタン−N,N’−ジエタノール、1,3−ジアミノシクロペンタン−N,N’−ジプロパノール、1,3−ジアミノシクロペンタン−N,N’−ジブタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3−ヒドロキシプロピル)シクロペンタン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(4−ヒドロキシブチル)シクロペンタン−1,2−ジアミン、N−メチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロペンタン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3−ヒドロキシプロピル)シクロペンタン−1,3−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(4−ヒドロキシブチル)シクロペンタン−1,3−ジアミン、N−メチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロペンタン−1,3−ジアミンなどが挙げられる。
また、一般式(1)で表わされるジアミン化合物としては、例えば1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N’−ジエタノール、1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N’−ジプロパノール、1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N’−ジブタノール、1,3−ジアミノシクロヘキサン−N,N’−ジエタノール、1,3−ジアミノシクロヘキサン−N,N’−ジプロパノール、1,3−ジアミノシクロヘキサン−N,N’−ジブタノール、1,4−ジアミノシクロヘキサン−N,N’−ジエタノール、1,4−ジアミノシクロヘキサン−N,N’−ジプロパノール、1,4−ジアミノシクロヘキサン−N,N’−ジブタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3−ヒドロキシプロピル)シクロヘキサン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(2、3−ジヒドロキシプロピル)シクロヘキサン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(4−ヒドロキシブチル)シクロヘキサン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(2、4−ジヒドロキシブチル)シクロヘキサン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3、4−ジヒドロキシブチル)シクロヘキサン−1,2−ジアミン、N−メチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロヘキサン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3−ヒドロキシプロピル)シクロヘキサン−1,3−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(2、3−ジヒドロキシプロピル)シクロヘキサン−1,3−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(4−ヒドロキシブチル)シクロヘキサン−1,3−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(2、4−ジヒドロキシブチル)シクロヘキサン−1,3−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3、4−ジヒドロキシブチル)シクロヘキサン−1,3−ジアミン、N−メチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロヘキサン−1,3−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3−ヒドロキシプロピル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(4−ヒドロキシブチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン、N−メチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンなどが挙げられる。
また、一般式(1)で表わされるジアミン化合物としては、例えば1,2−ジアミノシクロヘプタン−N,N’−ジエタノール、1,2−ジアミノシクロヘプタン−N,N’−ジプロパノール、1,2−ジアミノシクロヘプタン−N,N’−ジブタノール、1,3−ジアミノシクロヘプタン−N,N’−ジエタノール、1,3−ジアミノシクロヘプタン−N,N’−ジプロパノール、1,3−ジアミノシクロヘプタン−N,N’−ジブタノール、1,4−ジアミノシクロヘプタン−N,N’−ジエタノール、1,4−ジアミノシクロヘプタン−N,N’−ジプロパノール、1,4−ジアミノシクロヘプタン−N,N’−ジブタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3−ヒドロキシプロピル)シクロヘプタン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(2、3−ジヒドロキシプロピル)シクロヘプタン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(4−ヒドロキシブチル)シクロヘプタン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(2、4−ジヒドロキシブチル)シクロヘプタン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3、4−ジヒドロキシブチル)シクロヘプタン−1,2−ジアミン、N−メチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロヘプタン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3−ヒドロキシプロピル)シクロヘプタン−1,3−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(4−ヒドロキシブチル)シクロヘプタン−1,3−ジアミン、N−メチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロヘプタン−1,3−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3−ヒドロキシプロピル)シクロヘプタン−1,4−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(4−ヒドロキシブチル)シクロヘプタン−1,4−ジアミン、N−メチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロヘプタン−1,4−ジアミンなどが挙げられる。
また、一般式(1)で表わされるジアミン化合物としては、例えば1,2−ジアミノシクロオクタン−N,N’−ジエタノール、1,2−ジアミノシクロオクタン−N,N’−ジプロパノール、1,2−ジアミノシクロオクタン−N,N’−ジブタノール、1,3−ジアミノシクロオクタン−N,N’−ジエタノール、1,3−ジアミノシクロオクタン−N,N’−ジプロパノール、1,3−ジアミノシクロオクタン−N,N’−ジブタノール、1,4−ジアミノシクロオクタン−N,N’−ジエタノール、1,4−ジアミノシクロオクタン−N,N’−ジプロパノール、1,4−ジアミノシクロオクタン−N,N’−ジブタノール、1,5−ジアミノシクロオクタン−N,N’−ジエタノール、1,5−ジアミノシクロオクタン−N,N’−ジプロパノール、1,5−ジアミノシクロオクタン−N,N’−ジブタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3−ヒドロキシプロピル)シクロオクタン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(2、3−ジヒドロキシプロピル)シクロオクタン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(4−ヒドロキシブチル)シクロオクタン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(2、4−ジヒドロキシブチル)シクロオクタン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3、4−ジヒドロキシブチル)シクロオクタン−1,2−ジアミン、N−メチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロオクタン−1,2−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3−ヒドロキシプロピル)シクロオクタン−1,3−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(4−ヒドロキシブチル)シクロオクタン−1,3−ジアミン、N−メチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロオクタン−1,3−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3−ヒドロキシプロピル)シクロオクタン−1,4−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(4−ヒドロキシブチル)シクロオクタン−1,4−ジアミン、N−メチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロオクタン−1,4−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(3−ヒドロキシプロピル)シクロオクタン−1,5−ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(4−ヒドロキシブチル)シクロオクタン−1,5−ジアミン、N−メチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)シクロオクタン−1,5−ジアミンなどが挙げられる。
なお、ジアミン化合物(1)としては、上記の群より選択された1種の化合物を用いることができる。又はジアミン化合物(1)としては、上記の群より選択された2種以上の化合物を混合したものを用いることも可能である。
酸性ガス吸着剤に含まれるジアミン化合物(1)の含有量は、15〜50質量%であることが好ましい。一般に、アミン成分の濃度が高い方が単位容量当たりの二酸化炭素の吸収量、脱離量が多く、また二酸化炭素の吸収速度、脱離速度が速いため、エネルギー消費の面やプラント設備の大きさ、処理効率の面においては好ましい。
しかし、吸収液中のアミン成分の濃度が高すぎると、吸収剤に含まれる水が、二酸化炭素吸収に対する活性剤としての機能を十分に発揮できなくなる。また、吸収剤中のアミン成分の濃度が高すぎると、吸収剤の粘度が上昇するなどの欠点が無視できなくなる。ジアミン化合物(1)の含有量が50質量%以下の場合、吸収剤の粘度の上昇や、活性剤としての水の機能低下などの現象は見られない。また、ジアミン化合物(1)の含有量を15質量%以上とすることで、十分な二酸化炭素の吸収量、吸収速度を得ることができ、優れた処理効率を得ることができる。
ジアミン化合物(1)の含有量が15〜50質量%の範囲にある酸性ガス吸収剤は、二酸化炭素回収用として用いた場合、二酸化炭素吸収量及び二酸化炭素吸収速度が高いだけでなく、二酸化炭素脱離量及び二酸化炭素脱離速度も高い。このため、二酸化炭素の回収を効率的に行える点で有利である。ジアミン化合物(1)の含有量は、より好ましくは20〜50質量%である。
ジアミン化合物(1)は、アルカノールアミン類及び/又は下記一般式(2)で表されるヘテロ環状アミン化合物(以下、ヘテロ環状アミン化合物(2)と称する。)からなる反応促進剤と混合して使用することが好ましい。
Figure 2015027647
・・・(2)
上記式(2)中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rは炭素原子に結合した炭素数1〜4のアルキル基を表す。rは1〜3の整数を表し、qは1〜4の整数を表し、pは0〜12の整数を表す。rが2〜3の場合には、窒素原子同士は直接結合していない。qが2である場合には、rは1又は2の整数である。また、Rの炭素数1〜4のアルキル基の水素原子の一部、及びRの炭素数1〜4のアルキル基の水素原子の一部は、それぞれ水酸基、アミノ基で置換されていてもよい。
本実施形態では、例えばジアミン化合物(1)と、アルカノールアミン類及び/又はヘテロ環状アミン化合物(2)からなる反応促進剤とを混合することができる。そして、ジアミン化合物(1)と、アルカノールアミン類及び/又はヘテロ環状アミン化合物(2)との混合物を例えば水溶液としたものを、酸性ガス吸収剤として用いることができる。ジアミン化合物(1)を、アルカノールアミン類及び/又はヘテロ環状アミン化合物(2)と混合して用いることで、ジアミン化合物(1)の単位モル当たりの二酸化炭素吸収量や、酸性ガス吸収剤の単位体積当たりの二酸化炭素吸収量及び二酸化炭素吸収速度をより一層向上させることができる。また、ジアミン化合物(1)を、アルカノールアミン類及び/又はヘテロ環状アミン化合物(2)と混合して用いることで、二酸化炭素吸収後に酸性ガスを分離するエネルギー(酸性ガス脱離エネルギー)も低下し、酸性ガス吸収剤を再生させる際のエネルギーを低減することができる。
反応促進剤としてのアルカノールアミンとしては、例えば、下記に示すような、環状構造による立体障害を有しないアルカノールアミンを用いることができる。ここで、アルカノールアミンとは、1分子中に、アミノ基と水酸基を有する化合物を意味する。反応促進剤としてのアルカノールアミンとしては、具体的には、例えばモノエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−ジプロパノールアミン、メチルアミノエタノール、エチルアミノエタノール、プロピルアミノエタノール、ジエタノールアミン、ビス(2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)アミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノ−1−メチルエタノール、2-メチルアミノエタノール、2-エチルアミノエタノール、2-プロピルアミノエタノール、n-ブチルアミノエタノール、2-(イソプロピルアミノ)エタノール、3-エチルアミノプロパノール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン等が挙げられる。
これらの中でも、アルカノールアミン類としては、ジアミン化合物(1)と酸性ガスとの反応性をより向上させる観点から、2−(イソプロピルアミノ)エタノール、2−(エチルアミノ)エタノール及び2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールからなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
ヘテロ環状アミン化合物(2)としては、アゼチジン、1−メチルアゼチジン、1−エチルアゼチジン、2−メチルアゼチジン、2−アゼチジルメタノール、2−(2−アミノエチル)アゼチジン、ピロリジン、1−メチルピロリジン、2−メチルピロリジン、2−ブチルピロリジン、2−ピロリジルメタノール、2−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピペリジン、1−メチルピペリジン、2−エチルピペリジン、3−プロピルピペリジン、4−エチルピペリジン、2−ピペリジルメタノール、3−ピペリジルエタノール、2−(2−アミノエチル)ピロリジン、ヘキサヒドロ−1H−アゼピン、ヘキサメチレンテトラミン、ピペラジン、ピぺラジン誘導体等が挙げられる。
これらの中でも、特にピぺラジン誘導体は、酸性ガス吸収剤の二酸化炭素吸収量及び吸収速度向上の観点から望ましい。ピペラジン誘導体は第2級アミン化合物であり、一般に、第2級アミノ基の窒素原子が二酸化炭素と結合し、カルバメートイオンを形成することで、反応初期段階における吸収速度の向上に寄与する。さらに第2級アミノ基の窒素原子は、これに結合した二酸化炭素を重炭酸イオン(HCO )に転換する役割を担っており、反応後半段階の速度向上に寄与する。
ピぺラジン誘導体としては、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2,6−ジメチルピペラジン、1−メチルピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1−(2−アミノエチル)ピペラジンのうちの少なくとも1種類であることがより好ましい。
酸性ガス吸着剤に含まれる反応促進剤(アルカノールアミン類及び/又はヘテロ環状アミン化合物(2))の含有量は、1〜15質量%であることが好ましい。酸性ガス吸着剤に含まれる反応促進剤の含有量が1質量%未満であると、二酸化炭素吸収速度を向上させる効果を十分に得られないおそれがある。酸性ガス吸着剤に含まれる反応促進剤の含有量が15質量%を超えると、吸収剤の粘度が過度に高くなり、かえって反応性が低下するおそれがある。
酸性ガス吸収剤には、上記のジアミン化合物及び反応促進剤の他に、プラント設備の腐食を防止するためのリン酸系等の防食剤や、泡立ち防止のためのシリコーン系等の消泡剤や、酸性ガス吸収剤の劣化防止のための酸化防止剤等を含有していてもよい。
本実施形態に係る酸性ガス除去方法は、酸性ガスを含有する排気ガスと、上記の実施形態で説明したジアミン化合物を溶媒に溶解させてなる酸性ガス吸収剤とを接触させ、酸性ガスを含む排気ガスから酸性ガスを吸収分離して除去するようにしたものである。
二酸化炭素の吸収分離工程の基本的な構成は、酸性ガス吸収剤に、二酸化炭素を含有する排気ガスを接触させて、酸性ガス吸収剤に二酸化炭素を吸収させる工程(二酸化炭素吸収工程)と、上記二酸化炭素吸収工程で得られた、二酸化炭素が吸収された酸性ガス吸収剤を加熱して、二酸化炭素を脱離して回収する工程(二酸化炭素分離工程)とを含む。
二酸化炭素を含むガスを、上記の酸性ガス吸収剤を含む水溶液に接触させる方法は特に限定されないが、例えば、酸性ガス吸収剤中に二酸化炭素を含むガスをバブリングさせて吸収する方法、二酸化炭素を含むガス気流中に酸性ガス吸収剤を霧状に降らす方法(噴霧乃至スプレー方式)、あるいは磁製の充填材や金属網製の充填材の入った吸収塔内で、二酸化炭素を含むガスと酸性ガス吸収剤を向流接触させる方法などによって行われる。
二酸化炭素を含むガスを水溶液に吸収させる時の酸性ガス吸収剤の温度は、通常室温から60℃以下で行われる。好ましくは50℃以下、より好ましくは20〜45℃程度で行われる。低温度で行うほど、酸性ガスの吸収量は増加するが、処理温度の下限値は、プロセス上のガス温度や熱回収目標等によって決定される。二酸化炭素吸収時の圧力は通常ほぼ大気圧で行われる。吸収性能を高めるため、より高い圧力まで加圧することもできるが、圧縮のために要するエネルギー消費を抑えるため大気圧下で行うのが好ましい。
二酸化炭素吸収工程において、上述した実施形態に係るジアミン化合物を15〜50質量%含む酸性ガス吸収剤の、二酸化炭素吸収時(40℃)における二酸化炭素吸収量は、吸収剤中に含まれるアミン1mol当り0.30〜1.2mol程度である。また、二酸化炭素吸収工程において、上述した実施形態に係るジアミン化合物を10〜55質量%含む酸性ガス吸収剤の、二酸化炭素の吸収を開始した時点から数分経過後における二酸化炭素吸収速度は0.32〜0.38mol/分程度である。
ここで、二酸化炭素飽和吸収量は、酸性ガス吸収剤中の無機炭素量を赤外線式ガス濃度測定装置で測定した値である。また、二酸化炭素吸収速度は、二酸化炭素の吸収を開始した時点から数分経過した時点において赤外線式二酸化炭素計を用いて測定した値である。
二酸化炭素を吸収した酸性ガス吸収剤から二酸化炭素を分離し、純粋なあるいは高濃度の二酸化炭素を回収する方法としては、蒸留と同様に酸性ガス吸収剤を加熱して釜で泡立てて脱離する方法、棚段塔、スプレー塔、又は磁製の充填材や金属網製の充填材の入った再生塔内で液界面を広げて加熱する方法などが挙げられる。これにより、カルバミン酸アニオンや重炭酸イオンから二酸化炭素が遊離して放出される。
二酸化炭素分離時の酸性ガス吸収剤の温度は通常70℃以上で行われる。二酸化炭素分離時の酸性ガス吸収剤の温度は、好ましくは80℃以上、より好ましくは90〜120℃程度で行われる。温度が高いほど脱離量は増加するが、温度を上げると吸収液の加熱に要するエネルギーが増す。このため、二酸化炭素分離時の酸性ガス吸収剤温度はプロセス上のガス温度や熱回収目標等によって決定される。二酸化炭素脱離時の圧力は通常ほぼ大気圧で行われる。脱離性能を高めるためより低い圧力まで減圧することもできるが、減圧のために要するエネルギー消費を抑えるため大気圧下で行うのが好ましい。
上述した実施形態に係るジアミン化合物を15〜50質量%含む水溶液の二酸化炭素脱離時(70℃)における二酸化炭素脱離量は、吸収剤中に含まれるアミン1mol当り0.23〜0.70mol程度である。
二酸化炭素を分離した後の酸性ガス吸収剤は、再び二酸化炭素吸収工程に送られ循環使用(リサイクル)される。また、二酸化炭素吸収の際に生じた熱は、一般的には水溶液のリサイクル過程において再生塔に注入される水溶液の予熱のために熱交換器で熱交換されて冷却される。
このようにして回収された二酸化炭素の純度は、通常、95〜99体積%程度と極めて純度が高いものである。この純粋な二酸化炭素あるいは高濃度の二酸化炭素は、化学品、あるいは高分子物質の合成原料、食品冷凍用の冷剤等として用いられる。その他、回収した二酸化炭素を、現在技術開発されつつある地下等へ隔離貯蔵することも可能である。
上述した工程のうち、酸性ガス吸収剤から二酸化炭素を分離して酸性ガス吸収剤を再生する工程が、最も多量のエネルギーを消費する部分であり、この工程で、全体工程の約50〜80%程度のエネルギーが消費される。従って、酸性ガス吸収剤の再生工程における消費エネルギーを低減することにより、二酸化炭素の吸収分離工程のコストを低減できる。このため、排気ガスからの酸性ガス除去を、経済的に有利に行うことができる。
本実施形態によれば、上記の実施形態の酸性ガス吸収剤を用いることで、二酸化炭素脱離(再生工程)のために必要なエネルギーを低減することができる。このため、二酸化炭素の吸収分離工程を、経済的に有利な条件で行うことができる。
また、上述した実施形態に係るジアミン化合物は、従来より酸性ガス吸収剤として用いられてきた2−アミノエタノール等のアルカノールアミン類と比較して、炭素鋼などの金属材料に対し著しく高い耐腐食性を有している。したがって、このような酸性ガス吸収剤を用いた酸性ガス除去方法とすることで、例えばプラント建設において、高コストの高級耐食鋼を用いる必要がなくなり、コスト面で有利である。
本実施形態に係る酸性ガス除去装置は、酸性ガスを含有するガスから酸性ガスを除去する酸性ガス除去装置であって、上記の実施形態に係る酸性ガス吸収剤を収容し、酸性ガスを含有するガスと前記酸性ガス吸着剤とを接触させて前記ガスから酸性ガスを除去する吸収塔と、前記吸収塔で吸収された酸性ガスを有する酸性ガス吸収剤を収容し、前記酸性ガス吸着剤から酸性ガスを除去して、前記吸収塔で再利用する酸性ガス吸着剤を再生する再生塔と、を有する。
図1は、実施形態の酸性ガス除去装置の概略図である。この酸性ガス除去装置1は、酸性ガスを含むガス(以下、排気ガスと称する。)と酸性ガス吸着剤とを接触させ、この排気ガスから酸性ガスを吸収させて除去する吸収塔2と、酸性ガスを吸収した酸性ガス吸着剤から酸性ガスを分離し、酸性ガス吸着剤を再生する再生塔3と、を備えている。以下、酸性ガスが二酸化炭素である場合を例に説明する。
図1に示すように、火力発電所から排出される燃焼排ガス等の、二酸化炭素を含む排気ガスが、ガス供給口4を通って吸収塔2下部へ導かれる。この排気ガスは、吸収塔2に押し込められ、吸収塔2上部の酸性ガス吸収剤供給口5から供給されて吸収塔2内部に収容されている酸性ガス吸収剤と接触する。酸性ガス吸収剤としては、上述した実施形態に係る酸性ガス吸収剤を使用する。
酸性ガス吸収剤のpH値は、少なくとも9以上に調整すればよい。酸性ガス吸収剤のpH値は、排気ガス中に含まれる有害ガスの種類、濃度、流量等によって、適宜最適条件を選択することがよい。また、この酸性ガス吸収剤には、上記のアミン系化合物、及び水などの溶媒の他に、二酸化炭素の吸収性能を向上させる含窒素化合物、酸化防止剤、pH調整剤等、その他化合物を任意の割合で含有していてもよい。
このように、排気ガスが酸性ガス吸収剤と接触することで、この排気ガス中の二酸化炭素が酸性ガス吸収剤に吸収され除去される。二酸化炭素が除去された後の排気ガスは、ガス排出口6から吸収塔2外部に排出される。
二酸化炭素を吸収した酸性ガス吸収剤は、熱交換器7、加熱器8に送液され、加熱された後、再生塔3に送液される。再生塔3内部に送液された酸性ガス吸収剤は、再生塔3の上部から下部に移動し、この間に、酸性ガス吸収剤中の二酸化炭素が脱離し、酸性ガス吸収剤が再生する。
再生塔3で再生した酸性ガス吸収剤は、ポンプ9によって熱交換器7、吸収液冷却器10に送液され、酸性ガス吸収剤供給口5から吸収塔2に戻される。
一方、酸性ガス吸収剤から分離された二酸化炭素は、再生塔3上部において、還流ドラム11から供給された還流水と接触し、再生塔3外部に排出される。二酸化炭素が溶解した還流水は、還流冷却器12で冷却された後、還流ドラム11において、二酸化炭素を伴う水蒸気が凝縮した液体成分と分離され、この液体成分は、回収二酸化炭素ライン13により二酸化炭素回収工程に導かれる。一方、二酸化炭素が分離された還流水は、還流水ポンプ14で再生塔3に送液される。
本実施形態の酸性ガス除去装置1によれば、二酸化炭素の吸収特性及び脱離特性に優れた酸性ガス吸収剤を用いることで、効率の高い二酸化炭素の吸収除去を行うことが可能となる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明したが、上記の実施例は、本発明の一例として挙げたものであり、本発明を限定するものではない。
また、上記の各実施形態の説明では、酸性ガス吸収剤、酸性ガス除去装置及び酸性ガス除去方法において、本発明の説明に直接必要とされない部分等についての記載を省略したが、これらについて必要とされる各要素を適宜選択して用いることができる。
その他、本発明の要素を具備し、本発明の趣旨に反しない範囲で当業者が適宜設計変更しうる全ての酸性ガス吸収剤、酸性ガス除去装置及び酸性ガス除去方法は、本発明の範囲に包含される。本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物の範囲によって定義されるものである。
以下、本発明について実施例、比較例を参照してさらに詳細な説明を行うが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
1,2−ジアミノシクロブタン−N,N’−ジエタノールを45質量%、ピペラジンを5質量%となるように水に溶解させ、50mlの水溶液(以下、吸収液と示す。)とした。この吸収液を試験管に充填して40℃に加熱し、二酸化炭素(CO)10体積%、窒素(N)ガス90体積%含む混合ガスを流速500mL/minで通気して、試験管出口でのガス中の二酸化炭素(CO)濃度を赤外線式ガス濃度測定装置(株式会社島津製作所製、商品名「CGT−700」)を用いて測定し、吸収性能を評価した。試験管内のアミン水溶液へのガス導入口には、1/8インチのテフロン(登録商標)チューブ(内径:1.59mm、外径:3.17mm)を用いて行った。また、上記のように混合ガスを40℃で吸収させた後の水溶液を80℃に加熱し、100%窒素(N)ガスを流速500mL/minで通気し、吸収液中のCO濃度を赤外線式ガス濃度測定装置を用いて測定して放出性能を評価した。吸収液の二酸化炭素吸収速度は、二酸化炭素の吸収を開始してから2分後の時点で計測した速度とした。
40℃での吸収液の二酸化炭素吸収量は、吸収液中のアミン化合物1mol当り0.62molであった。80℃での吸収液の二酸化炭素(CO)吸収量は、アミン化合物1mol当り0.14molであった。40℃で二酸化炭素(CO)を吸収させ、80℃で二酸化炭素(CO)を脱離させる過程で、アミン化合物1mol当り0.48molのCOが回収された。CO吸収速度は0.036mol/L/minであった。
反応熱は以下のようにして測定した。恒温槽中に設置された同一形状のガラス製反応槽及びリファレンス槽からなる示差熱型反応熱量計「DRC」(製品名、SETARAM社製)を用いて吸収液による二酸化炭素吸収の反応熱を測定した。反応槽及びリファレンス槽にそれぞれ150mLの吸収液を充填し、槽のジャケット部分に40℃の恒温水を循環させる。この状態で反応槽の吸収液に100%濃度の二酸化炭素ガスを200ml/分で吹込み、液の温度上昇を二酸化炭素吸収が終了するまで温度記録計にて連続的に記録し、事前に測定された反応槽とジャケット水間の総括伝熱係数を用いて反応熱を算出した。二酸化炭素吸収の反応熱は65kJ/molであった。なお、実施例1〜4及び比較例1において、反応熱は、吸収液中に含まれる二酸化炭素1mol当たりの反応熱を示す。
(実施例2)
1,2−ジアミノシクロブタン−N,N’−ジエタノールに代えて、1,2−ジアミノシクロペンタン−N,N’−ジエタノールを用いたこと以外は、実施例1と同様にして吸収液(水溶液)を調製し、実施例1と同様の装置を用い、同条件下で二酸化炭素吸収量、二酸化炭素吸収速度及び反応熱を測定した。
吸収液中のアミン化合物1mol当り、40℃での二酸化炭素吸収量は0.63molであり、80℃での二酸化炭素吸収量は0.13molであり、吸収液中のアミン化合物1mol当り0.50molの二酸化炭素が回収された。CO吸収速度は0.040mol/L/minであった。二酸化炭素吸収の反応熱は64kJ/molであった。
(実施例3)
1,2−ジアミノシクロブタン−N,N’−ジエタノールに代えて、1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N’−ジエタノールを用いたこと以外は、実施例1と同様にして吸収液(水溶液)を調製し、実施例1と同様の装置を用い、同条件下で二酸化炭素吸収量、二酸化炭素吸収速度及び反応熱を測定した。
吸収液中のアミン化合物1mol当り、40℃での二酸化炭素吸収量は0.64molであり、80℃での二酸化炭素吸収量は0.12molであり、吸収液中のアミン化合物1mol当り0.52molの二酸化炭素が回収された。CO吸収速度は0.038mol/L/minであった。二酸化炭素吸収の反応熱は63kJ/molであった。
(実施例4)
1,2−ジアミノシクロブタン−N,N’−ジエタノールを40質量%、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを5重量%、ピペラジンを5質量%となるように水に溶解させて50mlの吸収液を調製し、実施例1と同様の装置を用い、実施例1と同条件下で二酸化炭素吸収量、二酸化炭素吸収速度及び反応熱を測定した。
吸収液中のアミン化合物1mol当り、40℃での二酸化炭素吸収量は0.65molであり、80℃での二酸化炭素吸収量は0.15molであり、吸収液中のアミン化合物1mol当り0.50molの二酸化炭素が回収された。CO吸収速度は0.039mol/L/minであった。二酸化炭素吸収の反応熱は66kJ/molであった。
(比較例1)
n−ブチルジエタノールアミンを50質量%、ピペラジンを5質量%となるように水に溶解させ、50mlの水溶液(以下、吸収液と示す。)とした。その後、実施例1と同様の装置を用い、実施例1と同条件下で二酸化炭素吸収量、二酸化炭素吸収速度及び反応熱を測定した。
吸収液中のアミン化合物1mol当り、40℃での二酸化炭素吸収量は0.20molであり、80℃での二酸化炭素吸収量は0.08molであり、吸収液中のアミン化合物1mol当り0.12molの二酸化炭素が回収された。CO吸収速度は0.023mol/L/minであった。二酸化炭素吸収の反応熱は64kJ/molであった。
表1に、実施例1〜4及び比較例1について、吸収液中のアミン化合物及び反応促進剤の含有量と共に、40℃での二酸化炭素吸収量、80℃での二酸化炭素吸収量、二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び反応熱の測定結果を示す。
なお、表1中、二酸化炭素吸収量及び二酸化炭素回収量は、吸収液に含まれるアミン化合物1mol当りの吸収量及び回収量をモル数で示したものである。
Figure 2015027647
表1から明らかなように、環状アルキル基を有するジアミン化合物を用いた実施例1〜4の吸収液では、二酸化炭素回収量、及び二酸化炭素吸収速度がともに高く、また二酸化炭素の吸収時の反応熱が低く、二酸化炭素の吸収性能に優れていた。
一方、アミン化合物として、鎖状アルキル基を有するブチルジエタノールアミン(BDEA)を用いた比較例1では、二酸化炭素回収量が0.12molと低く、また二酸化炭素吸収速度も小さかった。また、実施例1〜4の吸収液の、二酸化炭素1mol当たりの反応熱は、比較例1の吸収液と略同等であった。
以上述べた少なくともひとつの実施形態の酸性ガス吸収剤、酸性ガス除去方法及び酸性ガス除去装置によれば、二酸化炭素等の酸性ガスの吸収量や吸収速度を高くすることができ、また酸性ガス吸収時の反応熱を低くすることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…酸性ガス除去装置、2…吸収塔、3…再生塔、4…ガス供給口、5…酸性ガス吸収剤供給口、6…ガス排出口、7…熱交換器、8…加熱器、9…ポンプ、10…吸収液冷却器、11…還流ドラム、12…還流冷却器、13…回収二酸化炭素ライン、14…還流水ポンプ

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で表されるジアミン化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする酸性ガス吸収剤。
    Figure 2015027647
    ・・・(1)
    (上記式(1)中、R、Rは炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基を表し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。但し、R、Rは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数2〜4個のアルキル基の水素原子のうち、窒素原子に結合する炭素原子以外の炭素原子に結合する水素原子の少なくとも一つが、ヒドロキシル基で置換された基である。R、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。但し、R、Rのうちの少なくとも一つは水素原子を表す。x、yは、それぞれ独立に0〜6の整数を表し、1≦x+y≦6である。)
  2. 前記一般式(1)で示されるジアミン化合物において、R及びRが2−ヒドロキシエチル基である請求項1記載の酸性ガス吸収剤。
  3. 前記一般式(1)で示されるジアミン化合物の含有量が15〜50質量%である請求項1又は2記載の酸性ガス吸着剤。
  4. アルカノールアミン類及び/又は下記一般式(2)で表されるヘテロ環状アミン化合物からなる反応促進剤をさらに含有し、前記反応促進剤の含有量が1〜15質量%である請求項1乃至3のいずれか1項記載の酸性ガス吸収剤。
    Figure 2015027647
    ・・・(2)
    (上記式(2)中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは炭素原子に結合した炭素数1〜4のアルキル基を表す。rは1〜3の整数を表し、qは1〜4の整数を表し、pは0〜12の整数を表す。rが2〜3の場合には、窒素原子同士は直接結合していない。)
  5. 前記アルカノールアミン類が2−(イソプロピルアミノ)エタノール、2−(エチルアミノ)エタノール及び2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールからなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項4記載の酸性ガス吸収剤。
  6. 前記ヘテロ環状アミン化合物がピペラジン類からなる群より選ばれる少なくとも一種を包括する請求項4又は5記載の酸性ガス吸収剤。
  7. 前記ピペラジン類が、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン及び2,6−ジメチルピペラジンからなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項6記載の酸性ガス吸収剤。
  8. 酸性ガスを含有するガスと、請求項1乃至7のいずれか1項記載の酸性ガス吸着剤とを接触させて、前記酸性ガスを含むガスから酸性ガスを除去することを特徴とする酸性ガス除去方法。
  9. 酸性ガスを含有するガスから酸性ガスを除去する酸性ガス除去装置であって、
    請求項1乃至7のいずれか1項記載の酸性ガス吸収剤を収容し、酸性ガスを含有するガスと前記酸性ガス吸着剤とを接触させて前記ガスから酸性ガスを除去する吸収塔と、
    前記吸収塔で吸収された酸性ガスを有する酸性ガス吸収剤を収容し、前記酸性ガス吸着剤から酸性ガスを除去して、前記吸収塔で再利用する酸性ガス吸着剤を再生する再生塔と、を有する酸性ガス除去装置。
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