JP2021011414A - 二酸化炭素安定同位体の製造装置、一酸化炭素安定同位体の製造装置 - Google Patents
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Abstract
Description
12C18O+13C16O→13C18O+12C16O ・・・式(1)
非特許文献1に記載の方法によれば、13COを98〜99原子%にまで濃縮し、13Cの存在比率をさらに高くすることも可能である。
表1は深冷分離法によって濃縮される一酸化炭素の各安定同位体の存在比の一例を示す。表1に示すように深冷分離法によれば、天然存在比が1.1原子%である13C16Oを92.4原子%程度にも濃縮できる。
このように従来技術においては、13Cの存在比率を任意の値に自在に制御しながら特定の種類の一酸化炭素の安定同位体を濃縮することが可能である。
例えば、約15原子%の13C18Oと約85原子%の13C16Oとを主に含む13COは、さらに高濃度の13C16Oを必要とする産業上又は医療上の用途には適用しにくい場合がある。この場合、13C18Oの存在比率を1原子%未満に減少させるプロセスがさらに必要となる。
一方で従来の方法で濃縮した13COにおける18Oの存在比率は8〜17原子%程度である。そのため、高濃度の13C18Oを必要とする用途に適用するには、13C18Oの存在比率を98原子%以上に増大させるプロセスがさらに必要となる。
加えて、一酸化炭素の安定同位体の製造には、収率のさらなる向上が求められる。
[1] 12C16O、12C17O、12C18O、13C16O、13C17O及び13C18Oからなる群より選ばれる少なくとも一種類の安定同位体を選択的に含む一酸化炭素の供給部と、H2 16O、H2 17O及びH2 18Oからなる群より選ばれる少なくとも一種類の安定同位体を選択的に含む水の供給部と、前記一酸化炭素と前記水とを第1の触媒の存在下で反応させ、二酸化炭素安定同位体を含む第1の混合物を得る第1の反応部と、酸解離定数が炭酸より低い値である酸性化合物を含む酸性液体と前記二酸化炭素安定同位体とを接触させることで、前記第1の混合物中の水分と前記二酸化炭素安定同位体とを分離する分離部と、を備える、二酸化炭素安定同位体の製造装置。
[2] 前記分離部が、前記第1の混合物を冷却する第1の冷却器を有する、[1]の二酸化炭素安定同位体の製造装置。
[3] 前記分離部が、前記水分と分離された前記二酸化炭素安定同位体を含む第2の混合物を冷却する第2の冷却器をさらに有する、[2]の二酸化炭素安定同位体の製造装置。
[4] 前記酸性化合物が、16O、17O及び18Oからなる群より選ばれる少なくとも一種類の安定同位体を選択的に有する、[1]〜[3]のいずれかの二酸化炭素安定同位体の製造装置。
[5] [1]〜[4]のいずれかの二酸化炭素安定同位体の製造装置と、水素の供給部と、前記水素と前記二酸化炭素安定同位体とを第2の触媒の存在下で反応させ、一酸化炭素安定同位体を得る第2の反応部と、を備える、一酸化炭素安定同位体の製造装置。
本明細書において「安定同位体を選択的に有する」とは、特定の種類の原子の安定同位体を天然存在比率より多く有することを意味する。
本明細書において、特定の炭素の安定同位体とは、12C及び13Cのいずれか一方又は両方であり、特定の酸素の安定同位体とは、16O、17O及び18Oからなる群より選ばれる少なくとも一種類である。
本明細書で数値範囲を示す際に「〜」を用いた場合、「〜」の前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む。
以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
図1は、第1の実施形態に係る二酸化炭素安定同位体の製造装置1及び一酸化炭素安定同位体の製造装置81の構成の一例を示す模式図である。以下、二酸化炭素安定同位体の製造装置1、一酸化炭素安定同位体の製造装置81について順に説明する。
図1に示すように、二酸化炭素安定同位体の製造装置1は、一酸化炭素の供給部10と水の供給部20と第1の反応部30と分離部40とを備える。
二酸化炭素安定同位体の製造装置1は、特定の種類の二酸化炭素の安定同位体を選択的に含む二酸化炭素安定同位体を得るための装置である。
一酸化炭素は12C16O、12C17O、12C18O、13C16O、13C17O及び13C18Oからなる群より選ばれる少なくとも一種類の安定同位体を選択的に含む。一酸化炭素は複数種類の安定同位体を含んでもよい。ここで複数種類の安定同位体とは、12C16O、12C17O、12C18O、13C16O、13C17O及び13C18Oからなる群より選ばれる少なくとも二種類以上を意味する。
さらに、一酸化炭素が選択的に含む特定の安定同位体は、12C又は13Cのいずれか一方を有することが好ましい。一酸化炭素が選択的に含む特定の安定同位体が12C又は13Cのいずれか一方を有すると、本実施形態で得られる二酸化炭素安定同位体及び一酸化炭素安定同位体における特定の酸素の安定同位体の存在比率を任意の値に制御でき、特定の炭素の安定同位体の存在比率を任意の値に制御しやすくなる。
第1の供給ラインL1には一次側(上流側)から第1の流量調整器M1と第1の温度調節器H1とがこの順に設けられている。第1の流量調整器M1は、第1の供給ラインL1内を流れる一酸化炭素の流量を調節できる形態であれば、特に限定されない。第1の温度調節器H1は、第1の供給ラインL1内を流れる一酸化炭素の温度を調節できる形態であれば、特に限定されない。
水の供給源3の水が選択的に含む特定の種類の安定同位体の含有量は、水に含まれる全種類の安定同位体の合計100原子%に対し、30原子%以上が好ましく、50原子%以上がより好ましく、90原子%以上がさらに好ましく、95原子%以上が特に好ましい。水の供給源3の水が選択的に含む特定の種類の安定同位体の含有量が前記数値の範囲内であると、本実施形態で得られる二酸化炭素安定同位体及び一酸化炭素安定同位体における特定の酸素の安定同位体の存在比率を任意の値に制御しやすくなる。
例えば、水が特定の安定同位体としてH2 18Oの一種類を選択的に含む場合、得られる一酸化炭素安定同位体における18Oの存在比率を任意の値に濃縮できる。
第2の供給ラインL2には一次側からポンプPと第2の温度調節器H2とがこの順に設けられている。ポンプPは、第2の供給ラインL2内を流れる水の流量を調節できる形態であれば、特に限定されない。第2の温度調節器H2は、第2の供給ラインL2内を流れる水の温度を調節できる形態であれば、特に限定されない。
第2の供給ラインL2には第2の温度調節器H2が設けられているため、第2の供給ラインL2は、水の供給源3の水を加熱して、水蒸気として第1の反応部30に供給できる。このように水の供給源3の水を気体状態の水蒸気として第1の反応部30に供給することで、第1の反応部30における一酸化炭素と水との反応が進みやすくなる。
第1の混合ラインL3は、一酸化炭素の供給源2から供給される一酸化炭素と、水の供給源3から供給される水とを混合して第1の触媒管C1に供給するためのラインである。第1の触媒管C1は第1の混合ラインL3に設けられている。
第1の混合ラインL3の第2の端部は、第1の触媒管C1の一次側(上流側)と接続されている。そのため、第1の混合ラインL3は、第1の混合ラインL3内で混合された一酸化炭素と水を第1の触媒管C1に供給できる。
第1の触媒管C1は、第1の触媒を有する。第1の触媒は、一酸化炭素と水とが反応して二酸化炭素が生成する化学反応を促進する化合物である。
第1の触媒としては、例えば、Cu/Zn/Al2O3系の触媒、Cu/Cr/Fe系の触媒、Cu/Zn/Al/Mg系の触媒、Fe/Cr/Cu/C系の触媒、Ni/Al系の触媒等が例示される。ただし、第1の触媒はこれらの例示に限定されない。
ここで、第1の触媒管C1では、CO+H2O⇔CO2+H2…(式A)で示す反応が右向きに進行している。そのため、水の供給源3から過剰の水を供給した場合、未反応の水が第1の混合物に多量に含まれることになる。なお、第1の混合物には、二酸化炭素及び水素に加えて、原料の一酸化炭素及び水も含まれ得る。
接続ラインL4は、第1の除湿器F1の一次側の部分の接続ラインL4Aと第1の除湿器F1の二次側の部分の接続ラインL4Bとを有する。第3の温度調節器H3は、第1の除湿器F1の二次側の部分の接続ラインL4Bに設けられている。
接続ラインL4の第1の端部は、第1の触媒管C1の二次側(下流側)と接続されている。そのため、接続ラインL4は、第1の触媒管C1内で得られた第1の混合物を第1の除湿器F1に供給できる。
接続ラインL4の第2の端部は、後述の第2の混合ラインL5の第1の端部と接続されている。そのため、接続ラインL4は、第1の除湿器F1を通過した二酸化炭素安定同位体を第2の混合ラインL5に供給できる。
図2に示すように、第1の除湿器F1は、酸性液体Eが貯留された容器31と酸性液体Eの供給配管32と第1の冷却器33と攪拌子34とヒーター35とフロートセンサ36とpHセンサ37と排出配管38と第2の冷却器39とを有する。
容器31の上面には、第1の除湿器F1の一次側の部分の接続ラインL4A、第1の除湿器F1の二次側の部分の接続ラインL4Bがそれぞれ接続されている。
一方、第1の混合物中の二酸化炭素安定同位体、すなわち第1の混合物から凝縮した水分を除いた気体状混合物は、第1の除湿器F1の一次側の部分の接続ラインL4Aから容器31内の気相に供給される。その後、二酸化炭素安定同位体は、容器31内から第1の除湿器F1の二次側の部分の接続ラインL4Bから導出される。
このように分離部40は、第1の冷却器33を使用することで、気液分離によって第1の混合物中の水分と二酸化炭素安定同位体とを分離できる。第1の混合物から水分を除去することで、後述の一酸化炭素安定同位体の製造装置81において、第2の触媒管C2における式Aの反応の平衡を左に傾け、一酸化炭素安定同位体の収率を上げることができる。
本発明の発明者が具体的に検討したところ、1当量の一酸化炭素に対し、10当量の水を大気圧条件で加え反応させ、0〜5℃付近に冷却する冷却器を用いて気液分離を行うと、最大で20%程度の二酸化炭素が水に溶解してしまうと推算された。
一方で、溶解した二酸化炭素を抜き出すために気液分離に使用する除湿器内を真空ポンプ等で負圧にすると、水蒸気としてガス中に混入する水の量が増え、式Aに示す一酸化炭素の生成反応の平衡が左方向へ偏り、一酸化炭素の収率が下がってしまう。また、除湿器の温度を上げても、ガス中に混入する水の量が増大し、一酸化炭素の収率の低下を招くおそれがある。加えて、加熱、真空引きすると、装置全体が大型化してしまう点も、さらに懸念される。
除湿に際して、モレキュラーシーブ3A(MS3A)等の乾燥剤の使用も想定される。しかし、本実施形態に適用する場合には、飽和蒸気圧程度の水の吸着が続くため、乾燥剤の劣化が早く、コスト面で不利である。加えて、加熱、真空引きの場合と同様に、装置の大型化が懸念される。
このように、本実施形態においては、第1の冷却器33で凝集した液体の水に溶解した二酸化炭素安定同位体と、酸性液体Eとの接触により、二酸化炭素安定同位体が気体として遊離する。その結果、容器31内の気相側に存在する二酸化炭素安定同位体の割合が増加し、二酸化炭素安定同位体の収率が向上する。
酸性化合物は、炭酸より酸解離定数(pKa)が低い値であれば、特に限定されない。酸性化合物は、有機化合物(有機酸)でも、無機化合物(無機酸)でもよい。酸性化合物の好適な具体例としては、例えばクエン酸、リン酸等の弱酸が好ましい。酸性化合物が弱酸性であると、酸性液体Eと接触する部品、機器に化学的耐性(強酸に対する耐腐食性等)を付与する必要性を低減でき、装置の製造コストを低くすることができる。
ただし、16O、17O及び18Oからなる群より選ばれる少なくとも一種類の安定同位体を選択的に有する酸性化合物は、高価な分子である場合が多い。そのため、コスト面を考慮して適宜選択することが好ましい。
酸性液体EのpHが前記上限値以下であると、二酸化炭素安定同位体が酸性液体Eとの接触によって遊離しやすく、本発明の効果を充分に得られる傾向がある。
酸性液体EのpHは、pHセンサ37で測定できる。pHセンサ37は、容器31内に貯留された酸性液体EのpHを測定できる形態であれば特に限定されない。
酸性液体E中の酸性化合物の濃度が液状媒体に対する酸性化合物の溶解度の50%以上であると、二酸化炭素安定同位体の製造に際して、酸性液体Eを供給する頻度が少なくても、充分に二酸化炭素安定同位体を酸性液体Eとの接触によって遊離させることができる。そのため、容器31内の酸性液体Eの液量が容器31の内容積を超えにくくなる。加えて、二酸化炭素安定同位体が酸性液体Eとともに排出配管38から排出されることを防止しやすくなる。
酸性液体E中の酸性化合物の濃度が液状媒体に対する酸性化合物の溶解度の90%以下であると、二酸化炭素安定同位体又は一酸化炭素安定同位体の製造を停止した際に、酸性化合物が供給配管32の供給口で乾燥固化して結晶化しにくくなる。その結果、供給配管32の供給口の閉塞を防止しやすくなり、装置の洗浄の頻度を少なくすることができる。
液状媒体の具体例としては、水が好ましく、H2 16O、H2 17O及びH2 18Oからなる群より選ばれる少なくとも一種類の安定同位体を選択的に含む水がより好ましく、水の供給源3の水が選択的に含む水の安定同位体と同一の化学種である水の安定同位体を選択的に含む水が好ましい。
酸性液体Eの液状媒体が、特定の種類の水の安定同位体を選択的に含む場合、水が選択的に含む特定の種類の安定同位体の含有量は、水に含まれる全種類の安定同位体の合計100原子%に対し、50原子%以上が好ましく、90原子%以上がより好ましい。水が選択的に含む特定の種類の安定同位体の含有量が前記下限値以上であると、本実施形態で得られる二酸化炭素安定同位体及び一酸化炭素安定同位体における特定の酸素の安定同位体の存在比率を任意の値に制御しやすくなる。
本実施形態においては、容器31内の気相に存在する混合ガスが第2の混合物である。第2の混合物は、第1の混合物中の水分と分離された二酸化炭素安定同位体と、第1の冷却器33で凝集しなかった気体状態の水蒸気とを含む。なお、第2の混合物は、二酸化炭素及び未凝縮の水分に加えて、原料の一酸化炭素及び水素も含み得る。
本実施形態では、攪拌子34は、容器31内に貯留された酸性液体Eを攪拌できる形態であれば特に限定されない。本実施形態においては、ヒーター35は容器31の外壁に設けられている。ヒーター35は、容器31内に貯留された酸性液体Eを加熱できる形態であれば特に限定されない。
容器31の内径は例えば、50〜500mmでもよい。容器31の高さは例えば、200〜2000mmでもよい。
容器31内の酸性液体Eの液面高さは、フロートセンサ36で測定できる。フロートセンサ36は、容器31内の酸性液体Eの液量が一定の閾値以上となったことを検知できる形態であれば特に限定されない。
排出配管38は、容器31内に貯留された酸性液体Eを容器31外に排出する。排出された酸性液体Eは、再利用してもよい。
二酸化炭素安定同位体は、第1の除湿器F1の二次側の部分の接続ラインL4Bから導出される。
図1に示すように、一酸化炭素安定同位体の製造装置81は、一酸化炭素の供給部10と水の供給部20と第1の反応部30と分離部40と水素の供給部50と第2の反応部60を備える。すなわち、一酸化炭素安定同位体の製造装置81は、二酸化炭素安定同位体の製造装置1と水素の供給部50と第2の反応部60を備える。
第3の供給ラインL6には一次側から第2の流量調整器M2と第4の温度調節器H4とがこの順に設けられている。第2の流量調整器M2は、第3の供給ラインL6内を流れる水素の流量を調節できる形態であれば、特に限定されない。第4の温度調節器H4は、第3の供給ラインL6内を流れる水素の温度を調節できる形態であれば、特に限定されない。
第2の混合ラインL5は、水素の供給源4から供給される水素と、分離部40から供給される二酸化炭素安定同位体とを混合するためのラインである。第2の混合ラインL5には、一次側から第2の触媒管C2と第2の除湿器F2がこの順に設けられている。
第2の混合ラインL5の第2の端部(図示略)は、図示略の貯蔵容器と接続される。第2の除湿器F2の二次側の部分の第2の混合ラインL5には図示略の分析計が設けられている。分析計としては、FT−IR、ガスクロマトグラフィー等が例示される。ただし、分析計はこれらの例示に限定されない。
第2の触媒管C2は、第2の触媒を有する。第2の触媒は、水素と二酸化炭素とが反応して一酸化炭素が生成する化学反応を促進する化合物である。
第2の触媒としては、例えば、Cu/Zn/Al2O3系の触媒、Cu/Cr/Fe系の触媒、Cu/Zn/Al/Mg系の触媒、Fe/Cr/Cu/C系の触媒、Ni/Al系の触媒等が例示される。ただし、第2の触媒はこれらの例示に限定されない。
一酸化炭素安定同位体は、第2の除湿器F2の二次側の部分の第2の混合ラインL5から導出される。
以下、二酸化炭素安定同位体の製造装置1を用いる二酸化炭素安定同位体の製造方法、一酸化炭素安定同位体の製造装置81を用いる一酸化炭素安定同位体の製造方法について説明する。
ここで、以下の第1の実施形態においてはより具体的な説明をするために、下記の実施形態例(11)、実施形態例(12)について順に説明する。ただし、本発明は、実施形態例(11)、実施形態例(12)に限定されない。
・実施形態例(11):一酸化炭素の供給源2から13C16Oを供給し、水の供給源3からH2 18Oを選択的に含む水を供給し、二酸化炭素安定同位体(13C18O18O)を製造して18Oの存在比率を高め、18Oが濃縮された一酸化炭素安定同位体(13C18O)を得る例。
・実施形態例(12):一酸化炭素の供給源2から13C18Oを供給し、水の供給源3からH2 16O及びH2 17Oのいずれか一方又は両方を選択的に含む水を供給し、二酸化炭素安定同位体(13C18O18O)を製造して18Oの存在比率を低下させ、18Oが希釈された一酸化炭素安定同位体(13CO)を得る例。
実施形態例(11)では、一酸化炭素の供給源2の一酸化炭素が特定の安定同位体として13C16Oの一種類を選択的に含み、水の供給源3の水が特定の安定同位体としてH2 18Oの一種類を選択的に含む。
まず、一酸化炭素の供給源2から一酸化炭素を第1の触媒管C1に供給し、水の供給源3から水を第1の触媒管C1に供給する。これにより、第1の混合ラインL3で一酸化炭素と水とを混合して、第1の触媒管C1に供給できる。
このとき、第1の流量調整器M1で供給ラインL1内の一酸化炭素の流量を調節してもよく、第1の温度調節器H1で供給ラインL1内の一酸化炭素を加熱してもよい。本実施形態例においては、第2の温度調節器H2で供給ラインL2内の水を加熱して気体状態の水、すなわち、水蒸気に状態変化させる。
一酸化炭素と水蒸気とを混合する際の温度は、特に限定されない。前記温度は例えば、100〜700℃とすることができる。前記温度は第1の触媒管C1が備える触媒の種類に合わせて適宜選択してもよい。
13C16O+H2 18O⇔13C18O16O+H2 ・・・式(2)
13C18O16O+H2 18O→13C18O18O+H2 16O ・・・式(3)
その結果、二酸化炭素安定同位体と、未反応の水(H2 18O)を水分として含む第1の混合物が得られる。ここで、水分としての未反応の水は、液体状態の水と気体状態の水(すなわち、水蒸気)との両方を含む。液体状態の水の割合、気体状態の水の割合は、第1の触媒管C1内の温度に応じて変動する。
第1の触媒管C1内の温度は、少なくとも110℃以上が好ましく、150℃以上がより好ましい。これにより、第1の混合物中の気体状態の水分の割合を高くすることができ、式(2)に示す平衡反応において、13C18O16Oの生成反応が進みやすくなる。
このように、本実施形態においては、第1の冷却器33で凝集した液体の水に溶解した二酸化炭素安定同位体と、酸性液体Eとを接触させることで、二酸化炭素安定同位体が気体として遊離して、第1の混合物中の水分と二酸化炭素安定同位体とが分離される。
その結果、容器31内の気相側に存在する二酸化炭素安定同位体の割合が増加し、二酸化炭素安定同位体の収率が向上する。
よって、二酸化炭素安定同位体の製造装置1によれば、13C18O18Oを選択的に含む二酸化炭素安定同位体を優れた収率で製造できる。
容器31内の圧力が前記下限値以上であると、第1の混合物から水分が充分に除去される傾向がある。
容器31内の圧力が前記上限値以下であると、容器31内の気液分離を充分に行うことができ、CO2の回収効率がよくなる傾向がある。
13C18O18Oを選択的に含む二酸化炭素安定同位体は、第1の除湿器F1の二次側の部分の接続ラインL4Bから導出される。
まず、13C18O18Oを選択的に含む二酸化炭素安定同位体を第1の除湿器F1の二次側の部分の接続ラインL4Bから第2の触媒管C2に供給し、水素を水素の供給源4から第2の触媒管C2に供給する。
このとき、第3の温度調節器H3で二酸化炭素安定同位体を加熱してもよい。また、流量調整器M2で水素の流量を調節してもよく、第4の温度調節器H4で水素を加熱してもよい。
13C18O18O+H2→13C18O+H2 18O ・・・式(4)
二酸化炭素安定同位体と水素とを混合する際の温度は、特に限定されない。前記温度は例えば、600〜800℃とすることができる。前記温度は触媒管C2が備える触媒の種類に合わせて適宜選択してもよい。
操作A1:一酸化炭素と水とを混合する前に、一酸化炭素における炭素の安定同位体の存在比率をあらかじめ任意の値に制御する操作。
操作A2:一酸化炭素と水とを混合する前に、水における酸素の安定同位体の存在比率をあらかじめ任意の値に制御する操作。
操作A3:二酸化炭素安定同位体と水素とを混合した後に、一酸化炭素安定同位体における炭素の安定同位体の存在比率を任意の値に制御する操作。
操作A1,A3において、炭素の安定同位体の存在比率を任意の値に制御する方法としては、一酸化炭素安定同位体又は二酸化炭素安定同位体を第2の混合ラインL5から貯蔵容器に導出し、深冷分離法又は深冷分離法と同位体の交換反応とを組み合わる方法がある。ここで、二酸化炭素安定同位体を第2の混合ラインL5から貯蔵容器に導出する際には、水素の供給源4から第2の反応部60への水素の供給を停止する。
操作A1〜A3はいずれか1つを単独で行ってもよく、複数の操作を組み合わせて行ってもよい。複数の操作を組み合わせて行う場合でも、組み合わせたそれぞれの操作による効果を得ることができる。
より具体的に説明すると、一酸化炭素と水蒸気とを混合する前に、水蒸気における酸素の安定同位体の存在比率をあらかじめ任意の値に制御し、H2 16OとH2 17OとH2 18Oとの合計100原子%に対し、H2 18Oを95原子%以上含む水蒸気を用いる場合にあっては、得られる二酸化炭素安定同位体における18Oの存在比率を95原子%以上に制御できる。その結果、得られる一酸化炭素安定同位体における13C18Oの存在比率を95原子%以上にまで任意に制御して濃縮できる。
このように、一酸化炭素安定同位体の製造装置81によれば、水蒸気に含まれる特定の種類の安定同位体(H2 18O)が有する酸素原子の存在比率を任意に変更することにより、得られる二酸化炭素安定同位体及び一酸化炭素安定同位体における特定の種類の酸素の安定同位体(18O)の存在比率を任意に制御できる。
実施形態例(12)では、一酸化炭素の供給源2の一酸化炭素が特定の安定同位体として13C18Oを選択的に含み、水の供給源3の水が特定の安定同位体としてH2 16O及びH2 17Oのいずれか一方又は両方を選択的に含む。
まず、一酸化炭素と水蒸気とを第1の触媒管C1に供給してこれらを混合する。これにより、第1の触媒管C1で下式(5)〜(10)に示す平衡反応の少なくとも1つが、一酸化炭素が含む安定同位体の種類に応じて起きる。
13C18O+H2 16O⇔13C18O16O+H2 ・・・式(5)
13C18O+H2 17O⇔13C17O18O+H2 ・・・式(6)
13C17O+H2 16O⇔13C16O17O+H2 ・・・式(7)
13C17O+H2 17O⇔13C17O17O+H2 ・・・式(8)
13C16O+H2 16O⇔13C16O16O+H2 ・・・式(9)
13C16O+H2 17O⇔13C16O17O+H2 ・・・式(10)
13C18O16O+H2 16O→13C16O16O+H2 18O ・・・式(11)
13C17O18O+H2 17O→13C17O17O+H2 18O ・・・式(12)
13COO+H2→13CO+H2O ・・・式(13)
ただし式(13)において、Oは16O又は17Oのいずれか一方である。
さらに、一酸化炭素安定同位体の製造装置81によれば、二酸化炭素安定同位体と水素とを第2の触媒管C2内で反応させることができる。そのため、一酸化炭素安定同位体における特定の酸素の安定同位体の存在比率を任意の値に低下させて希釈できる。
実施形態例(12)では水がH2 16O及びH2 17Oのいずれか一方又は両方を選択的に含む場合を一例として説明を行ったが、実施形態例(12)はこの一例に限定されない。例えば、一酸化炭素における13C16Oの存在比率を任意の値に低下させて希釈するには、H2 17O及びH2 18Oのいずれか一方又は両方を選択的に含む水蒸気と一酸化炭素とを混合すればよい。
以上説明した第1の実施形態においては、12C16O、12C17O、12C18O、13C16O、13C17O及び13C18Oからなる群より選ばれる少なくとも一種類の安定同位体を選択的に含む一酸化炭素と、H2 16O、H2 17O及びH2 18Oからなる群より選ばれる少なくとも一種類の安定同位体を選択的に含む水とを第1の触媒の存在下で反応させる。そのため、特定の種類の二酸化炭素の安定同位体を選択的に含む二酸化炭素安定同位体が得られ、水由来の特定の酸素原子の同位体を一酸化炭素に導入できる。
よって、一酸化炭素安定同位体の製造装置81によれば、酸素の安定同位体の存在比率を減損又は増大させるプロセスを追加することなく、一酸化炭素安定同位体中の特定の酸素の安定同位体の存在比率を任意の値に制御できる。
加えて、第1の実施形態においては、酸解離定数が炭酸より低い値である酸性化合物を含む酸性液体と二酸化炭素安定同位体とを接触させることで、第1の混合物中の水と二酸化炭素安定同位体とを分離する。そのため、凝集した液体の水に二酸化炭素安定同位体が溶解したとしても、二酸化炭素安定同位体が溶解した液体の水が酸性液体と接触することで、二酸化炭素安定同位体を遊離させることができる。その結果、凝集分離の際に水に溶解してしまう二酸化炭素安定同位体を充分に回収することができ、二酸化炭素安定同位体の収率がよくなる。
以下、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の説明において、第1の実施形態で説明した構成と同一の構成については、同一の語及び同一の符号を用いてその説明を省略する。
図3に示すように、一酸化炭素安定同位体の製造装置82は、一酸化炭素の供給部10と水の供給部20と第1の反応部30と分離部40と水素の供給部51と第2の反応部60と第3の反応部70とを備える。すなわち、一酸化炭素安定同位体の製造装置82は、二酸化炭素安定同位体の製造装置1と水素の供給部51と第2の反応部61と第3の反応部70とを備える。
一酸化炭素安定同位体の製造装置82は、二酸化炭素安定同位体の製造装置1で得られた二酸化炭素安定同位体を使用して、特定の種類の一酸化炭素の安定同位体を選択的に含む一酸化炭素安定同位体を得るための装置である。
第4の供給ラインL7には一次側から第3の流量調整器M3と第6の温度調節器H6とがこの順に設けられている。第3の流量調整器M3は、第4の供給ラインL7内を流れる水素の流量を調節できる形態であれば、特に限定されない。第6の温度調節器H6は、第4の供給ラインL7内を流れる水素の温度を調節できる形態であれば、特に限定されない。
第2の反応部61においては、第2の混合ラインL5には、一次側から第2の触媒管C2と第2の除湿器F2と第5の温度調節器H5がこの順に設けられている。
第2の反応部61においては、第2の混合ラインL5の第2の端部が後述の第3の混合ラインL8の第1の端部と接続されている。
第3の混合ラインL8は、水素の供給源4から第4の供給ラインL7を経由して供給される水素と、分離部40から第2の反応部61を経由して供給される未反応の二酸化炭素安定同位体とを混合するためのラインである。第3の混合ラインL8には、一次側から第3の触媒管C3と第3の除湿器F3がこの順に設けられている。
第3の混合ラインL8の第2の端部(図示略)は、図示略の貯蔵容器と接続される。第3の除湿器F3の二次側の部分の第3の混合ラインL8には図示略の分析計が設けられている。分析計としては、FT−IR、ガスクロマトグラフィー等が例示される。ただし、分析計はこれらの例示に限定されない。
第3の触媒管C3は、第3の触媒を有する。第3の触媒は、第2の触媒と同様、水素と二酸化炭素とが反応して一酸化炭素が生成する化学反応を促進する化合物である。
第3の触媒としては、例えば、Cu/Zn/Al2O3系の触媒、Cu/Cr/Fe系の触媒、Cu/Zn/Al/Mg系の触媒、Fe/Cr/Cu/C系の触媒、Ni/Al系の触媒等が例示される。ただし、第3の触媒はこれらの例示に限定されない。
以下、図3を参照しながら、一酸化炭素安定同位体の製造装置82を用いる一酸化炭素安定同位体の製造方法の一例について説明する。以下の第2の実施形態においてはより具体的な説明をするために、下記の実施形態例(21)について説明する。ただし、本発明は、実施形態例(21)に限定されない。
・実施形態例(21):一酸化炭素の供給源2から13C16Oを供給し、水の供給源3からH2 18Oを選択的に含む水を供給し、二酸化炭素安定同位体(13C18O18O)を製造して18Oの存在比率を高め、濃縮された一酸化炭素安定同位体(13C18O)を得る例。
実施形態例(21)では、一酸化炭素が特定の安定同位体として13C16Oの一種類を選択的に含み、水が特定の安定同位体としてH2 18Oの一種類を選択的に含む。
まず、一酸化炭素の供給源2から一酸化炭素を第1の触媒管C1に供給し、水の供給源3から水を加熱して水蒸気として第1の触媒管C1に供給する。これにより、第1の触媒管C1では、下式(2)に示す平衡反応が起きる。
13C16O+H2 18O⇔13C18O16O+H2 ・・・式(2)
13C18O16O+H2 18O→13C18O18O+H2 16O ・・・式(3)
そのため、実施形態例(11)と同様に、第1の冷却器33で凝集した液体の水に溶解した二酸化炭素安定同位体が容器31内で遊離する。これにより、第1の混合物中の水分と二酸化炭素安定同位体とが分離される。その結果、容器31内の気相側に存在する二酸化炭素安定同位体の割合が増加し、二酸化炭素安定同位体の収率が向上する。
第2の触媒管C2では、水素を過剰に供給することで下式(4)に示す化学反応が起きる。
13C18O18O+H2→13C18O+H2 18O ・・・式(4)
ここで、式(4)に示す反応において水素と反応しなかった未反応の二酸化炭素安定同位体が存在することがある。
そこで、第2の実施形態においては、未反応の二酸化炭素安定同位体と水素と反応させる操作をさらに行う。
よって、第3の触媒管C3内では、水素の供給源4から供給される水素と、分離部40から第2の反応部61を経由して供給される未反応の二酸化炭素安定同位体とが、第3の触媒と接触しながら混合される。これにより、未反応の二酸化炭素安定同位体と水素とが反応して、一酸化炭素安定同位体がさらに生成する。その結果、二酸化炭素安定同位体から得られる一酸化炭素安定同位体の収率がさらによくなる。
その後、13C18Oを選択的に含む一酸化炭素安定同位体は、第3の混合ラインL8を経由し、第3の除湿器F3で水分が除去された後、図示略の貯蔵容器に導出される。
以上説明した第2の実施形態にあっては、二酸化炭素安定同位体と水素とを混合する操作を複数回行うため、1回目の式(4)に示す化学反応では水素と反応しなかった未反応の二酸化炭素安定同位体を確実に水素と反応させることができる。よって、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる他、一酸化炭素安定同位体の収率が第1の実施形態の場合と比較してさらによくなる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。ここで、下記の実施例では一酸化炭素は17Oを有する安定同位体(C17O)を含むが、説明の簡略のためC17Oの記載を省略することがある。
[一酸化炭素の供給源2の一酸化炭素]
特定の一酸化炭素の安定同位体として、12C16Oを選択的に含む一酸化炭素を使用した。使用した一酸化炭素は、12C16Oの含有量が99原子%であり、12C18Oの含有量が1原子%であり、微量の12C17Oを含んでいた。
特定の水の安定同位体として、H2 18Oを選択的に含む水を使用した。使用した水は、H2 16Oの含有量が2原子%であり、H2 18Oの含有量が98原子%であった。
第1の触媒として、Cu/Cr/Fe系の触媒を使用した。
第2の触媒として、Ni/Al系の触媒を使用した。
クエン酸水溶液を(pH3±1、温度:40℃)を250mL使用した。
二酸化炭素安定同位体の製造装置1を用いて、一酸化炭素から12C18O18Oを選択的に含む二酸化炭素安定同位体を製造した。次いで、一酸化炭素安定同位体の製造装置81を用いて12C18O18Oから、12C18Oを選択的に含む一酸化炭素安定同位体を製造した。
各供給ラインL1,L2,L6、混合ラインL3,L5、接続ラインL4からなる系内の圧力は、200〜300kPaGとした。第1の除湿器F1において、攪拌子34の回転数100rpmとし、容器31内の気相の圧力は5kPaGとした。
第1の供給ラインL1内の一酸化炭素の供給量は、100ccmとした。また、第2の供給ラインL2内の水の供給量は、供給量は、500mL/minとした。第1の触媒管C1内の温度は、250℃とした。第2の触媒管C2内の温度は、600℃とした。ここで、本明細書中の実施例及び比較例において「ccm」とは、1atm、0℃での流量を意味する。
製造した一酸化炭素安定同位体の濃度分析は、FT−IR及びガスクロマトグラフィーにより行なった。製造した二酸化炭素安定同位体の発生量の測定は、流量計により行なった。
そして、実施例1においては、99.5ccmの流量の二酸化炭素安定同位体に対して、65ccmの一酸化炭素安定同位体を得ることができた。実施例1において、一酸化炭素安定同位体の安定同位体の存在比率は、12C16Oが4原子%、12C18Oが96原子%であった。
二酸化炭素安定同位体の製造装置1及び一酸化炭素安定同位体の製造装置81から第1の除湿器F1を除去した装置を使用した以外は、実施例1と同条件で、二酸化炭素安定同位体を製造し、次いで、一酸化炭素安定同位体を製造した。
比較例1においては、供給量100.0ccmの一酸化炭素に対して、第1の除湿器F1の二次側で95〜97ccmの二酸化炭素安定同位体を得た。このように、比較例1では実施例1と比較して、二酸化炭素安定同位体の流量が低下した。これは、第1の触媒管C1で一酸化炭素から二酸化炭素安定同位体に変換した後、二酸化炭素安定同位体が凝集した液体の水に溶解したためであると考えられる。
比較例1においては、第1の触媒管C1内の水素ガスの発生量が実施例1と変化しなかった。そのため、二酸化炭素安定同位体が凝集した液体の水に溶解したことがより強く示唆された。
Claims (5)
- 12C16O、12C17O、12C18O、13C16O、13C17O及び13C18Oからなる群より選ばれる少なくとも一種類の安定同位体を選択的に含む一酸化炭素の供給部と、
H2 16O、H2 17O及びH2 18Oからなる群より選ばれる少なくとも一種類の安定同位体を選択的に含む水の供給部と、
前記一酸化炭素と前記水とを第1の触媒の存在下で反応させ、二酸化炭素安定同位体を含む第1の混合物を得る第1の反応部と、
酸解離定数が炭酸より低い値である酸性化合物を含む酸性液体と前記二酸化炭素安定同位体とを接触させることで、前記第1の混合物中の水分と前記二酸化炭素安定同位体とを分離する分離部と、
を備える、二酸化炭素安定同位体の製造装置。 - 前記分離部が、前記第1の混合物を冷却する第1の冷却器を有する、請求項1に記載の二酸化炭素安定同位体の製造装置。
- 前記分離部が、前記水分と分離された前記二酸化炭素安定同位体を含む第2の混合物を冷却する第2の冷却器をさらに有する、請求項2に記載の二酸化炭素安定同位体の製造装置。
- 前記酸性化合物が、16O、17O及び18Oからなる群より選ばれる少なくとも一種類の安定同位体を選択的に有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の二酸化炭素安定同位体の製造装置。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の二酸化炭素安定同位体の製造装置と、
水素の供給部と、
前記水素と前記二酸化炭素安定同位体とを第2の触媒の存在下で反応させ、一酸化炭素安定同位体を得る第2の反応部と、
を備える、一酸化炭素安定同位体の製造装置。
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