JP7048352B2 - 二酸化炭素吸収剤及び二酸化炭素分離回収装置 - Google Patents

二酸化炭素吸収剤及び二酸化炭素分離回収装置 Download PDF

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Description

実施形態は、二酸化炭素吸収剤及び二酸化炭素分離回収装置に関する。
昨今の地球温暖化問題への関心及び規制強化の背景を受けて、石炭火力発電所からの二酸化炭素排出量の削減は急務となっている。そこで、二酸化炭素排出量の削減方法として発電所の高効率化による排出量の低減と共に、化学吸収剤による二酸化炭素の回収が大きな注目を浴びている。具体的な吸収剤としては、アミンによる吸収が古くから研究されている。化学吸収剤による二酸化炭素吸放出工程において、化学吸収液の加熱により組成に含まれるアミンが放散することが知られている。大量のアミンが大気中に放散すると、プラント周辺環境への影響が懸念されるため、水や酸などによるアミントラップが設けられている。
特開2017-121610号公報
本発明が解決しようとする課題は、アミンの放散を抑制した二酸化炭素吸収剤及び二酸化炭素分離回収装置を提供する。
実施形態の二酸化炭素吸収剤は、鎖状アミン、環状アミン及び酸を含む。鎖状アミンは、式(1)で表される化合物である。式(1)中のRは、水素又は少なくとも1つの水基を有する炭素数1~7のアルキル鎖である。式(1)中のRは、少なくとも1つの水酸基を有する炭素数1~7のアルキル鎖である。式(1)中のRは、水素、炭素数1~7の直鎖アルキル鎖又は炭素数1~7の分岐状アルキル鎖と炭素数5~7の環状アルキル鎖である。環状アミンと酸とのモル比が1.0:0.1以上1.0:1.9以下である。酸のpKaが6.0以下である。酸が、塩酸、硫酸、硝酸、ヨウ化水素酸、酢酸、クエン酸、ギ酸、グルコン酸、乳酸、シュウ酸及び酒石酸からなる群より選ばれる少なくとも一種類である。
実施形態の二酸化炭素吸収剤に含まれる化学構造式。 実施形態の二酸化炭素分離回収装置の概略図。
実施形態における二酸化炭素吸収剤は、2種類のアミン及び酸を含む。実施形態の二酸化炭素吸収剤は、鎖状アミン、環状アミン及び酸を含む。実施形態における二酸化炭素吸収剤は液状である。液状とは、20℃、1気圧で液体の物である。
実施形態の鎖状アミンは、図1の式(1)で表される化合物である。鎖状アミンは、直鎖アミン又は分岐を有するアミンのどちらでもよい。鎖状アミンは、アミンを含む炭素骨格が環状構造を有していない。式中の直線及び曲線は、結合を表している。
式(1)中のRは、水素又は少なくとも1つの水酸基を有する炭素数1~7のアルキル鎖である。式(1)中のRは、少なくとも1つの水酸基を有する炭素数1~7のアルキル鎖である。式(1)中のRは、水素、炭素数1~7の直鎖アルキル鎖、炭素数1~7の分岐状アルキル鎖又は炭素数5~7の環状アルキル鎖である。
式(1)で表される具体的な鎖状アミンは、モノエタノールアミン、2-アミノ-1-プロパノール、3-アミノ-1-プロパノール、1-アミノ-2-プロパノール、2-アミノ-1-ブタノール、3-アミノ-1-ブタノール、4-アミノ-1-ブタノール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-アミノ-2-エチル-1-プロパノール、2-メチルアミノエタノール、2-エチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、ヒドロキシエチルヒドロキシプロピルアミン、ジプロパノールアミン、イソプロピルアミノエタノール、3-メチルアミン-1,2-プロパンジオール、シクロペンチルアミノエタノール、シクロヘキシルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、N-メチルジエタノールアミン、N-エチルジエタノールアミン、3-(ジメチルアミノ)-1,2-プロパンジオール及び2-{[2-(ジメチルアミノ)エチル]メチルアミノ}エタノールからなる群より選ばれる1種以上である。
二酸化炭素吸収剤の二酸化炭素吸収前のpHが9.5以上10.8以下であることが実用的である。実施形態の二酸化炭素吸収剤は、酸を含有することで、上記のpHの範囲内とすることができる。上記のpHの範囲内とすることで、二酸化炭素の分離回収プロセスにおいて、二酸化炭素吸収剤を加熱した際に、アミンの放散を抑制することができる。上記pHの範囲内にすることで、環状アミンの放散を抑制することができる。実施形態の二酸化炭素吸収剤ではpHを下げても、高い二酸化炭素吸収及び放出性能を有している。実施形態の酸を二酸化炭素吸収剤に添加していなければ、二酸化炭素吸収前の二酸化炭素吸収剤のpHは、11から13程度であり、上記pHの範囲にはならない。
二酸化炭素吸収剤の二酸化炭素吸収前pHは、ホリバ製pHメータ(LAQUAact pH/ORP Meter D-72)で測定される。
環状アミンと酸とのモル比(環状アミンのモル:酸のモル)は、1.0:0.1以上1.0:1.9以下であることが実用的である。二酸化炭素吸収剤の調整時にかかるモル比になるように調整される。環状アミンと電離した酸が溶液中で相互作用し、環状アミンの沸点を高めることで環状アミンの放散を防いでいると考えられる。反対に、環状アミンと酸とのモル比が、1.0:0.1未満であると、環状アミンと電離した酸との相互作用が弱くなる。また、アミンによる二酸化炭素吸収は、アミンと二酸化炭素との中和反応であるから、環状アミンと酸とのモル比が1.0:1.9より大きいと、pHが小さくなりすぎて、中和反応、つまり、二酸化炭素吸収が阻害される。
実施形態の二酸化炭素吸収剤には、2種類のアミンが含まれる。1種類のアミンでは、二酸化炭素の吸収と放出の効率性が低い。実施形態のアミンを組み合わせることで効率よく二酸化炭素の吸収と放出をすることができる。
実施形態の環状アミンは、環状アミンが図1の式(2)で表される化合物、図1の式(3)で表される化合物、並びに図1の式(2)及び(3)が炭素鎖を介して連なった化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である。
式(2)中のRは、炭素数1~3のアルキル鎖であり、任意に窒素を含む有機基を側鎖として有し、任意に水酸基を側鎖として有する。式(2)中のRは、炭素数2~3のアルキル鎖であり、任意に窒素を含む有機基を側鎖として有し、任意に水酸基を側鎖として有する。式(2)中のRは、水素又は炭素数1~4の直鎖若しくは分岐のアルキル鎖であり、任意に水酸基を有する。式(2)中のRは、水素又は炭素数1~4の直鎖若しくは分岐のアルキル鎖であり、任意に水酸基を有する。式(3)中のRは、炭素数4~7の直鎖アルキル鎖であり、任意に窒素を含む有機基を側鎖として有し、任意に水酸基を有する。式(3)中のRは、水素又は炭素数1~4の直鎖若しくは分岐のアルキル鎖であり、任意に水酸基を有する。
式(2)、(3)で表されるアミンの具体例としては、ピペリジン、ピペラジン、1-メチルピペリジン、1-メチルピペラジン、2-メチルピペラジン、4-ヒドロキシエチルピペラジン、1,4-ビス(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン、1,4-ジメチルピペラジン、4-ヒドロキシピペリジン、1,4-ジヒドロキシエチルピペラジン、2-ピペリジンエタノール、3-ピペリジノー1,2-プロパンジオール、2-ピペリジンメタノール、1-ピペリジンプロパノール、3-ピペリジンメタノール、ホモピペラジン、1-(2-アミノエチル)ピペラジン、1-(2-アミノエチル)ピペリジン、4-(2-アミノエチル)モルフォリン、N-(3-アミノプロピル)-2-ピペコリン及びN(3-アミノプロピル)モルフォリンからなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
二酸化炭素吸収剤には、アミン及び酸のほかに溶媒を含む。二酸化炭素吸収剤中の全アミン量が20質量%以上80質量%以下であることが実用的である。二酸化炭素吸収剤に含有される全アミン量が20質量%未満の場合には、十分な二酸化炭素吸収性能が得られない。また、二酸化炭素吸収剤に含有される全アミン量が80質量%より高い場合には粘度上昇による操作性の低下と、吸収性能の低下によって十分な効果が得られないためである。同観点により、二酸化炭素吸収剤に含有される全アミン量が30質量%以上70質量%以下であると、実用性が高い。二種以上のアミンと水との混合吸収剤を用いる場合には、アミンの混合は、上記のアミン濃度の範囲内で任意の比率で行うことが可能である。二酸化炭素吸収剤に含有される全アミンの定量、定性分析方法はアミンの定量、定性分析が可能であれば特に限定されないが、HPLC (High Performance Liquid Chromatography), LC/MS(Liquid Chromatography/ Mass Spectrometry), LC/MS/MS(Liquid Chromatography / Tandem Mass Spectrometry), LC/TOF-MS(Liquid Chromatography/ Time-of-flight mass spectrometry), GC/MS (Gas Chromatography /Mass Spectrometry )、GC/MS/MS(Gas Chromatography / Tandem Mass Spectrometry), GC/TOF-MS (Gas Chromatography/ Time-of-flight mass spectrometry),IC(Ion Chromatography), IC/MS (Ion Chromatography / Mass Chromatography ) 1H-NMR (1H Nuclear Magnetic Resonance), 13C-NMR (13C Magnetic Resonance)などを用いて全アミンの定量、定性分析を行うことが可能である。
酸としては、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸、ヨウ化水素酸、酢酸、クエン酸、ギ酸、プロパン酸、ブタン酸、メチルプロパン酸、ペンタン酸、2,2―ジメチルプロパン酸、安息香酸、フェニル酢酸、グルコン酸、乳酸、シュウ酸、酒石酸とスルホ基を有する有機酸からなる群から選ばれる少なくとも一種類などが挙げられる。なお、酸としてギ酸を用いると二酸化炭素吸収剤が劣化しやすい。そこで、二酸化炭素吸収剤の劣化を考慮すると、酸としては、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸、シュウ酸、ヨウ化水素酸、酢酸、クエン酸、プロパン酸、ブタン酸、メチルプロパン酸、ペンタン酸、2,2―ジメチルプロパン酸、安息香酸、フェニル酢酸、グルコン酸、乳酸、酒石酸とスルホ基を有する有機酸からなる群から選ばれる少なくとも一種類が実用的である。
酸の種類はイオンクロマトグラフィー又はHPLCにより特定される。
電離しにくい酸は、実施形態の二酸化炭素吸収剤において、アミンの拡散を防ぐ観点から少ないほうが良い。そこで、pKaが6.0以下である酸が二酸化炭素吸収剤に含まれることが実用的である。pKaが6.0以下である酸は、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸、ヨウ化水素酸、酢酸、クエン酸、ギ酸、プロパン酸、ブタン酸、メチルプロパン酸、ペンタン酸、2,2―ジメチルプロパン酸、安息香酸、フェニル酢酸、クロロエタン酸、ジクロロエタン酸、トリクロロエタン酸、フルオロエタン酸、ブロモエタン酸、ヨードエタン酸、グルコン酸、乳酸、シュウ酸、酒石酸及びスルホ基を有する有機酸からなる群より選ばれる少なくとも1種類である。さらに、二酸化炭素吸収剤の劣化を考慮すると、電離しにくい酸としては、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸、ヨウ化水素酸、酢酸、クエン酸、プロパン酸、ブタン酸、メチルプロパン酸、ペンタン酸、2,2―ジメチルプロパン酸、安息香酸、フェニル酢酸、クロロエタン酸、ジクロロエタン酸、トリクロロエタン酸、フルオロエタン酸、ブロモエタン酸、ヨードエタン酸、グルコン酸、乳酸、シュウ酸、酒石酸及びスルホ基を有する有機酸からなる群より選ばれる少なくとも1種類が実用的である。
酸は、図1に示す式(4)で表されるスルホ基を有する有機酸、式(5)で表されるスルホ基を有する有機酸、又は、式(4)で表されるスルホ基を有する有機酸及び式(5)で表されるスルホ基を有する有機酸を含むことがより実用的である。これらの酸は、蒸気圧が低く、分子量が大きく、pKaが小さいことからアミンの放散抑制に寄与する。CO吸収剤としてパーフルオロスルホン酸を用いる例があるが、アルキルスルホン酸構造の方が、腐食性が少ないので実用的である。
式(4)中のR10は、アルキル基、アリル基又はアルキル基及びアリル基を含み、アミノ基、水酸基又はアミノ基及び水酸基を任意に含み、直鎖炭素数1~5で直鎖状構造又は分岐状構造を有する有機基である。式(5)中のR11は、アルキル基又はアミノ基及びアルキル基を有する直鎖の炭素数2~5の有機基である。
式(4)と(5)のうちのいずれか一方又は両方のスルホ基を含む酸は具体的には、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、1,3-プロパンジスルホン酸、2-アミノエタンスルホン酸、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホン酸、2,2-イミノビス-エタンスルホン酸、2-ジメチルアミノエタンスルホン酸及び3-ジメチルアミノ-1-プロパンスルホン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種類である。
二酸化炭素吸収剤には上記以外の劣化抑制剤、消泡剤、粘度調整剤、酸化防止剤などの上記以外の成分を含有していても構わない。二酸化炭素吸収剤はスラリーではなく溶液である。溶液の二酸化炭素吸収剤は、固形分濃度が5質量%以下であり、粘度が3000mPa・s以下である。
二酸化炭素吸収剤にCaやMgなどのアルカリ土類金属が添加されたようなものは、これらのアルカリ土類金属が二酸化炭素と反応してCaCOなどの析出性化合物を生成してしまう。従って、二酸化炭素吸収剤には、水に含まれる不可避的な微量のイオンを除きCaやMgなどのアルカリ土類金属が含まれない。すなわち、排ガス由来、設備溶出分等を除き、二酸化炭素吸収前において不可避的に含まれるアルカリ土類金属(イオン)の濃度は、1wt%以下である。
<二酸化炭素分離回収方法>
本実施形態に係る二酸化炭素分離回収方法においては、二酸化炭素を含有するガスと、二酸化炭素を吸収させる前の上述の本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤とを接触させて、前記二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を分離回収する。
二酸化炭素の分離回収方法は、(イ)二酸化炭素を吸収させる前の二酸化炭素吸収剤に二酸化炭素を吸収させて、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤を得る工程と、(ロ)この二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤から二酸化炭素を分離させる工程とを含む。この二酸化炭素を吸収させる工程(イ)では、二酸化炭素を吸収させる前の二酸化炭素吸収剤に二酸化炭素を含有する排気ガスを接触させることによって、この二酸化炭素を吸収させる前の二酸化炭素吸収剤に二酸化炭素を吸収させる。また、二酸化炭素を分離させる工程(ロ)では、上記の二酸化炭素吸収工程(イ)で得られた二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤を加熱して、二酸化炭素を脱離させる。この脱離された二酸化炭素は、回収し、貯蔵又は分解等の処理に付すことができる。
二酸化炭素吸収工程(イ)では、二酸化炭素を含むガスを、上記の二酸化炭素吸収剤を含む水溶液に接触させる方法は特に限定されない。二酸化炭素吸収工程(イ)では、例えば、二酸化炭素吸収剤中に二酸化炭素を含むガスをバブリングさせて吸収する方法、二酸化炭素を含むガス気流中に二酸化炭素吸収剤を霧状に降らす方法(噴霧乃至スプレー方式)、あるいは磁製や金属網製の充填材の入った吸収塔内で二酸化炭素を含むガスと二酸化炭素吸収剤を向流接触させる方法などで行われる。
二酸化炭素吸収工程(イ)において、二酸化炭素を含むガスを水溶液に吸収させる時の二酸化炭素吸収剤の温度は、通常室温から60℃以下が実用的であり、例えば50℃以下、又は20~45℃程度で二酸化炭素吸収工程が行われる。二酸化炭素吸収工程を低い温度で行うほど、二酸化炭素の吸収量は増加するが、処理温度の下限値は、プロセス上のガス温度や熱回収目標等によって決定される。二酸化炭素吸収時の圧力は通常ほぼ大気圧で行われる。吸収性能を高めるためより高い圧力まで加圧することもできるが、圧縮のために要するエネルギー消費を抑えるため大気圧下で行うのが実用的である。
ここで、二酸化炭素飽和吸収量は、二酸化炭素吸収剤中の無機炭素量を赤外線式ガス濃度測定装置で測定した値である。また、二酸化炭素吸収速度は、二酸化炭素の吸収を開始した時点から2分経過した時点において赤外線式二酸化炭素計を用いて測定した値である。
二酸化炭素分離工程(ロ)において、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤から二酸化炭素を分離し、純粋なあるいは高濃度の二酸化炭素を回収する方法としては、蒸留と同様に二酸化炭素吸収剤を加熱して釜で泡立てて脱離する方法、棚段塔、スプレー塔、磁製の充填材や金属網製の充填材の入った再生塔内で液界面を広げて加熱する方法などが挙げられる。これにより、カルバミン酸アニオンや重炭酸イオンから二酸化炭素が遊離して放出される。
二酸化炭素分離工程(ロ)において、二酸化炭素を分離する時の二酸化炭素吸収剤の温度は、通常70℃以上であり、例えば80℃以上、又は90~120℃程度である。温度が高いほど吸収量は増加するが、温度を上げると吸収液の加熱に要するエネルギーが増す。そのため、二酸化炭素を分離する時の二酸化炭素吸収剤の温度は、プロセス上のガス温度や熱回収目標等によって決定される。二酸化炭素脱離時の圧力は通常0.1~0.5MPa、例えば0.1~0.2MPa(絶対圧)付近で行うことが実用的である。
二酸化炭素を分離した後の二酸化炭素吸収剤は、再び二酸化炭素吸収工程に送られ循環使用(リサイクル)される。この際、二酸化炭素放出の際に供給した熱は、一般的には二酸化炭素吸収剤のリサイクル過程において再生塔に注入される二酸化炭素吸収剤の予熱のために熱交換器で熱交換されて冷却される。
このようにして回収された二酸化炭素の純度は、通常、95~99体積%程度と極めて純度が高い。この純粋な二酸化炭素あるいは高濃度の二酸化炭素は、化学品、あるいは高分子物質の合成原料、食品冷凍用の冷剤等として用いられる。その他、回収した二酸化炭素を、現在技術開発されつつある方法により地下等へ隔離貯蔵することも可能である。
上述した工程のうち、二酸化炭素吸収剤から二酸化炭素を分離して二酸化炭素吸収剤を再生する工程(二酸化炭素分離工程)が、最も多量のエネルギーを消費する。この二酸化炭素分離工程で、全体工程の約50~80%程度のエネルギーが消費される。従って、二酸化炭素吸収剤を再生する二酸化炭素分離工程における消費エネルギーを低減することにより、二酸化炭素の吸収分離工程のコストを低減できる。これにより、排気ガスからの二酸化炭素分離回収を、経済的に有利に行うことができる。
本実施形態によれば、上記の実施形態の二酸化炭素吸収剤を用いることで、二酸化炭素分離工程(再生工程)のために必要なエネルギーを低減することができる。このため、二酸化炭素の吸収分離工程を、経済的に有利な条件で行うことができる。
また、上述した実施形態に係るアミン化合物(1)は、従来より二酸化炭素吸収剤として用いられてきたモノエタノールアミン等のアルカノールアミン類と比較して、炭素鋼などの金属材料に対し、腐食性が低い。したがって、本実施形態の二酸化炭素吸収剤を用いた二酸化炭素分離回収方法とすることで、例えばプラント建設において、高コストの高級耐食鋼を用いる必要性が低くなり、コスト面で有利である。
<二酸化炭素分離回収装置>
本実施形態に係る二酸化炭素分離回収装置は、二酸化炭素を含有するガスと、上記の実施形態に係る二酸化炭素吸収前の二酸化炭素吸収剤とを接触させ、この二酸化炭素吸収前の二酸化炭素吸収剤に二酸化炭素を吸収させることによりこの二酸化炭素を含有するガスから二酸化炭素を分離回収して二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤を得る吸収塔と、
この二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤から二酸化炭素を脱離させて、この二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤を再生する再生塔とを有する。
図2は、実施形態の二酸化炭素分離回収装置の概略図である。
この二酸化炭素分離回収装置1は、吸収塔2と再生塔3とを備えている。二酸化炭素分離回収装置1において、吸収塔2は、二酸化炭素を含むガス(以下、排気ガスと示す。)と二酸化炭素吸収剤とを接触させ、この排気ガスから二酸化炭素を吸収させて分離回収する。二酸化炭素分離回収装置1において、再生塔3は、吸収塔2で二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤から二酸化炭素を分離し、二酸化炭素吸収剤を再生する。
図2に示すように、火力発電所から排出される燃焼排ガス等の、二酸化炭素を含む排気ガスが、ガス供給口4を通って吸収塔2下部へ導かれる。吸収塔2には、二酸化炭素吸収剤が、吸収塔2上部の二酸化炭素吸収剤供給口5から供給されて内部に収容されている。吸収塔2へ導かれた排気ガスは、その吸収塔2に収容されている二酸化炭素吸収剤と接触する。二酸化炭素吸収剤としては、上述した実施形態に係る二酸化炭素吸収剤を使用する。
二酸化炭素吸収剤のpH値は、少なくとも9以上に調整されることが実用的である。二酸化炭素吸収剤のpH値は、排気ガス中に含まれる有害ガスの種類、濃度、流量等によって、適宜最適条件を選択されることが実用的である。また、この二酸化炭素吸収剤には、二酸化炭素の吸収性能を向上させる含窒素化合物、酸化防止剤、pH調整剤等、その他化合物を任意の割合で含有することができる。
このように、吸収塔2において排気ガスが二酸化炭素吸収剤と接触することで、この排気ガス中の二酸化炭素が二酸化炭素吸収剤に吸収されて排気ガスから分離回収される。二酸化炭素が分離回収された後の排気ガスは、ガス排出口6から吸収塔2外部に排出される。
二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤は、吸収塔2から熱交換器7と加熱器8とに順次送液されて加熱された後、再生塔3に送液される。再生塔3内部に送液された二酸化炭素吸収剤は、再生塔3の上部から下部に移動し、この移動の間に、二酸化炭素吸収剤中の二酸化炭素が放出され、二酸化炭素吸収剤が再生する。
再生塔3で再生した二酸化炭素吸収剤は、ポンプ9によって熱交換器7と吸収液冷却器10とに順次送液され、二酸化炭素吸収剤供給口5から吸収塔2に戻される。
一方、二酸化炭素吸収剤から分離された二酸化炭素は、再生塔3上部において、還流ドラム11から供給された還流水と接触し、再生塔3外部に排出される。二酸化炭素が溶解した還流水は、還流冷却器12で冷却された後、還流ドラム11において、二酸化炭素を伴う水蒸気が凝縮した液体成分と分離される。この液体成分は、回収二酸化炭素ライン13により二酸化炭素回収工程に導かれる。一方、二酸化炭素が分離された還流水は、還流水ポンプ14で再生塔3に送液される。
本実施形態の二酸化炭素分離回収装置1によれば、二酸化炭素の吸収特性及び脱離特性に優れた二酸化炭素吸収剤を用いることで、効率の高い二酸化炭素の吸収分離回収を行うことが可能となる。
以下、実施例により、実施形態の二酸化炭素吸収剤についてより詳細に説明する。
(比較例1)
鎖状アミンであるN-エチルジエタノールアミンと環状アミンであるピペラジンを含む二酸化炭素吸収剤を調整した。比較例1の二酸化炭素吸収剤には、酸を添加していない。N-エチルジエタノールアミン、ピペラジンの質量比は、5:1(N-エチルジエタノールアミン:ピペラジン)とした。作成した二酸化炭素吸収剤のpHは、12.3であった。そして、二酸化炭素と窒素ガスの混合ガスを二酸化炭素吸収剤にバブリングして、40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量を測定した。また、二酸化炭素平衡吸収量を測定した後に、二酸化炭素吸収剤中の環状アミンの量を測定した。
(実施例1)
鎖状アミンであるN-エチルジエタノールアミン、環状アミンであるピペラジンと硫酸を混合して二酸化炭素吸収剤を調整した。ピペラジンのモル数に対する硫酸のモル数の比率は、0.6(硫酸のモル数/ピペラジンのモル数)としたこと以外は、比較例1と同様である。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、10.5であった。そして、比較例1と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量を測定した。40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量の差を求め、酸を添加していない比較例1との二酸化炭素回収量の比を求めた。実施例1の二酸化炭素吸収量は、比較例1の二酸化炭素吸収量の84%であった。また、二酸化炭素平衡吸収量を測定した後の二酸化炭素吸収剤中の環状アミンであるピペラジンの残存量は、比較例1よりも多い。酸として硫酸を用いているため、二酸化炭素吸収剤の劣化防止の観点からも実施例1の結果は好適である。
(実施例2)
硫酸の比率を変えたこと以外は、実施例1と同様に二酸化炭素吸収剤を調整した。ピペラジンのモル数に対する硫酸のモル数の比率は、1.4(硫酸のモル数/ピペラジンのモル数)とした。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、10.3であった。そして、実施例1と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量の差を求め、酸を添加していない比較例1との二酸化炭素回収量の比を求めた。実施例2の二酸化炭素吸収量は、比較例1の二酸化炭素吸収量の86%であった。また、二酸化炭素回収量を測定した後の二酸化炭素吸収剤中の環状アミンであるピペラジンの残存量は、比較例1、実施例1よりも多い。酸として硫酸を用いているため、二酸化炭素吸収剤の劣化防止の観点からも実施例2の結果は好適である。
(比較例2)
硫酸の比率を変えたこと以外は、実施例1と同様に二酸化炭素吸収剤を調整した。ピペラジンのモル数に対する硫酸のモル数の比率は、2.0(硫酸のモル数/ピペラジンのモル数)とした。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、9.4であった。そして、実施例1と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量の差を求め、酸を添加していない比較例1との二酸化炭素回収量の比を求めた。比較例2の二酸化炭素吸収量は、比較例1の二酸化炭素吸収量の73%であった。また、二酸化炭素回収量を測定した後の二酸化炭素吸収剤中の環状アミンであるピペラジンの残存量は、比較例1、実施例1よりも多い。
(比較例3)
鎖状アミンであるジエタノールアミン、環状アミンである1-メチルピペラジンを混合して二酸化炭素吸収剤を調整した。比較例3の二酸化炭素吸収剤には、酸を添加していない。ジエタノールアミン、1-メチルピペラジンの質量比は、5:1(ジエタノールアミン:1-メチルピペラジン)とした。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、12.0であった。そして、比較例1と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量を測定した。また、二酸化炭素平衡吸収量を測定した後に、二酸化炭素吸収剤中の環状アミンの量を測定した。
(実施例3)
鎖状アミンであるジエタノールアミン、環状アミンである1-メチルピペラジンと塩酸を混合して二酸化炭素吸収剤を調整した。1-メチルピペラジンのモル数に対する塩酸のモル数の比率(塩酸のモル数/1-メチルピペラジンのモル数)を、0.3としたこと以外は、比較例3と同様である。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、10.7であった。そして、比較例1と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量を測定した。40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量の差を求め、酸を添加していない比較例2との二酸化炭素回収量の比を求めた。実施例3の二酸化炭素吸収量は、比較例3の二酸化炭素吸収量の95%であった。また、二酸化炭素平衡吸収量を測定した後の二酸化炭素吸収剤中の環状アミンである1-メチルピペラジンの残存量は、比較例2よりも多い。酸として塩酸を用いているため、二酸化炭素吸収剤の劣化防止の観点からも実施例3の結果は好適である。
(実施例4)
塩酸の比率を変えたこと以外は、実施例3と同様に二酸化炭素吸収剤を調整した。1-メチルピペラジンのモル数に対する塩酸のモル数の比率は、1.4(塩酸のモル数/1-メチルピペラジンのモル数)とした。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、10.1であった。そして、実施例1と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量の差を求め、酸を添加していない比較例1との二酸化炭素回収量の比を求めた。実施例4の二酸化炭素吸収量は、比較例3の二酸化炭素吸収量の82%であった。また、二酸化炭素回収量を測定した後の二酸化炭素吸収剤中の環状アミンである1-メチルピペラジンの残存量は、比較例3、実施例3よりも多い。酸として塩酸を用いているため、二酸化炭素吸収剤の劣化防止の観点からも実施例4の結果は好適である。
(実施例5)
塩酸の比率を変えたこと以外は、実施例3と同様に二酸化炭素吸収剤を調整した。1-メチルピペラジンのモル数に対する塩酸のモル数の比率は、1.0(塩酸のモル数/1-メチルピペラジンのモル数)とした。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、9.9であった。そして、実施例1と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量の差を求め、酸を添加していない比較例1との二酸化炭素回収量の比を求めた。実施例5の二酸化炭素吸収量は、比較例3の二酸化炭素吸収量の83%であった。また、二酸化炭素回収量を測定した後の二酸化炭素吸収剤中の環状アミンである1-メチルピペラジンの残存量は、比較例3、実施例3、実施例4よりも多い。酸として塩酸を用いているため、二酸化炭素吸収剤の劣化防止の観点からも実施例5の結果は好適である。
(実施例6)
塩酸の比率を変えたこと以外は、実施例3と同様に二酸化炭素吸収剤を調整した。1-メチルピペラジンのモル数に対する塩酸のモル数の比率は、1.4(塩酸のモル数/1-メチルピペラジンのモル数)とした。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、9.6であった。そして、実施例1と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量の差を求め、酸を添加していない比較例1との二酸化炭素回収量の比を求めた。実施例6の二酸化炭素吸収量は、比較例3の二酸化炭素吸収量の86%であった。また、二酸化炭素回収量を測定した後の二酸化炭素吸収剤中の環状アミンである1-メチルピペラジンの残存量は、比較例3、実施例3、実施例4、実施例5よりも多い。酸として塩酸を用いているため、二酸化炭素吸収剤の劣化防止の観点からも実施例6の結果は好適である。
(比較例4)
環状アミンに1-メチルピペラジンを用い、塩酸の比率を変えたこと以外は、実施例3と同様に二酸化炭素吸収剤を調整した。1-メチルピペラジンのモル数に対する塩酸のモル数の比率は、2.0(塩酸のモル数/1-メチルピペラジンのモル数)とした。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、9.0であった。そして、実施例1と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量の差を求め、酸を添加していない比較例3との二酸化炭素回収量の比を求めた。比較例4の二酸化炭素吸収量は、比較例2の二酸化炭素吸収量の70%であった。また、二酸化炭素回収量を測定した後の二酸化炭素吸収剤中の環状アミンの残存量は、比較例3、実施例3、実施例4、実施例5よりも多い。
(比較例5)
鎖状アミンであるジメチルエタノールアミン、環状アミンである2-メチルピペラジンを混合して二酸化炭素吸収剤を調整した。比較例5の二酸化炭素吸収剤には、酸を添加していない。ジメチルエタノールアミン、2-メチルピペラジンの質量比は、5:1(ジメチルエタノールアミン:2-メチルピペラジン)とした。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、12.4であった。そして、比較例1と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量を測定した。また、二酸化炭素平衡吸収量を測定した後に、二酸化炭素吸収剤中の環状アミンの量を測定した。
(実施例7)
鎖状アミンであるジメチルエタノールアミン、環状アミンである2-メチルピペラジンとギ酸を混合して二酸化炭素吸収剤を調整した。2-メチルピペラジンのモル数に対するギ酸のモル数の比率(ギ酸のモル数/2-メチルピペラジンのモル数)を、0.3としたこと以外は、比較例3と同様である。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、10.2であった。そして、比較例3と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量を測定した。40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量の差を求め、酸を添加していない比較例5との二酸化炭素回収量の比を求めた。実施例7の二酸化炭素吸収量は、比較例3の二酸化炭素吸収量の97%であった。また、二酸化炭素平衡吸収量を測定した後の二酸化炭素吸収剤中の環状アミンである2-メチルピペラジンの残存量は、比較例5よりも多い。
(実施例8)
ギ酸の比率を変えたこと以外は、実施例7と同様に二酸化炭素吸収剤を調整した。2-メチルピペラジンのモル数に対するギ酸のモル数の比率は、1.0(ギ酸のモル数/2-メチルピペラジンのモル数)とした。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、9.5であった。そして、実施例1と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量の差を求め、酸を添加していない比較例5との二酸化炭素回収量の比を求めた。実施例8の二酸化炭素吸収量は、比較例2の二酸化炭素吸収量の82%であった。また、二酸化炭素回収量を測定した後の二酸化炭素吸収剤中の環状アミンである2-メチルピペラジンの残存量は、比較例5、実施例7よりも多い。
(比較例6)
鎖状アミンであるジメチルエタノールアミン、環状アミンである2-メチルピペラジンとギ酸を混合してギ酸の比率を変えたこと以外は、実施例7と同様に二酸化炭素吸収剤を調整した。ヒドロキシルピペラジンのモル数に対するギ酸のモル数の比率は、2.0(ギ酸のモル数/ヒドロキシルピペラジンのモル数)とした。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、8.8であった。そして、実施例1と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量の差を求め、酸を添加していない比較例1との二酸化炭素回収量の比を求めた。実施例2の二酸化炭素吸収量は、比較例2の二酸化炭素吸収量の67%であった。また、二酸化炭素回収量を測定した後の二酸化炭素吸収剤中の環状アミンの残存量は、比較例5、実施例7、実施例8よりも多い。
(比較例7)
鎖状アミンであるトリエタノールアミン、環状アミンであるヒドロキシエチルピペラジンを混合して二酸化炭素吸収剤を調整した。比較例7の二酸化炭素吸収剤には、酸を添加していない。トリエタノールアミン、ヒドロキシエチルピペラジンの質量比は、5:1(トリエタノールアミン:ヒドロキシエチルピペラジン)とした。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、12.5であった。そして、比較例1と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量を測定した。また、二酸化炭素平衡吸収量を測定した後に、二酸化炭素吸収剤中の環状アミンの量を測定した。
(実施例9)
鎖状アミンであるトリエタノールアミン、環状アミンであるヒドロキシエチルピペラジンとエタンジスルホン酸二水和物を混合して二酸化炭素吸収剤を調整した。2-メチルピペラジンのモル数に対するエタンジスルホン酸二水和物のモル数の比率(エタンジスルホン酸二水和物のモル数/2-メチルピペラジンのモル数)を、0.6としたこと以外は、比較例3と同様である。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、10.3であった。そして、比較例3と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量を測定した。40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量の差を求め、酸を添加していない比較例5との二酸化炭素回収量の比を求めた。実施例9の二酸化炭素吸収量は、比較例7の二酸化炭素吸収量の85%であった。また、二酸化炭素平衡吸収量を測定した後の二酸化炭素吸収剤中の環状アミンであるヒドロキシエチルピペラジンの残存量は、比較例7よりも多い。酸としてエタンジスルホン酸二水和物を用いているため、二酸化炭素吸収剤の劣化防止の観点からも実施例9の結果は好適である。
(比較例8)
エタンジスルホン酸の比率を変えたこと以外は、実施例9と同様に二酸化炭素吸収剤を調整した。ヒドロキシエチルピペラジンのモル数に対するエタンジスルホン酸のモル数の比率は、2.0(エタンジスルホン酸のモル数/ヒドロキシエチルピペラジンのモル数)とした。得られた二酸化炭素吸収剤のpHは、9.2であった。そして、実施例1と同様に40℃と70℃の二酸化炭素平衡吸収量の差を求め、酸を添加していない比較例1との二酸化炭素回収量の比を求めた。比較例8の二酸化炭素吸収量は、比較例7の二酸化炭素吸収量の71%であった。また、二酸化炭素回収量を測定した後の二酸化炭素吸収剤中の環状アミンであるヒドロキシエチルピペラジンの残存量は、比較例1、実施例1よりも多い。
実施例1から9の結果から、酸添加量を環状アミンの0.1-1.9以下(モル比)にすることで、CO2回収量が維持したまま、環状アミンの揮発が抑制された。上記の範囲内で環状アミンに対する酸添加量が多いほど環状アミンの揮発が抑制された。比較例1と実施例1を比較すると、1サイクルの二酸化炭素回収サイクルでは、比較例1の方が二酸化炭素の回収量が多いが、比較例1では、二酸化炭素吸収剤中の環状アミンの多くが失われているため、続けて複数回の二酸化炭素炭素吸収ー放出プロセスを行うと、実施例1の二酸化炭素回収量の方が多くなる。比較例1では、複数回の二酸化炭素吸収ー放出プロセスを行うには、多くの環状アミンの追加が必要であるが、実施例1では、比較例1よりも多くの環状アミンが残存しているため、環状アミンの追加量が少ない。安価な酸の添加によって低コストでの運転が可能となる。他のアミンや酸の組み合わせにおいても同様の傾向が確認された。また、酸の添加比率を増やし、環状アミンに対する酸のモル比を2.5とした際に、環状アミンの残存量が減少することも確認した。
なお、発明において、不可避的な不純物等の混入は認められる。
明細書中、いくつかの元素は元素記号のみで表している。
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

Claims (8)

  1. 鎖状アミン、環状アミン及び酸を含む二酸化炭素吸収剤であって、
    前記鎖状アミンは、式(1)で表される化合物であり、
    前記式(1)中のRは、水素又は少なくとも1つの水酸基を有する炭素数1~7のアルキル鎖であり、
    前記式(1)中のRは、少なくとも1つの水酸基を有する炭素数1~7のアルキル鎖であり、
    前記式(1)中のRは、水素、炭素数1~7の直鎖アルキル鎖、炭素数1~7の分岐状アルキル鎖又は炭素数5~7の環状アルキル鎖であり、
    前記環状アミンと前記酸とのモル比が1.0:0.1以上1.0:1.9以下であり、
    前記酸のpKaが6.0以下であり、
    前記酸が、塩酸、硫酸、硝酸、ヨウ化水素酸、酢酸、クエン酸、ギ酸、グルコン酸、乳酸、シュウ酸及び酒石酸からなる群より選ばれる少なくとも一種類である二酸化炭素吸収剤。
    Figure 0007048352000001
  2. 前記二酸化炭素吸収剤の二酸化炭素吸収前のpHが9.5以上10.8以下である請求項1に記載の二酸化炭素吸収剤。
  3. 前記環状アミンが式(2)で表される化合物、式(3)で表される化合物、並びに式(2)及び(3)が炭素鎖を介して連なった化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であり、
    前記式(2)中のRは、炭素数1~3のアルキル鎖であり、任意に窒素を含む有機基を側鎖として有し、任意に水酸基を側鎖として有し、
    前記式(2)中のRは、炭素数2~3のアルキル鎖であり、任意に窒素を含む有機基を側鎖として有し、任意に水酸基を側鎖として有し、
    前記式(2)中のRは、水素又は炭素数1から4の直鎖若しくは分岐のアルキル鎖であり、任意に水酸基を有し、
    前記式(2)中のRは、水素又は炭素数1から4の直鎖若しくは分岐のアルキル鎖であり、任意に水酸基を有し、
    前記式(3)中のRは、炭素数4~7の直鎖アルキル鎖であり、任意に窒素を含む有機基を側鎖として有し、任意に水酸基を有し、
    前記式(3)中のRは、水素又は炭素数1~4の直鎖若しくは分岐のアルキル鎖であり、任意に水酸基を有する請求項1又は2に記載の二酸化炭素吸収剤。
    Figure 0007048352000002
  4. (4)で表されるスルホ基を有する有機酸、式(5)で表されるスルホ基を有する有機酸、又は、式(4)で表されるスルホ基を有する有機酸及び式(5)で表されるスルホ基を有する有機酸をさらに含み、
    前記環状アミンと前記酸との前記モル比における前記酸のモル数は、前記式(4)で表されるスルホ基を有する有機酸、前記式(5)で表されるスルホ基を有する有機酸、又は、前記式(4)で表されるスルホ基を有する有機酸及び前記式(5)で表されるスルホ基を有する有機酸を含むモル数であり、
    前記式(4)中のR10は、アルキル基、アリル基又はアルキル基及びアリル基を含み、アミノ基、水酸基又はアミノ基及び水酸基を任意に含み、直鎖炭素数1~5で直鎖状構造又は分岐状構造を有する有機基であり、
    前記式(5)中のR11は、アルキル基又はアミノ基及びアルキル基を有する直鎖の炭素数2~5の有機基である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の二酸化炭素吸収剤。
    Figure 0007048352000003
  5. 1,2-エタンジスルホン酸、1,3-プロパンジスルホン酸、2-アミノエタンスルホン酸、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホン酸、2,2-イミノビス-エタンスルホン酸、2-ジメチルアミノエタンスルホン酸、及び3-ジメチルアミノ-1-プロパンスルホン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種類のスルホ基を有する有機酸をさらに含み、
    前記環状アミンと前記酸との前記モル比における前記酸のモル数は、前記スルホ基を有する有機酸を含むモル数である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の二酸化炭素吸収剤。
  6. 前記酸が、塩酸、硫酸、硝酸、ヨウ化水素酸、酢酸、クエン酸、グルコン酸、乳酸、シュウ酸及び酒石酸からなる群より選ばれる少なくとも一種類である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の二酸化炭素吸収剤。
  7. リン酸をさらに含み、
    前記環状アミンと前記酸との前記モル比における前記酸のモル数は、前記リン酸を含むモル数である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の二酸化炭素吸収剤。
  8. 二酸化炭素を含有するガスと二酸化炭素を吸収する前の請求項1ないし7のいずれか1項に記載の二酸化炭素吸収剤を接触させ、前記二酸化炭素を吸収する前の二酸化炭素吸収剤に二酸化炭素を吸収させることにより前記二酸化炭素を含有するガスから二酸化炭素を分離回収して、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤を得る吸収塔と、
    前記二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤から二酸化炭素を脱離させて、前記二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤を再生する再生塔とを有する二酸化炭素分離回収装置。
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