JP7274340B2 - 食肉具材の揚げ物用バッター液及び該バッター液を使用した食肉具材の揚げ物の製造方法 - Google Patents
食肉具材の揚げ物用バッター液及び該バッター液を使用した食肉具材の揚げ物の製造方法 Download PDFInfo
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Description
[1]食肉具材の揚げ物用バッター液であって、穀粉及び/又は澱粉で構成される粉体原料と、食肉のすり身とを含む、前記バッター液。
[2]前記食肉具材が畜肉を含み、前記食肉のすり身が畜肉のすり身である、[1]に記載のバッター液。
[3]前記食肉具材が、鶏肉、豚肉及び牛肉から選択される畜肉を含む、[2]に記載のバッター液。
[4]前記食肉のすり身が、鶏肉、豚肉及び牛肉から選択される畜肉のすり身である、[2]又は[3]に記載のバッター液。
[5]前記食肉具材が鶏肉を含み、前記食肉のすり身が鶏肉のすり身である、[2]~[4]のいずれかに記載のバッター液。
[6]前記バッター液に含まれる前記粉体原料の量が、前記バッター液の総質量を基準として、40~50質量%であり、前記バッター液に含まれる前記食肉のすり身の量が、前記バッター液の総質量を基準として、3~30質量%である、[1]~[5]のいずれかに記載のバッター液。
[7]前記バッター液に含まれる前記食肉のすり身の量が、前記バッター液に含まれる前記粉体原料の質量を基準として、10~60質量%である、[1]~[6]のいずれかに記載のバッター液。
[8]食肉具材の揚げ物を製造する方法であって、
(a)[1]~[7]のいずれかに記載のバッター液を食肉具材に付着させる工程、及び、
(b)工程(a)で処理された前記食肉具材を油ちょうする工程
を含む、前記方法。
[9]工程(a)において、前記食肉具材に付着する前記バッター液の量が、前記食肉具材に含まれる食肉100質量部あたり10~20質量部となるように、前記食肉具材に前記バッター液を付着させる、[8]に記載の方法。
[10]工程(a)において、前記食肉具材に付着する前記粉体原料の量が、前記食肉具材に含まれる食肉100質量部あたり4~10質量部となるように、かつ、前記食肉具材に付着する前記食肉のすり身の量が、前記食肉具材に含まれる食肉100質量部あたり0.3~6質量部となるように、前記食肉具材に前記バッター液を付着させる、[8]又は[9]に記載の方法。
[11]工程(a)の後であって工程(b)の前に、工程(a)で処理された前記食肉具材に追加の粉体原料を付着させる工程を含む、[8]~[10]のいずれかに記載の方法。
[12]前記食肉具材に付着する前記追加の粉体原料の量が、前記食肉具材に含まれる食肉100質量部あたり5~15質量部となるように、前記食肉具材に前記追加の粉体原料を付着させる、[11]に記載の方法。
[13]前記食肉具材に付着する前記食肉のすり身の量が、前記食肉具材に付着する前記粉体原料及び前記追加の粉体原料の合計質量を基準として、3~30質量%となるように、前記食肉具材に前記追加の粉体原料を付着させる、[11]又は[12]に記載の方法。
[14]工程(b)の後に、工程(b)で処理された前記食肉具材を冷凍する工程を含む、[8]~[13]のいずれかに記載の方法。
[15]食肉具材の揚げ物であって、前記食肉具材の揚げ物の衣層が、穀粉及び/又は澱粉で構成される粉体原料と、食肉のすり身とを含む、前記揚げ物。
[16]前記衣層に含まれる前記食肉のすり身の量が、前記衣層に含まれる前記粉体原料の質量を基準として、3~30質量%である、[15]に記載の揚げ物。
[17]油ちょう済み冷凍食品である、[15]又は[16]に記載の揚げ物。
以下、本明細書で使用される用語について説明する。以下の説明は、別段規定される場合を除き、本明細書を通じて適用される。
食肉は、食用に供される肉である限り特に限定されない。食肉は、例えば、食肉製品の原料肉として一般的に使用されるものの中から適宜選択することができる。食肉としては、例えば、畜肉、魚肉等が挙げられる。
食肉具材は、食肉を含む。「食肉を含む」という表現は、食肉具材が食肉で構成される場合を包含する意味で使用される。
食肉具材の揚げ物としては、例えば、天ぷら、フライ、から揚げ、フリッター等が挙げられる。食肉具材の揚げ物は、好ましくは、から揚げである。
食肉のすり身は、食肉をすり潰してペースト状にしたものである。食肉のすり身は、例えば、所望の形状及び大きさに切断された食肉の断片(例えば、肉塊、スライス片、挽肉、派生肉等)をミンチ装置で1回又は2回以上処理することにより得ることができる。食肉のすり身を得る際、肉粒の形状が残留しない程度まで、食肉の断片をミンチ装置で処理することが好ましい。
粉体原料は、穀粉及び/又は澱粉で構成される。なお、本発明のバッター液に含まれる粉体は、穀粉及び/又は澱粉で構成される粉体原料に限定されない。本発明のバッター液は、穀粉及び/又は澱粉で構成される粉体原料以外の粉体を含むことができる。
一態様において、本発明は、食肉具材の揚げ物用バッター液に関する。なお、本明細書において、「食肉具材の揚げ物用バッター液」を単に「バッター液」という場合がある。
別の態様において、本発明は、食肉具材の揚げ物を製造する方法に関する。
(a)本発明のバッター液を食肉具材に付着させる工程、及び、
(b)工程(a)で処理された食肉具材を油ちょうする工程
を含む。
実施例及び比較例で使用するピックル液(調味液)、バッター液A~G及びブレッダー粉を調製した。
以下の組成を有するピックル液(調味液)を調製した。
食塩 2.5質量部
砂糖 3.5質量部
L-グルタミン酸ナトリウム 5.0質量部
醤油 30.0質量部
水 59.0質量部
以下の組成を有するバッター液Aを調製した。バッター液Aに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の量は、バッター液Aの総質量を基準として、45質量%であり、バッター液Aに含まれる鶏もも肉のすり身の量は、バッター液Aの総質量を基準として、5質量%である。バッター液Aに含まれる鶏もも肉のすり身の量は、バッター液Aに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の質量を基準として(すなわち、バッター液Aに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の質量に対する、バッター液Aに含まれる鶏もも肉のすり身の質量の割合(鶏もも肉のすり身の質量/粉体原料の質量×100)として)、11.1質量%である。
加工澱粉 22.5質量部
小麦粉 22.5質量部
鶏もも肉のすり身 5.0質量部
リン酸塩 0.1質量部
増粘剤 0.2質量部
水 49.7質量部
以下の組成を有するバッター液Bを調製した。バッター液Bに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の量は、バッター液Bの総質量を基準として、45質量%であり、バッター液Bに含まれる鶏もも肉のすり身の量は、バッター液Bの総質量を基準として、10質量%である。バッター液Bに含まれる鶏もも肉のすり身の量は、バッター液Bに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の質量を基準として(すなわち、バッター液Bに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の質量に対する、バッター液Bに含まれる鶏もも肉のすり身の質量の割合(鶏もも肉のすり身の質量/粉体原料の質量×100)として)、22.2質量%である。
加工澱粉 22.5質量部
小麦粉 22.5質量部
鶏もも肉のすり身 10.0質量部
リン酸塩 0.1質量部
増粘剤 0.2質量部
水 44.7質量部
以下の組成を有するバッター液Cを調製した。バッター液Cに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の量は、バッター液Cの総質量を基準として、45質量%であり、バッター液Cに含まれる鶏もも肉のすり身の量は、バッター液Cの総質量を基準として、15質量%である。バッター液Cに含まれる鶏もも肉のすり身の量は、バッター液Cに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の質量を基準として(すなわち、バッター液Cに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の質量に対する、バッター液Cに含まれる鶏もも肉のすり身の質量の割合(鶏もも肉のすり身の質量/粉体原料の質量×100)として)、33.3質量%である。
加工澱粉 22.5質量部
小麦粉 22.5質量部
鶏もも肉のすり身 15.0質量部
リン酸塩 0.1質量部
増粘剤 0.2質量部
水 39.7質量部
以下の組成を有するバッター液Dを調製した。バッター液Dに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の量は、バッター液Dの総質量を基準として、45質量%であり、バッター液Dに含まれる鶏もも肉のすり身の量は、バッター液Dの総質量を基準として、20質量%である。バッター液Dに含まれる鶏もも肉のすり身の量は、バッター液Dに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の質量を基準として(すなわち、バッター液Dに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の質量に対する、バッター液Dに含まれる鶏もも肉のすり身の質量の割合(鶏もも肉のすり身の質量/粉体原料の質量×100)として)、44.4質量%である。
加工澱粉 22.5質量部
小麦粉 22.5質量部
鶏もも肉のすり身 20.0質量部
リン酸塩 0.1質量部
増粘剤 0.2質量部
水 34.7質量部
以下の組成を有するバッター液Eを調製した。バッター液Eに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の量は、バッター液Eの総質量を基準として、45質量%であり、バッター液Eに含まれる鶏もも肉のすり身の量は、バッター液Eの総質量を基準として、25質量%である。バッター液Eに含まれる鶏もも肉のすり身の量は、バッター液Eに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の質量を基準として(すなわち、バッター液Eに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の質量に対する、バッター液Eに含まれる鶏もも肉のすり身の質量の割合(鶏もも肉のすり身の質量/粉体原料の質量×100)として)、55.6質量%である。
加工澱粉 22.5質量部
小麦粉 22.5質量部
鶏もも肉のすり身 25.0質量部
リン酸塩 0.1質量部
増粘剤 0.2質量部
水 29.7質量部
以下の組成を有するバッター液Fを調製した。バッター液Fに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の量は、バッター液Fの総質量を基準として、45質量%であり、バッター液Fに含まれる豚かた肉のすり身の量は、バッター液Fの総質量を基準として、15質量%である。バッター液Fに含まれる鶏もも肉のすり身の量は、バッター液Fに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の質量を基準として(すなわち、バッター液Fに含まれる粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の質量に対する、バッター液Fに含まれる鶏もも肉のすり身の質量の割合(鶏もも肉のすり身の質量/粉体原料の質量×100)として)、33.3質量%である。
加工澱粉 22.5質量部
小麦粉 22.5質量部
豚かた肉のすり身 15.0質量部
リン酸塩 0.1質量部
増粘剤 0.2質量部
水 39.7質量部
以下の組成を有するバッター液Gを調製した。
加工澱粉 22.5質量部
小麦粉 22.5質量部
リン酸塩 0.1質量部
増粘剤 0.2質量部
水 54.7質量部
以下の組成を有するブレッダー粉を調製した。
加工澱粉 50.0質量部
小麦粉 50.0質量部
(1)食肉具材の調製
冷凍ブラジル産鶏もも肉を解凍した後、1個あたりの質量が35g±1gとなるようにカットし、鶏もも肉の断片を調製した。鶏もも肉の断片及びピックル液をタンブラーに投入し、回転数6rpmで30分間タンブリングし、ピックル液を鶏もも肉の断片に均一になじませた。タンブラーには、鶏もも肉の断片100質量部に対して10質量部のピックル液を投入した。なお、タンブリング後、鶏もも肉に付着せずにタンブラーに残存するピックル液はほぼ存在しなかった。こうして、鶏もも肉の断片とピックル液とを含む食肉具材を得た。
上記(1)で得られた食肉具材及びバッター液Aをタンブラーに投入し、回転数6rpmで15分間タンブリングし、バッター液Aを食肉具材に均一になじませた。タンブラーには、食肉具材に含まれる食肉(鶏もも肉)100質量部に対して15質量部のバッター液Aを投入した。こうして、バッター液処理済み食肉具材を得た。なお、タンブリング後、食肉具材に付着せずにタンブラーに残存するバッター液Aはほぼ存在しなかった。したがって、食肉具材に付着する鶏もも肉のすり身の量は、食肉具材に含まれる食肉(鶏もも肉)100質量部あたり0.8質量部であり、食肉具材に付着する粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の量は、食肉具材に含まれる食肉(鶏もも肉)100質量部あたり6.8質量部である。
上記(2)で得られたバッター液処理済み食肉具材にブレッダー粉を付着させた。ブレッダー粉の付着は、作業者の手で行った。バッター液処理済み食肉具材には、食肉具材に含まれる食肉(鶏もも肉)100質量部に対して10質量部のブレッダー粉を付着させた。こうして、ブレッダー粉処理済み食肉具材を得た。ブレッダー粉は、バッター液Aに由来する粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)及び鶏もも肉とともに、衣層の前駆層を形成し、この前駆層は、油ちょうにより衣層となる。衣層の前駆層に含まれる鶏もも肉のすり身の量は、衣層の前駆層に含まれる粉体原料(バッター液Aに由来する粉体原料及びブレッダー粉に由来する粉体原料)の合計質量を基準として(すなわち、衣層の前駆層に含まれる粉体原料の合計質量に対する、鶏もも肉のすり身の質量の割合(鶏もも肉のすり身の質量/粉体原料の合計質量×100)として)、4.5質量%である。なお、衣層の前駆層におけるこの比は、衣層でも維持されていると考えられる。
上記(3)で得られたブレッダー粉処理済み食肉具材を、油の入ったフライヤーに投入し、160℃で40秒間、油ちょうした。こうして、油ちょう済み食肉具材を得た。
上記(4)で得られた油ちょう済み食肉具材をコンベクションオーブンにて100℃(スチーム100%)で8分間加熱した。こうして、コンベクションオーブン処理済み食肉具材を得た。
上記(5)で得られたコンベクションオーブン処理済み食肉具材を、-20℃に温度設定した冷凍庫に8時間以上放置した。こうして、油ちょう済み冷凍食品を得た。
上記(6)で得られた油ちょう済み冷凍食品を、油の入ったフライヤーに投入し、170℃で5分間、油ちょうした。こうして、再油ちょう済み食肉具材を得た。
バッター液Aに代えて、バッター液Bを使用した点を除き、実施例1と同様にして、再油ちょう済み食肉具材を得た。バッター液による処理において、タンブリング後、食肉具材に付着せずにタンブラーに残存するバッター液Bはほぼ存在しなかった。したがって、食肉具材に付着する鶏もも肉のすり身の量は、食肉具材に含まれる食肉(鶏もも肉)100質量部あたり1.5質量部であり、食肉具材に付着する粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の量は、食肉具材に含まれる食肉(鶏もも肉)100質量部あたり6.8質量部である。また、衣層の前駆層に含まれる鶏もも肉のすり身の量は、衣層の前駆層に含まれる粉体原料(バッター液Bに由来する粉体原料及びブレッダー粉に由来する粉体原料)の合計質量を基準として(すなわち、衣層の前駆層に含まれる粉体原料の合計質量に対する、鶏もも肉のすり身の質量の割合(鶏もも肉のすり身の質量/粉体原料の合計質量×100)として)、9.0質量%である。なお、衣層の前駆層におけるこの比は、衣層でも維持されていると考えられる。
バッター液Aに代えて、バッター液Cを使用した点を除き、実施例1と同様にして、再油ちょう済み食肉具材を得た。バッター液による処理において、タンブリング後、食肉具材に付着せずにタンブラーに残存するバッター液Cはほぼ存在しなかった。したがって、食肉具材に付着する鶏もも肉のすり身の量は、食肉具材に含まれる食肉(鶏もも肉)100質量部あたり2.3質量部であり、食肉具材に付着する粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の量は、食肉具材に含まれる食肉(鶏もも肉)100質量部あたり6.8質量部である。また、衣層の前駆層に含まれる鶏もも肉のすり身の量は、衣層の前駆層に含まれる粉体原料(バッター液Cに由来する粉体原料及びブレッダー粉に由来する粉体原料)の合計質量を基準として(すなわち、衣層の前駆層に含まれる粉体原料の合計質量に対する、鶏もも肉のすり身の質量の割合(鶏もも肉のすり身の質量/粉体原料の合計質量×100)として)、13.4質量%である。なお、衣層の前駆層におけるこの比は、衣層でも維持されていると考えられる。
バッター液Aに代えて、バッター液Dを使用した点を除き、実施例1と同様にして、再油ちょう済み食肉具材を得た。バッター液による処理において、タンブリング後、食肉具材に付着せずにタンブラーに残存するバッター液Dはほぼ存在しなかった。したがって、食肉具材に付着する鶏もも肉のすり身の量は、食肉具材に含まれる食肉(鶏もも肉)100質量部あたり3.0質量部であり、食肉具材に付着する粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の量は、食肉具材に含まれる食肉(鶏もも肉)100質量部あたり6.8質量部である。また、衣層の前駆層に含まれる鶏もも肉のすり身の量は、衣層の前駆層に含まれる粉体原料(バッター液Dに由来する粉体原料及びブレッダー粉に由来する粉体原料)の合計質量を基準として(すなわち、衣層の前駆層に含まれる粉体原料の合計質量に対する、鶏もも肉のすり身の質量の割合(鶏もも肉のすり身の質量/粉体原料の合計質量×100)として)、17.9質量%である。なお、衣層の前駆層におけるこの比は、衣層でも維持されていると考えられる。
バッター液Aに代えて、バッター液Eを使用した点を除き、実施例1と同様にして、再油ちょう済み食肉具材を得た。バッター液による処理において、タンブリング後、食肉具材に付着せずにタンブラーに残存するバッター液Eはほぼ存在しなかった。したがって、食肉具材に付着する鶏もも肉のすり身の量は、食肉具材に含まれる食肉(鶏もも肉)100質量部あたり3.8質量部であり、食肉具材に付着する粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の量は、食肉具材に含まれる食肉(鶏もも肉)100質量部あたり6.8質量部である。また、衣層の前駆層に含まれる鶏もも肉のすり身の量は、衣層の前駆層に含まれる粉体原料(バッター液Eに由来する粉体原料及びブレッダー粉に由来する粉体原料)の合計質量を基準として(すなわち、衣層の前駆層に含まれる粉体原料の合計質量に対する、鶏もも肉のすり身の質量の割合(鶏もも肉のすり身の質量/粉体原料の合計質量×100)として)、22.4質量%である。なお、衣層の前駆層におけるこの比は、衣層でも維持されていると考えられる。
バッター液Aに代えて、バッター液Fを使用した点を除き、実施例1と同様にして、再油ちょう済み食肉具材を得た。バッター液による処理において、タンブリング後、食肉具材に付着せずにタンブラーに残存するバッター液Fはほぼ存在しなかった。したがって、食肉具材に付着する豚かた肉のすり身の量は、食肉具材に含まれる食肉(鶏もも肉)100質量部あたり2.3質量部であり、食肉具材に付着する粉体原料(加工澱粉及び小麦粉)の量は、食肉具材に含まれる食肉(鶏もも肉)100質量部あたり6.8質量部である。また、衣層の前駆層に含まれる豚かた肉のすり身の量は、衣層の前駆層に含まれる粉体原料(バッター液Fに由来する粉体原料及びブレッダー粉に由来する粉体原料)の合計質量を基準として(すなわち、衣層の前駆層に含まれる粉体原料の合計質量に対する、豚かた肉のすり身の質量の割合(豚かた肉のすり身の質量/粉体原料の合計質量×100)、13.4質量%である。なお、衣層の前駆層におけるこの比は、衣層でも維持されていると考えられる。
バッター液Aに代えて、バッター液Gを使用した点を除き、実施例1と同様にして、再油ちょう済み食肉具材を得た。バッター液による処理において、タンブリング後、食肉具材に付着せずにタンブラーに残存するバッター液Gはほぼ存在しなかった。
(1)食肉具材と衣層との一体感に関する官能評価(比較例1と実施例3との比較)
比較例1及び実施例3の再油ちょう済み食肉具材を、10名の訓練されたパネラーに喫食させ、食肉具材と衣層との一体感を官能評価した。10名のうち5名のパネラーが、比較例1の再油ちょう済み食肉具材と、実施例3の再油ちょう済み食肉具材との間では、食肉具材と衣層との一体感に明確な差がある(実施例3の再油ちょう済み食肉具材における食肉具材と衣層との一体感は、比較例1の再油ちょう済み食肉具材と比較して、有意に向上している)、と回答した。残りの5名のパネラーは、比較例1の再油ちょう済み食肉具材と、実施例3の再油ちょう済み食肉具材との間では、食肉具材と衣層との一体感に明確な差がない、と回答した。
実施例1~5の再油ちょう済み食肉具材を、順番に(実施例1→実施例2→実施例3→実施例4→実施例5)、上記(1)と同じ10名のパネラーに喫食させ、食肉具材と衣層との一体感を官能評価した。10名のうち8名のパネラーが、実施例1~3の再油ちょう済み食肉具材では、食肉具材と衣層との一体感に明確な差がないが、実施例3の再油ちょう済み食肉具材と、実施例4の再油ちょう済み食肉具材との間では、食肉具材と衣層との一体感に明確な差がある(実施例4の再油ちょう済み食肉具材における食肉具材と衣層との一体感は、実施例3の再油ちょう済み食肉具材と比較して、有意に向上している)、と回答した。残りの2名のパネラーは、実施例1~4の再油ちょう済み食肉具材では、食肉具材と衣層との一体感に明確な差がないが、実施例4の再油ちょう済み食肉具材と、実施例5の再油ちょう済み食肉具材との間では、食肉具材と衣層との一体感に明確な差がある(実施例5の再油ちょう済み食肉具材における食肉具材と衣層との一体感は、実施例4の再油ちょう済み食肉具材と比較して、有意に向上している)、と回答した。
実施例3及び実施例6の再油ちょう済み食肉具材を、上記(1)と同じ10名のパネラーに喫食させ、食肉具材と衣層との一体感を官能評価した。10名のうち7名のパネラーが、実施例3の再油ちょう済み食肉具材と、実施例6の再油ちょう済み食肉具材との間では、食肉具材と衣層との一体感に明確な差がある(実施例3の再油ちょう済み食肉具材における食肉具材と衣層との一体感は、実施例6の再油ちょう済み食肉具材と比較して、有意に向上している)、と回答した。残りの3名のパネラーは、実施例3の再油ちょう済み食肉具材と、実施例6の再油ちょう済み食肉具材との間では、食肉具材と衣層との一体感に明確な差がない、と回答した。
Claims (15)
- 食肉具材の揚げ物用バッター液であって、
前記バッター液が、穀粉及び/又は澱粉で構成される粉体原料と、食肉のすり身とを含み、
前記食肉具材が畜肉を含み、
前記食肉のすり身が畜肉のすり身であり、
前記食肉具材における前記畜肉が由来する動物が、前記食肉のすり身における前記畜肉が由来する動物と同一であり、
前記食肉具材における前記畜肉が由来する部位が、前記食肉のすり身における前記畜肉が由来する部位と同一であり、
前記バッター液に含まれる前記食肉のすり身の量が、前記バッター液に含まれる前記粉体原料の質量を基準として、44~60質量%である、前記バッター液。 - 前記食肉具材における前記畜肉及び前記食肉のすり身における前記畜肉が、鶏肉、豚肉及び牛肉から選択される、請求項1に記載のバッター液。
- 前記食肉具材における前記畜肉及び前記食肉のすり身における前記畜肉が、鶏肉である、請求項2に記載のバッター液。
- 前記バッター液に含まれる前記粉体原料の量が、前記バッター液の総質量を基準として、40~50質量%であり、前記バッター液に含まれる前記食肉のすり身の量が、前記バッター液の総質量を基準として、18~30質量%である、請求項1~3のいずれか一項に記載のバッター液。
- 食肉具材の揚げ物を製造する方法であって、
前記方法が、
(a)請求項1~4のいずれか一項に記載のバッター液を食肉具材に付着させる工程、及び、
(b)工程(a)で処理された前記食肉具材を油ちょうする工程
を含み、
前記食肉具材が畜肉を含み、
前記食肉具材における前記畜肉が由来する動物が、前記食肉のすり身における前記畜肉が由来する動物と同一であり、
前記食肉具材における前記畜肉が由来する部位が、前記食肉のすり身における前記畜肉が由来する部位と同一である、前記方法。 - 前記食肉具材における前記畜肉及び前記食肉のすり身における前記畜肉が、鶏肉、豚肉及び牛肉から選択される、請求項5に記載の方法。
- 前記食肉具材における前記畜肉及び前記食肉のすり身における前記畜肉が、鶏肉である、請求項6に記載の方法。
- 工程(a)において、前記食肉具材に付着する前記バッター液の量が、前記食肉具材に含まれる食肉100質量部あたり10~20質量部となるように、前記食肉具材に前記バッター液を付着させる、請求項5~7のいずれか一項に記載の方法。
- 工程(a)において、前記食肉具材に付着する前記粉体原料の量が、前記食肉具材に含まれる食肉100質量部あたり4~10質量部となるように、かつ、前記食肉具材に付着する前記食肉のすり身の量が、前記食肉具材に含まれる食肉100質量部あたり0.3~6質量部となるように、前記食肉具材に前記バッター液を付着させる、請求項5~8のいずれか一項に記載の方法。
- 工程(a)の後であって工程(b)の前に、工程(a)で処理された前記食肉具材に追加の粉体原料を付着させる工程を含む、請求項5~9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記食肉具材に付着する前記追加の粉体原料の量が、前記食肉具材に含まれる食肉100質量部あたり5~15質量部となるように、前記食肉具材に前記追加の粉体原料を付着させる、請求項10に記載の方法。
- 前記食肉具材に付着する前記食肉のすり身の量が、前記食肉具材に付着する前記粉体原料及び前記追加の粉体原料の合計質量を基準として、3~30質量%となるように、前記食肉具材に前記追加の粉体原料を付着させる、請求項10又は11に記載の方法。
- 工程(b)の後に、工程(b)で処理された前記食肉具材を冷凍する工程を含む、請求項5~12のいずれか一項に記載の方法。
- 食肉具材の揚げ物であって、
前記揚げ物が、前記食肉具材の揚げ物の衣層が、穀粉及び/又は澱粉で構成される粉体原料と、食肉のすり身とを含み、
前記食肉具材が畜肉を含み、
前記食肉のすり身が畜肉のすり身であり、
前記食肉具材における前記畜肉が由来する動物が、前記食肉のすり身における前記畜肉が由来する動物と同一であり、
前記食肉具材における前記畜肉が由来する部位が、前記食肉のすり身における前記畜肉が由来する部位と同一であり、
前記衣層に含まれる前記食肉のすり身の量が、前記衣層に含まれる前記粉体原料の質量を基準として、17~30質量%である、前記揚げ物。 - 油ちょう済み冷凍食品である、請求項14に記載の揚げ物。
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