JP6878261B2 - ギ酸回収剤、ギ酸除去方法、ギ酸除去装置、二酸化炭素分離回収方法及び二酸化炭素分離回収装置 - Google Patents

ギ酸回収剤、ギ酸除去方法、ギ酸除去装置、二酸化炭素分離回収方法及び二酸化炭素分離回収装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、ギ酸回収剤、ギ酸除去方法、ギ酸除去装置、二酸化炭素分離回収方法及び二酸化炭素分離回収装置に関する。
近年、地球温暖化を抑制するために、大気中への二酸化炭素の排出量を低減することが求められている。特に、石炭火力発電に起因する二酸化炭素(CO)排出量は全世界のCO排出量の30%近くを占め、石炭火力発電からの二酸化炭素排出量を低減させることで、地球温暖化の緩和策として大きな効果が期待できる。二酸化炭素を分離、回収、貯留する技術(Carbon Capture and Storage)(以下、本明細書において「CCS」と記す場合がある)の一つとして、化学吸着法を利用した回収方式によるものがあって、火力発電所等のボイラ燃焼排ガス中の二酸化炭素量の低減に重要な役割を果たしている。
代表的なCCS技術としては、次のものを挙げることができる。ボイラからの燃焼排ガスを、必要に応じて脱硝、集塵、脱硫などの処理を施した後に、吸収再生塔内に導き、吸収再生塔内で燃焼排ガスと吸収液とを接触させる。これにより、燃焼排ガス中のCOを吸収液に吸収させて、燃焼排ガスからCOを除去する。このCOを吸収した吸収液を、例えば熱交換機器等によって加熱した後、再生塔内に導き、再生塔内で吸収液からCOを解離させ、COを回収する。一方、再生塔内でCOが解離された吸収液は、前述の吸収再生塔へ循環され、燃焼排ガス中のCO吸収のために再利用される。このようなCCS技術に用いられる吸収液としては、アミンと水とからなる吸収液が多く検討されている。
特開2014−96411号公報
実施形態は、ギ酸を簡便に回収するギ酸回収剤、ギ酸除去方法、ギ酸除去装置、二酸化炭素分離回収方法及び二酸化炭素分離回収装置を提供する。
実施形態のギ酸回収剤は、図1の式(1)の構造を含む有機基と、有機基と結合した基材とを含む。式(1)中のnは、2又は3である。
実施形態のギ酸回収剤に含まれる化学構造式。 実施形態のギ酸回収剤とギ酸が反応した環状構造。 実施形態の二酸化炭素分離回収装置の概略図。
実施形態は、石炭火力発電所等の炭化水素を主成分とする原料や燃料を利用するエネルギープラントや化学プラントから発生する排気ガス、原料ガスや燃料ガス中の二酸化炭素等を回収する二酸化炭素分離回収装置及び二酸化炭素吸収材料に関する。ガス中の二酸化炭素を回収する方法としてはこれまでも複数種の方法が知られている。また現在も広く種々の方法が研究されている。例えば、二酸化炭素を含むガスを吸収再生塔内でアルカノールアミン水溶液と接触させて二酸化炭素を吸収させたあと、その二酸化炭素回収水溶液を加熱して、放出塔で二酸化炭素を脱離回収させる方法は1900年代全半から開発され実用化されている。
ここで、二酸化炭素の回収に用いられるアミンは、酸化によって劣化することがある。発明者らの研究によってアミンの酸化劣化が進行することでギ酸が生じ、このギ酸によってアミンの酸化を加速させることがわかった。劣化したアミンは二酸化炭素吸収剤の交換によって除去することができるが、二酸化炭素吸収剤に使われるアミンは高価なものもあることからもアミンの劣化をできるだけ防ぐことが望まれる。二酸化炭素の除去装置において実用的なギ酸回収剤、ギ酸除去方法、ギ酸除去装置、ギ酸除去方法を利用した二酸化炭素分離回収方法及びギ酸除去装置を有する二酸化炭素分離回収装置について以下説明する。
<ギ酸回収剤>
実施形態のギ酸回収剤は、図1の式(1)の構造を含む有機基と、有機基と結合した基材とを含む。実施形態のギ酸回収剤は、ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液中にてギ酸を実用的に回収する。実施形態のギ酸回収剤は、CCSにおいて使用される二酸化炭素吸収剤を含む水溶液中のギ酸の除去剤として実用的である。
図1の式(1)の構造において、−NH−(CH−OHは、ギ酸と結合する部位である。ギ酸は式(1)の構造部分と結合し、図2に示す環状構造となる。式(1)のnが1であるとき、ギ酸回収剤とギ酸が反応すると4員環の環状構造となるか、鎖状構造となる。4員環も鎖状構造も不安定であり、ギ酸とギ酸回収剤との結合が安定しない。式(1)のnが2又は3であるとき、ギ酸回収剤とギ酸が反応すると5員環(図2(a))又は6員環(図2(b))の環状構造となり、ギ酸とギ酸回収剤との結合が安定である。ギ酸とギ酸回収剤との結合が安定であると、回収されたギ酸が容易に分離しないため式(1)のnは2又は3が実用的である。また、式(1)のnが4以上であると、環状構造の員環数が大きくなり環状構造が安定しないか、鎖状構造となる。どちらの構造も不安定であり、ギ酸とギ酸回収剤との結合は安定しない。
有機基は、図1の式(1)の構造の他にアミン構造(式(1)のアミン構造とは異なる構造のアミン構造)を有することがギ酸の回収性能向上の観点から実用的である。かかるアミン構造としては、1級アミン又は2級アミンを含むことが好ましい。
基材は、無機材料又は有機材料であることが実用的である。より具体的な基材は、金属、シリカゲル、アルミナ、シリカアルミナ、粘土鉱物、マグネシア、ジルコニア、ゼオライト、ゼオライト類縁化合物、天然鉱物、活性炭、カーボンモレキュラーシーブ、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンとポリプロピレンのうちのいずれか1種以上であることが実用的である。
実施形態のギ酸回収剤は、固体状である。固体状とは、0.1MPaにおいて、0℃以上150℃以下のアミンを含む溶液中にて溶解も溶融もしない材料である。
図1の式(2)に実施形態のギ酸回収剤の有機基に含まれるより具体的な構造を示す。式(2)中のXは任意のリンカーであり、基材と結合する部分である。Xは例えば、シランカップリング剤を用いた際の−Si−O−を含む構造である。Xなしに基材と直接結合することも可能である。Rは、好ましくはCで表される有機基(炭素、水素、窒素及び酸素で構成される)である。Rの中に式(1)の構造が含まれている、又は、末端にアミンを有することがよりギ酸を回収する観点から実用的である。Cのa、b、c及びdは、10≦a≦10000、20≦b≦20000、5≦c≦5000、5≦d≦5000を満たすことが実用的である。
図1の式(3)に実施形態のギ酸回収剤の有機基に含まれるさらにより具体的な構造を示す。式(3)中のXは任意のリンカーであり、基材と結合する部分である。m及びl(エル)及びpは任意の整数である。m及びl及びpは、1≦m≦10、1≦l≦10、0≦p10を満たすことが実用的である。mの括弧内の繰り返し構造及びpの括弧内の繰り返し構造の間には、炭化水素鎖を含むことができる。mの括弧内の繰り返し構造、pの括弧内の繰り返し構造及び炭化水素鎖は、ブロック共重合体型、グラフト共重合体型及びランダム共重合体型からなる群より選ばれるいずれか1種以上のパターンでつながっていることが実用的である。炭化水素鎖の炭素数は2の倍数が実用的である。また、炭化水素鎖はハロゲン、実用的には塩素で一部置換される。Yは、CH又はHである。
ギ酸回収を行う対象は、ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液である。ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液は水溶液であることが実用的である。溶液が酸性であるとギ酸が脱離しやすいため、溶液は、塩基性であることが実用的である。二酸化炭素吸収剤は、塩基性であるアミンであることが実用的である。
ギ酸を回収したギ酸回収剤は、酸性の溶液を用いて酸処理を施すことでギ酸を脱離することができる。酸性の溶液に含まれる酸としては、硝酸、硫酸及び塩酸などからなる群より選ばれる1種以上が実用的である。酸性の溶液のpHは、2以上5以下であることが実用的である。また、酸性の溶液の温度は、10℃以上40℃以下であることが実用的である。
ギ酸回収剤の構造は、例えば、NMR(Nuclear Magnetic Resonance)分析を行って有機基の構造を特定することができる。基材が有機材料である場合は、例えば、熱分解GC/MS(Gas Chromatography/Mass Spectrometry)分析を行って、基材の構造を特定することができる。基材が無機材料である場合は、例えば、原子吸光分析を行って基材の構造を特定することができる。
<ギ酸除去方法>
実施形態のギ酸除去方法は、実施形態のギ酸回収剤をギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液と接触させる工程を含む。実施形態のギ酸除去方法は、CCSで使用される二酸化炭素を含む溶液に含まれるギ酸を除去する方法として実用的である。
ギ酸除去方法では、実施形態のギ酸回収剤を用い、ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液からギ酸を除去する。二酸化炭素吸収剤は、実用的には、アミンを含む。ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液からギ酸を回収することで、ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液中のギ酸濃度を低減させる。ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液のギ酸濃度が低ければ低いほど、二酸化炭素吸収剤に含まれるアミンの劣化が生じにくくなることで、二酸化炭素吸収剤の二酸化炭素吸収能の低下を押さえることができる点で実用的である。
ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液とギ酸回収剤の接触は、継続的に行うことができる。また、ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液とギ酸回収剤の接触は、ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液中のギ酸濃度が所定濃度を超えた場合に行うこともできる。濃度条件でギ酸回収を行う場合、ギ酸除去装置は、ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液中のギ酸濃度を測定するギ酸濃度モニター装置をさらに含むことが実用的である。そして、ギ酸除去方法としては、ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液中のギ酸濃度が所定濃度を超えているか否かを判定する工程と、二酸化炭素吸収剤を含む溶液中のギ酸濃度が所定濃度を超えている場合に二酸化炭素吸収剤を含む溶液とギ酸回収剤とを接触させる工程を行うことが実用的である。また、一定間隔をおいて、ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液とギ酸回収剤の接触を行なうこともできる。
ギ酸除去方法は、ギ酸回収剤を再生する工程を含むことが実用的である。ギ酸回収剤は、ギ酸を一定量回収するとギ酸の回収量が低下する。ギ酸回収剤を再生する工程では、ギ酸回収剤を上述の硝酸などの酸性の溶液と接触させる。酸とギ酸回収剤を接触させることによって、ギ酸を回収したギ酸回収剤は、ギ酸を脱離する。ギ酸脱離後のギ酸回収剤は、再びギ酸回収能が回復し、ギ酸回収能が実用的になる。
ギ酸除去方法における処理温度、すなわちギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液の温度は、30℃以上50℃以下が実用的である。温度が低すぎるとギ酸とギ酸回収剤の反応速度が遅くなり、温度が高すぎると、ギ酸回収剤からギ酸が脱離しやすくなってしまう。ギ酸除去方法における圧力条件は特に限定されないが、0.1MPa以上0.5MPa以下が実用的である。
二酸化炭素吸収剤は、液体のアミンであれば限定されるものではなく、具体的には、脂肪族アミン、芳香族アミン及び複素環式アミン等からなる群より選ばれる1種以上のアミンである。二酸化炭素吸収剤の液体のアミンとしては、モノエタノールアミン、2−アミノ−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−ブタノール、3−アミノ−1−ブタノール、4−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−エチル−1−プロパノール、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1−プロピルアミン、2−プロピルアミン、2−メチルアミノエタノール、2−エチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、ヒドロキシエチルヒドロキシプロピルアミン、ジプロパノールアミン、イソプロピルアミノエタノール、3−メチルアミン−1,2−プロパンジオール、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、ジプロピルアミン、シクロペンチルアミノエタノール、シクロヘキシルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、N−メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、3−(ジメチルアミノ)−1,2−プロパンジオール、2−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]メチルアミノ}エタノール、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N−メチル−シクロヘキシルアミノエタノールピペリジン、ピペラジン、1−メチルピペラジン、2−メチルピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、ピロリジン、1−メチルピロリジン、2−メチルピロリジン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンとモルホリンからなる群のより選ばれる1種以上のアミンが実用的である。
<ギ酸除去装置>
実施形態の実施形態のギ酸除去装置は、ギ酸回収剤を含む。ギ酸除去装置では、上述のギ酸除去方法が実施される。ギ酸除去装置は、より具体的には、ギ酸回収剤、ギ酸回収剤を収容する収容容器、ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液の導入経路及びギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液の排出経路を有する。二酸化炭素吸収剤を含む溶液は、ギ酸除去装置に導入され、排出される。排出された二酸化炭素吸収剤を含む溶液中のギ酸濃度は低減している。ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液の導入経路及びギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液の排出経路は、ギ酸回収剤を収容する収容容器と接続している。実施形態のギ酸除去装置は、CCSにおいて使用される二酸化炭素吸収剤を含む溶液に含まれるギ酸の除去装置として実用的である。
ギ酸除去装置は、ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液中のギ酸濃度を測定するギ酸濃度モニター装置をさらに含むことが実用的である。ギ酸濃度モニター装置で二酸化炭素吸収剤を含む溶液中のギ酸濃度が所定濃度より高い場合にギ酸除去を行うことが実用的である。ギ酸除去装置内のギ酸回収剤は、交換可能である。ギ酸濃度モニター装置によって、ギ酸除去前後のギ酸濃度差が小さくなった場合に、ギ酸回収剤を交換することができる。また、他にもギ酸回収剤を再生することもできる。
ギ酸除去装置は、ギ酸回収剤再生装置をさらに含むことが実用的である。ギ酸回収剤は、ギ酸を一定量除去するとギ酸の除去量が低下する。ギ酸回収剤再生装置は、ギ酸回除去装置内の酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液を排出した後に、ギ酸回収剤を上述の酸性の溶液と接触させる。酸とギ酸回収剤を接触させることによって、ギ酸を回収したギ酸回収剤は、ギ酸を脱離する。ギ酸脱離後のギ酸回収剤は、再びギ酸回収能が回復し、ギ酸回収能が実用的になる。
ギ酸除去装置における二酸化炭素吸収剤は、アミンを含むことが実用的である。具体的なアミンは、上記ギ酸除去方法に記載されたアミンと同様である。
<二酸化炭素分離回収方法>
本実施形態に係る二酸化炭素分離回収方法においては、ギ酸除去方法を用いている。二酸化炭素分離回収方法は、二酸化炭素を含有するガスと、二酸化炭素吸収剤を含む溶液とを接触させて、前記二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を分離回収し、二酸化炭素吸収剤を含む溶液に含まれるギ酸とギ酸回収剤を接触させて二酸化炭素吸収剤を含む溶液からギ酸を除去する。なお、ギ酸は、二酸化炭素吸収剤の酸化によって生成する。実施形態の二酸化炭素分離回収方法は、二酸化炭素吸収剤を含む溶液中のギ酸を除去できることがCCSにおいて実用的である。
ギ酸の除去は、二酸化炭素吸収剤を含む溶液に含まれるギ酸とギ酸回収剤とを接触させる工程を含む。二酸化炭素吸収剤を含む溶液に含まれるギ酸とギ酸回収剤とを接触させる工程では、二酸化炭素吸収剤を含む溶液に含まれるギ酸とギ酸回収剤とを接触させることによって、ギ酸回収剤にギ酸を回収させてギ酸を除去する。二酸化炭素吸収剤は酸化劣化によってギ酸を生成してしまう。ギ酸は二酸化炭素吸収剤の劣化を促進してしまうが、実施形態の二酸化炭素分離回収方法では、ギ酸除去を行うため二酸化炭素吸収剤の劣化を抑えることができ、二酸化炭素除去の性能の低下を防ぎ、かつ、二酸化炭素分離回収におけるランニングコストが低減する。ギ酸回収剤は、酸処理によって再生するためギ酸回収剤は繰り返し利用可能である点でも二酸化炭素分離回収のランニングコストが低減する。
ギ酸除去は、二酸化炭素分離回収過程における任意の時機に行うことができる。二酸化炭素吸収前の二酸化炭素吸収剤を含む溶液にギ酸除去処理を行ってもよいし、二酸化炭素吸収後にギ酸除去処理を行ってもよいし、二酸化炭素吸収中に二酸化炭素吸収剤を含む溶液にギ酸処理を行ってもよい。
二酸化炭素の分離回収は、(イ)二酸化炭素吸収剤に二酸化炭素を吸収させる工程と、(ロ)この二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤から二酸化炭素を分離させる工程とを含む。この二酸化炭素を吸収させる工程(イ)では、二酸化炭素吸収剤に二酸化炭素を含有する排気ガスを接触させることによって、二酸化炭素吸収剤に二酸化炭素を吸収させる。また、二酸化炭素を分離させる工程(ロ)では、上記の二酸化炭素吸収工程(イ)で得られた二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤を加熱して、二酸化炭素を脱離させる。この脱離された二酸化炭素は、回収し、貯蔵又は分解等の処理に付すことができる。二酸化炭素を含有するガスと、二酸化炭素吸収剤を含む溶液とを接触させる際に、さらに固体状の二酸化炭素吸収剤と、二酸化炭素を含有するガスとを接触させて、固体状の二酸化炭素吸収剤も二酸化炭素を吸収することができる。固体状の二酸化炭素吸収剤は、基材にアミンを固定したものやポリアミンが実用的である。
二酸化炭素吸収工程(イ)では、二酸化炭素を含むガスを、上記の二酸化炭素吸収剤を含む溶液に接触させる方法は特に限定されない。二酸化炭素吸収工程(イ)では、例えば、二酸化炭素吸収剤中に二酸化炭素を含むガスをバブリングさせて吸収する方法、二酸化炭素を含むガス気流中に二酸化炭素吸収剤を霧状に降らす方法(噴霧乃至スプレー方式)、あるいは磁製や金属網製の充填材の入った吸収塔内で二酸化炭素を含むガスと二酸化炭素吸収剤を向流接触させる方法などで行われる。
二酸化炭素吸収工程(イ)において、二酸化炭素を含むガスを溶液に吸収させる時の二酸化炭素吸収剤の温度は、通常室温から60℃以下が実用的であり、例えば50℃以下、又は20℃以上45℃以下程度で二酸化炭素吸収工程が行われる。二酸化炭素吸収工程を低い温度で行うほど、二酸化炭素の吸収量は増加するが、処理温度の下限値は、プロセス上のガス温度や熱回収目標等によって決定される。二酸化炭素吸収時の圧力は通常ほぼ大気圧で行われる。吸収性能を高めるためより高い圧力まで加圧することもできるが、圧縮のために要するエネルギー消費を抑えるため大気圧下で行うのが実用的である。
ここで、二酸化炭素飽和吸収量は、二酸化炭素吸収剤中の無機炭素量を赤外線式ガス濃度測定装置で測定した値である。また、二酸化炭素吸収速度は、二酸化炭素の吸収を開始した時点から2分経過した時点において赤外線式二酸化炭素計を用いて測定した値である。
二酸化炭素分離工程(ロ)において、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤から二酸化炭素を分離し、純粋なあるいは高濃度の二酸化炭素を回収する方法としては、蒸留と同様に二酸化炭素吸収剤を加熱して釜で泡立てて脱離する方法、棚段塔、スプレー塔、磁製の充填材や金属網製の充填材の入った再生塔内で液界面を広げて加熱する方法などが挙げられる。これにより、カルバミン酸アニオンや重炭酸イオンから二酸化炭素が遊離して放出される。
二酸化炭素分離工程(ロ)において、二酸化炭素を分離する時の二酸化炭素吸収剤の温度は、通常70℃以上であり、例えば80℃以上、又は90〜120℃程度である。温度が高いほど吸収量は増加するが、温度を上げると吸収液の加熱に要するエネルギーが増す。そのため、二酸化炭素を分離する時の二酸化炭素吸収剤の温度は、プロセス上のガス温度や熱回収目標等によって決定される。二酸化炭素脱離時の圧力は通常0.1〜0.5MPa、例えば0.1〜0.2MPa(絶対圧)付近で行うことが実用的である。
二酸化炭素を分離した後の二酸化炭素吸収剤は、再び二酸化炭素吸収工程に送られ循環使用(リサイクル)される。この際、二酸化炭素放出の際に供給した熱は、一般的には二酸化炭素吸収剤のリサイクル過程において再生塔に注入される二酸化炭素吸収剤の予熱のために熱交換器で熱交換されて冷却される。
このようにして回収された二酸化炭素の純度は、通常、95〜99体積%程度と極めて純度が高い。この純粋な二酸化炭素あるいは高濃度の二酸化炭素は、化学品、あるいは高分子物質の合成原料、食品冷凍用の冷剤、光合成用等として用いられる。その他、回収した二酸化炭素を、現在技術開発されつつある方法により地下等へ隔離貯蔵することも可能である。
実施形態の二酸化炭素分離回収方法は、ギ酸除去を行うことで、二酸化炭素吸収剤の劣化を抑え、二酸化炭素分離回収性能を長く維持することができ、ランニングコストが低減する点で実用的である。
<二酸化炭素分離回収装置>
本実施形態に係る二酸化炭素分離回収装置は、ギ酸除去装置を有する。二酸化炭素分離回収装置は、二酸化炭素を含有するガスと、二酸化炭素吸収剤を含む溶液とを接触させ、この二酸化炭素吸収剤に二酸化炭素を吸収させることにより前記の二酸化炭素を含有するガスから二酸化炭素を吸収する吸収塔と、
この二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤から二酸化炭素を脱離させて、この二酸化炭素吸収剤を再生する再生塔と、
二酸化炭素吸収剤を含む溶液に含まれるギ酸とギ酸回収剤とを接触させるギ酸除去装置を有する。
実施形態の二酸化炭素分離回収装置は、ギ酸除去装置を含み、二酸化炭素吸収剤を含む溶液中のギ酸を除去できることがCCSにおいて実用的である。
図3は、実施形態の二酸化炭素分離回収装置の概略図である。
この二酸化炭素分離回収装置1は、吸収塔2と再生塔3とギ酸除去装置20を備えている。二酸化炭素分離回収装置1において、吸収塔2は、二酸化炭素を含むガス(以下、排気ガスと示す。)と二酸化炭素吸収剤を含む溶液とを接触させ、この排気ガスから二酸化炭素を吸収させる。二酸化炭素分離回収装置1において、再生塔3は、吸収塔2で二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤から二酸化炭素を分離し、二酸化炭素吸収剤を再生する。ギ酸除去装置20は、二酸化炭素吸収剤を含む溶液に含まれるギ酸を除去する。ギ酸除去装置20は、ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液の導入経路21及びギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液の排出経路22を含む。
図3に示すように、火力発電所から排出される燃焼排ガス等の、二酸化炭素を含む排気ガスが、ガス供給口4を通って吸収塔2下部へ導かれる。吸収塔2には、二酸化炭素吸収剤が、吸収塔2上部の二酸化炭素吸収剤供給口5から供給されて内部に収容されている。吸収塔2へ導かれた排気ガスは、その吸収塔2に収容されている二酸化炭素吸収剤と接触する。二酸化炭素吸収剤としては、上述した実施形態に係る二酸化炭素吸収剤を使用する。
二酸化炭素吸収剤のpH値は、少なくとも9以上に調整されることが実用的である。二酸化炭素吸収剤のpH値は、排気ガス中に含まれる有害ガスの種類、濃度、流量等によって、適宜最適条件を選択されることが実用的である。また、この二酸化炭素吸収剤には、上記のアミン化合物(1)、反応促進剤及び水などの溶媒の他に、二酸化炭素の吸収性能を向上させる含窒素化合物、酸化防止剤、pH調整剤等、その他化合物を任意の割合で含有することができる。
このように、吸収塔2において排気ガスが二酸化炭素吸収剤と接触することで、この排気ガス中の二酸化炭素が二酸化炭素吸収剤に吸収されて排気ガスから回収される。二酸化炭素が回収された後の排気ガスは、ガス排出口6から吸収塔2外部に排出される。吸収塔2には、さらに固体状の二酸化炭素吸収剤を収容することができる。固体状の二酸化炭素吸収剤も排気ガスと接触し二酸化炭素を吸収する。
二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤は、吸収塔2から熱交換器7と加熱器8とに順次送液されて加熱された後、再生塔3に送液される。再生塔3内部に送液された二酸化炭素吸収剤は、再生塔3の上部から下部に移動し、この移動の間に、二酸化炭素吸収剤中の二酸化炭素が放出され、二酸化炭素吸収剤が再生する。
再生塔3で再生した二酸化炭素吸収剤は、ポンプ9によって熱交換器7と吸収液冷却器10とに順次送液され、二酸化炭素吸収剤供給口5から吸収塔2に戻される。
一方、二酸化炭素吸収剤から分離された二酸化炭素は、再生塔3上部において、還流ドラム11から供給された還流水と接触し、再生塔3外部に排出される。二酸化炭素が溶解した還流水は、還流冷却器12で冷却された後、還流ドラム11において、二酸化炭素を伴う水蒸気が凝縮した液体成分と分離される。この液体成分は、回収二酸化炭素ライン13により二酸化炭素回収工程に導かれる。一方、二酸化炭素が分離された還流水は、還流水ポンプ14で再生塔3に送液される。
ギ酸除去装置20は、二酸化炭素分離回収装置の任意の場所に取り付けられる。例えば、吸収塔2内、二酸化炭素を吸収後の吸収塔2と再生塔3の間及び二酸化炭素分離後の再生塔3と吸収塔2の間などからなる群より選ばれる1以上の場所に取り付けられる。図3ではギ酸除去装置20は、吸収塔2に取り付けられているがこれに限定されるものではない。
実施形態の二酸化炭素分離回収装置は、ギ酸除去装置を有することで、二酸化炭素吸収剤の劣化を抑え、二酸化炭素分離回収性能を長く維持することができ、ランニングコストが低減する点で実用的である。
以下、実施例により、実施形態のギ酸回収剤についてより詳細に説明する。
(実施例1)
粒子状塩化ビニル樹脂に、モノエタノールアミン(MEA)を質量比1:2(塩化ビニル樹脂:MEA)になるように添加し、窒素を通気しながら60℃で撹拌し、塩化ビニル樹脂にアミンを担持し、固体状のギ酸回収剤を作製した。MEA担持量はN濃度で0.9質量%であった。
<ギ酸回収試験>
作製したギ酸回収剤を劣化した二酸化炭素吸収剤として2−アミノ−1−メチル−1−プロパノール(AMP)30wt%及びピペラジン(PZ)10wt%を含む水溶液に添加し、三日間静置した。劣化した二酸化炭素吸収剤を含む溶液には、ギ酸が含まれている。液体を採取し高速液体クロマトグラフにより分析した結果、三日間の静置前後の溶液中のギ酸濃度を比較すると実施例1のギ酸回収剤は、28%のギ酸を回収していた。
<二酸化炭素吸収試験>
ギ酸回収試験後、劣化吸収液に二酸化炭素吸収剤、40℃の大気圧条件下で、二酸化炭素を約10体積%含有するガスを流速0.5L/min.で約100分吸収させることで、二酸化炭素を吸収させた。NMRにより吸収した二酸化炭素量を算出したところ、二酸化炭素の回収量は吸収液に対して96g/kgであった。なお、実施例1の劣化前の二酸化炭素吸収剤の二酸化炭素回収量は、120g/kgであった。
(実施例2)
二酸化炭素吸収剤として、モノエタノールアミン(MEA)30wt%の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にギ酸回収試験と二酸化炭素吸収試験を行った。三日間の静置前後の溶液中のギ酸濃度を比較すると実施例2のギ酸回収剤は、15%のギ酸を回収していた。また、実施例2における吸収した二酸化炭素量を算出したところ、二酸化炭素の回収量は吸収液に対して90g/kgであった。なお、実施例2の劣化前の二酸化炭素吸収剤の二酸化炭素回収量は、120g/kgであった。
(実施例3)
粒子状塩化ビニル樹脂に、MEA及びペンタエチレンヘキサミン(PEHA)を質量比1:0.03:0.26(塩化ビニル樹脂:MEA:PEHA)になるように添加し、窒素を通気しながら60℃で撹拌し、塩化ビニル樹脂にアミンを担持し、固体状のギ酸回収剤を作製した。MEA及びPEHA担持量はN濃度で29.1質量%であった。ギ酸回収剤以外の条件は実施例1と同様にギ酸回収試験と二酸化炭素吸収試験を行った。三日間の静置前後の溶液中のギ酸濃度を比較すると実施例3のギ酸回収剤は、32%のギ酸を回収していた。また、実施例3における吸収した二酸化炭素量を算出したところ、二酸化炭素の回収量は吸収液に対して107g/kgであった。
(実施例4)
実施例3のギ酸回収剤を用いたこと以外は、実施例2と同様にギ酸回収試験と二酸化炭素吸収試験を行った。三日間の静置前後の溶液中のギ酸濃度を比較すると実施例4のギ酸回収剤は、26%のギ酸を回収していた。また、実施例4における吸収した二酸化炭素量を算出したところ、二酸化炭素の回収量は吸収液に対して98g/kgであった。
(比較例1)
ギ酸回収剤を用いないこと以外は、実施例1と同様にギ酸回収試験と二酸化炭素吸収試験を行った。三日間の静置前後の溶液中のギ酸濃度を比較すると比較例1ではギ酸回収剤を用いていないため、ギ酸回収剤によるギ酸の回収はなされていない。また、比較例1における吸収した二酸化炭素量を算出したところ、二酸化炭素の回収量は吸収液に対して60g/kgであった。
(比較例2)
ギ酸回収剤を用いないこと以外は、実施例2と同様にギ酸回収試験と二酸化炭素吸収試験を行った。三日間の静置前後の溶液中のギ酸濃度を比較すると比較例2ではギ酸回収剤を用いていないため、ギ酸回収剤によるギ酸の回収はなされていない。また、比較例2における吸収した二酸化炭素量を算出したところ、二酸化炭素の回収量は吸収液に対して52g/kgであった。
以上の結果から、ギ酸回収剤により吸収液の劣化により生成したギ酸が除去され吸収性能が向上したと考えられる。
上記実施例においては、基材に塩化ビニル樹脂を用い、ギ酸回収能を有する有機基にMEAを少なくとも用いているが金属製の基材などを使用したり、例えば3−アミノ−1−プロパノールなどの他の有機基を使用したりしても同様に二酸化炭素の分離回収において、ギ酸除去が実用的である。
明細書中一部の元素は、元素記号のみで示している。
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

Claims (12)

  1. 下記式(1)で表される構造を含む有機基と、
    前記有機基と結合した基材とを含み、
    前記式(1)中のnは、2又は3であるギ酸回収剤。
    Figure 0006878261
  2. 前記有機基は、前記式(1)の他にアミン構造を有する請求項1に記載のギ酸回収剤。
  3. 前記有機基は、下記式(2)で表される構造を含み、
    下記式(2)中のXは、任意にリンカーを含み、前記基材と結合する部分であり、
    下記式(2)中のRは、Cで表され、Cのa、b、c及びdは、10≦a≦10000、20≦b≦20000、5≦c≦5000、5≦d≦5000を満たす請求項1又は2に記載のギ酸回収剤。
    Figure 0006878261
  4. 前記基材は、有機材料又は無機材料である請求項1ないしのいずれか1項に記載のギ酸回収剤。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項に記載のギ酸回収剤をギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液と接触させる工程を有するギ酸除去方法。
  6. 前記二酸化炭素吸収剤は、アミンを含む請求項に記載のギ酸除去方法。
  7. 前記ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液中のギ酸濃度が所定濃度を超えた場合に前記ギ酸回収剤を前記ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液と接触させる請求項又はに記載のギ酸除去方法
  8. 請求項1ないしのいずれか1項に記載のギ酸回収剤、前記ギ酸回収剤を収容する収容容器、ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液の導入経路及びギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液の排出経路を有し、
    前記ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液の導入経路及び前記ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液の排出経路は、前記ギ酸回収剤を収容する収容容器と接続しているギ酸除去装置。
  9. 前記ギ酸及び二酸化炭素吸収剤を含む溶液中のギ酸濃度を測定するギ酸濃度モニター装置をさらに含む請求項に記載のギ酸除去装置。
  10. 前記二酸化炭素吸収剤は、アミンを含む請求項又はに記載のギ酸除去装置。
  11. 請求項ないしのいずれか1項に記載のギ酸除去方法を利用する二酸化炭素分離回収方法。
  12. 請求項ないし10のいずれか1項に記載のギ酸除去装置を有する二酸化炭素分離回収装置。
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