JP2009196961A - 腸溶性カプセル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 カプセル皮膜を、(1)アルギン酸の水溶性塩と、(2)ゼラチン、寒天およびカードランからなる群から選択される少なくとも一種;上記(1)成分と(2)成分に加えて、さらに(3)ジェランガム、カラギーナン、ペクチン、キサンタンガム、ローカストビーンガムおよびタマリンドシードガムからなる群から選択される少なくとも一種のゲル化剤;または、上記(1)成分および(2)成分、または(1)成分、(2)成分および(3)成分に加えて、さらに可塑剤を含有するカプセル調製液から調製する。
【選択図】なし
Description
(I-1)アルギン酸の水溶性塩と、ゼラチン、寒天およびカードランからなる群から選択される少なくとも1種を含有するフィルムからなる腸溶性カプセル。
(I-2)上記アルギン酸の水溶性塩が、1重量%水溶液に調整した場合の粘度〔BL型回転粘度計(粘度500mPa・s未満はローター番号2、粘度500mPa・s以上2000mPa・s未満はローター番号3、粘度2000mPa・s以上はローター番号4)を用いて、20℃、回転数60rpm、測定時間1分〕が5〜50mPa・sであることを特徴とする、(I-1)に記載する腸溶性カプセル。
(I-3)上記フィルムが、さらにジェランガム、カラギーナン、ペクチン、キサンタンガム、ローカストビーンガムおよびタマリンドシードガムからなる群から選択される少なくとも一種のゲル化剤を含有するものである、(I-1)または(I-2)に記載する腸溶性カプセル。
(I-4)上記フィルムが、さらに可塑剤を含有するものである、(I-1)乃至(I-3)のいずれかに記載する腸溶性カプセル。
(I-5)可塑剤がグリセロールまたはソルビトールである、(I-4)に記載する腸溶性カプセル。
(I-7)上記カプセル調製液が二価金属イオンを含まないものである、(I-6)に記載する腸溶性カプセル。
(I-8)上記フィルムが、アルギン酸の水溶性塩と、ゼラチン、寒天およびカードランからなる群から選択される少なくとも1種、ならびにジェランガム、カラギーナン、ペクチン、キサンタンガム、ローカストビーンガムおよびタマリンドシードガムからなる群から選択される少なくとも一種のゲル化剤を含有するカプセル調製液を、カプセル形態に乾燥固化して形成されるものである、(I-3)に記載する腸溶性カプセル。
(I-9)上記カプセル調製液が二価金属イオンを含まないものである、(I-8)に記載する腸溶性カプセル。
(a)アルギン酸の水溶性塩と、ゼラチンおよび寒天からなる群から選択される少なくとも1種、または
(b)アルギン酸の水溶性塩と、ゼラチンおよび寒天からなる群から選択される少なくとも1種、ならびにジェランガム、カラギーナンおよびペクチンからなる群から選択される少なくとも一種のゲル化剤
に加えて、さらに(c)可塑剤を含有するカプセル調製液を、カプセル形態に乾燥固化して形成されるものである、(I-4)に記載する腸溶性カプセル。
(I-11)上記カプセル調製液が二価金属イオンを含まないものである、(I-10)に記載する腸溶性カプセル。
(I-12)可塑剤がグリセロールまたはソルビトールである、(I-11)に記載する腸溶性カプセル。
(II-1)アルギン酸の水溶性塩と、ゼラチン、寒天およびカードランからなる群から選択される少なくとも1種を含有するカプセル調製液に、カプセル成型用ピンを浸漬して引き上げ、当該成型用ピンに付着した上記カプセル調製液を乾燥固化し、これを成型ピンから脱離回収する工程を有する、(I-1)乃至(I-5)のいずれかに記載する腸溶性カプセルの調製方法。
(II-2)上記カプセル調製液が二価金属イオンを含まないものである、(II-1)に記載する調製方法。
(II-3)上記カプセル調製液が、さらにジェランガム、カラギーナン、ペクチン、キサンタンガム、ローカストビーンガムおよびタマリンドシードガムからなる群から選択される少なくとも一種のゲル化剤を含有するものである、(II-1)または(II-2)に記載する調製方法。
(II-4)上記カプセル調製液が、さらに可塑剤を含有するものである、(II-1)乃至(II-3)のいずれかに記載する調製方法。
(II-6)上記カプセル調製液が、BL型回転粘度計(粘度500mPa・s未満はローター番号2、粘度500mPa・s以上2000mPa・s未満はローター番号3、粘度2000mPa・s以上はローター番号4)を用いて、20℃、回転数60rpm、測定時間1分の条件下で、粘度が1000〜5000mPa・sであり、固形分含量が10〜25重量%であることを特徴とする、(II-1)乃至(II-5)のいずれかに記載する調製方法。
(III-1)(I-1)乃至(I-12)のいずれかに記載する腸溶性カプセルに内容物が充填されてなる腸溶性カプセル製剤。
(III-2)内容物が食品または経口医薬品である(III-1)に記載する腸溶性カプセル製剤。
本発明の腸溶性カプセルは、アルギン酸の水溶性塩と、ゼラチン、寒天およびカラギーナンからなる群から選択される少なくとも1種を含有するカプセル皮膜(カプセルフィルム)からなり、胃環境で溶解せず、腸環境で溶解する特性、すなわち腸溶性を有することを特徴とする。
<第1液>
塩化ナトリウム2.0gに塩酸7.0mLおよび水を加えて溶かし1000mLに調整したもの(pHは約1.2)。
0.2mol/Lのリン酸二水素カリウム試液250mLに、0.2mol/Lの水酸化ナトリウム試液118mLおよび水を加えて溶かし1000mLに調整したもの(pHは約6.8)。
(2)カプセル調製液(浸漬液)からカプセル成型用ピンを引き上げて、当該ピンの外表面に付着したカプセル調製液をゲル化する工程(ゲル化工程(成型工程))、
(3)カプセル成型用ピンの外表面に被覆形成されたゲル化カプセルフィルム(ゲル化皮膜)を乾燥する工程(乾燥固化工程)、
(4)乾燥したカプセルフィルム(皮膜)をカプセル成型用ピンから脱離する工程(脱離工程)。
斯くして調製される硬質カプセルのボディ部とキャップ部は、前述する内容物をボディ部に充填したのち、該ボディ部にキャップ部を被覆して両者を嵌合させることによりボディ部とキャップ部を接合させることによって硬質カプセル剤として提供することができる。
表1に記載する種々の粘度(1重量%水溶液)を有する市販のアルギン酸の水溶性塩(ナトリウム塩、カリウム塩)を用いて下記の方法に従って、各種濃度のフィルム調製液を形成し、フィルム作成上の作業性、フィルム形成能、および形成したフィルムの特性を評価した。なお、アルギン酸の水溶性塩の1重量%水溶液の粘度は、BL型回転粘度計(粘度500mPa・s未満はローター番号2、粘度500mPa・s以上2000mPa・s未満はローター番号3、粘度2000mPa・s以上はローター番号4)を用いて、20℃、回転数60rpm、測定時間1分の条件で測定した場合の粘度である。
アルギン酸の水溶性塩として、表1に示す各種のアルギン酸ナトリウム(いずれも紀文フードケミファー社製)またはアルギン酸カリウムを用い、これらをそれぞれ60℃に加温した精製水に撹拌しながら溶解し、10〜25重量%の範囲で各種濃度の水溶液を調製した。調製した水溶液を減圧下で脱泡し、フィルム調製液(ジェリー)を調製した。この調製液を、スリット幅約1mmのキャスターを用いてガラス板上に均一な薄膜を作成し、室温で乾燥してフィルムを調製した。
(1)フィルム作成上の作業性
フィルム形成上の作業性は、上記で調製した各種フィルム調製液の脱泡のし易さを基準として判断した。フィルム調製液を減圧下で12時間放置した後に液中に泡を認めない場合は作業性良好として“○”、液中に泡が認められる場合は作業性不良として“×”とした。
各種フィルム調製液を用いて調製したフィルムを乾燥した後に、目視によりひび割れを全く認めない場合、フィルム形成能良好として“○”、ひび割れが認められた場合、フィルム形成能不良として”דとした。
各種フィルム調製液を用いて調製したフィルムを手で折り曲げた時に、フィルムが割れない場合はフィルム特性良好として“○”、フィルムが割れる場合はフィルム特性不良として“×”とした。
60℃に加温した精製水795gに攪拌しながらアルギン酸ナトリウム(1重量%水溶液の粘度(20℃):10.7mPa・s、紀文フードケミファー社製)100g、ゼラチン(新田ゼラチン製)100gおよびグリセロール5gを溶解し、この溶液を60℃、減圧下で5時間脱泡した。 斯くして調製した水溶液をカプセル調製液として、浸漬法による慣用のカプセル製造装置に仕込んだ。カプセル調製液の温度を58〜60℃に保持しながら、これにカプセル成型ピンを浸漬して引き上げ、カプセル成型ピンの周囲に形成された皮膜を乾燥固化して、サイズ0号の硬質カプセル(ボディ、キャップ)を調製した。
(1)カプセル調製液の液ダレの有無
上記のカプセル調製に際して使用したカプセル調製液(58〜60℃)について、カプセル成型ピンを浸漬し引き上げたときの液ダレの有無を観察した。
各カプセル調製液(58〜60℃)にカプセル成型ピンを浸漬し引き上げ、次いでカプセル成型ピンの表面に形成された皮膜を27℃で乾燥固化させたときに、皮膜に亀裂が生じるか否かを観察した。
上記で形成したカプセル皮膜をカプセル成型ピンから脱離し、形成されたカプセル皮膜について、収縮の有無を含めて厚みの均一性を、目視により評価した。
上記で調製した硬質カプセルについて、第15改正日本薬局方に規定する溶解試験法に従って、腸溶性の有無を評価した。具体的には、各硬質カプセルを第15改正日本薬局方に規定する第一液(pH1.2)(37℃)900ml中に沈め、50rmpでパドルを回転し、溶解するまでの時間を測定し耐酸性を評価した。同様に、各硬質カプセルを第15改正日本薬局方に規定する第二液(pH6.8)(37℃)900ml中に沈め、50rmpでパドルを回転し、溶解するまでの時間を測定した。
結果を表3に示す。
ジェランガム(脱アシル型;三栄源F.F.I.製)5gを精製水820gに分散させ、更に塩化カリウム5gを加え、90℃に加温して溶解した。この溶液を約60℃で保持し、アルギン酸ナトリウム(1重量%水溶液の粘度(20℃):10.7mPa・s)120g、ゼラチン40g及びグリセロール10gを攪拌しながら溶解した。この溶液を減圧下で約5時間脱泡した。斯くして調製した水溶液をカプセル調製液として、浸漬法による慣用のカプセル製造装置に仕込み、浸漬液の温度を58〜60℃に保持しながら、実施例1〜5と同様に、常法に従ってサイズ0号の硬質カプセルを調製した。
60℃に保持した精製水820gに、アルギン酸ナトリウム(1重量%水溶液の粘度(20℃):10.7mPa・s)100g、ゼラチン40g及びペクチン(三晶社製)40gを攪拌しながら溶解した。この溶液を減圧下で約5時間脱泡した。斯くして調製した水溶液を浸漬液として、浸漬法による慣用のカプセル製造装置に仕込み、浸漬液の温度を58〜60℃に保持しながら、実施例1〜5と同様に、常法に従ってサイズ0号の硬質カプセルを調製した。かくして調製した硬質カプセルについて、実施例1〜5と同様にして、カプセル調製液の液ダレの有無、カプセル皮膜の乾燥時の亀裂の有無、カプセル皮膜の均一性、および耐酸性と腸溶性を評価した。
約95℃に加温した精製水785gに寒天(伊那食品工業社製)10gを溶解し、この溶液を60℃に降温し、グリセロール5gを加えた後、アルギン酸ナトリウム(1重量%水溶液の粘度(20℃):10.7mPa・s)100gとアルギン酸カリウム100gを攪拌しながら溶解した。この溶液を60℃で5時間減圧下で脱泡し、カプセル調製液とした。この溶液を浸漬法による慣用のカプセル製造装置に仕込み、浸漬液の温度を58〜60℃に保持しながら、実施例1〜5と同様に、常法に従ってサイズ0号の硬質カプセルを調製した。かくして調製した硬質カプセルについて、実施例1〜5と同様にして、カプセル調製液の液ダレの有無、カプセル皮膜の乾燥時の亀裂の有無、カプセル皮膜の均一性、および耐酸性と腸溶性を評価した。
ジェランガム(脱アシル型;三栄源F.F.I.製)5gを精製水819.17gに分散させ、更に塩化カリウム5gを加え、90℃に加温して溶解した。この溶液を約60℃で保持し、アルギン酸ナトリウム(1重量%水溶液の粘度(20℃):10.7mPa・s)120g、ゼラチン40g、グリセロール10gおよびショ糖脂肪酸エステル0.83gを攪拌しながら溶解した。この溶液を減圧下で約5時間脱泡した。斯くして調製した水溶液をカプセル調製液として、浸漬法による慣用のカプセル製造装置に仕込み、浸漬液の温度を58〜60℃に保持しながら、実施例1〜5と同様に、常法に従ってサイズ0号の硬質カプセルを調製した。かくして調製した硬質カプセルについて、実施例1〜5と同様にして、カプセル調製液の液ダレの有無、カプセル皮膜の乾燥時の亀裂の有無、カプセル皮膜の均一性、および耐酸性と腸溶性を評価した。
ジェランガム(脱アシル型;三栄源F.F.I.製)5gおよびιカラギーナン2gを精製水827.17gに分散させ、更に塩化カリウム5gを加え、90℃に加温して溶解した。この溶液を約60℃で保持し、アルギン酸ナトリウム(1重量%水溶液の粘度(20℃):10.7mPa・s)120g、ゼラチン40gおよびショ糖脂肪酸エステル0.83gを攪拌しながら溶解した。この溶液を減圧下で約5時間脱泡した。斯くして調製した水溶液をカプセル調製液として、浸漬法による慣用のカプセル製造装置に仕込み、浸漬液の温度を58〜60℃に保持しながら、実施例1〜5と同様に、常法に従ってサイズ0号の硬質カプセルを調製した。かくして調製した硬質カプセルについて、実施例1〜5と同様にして、カプセル調製液の液ダレの有無、カプセル皮膜の乾燥時の亀裂の有無、カプセル皮膜の均一性、および耐酸性と腸溶性を評価した。
寒天10gを精製水820gに分散させた後、90℃に加温して溶解した。この溶液を約60℃に保持し、アルギン酸ナトリウム(1重量%水溶液の粘度(20℃)が10.7mPa・sのもの)170gを攪拌しながら溶解後、減圧下で約5時間脱泡した。かくして調製した水溶液をカプセル調製液として浸漬法による慣用のカプセル製造装置に仕込み、浸漬液の温度を58〜60℃に保持しながら、実施例1〜5と同様に、常法に従ってサイズ0号の硬質カプセルを調製した。斯くして調製した硬質カプセルについて、実施例1〜5と同様にして、カプセル調製液の液ダレの有無、カプセル皮膜の乾燥時の亀裂の有無、カプセル皮膜の均一性、および耐酸性と腸溶性を評価した。
ガードラン(和光純薬製)20gを精製水820gに分散させた後、60℃に加温して溶解した。この溶液を約60℃に保持し、アルギン酸ナトリウム(1重量%水溶液の粘度(20℃)が10.7mPa・sのもの)120gおよびゼラチン40gを加え、攪拌しながら溶解した。この溶液を減圧下で約5時間脱泡した。斯くして調製した水溶液をカプセル調製液として浸漬法による慣用のカプセル製造装置に仕込み、浸漬液の温度を58〜60℃に保持しながら、実施例1〜5と同様に、常法に従ってサイズ0号の硬質カプセルを調製した。斯くして調製した硬質カプセルについて、実施例1〜4と同様にして、カプセル調製液の液ダレの有無、カプセル皮膜の乾燥時の亀裂の有無、カプセル皮膜の均一性、および耐酸性と腸溶性を評価した。
キサンタンガム(三晶社製)10gとローカストビーンガム(三晶社製)10gを精製水820gに分散させた後、85℃に加温して溶解した。この溶液を約60℃で保持し、アルギン酸ナトリウム(1重量%水溶液の粘度(20℃)が10.7mPa・sのもの)120gおよびゼラチン40gを攪拌しながら溶解した。この溶液を減圧下で約5時間脱泡した。斯くして調製した水溶液をカプセル調製液として浸漬法による慣用のカプセル製造装置に仕込み、浸漬液の温度を58〜60℃に保持しながら、実施例1〜5と同様に、常法に従ってサイズ0号の硬質カプセルを調製した。かくして調製した硬質カプセルについて、実施例1〜5と同様にして、カプセル調製液の液ダレの有無、カプセル皮膜の乾燥時の亀裂の有無、カプセル皮膜の均一性、および耐酸性と腸溶性を評価した。
タマリンドシードガム(MRC社製)10gとジェランガム(三晶社製)10gを精製水820gに分散させた後、85℃に加温して溶解した。この溶液を約60℃で保持し、アルギン酸ナトリウム(1重量%水溶液の粘度(20℃)が10.7mPa・sのもの)120gおよびゼラチン40gを攪拌しながら溶解した。この溶液を減圧下で約5時間脱泡した。斯くして調製した水溶液をカプセル調製液として浸漬法による慣用のカプセル製造装置に仕込み、浸漬液の温度を58〜60℃に保持しながら、実施例1〜5と同様に、常法に従ってサイズ0号の硬質カプセルを調製した。かくして調製した硬質カプセルについて、実施例1〜5と同様にして、カプセル調製液の液ダレの有無、カプセル皮膜の乾燥時の亀裂の有無、カプセル皮膜の均一性、および耐酸性と腸溶性を評価した。
寒天(伊那食品工業社製)10gとジェランガム(三晶社製)10gを精製水820gに分散させ、85℃に加温して溶解し、この溶液を約60℃で保持し、アルギン酸ナトリウム(1重量%水溶液の粘度(20℃):10.7mPa・s)160gを攪拌しながら溶解した。この溶液を減圧下で約5時間脱泡した。斯くして調製した水溶液をカプセル調製液として、浸漬法による慣用のカプセル製造装置に仕込み、浸漬液の温度を58〜60℃に保持しながら、実施例1〜5と同様に、常法に従ってサイズ0号の硬質カプセルを調製した。かくして調製した硬質カプセルについて、実施例1〜5と同様にして、カプセル調製液の液ダレの有無、カプセル皮膜の乾燥時の亀裂の有無、カプセル皮膜の均一性、および耐酸性と腸溶性を評価した。
カラギーナン(MRC社製)5gと塩化カリウム5gを精製水820gに分散させ、85℃に加温して溶解し、この溶液を約60℃で保持し、アルギン酸ナトリウム(1重量%水溶液の粘度(20℃):10.7mPa・s)120g、ゼラチン50gを攪拌しながら溶解した。この溶液を減圧下で約5時間脱泡した。斯くして調製した水溶液をカプセル調製液として、浸漬法による慣用のカプセル製造装置に仕込み、浸漬液の温度を58〜60℃に保持しながら、実施例1〜5と同様に、常法に従ってサイズ0号の硬質カプセルを調製した。かくして調製した硬質カプセルについて、実施例1〜5と同様にして、カプセル調製液の液ダレの有無、カプセル皮膜の乾燥時の亀裂の有無、カプセル皮膜の均一性、および耐酸性と腸溶性を評価した。
全自動カプセル充填機(クオリカプス社製、LIQFILsuper40)を用いて、上記実施例1〜9で調製した腸溶性の硬質カプセルに、デキストリンと乳酸菌粉末の混合末を充填してなる本発明の硬質カプセル製剤を調製した。
Claims (13)
- アルギン酸の水溶性塩と、ゼラチン、寒天およびカードランからなる群から選択される少なくとも一種を含有するフィルムからなる腸溶性カプセル。
- 上記アルギン酸の水溶性塩が、1重量%水溶液に調整した場合の粘度〔BL型回転粘度計(粘度500mPa・s未満はローター番号2、粘度500mPa・s以上2000mPa・s未満はローター番号3、粘度2000mPa・s以上はローター番号4)を用いて、20℃、回転数60rpm、測定時間1分〕が5〜50mPa・sであることを特徴とする、請求項1に記載する腸溶性カプセル。
- 上記フィルムが、さらにジェランガム、カラギーナン、ペクチン、キサンタンガム、ローカストビーンガムおよびタマリンドシードガムからなる群から選択される少なくとも一種のゲル化剤を含有するものである、請求項1または2に記載する腸溶性カプセル。
- 上記フィルムが、さらに可塑剤を含有するものである、請求項1乃至3のいずれかに記載する腸溶性カプセル。
- 可塑剤がソルビトールまたはグリセロールである、請求項4に記載する腸溶性カプセル。
- 上記フィルムが、アルギン酸の水溶性塩と、ゼラチン、寒天およびカードランからなる群から選択される少なくとも1種を含有するカプセル調製液を、カプセル形態に乾燥固化して形成されるものである、請求項1または2に記載する腸溶性カプセル。
- アルギン酸の水溶性塩と、ゼラチン、寒天およびカードランからなる群から選択される少なくとも1種を含有するカプセル調製液に、カプセル成型用ピンを浸漬して引き上げ、当該成型用ピンに付着した上記カプセル調製液を乾燥固化し、これを成型ピンから脱離回収する工程を有する、請求項1乃至6のいずれかに記載する腸溶性カプセルの調製方法。
- 上記カプセル調製液が、さらにジェランガム、カラギーナン、ペクチン、キサンタンガム、ローカストビーンガムおよびタマリンドシードガムからなる群から選択される少なくとも一種のゲル化剤を含有するものである、請求項7に記載する調製方法。
- 上記カプセル調製液が、さらに可塑剤を含有するものである、請求項7または8に記載する調製方法。
- 可塑剤がソルビトールまたはグリセロールである、請求項9に記載する調製方法。
- 上記カプセル調製液が、B型回転粘度計(粘度500mPa・s未満はローター番号2、粘度500mPa・s以上2000mPa・s未満はローター番号3、粘度2000mPa・s以上はローター番号4)を用いて、20℃、回転数12rpm、測定時間1分の条件下で、粘度が1000〜5000mPa・sであり、固形分含量が10〜25重量%であることを特徴とする、請求項7乃至10のいずれかに記載する調製方法。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載する腸溶性カプセルに内容物が充填されてなる腸溶性カプセル製剤。
- 内容物が食品または経口医薬品である請求項12に記載する腸溶性カプセル製剤。
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