JP2019151713A - フィルム状半導体封止材 - Google Patents
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Abstract
Description
このフリップチップ法では、電極同士の接続部分を外部から保護し、ICチップと基板との線膨張係数の違いに起因する応力を緩和するために、通常、電極接続後に、アンダーフィル剤と呼ばれる液状の熱硬化性接着剤を半導体チップと基板との間に流し込み硬化させるようにする。
このため、NCP(Non Conductive Paste)と呼ばれる液状の接着剤、もしくは、NCF(Non Conductive Film)と呼ばれるフィルム状の接着剤を予め基板に塗布、もしくは、貼付し、その後、フィリップチップボンダー等による、加熱圧接(Thermal Compression Bonding:TCB)で樹脂を硬化させ、ICチップのバンプと基板の電極パッドとを接続する、いわゆる先入れ法が試みられている(特許文献1参照)。
NCFは、リフロー実装への適用も検討されているが、TCB接合に比べボイドなどの影響を受け易く、従来から実施されているアンダーフィル剤を用いた接合にくらべ歩留まりが低いという問題があった。
少なくとも
(A)固形エポキシ樹脂、
(B)液状エポキシ樹脂、
(C)固形フェノール樹脂、
(D)硬化促進剤、
(E)液状エラストマー、
(F)数平均分子量(Mn)が5000以下のフィルム形成剤
を含有し、
前記(A)固形エポキシ樹脂と前記(B)液状エポキシ樹脂からなるエポキシ成分のエポキシ当量と、前記(C)固形フェノール樹脂の水酸基当量との比((C)水酸基当量/((A)+(B))エポキシ当量)が0.8〜1.6であり、
前記(C)の含有量が、前記(A)、前記(B)前記(C)および前記(E)の合計質量に対する質量%で25質量%以上含有し
前記(D)硬化促進剤の含有量が、前記(A)〜前記(F)の合計質量に対する質量%で0.01〜0.1質量%であり、
前記(F)フィルム形成剤の含有量が、前記(A)〜前記(F)の合計質量に対する質量%で0.1〜0.73質量%である、リフロー実装加圧加熱硬化用フィルム状半導体封止材を提供する。
本発明のリフロー実装加圧加熱硬化用フィルム状半導体封止材(以下、「本発明のリフロー実装加圧加熱硬化用フィルム状半導体封止材」と記載する。)は、以下に示す(A)〜(F)成分を必須成分として含有する。
(A)成分の固形エポキシ樹脂は、熱硬化性成分であり、かつフィルム形成に寄与する。本発明において固形エポキシ樹脂とは常温で固形のエポキシ樹脂を意味する。
上記の中でも、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が、耐熱性、密着性、信頼性が優れるから好ましい。
なお、(A)成分の固形エポキシ樹脂として、上記のうちいずれか1種を使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
(B)成分の液状エポキシ樹脂は、熱硬化性成分であり、かつフィルムとしての取扱性向上に寄与する。本発明において液状エポキシ樹脂とは、常温で液状のエポキシ樹脂を意味する。
(B)成分として、液状エポキシ樹脂を使用することで、硬化時副次的な反応によるアウトガス発生を抑制でき、ボイド欠陥発生を緩和し、かつ(E)成分の液状エラストマーと併用することで靭性を向上させて硬化前フィルムの割れ発生などを防止する。
中でも好ましくは、ビスフェノール型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂である。さらに好ましくはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂である。
(B)成分としての液状エポキシ樹脂は、単独でも、2種以上併用してもよい。
(C)成分の固形フェノール樹脂は、エポキシ樹脂硬化剤であり、かつフィルム形成およびはんだ濡れ性付与に寄与する。本発明において固形フェノール樹脂とは常温で固形のフェノール樹脂を意味する。
(C)成分として、固形フェノール樹脂を用いることで、硬化時、副次的な反応によるアウトガス発生を伴わずに、(A),(B)成分のエポキシ樹脂を硬化させることができる。加えてフィルム形状を保持することができ、金属表面の酸化膜層を除去しはんだ濡れ性を付与する。
(C)水酸基当量/((A)+(B))エポキシ当量が0.9〜1.6であることが好ましく、0.9〜1.5であることがより好ましい。
(C)成分の固形フェノール樹脂の含有量は、28質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましい。
(C)成分の固形フェノール樹脂の含有量が多すぎると、信頼性低下の問題が生じるおそれがある。そのため、(C)成分の固形フェノール樹脂の含有量は、80質量%以下であることが好ましく、70質量%以下であることがより好ましい。
(D)成分の硬化促進剤は、エポキシ樹脂の硬化促進剤である限り特に限定されないが、窒素原子を含む化合物が適度な硬化速度を付与できるため好ましい。窒素原子を含む化合物としては、イミダゾール化合物やその誘導体、3級アミン類、ジアザビシクロウンデセンやジアザビシクロウンデセン塩、イミダゾリン類、脂肪族アミン類、芳香族アミン類トリアゾール類、テトラゾール類、ヒドラジド類などが挙げられるが、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7(DBU)が特に好ましい。
(D)成分の硬化促進剤の含有量が0.01質量%未満だと、フィルム特性が不十分になる。(D)成分の硬化促進剤の含有量が0.1質量%超だと、リフロー実装時にボイドの発生が問題となる。
(D)成分の硬化促進剤の含有量は、0.01〜0.09質量%であることが好ましい。
(E)成分の液状エラストマーは、フィルムとしての取扱性に寄与する。(B)成分の液状エポキシ樹脂と併用することで、靭性を向上させて硬化前フィルムの割れ発生などを防止する。本発明において液状エラストマーとは常温で液状のエラストマーを意味する。
(F)成分のフィルム形成剤は、フィルム形成能を付与し、フィルム形成時の寄り、ハジキなどを防止してフィルム形成を助ける。ここで、寄りとは、フィルム形成工程中に、フィルム端部が中央部へ向かって縮んでしまうことを指し、ハジキとは、フィルム形成工程中にフィルム表面にクレータ様の凹凸が発生してしまうことを指す。
(F)成分のフィルム形成剤としては、数平均分子量(Mn)が5000以下であるものを用いることにより、リフロー実装に適度な粘性を発揮する。
(F)成分のフィルム形成剤の含有量が0.1質量%未満だと、フィルム特性が不十分になる。(F)成分のフィルム形成剤の含有量が0.73質量%超だと、リフロー実装時にボイドの発生が問題となる。
(G)成分のシリカフィラーは、本発明のフィルム状樹脂組成物をNCFとして使用する際に、実装された半導体パッケージの信頼性を向上させる目的で添加される。
(G)成分のシリカフィラーとしては、平均粒径が0.7μm以下のものを用いることがより好ましい。
なお、ここで言うシリカは、製造原料に由来する有機基、例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基を有するものであってもよい。非晶質の球状シリカは、溶融法、燃焼法、ゾルゲル法など、公知の製造方法によって得られるが、所望の粒度や不純物含有量、表面状態などの特性に応じて、その製造方法を適宜選択することができる。
また、(G)成分のシリカフィラーとしては、特開2007−197655号公報に記載の製造方法によって得られたシリカ含有組成物を用いてもよい。
(H)成分のシランカップリング剤は、本発明のフィルム状半導体封止材をNCFとして使用した際に、ICチップや基板に対する密着性を向上させる目的で添加される。
(H)成分のシランカップリング剤としては、エポキシ系、アミノ系、ビニル系、メタクリル系、アクリル系、メルカプト系等の各種シランカップリング剤を用いることができる。
本発明のフィルム状半導体封止材は、上記(A)〜(H)成分以外の成分を必要に応じてさらに含有してもよい。このような成分の具体例としては、レオロジー調整剤、分散剤、沈降防止剤、消泡剤、着色剤が挙げられる。また、本発明のフィルム状半導体封止材の粘度、靭性等を調整する目的でその他固形樹脂を含有させてもよい。また、(A)成分、(B)成分以外の熱硬化性樹脂、たとえば、ビスマレイミド樹脂、シアネート樹脂、アミノ樹脂、イミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン樹脂を配合してもよく、適宜、特性を損なわない範囲で熱可塑性樹脂、例えば、フェノキシ樹脂、アクリルポリマーやコポリマーなども配合してもよい。各配合剤の種類、配合量は常法通りである。
本発明のフィルム状半導体封止材は、慣用の方法により製造することができる。例えば、溶剤の存在下または非存在下で、上記(A)成分〜(F)成分、さらに必要に応じて配合する上記(G)成分、(H)成分、およびその他の配合剤を加熱真空混合ニーダーにより混合して樹脂組成物を調製する。
上記(A)成分〜(F)成分、さらに必要に応じて配合する上記(G)成分、(H)成分、およびその他の配合剤が所望の含有割合となるように、所定の溶剤濃度に溶解し、それらを10〜80℃に加温された反応釜に所定量投入し、回転数100〜1000rpmで回転させながら、常圧混合を3時間行った後、真空下(最大1Torr)でさらに3〜60分混合攪拌することができる。
上記の手順で調製された樹脂組成物を溶剤で希釈してワニスとし、これを支持体の少なくとも片面に塗布し、乾燥させた後、支持体付のフィルム状半導体封止材、または、支持体から剥離したフィルム状半導体封止材として提供することができる。
本発明のフィルム状半導体封止材は、NCFとして使用する際に、リフロー実装性に優れており、後述する実施例において、実装性評価でのボイド、および接続性が良好である。
本発明のフィルム状半導体封止材は、NCFとして使用した際に、耐吸湿リフロー性が良好であり、後述する実施例において、信頼性評価におけるボイド/デラミネーションが良好である。
本発明のフィルム状半導体封止材は、リフロー実装に適用できるため、生産性が高い。
本発明のフィルム状半導体封止材は、フラックス効果を併せ持っており、はんだ接続性に優れる。
本発明のフィルム状半導体封止材を用いて半導体パッケージを実装する場合、基板上の半導体チップを実装する位置へフィルム状半導体封止材を所望の形状にてラミネーター等で貼り付ける。
また、半導体回路が形成されたウエハ上へラミネーター等にて貼り付けた後、ダイサー等により個々のチップへ切り出すこともできる。ラミネーション条件は特に限定されないが、加熱、加圧、減圧などの条件を適宜組み合わせることができる。特に微細な凹凸へボイド等の欠陥なく貼り付けるためには、加熱温度は40〜120℃、減圧度は1hPa以下、圧力は0.1MPa以上が好ましい。
フィルム状半導体封止材をラミネーション等により貼り付けた後、基板上のチップ搭載位置へ半導体チップをリフロー実装する。リフロー実装条件は特に限定されないが、加熱温度は加熱部材の表面温度が230〜280℃、時間は2〜10分であることが好ましい。
リフロー実装後、加圧雰囲気下で加熱硬化(以下、「加圧加熱硬化」と記載する。)させる。加圧加熱硬化条件は特に限定されないが、0.2〜0.8MPaの加圧雰囲気下で150〜200℃に加熱することが好ましい。
下記表に示す配合割合となるように各原料を混合し、混合物が50wt%の濃度となるように溶剤中に溶解・分散させて塗工用ワニスを調製した。溶剤はメチルエチルケトン(和光純薬工業株式会社製)を使用した。
離型剤を塗布したPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム(35μm厚)上へ塗工用ワニスを約20μmまたは約35μmの乾燥厚みとなるよう塗工した。その後、塗工用ワニスを塗工した離型剤処理されたPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを乾燥機中で80℃にて10分間乾燥して溶剤を除去し、20μm厚と35μm厚の2種のフィルムを作製した。なお、表中の各組成に関する数値は質量部を表している。
(A)固形エポキシ樹脂
(A−1)ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、商品名NC3000、日本化薬株式会社製、エポキシ当量276g/eq
(A−2)クレゾールナフトール型エポキシ樹脂、製品名NC7300L、日本化薬株式会社製、エポキシ当量214g/eq
(A−3)ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、製品名HP−7200H:DIC株式会社製、エポキシ当量278g/eq
(B)液状エポキシ樹脂
(B1)ビスフェノールF型エポキシ樹脂、製品名YDF8170、新日鐵化学株式会社製、エポキシ当量165g/eq
(C)固形フェノール樹脂
(C1)ビフェニル型フェノールノボラック樹脂、製品名MEHC7851SS、明和化成株式会社製、水酸基当量203g/eq
(C2)ノボラック型クレゾール樹脂、製品名CRG951、昭和高分子株式会社製、水酸基当量:119g/eq
(D)硬化促進剤
(D1)DBU
(E)液状エラストマー
(E1)エポキシ変性ポリブタジエン、製品名PB3600、東亜合成株式会社製
(E2)カルボキシル基末端アクリロニトリル−ブタジエン、製品名CTBN、CVC Thermoset Specialties製
(F)フィルム形成剤
(F1)ポリエーテル変性シリコーン、製品名DC57、東レ・ダウコーニング株式会社製、数平均分子量(Mn)1950
(G)シリカフィラー
(G1)製品名Sciqas、平均粒径0.05μm(堺化学工業株式会社製)
(G2)製品名Sciqas、平均粒径0.1μm(堺化学工業株式会社製)
(G3)製品名Sciqas、平均粒径0.4μm(堺化学工業株式会社製)
(G4)製品名Sciqas、平均粒径0.7μm(堺化学工業株式会社製)
(H)シランカップリング剤
(H1)3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、製品名KBM403、信越化学株式会社製
(H2)3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、製品名KBM503、信越化学株式会社製
(H3)N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、製品名KBM573、信越化学株式会社製
曲げ
上記の手順でPET上に形成されたフィルムを10mm×100mmに切断して試験片を作製した。この試験片を180度折り曲げて、クラックが発生するかどうかを確認した。上記の手順を20μmと35μmの各膜厚にてN=5で実施した。各膜厚N=5の全てで両膜厚クラックが発生しなかった場合は○とし、1試験片でもクラックが発生した場合は×とした。
上記の手順でPET上に形成されたフィルムを目視により観察し、寄り、ハジキの有無を確認した。寄り、ハジキのいずれも観察されなかった場合を○とし、寄り、ハジキのいずれかが観察された場合は×とした。
上記の手順で作製した20μm厚フィルムをNCFとして使用し、下記手順により、基板上にテスト用チップを実装した。
使用した基板は、サイズが10mm×10mm×0.725mm(t)のシリコン基板であり、電極材料としてCu上へNiとAuでメッキ処理したものである。
テスト用チップは、サイズが7.3mm×7.3mm×0.125mm(t)であり、42μmφ×10μmのCuピラー上へはんだ層(10μm)を形成したバンプが1048個設けられている。上記サイズのテスト用チップが連なった構造のシリコンウエハ上へ20μm厚NCFを真空加圧ラミネーター(株式会社名機製作所社製、商品名MLP500/600)を用いて下記条件でラミネートした。
真空度:1hPa以下
温度:70℃
加圧:0.4MPa
時間:180sec
ラミネート後、ダイサーを用い、シリコンウエハをNCFを含め所定のサイズ(7.3mm×7.3mm)へ個片化しテスト用チップとした。その後、フリップチップボンダーを用いてテスト用チップをシリコン基板にマウント後、トップ温度が260℃のリフロー炉を5分間かけて通過させてリフロー実装した。その後、加熱加圧オーブンを用い、185℃にて2.5時間硬化させ試験片を作製した。上記の手順をN=5で実施した。
視認性:位置合わせの際、N=5の全てで認識エラーが発生しなかった場合は○とし、1試験片でも認識エラーが発生した場合を×とした。
ボイド: 作製した試験片を超音波探傷装置(Scanning Acoustic Tomography、SAT)を用いて反射法にて観察した。N=5の全てで画像上、ボイドの陰影が観察されなかった場合を○とし、1試験片でも陰影が観察された場合を×とした。
接続:作製した試験片のうち、1試験片を抜き出し、研磨にて接続断面を削りだした断面にてペリフェラル部を1列断面観察した。テスト用チップのはんだと、BottomチップのPadとの界面のはんだ濡れがあるか走査型電子顕微鏡にて確認し、はんだ濡れが確認された場合を○とし、はんだ濡れが確認されなかった場合を×とした。
上記の手順で作製した試験片を85℃/60%RHの条件下で168時間放置した(JEDEC level2吸湿条件)。その後、最高到達温度260℃のリフロー炉を3回通過させた。上記の手順をN=4で実施した。吸湿リフローの実施後、試験片を超音波探傷装置(Scanning Acoustic Tomography、SAT)を用いて反射法にて観察した。N=4の全てで画像上、ボイド/デラミネーションの陰影が観察されなかった場合を○とし、1試験片でも陰影が観察された場合を×とした。
150℃で20分乾燥したFR−4基板と、半導体チップとして、2mm角のSiN膜付きSiチップを準備した。1mmφのフィルム状半導体封止剤を、基板上に載置して、フィルム状半導体封止剤上に、半導体チップをマウントした。この後、185℃で2.5時間、フィルム状半導体封止剤を硬化させた。アイコ−エンジニアリング製卓上強度試験器(型番:1605HTP)を使用して、せん断モードで密着強度(単位:N/mm2)を測定した。N=10で実施し、密着強度の平均値を求めた。
比較例1は、(F)成分のフィルム形成剤を配合しなかった例であり、フィルム性(寄り、ハジキ)が×であった。そのため、実装性、信頼性、および、密着強度の評価は実施しなかった。比較例2は、(D)成分の硬化促進剤の含有量が、(A)成分〜(F)成分の合計質量に対する質量%で0.1質量%超の例であり、実装性(ボイド、接続)が×であった。そのため、信頼性の評価は実施しなかった。比較例3は、(D)成分の硬化促進剤を配合しなかった例であり、実装性(ボイド)が×であった。そのため、信頼性の評価は実施しなかった。比較例4は、(A)成分の固形エポキシ樹脂と(B)成分の液状エポキシ樹脂からなるエポキシ成分のエポキシ当量と、(C)成分の固形フェノール樹脂の水酸基当量との比((C)水酸基当量/((A)+(B))エポキシ当量)が0.8未満、かつ、(C)成分の固形フェノール樹脂の含有量が、(A)成分の固形エポキシ樹脂、(B)成分の液状エポキシ樹脂、(C)成分の固形フェノール樹脂、および(E)成分の液状エラストマーの合計質量に対する質量%で25質量%未満の例であり、実装性(接続)が×であった。そのため、信頼性の評価は実施しなかった。比較例5は、(A)成分の固形エポキシ樹脂と(B)成分の液状エポキシ樹脂からなるエポキシ成分のエポキシ当量と、(C)成分の固形フェノール樹脂の水酸基当量との比((C)水酸基当量/((A)+(B))エポキシ当量)が1.6超の例であり、信頼性が×であった。比較例6は、(F)成分のフィルム形成剤の含有量が、(A)成分〜(F)成分の合計質量に対する質量%で0.73質量%超の例であり、ボイドが×であった。そのため、信頼性の評価は実施しなかった。そのため、実装性、信頼性、および、密着強度の評価は実施しなかった。比較例7は、(B)成分の液状エポキシ樹脂を配合しなかった例であり、フィルム性(曲げ)が×であった。そのため、実装性、信頼性、および、密着強度の評価は実施しなかった。比較例8は、(E)成分の液状エラストマーを配合しなかった例であり、フィルム性(曲げ)が×であった。そのため、実装性、信頼性、および、密着強度の評価は実施しなかった。
Claims (5)
- 少なくとも
(A)固形エポキシ樹脂、
(B)液状エポキシ樹脂、
(C)固形フェノール樹脂、
(D)硬化促進剤、
(E)液状エラストマー、
(F)数平均分子量(Mn)が5000以下のフィルム形成剤
を含有し、
前記(A)固形エポキシ樹脂と前記(B)液状エポキシ樹脂からなるエポキシ成分のエポキシ当量と、前記(C)固形フェノール樹脂の水酸基当量との比((C)水酸基当量/((A)+(B))エポキシ当量)が0.8〜1.6であり、
前記(C)の含有量が、前記(A)、前記(B)前記(C)および前記(E)の合計質量に対する質量%で25質量%以上含有し
前記(D)硬化促進剤の含有量が、前記(A)〜前記(F)の合計質量に対する質量%で0.01〜0.1質量%であり、
前記(F)フィルム形成剤の含有量が、前記(A)〜前記(F)の合計質量に対する質量%で0.1〜0.73質量%である、リフロー実装加圧加熱硬化用フィルム状半導体封止材。 - さらに(G)シリカフィラーを含有する、請求項1に記載のリフロー実装加圧加熱硬化用フィルム状半導体封止材。
- さらに(H)シランカップリング剤を含有する、請求項1または2に記載のリフロー実装加圧加熱硬化用フィルム状半導体封止材。
- 前記(D)硬化促進剤が、窒素原子を含む化合物である、請求項1〜3のいずれかに記載のリフロー実装加圧加熱硬化用フィルム状半導体封止材。
- 前記(D)硬化促進剤が、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7である、請求項4に記載のリフロー実装加圧加熱硬化用フィルム状半導体封止材。
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