JP6466657B2 - 蒲焼食感加工食品及びその製造方法 - Google Patents
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Description
項1: 魚肉すり身及び馬鈴薯由来のデキストリンを含有することを特徴とする蒲焼食感を有する加工食品。
項2: デキストリンのDE値が2〜5であって、添加量が魚肉すり身100質量部に対し0.5〜100質量部である項1記載の蒲焼食感を有する加工食品。
項3: さらに、発酵セルロースを含有する項1又は2に記載の蒲焼食感を有する加工食品。
項4: 魚肉すり身に馬鈴薯由来のデキストリンを添加することを特徴とする蒲焼食感を有する加工食品の製造方法。
項5: デキストリンのDE値が2〜5であって、添加量が魚肉すり身100質量部に対し0.5〜100質量部である項4記載の蒲焼食感を有する加工食品の製造方法。
項6: さらに、発酵セルロースを含有する項4又は5に記載の蒲焼食感を有する加工食品の製造方法。
DE値とは、一般にはでん粉の分解程度を示す指標であり、でん粉を加水分解したときに生成するデキストリンおよびぶどう糖や麦芽糖等の還元糖の割合を示すものである。全ての還元糖をぶどう糖(dextrose)の量に換算し、その割合を全体の乾燥固形分に対する重量%で表わしたものである。DE値が大きい程、還元糖の含有量が多くデキストリンが少なく、逆にDE値が小さい程、還元糖の含有量が少なくデキストリンが多いことを意味する。
「25℃の蒸留水で調製したデキストリン30質量%水溶液を、25℃で5分間静置した時の粘度が、20mPa・s以上100mPa・s以下、好ましくは30mPa・s以上70mPa・s以下である。」
上記粘度は、25℃の蒸留水で調製したデキストリンの30質量%水溶液を、25℃で5分間静置した後、25℃条件下で、B型回転粘度計(ローターNo.2)を用いて回転数12rpmで1分間測定することによって求めることができる。以下、本明細書中で「粘度」とはかかる方法で測定される値をいう。粘度が上記範囲外である場合は、本願発明の効果を十分に発揮できないことがある。
例えば、うなぎの蒲焼食感を有する加工食品を製造した場合、油ちょう時や焼成時は生地が膨張するが、品温の低下と共に生地が縮んで密となり、重い食感、魚肉すり身特有の弾力ある食感となりやすい。生地が密になると、電子レンジを用いて該加工食品を加温しても重い食感は回避できず、目的とするソフトで軽い食感が得られない。
本発明では特に、グァーガムと、CMC又はその塩を用いて複合化された発酵セルロースを好適に使用できる。
上記デキストリンに加えて発酵セルロースを併用する場合は、加工食品100質量部に対して発酵セルロースを0.05〜1質量部添加することが望ましい。添加量が0.05質量部未満の場合はソフトな食感が十分に得られず、添加量が1質量部を超えると生地が軟らかくなって作業効率の低下が生じる。
表1の処方に基づいてうなぎの蒲焼様蒲鉾を調製した。
(1)フードカッターにて、1を粗ずりした。
(2)(1)に2を加えて塩ずりした。
(3)(2)に3を加えてカッティング後、14の半分量を加えてカッティングした。
(4)(3)に4又は5、8〜12、及び残りの14を加えてカッティングした。
(5)(4)に6、7及び13を加え、品温8℃まで擂り上げた。
上記で得た調理すり身をうなぎの蒲鉾のような形状に平たく成型し、85℃で15分間スチーム処理した。
次いで170℃のオーブンで10分間焼成し、別途市販のうなぎの蒲焼のタレを表面に塗り、さらに170℃のオーブンで5分間焼成した。
上記工程で得られたうなぎの蒲焼を模した蒲焼食感加工食品のうち、馬鈴薯由来でありDE値3.8のデキストリンを用いた実施例1では、比較例1に比べてふっくらとした食感であり、箸で簡単にほぐすことができ、外観も適度な焦げ目があるのでうなぎの蒲焼の雰囲気を十分に有するものであった。一方の一般的なデキストリンを用いた比較例1では、生地が硬く蒲鉾本来の弾力(足)が残っており、ふっくらとした食感がでなかった。
表1で使用したデキストリンを、以下に記載のデキストリンに置き換えて蒲焼風加工食品を調製した。
実施例2−1:スマートテイスト※*
実施例2−2:スマートテイスト※*
比較例2−1:松谷化学工業(株)社 パインデックス♯100
比較例2−2:松谷化学工業(株)社 パインデックス♯1
比較例2−3:松谷化学工業(株)社 パセリSAII
表1に記載の処方のうち、4のデキストリンを表2のものに置き換えた処方とし、他は試作例1と同様の手順により本発明にかかる蒲焼食感加工食品を調製した。得られた蒲焼食感加工食品に含まれる魚肉すり身の保存のため急速凍結し、10日間凍結保存後湯せんで加熱して、食感及び風味を評価した。
次の処方に基づき、白身魚風の加工食品とあんを調製し、白身魚風あんかけとした。
まず、表3の処方に基づき調理すり身を調製した。
(1)フードカッターにて、表3の1を粗ずりした。
(2)(1)に2を加えて塩ずりした。
(3)(2)に3を加えてカッティング後、11の半分量を加えてカティングした。
(4)(3)に4〜9及び残りの11を加えてカッティングした。
(5)(4)に10を加え、品温8℃まで擂り上げた。
(1)11に1〜9を加え、80℃10分加熱攪拌した。
(2)(1)に10を加え、攪拌溶解した。
この調味液100gに、玉ねぎ(薄切りにして3分間ボイルしたもの)20gとニンジン(千切りにして5分間ボイルしたもの)5gをレトルトパウチに充填し、121℃で20分間レトルト殺菌を行った。
表3の処方で得た調理すり身を、切り身の白身魚のような形状に成型し、80℃で20分間スチーム処理し、これに表4の処方で得たあんをかけ、魚のあんかけ料理とした。
箸で簡単に切り分けられるほどやわらかく、ふわっとした食感の白身魚ができた。魚臭は気にならず、骨がないため安心して食べることができた。
Claims (6)
- 魚肉すり身及び以下の性質(a)乃至(b)を有する馬鈴薯由来のデキストリンを含有することを特徴とする、ソフトな食感を有する水産練製品;
(a)DE値が2〜5である、
(b)25℃の蒸留水で調製したデキストリン30質量%水溶液を、25℃で5分間静置した時の粘度が20mPa・s以上100mPa・s以下である。 - ソフトな食感がうなぎの蒲焼様のソフトな食感である、請求項1に記載の水産練製品。
- デキストリンの添加量が魚肉すり身100質量部に対し0.5〜100質量部である、請求項1又は2に記載の水産練製品。
- 魚肉すり身に以下の性質(a)乃至(b)を有する馬鈴薯由来のデキストリンを添加することを特徴とする、ソフトな食感を有する水産練製品の製造方法;
(a)DE値が2〜5である、
(b)25℃の蒸留水で調製したデキストリン30質量%水溶液を、25℃で5分間静置した時の粘度が20mPa・s以上100mPa・s以下である。 - ソフトな食感がうなぎの蒲焼様のソフトな食感である、請求項4に記載の水産練製品の製造方法。
- デキストリンの添加量が魚肉すり身100質量部に対し0.5〜100質量部である、請求項4又は5に記載の水産練製品の製造方法。
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