JP2015023861A - 可食性被膜の形成方法及び被膜食品の製造方法 - Google Patents

可食性被膜の形成方法及び被膜食品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】具材との結着性に極めて優れた可食性被膜を簡便に形成する方法、及び具材表面に可食性被膜が形成された、被膜食品を簡便に製造する方法を提供する。【解決手段】以下の工程1〜3に従って、具材表面に可食性被膜を形成する。(工程1)アルギン酸及び/又はその塩と、カラギナン、ジェランガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも一種以上とを含有し、pHが3.6以上4.5未満である可食性被膜用溶液を調製する工程、(工程2)工程1で調製した可食性被膜用溶液と具材を接触させる工程、並びに(工程3)工程2で可食性被膜用溶液と接触させた具材を、多価金属塩含有溶液と接触させる工程。【選択図】なし

Description

本発明は、食品具材の表面上に、簡便に可食性被膜を形成する方法、及び具材表面に可食性被膜が形成された被膜食品を製造する方法に関する。
アルギン酸及び/又はその塩は、多価金属塩(例えば、カルシウム塩等)との反応により、熱不可逆性のゲルを形成する性質を有しており、本性質を利用した可食性被膜の応用が検討されている。
例えば、可食性被膜を形成する技術として、アルギン酸ナトリウム及びパルプ由来の可食性植物性繊維を併用する技術(特許文献1)、アルギン酸ナトリウム等の高分子多糖類及び水溶性タンパク質を併用する技術(特許文献2)、並びにアルギナート及びガラクトマンナンを併用する技術(特許文献3)等が知られている。
特許第4574427号 特開平04−58872号公報 特表2004−506435号公報
しかしながら、アルギン酸塩を利用した可食性被膜は、具材との結着性が乏しいという問題点を有する。そのため、アルギン酸塩を用いて具材表面に可食性被膜を形成させた被膜食品は、具材から被膜が剥離しやすい。例えば、パッケージ容器へ被膜食品を封入する際や、被膜食品を流通する際の振動、擦れなどによって、また、被膜食品の長期保存によって、具材から被膜が容易に剥離してしまう。そのため、特許文献1〜3にアルギン酸塩を用いた可食性被膜に関する技術が開示されているにもかかわらず、実際に市場に流通している、アルギン酸塩を用いた被膜食品は数少ない。
特許文献1に開示された技術は、具材に対する可食性被膜の結着性を向上させるため、アルギン酸及び/又はアルギン酸ナトリウムに加えて、パルプ由来の可食性植物性繊維(例えば、セルロース)を併用することを特徴としている。しかし、パルプ由来の可食性植物性繊維を用いることで、被膜が白く濁る場合があり、外観上、好ましくない。
特許文献2に開示された、高分子多糖類(例えば、アルギン酸ナトリウム等)及び水溶性タンパク質を併用した可食性被膜は、調理によって破れたり開口することはない旨が記載されている。しかし、特許文献2に開示された技術に基づいて調製された可食性被膜は、ボイル処理を行なうと、具材から被膜が浮いてしまい、具材から浮いた被膜を指で擦ると、容易に被膜が剥離してしまう(剥がれ落ちてしまう)。また、アレルギー疾患の観点からは、タンパク質を実質的に使用しない可食性被膜の形成技術が望まれる。
特許文献3の実施例には、アルギン酸ナトリウム及びガラクトマンナンを含有し、pHが4.9〜7.5に調整されたコーティング組成物が開示されているが、pHを4.9以上に調整した可食性被膜用溶液を用いて、具材表面に被膜を形成した場合は、具材から被膜が容易に剥離してしまう。また、アルギン酸塩を用いた可食性被膜は、アルギン酸塩由来のフィルム感が強く、喫食時に食感に違和感を覚えることが多い。
一方、現在、ハムやソーセージ等の被膜形成に多用されている可食性被膜として、コラーゲンケーシングが挙げられる。しかし、コラーゲンケーシングによって被膜された食品は、喫食時に被膜が口中に残りやすく、食感に違和感を覚えることがある。また、コラーゲンケーシングは、液状スモークによる処理が必要であるため、ケーシング(可食性被膜)が独特の色に着色されてしまい、食肉加工品以外の具材に応用し難いという問題を抱えている。更に、前述のように、アレルギー疾患の観点からは、コラーゲンを実質的に含有しない食品が望まれる。
以上のごとき従来技術に鑑み、本発明では、アルギン酸及び/又はその塩を用いた可食性被膜において、従来技術では達成できなかった、具材との結着性に極めて優れた可食性被膜を簡便に形成する方法を提供することを目的とする。また、本発明は、具材表面に可食性被膜が形成された被膜食品を、簡便に製造する方法を提供することをも目的とする。
本発明者らは上記のごとき課題を解決すべく鋭意研究した結果、以下の工程を含むことで、具材との結着性に極めて優れた可食性被膜を、具材表面に簡便に形成できることを見出し、本発明を完成した;
(工程1)アルギン酸及び/又はその塩と、カラギナン、ジェランガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも一種以上とを含有し、pHが3.6以上4.5未満である可食性被膜用溶液を調製する工程、
(工程2)工程1で調製した可食性被膜用溶液と具材を接触させる工程、並びに
(工程3)工程2で可食性被膜用溶液と接触させた具材を、多価金属塩含有溶液と接触させる工程。
本発明は、以下の態様を有する可食性被膜の形成方法に関する;
項1.以下の工程;
(工程1)アルギン酸及び/又はその塩と、カラギナン、ジェランガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも一種以上とを含有し、pHが3.6以上4.5未満である可食性被膜用溶液を調製する工程、
(工程2)工程1で調製した可食性被膜用溶液と具材を接触させる工程、並びに
(工程3)工程2で可食性被膜用溶液と接触させた具材を、多価金属塩含有溶液と接触させる工程、
を含むことを特徴とする、具材表面に可食性被膜を形成する方法。
項2.前記可食性被膜用溶液が、さらに、アルコール類、糖アルコール類及びアルギン酸プロピレングリコールエステルからなる群から選択される一種以上を含有するものである、項1に記載の具材表面に可食性被膜を形成する方法。
項3.前記アルコール類が、エタノール、プロピレングリコール及びグリセリンからなる群から選択される一種以上を含むものである、項2に記載の具材表面に可食性被膜を形成する方法。
項4.前記糖アルコール類が、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、エリスリトール及びオリゴ糖アルコールからなる群から選択される一種以上を含むものである、項2に記載の具材表面に可食性被膜を形成する方法。
本発明はまた、以下の態様を有する被膜食品の製造方法にも関する;
項5.以下の工程;
(工程1)アルギン酸及び/又はその塩と、カラギナン、ジェランガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも一種以上とを含有し、pHが3.6以上4.5未満である可食性被膜用溶液を調製する工程、
(工程2)工程1で調製した可食性被膜用溶液と具材を接触させる工程、並びに
(工程3)工程2で可食性被膜用溶液と接触させた具材を、多価金属塩含有溶液と接触させる工程、
を含むことを特徴とする、具材表面に可食性被膜が形成された、被膜食品の製造方法。
本発明によれば、具材との結着性に極めて優れた可食性被膜を、具材表面に簡便に形成することができる。また、本発明によれば、具材と可食性被膜との結着性に極めて優れた、被膜食品を提供できる。
本発明は、具材表面に可食性被膜を形成する方法、及び、具材表面に可食性被膜が形成された、被膜食品の製造方法を提供する。当該方法は、以下の工程1〜3を含む;
(工程1)アルギン酸及び/又はその塩と、カラギナン、ジェランガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも一種以上とを含有し、pHが3.6以上4.5未満である可食性被膜用溶液を調製する工程、
(工程2)工程1で調製した可食性被膜用溶液と具材を接触させる工程、並びに
(工程3)工程2で可食性被膜用溶液と接触させた具材を、多価金属塩含有溶液と接触させる工程。
以下、それぞれの工程について、好適な実施の形態について説明する。
(工程1:可食性被膜用溶液を調製する工程)
本発明で用いるアルギン酸及び/又はその塩(以下、本明細書において「アルギン酸類」ともいう)は、褐藻類から得られる多糖類であり、C−6位がCOOHになった、いわゆるウロン酸から構成される直鎖状の多糖類である。アルギン酸は、β−D−マンヌロン酸(M)とα−L−グルロン酸(G)のウロン酸からなる1,4結合のブロック共重合体であり、M/G比は藻種、部位、季節等によって変動する。本発明で用いるアルギン酸類の、マンヌロン酸(M)及びグルロン酸(G)のM/G比は特に制限されないが、M/G比が0.5〜1.5であるアルギン酸及び/又はその塩を用いることが好ましい。
本発明で用いるアルギン酸及び/又はその塩としては、例えば、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム等が挙げられる。本発明では、アルギン酸及び/又はその塩として、アルギン酸塩を用いることが好ましく、アルギン酸ナトリウムを用いることがより好ましい。
可食性被膜用溶液中の、アルギン酸類の含量は特に制限されないが、好ましいアルギン酸類含量は0.5〜10質量%であり、より好ましくは1〜8質量%、更に好ましくは1〜6質量%である。
本発明で用いる可食性被膜用溶液は、上記アルギン酸類に加えて、カラギナン、ジェランガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも一種以上を含有することを特徴とする。カラギナンは紅藻類から抽出、精製される多糖類であり、一般的には、κ(カッパ)型、ι(イオタ)型及びλ(ラムダ)型の3種類のカラギナンが市場に流通している。本発明では、上記いずれのカラギナンも使用可能であるが、好ましいカラギナンは、カッパ型カラギナンである。
ジェランガムは、シュードモナス・エロディア(Sphingomonas elodea)が産出する多糖類である。ジェランガムは、直鎖状のヘテロ多糖類で、グルコース、グルクロン酸、グルコースとラムノースの4つの糖の繰返し単位から構成されている。ジェランガムが発酵法で生産された時点では、主鎖の1−3結合したグルコースにアセチル基とグリセリル基が存在している。これを回収し、製品化したものがネイティブ型ジェランガムであり、このネイティブ型ジェランガムから、アシル基(アセチル基とグリセリル基)を除去したものが、脱アシル型ジェランガムである。本発明では、用いるジェランガムとして、上記に記載のいずれのジェランガムも使用可能であるが、好ましいジェランガムは、脱アシル型ジェランガムである。
ペクチンは、主として、ガラクツロン酸とそのメチルエステルで構成される多糖類である。ペクチンは、エステルの形で存在するガラクツロン酸の割合(DE=エステル化度)によって、HM(ハイメトキシル)ペクチンとLM(ローメトキシル)ペクチンに大別されている。一般的にDEが50%以上のものをHMペクチン、50%未満のものをLMペクチンと呼ぶ。本発明では、用いるペクチンとしてLMペクチン、HMペクチンのいずれも使用することが可能である。
キサンタンガムは、キサントモナス・キャンペストリス(Xanthomonas campestris)が産生する多糖類である。キサンタンガムの主鎖はセルロースと同様、β−D−グルコースが(1−4)結合したもので、この主鎖のアンヒドログルコースにD−マンノース、D−グルクロン酸、D−マンノースからなる側鎖が結合している。
可食性被膜用溶液中の、カラギナン、ジェランガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも一種以上の含量は特に制限されないが、好ましい含量は0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.05〜8質量%、更に好ましくは0.1〜5質量%である。
また、本発明では、可食性被膜用溶液中のカラギナン、ジェランガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも一種以上の含量が、可食性被膜用溶液中のアルギン酸類100質量部に対し、0.5〜70質量部であることが好ましく、0.5〜60質量部であることがより好ましく、1〜50質量部であることが更に好ましい。
本発明では、アルギン酸及び/又はその塩と、カラギナン、ジェランガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも一種以上とを含有し、pHが3.6以上4.5未満、好ましくはpH3.9以上4.5未満である可食性被膜用溶液を用いることを特徴とする。可食性被膜用溶液のpHが3.6未満では、可食性被膜用溶液に存在するアルギン酸類自体がゲル化してしまうため、具材への均一な被膜形成が不可能となる。一方で、可食性被膜用溶液のpHが4.5以上では、具材と被膜との結着性が格段に低下してしまう。例えば、被膜食品を加熱調理した際に被膜が浮き、当該被膜を指で擦ることで、極めて容易に被膜が剥がれ落ちてしまう。
アルギン酸類は、pH3.5以下でゲル化する性質を有するため、pH3.5付近の水溶液状態で使用されることは稀である。しかし本発明では、アルギン酸及び/又はその塩と、カラギナン、ジェランガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも一種以上とを併用し、更にpHが3.6以上4.5未満といった、限られた範囲のpHを有する可食性被膜用溶液を用いることで、具材と被膜との結着性が格段に向上することを見出した。なお、水に、アルギン酸及び/又はその塩と、カラギナン、ジェランガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも一種以上を添加した水溶液のpHは約6〜8である。
可食性被膜用溶液のpHを3.6以上4.5未満、好ましくはpH3.9以上4.5未満に調整するためには、例えば、pH調整剤を使用できる。pH調整剤としては、有機酸(例えばクエン酸、リンゴ酸、コハク酸、グルコン酸、酒石酸、アジピン酸、酢酸、酒石酸、フマル酸、乳酸等)、これら有機酸の塩、又は無機酸の塩(例えば、メタリン酸、ピロリン酸等のリン酸塩)などを使用できる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等を例示できる。
本発明で用いる可食性被膜用溶液は、溶媒として、好ましくは水を使用できる。
例えば、水に、アルギン酸及び/又はその塩と、カラギナン、ジェランガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも一種以上、並びにpH調整剤を添加することで、本発明で用いる可食性被膜用溶液を調製することができる。
本発明の可食性被膜用溶液は、更に、アルコール類、糖アルコール類及びアルギン酸プロピレングリコールエステルからなる群から選択される一種以上を含有することが好ましい。可食性被膜用溶液にこれらを含有させることで、可食性被膜の柔軟性を高め、被膜食品を製造する際の作業効率を向上させたり、被膜食品の食感をよりソフトにすることができる。
アルコール類は、各種のアルコールを使用できる。例えば、一価のアルコールとしてエタノール等が、二価のアルコールとしてプロピレングリコール等が、三価のアルコールとしてグリセリン等が挙げられる。好ましいアルコール類は、グリセリン及び/又はプロピレングリコールである。糖アルコール類としては、例えば、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、エリスリトール、オリゴ糖アルコール等を使用できる。
アルギン酸プロピレングリコールエステルは、アルギン酸を化学修飾して得られる物質である。例えば、湿潤したアルギン酸にプロピレンオキサイドを加え、オートクレーブ内等で反応させることで、アルギン酸のカルボキシル基にプロピレングリコールがエステル結合した、アルギン酸プロピレングリコールエステルを得ることができる。
可食性被膜用溶液中の、アルコール類、糖アルコール類及びアルギン酸プロピレングリコールエステルからなる群から選択される一種以上の含量は特に制限されないが、好ましい含量は0.1〜30質量%であり、より好ましい含量は0.5〜15質量%である。本発明ではまた、可食性被膜用溶液中のアルコール類、糖アルコール類及びアルギン酸プロピレングリコールエステルからなる群から選択される一種以上の含量が、可食性被膜用溶液中のアルギン酸類100質量部に対し、0.1〜1000質量部であることが好ましく、1〜500質量部であることがより好ましい。
本発明の可食性被膜用溶液は、タンパク質含量が2質量%未満であることが好ましく、タンパク質含量が1質量%以下であることがより好ましい。特に、アレルギー疾患の観点からは、タンパク質を実質的に含有しないことが更に好ましい。タンパク質としては、乳、豆乳、コラーゲン、卵等の動植物性タンパク質を例示できる。通常、タンパク質は、具材と被膜との結着性を向上するために使用されるが、本発明では、タンパク質を実質的に含有しない可食性被膜用溶液を用いた場合であっても、具材と被膜との結着性に極めて優れた被膜食品を提供できる。かかるように、本発明は、タンパク質を実質的に含有しない商品設計が可能となる点で、極めて汎用性が高い。なお、本発明の可食性被膜用溶液は、本発明の効果を損なわない範囲内において、他の多糖類やセルロース等を併用することが可能である。
(工程2:可食性被膜用溶液と具材を接触させる工程)
本発明は、前記工程1で調製した可食性被膜用溶液と、具材を接触させる工程を含む。
本発明が対象とする具材は、具材表面に被膜形成が可能な食品であれば特に制限されない。例えば、食肉加工品(例えば、ハム、ソーセージ、ハンバーグ、ミートボール、つくね、ロールキャベツ等)、水産加工品(例えば、カキ、タコ、イカ、エビ、ホタテ、イクラ等)、農産加工品(例えば、フルーツ、梅等の果実、野菜等)、惣菜(例えば、煮物、焼き物、漬物等)、加工食品の具材(例えば、おにぎり、パンや肉まん等の具材)、菓子(例えば、グミキャンディ等)、麺類等が挙げられる。
可食性被膜用溶液と具材を接触させる方法は、具材表面、好ましくは具材表面全体に可食性被膜用溶液が接触する方法であれば特に制限されず、各種方法を利用できる。例えば、可食性被膜用溶液と具材を接触させる方法として、(i)可食性被膜用溶液に具材を浸漬する方法、(ii)可食性被膜用溶液を具材に噴霧若しくは塗布する方法、又は(iii)二重ノズルから具材と可食性被膜用溶液を同時押し出しする方法等を利用できる。好ましい接触方法は、(i)可食性被膜用溶液に具材を浸漬する方法又は(iii)二重ノズルから具材と可食性被膜用溶液を同時押し出しする方法である。可食性被膜用溶液に具材を浸漬する時間は特に制限されないが、好ましい浸漬時間は1秒〜5分であり、より好ましくは1秒〜2分、更に好ましくは2秒〜1分である。
本発明では、可食性被膜の安定性を長期にわたって維持できる観点から、具材に多価金属塩を含有させることが望ましい。通常、ハム、ソーセージ等の食肉加工品や麺類等は、製造時にキレート効果がある素材(例えば、重合リン酸塩(例えば、メタリン酸塩、ポリリン酸塩等)、有機酸(例えば、L−酒石酸、クエン酸、乳酸、DL−リンゴ酸、アスコルビン酸、フィチン酸等)、及び有機酸塩等(例えば、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、アスコルビン酸ナトリウム等))を使用する場合が多い。このような、キレート効果がある素材を含有する具材に対し、具材表面に可食性被膜を形成させると、時間経過と共に、可食性被膜の安定性が低下する場合がある。例えば、被膜食品の水分量が高い場合や、長期保存によって具材に存在する水分が具材表面に移行しやすい場合などには、可食性被膜を形成後、時間経過と共に、可食性被膜にぬめりが生じる場合がある。かかるところ、本発明では、具材に多価金属塩を含有させることで、キレート効果がある素材を含有する具材に対し、可食性被膜を形成させる場合においても、ぬめりが生じることなく、長期にわたって、可食性被膜の安定性が高い被膜食品を提供できる。
具材に含有させる多価金属塩の種類は特に制限されず、例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩、銅塩、アルミニウム塩等を使用できる。カルシウム塩として、例えば、乳酸カルシウム、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸一水素カルシウム等が挙げられ、マグネシウム塩としては、塩化マグネシウム、炭酸マグネシウム等が、銅塩としては、グルコン酸銅、硫酸銅等が、アルミニウム塩としては、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムカリウム等が挙げられる。
本発明では、具材に含有させる多価金属塩として、難溶性多価金属塩を用いることがより好ましい。本発明において、難溶性多価金属塩とは、水への溶解度が0.5g/100g以下、より好ましくは0.1g/100g以下である多価金属塩をいう。難溶性多価金属塩として、例えば、リン酸一水素カルシウム、クエン酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。より好ましい難溶性多価金属塩は、リン酸一水素カルシウム、クエン酸カルシウム、硫酸カルシウム、及び炭酸カルシウムからなる群から選択される一種以上であり、更に好ましい難溶性多価金属塩は、リン酸一水素カルシウム及び/又は炭酸カルシウムである。具材中の多価金属塩の含量は特に制限されないが、好ましい多価金属塩の含量は0.1〜10質量%であり、より好ましくは0.5〜5質量%、更に好ましくは0.5〜3質量%である。
(工程3:具材と多価金属塩含有溶液を接触させる工程)
本発明は、前記工程2で可食性被膜用溶液と接触させた具材を、多価金属塩含有溶液と接触させる工程を含む。
本発明において、多価金属塩含有溶液とは、多価金属塩を含有する水溶液をいい、水中に二価以上の金属イオンが存在する水溶液であれば特に制限されない。例えば、二価の金属イオンとしてカルシウムイオン、マグネシウムイオン、銅イオン等を、三価の金属イオンとしてアルミニウムイオンを例示できる。カルシウムイオンを供給するカルシウム塩として、例えば乳酸カルシウム、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸一水素カルシウム等を、マグネシウムイオンを供給するマグネシウム塩として、塩化マグネシウム、炭酸マグネシウム等を、銅イオンを供給する銅塩として、グルコン酸銅、硫酸銅等を、アルミニウム塩として、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムカリウム等を例示できる。
多価金属塩含有溶液中の多価金属塩の含量は特に制限されないが、通常、多価金属塩の金属含量(例えば、カルシウム含量、マグネシウム含量、マグネシウム含量、銅含量、アルミニウム含量等)が0.05〜40質量%、好ましくは0.5〜30質量%、更に好ましくは1〜20質量%となるように、多価金属塩含有溶液を調製することが望ましい。
多価金属塩含有溶液のpHは特に制限されないが、好ましいpHは3.5以上6.5未満であり、より好ましくは3.8以上5.5以下、更に好ましくは4以上4.5未満である。前記範囲に多価金属塩含有溶液のpHを調整することで、具材と被膜との結着性をより向上させることができる。多価金属塩含有溶液のpHを調整するためには、前述のpH調整剤を使用することができる。
可食性被膜用溶液と接触させた具材と、多価金属塩含有溶液を接触させる方法は、具材と可食性被膜用溶液を接触させる方法と同様に、可食性被膜用溶液と接触させた具材表面、好ましくは具材表面全体に多価金属塩含有溶液が接触する方法であれば特に制限されず、各種方法を利用できる。例えば、(i)多価金属塩含有溶液に、可食性被膜用溶液と接触させた具材を浸漬する方法、(ii)多価金属塩含有溶液を、可食性被膜用溶液と接触させた具材に噴霧若しくは塗布する方法等、(iii)二重ノズルから、可食性被膜用溶液と接触させた具材と、多価金属塩含有溶液を同時押し出しする方法等が挙げられる。また、本発明では、例えば、(iv)三重ノズルから、具材、可食性被膜用溶液、及び多価金属塩含有溶液を同時に押し出すことで、工程2及び工程3を同時に実施することができる。
本発明において、好ましい接触方法は、(i)多価金属塩含有溶液に、可食性被膜用溶液と接触させた具材を浸漬する方法又は(iv)三重ノズルから、具材、可食性被膜用溶液、及び多価金属塩含有溶液を同時に押し出す方法であり、更に好ましい接触方法は、(i)多価金属塩含有溶液に、可食性被膜用溶液と接触させた具材を浸漬する方法である。多価金属塩含有溶液に、可食性被膜用溶液と接触させた具材を浸漬する時間は特に制限されないが、好ましい浸漬時間は1秒〜5分であり、より好ましくは1秒〜2分、更に好ましくは2秒〜1分である。
以上のように、本発明では、前記工程1〜3をとることで、具材表面に、具材との結着性に優れた可食性被膜を形成でき、結果として、具材と被膜との結着性に優れた被膜食品を調製できる。このような点で、本発明は、具材表面に可食性被膜が形成された、被膜食品の製造方法にも関する。本発明の製造方法は、上記工程1〜3に従って実施できる。
かくして得られた被膜食品は具材と被膜との結着性に極めて優れている。
第一に、本発明の製造方法によって得られる被膜食品は、可食性被膜を形成後、加熱処理(例えば、ボイル処理、スチーム処理、フライ処理、焼成処理、電子レンジによる加熱処理等)を行った場合でも、具材から被膜が浮くことがない。例えば、ソーセージなどの食肉加工品等の具材を被膜した食品は、通常、被膜形成後にボイル処理、スチーム処理等の加熱処理を行って商品化されるが、当該加熱処理時に具材から被膜が浮きあがり、商品価値が著しく低下するといった問題がある。しかし、本発明の被膜食品は、加熱処理後も良好な結着性を維持し、具材から被膜が浮かないという利点を有する。同様に、本発明に従って製造された被膜食品を、フライ処理、電子レンジ等の加熱処理に供した場合も、加熱処理時に被膜が浮いたり破損したりすることがない。
以上のように、本発明は、可食性被膜を形成後、加熱処理される食品に対しても、広く適用することができる。例えば、フライ処理される食品は、フライ時に生じる過多な水分蒸発により、具材の食感が悪化する場合がある。かかるところ、本発明に基づけば、具材表面に可食性被膜を形成後、フライ処理することで、過多な水分蒸発を抑制でき、従来にない、具材本来の食感が楽しめるフライ食品を提供することが可能である。
第二に、本発明の方法によって得られる被膜食品は、商品(被膜食品)取り扱い時の衝撃や振動によって、具材から被膜が容易に剥がれることがないという利点を有する。例えば、被膜食品を商品パッケージへ封入する際や流通する際の振動、擦れによって、具材から被膜が剥がれる現象を顕著に低減できる。また、本発明の方法によって得られる被膜食品は、長期保存後も、具材と被膜との結着性に優れている。
例えば、従来の被膜食品は、被膜が剥がれる際に被膜全体がペロっと剥がれ落ちることが多かったが、本発明の方法によって得られる被膜食品は、指で強く擦るなど、強い衝撃を与えた場合であっても被膜が剥がれ落ちにくく、剥がれる場合も、被膜全体が剥がれることなく、一部分のみが剥がれるため、商品価値が非常に高い。
第三に本発明の方法によって得られる被膜食品は、アルギン酸類由来のフィルム感が低減され、喫食時の食感に違和感がないという利点も有する。
本発明の方法は、可食性被膜を形成後、更に下記工程4をとることが好ましい;
(工程4)工程3で具材表面に可食性被膜を形成後、可食性被膜を乾燥する工程。
例えば、ソーセージ、ハンバーグ、ミートボール、つくね等の食肉加工食品に対して、被膜形成後、乾燥工程を経ることで、被膜食品の保形性を向上させ、被膜の強度や経時的な結着性を向上させることができる。また、キレート効果がある素材を含有する具材に対し、具材表面に可食性被膜を形成する場合は、前述のように、時間経過と共に、可食性被膜の安定性が低下し、具材表面の被膜にぬめりが生じる場合があるが、本乾燥工程を経ることで、時間経過と共に生じるぬめりを顕著に抑制することができる。
乾燥工程における温度や時間は特に制限されず、被膜食品の種類によって適宜調整することができる。好ましい乾燥温度は50℃〜90℃、より好ましくは70〜85℃であり、好ましい乾燥時間は5〜40分、より好ましくは10〜20分である。
以下に、実施例を用いて本発明を更に詳しく説明する。ただし、これらの例は本発明を制限するものではない。なお、実施例中の「部」「%」はそれぞれ「質量部」「質量%」を意味し、文中の「*」印は三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製を、また、文中の「※」印は三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標であることを意味する。
実験例1 被膜食品の調製(ソーセージ)1
表1及び2の処方に従い、被膜食品(ソーセージ)を調製した。
(ソーセージ具材)
表1に示すソーセージ具材の原料を処方に従って秤量し、具材をフードカッターでカッティングし、混合した。次いで脱気操作を行い、ソーセージ具材を調製した。
(可食性被膜用溶液)
水98.4質量部にアルギン酸ナトリウム注1)1.4質量部、及びカラギナン(カッパ型)0.2質量部を添加し、撹拌した。次いで、表2に示すpHになるようにクエン酸を添加し、可食性被膜用溶液を調製した。
注1)マンヌロン酸(M)及びグルロン酸(G)のM/G比が0.5〜1.5であるアルギン酸ナトリウムを用いた。
(多価金属塩含有溶液)
水92質量部に塩化カルシウム4質量部及び乳酸カルシウム4質量部を添加、撹拌し、多価金属塩含有溶液を調製した。
(被膜食品(ソーセージ)の調製)
調製したソーセージ具材を可食性被膜用溶液中に10cm搾り出し(直径1.5cmのチューブ状)、1分間浸漬した。浸漬後、ソーセージ具材を可食性被膜用溶液から引き上げ、当該具材を多価金属塩含有溶液に1分間浸漬し、具材表面に可食性被膜を形成させた。具材表面に形成させた可食性被膜を85℃で20分間乾燥後、80℃で10分間スチーム処理し、被膜食品を調製した。
得られた被膜食品について、(a)被膜の形成状態、(b)具材と被膜との結着性及び(c)被膜の食感を評価した。(a)被膜の形成状態及び(b)具材と被膜との結着性について、結果を表2に示した。
(a)被膜の形成状態
調製直後の被膜食品の状態を目視で観察した。評価は、具材表面に均一な被膜が形成されているか否かで判断した。
(b)具材と被膜との結着性の評価
[2週間冷蔵後]
被膜食品を調製後、2週間冷蔵(10℃)保存した後の、可食性被膜と具材との結着性を表3に示す基準に従って評価した。
[調製直後にボイル処理]
調製した被膜食品を90℃で3分間ボイル処理し、具材からの、可食性被膜の「浮き」の様子を目視で観察した。
(c)被膜の食感
調製直後の被膜食品を喫食し、被膜の食感を評価した。

アルギン酸ナトリウム及びカッパ型カラギナンを含有し、pHを3.9〜4.4に調整した可食性被膜用溶液に具材を浸漬後、当該具材を多価金属塩含有溶液に浸漬して調製された実施例1−1〜1−4の被膜食品(ソーセージ)は、いずれも具材表面に均一な可食性被膜が形成され、可食性被膜は、2週間冷蔵保存後も優れた結着性を示した。また、実施例1−1〜1−4の被膜食品は、加熱処理(ボイル処理)した場合であっても、具材からの可食性被膜の浮きは認められず、非常に良好な結着性を示していた。更に、実施例1−1〜1−4の被膜食品は、いずれもアルギン酸類由来のフィルム感が軽減され、喫食時に違和感のない食感を有していた。
一方、比較例1−2〜1−7の被膜食品は、具材表面に均一な可食性被膜が形成されたが、その後の加熱処理により、被膜が具材から浮いてしまい、十分な結着性を示さなかった。更に、2週間冷蔵保存後の被膜食品を指で擦ると、即座に被膜全体が大きくペロっと剥がれてしまった。可食性被膜用溶液のpHを3.5に調整した比較例1−1は、可食性被膜用溶液自体がゲル化してしまい、均一に被膜を形成することができなかった。
実験例2 被膜食品の調製(ソーセージ)2
(可食性被膜用溶液)
水98.4質量部にアルギン酸ナトリウム注1)1.4質量部、及びジェランガム(脱
アシル型)0.2質量部を添加し、撹拌した。次いで表4に示すpHになるようにクエン酸を添加し、可食性被膜用溶液を調製した。
(多価金属塩含有溶液)
水92質量部に塩化カルシウム4質量部及び乳酸カルシウム4質量部を添加、撹拌した。次いでクエン酸を添加し、表4に示すpHになるようにクエン酸を添加し、多価金属塩含有溶液を調製した。
(被膜食品(ソーセージ)の調製)
可食性被膜用溶液、及び多価金属塩含有溶液のpHを表4に示す値に調整する以外は、実験例1に従って被膜食品(ソーセージ)を調製し、実験例1と同様に、(a)被膜の形成状態、(b)具材と被膜との結着性及び(c)被膜の食感について評価した。(a)被膜の形成状態及び(b)具材と被膜との結着性の結果を、表4に示した。

アルギン酸ナトリウム及びジェランガムを含有し、pHを4に調整した可食性被膜用溶液に具材を浸漬後、当該具材を多価金属塩含有溶液に浸漬して調製された実施例2−1の被膜食品(ソーセージ)は、具材表面に均一な可食性被膜が形成され、可食性被膜は、2週間冷蔵保存後も優れた結着性を示し、被膜食品を1分間以上、指で強く擦っても被膜が剥がれなかった。また、実施例2−1の被膜食品は、調製直後に加熱処理(ボイル処理)した場合に、可食性被膜の浮きは認められなかった。更には、アルギン酸類由来のフィルム感が軽減され、喫食時に違和感のない食感を有していた。
一方、比較例2−1及び2−2の被膜食品は、具材表面に均一な可食性被膜を形成したが、2週間冷蔵保存後に、表面を指で軽く擦るのみで、被膜全体が大きく剥がれ落ちてしまった。更には、ボイル処理によって被膜が浮いてしまった。
実験例3 被膜食品の調製(ソーセージ)3
(可食性被膜用溶液)
表5に示す処方に従って可食性被膜用溶液を調製した。具体的には、水にアルギン酸ナトリウムと、ジェランガム、カラギナン又はペクチンを添加し、撹拌した。次いでクエン酸を添加することでpHを4.1に調整し、可食性被膜用溶液を調製した。
(被膜食品(ソーセージ)の調製)
可食性被膜用溶液の処方を表5に示す処方に変更する以外は、実験例1と同様に被膜食品を調製し、得られた被膜食品について、(a)被膜の形成状態、(b)具材と被膜との結着性及び(c)被膜の食感を評価した。(a)被膜の形成状態及び(b)具材と被膜との結着性の結果を表5に示した。


アルギン酸ナトリウムと、ジェランガム、カラギナン又はペクチンを併用し、pHを4.1に調整した可食性被膜用溶液に具材を浸漬後、当該具材を多価金属塩含有溶液に浸漬して調製された実施例3−1〜3−4の被膜食品(ソーセージ)は、具材表面に均一に可食性被膜が形成され、可食性被膜は、2週間冷蔵保存後も優れた結着性を示し、被膜食品を1分間以上、指で強く擦っても被膜が剥がれなかった。また、被膜食品を調製直後に加熱処理(ボイル処理)した場合に、可食性被膜の浮きは認められなかった。更には、アルギン酸類由来のフィルム感が軽減され、喫食時に違和感のない食感を有していた。
実験例4 被膜食品の調製(カキフライ)
(可食性被膜用溶液)
表6に示す処方に従って可食性被膜用溶液を調製した。具体的には、水にアルギン酸ナトリウムと、ジェランガム、カラギナン又はペクチンを添加し、撹拌した。次いでクエン酸を添加することでpHを4.1に調整し、可食性被膜用溶液を調製した。
(カキフライの調製)
具材(生カキ)を可食性被膜用溶液中に1分間浸漬した。浸漬後、可食性被膜用溶液から具材を引き上げ、当該具材を多価金属塩含有溶液に1分間浸漬し、可食性被膜を形成させた。多価金属塩含有溶液は、実験例1と同じ処方のものを用いた。表面に可食性被膜が形成された具材をバッターリング(衣付け)後、170℃で3分間フライ処理し、被膜食品を調製した。
被膜食品について、(a)被膜の形成状態、(b)具材と被膜との結着性及び(c)被膜の食感を評価した。(b)具材と被膜との結着性の評価は、調製直後の被膜食品を−30℃で急速凍結後、電子レンジにて加熱処理(500W、3分間)した被膜食品について、表3の評価基準に従って行なった。(a)被膜の形成状態及び(b)具材と被膜との結着性の結果を表6に示した。

アルギン酸ナトリウムと、ジェランガム、カラギナン又はペクチンを併用し、pHを4.1に調整した可食性被膜用溶液に具材を浸漬後、当該具材を多価金属塩含有溶液に浸漬して調製された実施例4−1〜4−3の被膜食品(カキフライ)は、具材表面に、均一に可食性被膜が形成されていた。形成された可食性被膜は、加熱処理(電子レンジ)後に指で強く擦っても、被膜が剥がれることがなかった。また、実施例4−1〜4−3の被膜食品は、被膜食品に衣をつけてフライされているため、過多な水分蒸発が抑制でき、カキのみずみずしい食感が保持されていた。
実験例5 被膜食品の調製(ソーセージ)4
(ソーセージ具材)
実験例1の表1に示す処方、及び製法に従って、ソーセージ具材を調製した。
(可食性被膜用溶液)
表7に示す処方に従って、可食性被膜用溶液を調製した。具体的には、水にクエン酸以外の各成分を添加し、撹拌した。次いで、クエン酸を添加することでpHを4.1に調整し、可食性被膜用溶液を調製した。
(多価金属塩含有溶液)
水92質量部に塩化カルシウム4質量部及び乳酸カルシウム4質量部を添加し、撹拌した。次いで、表7に示すpHになるようにクエン酸を添加し、多価金属塩含有溶液を調製した。
(被膜食品(ソーセージ)の調製)
調製したソーセージ具材を可食性被膜用溶液中に14cm搾り出し(直径1.5cmのチューブ状)、1分間浸漬した。浸漬後、ソーセージ具材を可食性被膜用溶液から引き上げ、当該具材を多価金属塩含有溶液に1分間浸漬し、具材表面に可食性被膜を形成させた。次いで、14cm長のソーセージを、糸で絞って7cmに切断後、85℃で20分間乾燥し、その後に、80℃で10分間スチーム処理し、被膜食品を調製した。

(被膜食品の評価)
被膜食品について、(a)被膜の形成状態、(b)具材と被膜との結着性、(c)被膜の食感及び(d)切断した箇所の被膜と具材の結着性を評価し、(a)、(b)及び(d)について、評価結果を表8に示した。
(b)具材と被膜との結着性
調製した被膜食品(7cmのソーセージ)について、実験例1と同様に、10℃で2週間冷蔵した後と、調製直後に90℃で3分間ボイル処理したときの結着性を評価した。
(c)被膜の食感
調製直後の被膜食品を喫食し、被膜の食感を評価した。
(d)切断した箇所の被膜と具材の結着性の評価
具材表面に可食性被膜を形成後、糸で絞って切断した切断面について、具材(ソーセージ生地)が被膜に包まれている割合を表9に示す基準に従って、目視で評価した。



実施例5−1〜5−6の被膜食品(ソーセージ)はいずれも、具材表面に均一な被膜を形成し、2週間冷蔵保存後も格段に優れた結着性を示し、被膜食品を1分間以上、指で強く擦っても被膜が剥がれなかった。また、被膜食品を調製直後に加熱処理(ボイル処理)した場合に、可食性被膜の浮きが認められなかった。
更に、可食性被膜用溶液にアルコール類(グリセリン、プロピレングリコール、エタノール)、糖アルコール類(ソルビトール)又はアルギン酸プロピレングリコールエステルを用いた実施例5−2〜5−6の被膜食品は、可食性被膜が適度な柔軟性を示し、糸で絞って切断した後の切断面における、具材の被膜率が高かった。
一方、実施例5−1の被膜食品は、具材表面に均一な被膜を形成したが、糸で絞って被膜食品を切断することで、切断面の被膜が破れ、具材の被覆割合が低かった(一部表面に露出してしまった)。
以上の結果より、被膜食品を絞り切る等の作業を行う場合は、可食性被膜用溶液に、アルコール類、糖アルコール類又はアルギン酸プロピレングリコールエステルを含有させることが望ましいことが示された。
更に、実施例5−2〜5−6の被膜食品は、いずれもアルギン酸類特有のフィルム感が弱く、ソフトで好ましい食感を有していた。
実験例6 被膜食品の調製(ソーセージ)5
(ソーセージ具材)
表10に示すソーセージ具材の原料を処方に従って秤量し、具材をフードカッターでカッティングし、混合した。次いで、脱気操作を行い、ソーセージ具材を調製した。

(可食性被膜用溶液)
水94.9質量部にアルギン酸ナトリウム注1)5質量部、及びカラギナン(カッパ型)0.1質量部を添加し、撹拌した。次いで、クエン酸を添加することでpHを4に調整し、可食性被膜用溶液を調製した。
(多価金属塩含有溶液)
水92質量部に塩化カルシウム4質量部及び乳酸カルシウム4質量部を添加、撹拌し、多価金属塩含有溶液を調製した(多価金属塩含有溶液のpHは6.2であった)。
(被膜食品(ソーセージ)の調製)
調製したソーセージ具材を可食性被膜用溶液中に10cm搾り出し(直径1.5cmのチューブ状)、1分間浸漬した。浸漬後、具材を可食性被膜用溶液から引き上げ、当該具材を多価金属塩含有溶液に1分間浸漬し、具材表面に可食性被膜を形成させた。具材表面に形成させた可食性被膜を85℃で5分間乾燥後、80℃で10分間スチーム処理し、被膜食品を調製した。
得られた被膜食品について、(a)被膜の形成状態、(b)具材と被膜との結着性、(c)被膜の食感及び(e)被膜のぬめりを評価した。(b)具材と被膜との結着性は、得られた被膜食品を1週間冷蔵(10℃)保存後の具材と被膜との結着性を、表3に示す基準に従って評価した。(e)経時的な被膜のぬめりは、調製直後の被膜食品と、調製後、1週間冷蔵(10℃)保存後の被膜食品の表面を指で擦り、ぬめりを触感で評価した。(a)、(b)及び(e)に関する結果を表12に示した。

具材に多価金属塩を含有しない実施例6−1の被膜食品(ソーセージ)は、具材と被膜との結着性には優れていたが、被膜食品を1週間冷蔵保存したときに、具材表面の被膜にぬめりが生じていた。一方、具材に多価金属塩を含有した実施例6−2〜6−7の被膜食品は、多価金属塩を含有しない実施例6−1に比べて、1週間冷蔵保存後の被膜のぬめりが有意に抑えられていた。特に、具材に難溶性多価金属塩(リン酸一水素ナトリウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、硫酸カルシウム等)を含有した実施例6−2〜6−5の被膜食品は、1週間冷蔵保存後もぬめりが生じることがなく、被膜の安定性に極めて優れていた。
実験例7 被膜食品の調製(つくね)
(つくね具材)
表13に記載の原料を処方に従って秤量し、混合して、つくね具材を調製した。
(可食性被膜用溶液)
表14に示す処方に従って、可食性被膜用溶液を調製した。具体的には、水にアルギン酸ナトリウムと、カラギナン(カッパ型)又はキサンタンガムを添加し、撹拌した。次いで、クエン酸を添加することでpHを4.1に調整した可食性被膜用溶液を調製した。

(多価金属塩含有溶液)
水92質量部に塩化カルシウム8質量部を添加、撹拌し、多価金属塩含有溶液を調製した(pH5.6)。
(被膜食品(つくね)の調製)
調製した、つくね具材を可食性被膜用溶液中に1分間浸漬した。浸漬後、つくね具材を可食性被膜用溶液から引き上げ、当該具材を多価金属塩含有溶液に1分間浸漬し、具材表面に可食性被膜を形成させた。これを、ホットプレートを用いて焼成し(表面、裏面共に2.5分間ずつ焼成)、被膜食品を調製した。
被膜食品について、(a)被膜の形成状態、(b)具材と被膜との結着性及び(c)被膜の食感を評価した。(b)具材と被膜との結着性の評価は、調製直後の被膜食品を−30℃で急速凍結後、電子レンジにて加熱処理(500W、2分間)した被膜食品について、表3に示す基準に従って行った。(a)被膜の形成状態及び(b)具材と被膜との結着性の結果を表15に示した。
アルギン酸ナトリウムと、カラギナン又はキサンタンガムを併用し、pHを4.1に調整した可食性被膜用溶液に浸漬後、多価金属塩含有溶液に浸漬して調製された実施例7−1〜7−2の被膜食品(つくね)は、具材表面に均一に可食性被膜が形成されていた。当該被膜は、加熱処理(電子レンジ)後、指で強く擦っても、被膜が剥がれることがなかった。また、実施例7−1及び7−2の被膜食品はいずれも、アルギン酸類由来のフィルム感が軽減され、違和感のない食感を有していた。

Claims (5)

  1. 以下の工程;
    (工程1)アルギン酸及び/又はその塩と、カラギナン、ジェランガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも一種以上とを含有し、pHが3.6以上4.5未満である可食性被膜用溶液を調製する工程、
    (工程2)工程1で調製した可食性被膜用溶液と具材を接触させる工程、並びに
    (工程3)工程2で可食性被膜用溶液と接触させた具材を、多価金属塩含有溶液と接触させる工程、
    を含むことを特徴とする、具材表面に可食性被膜を形成する方法。
  2. 前記可食性被膜用溶液が、さらに、アルコール類、糖アルコール類及びアルギン酸プロピレングリコールエステルからなる群から選択される一種以上を含有するものである、請求項1に記載の具材表面に可食性被膜を形成する方法。
  3. 前記アルコール類が、エタノール、プロピレングリコール及びグリセリンからなる群から選択される一種以上を含むものである、請求項2に記載の具材表面に可食性被膜を形成する方法。
  4. 前記糖アルコール類が、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、エリスリトール及びオリゴ糖アルコールからなる群から選択される一種以上を含むものである、請求項2に記載の具材表面に可食性被膜を形成する方法。
  5. 以下の工程;
    (工程1)アルギン酸及び/又はその塩と、カラギナン、ジェランガム、ペクチン及びキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも一種以上とを含有し、pHが3.6以上4.5未満である可食性被膜用溶液を調製する工程、
    (工程2)工程1で調製した可食性被膜用溶液と具材を接触させる工程、並びに
    (工程3)工程2で可食性被膜用溶液と接触させた具材を、多価金属塩含有溶液と接触させる工程、
    を含むことを特徴とする、具材表面に可食性被膜が形成された、被膜食品の製造方法。
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