JP2015024772A - 自動車のフェンダ支持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストや重量、寸法を増加させることなく、ボンネットストッパラバーを確実に落とし穴に落とすことができる自動車のフェンダ支持構造を提供することを目的とする。【解決手段】前部フェンダブラケット30は、その上壁31の対向する両端から下方に延びる一対の脚部32,33と、当該脚部32,33の下端に形成され車体に固定される車体固定部34,35とを有し、ボンネット支持部37には、ボンネットストッパラバー36が設けられると共に、ボンネット支持部37と、一対の脚部32,33との間には、フェンダ取付け部38,39が設けられ、エプロンレインフォースメントインナ14には、ボンネットストッパラバー36の下方位置に対応するよう当該ボンネットストッパラバー36の落とし穴45が形成された。【選択図】図13

Description

この発明は、フェンダブラケットの上壁に、ボンネットを支持するボンネット支持部と、フェンダを取付けるフェンダ取付け部とを備えたような自動車のフェンダ支持構造に関する。
一般に、フロントフェンダパネルを取付けるフェンダブラケットの上壁には、当該フロントフェンダパネルの取付け部と、ボンネットストッパラバーを直接取付けるラバー取付け部、またはボンネット側に設けられたボンネットストッパラバーを支持するボンネット支持部が設けられている。
上述のフェンダブラケットには、車両と歩行者との接触時に歩行者を保護するために低い剛性で変形ストロークが長くなるよう荷重吸収変形性が要求されている。このため、一般に、フェンダブラケットの荷重吸収変形時にボンネットと車体との間にボンネットストッパラバーを挟み込むことは、フェンダブラケットの変形ストロークが短くなって荷重吸収量が減少するので好ましくないとされている。
そこで、従来、特許文献1,2,3,4に開示された構造が既に発明されている。
特許文献1に開示された従来構造は、図14(a)および図14(b)に示すように、その上壁131にフェンダ103を取付けるフェンダ取付け部138とボンネットストッパラバー取付け部(ボンネット支持部)137とを有する前側のフェンダブラケット130において、ブラケット前側の脚部132が車幅方向外側に傾いた平行四辺形状に形成され、フェンダ取付け部138が片持ち構造で車幅方向外側部位に位置し、ボンネットストッパラバー取付け部137が両持ち構造で車幅方向内側部位に位置するものである。
特許文献1では、上壁131および脚部132,133を有するフェンダブラケット130がエプロンレインフォースメント113に取付けられており、その前側の脚部132が、図14(b)に示すように、平行四辺形状に形成されているので、歩行者衝突時には、図14(a)および図14(b)に二点鎖線で示すように、ボンネットストッパラバー136が車体(エプロンレインフォースメント113)とボンネット102との間に挟み込まれないように、脚部132がその車幅方向外方に平行四辺形的に変形して倒れ込むことができる利点がある。
しかしながら、上述のように、脚部132を平行四辺形状に形成することで、フェンダブラケット130の車幅方向全幅W1(図14(b)参照)が上壁131の車幅方向の幅W2(図14(b)参照)よりも幅広になると共に、脚部132が平行四辺形的に変形することによって、車幅方向に大きな変形スペースW3が必要になるという問題点があった。このため、小型車にはスペース的に不向きであった。
特許文献2に開示された従来構造は、図14(c)に示すように、ボンネットストッパラバー取付け部237を有する上壁231から下方に延びる一対の脚部232,233が、互いに車体213に近づくほど離れるように傾斜する側面視台形のボンネットストッパラバー取付け専用ブラケット230(以下、ブラケット230と略記する)を備えると共に、ボンネットストッパラバー236に対応するよう当該ボンネットストッパラバー236の落とし穴245が車体に形成されたものである。
特許文献2では、ボンネットストッパラバー236に対応するよう落とし穴245が車体213に形成されているので、歩行者衝突時には、図14(c)に二点鎖線で示すように、ボンネットストッパラバー236を落とし穴245に落とすことによって、ブラケット230の変形ストローク、つまりは荷重吸収量を確保できる利点がある。
しかしながら、特許文献2では、ブラケット230を側面視台形に形成した分、図14(c)に二点鎖線で示す側面視矩形状のブラケット250よりも脚部232,233が長くなり、重量と寸法が増加するという問題点があった。
特許文献3に開示された従来構造は、特許文献2と同様、側面視台形のボンネットストッパラバー取付け専用ブラケットを備えると共に、ボンネットストッパラバーの落とし穴が車体に形成され、ブラケットの脚部には、多段状に形成した屈曲部が設けられたものである。
特許文献3では、特許文献2と同様、ブラケットを側面視台形に形成した分、側面視矩形状のブラケットよりも脚部が長くなり、重量と寸法が増加するという問題点があった。そして、脚部に屈曲部を設けることで、形状が複雑化し、コストアップを招くと共に、ブラケットの上壁が狭くなるという問題点があった。また、脚部に屈曲部を設けることで、剛性のコントロールが困難となるという問題点もあった。
特許文献4に開示された従来構造は、その上壁にフェンダ取付け部とランプ取付け部(ランプハウジング支持部)とを有する側面視矩形状のブラケットが、歩行者衝突時に平行四辺形的に変形するように構成されたものである。
特許文献4では、ブラケットが平行四辺形的に変形することによって、大きな変形スペースが必要になり、コンパクト化を実現できないという問題点があった。
また、想定される荷重入力方向に幅があり、ブラケットが上下方向に真っ直ぐ潰れ変形する場合と、平行四辺形的に変形する場合の2通りの変形モードが想定される場合、変形挙動が安定しないので好ましくない。例えば、ブラケットの上壁にボンネットストッパラバーを取付けた場合、ブラケットを上下方向に真っ直ぐ潰れ変形させたい場面でこれが平行四辺形的に潰れ変形してしまうと、ボンネットストッパラバーがボンネットとフェンダとの間に挟まれて、ブラケットの変形ストローク、つまりは荷重吸収量を確保できなくなる虞がある。
また、ボンネットストッパラバーに対応する落とし穴を形成する場合には、ブラケットの平行四辺形的な変形に伴うボンネットストッパラバーの変位幅を考慮して落とし穴を長穴形状にする必要がある。このため、車体の強度低下を招くという問題点もあった。
このような背景から、近年では、ボンネットストッパラバーを取付けるフェンダブラケットの形状を、側面視台形状の場合よりも軽量かつコンパクトな小型車向きの側面視矩形状に近い形状としながら、歩行者衝突時にはボンネットストッパラバーを確実に落とし穴に落としたいというニーズが高まっている。
そこで、図15に示すフェンダブラケット330のように、上壁331を落とし穴に向かって撓ませる構成が考えられる。この場合、上壁331の撓みによって一対の脚部332,333が互いに近づく方向に引っ張られるため、フェンダブラケット330は、略M字状に変形することになる。このため、フェンダブラケット330の平行四辺形的な変形を防止でき、ボンネットストッパラバー336を確実に落とし穴に落とすことができる。
ここで、上壁331を落とし穴に向かって撓ませる方法として、以下に述べるものが考えられる。
まず、第1の方法として、上壁331を可及的に長く設定して上壁331を撓み易くする方法が考えられる。しかしながら、この場合、上壁331が長くなる分、フェンダブラケット330の重量、寸法が増加することになる。つまり、フェンダブラケット330をコンパクトにして小型車向きの構成にするという本来の目的とは逆行することになり、好ましくない。
また、第2の方法として、ボンネット支持部(ボンネットストッパラバー取付け部)337を脆弱化させることが考えられるが、この場合、ボンネットの支持剛性が低下するという問題点がある。
そこで、第3の方法として、上壁331におけるボンネット支持部337と両脚部332,333との間の部位を補強することにより、ボンネット支持部337を相対的に脆弱化させることが考えられる。しかしながら、この場合、上記部位を補強するためにフェンダブラケット330の構造を複雑化したり、補強部材を別途追加したりすると、コストアップや重量の増加を招いてしまう。
特開2012−176636号公報 実公昭63−011020号公報 特開2007−106381号公報 国際公開第2012/001800号パンフレット
そこで、この発明は、コストや重量、寸法を増加させることなく、ボンネットストッパラバーを確実に落とし穴に落とすことができる自動車のフェンダ支持構造を提供することを目的とする。
この発明の自動車のフェンダ支持構造は、ボンネットを支持するボンネット支持部と、フェンダを取付けるフェンダ取付け部とを上壁に有するフェンダブラケットが設けられた自動車のフェンダ支持構造であって、上記フェンダブラケットは、その上壁の対向する両端から下方に延びる一対の脚部と、当該脚部の下端に形成され車体に固定される車体固定部とを有し、上記ボンネット支持部には、ボンネットストッパラバーが設けられると共に、上記ボンネット支持部と、上記一対の脚部との間には、上記フェンダ支持部が設けられ、上記車体には、上記ボンネットストッパラバーの下方位置に対応するよう当該ボンネットストッパラバーの落とし穴が形成されたものである。
この構成によれば、フェンダブラケットの上壁のフェンダ支持部は、別途補強構造を設けなくても、例えば、ウエルドナットが設けられたり、フェンダと共にウエルドナット、ボルトで挟まれたりすることにより、ボンネット支持部よりも補強される。すなわち、ボンネット支持部が、フェンダ支持部に対して相対的に脆弱になる。このため、衝突荷重を受けたときには、ボンネット支持部が落とし穴に向かって撓むように変形し、これに伴って一対の脚部が互いに近づく方向に引っ張られる。これにより、フェンダブラケットは、略M字状に変形し易くなる。
また、フェンダとボンネットストッパラバーとを同じフェンダブラケットで支持するため、寸法精度を確保できる。これにより、フェンダブラケットを確実に略M字状に変形させることができる。
このように、フェンダブラケットを略M字状に変形させることで、フェンダブラケットの平行四辺形的な変形を防止でき、ボンネットストッパラバーを確実に落とし穴に落とすことができる。
そして、フェンダブラケットの略M字状の変形をコントロールするための補強をフェンダ支持部により構成したことで、ボンネットストッパラバーを確実に落とし穴に落とすための構成をコストや重量、寸法を増加させることなく実現することができる。
要するに、コストや重量、寸法を増加させることなく、ボンネットストッパラバーを確実に落とし穴に落とすことができるものである。
この発明の一実施態様においては、上記フェンダブラケットの上記上壁の前部には、ランプハウジングを支持するランプハウジング支持部、または、ラジエータシュラウドにおいて上記ランプハウジングが取付けられるシュラウドアッパ部を支持するシュラウドアッパ支持部が設けられ、上記ランプハウジング支持部は、上記ランプハウジングと上記フェンダとを固定できるように、上記ボンネット支持部より前方の上記フェンダ支持部と重ねて設けられ、上記シュラウドアッパ支持部は、上記シュラウドアッパ部と上記フェンダとを固定できるように、上記ボンネット支持部より前方の上記フェンダ支持部と重ねて設けられたものである。
この構成によれば、ヘッドランプを支持するためのヘッドランプ支持構造、またはシュラウドアッパ部を支持するためのシュラウドアッパ支持構造も用いて、フェンダブラケットの上壁を補強し、ボンネットストッパラバーを固定するボンネット支持部から該フェンダブラケットが略M字状に変形しやすく成すと共に、ヘッドランプとフェンダとボンネットとの位置決め精度を向上し、これら三者間の隙を縮小することができる。
この発明の一実施態様においては、上記脚部は、側面視で上記ボンネット支持部における上記ボンネットの支持方向に延び、上記フェンダブラケットは、側面視で略矩形状をなしているものである。
この構成によれば、脚部がボンネットの支持方向(ボンネットストッパラバーの軸線方向)に延びることにより、これが荷重入力方向に延びていることになる。このため、フェンダブラケットを側面視略矩形状のシンプルな形状で構成して軽量化を図りつつ、ボンネットの支持剛性を向上させることができる。
また、脚部における荷重入力方向の剛性が向上するため、衝突荷重入力時には、フェンダブラケットが平行四辺形的に変形することをより確実に防止できる。このため、フェンダブラケットをより安定的に略M字状に変形させることができる。
この発明によれば、コストや重量、寸法を増加させることなく、ボンネットストッパラバーを確実に落とし穴に落とすことができる効果がある。
本発明のフェンダ支持構造を備えた自動車の部分平面図 ボンネットを取外した状態で自動車のフェンダ支持構造を示す平面図 図2の要部斜視図 図2のA−A線矢視断面図 図2のB−B線に沿う要部の断面図 図2のC−C線矢視図 図2のD−D線矢視図 図3からフロントフェンダパネルを取外した状態の要部拡大斜視図 図2からフロントフェンダパネルおよび前側のフェンダブラケットを取外した状態で示す拡大平面図 (a)はフェンダブラケットの平面図、(b)はフェンダブラケットの正面図、(c)はフェンダブラケットの側面図、(d)はフェンダブラケットの背面図 作用を説明するための概略正面図 作用を説明するための概略側面図 (a)(b)(c)は衝突物の衝突時におけるフェンダブラケットの変形状態を示す概略側面図 ボンネットストッパラバーを備えた従来構造を示し、(a)はフェンダブラケットの脚部が平行四辺形的に変形して倒れ込む構造を示す正面図、(b)はフェンダブラケットの脚部を示す正面図、(c)はボンネットストッパラバーを落とし穴に落とす構造を示す側面図 フェンダブラケットを略M字状に変形させる原理を説明するための説明図
コストや重量、寸法を増加させることなく、ボンネットストッパラバーを確実に落とし穴に落とすという目的を、ボンネットを支持するボンネット支持部と、フェンダを取付けるフェンダ取付け部とを上壁に有するフェンダブラケットが設けられた自動車のフェンダ支持構造であって、上記フェンダブラケットは、その上壁の対向する両端から下方に延びる一対の脚部と、当該脚部の下端に形成され車体に固定される車体固定部とを有し、上記ボンネット支持部には、ボンネットストッパラバーが設けられると共に、上記ボンネット支持部と、上記一対の脚部との間には、上記フェンダ支持部が設けられ、上記車体には、上記ボンネットストッパラバーの下方位置に対応するよう当該ボンネットストッパラバーの落とし穴が形成されるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は自動車のフェンダ支持構造を示し、図1は当該フェンダ支持構造を備えた自動車の部分平面図、図2はボンネットを取外した状態で自動車のフェンダ支持構造を示す平面図、図3は図2の要部斜視図、図4は図2のA−A線矢視断面図、図5は図2のB−B線に沿う要部の断面図である。
なお、以下の説明においては自動車の右側のフェンダ支持構造について説明するが、自動車の左側のフェンダ支持構造は右側のそれと左右略対称に構成されるものである。
図1〜図5において、エンジンルーム1の上方を開閉可能に覆うボンネット2と、エンジンルーム1の側方車外側を覆うフロントフェンダパネル3(以下単にフェンダと略記する)とを設けている。
図4に示すように、上述のボンネット2は、ボンネットアウタパネル2aとボンネットインナパネル2bとをヘミング加工により一体化したもので、該ボンネット2はその後端側を開閉支点として前側が開閉するように構成されている。
図2,図3に示すように、上述のフェンダ3はその上端3aから下方に延びる縦壁3bと、この縦壁3bの下端から車幅方向内方に延びるフランジ3cとを有しており、該フェンダ3のフランジ3cが後述する前部フェンダブラケット30と後部フェンダブラケット70とで車体に支持されている。ここで、上述の縦壁3bはフェンダ3に付勢された荷重を後述する各フェンダブラケット30,70に伝達する伝達要素として作用する。
ところで、図2に示すように、カウル部4は車幅方向に延びるダッシュアッパパネル5と、車幅方向に延びるカウルメンバ6とを備えており、カウル部4の側端部にはボンネットヒンジブラケット7が取付けられている。
上述のダッシュアッパパネル5の下部には、エンジンルーム1と車室8とを前後方向に仕切るダッシュロアパネルが設けられており、このダッシュロアパネルからエンジンルーム1の左右両サイド部において車両前方に延びるフロントサイドフレーム9,9(但し、図面においては車両右側のフロントサイドフレーム9のみを示す)が設けられている。
上述のフロントサイドフレーム9は左右一対設けられており、図2に示すように、当該フロントサイドフレーム9の前端にはセットプレート10およびクラッシュカン11を介して、車幅方向に延びるバンパレインフォースメント12が取付けられている。
図2で示したフロントサイドフレーム9の上方かつ車外側には、カウルサイド部から車両の前後方向に延びるエプロンレインフォースメント13を設けている(図3参照)。
図3,図4に示すように、このエプロンレインフォースメント13はエプロンレインフォースメントインナ14とエプロンレインフォースメントアウタ15とを接合固定して、車両の前後方向に延びる閉断面16を備えた車体強度部材である。
図2〜図4に示すように、上述のエプロンレインフォースメント13の前端をエプロンフロントパネル17で閉塞して、該エプロンレインフォースメント13の強度向上を図るように構成している。
図2,図3に示すように、エプロンレインフォースメント13とフロントサイドフレーム9との間には、サスペンションタワー部18を設けている。このサスペンションタワー部18はサスタワー上部パネル19を有し、該サスタワー上部パネル19の車幅方向外側端部19aは、図3,図4に示すようにエプロンレインフォースメントインナ14の上壁に接合固定されている。
また、図3に示すように、エプロンフロントパネル17の車幅方向外側上部にはフランジ部17aが一体形成されており、このフランジ部17aが図3,図4に示すように、エプロンレインフォースメントインナ14の上壁前端部に接合固定されている。
さらに、図2に示すように、エプロンレインフォースメント13におけるエプロンレインフォースメントインナ14の縦壁と、フロントサイドフレーム9の車外側縦壁との間には、エプロンサイドパネル20(いわゆるホイールアーチ)が設けられている。
図1〜図4において、21はヘッドランプ、22はランプハウジングであり、該ランプハウジング22の車幅方向外側には後方に向けて延びる延設部22aが一体形成されている。
また、図1において、23はフロントバンパ、24はドアミラーであり、図2,図3において、25は合成樹脂製のラジエータシュラウドにおけるシュラウドアッパ部である。このシュラウドアッパ部25の車幅方向両端部には、左右の各ランプハウジング22の前端部が取付けられる。
図6は図2のC−C線矢視図、図7は図2のD−D線矢視図、図8は図3からフェンダ3を取外した状態の要部拡大斜視図、図9は図2からフェンダおよび前側のフェンダブラケットを取外した状態で示す拡大平面図である。
図2〜図9に示すように、エプロンレインフォースメント13におけるエプロンレインフォースメントインナ14の上壁には、車両前後方向に離間させて前部フェンダブラケット30と、後部フェンダブラケット70とを設けている。これらの各ブラケット30,70は何れもフェンダ3を支持するためのものである。
図10は前部フェンダブラケット30を示し、図10の(a)は平面図、図10の(b)は正面図、図10の(c)は側面図、図10の(d)は背面図である。
図10の(c)に示すように、前部フェンダブラケット30は側面視で、略矩形状に形成されており、当該フェンダブラケット30は、上壁31と、この上壁31の対向する両端、すなわち、上壁31の前後両端から下方に延びる前後一対の脚部32,33と、当該脚部32,33の下端に形成され車体としてのエプロンレインフォースメントインナ14の上壁に固定される車体固定部34,35とを備えている。
図8に示すように、前側の車体固定部34は、エプロンレインフォースメントインナ14とエプロンフロントパネル17のフランジ部17aとが上下方向に重合する剛性が高い部分に、同図に×印で示すように車幅方向に並ぶ複数の固定部位SW1にてスポット溶接固定されている。
また、図8に示すように、後側の車体固定部35は、エプロンレインフォースメントインナ14とサスタワー上部パネル19の車幅方向外側端部19aとが上下方向に重合する剛性が高い部分に、同図に×印で示すように車幅方向に並ぶ複数の固定部位SW2にてスポット溶接固定されている。
ここで、車幅方向に並ぶ複数の固定部位SW1の間、および固定部位SW2の間には、各脚部32,33に接続され、これらの傾倒に対する反力を高めるための補強ビード34a、35aが設けられている。
このように、前後の各脚部32,33下端の車体固定部34,35を、車幅方向に並ぶ複数の固定部位SW1,SW2にて固定することで、脚部32,33の固定の安定化を図っている。なお、スポット溶接による車幅方向に並ぶ複数の固定部位SW1,SW2に代えて、レーザ溶接等、一般的な連続溶接方法により車幅方向に連続した固定部位を形成してもよい。
図10の(a)に示すように、前部フェンダブラケット30の上壁31は、上壁中間部に対して左右両側に位置する側辺部を一段下げて、これら両者間に稜線V1,V2を形成して、上壁31の面剛性を確保すべく構成している。
また、前部フェンダブラケット30の上壁31には、ボンネットストッパラバー36(図6,図7参照)を直接取付けて、このボンネットストッパラバー36を介してボンネット2を支持するボンネット支持部37と、フェンダ3のフランジ3cを取付ける前後のフェンダ取付け部38,39とを備えている。
ここで、上述の各フェンダ取付け部38,39の下面にはウエルドナット40,40が設けられている。上述のボンネット支持部37はボンネットストッパラバー36を螺合固定可能な開口部により形成されており、また、上述のフェンダ取付け部38,39は、ウエルドナット40に締結するボルト41,42(図3,図4参照)を挿通可能な丸孔により形成されている。
さらに、前側に位置するフェンダ取付け部38の車幅方向外側には、クリップ43(図5参照)を挿入する位置決め孔44が形成されている。
図8に示すように、上述の前部フェンダブラケット30における上壁31に形成されたフェンダ取付け部38,39は、フェンダ支持部を兼ねるものであり、これらの各フェンダ取付け部38,39はボンネット支持部37と両脚部32,33との間に設けられており、ボンネット支持部37に固定したボンネットストッパラバー36の下方位置に対応するよう当該ボンネットストッパラバー36の落とし穴45(開口部)が車体としてのエプロンレインフォースメントインナ14の上壁に開口形成されている。
また、前部フェンダブラケット30における上壁31に形成された前側のフェンダ取付け部38と、上下方向に対応すべくエプロンレインフォースメントインナ14の上壁にはボルト41の落とし穴46(開口部)が開口形成されている。
一方、図2,図3に示すように、上述のボンネットストッパラバー36と対応するフェンダ3のフランジ3cには、フェンダ3とボンネットストッパラバー36との干渉を防止する切欠き凹部3dが形成されている。
図2,図5に示すように、前部フェンダブラケット30の上壁31におけるフェンダ取付け部38,39は、フェンダ3のフランジ3cと共に、ボルト41,42、ウエルドナット40で挟まれる締結構造により、ボンネット支持部37よりも相対的に補強される。
すなわち、ボンネット支持部37がフェンダ取付け部38,39に対して相対的に脆弱になり、上方から下方に向く衝突荷重の入力時に前部フェンダブラケット30が変形するが、この場合、両脚部32,33は図12に矢印a,bで示すように互いに近づく方向に引っ張られ、該フェンダブラケット30は略M字状に変形しやすくなる。
要するに、前部フェンダブラケット30を補強するための別途補強構造を設けることなく、当該フェンダブラケット30を側面視略矩形状のシンプルな形状で構成しつつ、荷重入力時にボンネットストッパラバー36を確実に落とし穴45に落とすように構成したものである。
また、フェンダ3とボンネットストッパラバー36とを同じ前部フェンダブラケット30で支持しているので、寸法精度が確保でき、衝突物の衝突時にボンネットストッパラバー36を落とし穴45に落とすために前部フェンダブラケット30を、確実に略M字状に変形させるように構成している。
さらに、図3,図4,図5,図8に示すように、ランプハウジング22の延設部22aを、位置決め孔44に係入するクリップ43で位置決めした後に、ボルト41を用いて、当該延設部22aと、フェンダ3のフランジ部3cと、前部フェンダブラケット30とを共締め固定している。
つまり、ヘッドランプ21とフェンダ3とを前部フェンダブラケット30に固定できるように、当該前部フェンダブラケット30の上壁31には、フェンダ取付け部38と延設部22aとが重ねて設けられており、ヘッドランプ支持構造も用いて、前部フェンダブラケット30の上壁31を補強し、ボンネットストッパラバー36を固定するボンネット支持部37から該前部フェンダブラケット30が略M字状に変形しやすく成すと共に、ヘッドランプ21とフェンダ3とボンネット2との位置決め精度を向上し、これら三者21,3,2間の隙を縮小すべく構成している。
また、クリップ43のみによる固定の場合、上壁31の補強に十分寄与することができない虞があるが、上述のように、ボルト41を用いて、延設部22aと、フェンダ3のフランジ部3cと、前部フェンダブラケット30とを共締め固定することで、上壁31を確実に補強することができる。このため、前部フェンダブラケット30を、確実に略M字状に変形させることができる。
ここで、図5に示すように、上述の延設部22aはクランク状脆弱部22bを介してランプハウジング本体に連結されており、当該脆弱部22bにより、歩行者衝突時や軽衝突時に前部フェンダブラケット30に対する後方荷重入力を防止すると共に、図3に示すように、クランク状脆弱部22bが車両前後方向に対して斜め方向にクランクしており、荷重入力時に当該脆弱部22bによりランプハウジング22が車幅方向に変形し、該ランプハウジング22が前部フェンダブラケット30に衝突するのを防止すべく構成している。
図5および図10の(c)に示すように、上述の前部フェンダブラケット30は側面視で一対の脚部32,33がボンネット支持方向、詳しくは、ボンネットストッパラバー36の軸線方向に延びる略矩形に形成されており、これにより前部フェンダブラケット30の軽量化を図りつつ、ボンネット支持剛性の向上を図るように構成している。
さらに詳しくは、図10の(c)に示すように、後側の脚部33の上下方向の長さをL1、同側の脚部33とエプロンレインフォースメントインナ14の上壁との成す角度をθ1とし、前側の脚部32の上下方向の長さをL2、同側の脚部32とエプロンレインフォースメントインナ14の上壁との成す角度をθ2とするとき、L1<L2、θ1>θ2の関係式が成立するように、前部フェンダブラケット30は非対称の略矩形状に形成されており、また、ボンネットストッパラバー36に近い方の後側の脚部33がより垂直に近く、荷重入力方向に向いている。
一方で、前側の脚部32の下端は、図5に示すように、エプロンフロントパネル17のフランジ部17aに近接させており、当該フランジ部17aを後方に延ばす必要がないよう構成している。
図10に示すように、上壁31と、一対の脚部32,33と、車体固定部34,35とを備えた前部フェンダブラケット30は、図10の(b)、図6,図8に示すように、その前側の脚部32が、ボンネット側柱状部47と、フェンダ側柱状部48と、これら両柱状部47,48間の中央開口部49とを有しており、両柱状部47,48が互いに上方ほど離れるように傾斜し、車両正面視で逆台形(詳しくは、中空状の逆台形)に形成されている。
同様に、図10の(d)、図7,図8に示すように、後側の脚部33が、ボンネット側柱状部51と、フェンダ側柱状部52と、これら両柱状部51,52間の中央開口部53とを有しており、両柱状部51,52が互いに上方ほど離れるように傾斜し、車両背面視で逆台形(詳しくは、中空状の逆台形)に形成されている。
つまり、図6,図7に示すように、前後一対の脚部32,33は、中央開口部49,53と、ボンネット側柱状部47,51と、フェンダ側柱状部48,52とを有し、両柱状部が互いに上方ほど離れるように傾斜し車両正面視および車両背面視で逆台形に形成されており、従来の台形状や平行四辺形状のものと比較して脚部32,33下部の車幅方向の幅が狭くコンパクトになるように構成している。
また、図11に示すように、ボンネット2の閉時に前部フェンダブラケット30の上壁31への下向き荷重に対し、ボンネット側柱状部47,51とフェンダ側柱状部48,52とは同図に矢印c,dで示すように、互いに逆方向に倒れようとし、両柱状部の倒れる方向への荷重成分が相殺されて安定し、上壁31が左右方向に引っ張られて、その張力が高まり、ボンネット支持剛性を高めるように構成したものである。
さらに、一方の柱状部の変形時には、他方の柱状部の倒れ方向の荷重相殺がなくなり、応力の集中により前部フェンダブラケット30の全体を容易に変形させ、潰れるように構成したものである。
図7,図10の(d)に示すように、前部フェンダブラケット30のボンネット支持部37と、フェンダ3の縦壁3bとは車幅方向にオフセットしており、前部フェンダブラケット30の上壁31の前後両端から下方に延びる前後一対の脚部32,33のうち、ボンネット支持部37に近い側の後側の脚部33は、フェンダ側柱状部52に対してボンネット側柱状部51の方が垂直に近い非対称の逆台形に形成されている。
これにより、各柱状部51,52の傾斜角度の差異により、ボンネット支持剛性を高める一方で、フェンダ側柱状部52は衝突物のフェンダ衝突時に容易に変形して、荷重吸収を図るように構成したものであり、ボンネット支持部37の脆弱化により、前部フェンダブラケット30の略M字状の変形を促進させつつ、高いボンネット支持剛性の確保と、フェンダ衝突時の前部フェンダブラケット30全体の低剛性化とを両立させるべく構成したものである。
図10の(b)、図6に示すように、ボンネット支持部37から遠い側の前側の脚部32は、ボンネット側柱状部47に対してフェンダ側柱状部48の方が垂直に近い非対称の逆台形に形成されており、前側の脚部32および後述する後部フェンダブラケット70と、後側の脚部33とで左右の各柱状部の傾斜の関係を逆にすることで、衝突物が衝突する荷重入力時に、前部フェンダブラケット30を横倒れすることなく、座屈させやすいように構成したものである。
また、図6,図7,図10に示すように、前後両側の各脚部32,33において、フェンダ側柱状部48,52に対してボンネット側柱状部47,51の方が幅広に形成されており、これにより、ボンネット支持部37の高剛性化と、フェンダ取付け部38,39、特に、フェンダ取付け部39の低剛性化と、をより一層確実に両立すべく構成したものである。
図2,図4,図5に示すように、フェンダ3の前部は前部フェンダブラケット30で支持されるが、フェンダ3の後部は同図に示す後部フェンダブラケット70で支持されている。
図5,図6,図9に示すように、後部フェンダブラケット70は、上壁71と、上壁71の前後両端から下方に延びる前後一対の脚部72,73と、これら各脚部72,73の下端に一体的に屈曲形成された車体固定部74,75とを有している。
前後一対の車体固定部74,75は、図9に示すように、エプロンレインフォースメントインナ14の上壁と、サスタワー上部パネル19の車幅方向外側端部19aが上下方向に重合された剛性が高い部位において、固定部位SW3,SW3で、これら両者14,19aにスポット溶接固定されている。
前側の脚部72は、図6に示すように、ボンネット側柱状部76と、フェンダ側柱状部77と、これら両柱状部76,77間の中央開口部78とを有しており、該脚部72は車両正面視で略逆三角形状に形成されている。
後側の脚部73は、図9に示すように、ボンネット側柱状部79と、フェンダ側柱状部80と、これら両柱状部79,80間の中央開口部81とを有しており、該脚部73は車両背面視で略逆三角形状に形成されている。
上述の後部フェンダブラケット70においては、前後の両脚部72,73共に、フェンダ側柱状部77,80がボンネット側柱状部76,79に対して垂直に近い非対称の逆三角形状に形成されており、前部フェンダブラケット30に対して倒れ方向が逆になるように設定すると共に、脚部72,73を略逆三角形状とすることで、車体固定部74,75のコンパクト化を図っている。
さらに、図5に示すように、後部フェンダブラケット70の前後両脚部72,73の上下方向中間部には、屈曲部82を形成していて、衝突物の衝突時に該屈曲部82を起点として後部フェンダブラケット70が確実に上下方向に変形するように構成している。
そして、図4,図5,図9に示すように、後部フェンダブラケット70の上壁71には、ボルト83およびウエルドナット84を用いて、フェンダ3のフランジ3cが取付けられる。
なお、図中、矢印Fは車両の前方を示し、矢印Rは車両の後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示し、矢印UPは車両の上方を示す。
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下作用を説明する。
ボンネット2閉時にはボンネットストッパラバー36を介して前部フェンダブラケット30の上壁に下向き荷重が作用するが、ボンネット側柱状部47,51およびフェンダ側柱状部48,52は、図11に矢印c,dで示すように、互いに逆方向に倒れようとし、両柱状部の倒れる方向への荷重成分が相殺されると共に、上壁31は左右方向に引っ張られて、その張力が高まるので、高い支持剛性にてボンネット2を支持することができる。
一方、衝突物の衝突時には、図12に示すように、前部フェンダブラケット30の上壁31がV字状に湾曲し、前後の脚部32,33の上端間が図12の矢印a,b方向に引き込まれて短くなり、前部フェンダブラケット30は側面視で略M字状に変形する。図12に示すように、前部フェンダブラケット30の両脚部32,33が共に内側に傾くため、従来のような平行四辺形的な倒れを防止することができる。
図13はインパクタXを衝突させた際の前部フェンダブラケット30の変形状態を示す概略側面図であって、前部フェンダブラケット30の上壁31がV字状に変形する際、図13の(a)に矢印eで示すように、両脚部32,33の上端部に外向きの回転荷重が付勢され、図13の(a)に部位fで示す如く、脚部33の上部が外向きに湾曲する。しかし、脚部32,33の下端(部位j参照)はエプロンレインフォースメントインナ14の上壁に固定された車体固定部34,35との間で外向き屈曲への反力が発生し、外側に折れにくいため、車体固定部34,35よりも若干上方に離れた部位gが内向きに湾曲し、脚部32,33が側面視で略S字状に変形し、さらに図13の(a)に示す上方から下方への圧縮荷重hにより、両脚部32,33は部位f、gにて図13の(b)(c)に示すように、S字状に曲がるものと推測される。
特に本実施例では、両脚部32,33の上端(部位i参照)には、前部フェンダブラケット30の上壁31を補強する稜線V1,V2が連結され、連結剛性が高いことから、効果的に外向きの回転荷重が付勢される一方、両脚部32,33の下端(部位j参照)には、車体固定部34,35のビードが連結され、連結剛性が高いことから、両脚部32,33の下端(部位j参照)が、その上方の部位gよりも効果的に折れにくくなっていると推測される。
図13に示すように、脚部32,33が側面視で略S字状に変形した場合、屈曲変形部位は図13の(a)に示す部位f,g,i,jの片側4ヶ所となり、また脚部32,33が直線状態からS字状に曲がるため、従来の屈曲部を有する台形状フェンダブラケットの片側3ヶ所に対して変形部位の数および各変形部位の屈曲角度が共に増加し、荷重吸収量の向上を図ることができる。
すなわち、上述の前部フェンダブラケット30は、特開2007−106381号公報に開示されたように、脚部に予め屈曲部を備えた略台形状のフェンダブラケットに対して、コンパクトでありながら、平行四辺形的な変形を防止することができ、安定して座屈変形するものであって、さらに上述の如く側面視で略S字変形を誘発することができるので、衝撃荷重吸収に有利となる。
このように、図1〜図13で示した実施例の自動車のフェンダ支持構造は、ボンネット2を支持するボンネット支持部37と、フェンダ3を取付けるフェンダ取付け部38,39とを上壁31に有するフェンダブラケット(前部フェンダブラケット30参照)が設けられた自動車のフェンダ支持構造であって、上記フェンダブラケット(前部フェンダブラケット30)は、その上壁31の対向する両端から下方に延びる一対の脚部32,33と、当該脚部32,33の下端に形成され車体(エプロンレインフォースメントインナ14参照)に固定される車体固定部34,35とを有し、ボンネット支持部37には、ボンネットストッパラバー36が設けられると共に、ボンネット支持部37と、一対の脚部32,33との間には、上記フェンダ支持部(フェンダ取付け部38,39参照)が設けられ、上記車体(エプロンレインフォースメントインナ14)には、ボンネットストッパラバー36の下方位置に対応するよう当該ボンネットストッパラバー36の落とし穴45が形成されたものである(図1,図2,図4,図5,図12,図13参照)。
この構成によれば、前部フェンダブラケット30の上壁31のフェンダ取付け部38,39は、別途補強構造を設けなくても、例えば、ウエルドナット40が設けられたり、フェンダ3(フランジ3c)と共にウエルドナット40、ボルト41,42で挟まれたりすることにより、ボンネット支持部37よりも補強される。すなわち、ボンネット支持部37が、フェンダ取付け部38,39に対して相対的に脆弱になる。このため、衝突荷重を受けたときには、ボンネット支持部37が落とし穴45に向かって撓むように変形し、これに伴って一対の脚部32,33が互いに近づく方向に引っ張られる。これにより、前部フェンダブラケット30は、略M字状に変形し易くなる。
また、フェンダ3とボンネットストッパラバー36とを同じ前部フェンダブラケット30で支持するため、寸法精度を確保できる。これにより、前部フェンダブラケット30を確実に略M字状に変形させることができる。
このように、前部フェンダブラケット30を略M字状に変形させることで、前部フェンダブラケット30の平行四辺形的な変形を防止でき、ボンネットストッパラバー36を確実に落とし穴45に落とすことができる。
そして、前部フェンダブラケット30の略M字状の変形をコントロールするための補強をフェンダ支持部(フェンダ取付け部38,39)により構成したことで、ボンネットストッパラバー36を確実に落とし穴45に落とすための構成をコストや重量、寸法を増加させることなく実現することができる。
要するに、コストや重量、寸法を増加させることなく、ボンネットストッパラバー36を確実に落とし穴45に落とすことができるものである。
また、フェンダブラケット(前部フェンダブラケット30)の平行四辺形的な変形を防止できるので、落とし穴45を長穴形状にする必要がない。このため、車体の剛性向上を図ることができると共に、防錆性や防音性の向上を図ることもできる。
また、フェンダブラケット(前部フェンダブラケット30)の上壁31の前部には、ランプハウジング22を支持するランプハウジング支持部(フェンダ取付け部38参照)が設けられ、該ランプハウジング支持部(フェンダ取付け部38)は、ランプハウジング22とフェンダ3とを固定できるように、ボンネット支持部37より前方のフェンダ支持部(フェンダ取付け部38)と重ねて設けられたものである(図2〜図5参照)。
この構成によれば、ヘッドランプ21を支持するためのヘッドランプ支持構造も用いて、前部フェンダブラケット30の上壁31を補強し、ボンネットストッパラバー36を固定するボンネット支持部37から該前部フェンダブラケット30が略M字状に変形しやすく成すと共に、ヘッドランプ21とフェンダ3とボンネット2との位置決め精度を向上し、これら三者21,3,2間の隙を縮小することができる。
また、脚部32,33は、側面視でボンネット支持部37におけるボンネット2の支持方向に延び、フェンダブラケット(前部フェンダブラケット30)は、側面視で略矩形状をなしているものである(図4,図5,図8,図10、図12参照)。
この構成によれば、脚部32,33がボンネット2の支持方向(ボンネットストッパラバー36の軸線方向)に延びることにより、これが荷重入力方向に延びていることになる。このため、前部フェンダブラケット30を側面視略矩形状のシンプルな形状で構成して軽量化を図りつつ、ボンネット2の支持剛性を向上させることができる。
また、脚部32,33における荷重入力方向の剛性が向上するため、衝突荷重入力時には、前部フェンダブラケット30が平行四辺形的に変形することをより確実に防止できる。このため、前部フェンダブラケット30をより安定的に略M字状に変形させることができる。
また、実施例で開示したように、前部フェンダブラケット30の一対の脚部32,33は、正面視で中央開口部49,53を有する逆台形に形成したものである。
このように構成すると、中央開口部49,53により軽量化を図ることができると共に、衝突物の衝突時には、上壁31が左右方向に引っ張られて、その張力が高まるので、正面視で逆三角形や平行四辺形に形成した場合よりも車幅方向に倒れにくい構成とすることができる。これにより、ボンネットストッパラバー36をより確実に落とし穴45に落とすことができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明のフェンダブラケットは、実施例の前部フェンダブラケット30に対応し、
以下同様に、
車体固定部を固定する車体は、エプロンレインフォースメント13、特にそのインナ14に対応し、
フェンダ支持部は、フェンダ取付け部38,39に対応し、
ランプハウジング支持部は、フェンダ取付け部38に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上記実施例においてはランプハウジング22を支持するランプハウジング支持部が、ランプハウジング22とフェンダ3とを固定できるように、ボンネット支持部37より前方のフェンダ支持部(フェンダ取付け部38)と重ねて設けられているが、シュラウドアッパ部25を支持するシュラウドアッパ支持部が、シュラウドアッパ部25とフェンダ3とを固定できるように、ボンネット支持部37より前方のフェンダ支持部(フェンダ取付け部38)と重ねて設けられるように構成してもよい。
以上説明したように、本発明は、ボンネットを支持するボンネット支持部と、フェンダを取付けるフェンダ取付け部とを上壁に有するフェンダブラケットが設けられた自動車のフェンダ支持構造について有用である。
2…ボンネット
3…フェンダ
14…エプロンレインフォースメントインナ(車体)
22…ランプハウジング
25…シュラウドアッパ部
30…前部フェンダブラケット(フェンダブラケット)
31…上壁
32,33…脚部
36…ボンネットストッパラバー
37…ボンネット支持部
38,39…フェンダ取付け部
45…落とし穴
SW1,SW2…固定部位

Claims (3)

  1. ボンネットを支持するボンネット支持部と、フェンダを取付けるフェンダ取付け部とを上壁に有するフェンダブラケットが設けられた自動車のフェンダ支持構造であって、
    上記フェンダブラケットは、その上壁の対向する両端から下方に延びる一対の脚部と、
    当該脚部の下端に形成され車体に固定される車体固定部とを有し、
    上記ボンネット支持部には、ボンネットストッパラバーが設けられると共に、
    上記ボンネット支持部と、上記一対の脚部との間には、上記フェンダ支持部が設けられ、
    上記車体には、上記ボンネットストッパラバーの下方位置に対応するよう当該ボンネットストッパラバーの落とし穴が形成された
    自動車のフェンダ支持構造。
  2. 上記フェンダブラケットの上記上壁の前部には、ランプハウジングを支持するランプハウジング支持部、または、ラジエータシュラウドにおいて上記ランプハウジングが取付けられるシュラウドアッパ部を支持するシュラウドアッパ支持部が設けられ、
    上記ランプハウジング支持部は、上記ランプハウジングと上記フェンダとを固定できるように、上記ボンネット支持部より前方の上記フェンダ支持部と重ねて設けられ、
    上記シュラウドアッパ支持部は、上記シュラウドアッパ部と上記フェンダとを固定できるように、上記ボンネット支持部より前方の上記フェンダ支持部と重ねて設けられた
    請求項1記載の自動車のフェンダ支持構造。
  3. 上記脚部は、側面視で上記ボンネット支持部における上記ボンネットの支持方向に延び、
    上記フェンダブラケットは、側面視で略矩形状をなしている
    請求項1または2記載の自動車のフェンダ支持構造。
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