JP2015021062A - 樹脂組成物、接着フィルム、接着シート、ダイシングテープ一体型接着シートおよび電子部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の樹脂組成物は、相対向する電極間に介在され、前記相対向する電極を電気的に接続するフィルム状樹脂組成物であって、前記樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)分子中にカルボキシル基を有し、25℃で液状であるアクリロニトリル・ブタジエン共重合体と、(D)充填材と、を含有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
この半田接合部には、電気的な接続信頼性および機械的な接続強度を確保するために、一般的にアンダーフィル材と呼ばれる液状封止樹脂組成物が注入されている(アンダーフィル封止と呼称される)。
そして、回路基板と、接着シートがラミネートされた半導体チップとを、接着シートが回路基板と半導体チップとの間に位置するように積層した後、熱と圧力を加えることにより、接着シートを溶融させ、回路基板の電極と半導体チップの電極とを溶融接合するとともに、回路基板と半導体チップとの間の空隙を充填する。
前記樹脂組成物は、
(A)エポキシ樹脂と、
(B)硬化剤と、
(C)分子中にカルボキシル基を有し、25℃で液状であるアクリロニトリル・ブタジエン共重合体と、
(D)充填材と、
を含有することを特徴とする樹脂組成物。
前記(C)成分は、GPC測定法による数平均分子量が、1000以上、6500以下であることを特徴とする樹脂組成物。
前記(C)成分は、カルボキシル基を分子の片末端あるいは分子の両末端に有するものであることを特徴とする樹脂組成物。
前記樹脂組成物全体に対して、前記(A)成分の含有量が10質量%以上、50質量%以下であることを特徴とする樹脂組成物。
前記樹脂組成物全体に対して、前記(B)成分の含有量が3質量%以上、30質量%以下であることを特徴とする樹脂組成物。
前記樹脂組成物全体に対して、前記(C)成分の含有量が0.1質量%以上、6質量%以下であることを特徴とする樹脂組成物。
前記樹脂組成物全体に対して、前記(D)成分の含有量が20質量%以上、70質量%以下であることを特徴とする樹脂組成物。
前記(A)成分と前記(C)成分との含有量の質量比率[(A)成分/(C)成分]が、5.9以上、60以下であることを特徴とする樹脂組成物。
さらに、(E)成膜性樹脂、を含有することを特徴とする樹脂組成物。
さらに、(F)硬化促進剤、を含有することを特徴とする樹脂組成物。
さらに、(G)フラックス機能を有する化合物、を含有することを特徴とする樹脂組成物。
さらに、(H)有機微粒子、を含有することを特徴とする樹脂組成物。
具体的には、電極部材間の半田接合における半田の濡れ性を向上させるとともに、接着フィルムの可撓性、及び、硬化物の応力緩和能力の向上を図ることができるものである。
図1は、本発明の接着シートの一実施形態を示したものである。図1に示した接着シート10は、電極が形成された電極部材同士を電気的に接続する際に用いられ、電極部材が備える電極同士の間に形成された空隙内に充填される接着フィルム1と、この接着フィル
ム1に接合され、接着フィルムを担持して接着シートの取り扱い性を高めることができるベースフィルム2とから構成されているものである。
本発明の樹脂組成物は、
相対向する電極間に介在され、上記相対向する電極を電気的に接続するフィルム状の樹脂組成物であって、
上記樹脂組成物は、
(A)エポキシ樹脂(以下、単に「(A)成分」と呼称することがある)と、
(B)硬化剤(以下、単に「(B)成分」と呼称することがある)と、
(C)分子中にカルボキシル基を有し、25℃で液状であるアクリロニトリル・ブタジエン共重合体(以下、単に「(C)成分」と呼称することがある)と、
(D)充填材(以下、「以下、単に(D)成分」と呼称することがある)と、
を含有することを特徴とする。
本発明の接着シートに用いられる接着フィルムを構成する樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂を含有することが好ましい。
これにより、接着フィルムをより容易に製造することができ、さらに、ベースフィルムとの剥離性をより好適な水準とすることができる。
これにより、接着フィルムの柔軟性と屈曲性をより効果的に発現させることができる。また、これにより、接着フィルムのタック力が強くなり、取り扱い性が低下することをより効果的に防止することができる。
本発明の接着シートに用いられる接着フィルムを構成する樹脂組成物は、上述した(A)エポキシ樹脂とともに、(B)硬化剤を含有することが好ましい。
(B)硬化剤の含有量を上記範囲内とすることにより、接着フィルムの機械的接着強度を充分に確保することができ、半田接合部の接続信頼性、すなわち本発明の電子部品の信頼性を向上させることができる。
本発明の接着シートに用いられる接着フィルムを構成する樹脂組成物は、上述した(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤とともに、(C)分子中にカルボキシル基を有し、25℃で液状であるアクリロニトリル・ブタジエン共重合体を含有することが好ましい。
これにより、樹脂組成物にフラックス機能を付与することができるとともに、フィルム形態の樹脂組成物に可撓性を付与することができ、本発明の樹脂組成物の取り扱い性を向上させることができる。
rile)、アクリル酸/ブタジエン/アクリロニトリルコポリマー、メタアクリル酸/ブタジエン/アクリロニトリルコポリマー、などを例示することができる。これらの中でも、カルボキシル基末端ブタジエン/アクリロニトリルコポリマー(CTBN:Carboxy−terminated butadiene−acrylonitrile)を
用いることが好ましい。
このような形態の(C)成分を用いることにより、少量の添加で、樹脂組成物の硬化物に可撓性を付与することができるとともに、フラックス作用の付与により、金属酸化膜の除去作用が効果的に発現し、相対向する電極間の半田接合性を向上させることができる。
さらに、上記(C)成分は、数平均分子量が1000〜6500と比較的小さく、25℃で液状形態であることにより、樹脂組成物中では小さいドメイン(海島構造において小さい島状)になって均一に分散して存在する。このことから、(C)成分の配合量が少量であっても、樹脂組成物の硬化物に効果的に均一性の高い低応力性を付与することができるとともに、配合量が少量でよいことから樹脂組成物の硬化物のTgの低下を効果的に抑制することができる。
これに対して、上記(C)成分の代わりに、例えば、常温で固形形態であるアクリロニトリル・ブタジエン共重合体などを用いた場合は、分子量が大きく、樹脂組成物中では大きいドメインとして不均一に存在する。このことから、少量の配合では低応力性を付与することが難しく、また低応力性を発現するために配合量を多くすると硬化物のTgの低下を招いてしまう。このため、本発明の樹脂組成物の用途として好ましくない。
(C)成分の含有量を上記範囲内とすることにより、電極部材間の半田接合における半田の濡れ性の向上、接着フィルムの可撓性の向上、硬化物の応力緩和性の付与なる効果を発現させることができる。
0以上であることがさらに好ましく、15以上であることが特に好ましい。これにより、本発明の樹脂組成物(あるいは電子部品)を接着フィルムの硬化物のTgを高く維持することができる。
また、上記質量比率が60以下であることが好ましく、50以下であることがさらに好ましく、40以下であることが特に好ましい。これにより、電極部材間の半田接合における半田の濡れ性の向上、接着フィルムの可撓性の向上が可能となる。
本発明の接着シートに用いられる接着フィルムを構成する樹脂組成物は、上述した(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)分子中にカルボキシル基を有し、25℃で液状であるアクリロニトリル・ブタジエン共重合体とともに、(D)充填材を含有することが好ましい。
無機充填材としては特に限定されないが、例えば、酸化チタン、シリカ、マイカ、アルミナ等を挙げることができ、これらから1種又は2種以上を選択することができるが、コスト等の観点からシリカを好ましく用いることができる。シリカの形状としては、破砕シリカと球状シリカがあるが、球状シリカが好ましい。
また、熱伝導性等の観点からは、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、窒化珪素、窒化ホウ素、等を用いることもできる。
平均粒径を上記範囲とすることで、接着フィルム1の透明性を向上させることができ、電子部品の電極上に接着フィルム1を構成したときに、接着フィルム1を通して電極形状を確認することができるため、接続時の位置ずれを防止し、さらに生産性を向上させることができる。また、樹脂組成物における充填材の凝集を抑制し、外観を向上させることができる。
材が巻き込まれることを防止するため、電子部品の接続信頼性をより向上させることができる。
これらの中でも、(D)成膜性樹脂としては、(メタ)アクリル系樹脂、フェノキシ樹脂、及び、ポリイミド樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を用いるのが好ましい。
上記(E)成膜性樹脂の重量平均分子量が上記範囲内であると、接着フィルムの成膜性をより向上させることができる。
ここで重量平均分子量は、例えば、GPC(ゲル浸透クロマトグラム)により測定することができる。
(E)成膜性樹脂の含有量が上記範囲内であると、樹脂組成物から接着フィルムを形成する際に良好な成膜性を付与することができるとともに、接着フィルム1の流動性を抑制することができ、接着フィルム1の取り扱いが容易になる。
(F)硬化促進剤としては、(A)エポキシ樹脂や(B)硬化剤の種類等に応じて、適宜その種類を選択することができる。
使用される硬化促進剤の融点が150℃以上であると、接着フィルムの硬化が完了する前に、電極が備える半田バンプを構成する半田成分が、回路基板や半導体チップが備える電極の表面より確実に移動することができ、電極同士間の電気的接続をより良好なものとすることができる。
これにより、硬化促進剤としての機能をさらに効果的に発現させて、接着フィルムの硬化性を向上させることができる。また、電極が備える半田バンプを構成する半田成分の溶融温度における接着フィルムの溶融粘度が高くなりすぎず、良好な半田接合構造が得られる。また、接着フィルムの保存性をさらに向上させることができる。
(G)フラックス機能を有する化合物は、端子等の電極表面に形成された金属酸化膜を除去する作用を有するものである。そのため、樹脂組成物中に、かかる化合物が含まれていると、たとえ電極表面に酸化膜が形成されたとしても、この化合物の作用により酸化膜
を確実に除去することができる。その結果、電子部品間を電気的に接続させる接合工程において、半田成分の濡れ性が向上することで、電極間において広い範囲に濡れ拡がり、広い範囲で接合されることにより、電極間を確実に電気的に接続させることができる。これにより、半田接合部における接続信頼性が向上し、電子部品の製造における歩留まりを向上させることができる。
HOOC−(CH2)n−COOH (1)
(上記式(1)中、nは1〜20の整数である。)
で表される脂肪族カルボン酸が好ましく用いられ、これらのうち、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸がより好ましく用いられる。
キシ安息香酸、ゲンチジン酸(2,5−ジヒドロキシ安息香酸)、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸(3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸)等の安息香酸誘導体、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸等のナフトエ酸誘導体、フェノールフタリン、ジフェノール酸、3,5−ビス(4−アミノフェノキシ)安息香酸、3,5−ビス(4−ニトロフェノキシ)安息香酸、4−(3−ヒドロキシフェノキシ)安息香酸、4−(4−ヒドロキシフェノキシ)安息香酸、2−フェノキシ安息香酸、3−フェノキシ安息香酸、4−フェノキシ安息香酸等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、ゲンチジン酸(2,5−ジヒドロキシ安息香酸)、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸(3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸)等の安息香酸誘導体、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸等のナフトエ酸誘導体、フェノールフタリン、ジフェノール酸等が挙げられる。中でも、フェノールフタリン、ゲンチジン酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、4−(3−ヒドロキシフェノキシ)安息香酸、4−(4−ヒドロキシフェノキシ)安息香酸が好ましく、フェノールフタリン、ゲンチジン酸がより好ましい。
このようなコアシェル粒子を適用することで、樹脂組成物の粘度を好適な水準に調整することができ、電極部材と樹脂組成物との間にボイドが発生するのを効果的に防止することができる。また、電極部材表面に存在する凹凸を良好に埋め込むことができる。
また、同様にシェル層を構成するアクリル系成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル
、等をモノマー成分とする(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。
上記(H)有機微粒子がこのような平均粒径を有するものであることにより、上記作用をより効果的に発現させることができる。
(H)有機微粒子の配合量を上記範囲とすることにより、電極を有する部材同士の半田接続性を良好なものしつつ、ボイドの発生をより効率よく防止することができる。
次に、本発明の接着フィルムについて説明する。
本発明の接着フィルムは、以上に説明した本発明の樹脂組成物から形成されるものであることを特徴とする。
接着フィルム1の厚さが上記範囲内であると、例えば、電極部材として半導体チップと回路基板を用いる場合、これらの間に形成される間隙に樹脂組成物成分を充分に充填することができ、樹脂成分の硬化後の機械的接着強度を充分に確保することができる。
次に、本発明の接着シートについて説明する。
本発明の接着シートは、上記本発明の接着フィルムと、ベースフィルムとを有することを特徴とするものである。
図1に、本発明の接着シートの一形態を示す。図1において、接着シート10は、ベー
スフィルム2上に接着フィルム1が形成された構造を有するものである。
本発明の接着シートの形態は図1に示したものに限定されるものではなく、例えば、図1において、ベースフィルムが積層されているのと反対側の接着フィルム側表面に、接着フィルム表面を保護するためのカバーフィルムを有するものであってもよい。
次に、本発明のダイシングテープ一体型接着フィルムについて説明する。
本発明のダイシングテープ一体型接着フィルムは、上記本発明の接着フィルム1と、ダイシングテープとを有することを特徴とする。
本発明のダイシングシート一体型接着フィルムの形態は図2に示したものに限定されるものではなく、例えば、ダイシングテープの粘着層3bと接着フィルム1との間に、介在層を有した形態とすることもできる。この場合、ダイシングテープの粘着層は、介在層よりも粘着性が高いものが好ましい。これにより、接着フィルム1に対する介在層の密着力よりも、介在層および基材層に対するダイシングテープの粘着層の密着力が大きくなる。そのため、電子部品の製造工程において、例えば、半導体チップピックアップ工程のような電子部品の製造工程において、剥離を生じさせるべき所望の界面(すなわち介在層と接着フィルムとの界面)で剥離を生じさせることができる。
本発明のダイシングテープ一体型接着フィルムに用いられるダイシングテープは、一般的に用いられるどのようなダイシングテープでも用いることができる。
ダイシングテープの基材層3aの構成材料としては特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン・(メタ)
アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、ビニルポリイソプレン、ポリカーボネート、ポリオレフィン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上の混合物を用いることができる。
アクリル系粘着剤としては、例えば(メタ)アクリル酸およびそれらのエステルで構成される樹脂、(メタ)アクリル酸およびそれらのエステルと、それらと共重合可能な不飽和単量体(例えば酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル等)との共重合体等が用いられる。また、これらの共重合体を2種類以上混合してもよい。
これらの中でも(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、及び、(メタ)アクリル酸ブチルからなる群から選ばれる1種以上と、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、及び、酢酸ビニルの中から選ばれる1種以上との共重合体が好ましい。これにより、ダイシングテープの粘着層が粘着する相手(例えば、上述した介在層、基材層等)との密着性や粘着性の制御が容易になる。
介在層を設ける場合は、上記粘着層3b上にさらに介在層を塗工してもよいし、介在層を別途、介在層用基材上に塗工したものをラミネートするなどの方法により製造することもできる。
次に、本発明の電子部品について説明する。
本発明の電子部品は、上記本発明の接着フィルムの硬化物を有することを特徴とするものである。
図3は、本発明の接着シートを用いて、回路基板上に半導体チップを搭載する方法の一形態を説明するための斜視図、図4は、本発明の接着シートを用いて、回路基板上に接着シートをラミネートする工程の一形態を説明するための縦断面図である。
図4(a)は、接着シート10と回路基板200とをラミネートする前段階を示したものである。回路基板200は、先端に半田バンプ202を有した電極201を複数備えており、複数の電極間には間隙203が存在する。
この回路基板200の電極201側から、接着シート10を、接着フィルム1が回路基板200の電極201が形成された側に向くようにして重ねる。
図4(b)は、図4(a)で示した構成のものを、挟圧部材51、52により加熱・加圧して、回路基板200と接着シート10とをラミネートし、回路基板200が有する電極201同士の間に形成された間隙203内に、接着フィルム1を均一に充填させた状態を示したものである。
図4(c)は、図4(b)で示した挟圧部材51、52による加熱・加圧を開放した状態を示したものである。
また、ラミネートは、雰囲気圧100kPa以下の減圧下で行うのが好ましく、雰囲気圧80kPa以下の減圧下で行うのがより好ましい。
この状態を縦断面図で表わしたのが図4(d)で、半導体ウエハ200と接着シート10とをラミネートしたものから、ベースフィルム2を除去したものであり、回路基板200が有する電極201間の間隙203に、接着フィルム1が埋め込まれた状態、換言すれば、間隙203が接着フィルム1によって充填されている状態を示したものである。
バンプ202を介して対向するように位置合わせを行い、回路基板400上に載置する(図3(d)参照。)。
これにより、本発明の電子装置を製造することができる。
これにより、空隙に充填された封止樹脂を確実に硬化させることができる。
このようにして、回路基板400上に半導体チップ300を搭載することができ、本発明の電子部品を得ることができる。
本願発明の形態の接着シートが適用できる電極部材の具体的な組合せとしては、例えば、半導体ウエハと半導体ウエハとの組合せ、半導体ウエハと半導体チップとの組合せ、半導体チップと半導体チップとの組合せ、フレキシブル回路基板と半導体ウエハとの組合せ、リジッド回路基板と半導体ウエハとの組合せ、フレキシブル回路基板と半導体チップとの組合せ、リジッド回路基板と半導体チップとの組合せ、フレキシブル回路基板とフレキシブル回路基板との組合せ、フレキシブル回路基板とリジッド回路基板との組合せ、および、リジッド回路基板とリジッド回路基板との組合せ、などが挙げられる。
<接着フィルム形成用樹脂組成物−1の製造>
下記の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散し、固形分濃度50質量%の接着フィルム形成用樹脂組成物−1(樹脂ワニス)を調製した。
(A)成分:トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名「jER 1032H60」)17.6質量部
(B)成分−1:フェノールアラルキル樹脂(三井化学株式会社製、商品名「ミレックスXLC−4L」)5.5質量部
(B)成分−2:フェノールノボラック樹脂(住友ベークライト株式会社製、商品名「P
R−55617」)5.9質量部
(C)成分:カルボキシル基を両末端に有するアクリロニトリル・ブタジエン共重合体を主成分とする化合物(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製、商品名「Hypro 1300X31」、数平均分子量3800)2.9質量部
(D)成分:球状シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SC1050」、平均粒径0.25μm)50.0質量部
(E)成分:エポキシ基含有アクリル酸エステル共重合体(ナガセケムテックス株式会社製、商品名「SG−P3」)17.4質量部
(F)成分:トリフェニルホスフィン(北興化学工業株式会社製、商品名「TPP」)0.2質量部
その他:シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBM−403」)0.5質量部
上記で得られた接着フィルム形成用樹脂組成物−1を、基材ポリエステルフィルム(ベースフィルム、帝人デュポンフィルム株式会社製、商品名「ピューレックスA53」)に厚さ50μmとなるように塗布して、100℃で5分間乾燥して、厚さ25μmの接着フィルムが形成された接着シート(ベースフィルム付き接着フィルム)を得た。
(1)ダイシングテープの介在層の形成
アクリル酸2−エチルヘキシル30質量%と酢酸ビニル70質量%とを共重合して得られた重量平均分子量約300,000の共重合体100質量部と、分子量が約700の5官能アクリレートモノマー45質量部と、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン5質量部と、トリレンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名「コロネートT−100」)3質量部との混合物を、予め離型処理した厚さ38μmのポリエステルフィルム表面に、乾燥後の厚さが10μmになるように塗布し、その後、80℃で5分間乾燥した。そして、得られた塗布膜に対して紫外線500mJ/cm2を照射
し、ポリエステルフィルム上に介在層を成膜した。
アクリル酸ブチル70質量%とアクリル酸2−エチルヘキシル30質量%とを共重合して得られた重量平均分子量約500,000の共重合体100質量部と、トリレンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名「コロネートT−100」)3質量部とを混合したダイシングテープの粘着層用ワニスを調製した。上記ダイシングテープの粘着層用ワニスを予め離型処理した厚さ38μmのポリエステルフィルム表面に、乾燥後の厚さが10μmになるように塗布し、その後、80℃で5分間乾燥した。そして、ポリエステルフィルム上にダイシングテープの粘着層を成膜した。その後、ダイシングテープの基材層として厚さ100μmのポリエチレンシートを上記ポリエステルフィルムと反対側面の粘着層側にラミネート(積層)して、ダイシングテープを得た。
介在層を成膜したフィルムと、上記で得られたベースフィルム付き接着フィルムとを、介在層と接着フィルムとが接するようにラミネートし、第1積層体を得た。
次に、ロール状の金型を用いて、上記第1積層体を半導体ウエハの外径よりも大きく、かつウエハリングの内径よりも小さく打ち抜き、その後、不要部分を除去して、第2積層体を得た。
さらに、ダイシングテープの粘着層の一方の面側にあるポリエステルフィルムと、上記第2積層体の一方の面側にあるポリエステルフィルムとを剥離した。そして、上記第2積層体の介在層とダイシングテープの粘着層とが接するように、これらをラミネートした。
これにより、ダイシングテープの基材層、ダイシングテープの粘着層、介在層、接着フィルムおよびベースフィルムの5層がこの順でラミネートされたダイシングテープ一体型接着フィルムを得た。
本発明の電子部品として、上記で得られた本発明の接着シートを用いて、下記の手順で半導体装置(1)を作製した。
表面に低融点の導電性金属として錫、銀を含む合金からなる半田を有する銅電極を有する半導体チップ(サイズ10mm×10mm、厚さ0.3mm、電極の高さ15μm、電極の幅30μm、電極間の距離30μm、)を用意し、上記各実施例および比較例で得られた各接着シート(ベースフィルム付き接着フィルム)の接着フィルム側と半導体チップとが接合するように、真空ラミネーター(名機製作所株式会社製、MVLP)を用い、100℃、0.8MPa、30秒間でラミネートし、接着フィルム付き半導体チップを得た。
次に、上記半導体チップの電極の配列と対応した銅電極を有する回路基板(電極の高さ10μm、配線回路の平均厚さ12μm、隣接する配線回路の間隔30μm)を用意した。
次に、フリップチップボンダー(Panasonic株式会社製、FCB3)を用いて、上記回路基板の銅電極と、半導体チップの半田を有する銅電極とが当接するように位置合わせを行いながら回路基板に半導体チップを150℃、29.4N、3秒間で仮圧着した後に、235℃、29.4N、30秒間加熱して、半田を溶融させて半田接続を行った。
そして、180℃、120分間、0.8MPaの流体圧(空気圧)の雰囲気下で加熱して、接着フィルムを硬化させて、半導体チップと、回路基板とが接着フィルムの硬化物を介して接着された半導体装置(1)を得た。
本発明の電子部品として、上記で得られた本発明のダイシングテープ一体型接着フィルムを用いて、下記の手順で半導体装置(2)を作製した。
半田バンプを有するシリコンウエハ(直径8インチ、厚さ100μm)を用意した。ダイシングテープ一体型接着フィルムからベースフィルムを剥離し、その剥離面と、シリコンウエハの半田バンプを有する面とが接するように、ダイシングテープ一体型接着フィルムとシリコンウエハとを積層した。これをラミネーターで、貼り合わせ温度80℃、接着フィルム(ダイシングテープ一体型接着フィルム)にかける圧力0.8MPa、30秒間の条件でラミネートして、ダイシングテープ一体型接着フィルム付きのシリコンウエハを得た。
ダイシングサイズ :10mm×10mm角
ダイシング速度 :50mm/sec
スピンドル回転数 :40,000rpm
ダイシング最大深さ :0.130mm(シリコンウエハの表面からの切り込み量)
ダイシングブレードの厚さ:15μm
そして、180℃、60分間、0.8MPaの流体圧(空気圧)の雰囲気下で加熱して、接着フィルムを硬化させて、半導体チップと、回路基板とが接着フィルムの硬化物で接着された半導体装置(2)を得た。
<接着フィルム形成用樹脂組成物−2の製造>
下記の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散し、固形分濃度50質量%の接着フィルム形成用樹脂組成物−2(樹脂ワニス)を調製した。
(A)成分−1:トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、 商品名「jER 1032H60」)11.7質量部
(A)成分−2:ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EPICLON HP−4770」)3.7質量部
(B)成分:ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(明和化成株式会社製、商品名「MEH−7851」)8.3質量部
(C)成分:カルボキシル基を両末端に有するアクリロニトリル・ブタジエン共重合体を主成分とする化合物(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製、商品名「Hypro 1300X31」、数平均分子量3800)、0.3質量部
(D)成分:球状シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SC1050」、平均粒径0.25μm)50.0質量部
(E)成分:エポキシ基含有 アクリル酸エステル共重合体(ナガセケムテックス株式会社製、商品名「SG−P3」)15.8質量部
(F)成分:2−フェニル−4−メチルイミダゾール(四国化成株式会社製、商品名「2P4MZ」)0.1質量部
(G)成分:ジフェノール酸(東京化成工業株式会社製)9.6質量部
その他:シランカップリング剤:3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBE−503」)0.5質量部
<接着フィルム形成用樹脂組成物−3の製造>
下記の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散し、固形分濃度50質量%の接着フィルム形成用樹脂組成物−3(樹脂ワニス)を調製した。
(A)成分:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EXA−830LVP」)27.9質量部
(B)成分:クレゾールノボラック樹脂(DIC株式会社製、商品名「KA−1160」)10.0質量部
(C)成分:カルボキシル基を両末端に有するアクリロニトリル・ブタジエン共重合体を主成分とする化合物(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製、商品名「CTBN1008SP」、数平均分子量3550)0.7質量部
(D)成分:球状シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SC1050」、平均粒径0.25μm)50.0質量部
(E)成分:フェノキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名「YX−6954」)3.6質量部
(F)成分:2−フェニル−4−メチルイミダゾール(四国化成株式会社製、商品名「2P4MZ」)0.1質量部
(G)成分:トリメリット酸(東京化成工業株式会社製)7.5質量部
その他:シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBM−403」)0.2質量部
<接着フィルム形成用樹脂組成物−4の製造>
下記の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散し、固形分濃度50質量%の接着フィルム形成用樹脂組成物−4(樹脂ワニス)を調製した。
(A)成分−1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EPICLON 840−S」5.1質量部
(A)成分−2:トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名「jER 1032H60」)11.8質量部
(B)成分:フェノールアラルキル樹脂(三井化学株式会社製、商品名「ミレックスXLC−4L」)8.8質量部
(C)成分:カルボキシル基を両末端に有するアクリロニトリル・ブタジエン共重合体を主成分とする化合物(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製、商品名「Hypro 1300X31」、数平均分子量3800)0.6質量部
(D)成分:球状シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SC1050」、平均粒径0.25μm)55.0質量部
(E)成分:フェノキシ樹脂(新日鐵化学株式会社製、商品名「FX−280S」)8.6質量部
(F)成分:2−フェニルイミダゾール(四国化成株式会社製、商品名「2PZ」)0.1質量部
(G)成分:4−(4−ヒドロキシフェノキシ)安息香酸(東京化成工業株式会社製)7.2質量部
(H)成分:アクリル系ゴム粒子(三菱レイヨン株式会社製、商品名「メタブレンW−450A」、平均粒径0.2μm)2.5質量部
その他:シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBM−403」)0.3質量部
<接着フィルム形成用樹脂組成物−5の製造>
下記の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散し、固形分濃度50質量%の接着フィルム形成用樹脂組成物−5(樹脂ワニス)を調製した。
(A)成分−1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EPICLON 840−S」)17.7質量部
(A)成分−2:ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EPICLON HP−4770」)4.5質量部
(B)成分:フェノールアラルキル樹脂(三井化学株式会社製、商品名「ミレックスXLC−4L」)12.3質量部
(C)成分:カルボキシル基を両末端に有するアクリロニトリル・ブタジエン共重合体を主成分とする化合物(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製、商品名「CTBN1008SP」、数平均分子量3550)0.8質量部
(D)成分:球状シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SC1050」、平均粒径0.25μm)50.0質量部
(E)成分:エポキシ基含有 アクリル酸エステル共重合体(ナガセケムテックス株式会社製、商品名「SG−P3」)7.4質量部
(F)成分:2−メチルイミダゾール(四国化成株式会社製、商品名「2MZ−H」)0.1質量部
(G)成分:フェノールフタリン(東京化成工業株式会社製)5.6質量部
(H)成分:アクリル系ゴム粒子(三菱レイヨン株式会社製、商品名「メタブレンW−450A」、平均粒径0.2μm)1.3質量部
その他:シランカップリング剤:3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBE−503」)0.3質量部
<接着フィルム形成用樹脂組成物−6の製造>
下記の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散し、固形分濃度50質量%の接着フィルム形成用樹脂組成物−6(樹脂ワニス)を調製した。
(A)成分−1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EPICLON 840−S」)9.5質量部
(A)成分−2:トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名「jER 1032H60」)22.1質量部
(B)成分:フェノールノボラック樹脂(住友ベークライト株式会社製、商品名「PR−55617」)8.4質量部
(C)成分:カルボキシル基を両末端に有するアクリロニトリル・ブタジエン共重合体を主成分とする化合物(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製、商品名「CTBN1008SP」、数平均分子量3550)0.6質量部
(D)成分:球状シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SC1050」、平均粒径0.25μm)50.0質量部
(E)成分:エポキシ基含有 アクリル酸エステル共重合体(ナガセケムテックス株式会社製、商品名「SG−P3」)8.8質量部
(F)成分:2−フェニルイミダゾール(四国化成株式会社製、商品名「2PZ」)0.1質量部
その他:シランカップリング剤:3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBE−503」)0.5質量部
<接着フィルム形成用樹脂組成物−7の製造>
下記の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散し、固形分濃度50質量%の接着フィルム形成用樹脂組成物−7(樹脂ワニス)を調製した。
(A)成分:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EXA−830LVP」)34.0質量部
(B)成分:クレゾールノボラック樹脂(DIC株式会社製、商品名「KA−1160」)18.7質量部
(C)成分:カルボキシル基を両末端に有するアクリロニトリル・ブタジエン共重合体を主成分とする化合物(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製、商品名「Hypro 1300X13」、数平均分子量3150)5.7質量部
(D)成分:球状シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SC1050」、平均粒径0.25μm)30.0質量部
(E)成分:フェノキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名「YX−6954」)5.1質量部
(F)成分:2−フェニルイミダゾール(四国化成株式会社製、商品名「2PZ」)0.1質量部
(G)成分:トリメリット酸(東京化成工業株式会社製」)6.0質量部
その他:シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBM−403」)0.4質量部
<接着フィルム形成用樹脂組成物−8の製造>
下記の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散し、固形分濃度50質量%の接着フィルム形成用樹脂組成物−8(樹脂ワニス)を調製した。
(A)成分−1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EPICLON 840−S」)13.5質量部
(A)成分−2:ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EPICLON HP−4770」)4.8質量部
(B)成分:フェノールノボラック樹脂(住友ベークライト株式会社製、商品名「PR−55617」)8.1質量部
(C)成分:カルボキシル基を両末端に有するアクリロニトリル・ブタジエン共重合体を主成分とする化合物(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製、商品名「Hypro 1300X13」、数平均分子量3150)0.6質量部
(D)成分:球状シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SC1050」、平均粒径0.25μm)55.0質量部
(E)成分:フェノキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名「YX−6954」)6.3質量部
(F)成分:2−フェニルイミダゾール(四国化成株式会社製、商品名「2PZ」)0.
1質量部
(G)成分:フェノールフタリン(東京化成工業株式会社製)6.8質量部
(H)成分:アクリル系ゴム粒子(三菱レイヨン株式会社製、商品名「メタブレンW−450A」、平均粒径0.2μm)4.6質量部
その他:シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBM−403」)0.2質量部
<接着フィルム形成用樹脂組成物−9の製造>
下記の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散し、固形分濃度50質量%の接着フィルム形成用樹脂組成物−9(樹脂ワニス)を調製した。
(A)成分−1:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EXA−830LVP」)12.6質量部
(A)成分−2:トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名「jER 1032H60」)6.3質量部
(B)成分:ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(明和化成株式会社製、商品名「MEH−7851」)8.3質量部
(C)成分:カルボキシル基を両末端に有するアクリロニトリル・ブタジエン共重合体を主成分とする化合物(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製、商品名「Hypro 1300X31」、数平均分子量3800)0.7質量部
(D)成分:球状シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SC1050」、平均粒径0.25μm)55.0質量部
(E)成分:フェノキシ樹脂(新日鐵化学株式会社製、商品名「FX−280S」)3.4質量部
(F)成分:2−フェニル−4−メチルイミダゾール(四国化成株式会社製、商品名「2P4MZ」)0.1質量部
(G)成分:フェノールフタリン(東京化成工業株式会社製)7.2質量部
(H)成分:アクリル系ゴム粒子(三菱レイヨン株式会社製、商品名「メタブレンW−450A」、平均粒径0.2μm)6.0質量部
その他:シランカップリング剤:3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBE−503」)0.4質量部
<接着フィルム形成用樹脂組成物−10の製造>
下記の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散し、固形分濃度50質量%の接着フィルム形成用樹脂組成物−10(樹脂ワニス)を調製した。
(A)成分:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EPICLON 840−S」)14.9質量部
(B)成分:フェノールノボラック樹脂(住友ベークライト株式会社製、商品名「PR−55617」)8.1質量部
(C)成分:カルボキシル基を両末端に有するアクリロニトリル・ブタジエン共重合体を主成分とする化合物(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製、商品名「Hypro 1300X13」、数平均分子量=3150)4.0質量部
(D)成分:球状シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SC1050」、平均粒径0.25μm)55.0質量部
(E)成分:フェノキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名「YX−6954」)6.3質量部
(F)成分:2−フェニルイミダゾール(四国化成株式会社製、商品名「2PZ」)0.1質量部
(G)成分:フェノールフタリン(東京化成工業株式会社製)6.8質量部
(H)成分:アクリル系ゴム粒子(三菱レイヨン株式会社製、商品名「メタブレンW−450A」、平均粒径0.2μm)4.6質量部
その他:シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBM−403」)0.2質量部
<接着フィルム形成用樹脂組成物−11の製造>
下記の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散し、固形分濃度50質量%の接着フィルム形成用樹脂組成物−11(樹脂ワニス)を調製した。
(A)成分−1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EPICLON 840−S」)13.9質量部
(A)成分−2:ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EPICLON HP−4770」)4.8質量部
(B)成分:フェノールノボラック樹脂(住友ベークライト株式会社製、商品名「PR−55617」)8.1質量部
(C)成分:カルボキシル基を両末端に有するアクリロニトリル・ブタジエン共重合体を主成分とする化合物(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製、商品名「Hypro 1300X13」、数平均分子量=3150)0.2質量部
(D)成分:球状シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SC1050」、平均粒径0.25μm)55.0質量部
(E)成分:フェノキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名「YX−6954」)6.3質量部
(F)成分:2−フェニルイミダゾール(四国化成株式会社製、商品名「2PZ」)0.1質量部
(G)成分:フェノールフタリン(東京化成工業株式会社製)6.8質量部
(H)成分:アクリル系ゴム粒子(三菱レイヨン株式会社製、商品名「メタブレンW−450A」、平均粒径0.2μm)4.6質量部
その他:シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBM−403」)0.2質量部
<接着フィルム形成用樹脂組成物−21の製造>
下記の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散し、固形分濃度50質量%の接着フィルム形成用樹脂組成物−21(樹脂ワニス)を調製した。
(A)成分−1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EPICLON 840−S」)7.7質量部
(A)成分−2:トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名「jER 1032H60」)7.7質量部
(B)成分:ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(明和化成株式会社製、商品名「MEH−7851」)8.6質量部
(D)成分:球状シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SC1050」、平均粒径0.25μm)50.0質量部
(E)成分:エポキシ基含有 アクリル酸エステル共重合体(ナガセケムテックス株式会社製、商品名「SG−P3」)18.8質量部
(F)成分:2−フェニル−4−メチルイミダゾール(四国化成株式会社製、商品名「2P4MZ」)0.1質量部
(G)成分:ジフェノール酸(東京化成工業株式会社製)6.6質量部
その他:シランカップリング剤:3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBE−503」)0.5質量部
<接着フィルム形成用樹脂組成物−22の製造>
下記の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散し、固形分濃度50質量%の接着フィルム形成用樹脂組成物−22(樹脂ワニス)を調製した。
(A)成分−1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EPICLON 840−S」)11.5質量部
(A)成分−2:トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名「jER 1032H60」)11.5質量部
(B)成分:フェノールノボラック樹脂(住友ベークライト株式会社製、商品名「PR−55617」)11.4質量部
(D)成分:球状シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SC1050」、平均粒径0.25μm)50.0質量部
(E)成分:エポキシ基含有 アクリル酸エステル共重合体(ナガセケムテックス株式会社製、商品名「SG−P3」)14.2質量部
(F)成分:2−フェニルイミダゾール(四国化成株式会社製、商品名「2PZ」)0.1質量部
その他:シランカップリング剤:3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBE−503」)0.5質量部
その他:アクリロニトリル・ブタジエン共重合体:(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製、商品名「Hypro 1300X33」、重量平均分子量3900)0.8質量部
<接着フィルム形成用樹脂組成物−23の製造>
下記の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散し、固形分濃度50質量%の接着フィルム形成用樹脂組成物−23(樹脂ワニス)を調製した。
(A)成分:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EXA−830LVP」)21.9質量部
(B)成分:クレゾールノボラック樹脂(DIC株式会社製、商品名「KA−1160」)7.8質量部
(D)成分:球状シリカフィラー(株式会社アドマテックス製、商品名「SC1050」、平均粒径0.25μm)50.0質量部
(E)成分:フェノキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名「YX−6954」)2.8質量部
(F)成分:2−フェニル−4−メチルイミダゾール(四国化成株式会社製、商品名「2P4MZ」)0.1質量部
(G)成分:トリメリット酸(東京化成工業株式会社製)5.9質量部
その他:シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBM−403」)0.2質量部
その他:カルボキシル基を有する固形アクリロニトリル・ブタジエン共重合体:(日本ゼオン株式会社製、商品名「Nipol 1072」)11.3質量部
上記実施例、比較例にて製造した接着フィルム形成用樹脂組成物、ならびに、これらの接着フィルム形成用樹脂組成物を用いて製造した接着シートの特性評価結果について、表1に示した。特性評価は以下に記載した手法により実施した。
各実施例および比較例で得られた接着フィルムについて、25℃雰囲気下、4mm径の円柱に接着フィルム面を外側(基材面を内側)にして巻きつけ、接着フィルムの割れ、欠
けを確認した。
○:接着フィルムに割れ、欠けが全く発生しない。
×:接着フィルムの一部に割れ、欠けが発生している。
接着フィルムの硬化物のガラス転移温度Tgについて、測定方法を以下のように示す。各実施例および比較例で得られた厚み25μmの接着フィルムを4枚積層することによって厚み100μmのサンプルを作製し、180℃、2時間熱処理することによって接着フィルムの硬化物サンプルを得た。この硬化物サンプルを25mm×3mmに切って試験片とし、試験片の測定面の平行度を高めるために、♯1500またはそれより粗さが細かいサンドペーパーで研磨した。その後、セイコーインスツルメンツ社製、Thermal Mechanial Analysis、TMA/SS 6000を用いてTMA(引張法)にて測定した。測定条件は昇温5℃/分で30℃から330℃まで昇温し、荷重30mNで測定した。ガラス転移温度の算出は、最終昇温時のデータより求め、50℃と150℃の最小二乗法より求めた接線の交点より算出した。
上記各実施例および比較例の接着フィルムを用いて得られた電子部品(半導体装置(1))について、断面を切断し、SEMによりバンプ接続部を20箇所確認し、接続部において回路基板の銅電極の上面および側面への半田の濡れ状態について評価した。各符号の意味は以下の通りである。
○:20箇所全ての接続部において、回路基板の銅電極の上面および側面に半田が濡れている。
△:20箇所の接続部において、回路基板の銅電極の上面および側面に半田が濡れている
箇所と、上面のみに半田が濡れている箇所が混在している。
×:20箇所の接続部において、回路基板の銅電極に半田が濡れていない箇所がある。
上記各実施例および比較例の接着フィルムを用いて得られた電子部品(半導体装置)について反り量を測定した。半導体装置の反り量は、半導体装置の中心における回路基板の下面の高さを0としたときの、半導体装置の中心から対角線上に7mm離れた位置までの回路基板の下面の高さのうちの最も大きい値とした。反りの評価は、この反り量の値を指標として用い、値が小さいほど反りが小さいことを示す。
一方、比較例1は(C)成分を配合しない樹脂組成物から形成された接着フィルムであるが、可撓性が低下し、応力緩和性(反り量)においても大きく劣るという結果となった。さらに、接続部の半田濡れ性も低下した。また、比較例2は、(C)成分の代わりに、カルボキシル基を備えないアクリロニトリル・ブタジエン共重合体を用いた樹脂組成物から形成された接着フィルムであるが、接続部の半田濡れ性が低下した。そして、比較例3は、(C)成分の代わりに、カルボキシル基を有する固形アクリロニトリル・ブタジエン共重合体を用いた樹脂組成物から形成された接着フィルムであるが、固形物で分子量が大きく分散性が低いため、配合量を多くしないと可撓性を確保することができず、ガラス転移温度が大きく低下するという結果になった。また、接続部の半田濡れ性も低下した。
2 ベースフィルム
3 ダイシングテープ
3a ダイシングテープ基材層
3b ダイシングテープ粘着層
10 接着シート
11 ダイシングテープ一体型接着フィルム
51 挟圧部材
52 挟圧部材
200 回路基板(半導体ウエハ)
201 電極
202 半田バンプ
203 間隙
210 個別回路
300 半導体チップ
400 回路基板
410 個別回路
500 フリップチップボンダー
600 ダイシングソー
Claims (16)
- 相対向する電極間に介在され、前記相対向する電極を電気的に接続するフィルム状の樹脂組成物であって、
前記樹脂組成物は、
(A)エポキシ樹脂と、
(B)硬化剤と、
(C)分子中にカルボキシル基を有し、25℃で液状であるアクリロニトリル・ブタジエン共重合体と、
(D)充填材と、
を含有することを特徴とする樹脂組成物。 - 前記請求項1に記載の樹脂組成物において、
前記(C)成分は、GPC測定法による数平均分子量が、1000以上、6500以下であることを特徴とする樹脂組成物。 - 前記請求項1又は2に記載の樹脂組成物において、
前記(C)成分は、カルボキシル基を分子の片末端あるいは分子の両末端に有するものであることを特徴とする樹脂組成物。 - 前記請求項1ないし3のいずれか1項に記載の樹脂組成物において、
前記樹脂組成物全体に対して、前記(A)成分の含有量が10質量%以上、50質量%以下であることを特徴とする樹脂組成物。 - 前記請求項1ないし4のいずれか1項に記載の樹脂組成物において、
前記樹脂組成物全体に対して、前記(B)成分の含有量が3質量%以上、30質量%以下であることを特徴とする樹脂組成物。 - 前記請求項1ないし5のいずれか1項に記載の樹脂組成物において、
前記樹脂組成物全体に対して、前記(C)成分の含有量が0.1質量%以上、6質量%以下であることを特徴とする樹脂組成物。 - 前記請求項1ないし6のいずれか1項に記載の樹脂組成物において、
前記樹脂組成物全体に対して、前記(D)成分の含有量が20質量%以上、70質量%以下であることを特徴とする樹脂組成物。 - 前記請求項1ないし7のいずれか1項に記載の樹脂組成物において、
前記(A)成分と前記(C)成分との含有量の質量比率[(A)成分/(C)成分]が、5.9以上、60以下であることを特徴とする樹脂組成物。 - 前記請求項1ないし8のいずれか一項に記載の樹脂組成物において、
さらに、(E)成膜性樹脂、を含有することを特徴とする樹脂組成物。 - 前記請求項1ないし9のいずれか一項に記載の樹脂組成物において、
さらに、(F)硬化促進剤、を含有することを特徴とする樹脂組成物。 - 前記請求項1ないし10のいずれか一項に記載の樹脂組成物において、
さらに、(G)フラックス機能を有する化合物、を含有することを特徴とする樹脂組成物。 - 前記請求項1ないし11のいずれか一項に記載の樹脂組成物において、
さらに、(H)有機微粒子、を含有することを特徴とする樹脂組成物。 - 前記請求項1ないし12のいずれか一項に記載の樹脂組成物から形成されるものであることを特徴とする、接着フィルム。
- 前記請求項14に記載の接着フィルムと、ベースフィルムとを有することを特徴とする、接着シート。
- 前記請求項14に記載の接着フィルムと、ダイシングテープとを有することを特徴とする、ダイシングテープ一体型接着フィルム。
- 前記請求項13ないし15のいずれか一項に記載の接着フィルムの硬化物を有することを特徴とする電子部品。
Priority Applications (1)
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