JP2015054952A - エポキシ樹脂組成物、電子部品装置及び電子部品装置の製造方法 - Google Patents

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智也 増田
赤城 清一
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Kazuyoshi Tendo
一良 天童
悟 土田
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悟 土田
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Abstract

【課題】電子部品装置の封止用材料として使用した場合に電気接続の信頼性に優れボイドの減少するエポキシ樹脂組成物並びに電気接続の信頼性に優れボイドの少ない電子部品装置及び電気接続の信頼性に優れボイドの少ない電子部品装置の製造方法の提供。【解決手段】エポキシ樹脂と、硬化剤と、テトラキスフェノール化合物及びイミダゾール化合物を含む硬化促進剤と、平均粒子径が100nm以下のゴム粒子と、無機充填剤とを含有する、エポキシ樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、エポキシ樹脂組成物、電子部品装置及び電子部品装置の製造方法に関する。
従来から、トランジスタ、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等の電子部品装置の素子封止の分野では、生産性、コスト等の面から樹脂を含む封止用材料を用いて封止する手法が主流となっている。封止用材料としては、エポキシ樹脂組成物が広く用いられている。この理由としては、エポキシ樹脂が作業性、成形性、電気特性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着性等の諸特性にバランスがとれているためである。
COB(Chip on Board)、COG(Chip on Glass)、TCP(Tape Carrier Package)等のベアチップ実装した電子部品装置においては、封止用材料として室温で液状のエポキシ樹脂組成物が広く使用されている。
また、セラミック、ガラスエポキシ樹脂、ガラスイミド樹脂、ポリイミドフィルム等を基板とする配線基板上に電子部品をバンプ接続してなる電子部品装置(フリップチップ)では、バンプ接続した電子部品と配線基板との間隙(ギャップ)を充填するアンダーフィル材としても、室温で液状のエポキシ樹脂組成物が使用されている。
ベアチップ実装では、回路形成面が充分に保護されていないため水分及びイオン性不純物が浸入し易い。フリップチップ実装では、電子部品と配線基板とはそれぞれ熱膨張係数が異なることがあるため接続部に熱応力が発生することがある。そのため、エポキシ樹脂組成物は電子部品を温度及び湿度並びに機械的な外力から保護するために重要な役割を果たしている。
アンダーフィル材の充填方式としては、電子部品と配線基板とを接続した後に、電子部品と配線基板の空隙に毛細管現象を利用してエポキシ樹脂組成物を浸入させる後入れ方式と、先に配線基板上にエポキシ樹脂組成物を塗布し、熱圧着して電子部品を配線基板に接続する際に、電子部品及び配線基板の接続とアンダーフィル材の硬化反応とを一括して行う先塗布方式がある。一般的に、後入れ方式は品質及び信頼性に優れており、先塗布方式は工程数を短縮できる特長がある。
先塗布方式に使用されるアンダーフィル材は、硬化性が低いと熱圧着の時間が長くなり作業性が低下するため、短時間硬化が可能であることが好ましい。また、微細な空孔(ボイド)がアンダーフィル材に存在すると、熱応力による接続信頼性並びに水分及びイオン性不純物の浸入による耐湿信頼性が低下することから、アンダーフィル材中にボイドが無いことが求められる。
エポキシ樹脂組成物の短時間硬化を可能にする方法として、硬化促進剤としてイミダゾール化合物を使用する方法(例えば、特許文献1参照)、硬化促進剤としてイミダゾール化合物の周囲を熱硬化性樹脂による被膜で被覆して得られる微細球粒子又はアミンアダクト粒子の少なくとも一方を使用する方法(例えば、特許文献2参照)が報告されている。
特公平7−53794号公報 特許第3446730号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の方法では、先塗布方式のアンダーフィル材として使用した場合、接続性が不充分である。また、ボイドを充分に低減した樹脂硬化物が得られないのが現状である。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、電子部品装置の封止用材料として使用した場合に電気接続の信頼性に優れボイドの減少するエポキシ樹脂組成物並びに電気接続の信頼性に優れボイドの少ない電子部品装置及び電気接続の信頼性に優れボイドの少ない電子部品装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、次のものに関する。
(1) エポキシ樹脂と、硬化剤と、テトラキスフェノール化合物及びイミダゾール化合物を含む硬化促進剤と、平均粒子径が100nm以下のゴム粒子と、無機充填剤とを含有する、エポキシ樹脂組成物。
(2) 前記ゴム粒子の含有率が、前記無機充填剤を除く全量に対して1質量%〜10質量%である、(1)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(3) 前記ゴム粒子が、カルボキシ基を含む、(1)又は(2)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(4) 前記無機充填剤の含有率が、20質量%〜70質量%である、(1)〜(3)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
(5) 前記無機充填剤の平均粒子径が、0.1μm〜10μmである、(1)〜(4)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
(6) 前記テトラキスフェノール化合物が下記一般式(I−1)で示される化合物を含み、前記イミダゾール化合物が下記一般式(I−2)で示される化合物を含む、(1)〜(5)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。


(一般式(I−1)中、R101〜R116は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基又は水素原子を表す。R117は、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の2価の炭化水素基又は単結合を表す。)


(一般式(I−2)中、R21は、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基又は水素原子を表す。R22〜R24は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基、水素原子又はニトロ基を表す。)
(7) 前記硬化剤が、酸無水物である、(1)〜(6)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
(8) 前記酸無水物が、下記一般式(I−3)で示される化合物である、(7)に記載のエポキシ樹脂組成物。


(一般式(I−3)中、R31〜R36は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基又は水素原子を表す。R31又はR35とR34又はR36とが互いに結合して環を形成していてもよい。)
(9) (1)〜(8)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を用いて封止される電子部品装置。
(10) 電子部品と配線基板とを金属バンプを介して接続することで電子部品装置を製造する電子部品装置の製造方法であって、前記電子部品の前記配線基板と対向する側の面及び前記配線基板の前記電子部品と対向する側の面の少なくとも一方に(1)〜(8)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を付着させる付着工程と、前記電子部品と前記配線基板とを前記金属バンプを介して加圧しながら対向させることで、前記電子部品と前記配線基板との間隙に前記エポキシ樹脂組成物を充填させ、かつ、前記電子部品と前記配線基板とを前記金属バンプを介して接触させる加圧工程と、前記加圧工程中及び前記加圧工程後の少なくとも一方で、前記電子部品と前記配線基板とを前記金属バンプを介して加圧して接触する状態で熱処理して前記電子部品と前記配線基板とを前記金属バンプを介して接続させ、かつ、前記エポキシ樹脂組成物を硬化する熱処理工程と、を有する電子部品装置の製造方法。
本発明のエポキシ樹脂組成物を電子部品装置の封止用材料として使用した場合に、該電子部品装置の電気接続の信頼性が向上し、ボイドが減少する。
先塗布方式による電子部品装置の製造方法の工程を説明する図である。
以下、本発明のエポキシ樹脂組成物、電子部品装置及び電子部品装置の製造方法について詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
また、本発明において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
さらに、本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
<エポキシ樹脂組成物>
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、テトラキスフェノール化合物及びイミダゾール化合物を含む硬化促進剤と、平均粒子径が100nm以下のゴム粒子と、無機充填剤とを含有する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は室温で液体であることが好ましい。エポキシ樹脂組成物が室温において液体であれば、本発明のエポキシ樹脂組成物を電子部品装置のアンダーフィル材として使用する際に、取り扱いが容易になる。
本明細書において「室温」とは、25℃を意味する。本明細書において「室温で液体」とは、25℃で流動性を示す状態であることを意味する。さらに本明細書において「液体」とは流動性と粘性を示し、かつ粘性を示す尺度である粘度が25℃において0.0001Pa・s〜1000Pa・sである物質を意味する。本明細書において「粘度」とは、25℃に保たれたエポキシ樹脂組成物について、レオメーターを用いて5.0s−1のせん断速度で測定したときの値を粘度と定義する。詳細には、「粘度」は、せん断粘度として、コーンプレート(直径40mm、コーン角0°)を装着した回転式のレオメーターを用いて、温度25℃で測定される。
また、本明細書において「アンダーフィル材」とは、セラミック、ガラスエポキシ樹脂、ガラスイミド樹脂、ポリイミドフィルム等を基板とする配線基板上に電子部品をバンプ接続してなる電子部品装置(フリップチップ)において、バンプ接続した電子部品と配線基板との間隙(ギャップ)に充填され、電子部品と配線基板との接続部を温度及び湿度並びに機械的な外力から保護する材料を意味する。
本発明のエポキシ樹脂組成物を上記構成とすることにより、電子部品装置の封止用材料として使用した場合に電気接続の信頼性を得ることができ、また、樹脂硬化物のボイドを充分に低減することができる。この理由として、以下のように考えることができる。
テトラキスフェノール化合物及びイミダゾール化合物を含む硬化促進剤と、平均粒子径が100nm以下のゴム粒子と、を併用することで、揺変指数が高く、かつ粘度が低いエポキシ樹脂組成物を得ることができる。揺変指数が高いエポキシ樹脂組成物は、配線基板又は電子部品に塗布した後でエポキシ樹脂組成物が塗布された際の形状を保持することができるため電子部品と配線基板との間に空気を巻き込みにくく、ボイドが発生しにくい傾向にある。また、粘度が低いエポキシ樹脂組成物を用いると、エポキシ樹脂が流動して電子部品と配線基板との間に介在する際に未充填箇所及び巻き込みボイドを発生しにくい傾向にある。電子部品と配線基板との間にボイドが発生しにくくなることで、電子部品装置の信頼性が向上すると推察される。
以下、本発明のエポキシ樹脂組成物を構成する各成分について説明する。
(A)エポキシ樹脂
本発明のエポキシ樹脂組成物はエポキシ樹脂を含有する。
本発明において使用可能なエポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であれば特に制限されるものではない。本発明においては、電子部品用エポキシ樹脂組成物に一般的に使用されているエポキシ樹脂を用いることができる。本発明のエポキシ樹脂組成物が室温で液状となるように、室温で液状のエポキシ樹脂を用いてもよいし、室温で固形のエポキシ樹脂と室温で液状のエポキシ樹脂とを併用してもよい。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、ナフタレンジオール、水添ビスフェノールA等とエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を代表とするフェノール化合物とアルデヒド化合物を縮合又は共重合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したノボラック型エポキシ樹脂、フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、p−アミノフェノール、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のアミン化合物とエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂及び脂環族エポキシ樹脂、レゾルシノール骨格を有するエポキシ樹脂などが挙げられ、これらの一種を単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも、低粘度の観点からは室温で液状のエポキシ樹脂が好ましく、反応性及び耐熱性の観点からは、ビスフェノール骨格を有するグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂等が好ましい。
また、本発明に用いられるエポキシ樹脂としては、本発明の効果が達成される範囲内であれば室温で固形のエポキシ樹脂を併用することもできる。流動性の観点から、併用する室温で固体のエポキシ樹脂の含有率はエポキシ樹脂全量に対して20質量%以下とすることが好ましい。
さらに、これらのエポキシ樹脂の純度、特に加水分解性塩素量はIC等の素子上のアルミニウム配線の腐食に係わるため少ない方が好ましい。耐湿性に優れたエポキシ樹脂組成物を得るためには、加水分解性塩素量はエポキシ樹脂全量中において500ppm以下であることが好ましい。ここで、加水分解性塩素量とは試料のエポキシ樹脂1gをジオキサン30mlに溶解し、1M−KOHメタノール溶液5mlを添加して30分間加熱還流後、電位差滴定により求めた値である。
本発明のエポキシ樹脂組成物に占める全エポキシ樹脂の含有率は、流動性及び硬化物性制御の観点から、10質量%〜40質量%であることが好ましく、12質量%〜35質量%であることがより好ましく、15質量%〜30質量%であることが更に好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂のエポキシ当量は、50g/eq〜300g/eqが好ましく、60g/eq〜250g/eqがより好ましく、70g/eq〜200g/eqが更に好ましい。
エポキシ当量は、精秤したエポキシ樹脂をメチルエチルケトン等の溶媒に溶解させ、酢酸と臭化テトラエチルアンモニウム酢酸溶液を加えた後、過塩素酸酢酸標準液によって電位差滴定することにより測定される。この滴定時には、指示薬を用いてもよい。
(B)硬化剤
本発明のエポキシ樹脂組成物は硬化剤を含有する。
本発明において使用可能な硬化剤としては、エポキシ樹脂と硬化反応が可能な化合物であれば特に制限されるものではない。本発明においては、電子部品用エポキシ樹脂組成物に一般的に使用されている硬化剤を用いることができる。本発明のエポキシ樹脂組成物が室温で液状となるように、室温で固形の硬化剤又は室温で液状の硬化剤のどちらか一方を用いてもよいし、両者を併用してもよい。
硬化剤の具体例としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、メチルハイミック酸無水物、ハイミック酸無水物、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、クロレンド酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸マレイン酸付加物、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、水素化メチルナジック酸無水物等の酸無水物、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、m−キシレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ノルボルネンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ラロミン、ジアミノジフェニルメタン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン、ポリシクロヘキシルポリアミン混合物、N−アミノエチルピペラジン等のアミン化合物、ビスフェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、アリル化フェノールノボラック樹脂、ビフェノール樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、クレゾールナフトールホルムアルデヒド重縮合物、トリフェニルメタン型多官能フェノール樹脂、キシリレン変性フェノールノボラック樹脂、キシリレン変性ナフトールノボラック樹脂等のフェノール樹脂などが挙げられる。
中でも、成形性の観点から、酸無水物、アミン化合物及びイミダゾール化合物が好ましく、反応性の観点からは酸無水物及びイミダゾール化合物が好ましく、ボイド性及び耐湿性の観点からは酸無水物が好ましい。また、酸無水物はフラックスとしての機能を呈するため、別途フラックスを添加しなくとも本発明のエポキシ樹脂組成物にフラックスの機能を持たせることが可能となる。
本発明において、硬化剤として酸無水物を用いる場合、該酸無水物としては下記一般式(I−3)で示される化合物であることが好ましい。


一般式(I−3)中、R31〜R36は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基又は水素原子を表す。R31又はR35とR34又はR36とが互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(I−3)における「置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基」には、置換基を有し炭素数が1〜18の1価の脂肪族炭化水素基、非置換であって炭素数が1〜18の1価の脂肪族炭化水素基、置換基を有し炭素数が3〜18の1価の脂環式炭化水素基、非置換であって炭素数が3〜18の1価の脂環式炭化水素基、置換基を有し炭素数が6〜18の1価の芳香族炭化水素基及び非置換であって炭素数が6〜18の1価の芳香族炭化水素基が含まれる。
なお、炭化水素基が置換基を有する場合、当該炭化水素基の炭素数には、置換基に含まれる炭素数は含まれないものとする。
置換基を有し炭素数が1〜18の1価の脂肪族炭化水素基及び非置換であって炭素数が1〜18の1価の脂肪族炭化水素基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、アリル基、ビニル基等の脂肪族炭化水素基及び該脂肪族炭化水素基をアルコキシ基、アリール基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子、メタクリルオキシ基、メルカプト基、イミノ基、ウレイド基、イソシアネート基等の置換基で置換したものが挙げられる。
置換基を有し炭素数が3〜18の1価の脂環式炭化水素基及び非置換であって炭素数が3〜18の1価の脂環式炭化水素基として、具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の脂環式炭化水素基及び該脂環式炭化水素基をアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子、メタクリルオキシ基、メルカプト基、イミノ基、ウレイド基、イソシアネート基等の置換基で置換したものが挙げられる。
置換基を有し炭素数が6〜18の1価の芳香族炭化水素基及び非置換であって炭素数が6〜18の1価の芳香族炭化水素基として、具体的には、フェニル基等のアリール基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、t−ブチルフェニル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、t−ブトキシフェニル基等のアルコキシ基置換アリール基等の芳香族炭化水素基などが挙げられる。これら芳香族炭化水素基はさらにアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、ハロゲン原子、メタクリルオキシ基、メルカプト基、イミノ基、ウレイド基、イソシアネート基等の置換基で置換されていてもよい。
一般式(I−3)で示される酸無水物は、下記一般式(I−3A)で示される化合物であってもよい。


一般式(I−3A)中、R31A〜R34Aは、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基又は水素原子を表す。
一般式(I−3A)における「置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基」は、一般式(I−3)の場合と同義であり、その具体例も同様である。
なお、前記(I−3A)のR31A〜R34Aが、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基である場合の該炭化水素基としては、特に限定されるものではなく、置換基を有していてもよいアルキル基及びアリール基から選ばれる1価の炭化水素基であることが好ましい。
中でも、原料の入手しやすさの観点から、フェニル基、p−トリル基、m−トリル基、o−トリル基、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基等のアリール基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、エポキシシクロヘキシルエチル基、グリシドキシプロピル基、クロロプロピル基、メタクリルオキシプロピル基、メルカプトプロピル基、アミノプロピル基、N−フェニルアミノプロピル基、N−アミノプロピルアミノプロピル基、ウレイドプロピル基、イソシアネートプロピル基等の鎖状又は環状のアルキル基から選ばれる置換基がより好ましく、鎖状のアルキル基が更に好ましい。
一般式(I−3A)におけるR31A〜R34Aとしては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基又はヘキシル基が好ましい。
一般式(I−3)で示される酸無水物は、下記一般式(I−3B)で示される化合物であってもよい。


一般式(I−3B)中、R31B〜R34Bは、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基又は水素原子を表す。R35Bは、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の2価の炭化水素基を表す。
一般式(I−3B)のR31B〜R34Bとして表される「置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基」は、一般式(I−3)の場合と同義であり、その具体例も同様である。一般式(I−3B)のR31B〜R34Bとして表される「置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基」の好ましい例は、一般式(I−3A)におけるR31A〜R34Aの場合と同様である。
また、一般式(I−3B)におけるR31B〜R34Bの好ましい例は、一般式(I−3A)におけるR31A〜R34Aの場合と同様である。
一般式(I−3B)のR35Bで表される「置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の2価の炭化水素基」には、置換基を有し炭素数が1〜18の2価の脂肪族炭化水素基、非置換であって炭素数が1〜18の2価の脂肪族炭化水素基、置換基を有し炭素数が3〜18の2価の脂環式炭化水素基、非置換であって炭素数が3〜18の2価の脂環式炭化水素基、置換基を有し炭素数が6〜18の2価の芳香族炭化水素基及び非置換であって炭素数が6〜18の2価の芳香族炭化水素基が含まれる。
なお、炭化水素基が置換基を有する場合、当該炭化水素基の炭素数には、置換基に含まれる炭素数は含まれないものとする。
より具体的には、炭素数が1〜18である2価の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、デシレン基、ドデシレン基、ビニレン基、エチリデン基、ビニリデン基、プロペニレン基、ブタジエニレン基等が挙げられる。
炭素数が3〜18である2価の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロペンテニレン基、シクロヘキセニレン基、シクロヘキシリデン基等が挙げられる。
炭素数が6〜18である2価の芳香族炭化水素基としては、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基等が挙げられる。
炭素数が1〜18である2価の脂肪族炭化水素基、炭素数が3〜18である2価の脂環式炭化水素基又は炭素数が6〜18である2価の芳香族炭化水素基の置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子、メタクリルオキシ基、メルカプト基、イミノ基、ウレイド基、イソシアネート基等が挙げられる。
前記(I−3B)のR35Bとしては、特に限定されるものではない。アルキレン基及びアリーレン基から選ばれる2価の炭化水素基であることが好ましい。中でも、原料の入手のしやすさの観点からメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基から選ばれる置換基がより好ましい。
本発明において、酸無水物の無水酸当量は、信頼性の観点から200g/eq〜400g/eqであることが好ましく、200g/eq〜350g/eqであることがより好ましく、200g/eq〜300g/eqであることが更に好ましい。
酸無水物の無水酸当量が200g/eq以上の場合、硬化物中のエステル結合が多くなり過ぎないため、高温高湿化で加水分解の影響を受けにくくなり、耐湿性、特に耐マイグレーション性の低下を生じにくい。即ち、無水酸当量が200g/eq以上の酸無水物を用いることで硬化物中のエステル基濃度が小さくなることから、その硬化物は吸水率が低くなるため、水に溶け出すCl等のイオン不純物量を低減できる傾向にある。また、酸無水物の無水酸当量が400g/eq以下であれば、硬化物中の架橋密度が高くガラス転移温度が上昇するため、耐熱性の低下を生じにくい傾向にある。
「無水酸当量」は、(酸無水物の分子量)/(酸無水物分子内の無水酸基の数)で示される。
本発明のエポキシ樹脂組成物において使用される酸無水物としては、具体的には、3,4−ジメチル−6−(2−メチル−1−プロペニル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物等の、炭素数10のジエン及びトリエンの少なくとも一方と無水マレイン酸との反応物が好ましい。
一般式(I−3A)で示される酸無水物としては、例えば無水酸当量が234であるjERキュアYH306(三菱化学株式会社、商品名)が市販品として入手可能であり、一般式(I−3B)で示される酸無水物としては、例えば無水酸当量が234であるjERキュアYH309(三菱化学株式会社、商品名)が市販品として入手可能であり、一般式(I−3A)と一般式(I−3B)の混合物として、例えば無水酸当量が234であるjERキュアYH307(三菱化学株式会社、商品名)が市販品として入手可能である。
エポキシ樹脂組成物が一般式(I−3)で示される酸無水物を含有する場合、一般式(I−3)で示される酸無水物の含有率は、その性能を発揮するために、硬化剤の全量に対して30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、50質量%以上が更に好ましい。
エポキシ樹脂組成物が一般式(I−3A)で示される酸無水物を含有する場合、一般式(I−3A)で示される酸無水物の含有率は、その性能を発揮するために、一般式(I−3)で示される酸無水物の全量に対して30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、50質量%以上が更に好ましい。
エポキシ樹脂組成物が一般式(I−3B)で示される酸無水物を含有する場合、一般式(I−3B)で示される酸無水物の含有率は、その性能を発揮するために、一般式(I−3)で示される酸無水物の全量に対して40質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、60質量%以上が更に好ましい。
一般式(I−3A)で示される酸無水物と一般式(I−3B)で示される酸無水物とが併用される場合、一般式(I−3A)で示される酸無水物と一般式(I−3B)で示される酸無水物との混合比率(質量基準)は、90:10〜40:60が好ましく、85:15〜45:55がより好ましく、80:20〜50:50が更に好ましい。
本発明において使用可能な硬化剤は、本発明の効果が達成される範囲内であれば酸無水物以外の硬化剤を併用することもできるが、反応性及びボイド性の観点から併用する硬化剤の含有率は硬化剤の全量に対して20質量%以下とすることが好ましい。
エポキシ樹脂と硬化剤として酸無水物を用いた際の酸無水物との当量比は特に制限はないが、それぞれの未反応分を少なく抑えるために、エポキシ樹脂1当量に対して硬化剤の無水酸当量を0.6当量以上1.3当量以下の範囲に設定することが好ましく、0.7当量以上1.2当量以下がより好ましく、0.8当量以上1.1当量以下が更に好ましい。
また、本発明において酸無水物以外のその他の硬化剤を用いる場合のエポキシ樹脂と硬化剤との配合比は、エポキシ樹脂1当量に対して硬化剤の官能基当量を0.6当量〜1.3当量の範囲に設定することが好ましく、0.7当量〜1.2当量がより好ましく、0.8当量〜1.1当量が更に好ましい。
(C)硬化促進剤
本発明のエポキシ樹脂組成物は硬化促進剤を含有する。
本発明で用いられる硬化促進剤は、テトラキスフェノール化合物及びイミダゾール化合物を含む。
本発明で用いられる硬化促進剤には、テトラキスフェノール化合物とイミダゾール化合物とが含まれていればよく、テトラキスフェノール化合物とイミダゾール化合物との結晶化物であることが好ましい。
テトラキスフェノール化合物とイミダゾール化合物とが結晶化物を形成しているか否かは、X線結晶構造解析により確認することができる。
本発明で用いられる硬化促進剤に含まれるテトラキスフェノール化合物は、下記一般式(I−1)で示される化合物であることが好ましい。


一般式(I−1)中、R101〜R116は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基又は水素原子を表す。R117は、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の2価の炭化水素基又は単結合を表す。
一般式(I−1)のR101〜R116として表される「置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基」は、一般式(I−3)の場合と同義であり、その具体例も同様である。一般式(I−1)のR101〜R116として表される「置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基」の好ましい例は、一般式(I−3A)におけるR31A〜R34Aの場合と同様である。
一般式(I−1)において、R101〜R116としては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基又はフェニル基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基又はフェニル基がより好ましく、水素原子又はメチル基が更に好ましい。
また、一般式(I−1)において、R101、R104、R105、R108、R109、R112、R113及びR114が水素原子であり、R102、R103、R106、R107、R110、R111、R115及びR116が水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基又はフェニル基であることが好ましく、R101、R104、R105、R108、R109、R112、R113及びR114が水素原子であり、R102、R103、R106、R107、R110、R111、R115及びR116が水素原子、メチル基、エチル基又はフェニル基であることがより好ましく、R101、R104、R105、R108、R109、R112、R113及びR114が水素原子であり、R102、R103、R106、R107、R110、R111、R115及びR116が水素原子又はメチル基であることが更に好ましい。
一般式(I−1)のR117として表される「置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の2価の炭化水素基」は、一般式(I−3B)におけるR35Bの場合と同様であり、その具体例も同様である。
一般式(I−1)のR117としては、単結合、メチレン基、エチレン基、プロピレン基又はブチレン基が好ましく、単結合、メチレン基又はエチレン基がより好ましく、単結合又はメチレン基が更に好ましい。
本発明で用いられる硬化促進剤に含まれるイミダゾール化合物は、下記一般式(I−2)で示される化合物であることが好ましい。


一般式(I−2)中、R21は、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基又は水素原子を表す。R22〜R24は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基、水素原子又はニトロ基を表す。
一般式(I−2)のR21として表される「置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基」は、一般式(I−3)の場合と同義であり、その具体例も同様である。一般式(I−2)のR21として表される「置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基」の好ましい例は、一般式(I−3A)におけるR31A〜R34Aの場合と同様である。
一般式(I−2)において、R21としては、炭素数が1〜7の炭化水素基又は水素原子が好ましく、メチル基、エチル基、フェニル基、ベンジル基、ヒドロキシメチル基又は水素原子がより好ましく、メチル基、ベンジル基又は水素原子が更に好ましい。
一般式(I−2)のR22〜R24として表される「置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基」は、一般式(I−3)の場合と同義であり、その具体例も同様である。一般式(I−2)のR22〜R24として表される「置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基」の好ましい例は、一般式(I−3A)におけるR31A〜R34Aの場合と同様である。
一般式(I−2)において、R22〜R24としては、各々独立に、炭素数が1〜7の炭化水素基又は水素原子が好ましく、メチル基、エチル基、フェニル基、ベンジル基、ヒドロキシメチル基又は水素原子がより好ましく、メチル基、フェニル基、ヒドロキシメチル基又は水素原子が更に好ましい。
本発明で使用可能なテトラキスフェノール化合物は、上記(I−1)で示される化合物であることが好ましく、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジフェニル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メトキシ−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−フェニル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3,3−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジフェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,4,4−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン等が挙げられる。テトラキスフェノール化合物は一種単独で用いてもよいし、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンが好ましく、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンがより好ましく、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンが更に好ましい。
本発明で使用されるイミダゾール化合物は、一般式(I−2)で示される化合物であることが好ましく、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、3−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、5−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、3−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、5−エチルイミダゾール、1−n−プロピルイミダゾール、2−n−プロピルイミダゾール、1−イソプロピルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、1−n−ブチルイミダゾール、2−n−ブチルイミダゾール、1−イソブチルイミダゾール、2−イソブチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
これらの中でも、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール又は2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールが好ましく、2−エチル−4−メチルイミダゾール又は2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールがより好ましく、2−エチル−4−メチルイミダゾールが更に好ましい。
本発明で用いられる硬化促進剤において、テトラキスフェノール化合物とイミダゾール化合物との好ましい組合せは、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンと2−メチルイミダゾール、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンと2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンと2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、及び1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンと2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールであり、より好ましい組合せは、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンと2−メチルイミダゾール、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンと2−エチル−4−メチルイミダゾール、及び1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンと2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールであり、更に好ましい組合せは、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンと2−エチル−4−メチルイミダゾールである。
本発明で用いられる硬化促進剤における、テトラキスフェノール化合物とイミダゾール化合物との含有比率(質量基準)は、4:1〜1:4が好ましく、3:1〜1:3がより好ましく、2:1〜1:2が更に好ましい。
また、テトラキスフェノール化合物とイミダゾール化合物との間で結晶化物を形成させる場合には、テトラキスフェノール化合物とイミダゾール化合物との含有比率(質量基準)は、4:1〜1:4が好ましく、3:1〜1:3がより好ましく、2:1〜1:2が更に好ましいとされる。
テトラキスフェノール化合物とイミダゾール化合物との結晶化物は、テトラキスフェノール化合物及びイミダゾール化合物を溶媒に添加後、必要に応じて攪拌しながら、加熱処理又は加熱還流処理を行い、析出させることにより得ることができる。また、テトラキスフェノール化合物及びイミダゾール化合物の種類等によっては、テトラキスフェノール化合物及びイミダゾール化合物を溶媒に添加後、必要に応じて攪拌しながら析出させることによって、結晶化物が得られる。なお、溶媒への溶解のしやすさを考慮すると、テトラキスフェノール化合物及びイミダゾール化合物をそれぞれ溶媒に溶解後、溶解液同士を混合することが好ましい。溶媒としては、水、メタノール、エタノール、酢酸エチル、酢酸メチル、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル等を用いることができる。テトラキスフェノール化合物とイミダゾール化合物との結晶化物を製造する際におけるテトラキスフェノール化合物及びイミダゾール化合物の添加割合としては、テトラキスフェノール化合物1モルに対して、イミダゾール化合物が、0.1モル〜5.0モルであることが好ましく、0.5モル〜3.0モルであることがより好ましい。
本発明において使用可能な硬化促進剤は、TEP−2MZ、TEP−2E4MZ及びTEP−2P4MHZ(日本曹達株式会社)が市販品として入手可能である。
また、本発明においては、本発明の効果が達成される範囲内であれば、テトラキスフェノール化合物とイミダゾール化合物とを含む本発明の硬化促進剤以外のその他の硬化促進剤を併用することもできる。その他の硬化促進剤としては、電子部品用エポキシ樹脂組成物に一般的に使用されている硬化促進剤を用いることができる。本発明のエポキシ樹脂組成物が室温で液体となるように、室温で固形の硬化促進剤又は室温で液状の硬化促進剤のどちらか一方を用いてもよいし、両者を併用してもよい。
本発明の硬化促進剤と併用が可能なその他の硬化促進剤としては、トリエチレンアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン化合物及びその誘導体、上記三級アミン化合物をエポキシ樹脂又はマイクロカプセルで保護した化合物、1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]ノネン、5,6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等のシクロアミジン化合物及びその誘導体、上記のシクロアミジン化合物とフェノールノボラックの塩、上記のシクロアミジン化合物に、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物又はジアゾフェニルメタンなどのπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾールテトラフェニルボレート、N−メチルモルホリンテトラフェニルボレート等のフェニルボロン塩及びその誘導体、トリフェニルホスフィン、ジフェニル(p−トリル)ホスフィン、トリス(アルキルフェニル)ホスフィン、トリス(アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(アルキルアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルコキシフェニル)ホスフィン等の有機ホスフィン化合物、上記の有機ホスフィン化合物と有機ボロン化合物の錯体、上記の有機ホスフィン化合物に1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物又はジアゾフェニルメタンなどのπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物などが挙げられる。
上記の併用可能な硬化促進剤の中でも、三級アミン化合物をエポキシ樹脂又はマイクロカプセルで保護した化合物が特に好ましい。上記の硬化促進剤は、エポキシ樹脂又はマイクロカプセルで保護されることで、温度等のある特定の条件下で硬化促進作用が発現可能となり、硬化性及び保管安定性が特に優れる傾向がある。上記のエポキシ樹脂又はマイクロカプセルで保護した化合物としては、例えば、三級アミン化合物のエポキシ樹脂変性物であるアミキュア(味の素ファインテクノ株式会社、登録商標)、三級アミン化合物をマイクロカプセルで保護し、さらにエポキシ樹脂に分散させたノバキュア(旭化成イーマテリアルズ株式会社、登録商標)が市販品として入手可能である。
本発明のエポキシ樹脂組成物における硬化促進剤の含有率は、本発明の効果が達成される範囲内であれば特に制限されないが、反応性、ボイド性等の観点から、エポキシ樹脂の全量に対して3質量%以上とすることが好ましく、5質量%以上とすることがより好ましく、7質量%以上とすることが更に好ましい。硬化促進剤の含有率が3質量%以上であればエポキシ樹脂の硬化反応の反応性が向上し、エポキシ樹脂組成物が硬化するのに要する時間が短縮され、作業性が向上する傾向がある。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物における硬化促進剤の含有率は、保管安定性の観点から、エポキシ樹脂の全量に対して20質量%以下とすることが好ましく、15質量%以下とすることがより好ましく、10質量%以下とすることが更に好ましい。
本発明においてその他の硬化促進剤の含有率は、本発明の効果が達成される範囲内であれば特に制限されないが、反応性、ボイド性等の観点から硬化促進剤の全量に対して70質量%以下とすることが好ましい。
(D)ゴム粒子
本発明のエポキシ樹脂組成物は平均粒子径が100nm以下のゴム粒子を含有する。ゴム粒子の平均粒子径が100nmを超えると、本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物の熱応力が低減しない傾向となる。
本発明においては、電子部品用エポキシ樹脂組成物に一般的に使用されているゴム粒子を用いることができる。
ゴム粒子としては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン等の直鎖状のポリオルガノシロキサンを架橋したシリコーンゴム粒子、上記に記載のシリコーンゴム粒子の表面をシリコーン樹脂で被覆したもの、固形シリコーン重合体のコアとアクリル樹脂、アクリル樹脂共重合体等の有機重合体のシェルとを含むコア−シェル重合体粒子、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ブタジエンゴム(BR)、ウレタンゴム(UR)、アクリルゴム(AR)、ブタジエン−アクリロニトリル−スチレン共重合物、アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸−ジビニルベンゼン共重合物等のシリコーン重合体粒子以外のゴム粒子などが挙げられる。ゴム粒子を含有することによって、エポキシ樹脂組成物の硬化物と基板等の密着性が向上し、耐リフロー性、耐高温高湿性等の信頼性が向上する傾向がある。
本発明で用いられるゴム粒子は、本発明の効果が達成される範囲内であれば特に制限されないが、取扱い性及び樹脂成分への分散性の観点から、粉末状で、予めエポキシ樹脂又は硬化剤に分散させたものを用いることが好ましい。
ゴム粒子を、エポキシ樹脂又は硬化剤に分散させる場合の分散方法は、ゴム粒子を均一に分散できるのであれば、いかなる手法を用いてもよい。具体的には、所定量のエポキシ樹脂又は硬化剤とゴム粒子を室温の状態で分散混合させる方法、各材料を加熱し分散混合させる方法、各材料に溶剤を加え室温の状態で分散混合させる方法、溶剤を加え加熱し分散混合させる方法等が挙げられる。
また、ゴム粒子を、エポキシ樹脂又は硬化剤に分散させる場合の分散条件は、温度としては室温又は50℃〜200℃に加熱してもよく、時間としては5分〜6時間であることが好ましい。
ゴム粒子をエポキシ樹脂に分散させる場合、カルボキシ基を含むゴム粒子を用いてもよい。カルボキシ基を含むゴム粒子をエポキシ樹脂に分散させることで、ゴム粒子に含まれるカルボキシ基とエポキシ樹脂に含まれるエポキシ基とが反応してゴム変性エポキシ樹脂が調製される。本発明においては、ゴム粒子としてゴム変性エポキシ樹脂を用いてもよい。ゴム粒子としてゴム変性エポキシ樹脂を用いることにより、ゴム粒子同士の凝集を抑制することができ、より均一にゴム粒子を分散することができる。
ゴム変性エポキシ樹脂を調製する場合のゴム粒子とエポキシ樹脂との含有比率(質量基準)は、エポキシ樹脂100質量部に対してゴム粒子が5質量部〜50質量部が好ましく、10質量部〜40質量部がより好ましく、15質量部〜30質量部が更に好ましい。
ゴム変性エポキシ樹脂を調製する場合に用いられるエポキシ樹脂の種類としては、前記の(A)エポキシ樹脂に記載したエポキシ樹脂であれば特に制限されるものではなく、室温で液状のエポキシ樹脂を用いてもよいし、室温で固形のエポキシ樹脂を用いてもよいし、室温で液状のエポキシ樹脂と室温で固形のエポキシ樹脂とを併用してもよい。中でも、低粘度の観点からは室温で液状のエポキシ樹脂が好ましく、反応性及び耐熱性の観点からは、ビスフェノール骨格を有するグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂等が好ましい。
ゴム粒子の含有率は、本発明のエポキシ樹脂組成物から後述の無機充填剤を除いた全量に対して、1質量%〜10質量%が好ましく、2質量%〜9質量%がより好ましく、3質量%〜8質量%が更に好ましい。
ゴム粒子の含有率が1質量%〜10質量%であれば、エポキシ樹脂組成物の硬化物と半導体素子等の電子部品との密着性が向上し、耐リフロー性、耐高温高湿性等の信頼性がより向上する傾向がある。
本発明におけるゴム粒子の平均粒子径は、熱応力を低減する観点から100nm以下とされるが、90nm以下が好ましく、80nm以下がより好ましい。また、粘度の観点からゴム粒子の平均粒子径は50nm以上であることが好ましい。
ゴム粒子の「平均粒子径」とは、電子顕微鏡等を用いて画像化し、50個の粒子を無作為に選んで粒子1つ1つの粒子径を測定し、それらの算術平均にて得られる粒子径を意味する。ゴム粒子の粒子径を測定する方法としては、透過型電子顕微鏡、走査型電子顕微鏡、原子間力顕微鏡等を用いて画像化し、粒子1つ1つの粒子径を測定する方法が挙げられる。
ゴム粒子の市販品としては、カルボキシ変性のブタジエン−アクリロニトリル共重合体の架橋物を含むXER−91(平均粒子径0.07μm;JSR株式会社)、XER−91P(平均粒子径0.07μm;JSR株式会社)、XER−71(平均粒子径0.07μm;JSR株式会社)、XER−71P(平均粒子径0.07μm;JSR株式会社)等、アクリルゴム粒子を含むDHS−2(平均粒子径0.07μm;JSR株式会社)等などが使用できる。
中でも、詳細な理由は分からないが、テトラキスフェノール化合物とイミダゾール化合物とを含有した結晶化物と併用したときに揺変指数がより高くなる観点から、カルボキシ変性のブタジエン−アクリロニトリル共重合体の架橋物が好ましく用いられる。
(E)無機充填剤
本発明のエポキシ樹脂組成物は無機充填剤を含有する。
本発明において無機充填剤は、電子部品用エポキシ樹脂組成物に一般的に使用されている無機粒子であれば特に制限されるものではない。無機充填剤としては、球状シリカ若しくは結晶シリカ等のシリカ、炭酸カルシウム、クレー、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、窒化ホウ素、珪酸カルシウム、チタン酸カリウム、窒化アルミニウム、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア等の粉体又はこれらを球形化したビーズ、ガラス繊維などが挙げられる。さらに、難燃効果のある無機充填剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛等が挙げられる。これらの無機充填剤は単独で用いても二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでもシリカが好ましく、微細間隙への流動性及び浸透性の観点からは球状シリカがより好ましい。また、これらの無機充填剤は、必要に応じて表面をカップリング剤で処理したものを用いてもよい。
本発明において、シリカが球状であるとは、真球度が0.7以上の条件を満たすことをいう。真球度の測定方法としては、例えば、電子顕微鏡で画像処理を行い、観察される粒子の面積と周囲長から、(真球度)={4π×(面積)÷(周囲長)}で算出される値とする。
無機充填剤の表面を処理するためのカップリング剤としては、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等の各種シラン化合物、チタン化合物、アルミニウムキレート化合物、アルミニウムジルコニウム化合物などの公知のカップリング剤が挙げられる。これらの中でも、アルキルシランをカップリング剤として用いることが好ましい。
本発明で用いられる無機充填剤の平均粒子径は、本発明の効果が達成される範囲内であれば特に制限されず、0.1μm〜10μmとすることが好ましく、0.15μm〜5μmとすることがより好ましく、0.20μm〜1μm以下とすることが更に好ましい。無機粒子の平均粒子径が10μm以下であれば、エポキシ樹脂組成物の微細間隙への浸入性及び流動性が向上してボイドの発生及びエポキシ樹脂組成物の未充填をより起こしにくくなる傾向がある。さらに、電子部品と配線基板の接続部に無機充填剤が噛み込みにくく、接続不良がより発生しにくくなる傾向がある。また、無機粒子の平均粒子径が0.1μm以上であると、大きく増粘しにくくなる傾向がある。
本発明で用いられる無機充填剤の最大粒子径は、本発明の効果が達成される範囲内であれば特に制限されないが、40μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることが更に好ましい。無機充填剤の最大粒子径が40μm以下であれば、エポキシ樹脂組成物の微細間隙への浸入性及び流動性が向上してボイドの発生及びエポキシ樹脂組成物の未充填をより起こしにくくなる傾向がある。さらに、電子部品と配線基板の接続部に無機充填剤が噛み込みにくく、接続不良がより発生しにくくなる傾向がある。
本発明で用いられる無機充填剤の最小粒子径は、本発明の効果が達成される範囲内であれば特に制限されないが、0.075μm以上であることが好ましく、0.080μm以上であることがより好ましく、0.090μm以上であることが更に好ましい。無機充填剤の最小粒子径が0.075μm以上であれば、大きく増粘しにくくなる傾向がある。
本発明において、無機充填剤の「平均粒子径」とは、下記の方法を用いて粒子径を階級、体積を度数とし、度数の累積で表記された積算分布において、積算分布が50%となる粒子径を意味する。
無機充填剤の平均粒子径、最大粒子径及び最小粒子径を測定する方法としては、レーザー回折、動的光散乱、小角X線散乱等の装置を用い、同時に多数の粒子を測定する方法、電子顕微鏡、原子間力顕微鏡等を用いて画像化し、粒子1つ1つの粒子径を測定する方法などが挙げられる。液相遠心沈降、フィールドフロー分別、粒子径排除クロマトグラフィ、流体力学クロマトグラフィ等の方法を用い、粒子を測定する前に100μm以上の粒子を分離する前処理を行ってもよい。また測定試料がアンダーフィル材の硬化物である場合は、例えば、マッフル炉等で800℃以上の高温で処理した後に残渣として得られる灰分を上記の方法で測定することができる。
本発明における無機充填剤の含有率は、本発明の効果が達成される範囲内であれば特に制限されず、エポキシ樹脂組成物全量に対して20質量%〜70質量%であることが好ましく、30質量%〜65質量%であることがより好ましく、40質量%〜60質量%であることが更に好ましい。
無機充填剤の含有率が20質量%以上であれば、エポキシ樹脂組成物の硬化物の強度が向上し、耐温度サイクル性等の信頼性がより向上する傾向がある。また、無機充填剤の含有率が70質量%以下であれば、粘度が低く充填性に優れる傾向がある。
本発明における無機充填剤の含有率の測定方法としては、硬化前又は硬化後のエポキシ樹脂組成物をマッフル炉等で800℃以上の高温で処理した後に残渣として得られる灰分量から算出する方法を用いることができる。
(F)各種添加剤
本発明のエポキシ樹脂組成物は、カップリング剤、イオントラップ剤、界面活性剤等の各種添加剤を含有してもよい。本発明のエポキシ樹脂組成物は、以下の添加剤に限定することなく必要に応じて当技術分野で周知の各種添加剤を使用してもよい。
−界面活性剤−
(カップリング剤)
本発明のエポキシ樹脂組成物はカップリング剤を含有してもよい。
本発明において使用可能なカップリング剤は、本発明の効果が達成される範囲内であれば特に制限されるものではなく、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン等の1級アミノ基、2級アミノ基及び3級アミノ基からなる群より選択される少なくとも一種のアミノ基を有するアミノシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシラン、メチルトリメトキシシラン等のアルキルシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等のイソシアネートシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイドシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシランなどの各種シラン化合物、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート等のチタン化合物などが挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物がカップリング剤を含有する場合、カップリング剤の含有率は、無機充填剤に対して0.05質量%〜5質量%であることが好ましく、0.1質量%〜2.5質量%がより好ましい。カップリング剤の含有率が0.05質量%以上であれば本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物と配線基板又は電子部品との接着性がより向上する傾向があり、カップリング剤の含有率が5質量%以下であれば成形性、ボイド性がより向上する傾向がある。
−イオントラップ剤−
本発明のエポキシ樹脂組成物は、耐湿性及び高温放置特性を向上させる観点から必要に応じてイオントラップ剤を使用することができる。本発明において使用可能なイオントラップ剤は、電子部品用エポキシ樹脂組成物に一般的に使用されているイオントラップ剤であれば特に制限されるものではない。例えば、下記一般式(II−1)及び一般式(II−2)で表される化合物が挙げられる。
Mg1−xAl(OH)(COx/2・mHO (II−1)
(一般式(II−1)中、xは0<x≦0.5であり、mは正数である。)
BiO(OH)(NO (II−2)
(一般式(II−2)中、xは0.9≦x≦1.1、yは0.6≦y≦0.8、zは0.2≦z≦0.4である。)
上記のイオントラップ剤としては、例えば、一般式(II−1)の化合物は市販品として(協和化学工業株式会社、商品名DHT−4A)として入手可能である。また、一般式(II−2)の化合物は市販品として(東亞合成株式会社、商品名IXE500)として入手可能である。
また、上記以外のイオントラップ剤として、マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、アンチモン等から選ばれる元素の含水酸化物などが挙げられ、これらの一種を単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物がイオントラップ剤を含有する場合、イオントラップ剤の含有率はエポキシ樹脂全量に対して0.1質量%〜5.0質量%が好ましく、1.0質量%〜3.0質量%がより好ましい。また、イオントラップ剤の平均粒子径は0.1μm〜3.0μmが好ましく、最大粒子径は10μm以下が好ましい。
なお、イオントラップ剤の平均粒子径及び最大粒子径は、前記無機充填剤と同様の方法を用いて測定される。
−界面活性剤−
本発明のエポキシ樹脂組成物は、フィレット性を向上させる観点から必要に応じて界面活性剤を使用することができる。
本発明において使用可能な界面活性剤は、電子部品用エポキシ樹脂組成物に一般的に使用されている非イオン性の界面活性剤であれば特に制限されるものではない。非イオン性の界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル界面活性剤、グリセリン脂肪酸エステル界面活性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルアミン界面活性剤、アルキルアルカノールアミド界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーン界面活性剤、アラルキル変性シリコーン界面活性剤、ポリエステル変性シリコーン界面活性剤、ポリアクリル界面活性剤などの各種界面活性剤が挙げられる。なかでもポリエーテル変性シリコーン界面活性剤及びアラルキル変性シリコーン界面活性剤がエポキシ樹脂組成物の表面張力の低減に効果的である。
これらの界面活性剤としては、市販品としてBYK−307、BYK−333、BYK−377、BYK−323(ビックケミー・ジャパン製商品名)等が入手可能である。
さらに、界面活性剤としてシリコーン変性エポキシ樹脂を添加することができる。シリコーン変性エポキシ樹脂はエポキシ基と反応する官能基を有するオルガノシロキサンとエポキシ樹脂との反応物として得ることができる。シリコーン変性エポキシ樹脂は、室温で液状であることが好ましい。ここでエポキシ基と反応する官能基を有するオルガノシロキサンを例示すれば、アミノ基、カルボキシ基、水酸基、フェノール性水酸基、メルカプト基等を1分子中に1個以上有するジメチルシロキサン、ジフェニルシロキサン、メチルフェニルシロキサンなどが挙げられる。
これらのオルガノシロキサンは、市販品として東レ・ダウコーニング株式会社、商品名BY16−799、BY16−871、BY16−004;信越化学工業株式会社、商品名X−22−1821、KF−8010等が入手可能である。
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定したオルガノシロキサンの重量平均分子量としては500〜5000の範囲が好ましく、1000〜3000の範囲がより好ましい。この理由としては、重量平均分子量が500以上であれば樹脂との相溶性が過剰に向上することが抑制され添加剤としての効果が発揮されやすい傾向にあることが挙げられる。また、重量平均分子量が5000以下であれば樹脂との相溶性が悪化せずシリコーン変性エポキシ樹脂の硬化物からの分離及び染み出しが発生しにくく、接着性及び外観を損なわない傾向にあることが挙げられる。
上記シリコーン変性エポキシ樹脂を得るために用いるエポキシ樹脂としては、エポキシ樹脂組成物の樹脂成分に相溶するものであれば特に制限されるものではなく、電子部品用エポキシ樹脂組成物に一般的に使用されているエポキシ樹脂を用いることができる。具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、ナフタレンジオール、水添ビスフェノールA等とエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂をはじめとする、フェノール化合物とアルデヒド化合物とを縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したノボラック型エポキシ樹脂、フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる、線状脂肪族エポキシ樹脂及び脂環族エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの一種を単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。シリコーン変性エポキシ樹脂を得るために用いるエポキシ樹脂は、室温で液状のものが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、その他の添加剤として、染料、カーボンブラック等の着色剤、希釈剤などを必要に応じて使用することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物の揺変指数は、1.0以上が好ましく、1.5以上がより好ましく、2.0以上が更に好ましい。
本発明におけるエポキシ樹脂組成物の揺変指数は、25℃に保たれたエポキシ樹脂組成物について、レオメーターを用いて粘度を測定したときの(0.5s−1のせん断速度での粘度)/(5.0s−1のせん断速度での粘度)の値とした。詳細には、「揺変指数」は、せん断粘度として、コーンプレート(直径40mm、コーン角0°)を装着した回転式のレオメーターを用いて、温度25℃で測定される。
<エポキシ樹脂組成物の製造方法>
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記各種成分を均一に分散し混合できるのであれば、いかなる手法を用いても調製できる。一般的な手法として、所定の成分を秤量し、らいかい機、ミキシングロール、プラネタリミキサ等を用いて混合及び混練し、必要に応じて脱泡することによって本発明のエポキシ樹脂組成物を得ることができる。
<電子部品装置及びその製造方法>
本発明の電子部品装置は、本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて封止されるものである。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて得られる電子部品装置としては、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、リジッド配線板、フレキシブル配線板、ガラス、シリコンウエハ等の支持部材(配線基板)に、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、抵抗アレイ、コイル、スイッチ等の受動素子などの電子部品を搭載し、必要な部分を本発明のエポキシ樹脂組成物で封止して得られる電子部品装置などが挙げられる。
特にリジッド若しくはフレキシブル配線板又はガラス上に形成した配線に半導体素子をバンプ接続によるフリップチップボンディングした半導体装置が対象となる。具体的な例としてはフリップチップBGA(Ball Grid Array)、LGA(Land Grid Array)、COF(Chip On Film)等の半導体装置が挙げられ、本発明のエポキシ樹脂組成物は信頼性に優れたフリップチップ用のアンダーフィル材として好適である。
本発明のエポキシ樹脂組成物が特に好適なフリップチップの分野としては、配線基板と半導体素子を接続するバンプ材質がSn−Ag−Cu等の鉛フリーはんだを用いたフリップチップ半導体素子であり、従来の鉛はんだと比較して物性的に脆い鉛フリーはんだによるバンプ接続をしたフリップチップに対しても良好な信頼性を維持できる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて電子部品を封止する方法としては、上記の電子部品装置を得ることができれば特に制限は無い。電子部品と配線基板を接続した後に、電子部品と配線基板のギャップに毛細管現象を利用してエポキシ樹脂組成物を浸入させる方法、電子部品の配線基板と対向する側の面及び配線基板の電子部品と対向する側の面の少なくとも一方にエポキシ樹脂組成物を塗布し、電子部品を熱圧着して接続する際に、電子部品と配線基板との金属バンプを介した接続とエポキシ樹脂組成物の硬化とを一括して行う方法、配線基板上にエポキシ樹脂組成物を塗布し、電子部品を搭載した後にリフロー炉により加熱を行い接続と硬化を一括して行う方法、電子部品上にエポキシ樹脂組成物を塗布し、この電子部品を配線基板に熱圧着して接続と硬化を一括して行う方法、ダイシングにより個片化する前のシリコンウエハ上にエポキシ樹脂組成物を塗布し、Bステージ化させた後にダイシングを行い得られる半導体素子を、配線基板に熱圧着して接続と硬化を一括して行う方法等が上げられる。
なお、本発明においてBステージとはJIS K6900:1994の定義による。
中でも、電子部品の配線基板と対向する側の面及び配線基板の電子部品と対向する側の面の少なくとも一方にエポキシ樹脂組成物を塗布し、電子部品を熱圧着して接続する際に、電子部品と配線基板との金属バンプを介した接続とエポキシ樹脂組成物の硬化とを一括して行う先塗布方式が好ましい。
以下、先塗布方式による電子部品装置の製造方法について、詳細に説明する。
本発明の先塗布方式による電子部品装置の製造方法は、電子部品と配線基板とを金属バンプを介して接続することで電子部品装置を製造するものであって、前記電子部品の前記配線基板と対向する側の面及び前記配線基板の前記電子部品と対向する側の面の少なくとも一方に本発明のエポキシ樹脂組成物を付着させる付着工程と、前記電子部品と前記配線基板とを前記金属バンプを介して加圧しながら対向させることで、前記電子部品と前記配線基板との間隙に前記エポキシ樹脂組成物を充填させ、かつ、前記電子部品と前記配線基板とを前記金属バンプを介して接触させる加圧工程と、前記加圧工程中及び前記加圧工程後の少なくとも一方で、前記電子部品と前記配線基板とを前記金属バンプを介して加圧して接触する状態で熱処理して前記電子部品と前記配線基板とを前記金属バンプを介して接続させ、かつ、前記エポキシ樹脂組成物を硬化する熱処理工程とを有していてもよい。
本発明の先塗布方式による電子部品装置の製造方法によれば、熱処理工程において電子部品と配線基板との金属バンプを介した接続とエポキシ樹脂組成物の硬化とを一括して実施することができるため、工程の簡略化が可能となる。
以下、図面を参照しながら先塗布方式による電子部品装置の製造方法について説明する。なお、以下の電子部品装置の製造方法においては、配線基板の電子部品と対向する側の面に本発明のエポキシ樹脂組成物を付着させる態様について説明する。また、金属バンプは電子部品側に設けられており、当該金属バンプを介して電子部品と配線基板とが接続される。しかし、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
図1は、先塗布方式による電子部品装置の製造方法の工程説明図である。
図1において、1は半導体チップ(電子部品)、2ははんだバンプ、3は接続パッド、4はソルダーレジスト、5は配線基板、6は封止樹脂(本発明のエポキシ樹脂組成物)である。
まず、図1(a)において、配線基板5の接続パッド3の設けられた側(配線基板5の半導体チップ1と対向する側)の面に本発明のエポキシ樹脂組成物である封止樹脂6を塗布する(付着工程)。封止樹脂6の塗布方法としては、ディスペンス方式、注型方式、印刷方式等が挙げられる。封止樹脂6の塗布領域としては、配線基板5の接続パッド3の設けられた領域の全域に塗布してもよいし、配線基板5の接続パッド3の設けられた領域の一部に塗布してもよい。封止樹脂6を配線基板5の接続パッド3の設けられた領域の一部に塗布することで配線基板5と半導体チップ1とをはんだバンプ2を介して接触させる際に封止樹脂6が流動して配線基板5と半導体チップ1との間に充填されるため好ましい。封止樹脂6の配線基板5への塗布パターンとしては、配線基板5の半導体チップ1の配置される領域の対角線に沿ってクロス形又はダブルクロス形が好ましい。
次いで、図1(b)において、半導体チップ1と配線基板5とをはんだバンプ2を介して加圧しながら対向させることで、半導体チップ1と配線基板5との間隙に封止樹脂6を充填させ、かつ、半導体チップ1と配線基板5の接続パッド3とをはんだバンプ2を介して接触させる(加圧工程)。
半導体チップ1と配線基板5との間隙に封止樹脂6を充填させる際の加圧条件としては、1つのバンプあたりの加重量が0.001N〜100Nが好ましく、0.005N〜50Nがより好ましく、0.01N〜10Nが更に好ましい。
また、半導体チップ1と配線基板5の接続パッド3とをはんだバンプ2を介して接触させる際の加圧条件としては、1つのバンプあたりの加重量が0.002N〜200Nが好ましく、0.01N〜100Nがより好ましく、0.02N〜20Nが更に好ましい。この加圧条件下において、後述の熱処理工程での半導体チップ1と配線基板5の接続パッド3とのはんだバンプ2を介した接続を実施してもよい。
前記加圧工程中及び前記加圧工程後の少なくとも一方で、半導体チップ1と配線基板5の接続パッド3とがはんだバンプ2を介して加圧して接触する状態で熱処理して半導体チップ1と配線基板5の接続パッド3とをはんだバンプ2を介して接続させ、かつ、封止樹脂6を硬化する(熱処理工程)。
加熱条件としては、150℃〜300℃が好ましく、200℃〜280℃がより好ましく、220℃〜260℃が更に好ましい。この際に、封止樹脂6が硬化する。
さらに、必要に応じて封止樹脂6の硬化を充分なものとするため、120℃〜200℃の範囲で0.5時間〜6時間加熱してもよい。
以上の工程を経ることで、本発明の電子部品装置が製造される。
次に実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜16、比較例1〜3)
(A)エポキシ樹脂
・エポキシ樹脂1:エポキシ当量143g/eqのナフタレン型エポキシ樹脂(DIC株式会社、商品名「HP4032D」)
・エポキシ樹脂2:エポキシ当量160g/eqのビスフェノールF型エポキシ樹脂(新日鉄住金化学株式会社、商品名「YDF−8170C」)
・エポキシ樹脂3:エポキシ当量95g/eqのアミノフェノールをエポキシ化して得られるエポキシ樹脂(三菱化学株式会社、商品名「jER630」)
(B)硬化剤
・硬化剤1:無水酸当量234g/eqの環状酸無水物(三菱化学株式会社、商品名「YH307」)
・硬化剤2:無水酸当量234g/eqの環状酸無水物(三菱化学株式会社、商品名「YH306」)
・硬化剤3:無水酸当量180g/eqの環状酸無水物(日立化成株式会社、商品名「MHAC」)
(C)硬化促進剤
・硬化促進剤1:1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンと2−エチル−4−メチルイミダゾールとの結晶化物(日本曹達株式会社、開発品名「TEP−2E4MZ」)
・硬化促進剤2:マイクロカプセル化されたアミンをビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂に分散させた硬化促進剤(旭化成ケミカルズ株式会社、登録商標ノバキュアHXA3932HP)
・硬化促進剤3:1,8−ジアザ−ビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エンとマレイン酸及びオクチル酸との塩(サンアプロ株式会社、開発品名「SA140」)
(D)変性エポキシ樹脂
・ゴム粒子(アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸−ジビニルベンゼン共重合物(JSR株式会社、商品名「XER−91P」、平均粒子径0.07μm))とビスフェノールF型エポキシ樹脂(YDF−8170C、エポキシ当量160g/eq)とを質量比1:4で予め100℃、60分加熱混融し、ゴム粒子を分散させた変性エポキシ樹脂
(E)無機充填剤
無機充填剤の平均粒子径は以下のように測定した。
(1)試料の調製
溶媒(水)に、無機充填剤を5質量%で添加し、超音波ホモジナイザーで30分振動し、分散させ、試料を調製した。
(2)測定
レーザー回折式粒度分布計LA−920(株式会社堀場製作所、商品名)にて測定した。測定条件は、分散媒の屈折率を1.00(水の場合)、無機充填剤の屈折率を1.47(シリカ粒子の場合)として、測定した。
(3)平均粒子径の算出
粒度分布における積算値50%(体積基準)での粒子径を平均粒子径とした。
・無機充填剤1:体積平均粒子径0.5μm、最大粒子径5μmの球状溶融シリカ(株式会社アドマテックス株式会社、商品名「SE−2050」)
・無機充填剤2:体積平均粒子径0.5μm、最大粒子径5μm、表面をカップリング剤処理した球状溶融シリカ(株式会社アドマテックス株式会社、商品名「SE−2050−SEJ」)
・無機充填剤3:体積平均粒子径10.7μm、最大粒子径42.0μmの球状シリカ粒子(電気化学工業株式会社、商品名「FB−105XFC」)
(その他の各種添加剤)
・カップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
・イオントラップ剤(イオントラッパー):ビスマスイオントラップ剤(東亞合成株式会社、商品名、「IXE−500」)
上記の成分をそれぞれ表1〜表3に示す質量部で配合し、三本ロール及びらいかい機にて混練分散した後、真空脱泡して、実施例及び比較例のエポキシ樹脂組成物を作製した。なお表中の配合単位は質量部である。
実施例及び比較例によって得たそれぞれのエポキシ樹脂組成物を、以下に示す各試験によって評価した。評価結果を表4〜表6に示す。
(1)ゲル化時間
150℃の熱板上に0.05mlのエポキシ樹脂組成物を滴下し、スパチュラで広がりすぎないようにかき混ぜた。滴下した後、エポキシ樹脂組成物の粘度が上がり、スパチュラを上に持ち上げた時に糸引きなく切れるまでの時間をゲル化時間とした。
(2)粘度及び揺変指数
レオメーター(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社、商品名AR2000)を用い、25℃に保たれたエポキシ樹脂組成物について、せん断速度が5.0s−1で測定したときの値を粘度とした。また、せん断速度が0.5s−1で測定したときの粘度とせん断速度が5.0s−1で測定したときの粘度の比(せん断速度が0.5s−1で測定したときの粘度/せん断速度が5.0s−1で測定したときの粘度)を揺変指数とした。
(3)ガラス転移温度及び熱膨張係数
熱機械分析装置(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社、商品名TMAQ400)を用い、エポキシ樹脂組成物を150℃、1時間の条件で硬化した試験片を荷重1g、測定温度−30℃〜220℃、昇温速度5℃/分の条件で測定した。ガラス転移温度以下の熱膨張係数をCTE1、ガラス転移温度以上の熱膨張係数をCTE2とした。
(4)接続性
配線基板(サイズ:14mm×14mm×0.30mm、コア層:E−679FG(日立化成株式会社商品名)、ソルダーレジスト:AUS−308(太陽ホールディングス株式会社、商品名)、基板メッキ:Ni(5.0μm)+Pd(0.30μm)+Au(0.35μm))のチップ搭載部に、ディスペンサーを用いて、エポキシ樹脂組成物を約3mg塗布した。80℃に加熱したステージ上にエポキシ樹脂組成物を塗布した配線基板を置き、チップ(サイズ:7.3mm×7.3mm×0.15mm、バンプ:銅(高さ30μm)+はんだ(材質:SnAg、高さ:15μm)、バンプピッチ:80μm、バンプ数:328)を搭載し、加重:7.5N、温度/時間:260℃/5秒の条件で熱圧着を行い、その後、150℃、1時間の条件で硬化することで半導体装置を得た。
それぞれのエポキシ樹脂組成物について、上記の方法にて半導体装置を作製し、配線及び接続部の断線有無を導通試験によって確認を行い、(不良パッケージ数)/(評価パッケージ数)を接続性とした。
(5)ボイド性
上記方法にて作製した半導体装置を、超音波探傷装置AT−5500(日立建機株式会社)を用いて観察を行い、ボイドの有無を◎(ボイド面積が全面積の1%以下)、○(ボイド面積が全面積の1%を超え5%以下)、△(ボイド面積が全面積の5%を超え20%以下)、×(ボイド面積が全面積の20%を超える)の4段階にて区分けし、ボイド性とした。
(6)耐リフロー性
上記方法にて作製した半導体装置を、30℃、60%RHの条件下で192時間放置し、遠赤外線加熱方式のリフロー炉(予熱:150℃〜180℃で50秒、ピーク温度:260℃、250℃以上の加熱時間:40秒)中を5回通した。その後、超音波探傷装置を用いて、樹脂硬化物とチップ及び配線基板の剥離、樹脂硬化物のクラックの有無を観察し、(不良パッケージ数)/(評価パッケージ数)を耐リフロー性とした。
(7)耐温度サイクル性
上記方法にて作製した半導体装置を、最低温度:−55℃、最高温度:125℃、各最高温度及び最低温度での保持時間:15分の条件で1000サイクル処理を行い、配線及び接続部の断線の有無を導通試験によって確認を行い、(不良パッケージ数)/(評価パッケージ数)を耐温度サイクル性とした。
(8)耐湿信頼性
上記方法にて作製した半導体装置を、130℃、85%RHの条件下で200時間放置し、配線及び接続部の断線の有無を導通試験によって確認を行い、(不良パッケージ数)/(評価パッケージ数)を耐湿信頼性とした。
実施例1〜実施例16はいずれも硬化促進剤としてテトラキスフェノール化合物とイミダゾール化合物との結晶化物を含有するエポキシ樹脂組成物である。実施例を、マイクロカプセル化されたアミンをエポキシ樹脂に分散させた硬化促進剤を含有する比較例1、シクロアミジン化合物と有機酸の塩を硬化促進剤として含有する比較例2及び無機充填剤を含有しない比較例3と比較すると、ボイド性及び信頼性に優れていることが分かる。
以上の結果から、本発明のエポキシ樹脂組成物は、先塗布方式のアンダーフィル材として使用した場合に、熱圧着によって充分な接続性が得られ、かつボイドを充分に低減した樹脂硬化物が得られることが分かる。また、本発明のエポキシ樹脂組成物を使用した電子部品装置は優れた信頼性を有することが分かる。
1 半導体チップ(電子部品)
2 はんだバンプ
3 接続パッド
4 ソルダレジスト
5 配線基板
6 封止樹脂

Claims (10)

  1. エポキシ樹脂と、硬化剤と、テトラキスフェノール化合物及びイミダゾール化合物を含む硬化促進剤と、平均粒子径が100nm以下のゴム粒子と、無機充填剤とを含有する、エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記ゴム粒子の含有率が、前記無機充填剤を除く全量に対して1質量%〜10質量%である、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 前記ゴム粒子が、カルボキシ基を含む、請求項1又は請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 前記無機充填剤の含有率が、20質量%〜70質量%である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 前記無機充填剤の平均粒子径が、0.1μm〜10μmである、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 前記テトラキスフェノール化合物が下記一般式(I−1)で示される化合物を含み、前記イミダゾール化合物が下記一般式(I−2)で示される化合物を含む、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。


    (一般式(I−1)中、R101〜R116は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基又は水素原子を表す。R117は、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の2価の炭化水素基又は単結合を表す。)


    (一般式(I−2)中、R21は、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基又は水素原子を表す。R22〜R24は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基、水素原子又はニトロ基を表す。)
  7. 前記硬化剤が、酸無水物である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 前記酸無水物が、下記一般式(I−3)で示される化合物である、請求項7に記載のエポキシ樹脂組成物。


    (一般式(I−3)中、R31〜R36は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数が1〜18の1価の炭化水素基又は水素原子を表す。R31又はR35とR34又はR36とが互いに結合して環を形成していてもよい。)
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を用いて封止される電子部品装置。
  10. 電子部品と配線基板とを金属バンプを介して接続することで電子部品装置を製造する電子部品装置の製造方法であって、
    前記電子部品の前記配線基板と対向する側の面及び前記配線基板の前記電子部品と対向する側の面の少なくとも一方に請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を付着させる付着工程と、
    前記電子部品と前記配線基板とを前記金属バンプを介して加圧しながら対向させることで、前記電子部品と前記配線基板との間隙に前記エポキシ樹脂組成物を充填させ、かつ、前記電子部品と前記配線基板とを前記金属バンプを介して接触させる加圧工程と、
    前記加圧工程中及び前記加圧工程後の少なくとも一方で、前記電子部品と前記配線基板とを前記金属バンプを介して加圧して接触する状態で熱処理して前記電子部品と前記配線基板とを前記金属バンプを介して接続させ、かつ、前記エポキシ樹脂組成物を硬化する熱処理工程と、
    を有する電子部品装置の製造方法。
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