JP2023028798A - フライ食品の製造方法 - Google Patents

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忠之 安田
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Abstract

【課題】サクサクした食感を有し、かつ、食感が長時間維持されるフライ食品を製造する方法を提供する。【解決手段】以下の工程:(i)食材の表面全体に、バッター液を塗布する工程であって、前記バッター液は、アルギン酸類を含み、その粘度が2000~20000mPa・sである、工程;(ii)(i)の食材の表面全体にブレッダー粉を塗布する工程であって、前記ブレッダー粉は二価金属塩を含む、工程;及び(iii)(ii)の食材を油ちょうする工程、を含む、フライ食品の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、天ぷら様の凹凸のある外観を有し、調理後の食感が維持される、フライ食品の製造方法に関する。
主にコンビニエンスストアやスーパーマーケットの惣菜コーナーなどで販売されている調理済みのフライ食品の製造には、サクサクとした食感を持たせることと、その食感を長時間維持させることが求められる。フライ食品をサクサクとした食感とする方法としては、例えば、衣材に粒状のパン粉、クラッカー粉等を混合する方法が知られる(特許文献1等)。また、フライ食品の食感を維持する方法としては、例えば、糖アルコール(特許文献2)、卵白粉末(特許文献3)等が含まれる衣材を使用する方法が報告されている。
特開平11-46712号公報 特開2000-300198号公報 特開2002-78460号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、食感を長時間維持することが困難であった。また、特許文献2及び3に記載の方法で製造されるフライ食品よりも、さらにサクサクした食感のあるフライ食品が望まれる。したがって、本発明は、サクサクした食感を有し、かつ、食感が長時間維持されるフライ食品を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、フライ食品の製造において、衣材をバッター液とブレッダー粉に分け、それぞれにアルギン酸類と二価金属塩を含ませること、及びバッター液の粘度を一定の粘度とすることにより、サクサクした食感のフライ食品が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下を提供するものである。
(1)以下の工程:
(i)食材の表面全体に、バッター液を塗布する工程であって、前記バッター液は、アルギン酸類を含み、その粘度が2000~20000mPa・sである、工程;
(ii)(i)の食材の表面全体にブレッダー粉を塗布する工程であって、前記ブレッダー粉は二価金属塩を含む、工程;及び
(iii)(ii)の食材を油ちょうする工程
を含む、フライ食品の製造方法。
(2)工程(iii)の油ちょうが、工程(ii)の後、30分以内に開始される、(1)に記載の方法。
(3)前記バッター液に含まれるアルギン酸類の濃度が、0.15~0.8重量%である、(1)又は(2)に記載の方法。
(4)前記ブレッダー粉100重量部に含まれる二価金属塩の量が0.1~3.0重量部である、(1)~(3)のいずれかに記載に方法。
(5)(1)~(4)のいずれかに記載の方法で製造された、フライ食品。
本発明により、サクサクした食感を有し、かつ、食感が長時間維持されるフライ食品を製造する方法を提供することができる。
実施例1における試験例6の唐揚げの外観を示す写真である。 実施例1における試験例10の唐揚げの外観を示す写真である。
本明細書において、「A~B」(A及びBは数値)は、特に説明のない限り、「A以上B以下」を表すものとする。本明細書において使用される「%」は、特に説明のない限り、「重量%」を表すものとする。
1.フライ食品の製造方法
本発明のフライ食品の製造方法(以下、「本発明の方法」とも称する)は、以下の工程を含むことを特徴とする。
(i)食材の表面全体に、バッター液を塗布する工程であって、前記バッター液は、アルギン酸類を含み、その粘度が2000~20000mPa・sである、工程;
(ii)(i)の食材の表面全体にブレッダー粉を塗布する工程であって、前記ブレッダー粉は二価金属塩を含む、工程;及び
(iii)(ii)の食材を油ちょうする工程。
本明細書において、「フライ食品」とは、食材を油ちょうすることで得られる食品を指す。具体的には、唐揚げ、天ぷら、カツ類、フリッター等が挙げられる。フライ食品は、食材を直接油ちょうしたものであってもよいが、通常は、食材の表面を衣材で覆った状態で油ちょうしたものを指す。本明細書において、「食材」とは、油ちょうする対象の本体を指し、具体的には、下処理等を行った肉、魚、野菜等の単独の材料、あるいは、複数種の材料を調理・成形したものを使用できる。本明細書において、「衣材」とは、油ちょうする食材のコーティングに使用され、主に、調理後にサクサクした食感を与える、材料の過度の加熱を防ぐ、等の効果を有する。衣材は、大別すると、液状のバッター(バッター液)と、粉末状のブレッダー(ブレッダー粉)に分けられる。
1-1 工程(i)
本発明の方法の工程(i)は、食材の表面全体にバッター液を塗布する工程である。必要に応じて下処理、洗浄、成形等を行った食材に、バッター液を塗布する。塗布の手法は、食材表面全体がバッター液で一定以上の厚みをもって覆われるように塗布できる手法であれば特に限定されず、浸漬、シャワー方式、刷毛塗り等のいずれの手法を用いてもよいが、特に浸漬によって塗布することが好ましい。あるいは、バターリング機械を用いて自動的に塗布してもよい。
本明細書において、「バッター液」とは、液状の衣材を指し、特に限定されないが、通常は、小麦粉、デンプン、油脂、調味料、香辛料等を水に溶いて調製される。バッター液は、これらに加えて、膨張剤、乳化剤、増粘多糖類、色素、pH調整剤等を含んでいてもよい。
本発明の方法において、バッター液は、アルギン酸類を0.15~0.8重量%、好ましくは0.3~0.7重量%の濃度で含有する。本明細書において、「アルギン酸類」は、アルギン酸、アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコール等、アルギン酸骨格を有するものをいずれも包含するが、特にアルギン酸塩を好適に使用できる。アルギン酸塩は、アルギン酸一価金属塩、アルギン酸多価金属塩をいずれも包含するが、特にアルギン酸一価金属塩、さらにアルギン酸ナトリウムを好適に使用できる。アルギン酸骨格の分子量は、5万~500万(250~2.5万量体)、特に12万~15万(600~750量体)とすることが好ましい。
本発明の方法において、バッター液の粘度は、2000~20000mPa・s、好ましくは3000~10000mPa・sである。本明細書において「粘度」とは、JIS Z 8803:2011に定義される液体の粘度(パスカル秒)を指す。粘度は、例えば、回転式粘度計(例えば、東機産業(株)製 BM形又はTVC-7形)を使用して測定することができる。バッター液は、上記の粘度を有することから、浸漬等により食材に塗布することで、より容易に一定以上の厚みをもった層として食材表面上に維持される。
1-2 工程(ii)
本発明の方法の工程(ii)は、工程(i)でバッター液を塗布された食材の表面全体にブレッダー粉を塗布する工程である。ブレッダー粉を塗布する手法は、特に限定されないが、例えば、ブレッダー粉を入れたバット等の平らな容器に、バッター液を塗布した食材を入れて、さらに上からブレッダー粉をかける、又は打ち粉機やブレッディング機械を使用する等の手法をとり得る。
本明細書において、「ブレッダー粉」とは、粉末状の衣材を指し、特に限定されないが、通常は、小麦粉、デンプン、油脂、調味料、香辛料等の粉末を混合して調製される。ブレッダー粉は、これらに加えて、膨張剤、乳化剤、増粘多糖類、色素等を含んでいてもよい。さらに、ブレッダー粉には、サクサクした食感を増すために、パン粉、クラッカー粉、米粉、コーンフラワーやコーングリッツが混合される場合もある。
本発明の方法において、ブレッダー粉は、二価金属塩を100重量部あたり0.1~3.0重量部、好ましくは0.5~2.0重量部の量で含有する。本明細書において「二価金属塩」とは、食品添加物として使用可能なものであれば特に限定されないが、カルシウム塩、マグネシウム塩、特にカルシウム塩を好適に使用できる。カルシウム塩とする場合、ブレッダー粉に含まれるカルシウム量は、0.02~1.5重量%、特に0.1~1.0重量%とすることが好ましい。カルシウム塩としては、特に限定されないが、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、リン酸カルシウム等を使用でき、特に、食味への影響が少なく、また後述のアルギン酸との反応速度が緩やかな炭酸カルシウムを好適に使用できる。
本発明の工程(ii)により、工程(i)で塗布されたバッター液中のアルギン酸類とブレッダー粉中の二価金属塩とが接触し、バッター液とブレッダー粉の境界にアルギン酸二価金属塩のゲル状の膜が形成される。
ブレッダー粉の粒度は、特に限定されないが、例えば、20~100メッシュとすることができる。ブレッダー粉が十分に細かな粒度を有する場合、食材表面のバッター液の層を覆うように、より満遍なく塗布することが可能である。
本発明の工程(ii)により、工程(i)で塗布されたバッター液中のアルギン酸類とブレッダー粉中の二価金属塩とが接触し、バッター液層とブレッダー粉層の境界にアルギン酸二価金属塩のゲル状の膜が形成される。そのため、バッター液は、膜の内部でブレッダー粉と混合されることなく液層のまま維持される。しかし、ブレッダー粉塗布から時間が経過すると、形成される膜の厚みと硬さが増し、長時間経過により最終的にはバッター液層全体がゲル化する。そのため、工程(ii)の所要時間は、可能な限り短時間とすることが望まれる。工程(ii)の所要時間は、特に限定されないが、30分間以内、特に10分間以内、5分間以内、又は1分間以内とすることが好ましい。
1-3 工程(iii)
本発明の方法の工程(iii)は、工程(ii)でブレッダー粉を塗布した食材を油ちょうする工程である。前述の通り、バッター液とブレッダー粉とを接触させると、その境界にゲル状の膜が形成され、バッター液は膜内部で液状に維持される。これを加熱(油ちょう)すると、膜内でバッター液が移動することで、衣表面に波打ち形状が形成される。また、ところどころで、特にバッター液層が膜内で移動することで液が溜まってダマになった部分で、小さな破裂が生じ、衣表面にさらに複雑な凹凸形状が形成される。このような複雑な凹凸形状の衣が加熱されることで、通常よりサクサクした食感が表面に付与される。このような凹凸形状の最表面には、食材本体からの距離が長いことから、食材内部の水分による影響を受けにくく、サクサクした食感が維持されやすい。
本明細書において「油ちょう」とは、加熱した食用油脂に食材を接触させて食材を加熱する調理手法を指す。使用する食用油脂としては、通常油ちょうに使用される油脂であれば特に限定されず、材料としては、大豆油、菜種油、キャノーラ油、ひまわり油、オリーブ油、コーン油、綿実油、ヤシ油、ゴマ油、豚脂、牛脂、パーム油等、又はこれらの混合物をいずれも使用できる。ここでいう「食用油脂」には、上記油脂材料そのものに加えて、上記油脂材料に乳化剤、抗酸化剤(例えば、ビタミンE)等を添加した油脂組成物も含まれる。油ちょう時の食用油脂は、調理対象の食材全体が浸る程度の量を超える量で使用することが望ましい。
油ちょうの温度は、調理対象の食材によって異なり、特に限定されないが、150~200℃、特に160~180℃とすることができる。また、油ちょうの時間は、特に限定されないが、0.5~10分間、特に1~7分間とすることができる。
油ちょうは、工程(ii)でブレッダー粉が全体に塗布された後、30分間以内、特に10分間以内、5分間以内、又は1分間以内に実施することが好ましい。前述の通り、工程(ii)の後に形成されたバッター液層とブレッダー粉層の境界の膜は、時間経過とともに厚みと硬さが増す。膜の厚みや硬さが増すと、上記のようなバッター液層の移動や破裂等による衣表面の天ぷら様の凹凸形状が生じにくくなる。
油ちょう後、食材を食用油脂内から取り出し、余分な油脂をきることで、フライ食品を得ることができる。
1-4 その他の工程
本発明の方法は、工程(iii)で得られたフライ食品を包装する工程、保存する工程を含んでいてもよい。また、本発明の方法は、工程(i)の前、工程(i)、(ii)及び(iii)の間、及び/又は工程(iii)の後に他の工程を含んでいてもよい。前記他の工程は、特に限定されないが、例えば、工程(i)の前に、食材に二価金属塩を含まない別のブレッダー粉を塗布する工程であってもよい。また、工程(i)の後に、食材表面に付着した過剰なバッター液を除去する工程(余分な液をきる工程)が含まれていてもよい。また、工程(ii)の後に、食材表面に付着した過剰なブレッダー粉を除去する工程(余分な粉をはらう工程)が含まれていてもよい。
例えば、本発明の方法は、工程(i)の前に、食材に下味をつける工程を含んでいてもよい。下味をつける工程としては、調味液に食材を漬け込む手法、食材に粉末状の調味料を振りかける手法等をとり得る。これに加えて、又はこれに代えて、食材に打ち粉をふる工程が含まれていてもよい。打ち粉は、特に限定されないが、片栗粉、小麦粉等を使用することができる。
工程(ii)は、複数回繰り返し行われてもよい。その場合、複数回を通して所要時間が長くなりすぎないことが望まれる。
例えば、本発明の方法は、工程(iii)の後に、食材に100℃超(例えば150~170℃)のスチームをあてて加熱処理する工程を含んでいてもよい。油ちょうのみの加熱処理としてもよいが、食材によっては内部が十分に加熱されないまま、衣が焦げてしまうこともある。スチーム加熱処理を加えることで、衣を焦がすことなく、内部まで十分に加熱することが可能である。
本発明で製造されたフライ食品は、必要に応じて、保存及び流通のために急速冷凍してもよい。急速冷凍を行うことにより、フライ食品表面のサクサクとした食感が維持された状態で保存・流通することが、より容易となる。冷凍されたフライ食品は、例えば、再度油ちょう等の加熱調理をすることで喫食可能となる。
2.フライ食品
本発明のフライ食品は、本発明の方法により製造された、ことを特徴とする。本発明のフライ食品は、本発明の方法により製造されることで、その衣表面の形状が複雑な波打ち構造を有する。
本発明のフライ食品の食材、衣材として使用される材料は、「1.フライ食品の製造方法」の項に記載の通りである。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]バッター液粘度の検討(1)
ミックス粉(小麦粉、植物性油脂、香辛料、調味料、膨張剤、乳化剤、増粘多糖類、パプリカ色素を含む)を調製し、ミックス粉100重量部に対して、アルギン酸ナトリウム1重量部を加えて均一に混合した。ここに、水140、150、155、160、170、180、200、220、270又は320重量部を入れて、ホイッパーで1分間混合して各種バッター液を調製した。各バッター液の粘度を、回転式粘度計(東機産業(株)製 BM形又はTVC-7形)で測定した。各種バッター液の粘度を表1に示す。
ミックス粉100重量部に炭酸カルシウム粉末1重量部を加え、均一に混合してブレッダー粉を調製した。ブレッダー粉の粒度は80メッシュであった。
鶏モモ肉を約60g大にカットして、下味付け用調味液(調味料、卵白、デンプン、水を含む)に漬け、1時間タンブリングした。液体をきった後、デンプンによる打ち粉を行った。バットにバッター液を入れ、ここに打ち粉をした肉をくぐらせて肉表面全体にバッター液を塗布した。さらに、ブレッダー粉をまぶして衣付けした。付着した衣の重量は、肉1枚あたり約10gであった。ブレッダー粉の塗布を始めて終了するまでの所要時間は約30秒間であった。
衣付けされた肉を、衣付け後1分間以内に、170℃の食用油に投入し、4分30秒間油ちょうし、食用油から取り出した。取り出した直後の肉(唐揚げ)の外観と、取り出し後30分経過した唐揚げの食感を評価した。外観及び食感の評価結果は、5人のパネリストの評価結果を総合した結果とした。評価基準を表2に示す。各唐揚げの評価結果を表1に示す。また、図1に試験例6の、図2に試験例10の唐揚げの外観写真を示す。
Figure 2023028798000002
Figure 2023028798000003
表1に示す通り、バッター液の粘度が、2320~19000mPa・s程度、特に3260~8380mPa・s程度の時に、唐揚げ表面に天ぷら様の凹凸が形成され、良好な食感が維持された。
[実施例2]バッター液粘度の検討(2)
バッター液に加えるアルギン酸ナトリウム量をミックス粉100重量部に対して2重量部に増量し、加える水の量を表3に示す量とした以外は、実施例1と同様の方法で唐揚げを調製した。各種バッター液の粘度を表3に示す。油ちょうし、食用油から取り出した直後の唐揚げの外観と、取り出し後30分経過した唐揚げの食感を、実施例1と同様に評価した。各唐揚げの評価結果を表3に示す。
Figure 2023028798000004
表3に示す通り、バッター液の粘度が、2570~18500mPa・s程度、特に4500~10000mPa・s程度の時に、唐揚げ表面の凹凸が形成され、良好な食感が維持された。
[実施例3]アルギン酸ナトリウム濃度の検討
バッター液に加えるアルギン酸ナトリウムの量及び水の量を表4に示す量とした以外は、実施例1と同様の方法で唐揚げを調製した。各種バッター液の粘度を表4に示す。油ちょうし、食用油から取り出した直後の唐揚げの外観と、取り出し後30分経過した唐揚げの食感を、実施例1と同様に評価した。各唐揚げの評価結果を表4に示す。
Figure 2023028798000005
表4に示す通り、バッター液の粘度は3800~5000mPa・sであり、いずれの試験例もほぼ同等であった。バッター液中のアルギン酸ナトリウム濃度が、0.18~0.80重量%程度、特に0.34~0.60重量%程度の時に、唐揚げ表面の凹凸が形成され、良好な食感が維持された。
[実施例4]各種カルシウム塩の検討
実施例3の試験例23で使用したものと同じバッター液を使用し、ブレッダー粉に混合するカルシウム塩の種類及び量を表5に示す量とした以外は、実施例1と同様の方法で唐揚げを調製した。油ちょうし、食用油から取り出した直後の唐揚げの外観と、取り出し後30分経過した唐揚げの食感を、実施例1と同様に評価した。各唐揚げの食味の評価は、パネリスト5名が表2に示す評価基準で評価した結果を総合した。各唐揚げの評価結果を表5に示す。
Figure 2023028798000006
表5に示す通り、ブレッダー粉に含まれるカルシウム塩は、いずれを使用しても製造された唐揚げは、表面に凹凸が形成され、良好な食感が維持された。一方、塩化カルシウムを使用した唐揚げは、食味に塩化カルシウム独特の苦み・渋みがあった。
[実施例5]衣付け後の油ちょうまで時間の検討
実施例3の試験例23で使用したものと同じバッター液を使用し、衣付け後、油ちょうまでの時間を表6に示す時間とした以外は、実施例1と同様の方法で唐揚げを調理した。食用油から取り出した直後の唐揚げの外観と、取り出し後30分経過した唐揚げの食感を、実施例1と同様に評価した。各唐揚げの評価結果を表6に示す。表6に示す通り、衣付け後油ちょうまでの時間が短いほど、唐揚げ表面に凹凸が形成され、食感が維持された。
Figure 2023028798000007

Claims (5)

  1. 以下の工程:
    (i)食材の表面全体に、バッター液を塗布する工程であって、前記バッター液は、アルギン酸類を含み、その粘度が2000~20000mPa・sである、工程;
    (ii)(i)の食材の表面全体にブレッダー粉を塗布する工程であって、前記ブレッダー粉は二価金属塩を含む、工程;及び
    (iii)(ii)の食材を油ちょうする工程
    を含む、フライ食品の製造方法。
  2. 工程(iii)の油ちょうが、工程(ii)の後、30分以内に開始される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記バッター液に含まれるアルギン酸類の濃度が、0.15~0.8重量%である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記ブレッダー粉100重量部に含まれる二価金属塩の量が0.1~3.0重量部である、請求項1~3のいずれか1項に記載に方法。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の方法で製造された、フライ食品。
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